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ベトナム:AlibabaとTencentがベトナムの電子決済部門に着目(前)

テクノロジー大手AlibabaTencentがベトナムの電子決済市場進出を目論む。

 

Alibabaが「裏口」から参入

AlibabaグループのJack Ma CEOは、2017116日にハノイで開催されるベトナム電子決済フォーラム2017で、ベトナムにおける電子商取引とモバイル決済の開発報告会に出席し、その後ダナンで開催される2017APEC経済首脳会議に向かう予定としている。

ビジネス界によると、Jack Ma CEOは大きな可能性を秘めるベトナムのフィンテックと電子決済市場に参入する手段を模索しているようだ。

中国ではほとんどの人が日々の買い物をオンラインで済ますため、電子決済やオンライン決済が現金払いに完全に置き換わりつつある。

北京に本社を置くコンサルティング会社のAnalysis Internationalが、2017年第2四半期に発行したレポートによると、中国ではサードパーティによるモバイル決済取引の金額は346000万米ドルにも達したという。

特にAlibabaTencent2大企業は、中国のモバイル決済市場の92%を占めている。このうちAlibabaのモバイル決済サービスAlipayは市場の53.7%を、そしてTencent FinanceWechat Pay39.1%を占める。

Jack Ma CEOによって開発されたモバイルデポジットと投資のプラットフォームであるYuebaoは、総資本が1700億米ドルを超える世界最大の資金ファンドとなっており、それは、中国の伝統的銀行業にとって身近な脅威になっている。

YuebaoAlipayの口座から送金を受け付け、銀行の平均的な貸出金利よりも高い金利を支払うことによって、Alipay3億人以上のユーザーが持つ巨額の余裕資金を、いくらでも容易に送金したり引き出したりできるようにすることを可能とした。Yuebaoは、サービス開始後わずか6ヶ月で2900万人以上の顧客から1000億中国元を集めた。そしてその資金を元に、魅力的な変動金利によって企業と個人両方に融資を行っている。

先にAlibabaは、シンガポール、マレーシア、タイ、フィリピン、インドネシア、ベトナムで現在運営を行っている大手オンラインショッピングチャネルのLazada10億米ドルで買収した。

そしてちょうど1年後の20144月に、HelloPayというLazadaのオンライン決済サービスが、Alibabaのオンラインモバイル決済プラットフォームであるAnt Financialと統合された。その後HelloPayは、Lazadaが運営している市場に応じてAlipayシンガポール、Alipayマレーシア、Alipayインドネシア、Alipayフィリピンなどにその名称を変更した。

別の動きとしてJack Ma CEOは現在、ベトナム市場を「かき回している」Grab15億米ドルを投資する計画を明らかにしている。20166月以降AlipayGrabと協力し、シンガポールとタイを訪れる中国人観光客がAlipay経由でGrabに支払うことを可能としてきた。Grabによると、これにより中国人は為替レートを心配する必要なく、中国元で自由に支払いができるようになったという。

Alipayは市場を席巻しており、東南アジア金融業界にとって真の脅威になりつつある。Alibabaのベトナム市場参入の野望もまた、非常に明確となっている。

Alibabaの子会社がベトナムにおける支払承認を申請したと言われているが、まだ認可されていない。ベトナムの法律において支払仲介業は、ベトナム国立銀行によって厳格な条件の下で審査され、認可される必要がある条件付き事業と規定されている。

世界貿易機関(WTO)に明示しているようにベトナムは、支払仲介業について外国人投資家に対する市場拡大や開放を認めていない。

条件付き事業に関して、電気通信部門では外国人投資家の比率が(ネットワークインフラの有無にかかわらず)4965%となっている。一方で銀行部門は慎重に扱うべき業界であるため、政府は銀行の外国人所有比率を30%までに制限している。

それでもAlipayは、裏口を通じてベトナムに進出しようとしているようである。今日までにAlibabaグループは、アセアン市場、中でも特にベトナム市場に進出するために、LazadaGrabを買収してきた。

 

(後編につづく)

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最終更新:2017年11月09日

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