インドシナニュース

ベトナム繊維産業、TPPに先立ち投資相次ぐ

ベトナムでは繊維衣料産業に従事する大手企業が、生産を拡大し、技術投資を行い、原材料の調達先を確保するなどして、さらなる利益拡大を目指している。

ベトナム繊維公団(Vinatex)幹部は今年初め、報道陣に対して、環太平洋経済連携協定(TPP)が締結されれば、国内の繊維衣料産業の輸出収入は、2020年までに250億米ドルに達するとの見方を示した。また地方への移転の割合についても、現在の45%から70~75%にまで引き上げられるものと見ている。

ホーチミン市を拠点とするPhong Phu Corporation(PPC)社社長Pham Xuan Trinh氏によれば、同社では来年から2020年にかけて10億米ドルの売上高を目指しており、そのための投資として4760万米ドル(1兆ベトナム・ドン)を費やすとしている。

同社の投資計画によれば、まず2015~16年に最新の紡績ラインを導入する。導入される2万台の紡績機では、年間3200トンの生産能力を見込んでいる。その後2018~19年には新たに2万台の紡績機を導入し、高級繊維の生産工場を建設する。計画達成後、同社は、最新設備を持つ工場を10件有することになる。

同社は今年、3億4700万米ドル(7兆3000億ベトナム・ドン)の売上高を見込んでおり、そのうち国内の売り上げは約3分の1としている。一方、税引き前の利益には1520万米ドル(3200億ベトナム・ドン)を見込んでおり、同社が今後5年間で目指す、10億米ドルという売上目標に少しずつ近づいていることが分かる。

また同産業大手のViet Tien縫製株式会社では、今年の売上目標を2億3800万米ドル(5兆ベトナム・ドン)に設定している。

Viet Tien社の2014年1~6月期の決算によると、同社のこの時期の売上高は前年同期比7%増の1億1740万米ドル(2兆5000億ベトナム・ドン)で、年間の売上計画の51%を占めるという。また税引き後の利益は670万米ドル(1410億ベトナム・ドン)となった。

一方、同社の昨年の売上高は、前年比24%増の2億2800万米ドル(4兆8000億米ドル)だった。

同社幹部らは、従来の輸出市場の市場統合に向けた取り組みを強化するとともに、新規市場の開拓にも努め、諸外国との貿易協定を効果的に活用している。

同様に、Nha Be社やGarco 10社、Garmex Saigon社といったその他大手企業らも、市場調査やブランディング、テクノロジー、デザイン、新製品などに投資を行い、国内市場のシェアを拡大している。

ベトナム繊維協会(VITAS)副会長Pham Xuan Hong氏は、ベトナムがTPPに参加することによって、国内企業は投資を行い、特に米市場に対して、自社の輸出における地位の改善を図るだろうとしている。また「その頃までには、今後5年間で目指す、10億米ドルという売上目標をいともたやすく達成する大手企業も現れるだろう」との見方を示した。

さらに、国内の繊維・衣料企業に対して、協力体制を強化し、衣料産業と繊維業および紡績業との緊密な関係を構築するよう勧めている。また今後は、海外企業から請け負う委託製造中心ではなく、例えばODM(設計から製造まで手がけること)のような能動的な体制に徐々にシフトし、持続的な成長を目指すべきとしている。



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最終更新:2014年10月30日

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