インドシナニュース

ベトナム:国際フランチャイザーが進出に意欲(後)

(前編より)



対処すべき課題

Van氏は、ベトナムにとってフランチャイズはまだ新しい事業形態で、まずはCircle KPizza HutDomino'sなどの象徴的なブランドから始まり、最近になってMcDonald's7-Elevenが市場に参入したと述べた。「大きな流れで言うと、Circle K2009年にベトナムに進出しましたが、一方でMcDonald’sはマレーシアには1980年代に進出したにもかかわらず、ベトナムに来たのは2014年になってからです。」と彼女は言った。「そのためベトナム企業は、フランチャイズ事業の進め方やそのインパクトについて知見をほとんど持ち合わせていません。地元企業がフランチャイズ事業を完全に理解し、自社のビジネス開発戦略や計画に組み込み、考え方を変えていくことから始めるとすると、そのノウハウを習得するには相当時間がかかります。」

ベトナム企業の何社かはなおも、フランチャイズ事業を他人の資金を利用して迅速に儲ける手段としか捉えていない。Van氏によるとこれは完全に間違った考え方であり、フランチャイズ・システムが成長するにつれて危機を巻き起こすことになるかもしれないという。「繁栄を分かち合うというのが正しい考え方です。」と彼女は述べた。「フランチャイズ事業がうまくいくということは、フランチャイズのパートナー企業とビジネスチャンスを共有し、共に成長するということです。」

フランチャイズはビジネスを発展させる手段であると彼女は説明したが、それをうまく機能させるには、多くのベトナム企業にとって弱点となっている優れたビジネスモデルと財務モデルが求められる。「私からのベトナム企業に対するアドバイスとしては、フランチャイズ事業を検討する前に自社の事業とそのビジネスモデルを再構築するべきということです。」と彼女は述べた。「近年ベトナムのフランチャイズビジネスは、その脆弱なモデリング基盤によって危機に瀕しています。」

21世紀はアジアの世紀と言われており、ベトナムには世界に誇る農業や食料品の潜在能力がある。フランチャイズは確かに、ベトナム企業がグローバル化するために最も容易な方法であるかもしれない。アパレルや履物産業などのその他の産業においては、ベトナムは世界の受託製造者(OEM)として確固たる地位を確立しており、フランチャイズのブランドモデルや小売モデルの構築の可能性が考えられる。また最後に、フランチャイズやライセンス供与ビジネスはテクノロジー分野では非常に一般的で、振興国であるベトナムにとって、世界で認められる技術革新を探求する上で、非常に有益な取り組みとなる。

Ngo氏は、いくつかの地元企業では、特にブランド名はないものの、ベトナム人の嗜好に訴えかけるだけでなく、市場の価格感応度を極めてよく認識し、持続可能で収益性の高いビジネスモデルを完成させているところもあると述べた。「ですが、フランチャイズビジネスの成功のためには、オペレーションの標準化やノウハウを生かしたプロセスと品質基準、スタッフトレーニング、効果的なサプライチェーンマネジメントやマーケティングなど、多くの面で改善が必要です。」と彼は言った。

特にブランド保護やブランドの品位を保つことは、フランチャイズビジネスにとって最も重要なポイントの1つである。 知的財産権(IP)法の確立と知的財産権保護は、この業界が繁栄する上で非常に重要であると彼は信じている。これはベトナムにおける課題であり、その法的枠組みの強化はベトナムに対する国際ブランドからの信頼にインパクトを与える。ベトナム企業の知的財産権保護に関する知識の欠如や準備不足も、フランチャイズ事業を行うベトナム内外の企業に問題を引き起こす可能性がある。「フランチャイズ部門と産業界は、知的財産権の保護が強化されることを歓迎するでしょう。」とNgo氏は述べた。



将来の見込み

Ngo氏はこの先、競争に劣ったいくつかのフランチャイズチェーンはベトナムから退出し、もう一方は繁栄することになるが、いずれにせよ2018年には多くのフランチャイズビジネスが参入してくると考えている。「フランチャイズ部門全体の成長が見込まれています。」と彼は言った。この産業では、アジアの他の新興市場と同様、F&B、教育、小売、そしてある程度のサービスも含め、急速に拡大する需要を享受し続けることになるであろう。Van氏は今後3年間の主要セクターとしてはFB、小売、教育が牽引し、長期的には企業および個人向けサービスが利用可能になると考えている。

Ngo氏は、ベトナムのブランドを海外にフランチャイズ展開するには、まずはベトナム国内でのブランドのフランチャイズ展開を最優先にすべきと提言した。外国市場への参入と運営は国内市場の10倍も難しいが、ベトナムのフランチャイザーは、自社と加盟店双方にとって外国市場展開を収益性の高いものにするのに必要な労力とコストを過小評価しているという。「ベトナム内外で新興のフランチャイズブランドを成長させるには、経験豊かで実績のあるコンサルタントの起用を強くお勧めします。」と彼は言った。

一方でVan氏は、ベトナム企業はフランチャイズ事業を持続的な成長のための投資と捉え、手っ取り早く稼ぐための簡単な方法と見なすべきではないと訴えた。彼女はベトナム企業においては、現在の自社事業の再構築とリモデル、フランチャイズ事業のサポート基盤の構築、そしてフランチャイズ・プロジェクトの試験運用とその結果を受けたアプローチの改善の3ステップで検討していくべきであるとした。

Ngo氏が言うように、適切なフランチャイザーや加盟店の選択が、どの国においてもフランチャイズ事業の成功を確たるものにする上で最も重要なステップである。実力に乏しいフランチャイザーや加盟店は、結果的にフランチャイズ事業を失敗に陥らせる。「フランチャイザーおよび加盟店は、両者にとって最適かつ収益性の高いマッチングを支援するような、経験豊富なコンサルタントを活用すべきです。」と彼は述べた。



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最終更新:2018年04月14日

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