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ベトナム:マタニティ・ベビー市場の拡大と深化(前)

地元企業は、成長拡大が続くハイエンドのマタニティ・ベビー市場に参入する外資企業からの市場シェア奪回のため、サービスの向上を図っている。

ハノイのBa Dinh地区にあるマタニティ・ベビー向けスーパーマーケットで、妊娠8ヶ月のDao Thanh Tu氏は、数千もの乳幼児向けグッズの中から、来月に控える彼女の出産のため最良の品物を選んでいた。

様々な輸入品の色とデザインに圧倒され、Tu氏は本誌に「私が2010年に私の最初の子供を産んだときよりはるかに多くの商品が市場にあります。こんなにたくさんのかわいい品物の中から何を選ぶか決めかねます。」と語った。

2010年においては、スーパーマーケットは今よりはるかに少なく、Tu氏のような母親は、商品があまり豊富ではなく品質もそれほど高くなかったほんの少数の個人小売店からしか選択肢がなかった。

ここ数年での大規模なマタニティ・ベビー向け製品を販売する小売業者の出現と増加は市場の様相を変えた。

現在では、2、3の異なるブランドを販売しているマタニティ・ベビー専門店は数ブロック離れたところで簡単に見つかる。

東南アジアで若い家族の割合が最も高く、1歳未満の乳児を持つ世帯が12%、また1歳から2歳までの幼児を持つ20%の国として、ベトナムはマタニティ・ベビーのケア用品を提供する企業にとって、有望な市場として注目されている。

Bibo MartのCEOであるTrinh Lan Phuong氏によれば、この市場の総収入は約70億米ドルと推定され、成長率は30〜40%だという。特に、消費者の購買習慣は、マーケットやスーパーマーケットなどの伝統的な店舗形態から、母親や赤ちゃんのニーズを専門とする名の知れた店舗チェーンへとシフトしている。

 

激化する競争

近年のマタニティ・ベビー市場の力強い成長は海外投資家を引き付けており、最新の参入者は英国のMothercareである。昨年4月にベトナムに進出したMothercareは、B2 Vincom Center Dong Khoiにある355平方メートルの旗艦店と同規模で、Crescent Mall、Vincom Landmark 81、Vincom Center Nguyen Chi Thanh、Estella Place、またThe Garden Shopping Centerに5店舗をオープンした。

Mothercareは、Imex Pan Pacific Group(IPP Group)の子会社であるAu Chau Fashion and Cosmetics Co. Ltd.(ACFC)とのフランチャイズパートナーシップで、2019年にハノイとホーチミンの2つの大都市で数店舗を立ち上げる予定だ。

「出産から5歳前後までの乳幼児のための衛生、栄養、および教育玩具というハイエンドセグメントにおける高品質な製品への大きな需要があります。特に、顧客は質の高いサービスを必要としています」とACFCのCEOであるVo Thi Phi Phuong氏は言う。

そのため、Mothercareは最初の5年間でマタニティ、ベビー、またキッズ向けのすべての水準をを満たす英国標準製品の供給を、新たなグローバル戦略として設定した。

「私たちは、ベトナムの5歳未満の子供たちにも、最高品質のクリエイティブでユニークな製品を提供することに注力していきます。」とMothercare広報は述べる。

Mothercareの努力にもかかわらず、市場は、日本の大手ファンド運用会社でありまた住友商事の関連会社であり、ACAインベストメンツが20%所有するBibo Martの手の届くところにある。

Bibo Mart は2006年に2店舗から始まり、2018年の終わりまでに141店舗を達成している。設定された店舗数である180店舗を下回ってはいるが、当企業は引き続き2019年末までに全国で500店舗の目標を掲げている。全国平均では毎月約10店舗がオープンしており、 Bibo Martの店舗は、人口が密集しており買い手にとって便利な場所をターゲットにして、18を超える都市および地方に展開している。創業から12年間に渡り、Bibo Martは現在ベトナムで一番のマタニティ・ベビー用品の専門店であり、1億4000万ドルの企業価値があるとされる。

Bibo Martの3年後に発売されたKids Plazaは、全国に72店舗をオープンし、現時点ではBibo Martの主要なライバルだ。さらに、Con Cung、Shoptretho、TutiCare、およびSoc&Brothersのような他の小売業者も市場の大手プレーヤーである。

「ベトナムにおける外国ブランドの出現は、市場が外国の注目を集めるほど大きいことを示しています。外国製品は並行輸入から始まり、現在は正式に輸入され、国内店舗網でますます増えています。これは消費需要が増加していることを意味します。」とKids PlazaのCEOであるDo Van Tuan氏は述べる。

 

(後編につづく)

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最終更新:2019年02月12日

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