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べトナム:繊維・アパレル輸出が今年350億米ドルに達する見込み~VITAS会長に訊く(前)

繊維・アパレル産業の昨年の輸出額は310億米ドルに達し、前年比で10%以上の増加となった。

ベトナム繊維協会(VITAS)は今年についても増収となる数多くの要因があるため、輸出額は340350億米ドルに上ると考えている。

VITASVũ Đức Giang会長はベトナムニュース紙のXuân Hương記者に対し、アパレル業界の競争力強化と製品価値向上に向けた取り組みについて語った。



XH記者:今年のアパレル産業の輸出見通しについて、どのようにお考えでしょうか?

Giang会長:繊維・アパレル産業における今年第1四半期の輸出高は約80億米ドルで、前年同期比で13.5%も増加しました。これは、第1四半期として過去4年間で最も高い成長率です。

また、第2四半期の輸出高は85億米ドルになると予想しており、上半期の輸出売上高は昨年同期比で14%増加すると見ています。

我々はアパレル業界の年間輸出高が340350億米ドルにも達すると信じていますが、そのように確信するには、次の3つの要因があります。

第一に自由貿易協定、特に環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(CPTPP)が、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなど、以前は我々の市場シェアが非常に小さかった市場に浸透していく原動力となることが予想されています。

第二に、20192020年にも発効すると予想されているベトナム・EU間自由貿易協定も、国内外の投資家が主要分野や糸、織物など供給不足に陥っている分野に投資することを促進することが期待されています。

織物や投入原材料の生産への投資が促進されれば、自由貿易協定からより大きな利益を引き出すことが可能となります。すなわち、投入原材料を増産することができれば、生産方式をFOBからODM(委託者のブランドで製品の設計・生産まで取り込む方式)に切り替えて、付加価値や競争力を高めるという開発戦略に積極的に取り組むことができるのです。

第三はテクノロジーです。

現在我が国の製造業者は技術部門、特に第4次産業革命テクノロジーに注力して投資しています。繊維、染色、糸産業では、多くの最新機械や設備を保有しています。

23人の労働者に置き換わることが可能な機械は、労働生産性を高め、納期短縮に役立つことによって、価格競争力強化に寄与します。

我々はまた、ODM製品の製造を容易にするために、3Dデザイン・ソフトウェアに投資しています。製造業者は環境に配慮し、労働者や消費者にとって安全な環境を提供するために、工場や施設に多額の投資をしています。

これらは、ベトナム製品の魅力向上とアパレル産業に対するバイヤーの評価に良い影響を与える要因となっています。



(後編につづく)



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最終更新:2018年05月02日13:00

ベトナム:経済の期待を高める生産・輸出の急騰(後)

(前編より)



生産・輸出の急増

ベトナム計画投資省の報告によると、大型工業プロジェクトの多くが今年になって運用を開始するため、今年は国内生産高が急増し、経済成長の大幅な拡大につながるという。

例えば鉄鋼業では、Hoa Phatグループが大型の鉄鋼製造チェーンを8月に運営開始し、年間20万の出力が見込まれている。また、年間生産能力380万トンとなる第2高炉が台湾のFormosa Ha Tinh社に今年開設され、Hoa Senグループも年間生産能力35万トンの鉄板製造チェーンの運用を開始する。

石油の生産・精製に関していえば、Nghi Son RefineryPetro-chemical Plant2018年半ばに試験運用を行う予定である。1年間の生産量は各種ガソリンが560万トン、ベンゼンが213000トン、パラキシレンが68万トンである。

ADBによると、工業成長に加え、2018年から2019年にかけてはサービス業の成長も著しく、2018年の観光客数は15-20%増加、銀行貸出は17-18%成長する見通しであるという。農業も次の2年間は成長する見通しで、2018年の成長率は政府目標の2.8-3%に到達することが予測されている。

2週間以上前、HSBCがベトナムの2018年中の経済に関するレポートを発表しており、「ベトナム経済は東南アジア諸国の中でも急速に成長し続けている。FDI関連の商品輸出が主な要因となり、2017年後半には生産活動が急上昇した。それが3年間連続で6%を超える経済成長につながった。」と説明している。

HSBCの調査によると、ベトナムの企業の90%が同国の経済的展望に前向きな見通しであるという。

回答者の74%はアセアン共同体ビジョン 2025が輸出の成長を促進するだろうと回答しており、63%は包括的および先進的環太平洋連携協定(CPTPP)が貿易力を高めると回答している。

輸出政策は現状を維持すると仮定しているHSBCの予測によると、ベトナムの商品輸出は2021年から2030年に平均10%の年間成長率で増加し、サービス輸出は同時期7%の年間成長率で増加するという。結果、2030年の合計輸出高は2016年から4倍増となる7500億米ドルになる。

2018年第1四半期、ベトナム経済は7.38%成長した。工業生産は4年連続成長の11.6%と、2016年(5.1%)や2015年(9.3%)同時期の成長率よりも高い結果となっている。

工業成長の70%を占める生産・加工セクターの成長率は、2017年(7.8%)、2016年(9.1%)、2015年(9.5%)同時期よりも格段に高い13.9%となった。経済の要である電気生産・配給は、昨年同時期の9.4%よりも高い10.5%となった。

スペインFocusEconomics のベトナム・シニア・エコノミストによると、今年第一四半期の力強い成長がベトナムの今年一年を通した成長の土台になるだろうと述べた。

「民間部門の急速な高まりに支えられた堅調な国内需要や、観光活動の高まりも成長を促進させるでしょう。」とAhmed 氏は述べ、需要の高まりが2月中の新規発注や製造生産量の増加につながったと説明した。

「新規発注は27か月連続で増加し、その増加率は過去10か月間で最高でした。国外市場の需要の高まりが新規の輸出発注の増加につながりました。諸企業は購買活動を強化し、成長を下支えするために在庫レベルを引き上げました。」と同氏は述べた。



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最終更新:2018年05月01日18:42

ベトナム:経済の期待を高める生産・輸出の急騰(前)

現地生産・輸出の継続的な上昇に支えられ、ベトナムでは今年一年を通じて期待以上の成長が見込まれており、近隣諸国と比較しても最も高い経済成長率となる見込みである。

およそ1ヶ月前、日本最大の繊維グループの一つである瀧定名古屋は、ベトナムのLien Phuong繊維縫製株式会社(LPTEX)と8000万米ドル規模の契約を締結した。本契約に基づき、瀧定名古屋は5年間に渡ってLPTEXから衣料品を調達する。

3年前、LPTEXは同タイプの服地を生産する循環型の生産施設に対し、3000万米ドルの投資を行っている。

LPTEXの販売部長Vu Quang Anh氏によると、こうした現代的な施設に多額の投資を行ったのはベトナム国内では同社が初であるという。これが要因の一つとなり、収益性の高い協力契約を瀧定名古屋と契約するに至った。

在ベトナム外資企業協会によると、ベトナム国内で生産量・輸出額共に好成績を出しているのはLPTEXだけではないという。

「輸出量も高まっており、国内生産は回復しつつあります。この傾向は今後も継続すると予測されており、経済はさらに好調になることが見込まれています。」協会のNguyen Mai会長は述べた。



国際機関の予測も前向き

国際通貨基金(IMF)は1週間以上前、ベトナムの今年の成長見込みが6.6%2019年の成長見込みが6.5%となると予測する『20184月世界経済予測』を発表した。昨年7月に発表した『世界経済予測』における2018年の成長予測は5.2%であった。

最新のレポートで注目すべき点は、ベトナムの2018-2019年の成長率がアジア平均(2018年:5.6%2019年:5.5%)の成長予測よりもかなり高く、インドネシア(2018年:5.6%2019年:5.6%)、マレーシア(2018年:5.3%2019年:5.0%)、シンガポール(2018年:2.9%2019年:2.7%)、タイ(2018年:3.9%2019年:3.8%)などの近隣諸国と比較しても総じて高いことである。

これに先立ってアジア開発銀行(ADB)は『アジア開発予測2018』を発表し、外国直接投資の増加、頑強な輸出成長率、農業の強化、国内需要の高まりなどを背景として、昨年は6.81%であったベトナムのGDPが、今年は7.1%に急増し、2019年は6.9%に落ち着く見込みであることを予測している。

「マクロ経済の好調もあって2018年には経済が急成長し、地域の中でも最も成長著しくなることが予測されています。」とADBベトナム担当部長のEric Sidgwick氏は述べた。「生産・輸出の拡大、国内消費の増加、外国直接投資や国内企業による積極的な投資、農業セクターの向上などが要因となり、ベトナム経済は力強く成長するでしょう。」

2018年の実質GDP6.6%に急成長するなど、短期的なベトナム経済の展望が好調であり続けることを示すレポートが先週ASEAN+3 マクロ経済リサーチオフィスから発表された。

また2週間前、ムーディーズ・インベスターズ・サービスはベトナムを「B1-ポジティブ」に格付けした。ムーディーズはベトナム経済の強みを強調しつつ、ベトナムの今年のGDPが少なくとも6.7%成長することを予測している。これは、「安定」とされる「B」ランクのそのほか経済の成長率3.6%2倍となる数字である。

ムーディーズによると、ベトナムのこうした著しい成長は、国内消費の増加やインフラ開発に対するベトナム政府の積極的な投資が主な要因となっているという。



(後編につづく)



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最終更新:2018年05月01日18:40

ベトナム:インド人デザイナーが山岳少数民族のインディゴの中にみたもの~豊かな伝統文化

インドの有名なリネンデザイナーAnavila MisraはベトナムのSa Paを訪れた際、このダークブルーの染料に対して、改めて素晴らしいという思いと大きな計画を抱いて帰宅した。


もし3年前に私の夫がサイゴンに移住しなければ、この都市やハノイは私たちの休暇の過ごし方の選択肢には入らなかったであろう。初めて訪れた際、ベトナムは未知の国のように感じられた。今では私はムンバイに多くのベトナム製の家庭用品を持ち帰っているため、家族でまるで半分インド人、半分ベトナム人の家のようだと冗談を言い合っている。サイゴンやハノイで、私はいろいろ観光しようと忙しく動き回る代わりに、長い散歩に出掛けている。特に、歴史認識が正しければ西暦1010年には存在したというハノイ旧市街地などを巡っている。ここにある通りは、糸、シルク、シルバーなど独自の工芸品や陶器を主として扱っている。私たちは時折、レンコンクラッカーを提供する菜食主義者向けのカフェ・レストランであるHumや、セスバニア、グランディフローラや季節の花々を使った4種の花のミックスピザで有名な日本人の益子陽介さんが経営するPizza 4Pに立ち寄る。

ハノイで小さな輝きを放つ場所の1つに、ベトナムの様々な民族がどのように生活していたかを実物大で展示する素晴らしい民族学博物館がある。また戦争証跡博物館は、戦争の歴史や人々の分断という悲しい時代を証言するものであるが、必見の場所である。博物館から通りに出ると、女性たちがスクーターやモペットに乗る様子や、子供たちを学校に連れて行ったり、日常生活を楽しんだり様子を見て、地元の人々が人生をどのように立て直してきたのかに改めて気付かされる。女性たちがあまりに活動的であるため、私は以前旅行した際に、「女性たちだけが熱心に働いていて、ここには男性はいないかのようだ。」と夫に言ったことがある。その後私は、それはすべての世代の男性が戦争で殺されたからだと気がついた。この国を支えているのは女性であり、彼女らの顔を見るとみな美しく幸せそうで、彼女らの偉大な精神を垣間見ることができる。

 

地域に望み

観光客をターゲットとした商品はあるものの、都市にいると工芸品を見ることはあまりない。工芸村を訪れて初めて、村の人々が環境とどのように調和しながら暮らしているかを実感できる。またCatherine Legrand氏のインディゴに関する本「世界を変える色」の中でも、ベトナム・インディゴの美しい写真とともに、少数民族の人々がさまざまなスタイルの衣装を着ている様子を見ることができる。これらの写真はとても印象的で異国情緒に溢れている。ある友人がラオカイ省サパ県に属する市鎮のSa Paを訪れることを勧めてくれたため、私はハノイから北にある魅力的な山々や工芸品に囲まれたSa Paに旅をした。そしてラオカイ省北西部に位置するHoang Lien Son山脈の信じられないほどの美しさに、朝日と共に大きな感動を受けた。

Sa PaにはH'mongDaoYao)、GiáyPho LuTàyといった少数民族グループの本拠地があり、彼らの伝統的な生活の大半はまだそこで息づいている。インディゴは自然の中で豊富に入手可能であり、採取、保存され、いろいろな用途で使用されている。伝統的な衣料品の原料は地元で栽培され、麻や綿は主に手作業で紡績され、染色や手織りがなされている。この村を訪れると、彼女らが伝統的な衣装を着て、麻の束を手に織機の前に腰掛けて、家で気楽に仕事をしている様子や、村の共同作業場で一緒に座って手織りしている女性グループの様子を見ることができる。私はそのうちの何人かの女性と話をしたが、年に一度収穫する作物で、世帯、特に女性は多くの時間を手工芸に費やしていることを知った。全員が手織りの熟練した技術を持っているわけではないため、縫製、刺繍、手染めに時間を費やしたりしている。地域に根付いた創造的で素朴な味わいが、織物に織り込まれた芸術性に反映されているように見える。実際のところ、こうした工芸地域を見学した後に、私はベトナムから多くの麻を調達し始め、インディゴで染色された布も手に入れたいと考えている。ベトナムの工芸品は依然として盛んに作り続けられているが、これまで経験してきた数々の混乱にもかかわらず、このような地域の生地をどのように受け継いできたのだろうか。

 

どこのバティックが起源か?

地元の工芸品市場には完全に手刺繍で作られたインディゴのコートからエナメルピンまで、何でも販売するヴィンテージ店がある。そこにはもちろんバティックもある。インドネシア・バティックの愛好家たちは、それが彼らの国から始まったと主張しているが、私はベトナム・バティックをその技巧で比類のないものと考えている。ワックスで作品のデザインを表現するのに金属製ヘッドのペンを使用する。H'mong族では、衣装を装飾するのにこの芸術様式を使用している。彼らの伝統的な手織りの衣装には植物の葉から採取されたインディゴが使用されており、装飾的なデザインを備えた手織りの生地とのユニークな融合を醸し出している。

Sa Paにいるときは、Cat Cat村を訪ねるべきである。そこでは曲がりくねった道に、家の道路面に建てられた小さなお店や工芸品の工房が軒を連ねている。この旅の大部分は、インディゴに占められている。インディゴの手織りの麻が竹の上にかけられていたり、木製のハンガーから吊るされていたりするが、すべてがナチュラルで素朴である。H'mong族のインディゴ植物は、自宅の隣の丘陵地帯で栽培、収穫され、発酵して酸化すると、その葉から青い染料を得ることができる。良質のインディゴ染料を作るには、多くの経験、優れた原材料と時間が必要である。全工程には10日から1か月かかることがある。しかしどうぞ信じて欲しい。衣服の外観や風合いを見れば時間がかかっていることは明らかである。

 

衣服の寿命

これら山岳地帯の女性が着る伝統的な衣装は通常、上着、ズボン、アクセサリーで構成されている。 すべての衣服は制作に手間がかかるため、毎年数枚しか作られていない。女性はこうした衣服を数年間着続ける。その一枚一枚は価値の高いものである。数年後に、彼女らの古い服は土産品や装飾品に作り替えられ、伝統を尊ぶ作家、観光客、デザイナーに販売されている。彼女らは真に持続可能で思慮深い生活を送っている。

数時間後

私は、あるフランス人が現代のヨーロッパの影響を取り入れつつ、ベトナムの伝統的な文化を紹介しているGingko Vietnamが好きである。地元の市場をイメージした彼らのTシャツを見逃すべきでない。ホーチミン市にあるL'usineSadec Districtにも美しい中庭やお店、花屋がある。私はベトナムにやって来るたびにここを訪れる。



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最終更新:2018年04月30日06:04

ベトナム:スクロールがCat Dong社を通じて国内eコマース市場に参入

Cat Dong社は日本の株式会社スクロールの支援を受け、eコマース市場でのシェアを拡大することができるかもしれない。しかし、eコマース市場は大きな可能性を秘めてはいるものの参入業者も多く、損失を被り撤退を余儀なくされる業者も多い。

Cat Dong社のウェブサイトに掲載された情報によると、42日、eコマース企業スクロールはCat Dong社の株式の26.9%を買収した。買収額は公表されていない。加えて、416日には両社は事業提携合意書にサインをしている。

合意書によると、販売からeコマース、旅行事業に至るまで、ベトナムでの市場シェア拡大のために全ての経営資産や強みを活用することができるとしている。

特にCat Dong社はスクロールが提供する日本製品を同社のCungMua.comNhomMua.comShipto.vnをはじめとするウェブサイトで販売する。スクロールが運営する日本ツアーもこれらウェブサイトを通して販売される。

さらには、両社は電子取引、流通、倉庫、ビジネス拡大などの分野においても協力する。

2010年に設立したCat Dong社はeコマースウェブサイトとして知られており、また流通、運輸、オンラインマーケティングといったeコマース関連業務も行っている。

スクロールは日本のeコマース企業で、ファッション小物、化粧品、サプリメントなどを扱っている。

ベトナムは世界でも最も急速に拡大するeコマース市場で、平均年成長率は日本の2.5倍の35%にも達する。

Euromonitorによると、ベトナムのeコマース市場の売上高は2016年の10億ドルから2020年には23億ドルにまで拡大すると予測されている。ベトナムは人口構成が若く、収入が上昇しつつあり、インターネットやモバイル機器の拡大といった、eコマースの繁栄のための材料が揃っている。2017年にはeコマースによる小売業の売上が25%拡大し、小売業はベトナムのeコマース部門で大きな要素を占めることになるだろう。eコマースはインターネット上での物品の売買で、大きく分けると対ビジネス(B2B)、対消費者(B2C)、消費者間(C2C)の3種類に分類できる。

ベトナムのeコマース市場は発展の可能性が高く、多くの海外投資家が国内のeコマースサイトに投資を行い、市場シェアを競っている。最近も中国のインターネット大手企業JD.comと韓国のSTIC InvestmentsTiki.vn5400万ドルを投資し、業績悪化を報告したTikiの市場での地位確保に力を貸した。

Shopeeもまた割引や全国配送無料のプロモーションや販売業者のトレーニング等に資金を投入している。

一方、Lazadaはベトナムでのeコマースの広がりに対応するため、物流網の強化と管理能力の強化に投資を行っている。



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最終更新:2018年04月27日15:52

ベトナム:ユニクロ調査団が訪越、競争激化の可能性

ユニクロの調査団が新たな投資機会を求めてTexhong Hai Ha工業団地を訪問し、Hualida Garments Co., Ltdとの提携の可能性が生じている。

201411月からTexhong Textile Groupにより開発されたHai Ha工業団地は、クアンニン省で最大の外国投資プロジェクトであり、資本額は45000万米ドル、敷地面積は660haに及ぶ。

工業団地の運営にあたっては、クアンニン省が投資手続き、整地、電力供給システムや道路の整備で多大な支援を行なった。それにより、6キロに及ぶ敷地内道路、変電施設、1日当たり6000立方メートルの処理能力を持つ排水処理施設が建設された。さらに今年6月には処理能力1万立方メートルの排水処理施設が操業開始を予定している。

この工業団地には糸、染色、テキスタイル、縫製分野の5社が入居しており、6000人を雇用している。

工業団地への訪問中、ユニクロの調査団はTexhong Textile Group Limitedと入居企業による開発と投資のスケールに強い印象を受けていた。何らかのプロジェクトを工業団地にもたらす可能性についても、明るい見通しを述べた。

ファーストリテイリング社の完全子会社であるユニクロは、日本のカジュアル衣料ブランドでデザイン、製造、小売を行う。世界第4位の大手ブランドであり、東京証券取引所で株価が最も高い企業の一つである。

ユニクロは米国、オーストラリア、英国、フランス、中国、韓国等、世界各国に数千店の店舗を持つ。

ユニクロの調査団は工業団地訪問中、Hualida Garments Co., Ltd.の生産ラインに多大な関心を示していた。これは工業団地、Hualida Garments両者にとって良い兆候である。ユニクロの訪問は彼らのベトナム市場への襲来を意味するのだろうか。もしユニクロがベトナムを世界に輸出を行うための手頃な製造基地とし、さらには店舗も開設することを計画しているとすれば、ZaraH&MSuperdryなどの大手ファッションブランドはすでに競争の過熱するベトナム市場でさらに熾烈な競争に直面することになるだろう。



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最終更新:2018年04月26日05:57

ベトナム:2018年は繊維・アパレル製品の輸出が明るい見通し

ベトナム繊維協会(VITAS)によると、多くの企業が2018年第3四半期末までの注文をすでに受注済みであり、ベトナムが定めた2018年中の繊維・アパレル製品の輸出目標である340345億米ドルが到達圏内になるという。

VITASの統計では、繊維・アパレル製品の2018年第1四半期の総輸出額が昨年同時期から13.35%増となる76.2億米ドルになると予想されており、本年の目標の22.4%に到達する。



1四半期は繊維輸出が急成長

VITASTruong Van Cam副会長によると、アパレル製品のみの輸出収入が59.8億米ドルとなり、2017年第1四半期と比較して12.49%増加したという。従来の繊維・アパレル製品に加え、布、繊維、ジオテキスタイル、繊維・衣料付属品などの付加価値の高い製品の輸出も活発であった。

輸出市場では、アメリカ、包括的かつ先進的TPP協定(CPTPP)加盟国、EU、韓国、中国、アセアンなどの主要輸出市場に対する輸出収入が堅調であった。今年1月~2月にかけてもっとも輸出された品目は、Tシャツ、ジャケット、シャツなどであった。

ベトナム税関総局によると、今年第1四半期の対アメリカ繊維・アパレル製品輸出額は2017年同時期から13.2%増となる31.4億米ドルであり、過去三年間で最も高い成長率であった。

VITASは、2018年の対アメリカ繊維・アパレル輸出収入が2017年より11%増の約138億米ドルに到達すると予測している。

企業の多くが2018年第3四半期末までの注文をすでに受注済みであるとTruong Van Cam氏は説明しており、国内外の好景気と合わせれば、2018年の目標である340345億米ドルがは到達可能な目標となる。



CPTPPがベトナム第2の繊維・アパレル製品輸出市場に

CPTPP加盟国に対するベトナムの繊維・アパレル製品輸出は、2013年~2017年の間に年間8%の成長率で増加しており、同国の繊維・アパレル製品の総輸出収入の約15%を占めている。

CPTPP加盟国内では、カナダ、メキシコ、オーストラリア、ニュージーランド、シンガポールが中国の繊維・アパレル製品を頻繁に輸入している。CPTPPが発効すれば関税減免の優遇措置により、ベトナムの繊維・アパレル製品がこうした市場に入り込むのに有利になる。例えば、カナダはCPTPPの発効後、ベトナム繊維・アパレル製品の関税分類品目42点の関税を即座に撤廃することを約束している。

2018年中のCPTPP加盟国に対するベトナム繊維・アパレル製品の輸出額は、対前年10.5%増となる48億米ドルに到達することが予測されている。ベトナム繊維・アパレル製品の総輸出売上高の47%を占めるアメリカが現在のベトナムの最大輸出国であるが、CPTPP諸国はそれに続く第二の輸出市場になる予定である。

しかしながら、CPTPP発効時に関税優遇措置を享受するためには、糸の段階から製織、染色、縫製の段階に至るまで、CPTPP加盟国内で行われなければならないという「繊維製品の原産地規則」をベトナム繊維・アパレル製品が遵守しなければならない。

縫製・アパレル産業の発展度合いに関して言えば、ベトナム企業にとってCPTPPが定める技術基準はそれほど大きな問題ではない。争点は、完成品の総価値に占める衣料・縫製付属品のCPTPP加盟国内での生産割合が、基準に達するか否かとなる。



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最終更新:2018年04月25日10:00

ベトナム:繊維・アパレル企業は付加価値の向上に注力を

412日に開催された縫製バリューチェーンに関する会議において、ベトナムの繊維・アパレル企業が成長を維持し続けるためには技術とバリューチェーンにより一層の注意を払う必要があるとの意見が表明された。

エコノミストのTran Du Lich氏は、ベトナムは世界の繊維・縫製輸出国上位5ヶ国に入っており、今年の輸出額は昨年を40億米ドル上回る350億米ドルに到達するだろうと述べた。

ベトナム繊維協会のLe Quoc An前会長は、ベトナムは50歳以下が人口の65%を占める、若い労働力が豊富な国であり、そのため労働者も新技術に適応しやすいと述べた。

ベトナムはさまざまな国と自由貿易協定(FTA)を締結しており、また現在交渉中の貿易協定もあることから、ベトナム製品の海外における競争力は上昇しつつある。しかし、マレーシアや中国といった国と比較すると、ベトナムの生産性は比較的低い。その要因としては、ベトナムではまだ非効率な裁断・縫製請負式の生産が大半を占めており、縫製企業は顧客が支給する布地やデザイン、仕様に従う労働力を提供するのみであり、付加価値が低いことが挙げられるとAn前会長は述べた。

さらに、企業は研究、生産、マーケティングの面でテクノロジー4.0を取り入れ、新技術や技法を採用し、単純作業から脱却し、より高い付加価値を目指すべきだとAn前会長は述べた。

「今後10年間で、現在人間が行なっている作業を機械が行うようになることが予測される中、バリューチェーンの改善は繊維・アパレル産業の成長を維持するための最善の方策のひとつだ」

企業は新技術を取り入れるため、人員の訓練にも資力を分配する必要があるとAn前会長は述べた。

さらに、類似した業態の企業はより大規模な受注を得られるよう協力し、バリューチェーン内の企業は生産、マーケティング、物流がより容易に連携できるよう繋がりを深めるべきであろうとも付け加えた。

こうしたパートナーを選定する際には、企業は相互の品質や戦略的ゴールにも注目し、相互に信頼し合う必要がある。

ホーチミン市縫製・繊維・刺繍・編物協会のPham Xuan Hong会長は、政府は自由貿易協定の調印や海外企業のベトナムへの投資の際の手続きの簡素化、新技術の導入などで縫製・繊維産業の発展をひきつづき支援して欲しいとの意見を表明した。



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最終更新:2018年04月20日06:01

ベトナム:インドからの糸、布地調達に期待

ベトナムの縫製産業は急速に発展しているが、綿など原材料の国内供給が限定されているためバランスに欠いた発展となっている、インドがベトナム企業に高品質の糸や布地を安価に供給してくれるよう期待しているとベトナム繊維協会(VITAS)のTruong Van Cam副会長は述べた。

ホーチミン市でインド総領事館が開催した「繊維産業におけるインド・ベトナム間協力:ともに成長するパートナー」と題された会合で、Cam副会長は、ベトナム国内での原材料供給が増えなければ、ベトナムは自由貿易協定による便益を最大限に活用することができないと述べた。

K Srikar Reddy総領事は、ベトナムとの事業に関心を持つインドの投資家は増えつつあると述べた。ベトナム国内のニュースサイトによると、インドは現在ベトナムで176の海外直接投資(FDI)事業に関与しており、投資額は総額で81400万米ドルに達し、ベトナムにおいて第28位の投資国となっている。

2017年のインドからベトナムへの繊維・アパレル輸出は前年比44%増の42900億米ドル、ベトナムからインドへの輸出は前年比42%増の17800万米ドルであった。両国は2020年までに二国間貿易額を150億米ドルまで増加させることを目標としている。



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最終更新:2018年04月19日13:39

ベトナム:労働者のニーズを満たし、労働力を確保すべき繊維企業

414日にホーチミン市内で開かれたセミナーでは、繊維・アパレル企業が労働者のニーズを理解し、生産性や品質を向上させるための人材マネジメントにもっと予算をかけるべきだとの演説が行われた。

「ビジネスの国際統合における質の高い繊維・縫製労働者の育成」と題されたセミナーにて、 ホーチミン市縫製・繊維・刺繍・織物協会のPham Xuan Hong会長は、繊維・アパレル産業では熟練した「質の高い」労働力の育成が常に大きな焦点であったと述べた。

多くの国際貿易協定に参加し、他国との競争が激化しているベトナムにとって、この問題はますます重要なものとなってきている。

国際労働機関と国際金融公社が2017年に発表した「Better Work report 」によると、ベトナムは世界で5番目、アメリカにとって2番目に大きな繊維輸出国である。

昨年の輸出額は34億米ドル規模であり、今年は35億米ドル規模に到達することが予測されている。

ベトナム繊維産業の専門家Pham Xuan Thu氏によると、ベトナム繊維・アパレル産業では輸出規模自体は大きいものの、付加価値の成長ペースは著しく遅いと言う。 競争力を上げ、付加価値を高めるためには、労働力の質を向上させなければならないと同氏は述べた。

また報告書によると、同産業はベトナム最大の公式雇用部門であり、250万人以上の雇用を創出していると言う。約80%30歳以下とその多くは若年層で、体力もあり非常に熱心であるとThu氏は言う。また技術的スキルを持った労働者の割合は21.1% と、他の製造・加工業の平均よりも高い水準となっている。

しかしながら、産業セクターの平均よりも低い生産性などといった課題にも直面している。産業セクター全体では年間1430万ベトナムドン(4590米ドル)の生産性が、繊維産業に絞ると5600万ベトナムドン(2460米ドル)に下落する。

「繊維業でも大企業の生産性は平均よりも高い水準ですが、ベトナムには非常に多くの中小企業があります。」

離職率の高さも問題の一つである。Nha Be縫製やPhong Phu社といった大企業では15-20%ほどであるが、中小企業や外資企業ではさらに高く、それぞれ20-30%30-40%にのぼる。

原因の一つとして、企業側が労働者の要求を満たせていないことがあげられる。繊維労働者の賃金は月額430万ベトナムドン程と、基本的ニーズの75-80%しかカバーできていない。

「賃金の引き上げは行われてきましたが、期限通りに労働者に支払っていない企業もまだあり、それがストライキや離職につながっています。」

訓練や経験を積んだ後に、より良い条件を求めて転職する労働者が多い事も原因の一つとしてあげられるという。さらに、同産業の主要労働力は若い女性の出稼ぎ労働者であり、一定の期間がたてば地元に戻り、結婚する可能性が高い。

労働力を維持するためには、企業が労働者のニーズを理解した上でそれを満たすとともに、HRマネジメントにもっと投資を行わなければならないとThu氏は述べた。

繊維・アパレル企業の管理職やチームリーダーの多くのバックグラウンドがHRではなくエンジニアリングであると言う。それが故、企業が人材マネジメントの訓練を施さなければならない。

また企業側は、真剣に取り組む労働者に対してより高度な訓練を提供すべきだとも同氏は述べた。



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最終更新:2018年04月19日12:32

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