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ベトナム:eコマースのコスト負担が重荷(前)

ベトナムのeコマースにおいては、利益率の高いこの市場のほんの一部に参入するために際限なく投資し続ける必要があり、その結果いくつかの業者では営業損失に苦しんだ末、最終的には撤退せざるを得ないなど、業者にとって難しい地域であることが証明されつつある。

ベトナムのハイテク企業であるVNG社の最新の財務報告書によると、2017年にTiki.vnに対する投資によって2820億ベトナムドン(1240万米ドル)の損失を計上したが、この金額は2016年に計上した損失の7倍であった。

VNG社がTiki.vnに対して計上した総損失額は、2016年に38%の持分を3840億ベトナムドン(1680万米ドル)で買収して以降、3230億ベトナムドン(1421万米ドル)にも上る。

Shopee’sの親会社であるSea Ltd社もまた、eコマース関連の支出が増加したことにより、四半期決算において前期比3倍もの損失を計上した。特に2018年第1四半期におけるeコマース部門の販売・マーケティング費は、前期比177.1%増の12720万米ドルとなった。

こうしたマーケティング費用の増加は、市場の成長機会を十分にとらえるための戦略によるもので、主に新規ユーザーを獲得するための送料サービスやその他のプロモーション活動に費やされた。

巨額の損失を計上しながらも、eコマース企業各社は再度資金調達を行い、まだゲームを続けるための準備を整えている。 2018年の初めにJD.com社は、ベトナムのeコマースプラットフォームであるTikiへ投資することを発表した。ただしこの投資額は約4400万米ドルと報じられており、競合他社の莫大な投資額と比較すると少ない。

中国のオンライン小売大手のAlibaba社は最近、Lazada Groupに対して20億米ドルを追加投資し、総投資額を40億米ドルにまで増額した。一方でSea社は、10月の米国株式市場上場によって約88400万米ドルを調達した。

ベトナム電子商取引協会(VECOM)によると、ベトナムのeコマース市場は2017年に25%の成長を遂げており、20182020年の期間においても同様の成長率が見込まれている。またStatistaのレポートによると、2021年までにeコマースの総売上高は40億米ドルに達すると予測されている。ベトナムは、若い人口構成、所得の増加、インターネットやスマートフォンの普及など、eコマース経済の繁栄に必要なすべての要素が備わっている。このような環境下で強いブランドを持ち、巨額の投資を続けるeコマース企業が、依然として損失を計上しなければならない理由について疑問が投げかけられている。



(後編につづく)



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最終更新:2018年06月08日

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