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ベトナム:EUとの自由貿易協定でメリットを享受できる見込みの繊維・アパレル分野

EU・ベトナム自由貿易協定により、ベトナムは繊維・アパレル分野のアップグレードに直結する機会を得ることになるだろう。

EU-MUTRAPのチームリーダーClaudio Dordi氏によると、来年署名予定のEU・ベトナム自由貿易協定(EVFTA)によりベトナムからEUに向けた輸出関税の優遇措置が取られるため、バリューチェーンをアップグレードするのに十分な機会が与えられるという。

発効後には、「EVFTA由来」の象製品のみが最大7年間の関税優遇を受けることができる。

EVFTA由来」の条件として、EVFTAは繊維・アパレルメーカー達にEVFTA国内で2つの生産ステージを踏むよう求めている:ベトナムの生産者達は従来の「切る・縫う」のステージに「織る・編む」の ステージを加えることでバリューチェーンをアップグレードすることができる。

これには財源と、高テクノロジーの機械を扱う事のできる技術力の高い労働者が必要となるため、現時点でこれを運用することは大変困難である。

「しかしながら、現在12%であるベトナムからの繊維・アパレル製品輸入時の関税が最大7年間免除され、投資に対する法的環境が改善されること(EVFTAの間接的な機会)を考慮に入れれば、EUや他の国々の投資家達がアパレルのバリューチェーンをアップグレードするのに必要なテクノロジー(機械)を提供すると見込めます。」イタリア・ボッコーニ大学国際貿易法の教授でもあるDordi氏は述べた。

「他国の投資家達は織物・繊維製品の生産プロセスの十分なステージをベトナムに移転することでEVFTAによる市場アクセスのメリットを享受したいと考えるでしょう。」

Thanh Cong繊維投資貿易株式会社やPhuong Anh JSC社などの国内の繊維・アパレル企業の中には、繊維、布地、紡績糸、ボタンから完成品まで密接な生産チェーンを持つものもいるため、こうした企業はEVFTAの恩恵を受けることができるであろう。

EVFTAが当社に有利に働くと見込んでいます。関税撤廃により、当社のEU市場向けのアパレル輸出は年間25%~30%増加すると予測されています。」繊維・アパレル製品を生産しているPhuong Anh JSC社のNguyen Duc Anhマーケティング部門長は述べた。

原材料は全て同社の子会社から仕入れられている。

しかしながら、ベトナム国内の繊維・アパレル企業の多くはEVFTAで恩恵を受けることはできないだろうと回答している。

ハノイにあるシンガポール・ベトナムのアパレル関連合弁企業では、ヨーロッパのいくつかの国に製品を輸出しているにもかかわらずEVFTAの関税撤廃の恩恵は望めだないだろうと、同社のNguyen Thanh Thuy副部長は「投資」紙に語った。

「何故ならば、当社ではEVFTAに加盟していない香港から原材料のほとんどを輸入しているためです。」と同氏は述べた。

南部ビンズン省にある韓国資本の繊維企業の代表者Do Thi Nhung氏も「投資」紙に対し、原料の輸入を中国、台湾、香港から行い、製品の輸出をアメリカ向けに行なっていることを説明した。

そのため、EVFTAに伴う関税インセンティブの恩恵を受けることはないのだと同氏は述べた。

Dordi氏によると、繊維分野とアパレル分野には大きな違いがあるのだという。アパレルはテクノロジーに頼り高スキルの労働者を必要とするなど、より資本集約的である。アパレルの付加価値は、労働集約的でスキルの低い労働者を主とする繊維製品よりも高い。

労働力は豊富だが資本に限りのあるベトナムでは、低価格の繊維製品生産過程(生産の「裁断と縫製」段階)に深く関わっている。

EU-MUTRAPは、持政策決定能力、政策協議、関連公約の交渉と履行などを通じて、特に対EUの続可能な国際貿易・投資を行う上で商工省をサポートすることを目的としたプロジェクトである。



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最終更新:2017年12月21日

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