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ベトナム:国内市場で後れをとる現地ファッション企業

デザイン力やマネージメント力、さらには資金力が弱いことから、ベトナムの現地企業は外国競合企業との競争で後れをとっている。

Le Thu Haさんは自らをファッション通と称している。Haさんは月の給与の半分を自らの衣服に費やし、ウェブサイトや店舗で次に買う洋服を何時間もかけて探す。

しかしながら、例え50%70%の割引があったとしても彼女が国内ブランドを選ぶことはない。

ハノイ出身の会計士である35歳の彼女によると以前は国内製品を購入していたそうだが、今では中国やタイ、韓国の衣料品が大量に流入しており、外国の様々なファストファッションブランドがベトナムで展開しているという

「ローカルブランドのものはここ数年一度も買っていません。」ウェブサイトに表示された外国ブランドZaraの新デザインに釘付けになりながら彼女は語った。「(ローカルブランドは)デザイン性に欠け質も良くありません。」

Haさん同様、現地の多くの買い物客が現地で生産された服に背を向けており、国内のファッションブランドは顧客の獲得に苦戦している。

Viet Fashion Companyがその一例だ。2009年から2010年にかけての絶頂期には年間平均30%の成長を遂げていたこの企業は、国内全土に200以上の店舗を展開していた。カジュアルアクティブやハイエンドの商品に焦点を当て、デザインから生産、さらにはマーケティングや小売といったバリューチェーンの全ての段階に関わっていた。

しかしながら、顧客数の減少により生産数は減り、現在では62店舗だけが残っている。

Fociブランドを抱えるアパレル企業Nguyen Tamの状況もこれによく似ている。同企業は60あった店舗全てを閉店し、オンライン販売に完全に移行した。

Saigon Garment CompanyLe Quang Hung社長によると、業界関係者はこうした状況を何年も前に予測しており、外国のファッションブランドが市場に参入すれば競争が激化し現地企業は困難に直面するだろうと見込んでいた。

H&MZaraStradivariusPull & BearMassimo DuttiMangoNine WestOld Navyといったブランドはは全て、潜在顧客数9000万人を超えるベトナム市場に参入を果たしている。

ベトナムには約200の国際ブランドが参入しており、市場シェアの60%以上を占めている。

マネージメント力や資金力といった面で劣る現地企業は、外国競合企業との競争に負けてしまっているとHung氏は述べた。

BluePT 2000Sea CollectionSandingDan Chauといった現地企業は全て生産量を減らし事業を縮小させている。

小売面積の資金調達も現地企業が直面している大きな課題の一つであると同氏はいう。

国際的な衣料品の店舗スペースの平均が20003000平方メートルであるのに対し、現地の衣料品企業が払えるのは3001000平方メートルほどのスペースだけである。ZaraH&Mは、サイゴン市内にいずれも2000平方メートル以上の店舗を借りている。

現地企業が直面するその他の問題としては、急速に変わりゆくファッションの様相がある。

Viet Fashion Companyの代表によると同社では毎年400以上の新デザインを発表しているそうだが、Zaraの新デザイン発表数は1万以上となっている。

マーケティング力の低さも凋落に起因していると産業関係者は語った。

ベトナム繊維協会のLe Quoc An前会長は、現地企業も生産コストを抑えたビジネス戦略を採用すれば長期的に持ちこたえることができるだろうと述べた。



国際市場の開発

国内市場の厳し競争と消費の低さから、多くの現地繊維企業は自国市場の開発に興味を抱いていない。

ベトナム繊維公団(Vinatex)の会員の内20%は国内市場に関与しているが、生産の大半が輸出に回され、国内の販売向けとしては生産キャパシティの25%ほどしか運用されていない。

年間350億米ドルの生産キャパシティがある現地繊維企業にとって年間45億米ドルしかない国内の繊維消費はちいさすぎるのだと、70社の会員企業を要するVinatexCEOLe Tien Truong氏は述べた。

現地企業は外部委託契約に基づく輸出製品の生産に焦点を当てている。

ベトナム繊維協会の発表によると、ベトナムの2017年の繊維製品輸出高は305億米ドルとなる見込みである。

世界第5位の衣料品輸出国であるベトナムは今年10ヶ月間の衣料品輸出高が215億米ドルとなっており、昨年同時期より9.5%増加しているとベトナム統計局は発表している。



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最終更新:2017年12月05日

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