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ベトナム:2018年1月から最低賃金が6.5%上昇、競争力阻害の懸念も

賃金に関しては常に二面性が存在する。労働者は賃金上昇を求めるが、工場経営者は低賃金の近隣諸国との競争を考慮すると人件費は抑えたい。ベトナムの場合、労働者が勝利した。しかし、労働者側の要求がすべて通ったわけではない。

20181月から、ベトナムの最低賃金は6.5%上昇し、月額給与ベースでは地域により18-23万ベトナム・ドン(7.94-10.14ドル)の増額となる。それにより、月額最低賃金は最も低い地域で136ドル、最も高い地域では175ドルとなる。

賃金の上げ幅は過去最低で、全国賃金委員会が提言した13.3%を大きく下回るものであった。しかしベトナム商工会議所が提案した5%、あるいは賃上げなしという提言は上回っている。

ベトナム繊維協会(VITAS)も大幅な賃金上昇に否定的な立場を取っていた。ベトナムの最低賃金は2007年から2017年までの間に21.8%も上昇しており、人件費の上昇による圧力で多くの経営者らが労働者の年間ボーナスの引き下げや自動化の導入を検討するようになったという。

人件費が上昇する中、ベトナムの製造企業は競争力の維持を懸念している。人件費の上昇で国内企業の事業拡大の停滞、そして新規雇用よりも既存の従業員がより多くの仕事を担うよう期待されることでの雇用機会の削減も懸念される。

ベトナムは競争力維持のために外注費用の削減も検討するようになった。

ベトナム商工省は10月に、国内縫製企業のコスト削減のための法律修正案を作成しているところだと述べている。商工省は他の競争阻害要因を削減するため、行政手続きの簡素化などへの支援も求めている。

ベトナム繊維協会のVu Doc Giang会長は、繊維・アパレル産業は2017年の輸出額およそ300億米ドルを目指しており、そのうち米国が50%を占め、ついでEU20.5%、日本が19.5%、韓国が7.5%と続くと述べた。

米国商務省国際貿易部繊維衣料品局(OTEXAの統計によると、今年1月から10月までのベトナムから米国への繊維・アパレル製品の輸出額は前年同期比6.06%増の120億米ドルに達している。ベトナムは米国の繊維・アパレル製品の総輸入額の11.41%を占めている。



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最終更新:2017年12月22日

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