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2017年02月 のニュース一覧

ベトナム:消費者は海外オンラインショッピングサイトを使う傾向

ベトナム人消費者は世界的大手サイト、アマゾンやeBayの方が商品が多様で、返品・交換の条件もより整っていると考えている。

最近発表された報告書によると、ベトナム人は国際的なショッピングサイトの方が製品やサービスの質が高いと考えており、国内よりも海外のオンラインショッピングサイトでより多額の消費をしているという。

ベトナム電子商取引協会(VECOM)が発表したこの報告書によると、アマゾンやeBayといった世界的なショッピングサイトがベトナム人消費者の買い物の利便性を高めているという。

「一方、ベトナムのオンラインビジネスの多く、特に中小企業は消費者に対応するための市場調査に多くを投資することができていない」と報告書は述べる。

国内のオンラインショッピングサイトは商品の多様性、品質、返品ポリシー、手数料などの面で劣っていると報告書は強調している。

VnExpressの読者Quoc Hungさんは、「eBayもアマゾンも利用しています。商品が気に入らなければ返品することができます」とコメントしている。

また、ベトナムのショッピングサイトの多くが送料無料や返品無料といったサービスを行っていないと指摘する読者もいる。

中国の大手小売サイトアリババもベトナム人消費者の心を掴みつつある。アリババのベトナム国内代理店であるインターネット企業OSBは、同社のベトナムでの顧客数はここ3年間で急速に拡大し、50万人に到達したと発表している。

ベトナム電子商取引・情報技術局によると、ベトナム人のオンラインショッピング利用は急速に拡大し、2020年までに人口の30%もの人々がインターネット上で商品やサービスを購入しているだろうと予測する。

商工省に属する電子商取引・情報技術局は、オンライン小売業での売り上げは2020年には国内の小売市場の5%を占めるようになると予測している。この比率は2015年には2.8%であった。

ベトナムの電子商取引市場は世界で最も急速な拡大を見せており、政府の統計によると2015年は前年比37%の成長、40億米ドル近い売り上げを記録している。

業界専門家の推計によると、ベトナム市場の成長の速さは日本の2.5倍という。

 

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最終更新:2017年02月28日13:51

ベトナム:外資系小売業者にとってコンビニエンスストア事業が魅力的なビジネスに成長

外資系小売業者の投資意欲は当面衰えを知らず、ベトナムのコンビニエンスストア事業参入にも触手を伸ばそうとしている。

Seven System Vietnam JSC社はセブンイレブンのフランチャイズ加盟業者であるが、自社ウェブサイトに採用情報の掲載を開始し、このコンビニエンスストア・チェーン大手が間もなくベトナムで最初となる店舗を立ち上げようとしていることが明示された。

ベトナム市場に早期に参入した企業はまだ利益をあげていない中で、このセブンイレブンの参入が競争をさらに激化させることになるだろう、と市場関係者は確信している。

3〜4年前は、ベトナムの大半の消費者が雑貨を買いに行くのに長距離をバイクに乗って行くという長年の習慣を変えないだろうとし、この国でのコンビニエンスストア事業の成功に多くの疑念が示されていた。さらに、昔ながらの小規模な家族経営の食料雑貨品店も広く親しまれている。

しかしホーチミン市やハノイでは近年、ファミリーマート、ミニストップ、B's Mart、Circle K、Shop&Goなどの大手外資系ブランドの人気が高まり、コンビニエンスストア事業は堅調に成長を遂げてきた。

ある業界関係者は、ベトナムの市場規模はまだ小さいものの、各社ではベトナムの2大都市であるホーチミン市とハノイにおいて自社の存在感とブランド認知度を高めるために、投資を増やすことを計画しているとした。

例えば日本資本のコンビニチェーンであるファミリーマートとミニストップは、ベトナムに200店舗以上を開業し、チェーン拡大を進めている。ミニストップはベトナムに800店舗を展開する見通しとしており、一方のファミリーマートは2020年までに800〜1,000店舗開店の目標を示している。

セブンイレブンはまだ市場に参入していないものの、3年以内に100店舗の開店を目標としており、さらに今後10年間で1,000店舗にまで増加させるという。

実際のところコンビニエンスストアのビジネスモデルは、ある特定グループの人々の手軽な買物需要を満たしている。一方でコンビニエンスストアは、スーパーマーケットや昔ながらの小売店より価格が高いため、その競争力は劣っている。

専門家によると、コンビニエンスストア・チェーンが収益性を確保するには店舗数の拡大が必要であり、各社では最低150〜200店舗が必要とされる。ミニストップベトナムの前田昭彦社長は、コンビニエンスストアの初期投資を回収するには通常5〜6年かかるとし、安定的に利益を確保するには各チェーン少なくとも300店舗が必要となる、と算定した。

「今年度末までにミニストップの店舗数は160店舗に達すると見込んでいます。我々は投資を継続し、フランチャイズのコスト削減に取り組み、店舗カバー率の最適化を検討していきます。」と前田社長は述べた。現在のところ、中心エリアの高額な賃料が大きな課題として認識されている。

投資、管理、運用コストの要件に見合う用地を探すためには、財務的な強みと優れた管理スキルが必要とされる。この点が現在のところ、ベトナム現地企業にとって2つの大きな弱点となっている。

外資系小売業者は他の市場での経験により、ベトナムにおいてもコンビニエンスストア事業が成長を遂げ、徐々に昔ながらの地元食料品店に取って代わるものと考えている。

TCCグループ傘下のMM Mega Market VietnamのPhidsanu Pongwatana CEOは、スーパーマーケット事業は国民の消費習慣の変化により、過去ほど成長していかないだろうと述べた。彼はベトナムの消費者が利便性を望むほど、コンビニエンスストア事業が優位に立つだろうと予測した。

ホーチミン市労働組合連合会のPham Ngoc Hung副会長は、コンビニエンスストア市場は急速に成長しているものの、豊富な資金と豊かな経験を持つ外資系企業だけがこの市場に参入する余裕がある、と述べた。

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最終更新:2017年02月28日11:51

ベトナム:eコマース市場で新規参入企業が増加

Lotte、Alibaba、VNG、Vingroup、Aeon、Gioi Di Dongなど、ベトナムのeコマース市場には有力企業が溢れかえっている。

資金を使い果たし、eコマース市場を離脱した企業が多くいるにもかかわらず、最近になって市場に参入する新規企業は増え続けている。

1月13日、The Gioi Di DongがVuivui.comでeコマース市場に正式に参入した。消費者の心を掴むべく、Vuivui.comでは純正品のみを販売し、模倣品が万が一発見された場合は補償を行うことを約束している。

Vuivui.comプロジェクトのPham Van Trong代表はVuivuiの展望に自信を持っており、将来的にはThe Gioi Di Dongの総売り上げの少なくとも10%を占めると見込んでいる。

The Gioi Di Dongの取締役が明かしたところによると、Vuivuiは2017年の第一四半期までに50億ベトナム・ドンを売り上げ、今年末までに200億ベトナム・ドンを売り上げることを目標としているという。

ロッテもまた昨年10月にlotte.vn を立ち上げ、ショッピングウェブサイトでベトナム最大手の座を狙っている。ロッテでは「先駆者」の様に手を広げすぎず、消費者にとって必須とされるファッション、ヘルスケア、美容、電化製品の販売のみに焦点を当てている。

ここで言う「先駆者」には、中国の億万長者Jack Ma氏のAlibabaから多額の投資を受けたLazadaや、タイの億万長者が所有するZalora Vietnam(タイ・セントラルグループがNguyen Kimを通じてZalora Vietnamを買収)、VingroupのAdayroiやVNGのTikiなどベトナム系のグループが含まれている。

アナリストによると、こうした投資家たちはベトナム市場に対する楽観的な見通しから、eコマース市場に未だに資金をつぎ込んでいるという。

「証券投資」紙が報じたところによると、Tikiの損失は急速に膨らんでおり、VNGから投資資本を受け取ってから11か月間で2500億ベトナム・ドンの損失が発生しているという。

同じ様な商品を販売し、同じ配送サービスを使い、同じ支払い方法を採用し、お互いに価格面で競争しなければならないが、価格面だけで勝者になることはできない。eコマース企業は行き詰まりの打開策をいまだに見つけられていないとアナリストはコメントしている。

ベトナムの消費者行動や習慣は急速に変化し、インターネットユーザーがオンラインショッピングでより多額の金を使用する傾向は強まった。

2030年までにベトナム人口の30%がオンラインでショッピングをするようになり、一人当たりの消費レベルが350米ドル、年間の見込み収益が100億米ドルになると商工省は推定している。

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最終更新:2017年02月25日06:03

ベトナム:2011-2016年の履物輸出はおよそ600億ドル

2011年から2016年のベトナムの皮革製品および履物の輸出は順調に伸び、同期間の輸出額総計は575億米ドルに達する。

税関総局の統計によると、輸出額は2011年が65億米ドル、2012年が73億米ドル、2013年が84億米ドル、2014年が103億米ドル、2015年が120億米ドル、2016年が130億米ドルであった。

この期間の統計によると、履物の輸出は通常第2四半期に伸び、第3四半期に最高に達する。2016年、平均月間輸出額は10億8000万米ドルに達した。

ベトナムの履物輸出の最大市場は米国であり、輸出額のおよそ30%を占める。ベトナムの米国向け輸出のおよそ11%を履物が占める。

2016年の履物輸出の最大市場は米国で、輸出額は44億8000万米ドル、前年比10%の伸びであった。第2位は中国で輸出額は9億490万米ドル、それ以下はベルギーが8億2540万米ドル、ドイツが7億6470万米ドル、日本が6億7490万米ドルと続く。地域別に見るとEUがベトナムの最大の輸出市場である。EU・ベトナム間の自由貿易協定の調印により、今後ベトナムからEUへの輸出はさらに増加すると見込まれる。

長い歴史を持つベトナムの製靴産業は輸出市場での優位性のある産業のひとつであり、ベトナム経済に大きく貢献している。

輸出を開始したのは1992年で、その年の輸出額は500万米ドルであった。Vneconomy.vnによると、現在のところ、製靴産業による輸出はベトナムの国内総生産の10%に相当する。

ベトナム皮革・履物協会によると、履物の輸出量でベトナムは中国、インド、ブラジルに次いで世界第4位である。輸出額では中国に次いで世界第2位であった。ベトナム製の履物は世界50の国や地域に輸出されている。

しかし、皮革・履物協会によると、ベトナムの輸出用履物は外国のファッションブランドからの受託生産であり、国内の製靴企業はデザインや原材料供給に弱みがあるという。

輸出額が100億米ドル以上に達するにもかかわらず、製靴業界には輸出拡大の可能性に見合うだけの十分な投資がないと皮革・履物協会は述べている。

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最終更新:2017年02月24日10:31

ベトナム:ECプラットフォームがハノイで開始

メコン・ビジネス・イニシアティブ(MBI)プロジェクトの支援を受けたB2B電子商取引プラットフォームであるKiuは、火曜日にハノイで正式に開始された。

このプラットフォームは、メコン地域と世界市場との間の国境を越えた貿易を促進し、支援することを目指している。

これらのうち、Kiu電子商取引の取引フロアは、消費者や流通業者がベビー衣料品、家具、ギフト、工芸品などの信頼できるサプライヤーを見つける場所となっている。

Kiuは、民間部門の発展を妨げる要因に関するMBIの研究から出発した。調査によると、中小企業は国際市場へ参入するのに困難を抱えていた。事実、専門家と企業はこの問題を解決することを決めた。

ベトナムとカンボジアは、サポートされる最初の2カ国である。アジア開発銀行(ADB)の上級エコノミストでMBI代表のDominic Mellor氏は、このプラットフォームはベトナムとカンボジアの雇用創出に役立つだろうと語った。

Kiuは技術の組み合わせの変化、民間部門の柔軟性の利点、経済成長のための国際開発援助を象徴していると付け加えた。

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最終更新:2017年02月23日11:41

ベトナム:SCAVIがランジェリー製造で世界首位を目指す

Vietnam Report社は2017年2月、ファッション業界最大の外資系企業SCAVIが2016年のベトナム大企業500社リストに登場したことを発表した。

平均年成長率25%を記録しているSCAVIはランジェリー委託生産の売上高で世界10位にある。同社は2021年まで毎年40%の成長を遂げ、世界的に業界を主導する地位となることを目指している。

フランスのCorele Internationalグループ傘下のSCAVIは外国投資法施行直後の1988年に設立された。SCAVIは高級インナーウェア、大きいサイズを含むインナーウェア、ナイトウェア、ホームウェア、水着の生産に特化している。

同社はヨーロッパ、北米、アジアの30以上の国際的ブランドを顧客とし、デザイン、テクニカルフィッティング、原材料調達、生産から配送までの委託を行う。

SCAVIはフランスのオルレアンにサービスマネジメント本部があり、アジア地域のサービスマネジメント本部をホーチミン市に置く。さらに、ドンナイ省、ダナン、フエ、ラムドン省、そしてラオスの5工場があり、1万1000人を雇用している。同社は業界で28年の実績があり、フランス、ベトナム、米国、英国、フィリピンなどからの多国籍な人材を擁する。

創業以来、SCAVIを率いるのは会長、創業者でCEOのTran Van Phuである。彼はSCAVIの創業以前にフランスの企業で様々な要職を経験している。

SCAVIはベトナムでも最初に国際的サプライチェーンに参入した企業のひとつである。同社は原材料の60%をベトナムで調達しており、2020年末までにはその比率を100%とすることを目指している。

SCAVIは企業の社会的責任を果たすための様々な試みを行っており、地元の学校と協力した従業員の訓練、従業員の子供のためのモンテッソーリ式の幼稚園の建設、収入の低い従業員の子供のための無償教育を提供などの取り組みが実施されている。

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最終更新:2017年02月22日06:00

ベトナム:ThreadSolが縫製企業向け費用削減ソフトウェアを発表

縫製産業向け素材マネジメントシステムを提供するThreadoSolが、コスト削減のための新たなソフトウェアIntelloBuyとIntelloCutを発表した。
ThreadSolは、これらソフトウェアは素材コストの大幅な削減と利益拡大で経済効率を重視するベトナムのアパレル企業に貢献することができると述べた。
IntelloCutは裁断、ロール、配置の計画を提供する。クラウドを活用することでどこからでもサービスにアクセスすることができる。
同社はThreadSolのソフトウェアの活用で少なくとも10%の布地が節約できるとしている。
IntelloBuyは製造業者向け布地の見積もりのためのソフトウェアで、特定のスタイルに必要な購入量を正確に見積もり、調達段階からの費用削減が可能になるという。
「ベトナムの製造業者は収益拡大のためには布地コストの重要性に気づくべきでしょう。競争力を維持するには高度技術を活用したプロセスの自動化で収益の拡大を図る必要があります。」とThreadSolのSaurav Ujjain主席コンサルタントは話す。

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最終更新:2017年02月21日15:48

ベトナム:紡績業が伸びる

官庁統計によると、ベトナムの未加工綿の輸入は6年間連続で上昇しており、そのおよそ40%がアメリカからの輸入であるという。

また需要の大分部分が、ベトナム産の中国向け紡績糸を無関税とする、アセアン-中国間の自由貿易協定によって生じている。

もし中国の紡績工場が未加工綿をアメリカから直接輸入したとすれば、関税割当枠の40%の税金を支払う必要があるが、紡績糸メーカーが紡績工場をベトナムに移転することにより、支払い税額を削減することができるのである。

ベトナム紡績工場では海外向けが綿輸出の2分の1から3分の2を占めていると推定されており、最も利益率の高い部分はさらなる加工に向け中国の紡績工場に輸出されている。

ベトナムにおける綿糸紡績分野の成長の要因は、2010年に施行されたアセアン-中国自由貿易協定が迅速に実施されたところにあると言われている。

協定の履行により、ベトナムやその他の東南アジアアセアン加盟国からの中国に向けた紡績輸送に課せられる関税はゼロとなった。

このため、インドネシアなどのアセアン加盟国では対中国紡績糸輸出高が2010年以降上昇しているが、ウズベキスタンや韓国などの主な非アセアン国では同時期輸出が減少している。

ベトナムのアメリカ以外の主要な輸入元としては、インド、ブラジル、オーストラリア、コートジボアールが挙げられており、5か国合計で東南アジア諸国の綿輸入の70-80%をしめている。

一方で、衣料製品生産の高まるニーズに対応するため、ベトナムからの紡績糸輸入を減らし、中国が自国での綿生産に踏み切るかもしれないという懸念もある。

しかしながら、中国では農村部から都市部に移動する人民が年々増加しており、綿の生産に十分な労働力を賄うことは難しいと予測されている。

現在、ベトナム産の紡績糸(綿及びその他)の65%は中国、トルコ、そして韓国に輸出されている。紡績糸の輸出量は2015年に12%上昇しており、合計96万1777トンとなっているが、その内49万8100トンが中国に輸出されている。(中国への輸出量は前年比26%増)

2015年〜2016年は2014年〜2015年から25%増となる1億1700万トン(537万梱)になると予測されている。

紡績や染織などの製造過程を向上させる投資は国内外から集まっており、ベトナムにおける綿糸紡績産業の展望は明るい。

またEU、韓国、ユーラシアなど、ベトナムは幾つもの自由貿易協定に参加しており、紡績業にとって多くのチャンスを作り出している。

農村部での綿栽培量が減少しており、糸製造の多くを輸入に依存しているものの、自由貿易協定の現況を鑑みれば、ベトナムの世界における綿糸紡績業は安定しており、長期的視点ではほとんど問題がないとみられているのである。

 

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最終更新:2017年02月21日10:00

ベトナム:環境汚染問題で繊維企業を調査

ベトナム環境総局(VEA)はハイズン省の環境課と協力し、中国系繊維企業が引き起こした「環境事故」に取り込む予定である、とベトナム環境総局(VEA)の環境保護管理部門長官Luong Duy Hanh氏が表明した。

pH値・カラーレベル、合計浮遊物質量(TSS)、化学的酸素要求量(COD)、生物化学的酸素要求量(BOD)など、5つの技術分析指標で許容閾を超える毒性の廃水を流出したとして、ハイズン省人民委員会は先週、Kim Thanh地区Lai Vu工業団地のPacific Crystal繊維会社に6億7200万ベトナム・ドン(2万9372米ドル)の罰金を課している。

問題の重大性に関してはまだ測りきれていないとHanh氏は「先鋒(Tien Phong)」紙に語った。

Hanh氏によると、Pacific Crystal社はベトナム環境総局(VEA)の2016年環境調査計画の対象ではなかったという。

Pacific Crystal社の未処理廃水の回収と再処理に関してはハイズン省人民委員会が監督し、問題が発生すればベトナム環境総局(VEA)がサポートする。

また、事件を見直し、深刻度を見定め、規定に則した罰金を科す上でも、ベトナム環境総局(VEA)はハイズン省の環境課に協力する予定である

なお事件後も地元当局は生産活動の停止を命じておらず、現在もPacific Crystal社は操業を続けている。

ハイズン省環境課のVu Ngoc Long課長によると、未処理廃水の流出はPacific Crystal社から遊水池につながる排水管の漏れによって生じたという。

工業団地内に会社を持つ経営者は、10万トンの化学物質を扱うPacific Crystal社が、操業を始めてから1年ほどしか経っていないにもかかわらず環境汚染を引き起こしていることに懸念を示している。

「つまりは、特に昨年4月に魚の大量死を引き起こした台湾系の製鉄企業Formosa社のように、3倍もの化学物質を扱うと思われる企業がフル稼動で操業した場合、環境汚染のリスクは俄然高くなるわけです。」と彼は述べた。

工業団地理事会のVu Xuan Dung副理事長によると、操業を開始したばかりの2016年初頭、Pacific Crystal社は未処理の廃水を何度か流出し、工業団地にある遊水池の魚を死なせたという。

しかしながら、機械システムが当時試験段階であったため、Pacific Crystal社は工業団地の理事会から警告を受けただけであった。

Pacific Crystal社は布地と織物の原材料の製造を専門としており、2015年12月に4億2500万米ドル規模の工場を操業開始している。

ベトナム環境総局(VEA)のDuong Tung副長によると、環太平洋戦略的連携協定(TPP)の恩恵を事前に受けるべく、中国系の繊維企業の波が昨年ベトナムに押し寄せ、複数省に繊維工場や染織工場を設置している。

ベトナム環境総局(VEA)はこうした企業に対し、染織過程から生じる可能性のある環境汚染のリスクに関して警告しているという。

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最終更新:2017年02月20日08:57

ベトナム:コンビニエンスストアの景気が良好

ベトナムではコンビニエンスストアやミニマートの人気が高まっており、専門家の推定によると、3分の1以上の家庭がコンビニエンスストアやミニマートで日常的に買い物を行っているという。

もしより大幅な値引きを行えば、コンビニやミニマートが成長する可能性はさらに高まるだろうと専門家は予測している。

またベトナム商工省国内市場局のLe Viet Nga副局長によると、コンビニ等に対する市場の反応はよく、2桁台の成長を見せる最も急速に成長する小売分野となっているという。

「生産地のはっきりした商品を売り、優れた管理を行う現代的な取引チャンネルです。コンビニエンスストアは中小規模の企業や農家が自らの製品を市場に持ち込むことのできる機会を提供しています。」同省によると、スーパーマーケットやハイパーマーケットと比較して投資対効果が高く、投資額も低いことから、投資家たちもコンビニエンスストアを好んでいるという。

その上、500平方メートル以下の小売店舗の開設は経済的ニーズ考査(ENT)の対象ではないため、コンビニエンスストアやミニマートのライセンス取得はスーパーマーケットより容易である。

従来の小売チャンネルは現在も市場の72%を占めているが、2020年までに60%まで減少すると専門家は予測している。

中国では2万1000人毎、韓国では1800人毎に一つのコンビニエンスストアがあるが、ベトナムには現在6万9000人に一つの割合であり、今後成長していく可能性は多大にある。

所得の安定した成長と消費者行動の変化はもう一つの大きな要因であると専門家は加えた。

 

激しい競争

コンビニエンスストアの店舗数は2012年から2014年の間に倍の348となった。また、ミニマートの店舗数は863から1453に増加している。

活発な経済が消費力を増加させる中消費者が利便性に注目し、Saigon Co.op、Satra, Vingroup、B’s mart、Shop&Go、Circle Kと言った国内外の有力企業が存在感を増していき、コンビニエンスストアは2015年と2016年にも優れた業績を収めている。

例えば、Co.opmart、Co.opXtra、Co.op Foodを所有するSaigon Co.opは昨年新しい小売モデルであるCo.op Smileを開始した。

昨年の店舗数は20のみであるが、Saigon Co.opのNguyen Thanh NhanはCo.op Smileの店舗数を今年末までに200-300にまで拡大する計画を実行中であると述べた。

ベトナムでハイネケンとジョイントベンチャーを持つSatraもまた、食肉生産のVissanなどの子会社やベトナムの生産者一般の流通チャンネルを構築するために、自社のコンビニエンスストアチェーンであるSatrafoodsの展開に焦点を当て、小売システムを拡大する計画を持っている。

メコンデルタの都市カントーの10店舗を含む55のSatrafoods店舗を今年開店予定で、合計店舗数は172になる見込みである。

商工省によると、外国企業がコンビニエンスストア市場に占める割合は70%であり、モールやスーパーマーケットは17%、ミニマートは15%、オンラインのショッピングチャンネルは50%である。

関係者によれば、コンビニエンスストアやミニマートの最大の欠点はスーパーマーケットや従来の市場、食料店と比較して値段が高いことにあるという。

競争力を高めるためには価格を下げ、品質の高い地元製品を販売する必要がある。

ハノイ・スーパーマーケット協会のVu Vinh Phu会長は、国内の生産者や流通業者が関係性を強化し、仲介コストを削減すべきであると述べた。

経営コンサルティングのA.T.カーニー社のグローバル小売成長指数(GRDI)によると、ベトナムは魅力の高い小売市場として2008年以降上位30か国に入っている。

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最終更新:2017年02月18日06:01

ベトナム:皮革・履物輸出は前年比10%の成長を期待

ベトナム皮革・履物・鞄協会(Lefaso)は、2017年のベトナムの皮革製品・履物の輸出額は前年比10%増の180億ドルに達するであろうとの見込みを発表した。

皮革履物協会によると、高度技術への移転を目指す中国が縫製・履物製造業への投資促進策を取りやめつつあることから履物やバッグ生産の移転が進んでおり、輸出拡大の大きなチャンスであるという。

また、ベトナム・EU間の自由貿易協定が2018年中に発効する予定であり、これもベトナムからの輸出拡大の大きなチャンスと見込まれる。

今年の輸出目標額を達成するためには、皮革・履物セクターは技術革新を促進し、新機材に投資して既存機材の更新を進め、さらには国内企業の生産量を拡大し生産性を向上させ、製品の品質向上を図る必要があると皮革履物協会は指摘している。

皮革履物協会によると2016年の輸出額は前年比8.8%増の162億米ドルであった。そのうち130億米ドルが履物、残る32億米ドルがハンドバッグと皮革製品で、ハンドバッグは前年比8.2%、皮革製品は11.1%の伸び率であった。

2016年はEUからの発注が減少し、ASEAN諸国への輸出も不安定という困難に直面した1年であったという。

2016年1月1日以降、ASEAN域内で履物と革製ハンドバッグ・皮革製品が無関税となったため、地域内での競争が激化した。

ベトナム企業はまた資本不足と原材料費の高騰にも直面し、それは履物輸出にも大きな影響を及ぼした。ベトナムの外貨収入源のうち、履物は現在第4位、スーツケース・バッグ・ブリーフケースは10位となっている。

皮革・履物セクターの2016年の製造指標は前年比わずか3.7%の上昇で、2015年の17.4%、2014年の22%を大きく下回った。

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最終更新:2017年02月16日12:00

ベトナム:国内企業のグローバル・バリューチェーン参画が急務(後)

(前編より)

 

すべての国内企業資源を動員

最近開催されたベトナムの開発に関するグローバル専門家ネットワークの首相ラウンドテーブルにおいて、日本の早稲田大学のTran Van Tho教授は、ベトナムが世界経済に積極的かつ全面的に組み込まれつつあるという論調の中で、「アウトソーシングの罠」を回避することが重要な課題であり、この点に対する政策立案者の注力が必要であるとした。

Doanh教授によると、ベトナム経済は外国直接投資(FDI)部門に強く依存しているが、その経済的優位性が失われた場合に外国直接投資(FDI)資本は他国に流出し、憂慮すべき事態に陥る可能性があるという。アウトソーシング・サービスの受注がカンボジアやバングラデシュに移るなど、このことは実際にベトナムのアパレル業界で起こっていることである。

この状況を改善するために、これまでも国家経済に大きく貢献してきた農業生産の開発に注力し、農業部門が世界のバリューチェーンにより深く浸透することができるようにする必要がある。

政府はまた、民間企業がSamsungやIntelなどの大企業の生産チェーンに参画することを可能にするサポート産業の開発にも注力する必要がある。

「我々は資産や資源開発に対する投資で利益を得るのではなく、民間企業がより積極的に生産活動を行うためのモチベーションを高めていく必要があります。」とDoanh教授は述べた。

税制問題について経済専門家のBui Trinh氏は、外国直接投資(FDI)企業においては仕入にかかる付加価値税が控除されていると指摘した。

「一方でベトナム企業の多くは、仕入にかかる付加価値税について依然としてそれを負担しています。農業などの国内産業は、余計な付加価値税を負担しながら、いったいどうやって成長し、競争力をつけていけるというのでしょうか。」とTrinh氏は述べた。

Trinh氏は、国内企業を支援する政府の政策として、外国直接投資(FDI)と国内企業間の公平性を担保するための税制の見直し、減税など具体的な施策を進めるべきだと述べた。

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最終更新:2017年02月14日13:01

ベトナム:国内企業のグローバル・バリューチェーン参画が急務(前)

国内企業はグローバル・バリューチェーンに積極的に貢献して、世界の生産ネットワークにより効果的に参画するために、外資系企業に打ち勝つ努力をすべきだと専門家らは述べた。

中央経済管理研究所(CIEM)の元所長であるLe Dang Doanh氏は、「労働者(Nguoi Lao Dong)」紙に対し、外国直接投資(FDI)企業はベトナムの総輸出額の約70%を占めるなど国の経済成長に大きく貢献してきた一方で、国内企業はグローバル・バリューチェーンにまだ深く関わることができていないと述べた。

統計総局によると、2016年、ベトナムの輸出額は前年比8.6%増となる約1750億米ドルであったが、この統計値のうち外国直接投資(FDI)企業の輸出額は、前年比10.2%増となる1200億米ドルにも達した。

Doanh氏は、輸出売上高に占める外国直接投資(FDI)企業の寄与度が50%に達して以来、国内企業は生産能力向上と競争力の強化を求められてきたと述べた。しかし現在外国直接投資(FDI)企業の寄与度が70%にも上っている中で、国内企業は依然としてグローバル・バリューチェーンにおいて受動的な活動しか担うことができていない。

Doanh氏は、輸出がベトナム経済に及ぼす影響は年々大きくなってきており、2001年の輸出額は150億米ドルであったのが10年後には970億米ドルにも達したが、こうした成長は主に外国直接投資(FDI)企業によって成し遂げられたものだ、と続けた。

輸出における外国直接投資(FDI)企業の大きな存在感は、一方で大部分のベトナム企業が低付加価値のアウトソーシング・サービス産業に従事しており、国内企業の競争力の低さを反映している、と彼は指摘した。

Thắng Lợi Textile Garment JSC社のNgo Duc Hoa社長によると、国内向けのThắng Lợi社製品はすべて、自社で設計、製作、配送されているが、輸出向けについては、外資系パートナー企業のために「裁断・縫製」業務だけを提供しており、契約している外資系企業の提供する資材を用いてアパレル製品やアクセサリーを生産しているだけであるという。

アパレル輸出企業が直面している最大の問題は、生産に必要な原材料の不足で、輸入に頼らざるを得ない状況にある。さらに、ベトナムの繊維・アパレル産業はまだ発展途上で、顧客から十分な注目を得られていない。

Thắng Lợi社では外国パートナー企業向けに製品を「裁断・縫製」業務だけを得ており、パートナー企業が提供する原材料を使用したり、原材料を輸入したりする必要がある。この場合、例えば輸出向けTシャツの原価が10米ドルとすると、原材料輸入に8.5米ドルかかり、請負による加工賃としては1.5米ドルが残るだけといった状況に陥っている。

「アパレル企業では生計のために爪で火をともしていると言っても過言ではありません」とHoa社長は述べた。

電力、電子部品、通信などのハイテク産業においてもほとんどの国内企業は、輸出向け製品のアウトソーシング・サービスの提供に従事している。

Fullbright Teaching ProgramのVu Thanh Tự Anh氏は、Fullbrightの専門家グループの最近の研究のまとめによると、Intel社がベトナムに投資した10年間について(国内企業の参画度合いは)惨憺たる結果であったことを明らかにした。

それによると、ベトナム企業はIntel社の総輸出額のわずか3%にしか貢献しておらず、その中にはIntel社が調達できない食事の提供や、ギフトボックスの準備、セキュリティサービスなどが含まれるという。

 

(後編へつづく)

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最終更新:2017年02月14日12:31

ベトナム:韓国の暁星が12億ドル規模のプラント建設

韓国の大手繊維・化学企業暁星(Hyosung Corp)が12億米ドル規模の天然ガス由来ポリプロピレン製造及び液化天然ガス(LPG)貯蔵施設をベトナムに建設する。同社の多目的プラスチック原料の生産能力を大きく伸ばすことに貢献すると見込まれている。

2月7日の同社の発表によると、暁星はバリア・ブンタウ省Tan Thanh県のCai Mep工業団地に製造・貯蔵施設を建設するための12億米ドルの投資についてベトナム政府と覚書を交わした。

覚書によると、暁星は建設事業を2期に分けて実施する。第1期は1億3300万米ドルでLPG貯蔵施設を建設し、3億3600万米ドルでポリプロピレン製造工場を建設する。第2期ではプロパン脱水素(PDH)工場を4億9600万米ドルで建設するほか、2億2600万米ドルでポリプロピレン工場の拡張を行う。

暁星は同社の新たな収益源としてポリプロピレン製造事業に期待している。ポリプロピレンは熱可塑性のポリマーでパッケージングやラベリング、繊維、ステーショナリー、プラスチック部品、リユース可能容器、実験機材、スピーカー、自動車部品、ポリマー紙幣などの幅広い用途を持つ。暁星は韓国でも1400億ウォン(1億2220万米ドル)規模で年間生産能力20万トンのポリプロピレン工場の建設を予定している。

暁星のある幹部は、ベトナムでの新事業が同社のLPG及びポリプロポレン事業の生産ラインを強化し、東南アジア市場でのシェアのさらなる拡大につながることを期待すると述べた。

2月8日の暁星の株価終値は12万6000ウォンで、前日を1.56%下回った。

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最終更新:2017年02月13日19:08

ベトナム:2016年の米国および日本向け繊維輸出は150億ドル

ベトナム繊維協会(Vitas)によれば、2016年、米国と日本はベトナムから合計150億米ドルの繊維製品を輸入したという。ベトナムの昨年の繊維輸出は283億米ドルで、両国への輸出は全体の53.5%に上る。

繊維協会によれば、2017年、繊維業界では300億米ドルの輸出を目標としている。米国と日本については中国に次いで2番目の商品供給国のポジションであり、さらに市場を開拓していく必要がある。両国市場については年間6%の成長を目標としている。

 

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最終更新:2017年02月13日11:29

ベトナム:アパレル業界の希望は無限に続く(後)

(前編より)

 

明るさが残る

過去2年間についてはベトナムに対する投資が急増したものの、2016年は繊維・アパレル部門に対する大きな外国直接投資(FDI)プロジェクトはなかった。

2015年にはトルコからHyosung Dong Naiプロジェクト、台湾からPolytex Far Easternプロジェクト、香港からWorldon Vietnamプロジェクトといった、約10億米ドル規模の3つの大きな投資プロジェクトが実行された。

ベトナム綿紡績協会(VCOSA)のNguyen Hong Giang副会長は、新しい貿易協定がもたらすビジネスチャンスを利用するために、2015年はアパレル部門への投資額が過去最高であったと述べた。

だが彼は、このFDIの落ち込みは心配するに足らず、外国人投資家は依然としてベトナムに注目していると考えている。

「2018年までは、外国人投資家はアパレル分野に注目し続けると考えます。TPPの先行きはまだ不透明ですが、EU、韓国、日本との他の自由貿易協定がアパレル分野への外国直接投資を惹きつけ続けるでしょう。」

自由貿易協定がもたらすビジネスチャンスは、ベトナムにおいて依然として不足する繊維サポート産業に対するFDI資本投下の誘因にもなる。

それは輸出向けにサプライチェーンを構築するために、ベトナムの低コスト労働力を活用したいと考える投資家にとって重要なことである、とベトナム繊維・アパレル産業の専門家らも同意した。シンガポール国立大学アジア・グローバリゼーションセンターの上級研究員である菊地朋生博士は、TPPの求める「ヤーン・フォワード」原産地規則によって促された、外資系多国籍企業によるサプライチェーンの上流工程に対する多額の投資が、ベトナムのバリュー・チェーンを改善させてきた、と述べた。

菊地博士はこの流れが続くことを期待している。「原産地規則によって、アパレルの上流工程に投資をする動機と実際の動きが起きていますが、これは労働コストが上昇する中では自然なことです。」

「確かにTPPの頓挫は残念なことですが、それがこうした流れを鈍らせるかどうかは分かりません。」

ベトナムに対するFDIを支援する政府機関であるドイツ貿易投資局(DEM)のAchim Haug香港事務所代表は、TPPがなくとも輸出志向型の製造業におけるベトナムの構造的優位性はまだ高いため、投資家らは注目し続けるだろう、と指摘した。

「ベトナム・EU間自由貿易協定は署名され、現在EUでの批准を待っている状況であるが、このFTAが発効すればまた新たなビジネスチャンスが生まれることになるでしょう。」とHaug代表は述べた。「我々はこの協定が迅速に実現され、2018年には効力が発生することを切に望んでいます。」

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最終更新:2017年02月10日12:01

ベトナム:アパレル業界の希望は無限に続く(前)

11月21日に米大統領に選出されたドナルド・トランプ氏が、大統領就任初日にTPPから米国を離脱させ、代わりに二国間での自由貿易協定(FTA)締結を模索することを明言して以来、TPPの行方は宙に浮いた状況となった。

ベトナムの繊維・アパレル部門はTPPの利益を享受する主要分野となる見込みであったが、今では誰もそれを期待していない。

「トランプ氏がTPPを台無しにして、ベトナムの繊維・アパレル部門は多少の影響を受けたかもしれませんが、それでもまだこの部門の先行きは明るいです。」とHung Yen Garment社(Hugaco)のNguyen Xuan Duong会長は述べた。

「我々はTPPのためだけでなく、生産規模を拡大する必要があれば何であれ、増産投資をする態勢はいつでも整っています。」

 

試練の年

Duong会長はベトナム経済タイムズ誌(VET)に対し、Hugaco社では資材を供給している多くの外資系企業と協力して機械設備のアップグレードに投資を集中していると述べた。

「当社は安定して業績拡大しており、約4%の成長を達成しています。ただし、米国への輸出高は昨年のわずか70%程度にとどまっています。」とした。この点について彼は、外国企業との熾烈な競争や、ベトナムドンがドルに対して管理フロート制を採用しているため困難な状況に陥っていると説明した。

同様にGarment 9 Joint Stock Companyでは、前年同期比で上半期の輸出が30%も減少した。Garment 9社のNguyen Xuan Quang会長は、「男性用スーツの輸出売上高が40~50%も低下しました。」と明らかにした。「EUとアジアで輸出売上高が大幅に低下しています。」

この売上減少の原因としてQuang会長は、世界の消費需要の減少と、ラオス、ミャンマー、バングラデシュなどの他国からの競争圧力を挙げた。ラオス、カンボジア、ミャンマーでは、低開発国に対する一般特恵関税制度(GSP)の下でEUに対する関税ゼロの恩恵を享受しているが、ベトナムは依然として9.6%の関税を課されている。

Hugaco社やGarment 9社の予想を下回る業績は、2016年におけるベトナム繊維・アパレル業界全体の業績を投影したものである。

ベトナム繊維協会(VITAS)は、アパレル輸出売上高は計画比92%、15億米ドル減の285億米ドルになったと発表した。米国への輸出は114億米ドルで、前年比4%の増加となった。その他の主要市場としては、EU、日本、インド、ブラジル、ロシア、カナダがある。

2016年は確かに繊維産業にとって困難な年となった。ベトナム繊維公団(Vinatex)のLe Tien Truong社長によると、繊維企業の業績は悪化し、過去6年間で最も低い伸びとなったという。「この状況は世界市場全体の不調から生じています。」と彼は述べた。

「2016年、世界の需要は増加せず、米国、日本、EUなど主要市場の需要はすべて低下しました。」

英国のBrexit投票も間接的な影響を与えた。英国のポンドが低下し、英国内で輸入品は国産品よりも割高となり、需要が奪われている。「アパレルの需要は減少しており、年初5ヶ月間で達成した6〜7%の成長率をそのまま維持することは難しいと予想されます。」とTruong社長は述べた。

「しかし英国で販売されているほとんどのアパレルは輸入に頼っており、国産同等品の供給能力が限られているため、全体的なインパクトはそれほど大きくはならないでしょう。」

また、数値としては低成長であるが、絶対額は前年よりも増加したという。数年前の成長率は12~15%もあったが、絶対値はわずか15億米ドルに過ぎなかった。

Truong社長は「一方で現在の成長率は約5〜6%に過ぎないが、絶対額は約20億米ドルとなりました。」と説明した。

 

不確実な未来

世界経済の減速とTPP交渉決裂の可能性により、繊維・アパレル企業の中に不安が高まっている。

ベトナムの輸出において、現在平均11%から一部の製品群では32%も課されている関税が最終的には0%となる予定であった。

今では無意味な予想となったが、世界銀行はTPPによってベトナムの米国や日本向け繊維・アパレル輸出が大幅に増加し、2020年までに国のGDPを引き上げる上で大きな役割を果たすであろうとした。

しかしTPPの「ヤーン・フォワード」原産地規則の要件により、利益を獲得しようと目論んでいた多くの企業の夢は今や潰えようとしている。

Thanh Cong Textile Garment Investment Trading JSC(TCG)社は、TPPによって大きな売上を獲得するであろうと期待され、特に2015年のTPP交渉直後、株価が大幅に上昇した。

2013年TCG社の株式は6000ベトナムドン(0.2米ドル)で取引されていたが、2015年には4万ベトナムドン(1.8米ドル)まで急上昇した。それが現在では1万5000ベトナムドン(0.6米ドル)となっている。

TCG社ではTPPが批准されることを見込み、2016年の売上高として前年比16.9%増となる3.2兆ベトナムドン(1億4080万米ドル)、税引後利益は3.58%増となる1600億ベトナムドン(701万米ドル)の目標を設定していたが、今ではそれは過去のものとなった。同社の10月度売上高はわずか1000万米ドルで、売上総利益率は13%であった。

続く11月、12月の売上高もそれぞれ1050〜1100万米ドル、売上総利益率は13.5〜14%であった。また、2016年第3四半期までの月平均売上高は1100万米ドルで、平均売上総利益率は14.79%となった。

ベトナムにある多くのアパレル企業と同様、TCG社ではミャンマーやカンボジアにおける格安な人件費との激しい競争に追い込まれている。最低賃金制と新たな社会保障政策によりベトナムのアパレル部門の人件費は他国よりも割高となっており、顧客はミャンマーやカンボジアに注文を移し始めた。

TCG社のように「ヤーン・フォワード」原産地規則に適合できる企業は、(それによる利益を見込んでいたため)TPP交渉の頓挫によって現在困難な状況に追い込まれているが、その他の企業ではTPP発効の有無にかかわらず輸出は成長していくと考えている。

「TPPの恩恵を受けるためには、企業は原糸、染色から完成品までの生産チェーン全体を確立しなければならず、膨大な投資が必要でした。」とDuong会長は述べた。

「ベトナムで使用される原糸のほとんどは中国、繊維は韓国、その他原材料は主に東南アジア諸国から輸入されています。もしTPP交渉が米国抜きで進められることになれば、ベトナムが準備するのに時間的余裕が生まれるでしょう。」

Duong会長は、ほとんどの企業ではOEM/FOB(委託者ブランド生産/本船渡条件)やODM(委託者ブランド設計・生産)に特化しているため、TPPから大きな利益を得るはずだとした。

VITASのTruong Van Cam会長も、ベトナムの繊維産業、特に米国への輸出はTPPの行末によってあまり影響を受けることはないだろうとした。

実際ベトナムから米国への輸出売上高は最近12~13%も上昇したが、米国におけるアパレル輸入高はわずか3%しか増加しておらず、ベトナムの市場シェアが上がっているのであり、まだ成長余力が残っていることを意味している。

ベトナム経済政策研究所(VEPR)の創設者兼所長のNguyen Duc Thanh氏は、繊維、皮革、履物分野はTPPが発効していればその恩恵を受けたであろうことは確かだが、たとえ米国がTPPから撤退しても他のTPP加盟国市場へアプローチできるため、輸出はそれほどダメージを受けないだろう、と述べた。

「米国加盟の有無にかかわらず、ベトナムは依然としてTPPの恩恵を享受できるでしょう。また、米国への輸出は既に軌道に乗ってきています。」とした。

 

(後編へつづく)

 

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最終更新:2017年02月10日09:13

ベトナム:北部にて中国繊維企業が汚染水により罰金

ベトナム北部のハイズン省では、許容レベルを超えた有毒廃棄物を含む排水を流出したとして、香港ベースの繊維企業が罰金に処せられた。

VietnamPlusが報じたところによると、Kim Thanh地区Lai Vu工業団地のPacific Crystal Textiles Limited 社には、罰金6億7200万ベトナム・ドン(2万9372米ドル)がNguyen Duong Thai市長により命じられたという。

また同社は、今後の排水が地方自治体の基準を満たすよう指導もされている。

Pacific Crystal社は2015年12月よりハイズン省にて4億2500万米ドルの工場を操業している。

同様の事例としては昨年6月、メコン川に対する環境破壊の可能性があるというメディアの報道を受け、ベトナム天然資源環境省がハウザン省南部にある中国製紙メーカーの工場、理文造紙有限公司(Lee & Man Paper Manufacturing Limited)の査察を行った。

その他の大規模な環境災害として、ハティン省中部では110億米ドル規模の製鉄所を運営するFormosa Ha Tinh Steelが昨年4月、海岸線200kmを汚染し100トン以上の魚を大量死させ、ベトナム中部の4つの省の環境、経済、雇用に損害を与えている。

ベトナム統計総局(GSO)によると、2016年には工業団地の80%ほどで国の環境規制に対する違反が見られたという。

また同局によると、基準を超過した排水の流出により捕まった50企業の内60%が外国投資の企業であった。

ベトナム国家社会経済情報センターは環境汚染がベトナムの経済成長にとって重大な妨げになっていると最近発表しており、これから2020年にかけて、国の年間国内総生産の約0.6%が公害や自然災害により損害を受けると警告している。

 

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最終更新:2017年02月08日11:41

ベトナム:TPP頓挫にもかかわらず、アパレル工場はフル稼働中(後)

 

海外直接投資(FDI)ブーム
そんな状況下においても、ベトナムでは既にポストTPP時代へ移行しつつある兆しがある。昨年トランプ氏と民主党のライバルであるヒラリー・クリントン氏、バーニー・サンダース氏が揃ってこの貿易協定に反対する意向を示したにもかかわらず、ベトナムは引き続き過去最高額の外国直接投資を集め続けた。
昨年のベトナムにおけるFDIは9%増の158億米ドルと、過去最高を記録した。製造業と加工業では、LG Display社による15億米ドルの投資とLG Innotek社による5億5000万米ドルの投資の2つの韓国プロジェクトなどに主導され、多額の外国投資を受け入れた。
米国によるTPP撤退がLG Display社の事業に及ぼす影響は限定的だと、同社は電子メールで発表した。ベトナム投資という決定は、「単純に関税メリットを見込んでのものではありません。」と同社は述べた。「そのため、ベトナム投資やベトナムにおける事業戦略に関する我々の決定に大きな変更はありません。」とした。
TPP交渉の一環として、ベトナム政府は国有企業の改革を加速させることに合意した。 TPPは米国の参加なしでは進まない可能性が高いが、政府は投資家の望むこの改革を止めるつもりはない、とUS Asean Business Councilのベトナム代表であるVu Tu Thanh氏は述べた。この改革はベトナムや他の東南アジア諸国がポストTPPにおける投資抑制に苦しむのを防止するのに役立つだろう、と彼は述べた。
「私は(トランプ大統領が主張する)米国に対する投資促進がアセアン諸国に犠牲を強いとは思いません。まだまだ潤沢な資金が溢れているのですから。」と彼は述べた。

 

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最終更新:2017年02月01日13:59

ベトナム:TPP頓挫にもかかわらず、アパレル工場はフル稼働中(前)

 

ベトナムのアパレルメーカーNhaBe Garment社は、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)に大きな期待を寄せていた。
Calvin Klein、Michael Kors、Kenneth Coleなどのブランドに商品を供給するこの会社では、2011年から昨年までに輸出量が2倍以上となる7億2900万米ドルまで増加したが、工場数を当初の2倍となる35箇所に増やして、ベトナムも参加する予定であったこの12カ国による貿易協定による関税率の大幅な軽減を見込んでいた。
ドナルド・トランプ大統領は一筆をふるい、2030年までにベトナムの国内総生産(GDP)を8%引き上げると世界銀行により推計されていたこの野心的な貿易協定を破棄した。しかし、東南アジア諸国連合(ASEAN)の中で去年米国に対する輸出高がトップになる見込みのベトナムにおける多国籍企業の熱意は冷めていない。
「我々はすべての工場の期待に応えてきました。」とNhaBe社で発注、設計、製造を担当するMichael Laskau常務は述べた。「TPPの問題により、顧客企業が我々から離れていくことなど想定していません。」
トランプ大統領の中国貿易に対する扇動的な発言や、中国製品に45%の関税を課すという脅しは、企業にとって製造を中国以外の国にシフトさせる強力なインセンティブとなっており、中でもベトナムはその有力候補として名が挙げられている。
TPP交渉の終焉はベトナムにとって確かに痛手ではあるものの、この国の若くて低コストの労働力は国際的な投資家らを惹きつけている。
「ベトナムは労働集約型の外国直接投資だけでなく、急速に発展しているベトナム市場に参入したいと望んでいる企業にとって、魅力的であり続けるでしょう。」と香港にあるNatixis SA社のTrinh Nguyenシニアエコノミストは述べた。
ベトナムは今後も改革プロセスを継続し、貿易協定のコミットメントを満たしていく予定である、と外務省のLe Hai Binh報道官は明らかにした。
ベトナムでは、米、コーヒーなどの農産物輸出国から東南アジアの製造拠点に変貌を遂げ、海外投資家主導による経済発展を長年にわたって享受してきた。
ベトナムで4500人を雇用し、台湾に本社を置くTainan Spinning社は電子メールによる声明で、TPP交渉の終了による自社計画の変更はないとし、「Tainan Spinning社では、その強みとコミットメントに鑑み、今年下半期にベトナム事業のさらなる拡大を検討している。」と述べた。
中国バッシング
近隣諸国の約3分の1の低賃金だけでなく、港湾への良好なアクセスにより、中国はベトナムにほとんど太刀打ちできない、と香港HSBCホールディングス社のアジア・エコノミストであるJoseph Incalcaterra氏は述べた。「ベトナムは依然としてかなり有利な状況にあります。」
Bloombergのインテリジェンス・アナリストであるCatherine Lim氏によると、中国に代わる投資先を探している企業には、AdidasやNikeといったブランドにシューズを供給する大手メーカーである Yue Yuen Industrial Holdings社も含まれている。Yue Yuen社やアパレルメーカーのShenzhou International Group社は、「中国からの輸入品に対する米国のペナルティ方針を受け、顧客への影響を最低限にするために、その生産をベトナムやインドネシアなどの工場にシフトする可能性がある。」との見方を12月14日付けの報告書で明らかにした。
広報担当者によるとYue Yuen社では、低賃金、地方自治体の支援、熟練労働力を理由に、ベトナムにその生産の40%以上を依存している。「我々はベトナムでの生産について、TPPによる重要な影響はないと考えています。」とこの広報担当者は述べた。
TPPが発効していればベトナムに大きな利益をもたらしていたことは疑いようもない。ベトナム税関によると、ベトナムの対米輸出は昨年、15%増の385億米ドルにものぼった。またベトナム輸出の約19%は繊維・衣料品となっている。
TPPはベトナムの米国に対する衣料品輸出において17%もの関税削減効果が見込まれていた、とCIMB証券ベトナムのアナリストであるNguyen Xuan Huy氏は月曜日公表の報告書に記した。TPPにより、ベトナムに拠点を置くアパレルメーカーは、「米国に製品を輸出する際に大きなメリットを得られたであろう。」と彼は述べた。そして貿易協定解消により、「そのメリットは霧消した。」とした。
またNatixis社のNguyen氏は、「ベトナムは依然として、非常に重要な貿易相手国であり、世界最大の経済国である米国との自由貿易協定を締結していない。」ことを指摘した。TPPはベトナムの主要産業である履物・アパレル産業に対する関税を引き下げるはずであった。
ベトナムにある米国企業は、このトランプ大統領による政策決定に失望の意を示した。ハノイにあるアメリカ商工会議所のAdam Sitkoffエグゼクティブ・ディレクターは、「TPPから撤退するというトランプ大統領の決定は、アメリカとベトナムの企業、投資家、労働者、農家、消費者にとって悪いニュースである。」とEメールで述べた。
(後編につづく)

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最終更新:2017年02月01日11:58

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