インドシナニュース

2016年08月 のニュース一覧

ベトナム:履物業界は利益過小

履物業界は毎年大量に輸出しているため「外貨獲得ビジネス」とみなされており、ベトナムにおける一大産業である。

しかし、原材料不足、貧弱なデザイン、資本不足や輸出能力の限界により、ベトナム履物業界は「名ばかりですっからかん」となっている。

ベトナム皮革履物鞄協会(Lefaso)のDuong Hong Nhung書記は、7月中旬に開催された第18回国際履物展示会において、ベトナムの製靴企業は生産に必要な原材料のほとんどを輸入しなければならず、ベトナムでの生産コストが増大していると述べた。

製靴企業らはまた、リーズナブルなコストで資金を利用するのが難しいという問題も抱えている。

ハンドバック、財布やベルト等を製造するViet Khanh Phu社のLe Dinh Dangセールス&マーケティング部長は、ベトナムの生産者が生産に必要な原材料のサプライヤーをコントロールすることができず、このことが皮革履物業界にとって深刻な問題となっていることを認めた。

Dang氏は、ほとんどのベトナムの製靴企業が、主に中国、台湾、韓国、イタリアから原材料の約90%を輸入しなければならない状況にあると見ている。

ベトナム企業はまたデザイン力が弱いため、自社の製品を輸出する際の障害となっている。「外国パートナー企業は常に、デザインとスタイルの刷新を求めてきます。」と彼は述べた。

大規模な市場に参入することは難しい。Khatocoの子会社であるViet Khanh Phu社は、カナダ、日本、オーストラリア、中国に製品を輸出しており、また南アフリカにも200万米ドル相当もの製品を輸出している。

ただし同社製品では、数多くの試作と多大な努力の末にようやくこれらの市場に輸出可能となった。 「我々の試作品が受け入れられる前には、日本、カナダやオーストラリアのパートナー企業に何度も不合格とされました。」とし、すべての市場において独自の要件が設定されていることを説明した。

Vitaco社のNguyen Thi Phuong Mai副社長もまた、自社が直面する課題について尋ねられた際、原材料の不足が大きなハードルである、と述べた。

「国内の原材料供給源にはまだ十分な選択肢がありません。輸入しなければならない原材料が多いほど、負担すべき生産コストは高くなってしまいます。」と彼女は述べた。

政府レポートによると、履物は最大規模の輸出品目の一つであり、2014年には総輸出売上高の7%、103億米ドルにも達したことが示された。

2015年の年初来9ヶ月間において、輸出売上高は前年同期比で18%増となる88億米ドルに増加した。こうした成長により、履物年間輸出売上高120億米ドル到達も手の届くところにある。

ただし、この輸出から最大の利益を獲得するのはベトナム企業ではなく、台湾や韓国の企業となっている。

韓国企業のTae Kwang Vina 社は単独で2014年に9.7兆ベトナム・ドンの売上を計上し、Chang Shin 社は9.3兆ベトナム・ドン、Hwaseung Vina社は5兆ベトナム・ドンの売上を記録した。

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最終更新:2016年08月31日09:21

ベトナム:現地デザイナーが北部少数民族と協業しエコデザインを改良

ハノイ北部カオバン省の山岳部にある辺鄙な村には訪れる旅行者もほとんどいないが、デザイナーのVu Thao氏はここを創造性に富んだ第二の故郷と考えている。ここに住む地元の女性らと協力し、Thao氏は自身によるエコを意識したアパレル・ブランドのKilomet 109向けに、天然染料や生地を育て、生産している。以前にも取り上げた、世界中にいるクリエーターらに旅行者を紹介するVacation With An Artist(VAWAA)というプログラムのおかげで、好奇心旺盛な旅行者はカオバン省のThao氏と5日間を過ごし、大地から天然染料を生み出す秘訣を学ぶことができる。

職人技能はベトナム文化に深く根付いている。この国には独自の職人技の伝統を引き継ぐ54の民族グループがある。カオバン省の女性は主に米やトウモロコシを生産し、水牛を育てて生計を立てているが、彼女らはまた、色鮮やかで伝統的な顔料の原料となる藍とマゼンタ植物を育てている。デザイン学校を卒業した後、Thao氏はベトナム中の民族の女性を訪ね、自然染色の技術、絹の生産、そして織物を学んだ。

最初にThao氏は、4年半前にカオバン省の女性らとパートナーを組んだ。この村へ行くにはハノイからバスで8時間かかるが、彼女は2ヶ月毎に訪問して植物の植え付けや収穫に参加し、新しい色彩を試した。「彼女らはかつて、何代にもわたって黒藍のような伝統的な色を使って作業してきましたので、私が一緒に作業を始めた際、新しい色合いを試してみようとしても最初は疑心暗鬼でした。」とThao氏はThe Creators Projectに語った。

「私が新しい染色を試した際、それがスカイブルーの非常に明るい色合いだったので、彼女らはそれがあまりに醜いと私を見て笑いました。」 その後数年間でThao氏と女性らはKilomet 109のデザインに使用する10種類の独自の色合いの藍染を完成させた。Thao氏は村人に伝統的な染物を再認識してもらい、一方で常に地元で取れる新たな染料の天然成分を探している。

ベトナムの伝統衣装の熱心なコレクターでもあるThao氏は、先祖伝来の衣装の要素を微妙に取り入れながら、従来のものより改善を加えた小物をデザインしている。「多くの人が民族伝来のファッションを退屈なものとして見なしています。人々はそれを暗い自然の色調で、わくわくすることは何もない、と考えています。でもそれは真実ではありません。だからこそ試してみることが数多くあるのです。」とThao氏は述べた。彼女はアパレル・デザインにも影響を及ぼすあらゆるパーツの生産に直接関与することにしている。「生地生産の最初の工程から関与すれば、その繊維との結びつきは非常に強くなります。素材を理解すれば、よりうまくそれを使いこなすことができます。それは市場で見つけた生地を購入して使用するのとはまったく異なる関係性なのです。」とThao氏は述べた。

豊かな文化遺産の一方で、ベトナムはこの創造的な知識を伝承する現代の気運を欠いている。Thao氏は、「民族の女性らと一緒に働き、1対1で向き合うと、彼女らの技術を受け継いでいく方法を見つけなければならないと責任を感じます。こうした民族の村の子供たちは、ハノイやホーチミン市などの大都市に勉強に行き、世界中と同じような衣料品を着るようになります。多くのベトナム人は民族的なものをファッショナブルやトレンディとはかけ離れたものと見なしています。」と説明した。 VAWAAとの提携は、世代から世代へ口頭で語り継がれる職人技術を保存し、職人技を変革する世界に適合させる小さな試みとなっている。

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最終更新:2016年08月26日12:03

ベトナム:オンライン・フライデー、4500万米ドルの売上見込む

今年のオンライン・フライデーでは4500万米ドルの売上を見込んでいると主催者が発表した。

毎年恒例となったオンライン・フライデーは12月の第1金曜日に開催されるが、主催のベトナム電子取引IT庁とベトナム電子取引協会が8月18日の記者会見を行った。

また主催者側の予想では3000社が参加すること明らかにした。オンライン売上の向上を目的に開催され、1日の売上点数は20万点を超える。

Samsung、Intel、Asus、Oppo、Omni-Channelといったブランドがすでに参加登録を済ませ、数百のスタートアップ企業や人気の国内企業も参加する。

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最終更新:2016年08月25日12:00

ベトナム:小売市場は魅力を失ったのか?

Big CスーパーマーケットやMetro Cash & Carryスーパーマーケットの前所有企業の撤退で、ベトナム小売業界での競争の激化が予測されている。

2008年、A.T Kearneyはベトナムを香港、中国、シンガポールやマレーシアを上回る世界で最も魅力的な市場のひとつとランクづけた。

しかし、ベトナムはその地位を長く保つことはできず、現在では上位30カ国にも入っていない。

2015年にBig Cの元所有企業Casinoが当時ベトナム小売市場で第2位であったBig C Vietnamの売却を決定した。

Casinoはプレスリリースにおいてこの売却は債務返済の資金調達のためと説明した。しかし、業界アナリストは本当の理由はフランス企業Casinoにとってベトナム市場が十分に魅力的ではなかったためとコメントしている。

ベトナムに参入して13年のBig C Vietnamは 年間12兆ベトナム・ドン(5億ユーロ)の売り上げがあったが、これはグループ全体の年間売上高500億ユーロの1%に過ぎなかった。

Big Cの事業売却の前にもドイツの小売グループMetro Cash & Carryがベトナムで12年間継続した事業を6億5500万ユーロで売却している。Metro Cash & CarryはBig C、Saigon Co-opに次ぐ売り上げがあった。

国内第2位、第3位の小売業者の撤退をベトナム市場の魅力の衰退と解釈するアナリストもいる。

しかし、意見を異にするアナリストもいる。その証拠にBig C、Metroともに非常に高値で売却された。Metroは6億5500万ユーロ、Big C Vietnamは11億米ドルで売却されており、これらはベトナムで過去最大の買収案件であった。

これら企業の事業売却の情報は多くの投資家の注目を集めた。Big Cの場合、日本、タイ、ベトナムの大手企業グループが買収に興味を示した。実際、Masan Groupを含む少なくとも3社のベトナム企業がBig Cの買収に動いた。

Metro Cash & Carryの事業を引き継いだタイのTCCグループもBig Cの買収に動き、ほとんど成立するまでに至った。しかし結局、Big Cは同じくタイ企業であるCentral Groupへと売却されることとなった。

Central GroupはBig C Vietnam買収の資金調達のため、Big C ThailandをTCCグループへと売却している。これはCentral Groupがベトナム市場に非常に高い期待を寄せている証拠でもある。

EIUによると、ベトナムの小売市場全体の売り上げは2016年に970億米ドルの見込みであり、2018年には1220億米ドルまで拡大すると予測されている。ベトナム小売市場の売り上げ自体はタイよりずっと低いものの、成長率はより高い。

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最終更新:2016年08月24日13:01

ベトナム:2018年にセブンイレブン1号店開業見込み

国際メディアによると、ベトナムにおけるセブンイレブン1号店は2018年2月に開業すると見込まれている。

コンビニエンスストアのセブンイレブンは、新規ビジネスの設立に対して規制が緩和される新規則や、小売市場の堅調な伸びを見込んでベトナムに進出する予定である。

今年5月に政府は、敷地面積500平方メートル以下の小規模店舗を開店するのに必要な要件を緩和する計画を発表した。この新規則は年末までに発効する見込みである。

成長著しい中産階級の台頭により、ベトナムの小売市場はますます魅力的なものとなっている。ベトナム小売市場は昨年1098億米ドル規模に達したと見られており、5年前と比較して2.4倍にもなっている。さらに2020年には1790億米ドルにも達すると予測されている。

2015年半ばに日本のセブン&アイ・ホールディングス社は、ベトナムにおけるセブンイレブン1号店を2017年に開店する予定であると明らかにした。日経新聞によると同社の米国子会社である7-Eleven Inc.は、ベトナムでセブンイレブンを新規開業するにあたり、既に当地でPizza Hut チェーンやその他店舗を運営しているIFB Holdingsとライセンス契約を締結した。

セブン&アイ・ホールディングス社は、セブンイレブン1号店をホーチミン市でオープン後、その後3年間で100店舗、10年間で1000店舗の開店を目指す。

国際メディアは、その他外資系企業も9300万人の消費者を擁して急成長するベトナム小売市場のシェアを獲得するために殺到すると予想されていると報じた。

日本のコンビニエンスストアブランドであるファミリーマートとミニストップは、ベトナムにおいて既に営業を開始している。

また日本のイオンは、2014年にベトナムで初のショッピングモールをホーチミン市にオープンした。

フィナンシャル・タイムズ紙によると、イオンはそれ以降、さらにハノイなどに3店舗を開業した。

外資系企業は資本、店舗設計や商品の多様性などの面で先んじているが、国内企業もよく応戦している。

不動産ディベロッパーのVingroup社は、小売業に参入するために2014年10月に地元スーパーマーケットを買収して2015年下半期にVinMart+というコンビニエンスストアの営業を開始し、今ではハノイとホーチミン市で880店舗を展開している。

Vingroup社は不動産事業でのノウハウを活かし、新規店舗の30%がしばらくの間不採算であっても吸収可能としている。Vingroup社はまた、2019年末までに400のショッピングセンターを開業するとし、さらに家電店の開業も計画している。

ベトナムは環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)を含むいくつもの貿易自由協定(FTA)を締結した。

今年6月に行ったベトナム商工会議所(VCCI)の調査プロジェクトによると、ベトナム小売市場ではTPPとEUの投資家参入による競争激化が予想される。

またFTAにおける協約によって、より多くの商品や電子製品がベトナムの小売市場に流れ込むことが認められることとなる。

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最終更新:2016年08月24日06:01

ベトナム製品、アセアン市場に参入できず

アセアン経済共同体(AEC)の発足から7ヶ月が経過し、ベトナムの市場にはタイ製品やマレーシア製品が溢れている。しかしアセアン諸国の市場にベトナム製品はまだ見当たらない。

ベトナム関税総局(GDC)によると、今年上半期のベトナムの貿易収支は黒字であったが、アジア諸国のみに限ると226億8000万米ドルの輸入超過で、特にタイとシンガポールに対して赤字となっている。

タイへの出張から帰国したばかりのホーチミン市の会社員Nguyen Thi Minh氏は、タイのスーパーマーケットではベトナム製品はほとんど見当たらなかったと話す。一方で、ホーチミン市のいたるところにタイ製品やマレーシア製品が見られる。

輸出企業は、アセアン諸国への輸出は容易ではなく、AEC発足後も輸出は増加していないと認める。

CP Acecook VietnamのTran Thi My Van氏は、同社は47カ国・地域に輸出しているものの、アセアン市場への参入は難しいと話す。アセアン地域でCP Acecookが輸出しているのはカンボジア、ラオス、ミャンマーのみであるが、カンボジアへの輸出はわずかに減少しつつあるという。

インドネシアのインスタント麺消費量はアセアン地域でも最大で、消費量は年間50億食に達する。しかし、CP Acecookはまだインドネシア市場に参入できていない。

Bui Van Ngo Agricultural Engineering Companyは1996年から米穀加工機械をタイ、フィリピン、カンボジア、インドネシアに輸出している。しかし、近年受注状況は不安定になっている。

同社のBui Phong Luu社長によると、同社の主要輸出市場はカンボジアだが、現在同国への販売が難しい状況にあるという。過去10年間、大きな努力を払っているにもかかわらず、Bui Van Ngo社はアセアンでの独占販売網の構築や支店の開設ができていない。

匿名希望のある輸出企業の社長は、まずベトナム国内の市場シェアを守ることを考えており、輸出についてはあまり考慮していないと話した。

My Hao CosmeticsのLuong Van Vinh社長は、同社はアセアン諸国に製品を輸出してきたものの、製品の競争力が高くないため量的には少量だと話す。

「マレーシア、タイ、カンボジアはベトナム製品の品質を高く評価していますが、これら市場で他の外国製品と競争するのは困難です」とVinh社長は話す。

タイでは、My Haoの製品は多くの地方で販売されているものの、外国製品が豊富なバンコクに参入することはできないという。

2004年から2015年、ベトナムはアセアン諸国に対し輸入超過の状態にある。貿易赤字額は2005年が39億米ドル、2015年が56億米ドルであった。

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最終更新:2016年08月23日13:18

ベトナム:国内小売業者の新たな事業戦略

Big CやMetroといった外資系スーパーマーケットが割引率を20-25%に引き上げたことに対応して、国内の小売業者も流通経路改善のため積極的に事業戦略を転換しつつある。

ハノイスーパーマーケット協会のVu Vinh Phu会長は、Oceanmart、Vinatexmart、Maximarkの買収後、全国でVinmartミニマーケット、コンビニエンスストア網を約600店舗まで拡大しつつあるVingroupの例を挙げて説明した。

Vingroupは協力企業に直接投資しつつ、生産者や納品業者と直接契約し、VietGap基準に適合するVinEcoブランドの農産品を開発している。Vingroupでは加工食品についても主要生産企業となることを目標としている。

これはVingroupのブランドを確立し、小売市場における競争力を強化することを狙ったものであるとPhu会長は話す。

サイゴン商業共同組合連合(Sai Gon Co.op)はスーパーマーケットの品質を向上し、異なるマーケットシェアを狙った新たな事業戦略の立案を計画している。

Sai Gon Co.opは大都市部で新規10店舗のCo.opmartスーパーマーケットと、その他地域で20店舗の中小規模スーパーマーケットの開店を予定している。2020年までにCo.opmartスーパーマーケットが130店舗、Co.opXtraが8-10店舗、Sense Cityが3-5店舗となる予定である。

Sai Gon Co.opのNguyen Thanh Nhan副社長は、市場でのプレッシャーはあるものの、ベトナム国内の生産者との関係を守り続けたいと話す。Sai Gon Co.opのスーパーマーケットで扱われる商品の90%近くがベトナム産の商品である。

さらに、Sai Gon Co.opはネットワーク拡大のため、コンビニエンスストアに加え、オンライン取引の研究・開発を続けていきたいとしている。これは国内の生産者支援にもなりうるとNhan副社長は話す。

Sai Gon Co.opは消費者が国内産品を購入できるよう、ベトナム産品を優先的に扱うとしている。

商工省の国内市場部のVi Van Quyen部長は、ベトナム企業が品質を確保することができれば、外資系の流通網に頼る必要はなくなるだろうと話す。特に小売業者と生産者の提携は困難を克服する上で役に立つという。しかし、国内企業は先進的な科学技術に投資し、ベトナム人の嗜好を知る優位性を活かして国内、外資系どちらの販売網でも競争力のある商品を提供できるようにするべきだとQuyen部長は話す。

ベトナム企業は新たな隙間市場を見つけるべきであるともQuyen部長は指摘する。商工省は国内企業に対しネットワーク拡大、技術革新のための支援を行なっているという。

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最終更新:2016年08月23日12:05

ベトナム:繊維協会(VITAS)がアパレル産業の新戦略を提言

ベトナム繊維協会(VITAS)は、2030年に向けたビジョンを含む2010年立案のアパレル産業開発計画がもはや時代の趨勢にそぐわないものとして、政府と関連団体に対して計画の見直しと調整を行うよう求めた。

現在の計画においては、アパレル産業の輸出を2020年までに200億米ドルにすることを目標としているが、実際には2015年に既に270億米ドルを超えており、今年は310億米ドルにも届くことが期待されている。

アパレル業界では2010~2015年の間、輸出が年率15%もの安定成長を示した。

VITASのVũ Đức Giang会長は、「我々の業界が成し遂げた実績と当初計画の間には大きなギャップがあります。」と述べた。

ベトナムの人口統計が示す、労働人口が扶養人口の倍以上を占めるという人口構造は、アパレル産業の成長に有利な状況であるため、政府は統合政策を改訂し、業界がこの豊富な人的資源を活用するのを後押しすべきである。

商工省のHồ Thị Kim Thoa副大臣は、世界の繊維・アパレルメーカーでは豊富な労働力や低い生産コストを利用できる地域にその生産を移管しつつある、と述べた。

Thoa副大臣は、ベトナムの自由貿易協定参加によるビジネスチャンスを享受できることが予想されるため、アパレル業界はその成長計画に変更を加える必要があるだろう、としてVITASの提言を支持した。

繊維・アパレル企業が自由貿易協定によるビジネスチャンスを活用し、その課題を克服するのを支援するため、VITASは2008年に首相が、そして2014年に商工省が承認したアパレル部門の開発戦略を改訂するよう求め、2040年に向けたビジョンを含む、2025年に向けた開発戦略を立案するよう提案した。

同時にVITASは政府、商工省と計画投資省に対し、繊維工業団地に繊維・アパレル企業を集中させるよう求めた。

これは業界の持続可能性と環境保護のために重要なポイントであり、企業が集中することで、その操業から生じる廃水の処理が容易となるであろう、とGiang会長は述べた。

現在それぞれ数百ヘクタールからなる繊維・アパレル工業団地が、北部フンイン省、タイビン省、ナムディン省や、南部のドンナイ省、ビンズン省にある。

VITASは政府に対し、国内外の資本を引き出すために、500〜1000ヘクタール規模の繊維・アパレル工業団地を設立することを許可するよう求めた。

Giang会長はさらに、物流センターや港を結ぶ交通インフラを改善する必要があるとした。

廃水処理についてGiang会長は、廃水処理システムを構築することは非常に高価であるため、アパレル部門において常に頭痛の種であるため、政府に対し、工業団地で排水処理システムに投資する企業に対し、貸出優遇金利を提供するよう提言した。

Giang会長はまた、政府がアパレル部門に適用する環境規制を改正するよう提案した。

具体的には、労働者400人以上での稼動という基準で数十億ベトナムドンもする排水処理設備を備えることを求める現在の規制は企業の能力を超えており、加工を営む企業では染色企業のように汚水を排出しないため資金の無駄であると指摘した。

Garment 10社のThân Đức Việt副社長は、繊維・アパレル業界のほとんどの企業は中小企業でその財務能力に限界があるため、政府からの支援を必要としていると述べた。

繊維・アパレル部門が発達している中国、インドやバングラデシュでは、企業は廃水処理設備に投資する必要はなく、代わりに政府が行っており、そのことが繊維産業産業に対する投資を促進している、とViệt副社長は述べた。

生地や糸、染色工程に対する投資を誘致することは、アパレル部門における原材料供給不足に取り組むことになるだろう、とGarment 10社のCEOは指摘した。

今年上半期におけるベトナムの繊維・アパレル輸出は前年比4.72%増の126億米ドルとなり、2016年目標の41%に達した。

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最終更新:2016年08月23日06:02

ベトナム:Texhong社、TPP先行き不透明の中で事業拡大を継続

Texhong Textileグループは世界最大級の糸のサプライヤーであるが、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の調印国であるベトナムでの生産能力を積極的に拡大している。Texhong Textileグループにとってベトナムへの投資は、当初自国がTTPに参加しないことの悪影響を切り抜けるための戦略であった。しかし現在米大統領の両党候補ともこの自由貿易協定について反対を表明しており、その先行きに不確実性が漂っている中でも、この中国企業は南方の隣国であるベトナムのさらなる拡大について確信している。

創業者兼会長である洪天祝氏は、ベトナムに対する投資の大きな目的の一つとしてTPPへの対応を挙げた。TPPの発効は中国の繊維・アパレル企業に試練を課すことが想定されるため、同社ではコスト優位性とTPPを考慮して、ベトナム事業を確立することを計画している。

共同経営者の朱永祥氏は、たとえTPPがなくともベトナム事業の競争力は、すべての東南アジア諸国や中国生産拠点と比較して非常に強いとした。ベトナムでの生産は、TPPを除いても少なくとも3つの利点を持っている、と朱氏は指摘した。

一つ目は中国と比較して、世界と比較的良好な貿易関係を保持していることである。TPP発効前でさえ、日本、韓国、ヨーロッパに対してベトナムから輸出された糸の関税は、中国の工場から輸出するのと比較して低い。

生産コストがもう一つの利点である。中国と比較してもベトナムでは労務費、電気代やその他の費用が低くなっている。

加えて工場がグループ全体の稼動にとって非常に良い立地にあることが挙げられる。このベトナム産業複合体はクアンニン省に位置し、中国の広西チワン族自治区に隣接している。この立地により会社が既に中国南部に確立している生産拠点に、このベトナムの工場を含めることができる。また港の近くにあるため、輸出にも非常に便利である。

糸の生産ライン新設を伴うベトナム事業拡大により、同社は2016年下半期も好調を維持することが予想されている。工場が完成すれば、同社のベトナムにおける糸の生産は中国の生産と同等になると期待される。

生産は糸だけでなく、下流工程にも展開される予定である。6000万mのキバタ、4000万mの染め上がり生地、700万着の衣料品の年間生産能力を持つ設備が11月頃までに導入され、来年初めには本格稼動を開始する。

ベトナムにおける数多くの生産ラインの生産性は中国を超えた、と朱氏は述べた。一方でその他東南アジアの調査では、ベトナムの優位性が唯一際立っている。朱共同CEOは、将来さらに生産拡大を検討する際、ベトナムが最初の選択肢になるだろうと認めた。

会社が公表した上半期の売上高は、昨年比20%増の58億2000元(8億7700万米ドル)であった。また、株主に帰属する当期純利益は56%増の4億5600万元であった。ベトナムの製糸事業セグメント売上は、内部取引を含めて現在全体の21%を占めている。資産においてもベトナム事業は40億元以上増加し、グループ全体の3分の1を占めている。

 

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最終更新:2016年08月22日06:02

ベトナム:政府が縫製工場などに児童労働撤廃を求める

労働・傷病兵・社会省は地方当局に対し、児童労働や強制労働の査察強化と違反者への処罰徹底を求めた。地方当局は11月15日までに同省に結果を報告することが求められている。

全国の人民委員会に送付された文書で、労働省は特に中小企業において児童労働と強制労働の禁止を定める法令への違反が未だに見られることを警告している。

特に、レストラン、木材加工施設、水産加工施設、ゴム加工施設、縫製・繊維製造業、煉瓦製造業といった分野での法令違反が記録されている。

労働省は、児童の長時間労働や危険な仕事への従事は、健康、人格、肉体的・精神的な発達や教育に悪影響を及ぼすと述べている。

児童労働の他にも、国内法や、ベトナムが遵守を表明している国際的労働基準に違反する強制労働がいまだに見られる。こうした強制労働は雇用者、労働者双方の認知の低さに起因している。

労働省は各地の人民委員会に対し、査察を増やし、児童労働や強制労働を利用している可能性のある生産施設の確認を行うよう求めた。違反施設は厳しく処罰することも要求している。

こうした問題に対する一般の認知を高めるため、地方機関は関係法令や政策の周知に努めることも求められている。

2012年に実施された最新の全国児童労働調査では、児童170万人が働いており、そのうち34%が週に42時間以上働いていた。そのほとんどが15歳から17歳であった。

労働省児童監督保護部のDang Hoa Nam部長は、児童労働の主な理由は貧困であると話す。

6月に開催されたサプライチェーンにおける児童労働の撤廃と予防のためのワークショップで、Nam部長は福祉サービス、教育、児童保護サービスや職業訓練へのアクセスが悪いことも児童労働の要因となっていると述べている。

6月にはまた、「児童労働撤廃・予防全国行動プログラム2016-20」が首相の承認を得た。これは子どものためのより良い将来に向けたベトナム共産党及び政府の決意を示している。

行動プログラムには児童労働の弊害についてのコミュニティの認知を高めるための教育が含まれており、また、特にコミュニティレベルのソーシャルワーカーや査察官が児童労働を減らすことでより多くのインセンティブが得られるようになっている。

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最終更新:2016年08月19日06:03

ベトナム:EC(電子商取引)産業が再編途上

ベトナムにおいてまた発生したEC(電子商取引)サイトの閉鎖は、この業界が再編の途上にあることを示している。

オンライン小売業者のLingo.vnは先週営業を停止したが、このニュースが出た際、会社が資金を使い果たした時に投資家が資金の再投入を拒絶したとの噂が巻き起こった。Lingo.vnはデジタルコンテンツ制作のVMG Media JSCの子会社として、2014年に設立された。この親会社の財務諸表によると、Lingo.vnは2016年6月期に1500億ベトナム・ドン(670万米ドル)の赤字を計上した。

2015年以来ベトナムの電子商取引は選別が進み、多くの企業がサイトを閉鎖し、次々と市場から撤退した。その中にはオンライン小売のDeca.vnや、IDGベンチャーズがバックアップしたProject Lanaの運営する3つの電子商取引サイトで、ファッション用品や化粧品、ベビーグッズ、下着を販売していたLamdieu、Beyeu、Forevaも含まれる。

また一方で、ベトナムRocket Internet社のすべてのeコマース事業において、その資本関係が変更となった。食品注文サービスのFoodpandaは地元新興企業のVietnammmに、衣料品やアクセサリーのオンライン小売業者ZaloraはタイのCentral Groupに、そしてLazadaはAlibabaによって買収された。

こうした市場の動向に反し、最近多くの新規企業が電子商取引に参入している。例えば、5月にVNGが170億米ドルを投じて株式の38%を取得したtiki.vnに対する出資や、昨年8月の不動産大手Vingroupによる電子商取引サイトadayroi.comの立ち上げなどが挙げられる。

年初来、投資家から資金調達して立ち上げを行ったベトナム企業のうち、電子商取引産業から出資は1社のみである。(短時間限定でセールスを行う形態である)フラッシュ・セールス・プラットフォームのTopmot.vnは先週、個人投資家連合から100万米ドルの出資を受けることに合意したと発表した。この投資家メンバーには米国のフラッシュ・セールスサイトGilt Groupeの共同創立者も含まれる。 6月に開業したTopmotは、現時点でベトナムにおける唯一のフラッシュ・セールスサイトで、現在1週間に40ものキャンペーンを実施しており、各セールは毎日午前10時からスタートして最長5日間続く。

オンラインサイトsendo.vnのNguyen Dac Viet Dung会長によると、ベトナムの電子商取引市場では再編が進んでいる。

「Lazada、SendoやTikiなど大企業では大きな出資を受けている一方で、中小企業はサイトを閉鎖したり、ニッチ市場に特化したりしている状況です。こうした動きは通常のものであり、他の市場でも起こっていることです。」と彼は説明した。

同様の発言は、Topmotの創始者であり、Zalora Vietnamの元CEOでもあるErik Jonssonによっても繰り返された。「ベトナムにおけるeコマース運営は容易ではありません。」とJonsson氏は、ニュースサイトdealstreetasia.comによる最近のインタビューの席で述べた。「市場は成長するにつれ、より多くの参入者が現れて競争が激化しているため、他社の類似モデルでは通用しなくなっています。企業は課題に対する独自の解決法を見出すか、顧客に特別な価値を提供しない限り、より巨額の資金を有する競合他社と対峙し、長期的な成長や繁栄を遂げることは難しいでしょう。」

ベトナム電子商取引 IT庁(VECITA)のデータによると、2015年ベトナムにおけるB2C電子商取引の総売上高は37%増の40億7000万米ドルで、財・サービス小売業全体の2.8%を占めた。

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最終更新:2016年08月17日06:01

ベトナム:個人の年間EC利用額は2020年までに倍増し350ドル

首相の承認を受けた「電子商取引開発マスタープラン」によると、ベトナム人のおよそ3割が今後5年間にオンライン取引を行うようになる。

個人向け(B2C)オンライン取引の売り上げは年率20%上昇し2020年までに100億米ドルとなり、小売業・サービス業売り上げの5%を占めるようになる。法人向け(B2B)のオンライン取引での売り上げは総輸出額の3割を占めるようになる。

つまり、2020年までにベトナム人一人当たりのオンラインショッピングでの年間消費額はおよそ350米ドルとなり、2015年の消費額から倍増する。

ベトナム電子商取引・情報技術庁(VECITA)が2015年に発表した電子商取引に関する報告書によると、2015年のオンラインショッピングでの消費額は一人当たり160米ドル、電子商取引による売り上げは407万米ドルで前年比37%の増加であった。

オンラインで購入されている商品は衣類、履物、化粧品(64%)、電気製品、技術製品、家庭用製品、オフィス用品、花、贈答品であった。

政府は企業の5割がウェブサイトを開設し、8割が電子商取引を申請、すべてのスーパーマーケットやショッピングセンターがPOSシステムを導入することを目標として掲げている。

電気、水道、テレコム、コミュニケーション事業者のおよそ7割でオンライン決済が可能で、都市部の個人・家庭の5割が現金の代わりにオンライン決済を利用している。

政府はまた、ベトナムの全省・都市で電子商取引用の決済システムと配送サービスの開発を計画している。

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最終更新:2016年08月16日12:00

ベトナム:国内小売業者が抱くタイの競合への不安

ベトナムの小売企業はここ数年、海外の小売業者らからの関心を集めており、彼らの多くは自国よりベトナムに商機が多いと話している。

たとえば、タイの小売業者はベトナムの小売市場、特に若年層が海外の製品に敏感な大都市圏で存在感を拡大している。

タイ製品は、ベトナム産のものより高品質で流行のデザインかつ魅力的に作られていると分かっている若い顧客から支持を得ている。ベトナムの顧客人口は、政府の統計によると15〜64歳のグループが過去2年で全体の70%を占めているというように、比較的若い。特に製造業において、この国の経済成長が若い労働者の可処分所得の上昇を押し上げる手助けとなっており、同様に小売業にもここ2年で8%の成長率をもたらしている。

タイ企業のベトナム市場への参入は、タイ小売大手のセントラルグループが家電小売大手Nguyen Kim Tradingの株式を49%取得したことを代表例に、主に合併吸収を目的としている。他には、タイ企業によるMetro Cash & Carryやスーパー大手Big Cの買収といった例も含まれている。

これらのタイ大規模小売業者は抜け目ない競争相手であり、ベトナム国内のサプライヤーらは販売エリアを獲得しづらくなっている。一例として、彼らは過去に支払ってきた分より高い手数料を国内企業に請求している。

さらに、彼らは支払い期間も延長している。

ベトナムでは、配達時の仕入先での支払いの代わりに、短納期を条件とすることが慣習になっているが、多くの企業は現在、支払いを30〜45日かそれより長く待たなければならないと話す。

国内の小売店主や仕入先は、タイや他のライバル国から最適な競争方法を学び始めなければならないと、最近行われたハノイでの会議で商工省(MoIT)のVo Van Quyen氏は述べた。

国内市場部の部長であるQuyen氏は、あまりに多くの国内小売企業が、最安値であることが必ずしも顧客の購買決定の最も重要な要素ではないということを認識できていない、と指摘した。

たとえこれがたまに当てはまるとしても、他に多くの要素が購入者の選択に輪をかけて重要な役割を果たしているのだ。国内の経営者は、安値から高品質・適正価格にすることへ、基本的価値観を変える必要がある。

加えて、タイなどの競合と同等の条件で競争するための事業連携と能力・財源の共同出資の重要性を認識することが必要だと彼は語った。

国内の競争相手は、製品の供給を超えるしっかりした理解力を全く持っていない。これは、彼らが関連する市場や経済、経営の課題についてと、同業者と提携する重要性を全く理解していないからである。

タイの小売業者は、多くの資金と強力なネットワークで仕入先から製品を供給している。その結果、タイからの製品はベトナムの市場に普及し、多くの国内小売業者を脅かしているのである。

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最終更新:2016年08月15日06:07

ベトナム:TPPがインドとの貿易に拍車をかける

環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の恩恵を受けるため、近い将来多くのインド資本がベトナムに投下されることが期待されている。

7月中旬インド革輸出協議会(CLE)に属する41の企業が、市場調査及びパートナー企業開拓のためにホーチミン市を訪れた。

Smita Pantインド総領事によると、昨年は20ものインドの代表団がエネルギー、農業、サポート産業、履物、衣料品といった幅広い分野で投資機会を探るため、ベトナムを訪問した。

「今年の始めに署名され、2018年にも発効することが期待されているTPPによって、ますます多くのインド企業がベトナムを魅力的な投資先として捉えています。」とPant総領事は述べた。

CLEのM. Rafeeque Ahmed会長は、インドは年間22億足以上を生産する世界第2位の履物生産国であるが、ベトナムも世界第4位であると指摘した。

「そのためベトナムとインドの企業は、国際市場において、高級品や請負作業よりも高い付加価値を得ることのできる自社ブランドによる競争力を高めるため、互いに協力し合うべきです。」

彼はまた、今年は65億米ドル、2020年までに120億米ドル規模にも達すると予想されるインドの巨大市場に対応するため、インド国内の製造設備に投資するようベトナムの履物企業に呼びかけた。

インドの投資家がベトナムに殺到しているため、インド銀行は1500万米ドルの資本を投じ、ベトナムで初の支店を開設した。この動きにより、両国間の貿易活動の増加や投資家のベトナム市場への参入促進が期待されている。

この銀行は2003年にホーチミン市に駐在員事務所を開設したが、ベトナムで営業活動を開始する初のインドの銀行として、2015年に外国銀行のライセンスを取得した。

「このホーチミン支店の開設により、ベトナムとインドの輸出入業者のニーズに応えることができます。また両国指導者によって設定された、2020年までに両国間貿易を150億米ドルまで増加させるという目標を達成する上でも、極めて重要な役割を果たすことになります。」とインド銀行のShri Melwyn Rego頭取は述べた。

インド銀行のホーチミン支店は当面、ベトナムに投資するインド企業をサポートする。例えばインドのTata Power社が、メコンデルタのソクチャン省に2つの石炭火力発電所を建設するプロジェクトを加速させる予定としている。

「もしこの21億米ドル規模のプロジェクトが実現すれば、インドはベトナムにとって最大の投資国の一つとなるでしょう。」とPant総領事は述べた。

インドはベトナムにとって10大貿易相手国の中の一つであり、一方でベトナムはインドの貿易相手国として24番目にランクされている。この二国間貿易は、過去数年間順調に成長を遂げてきた。インド政府のデータによると、両国間の貿易額は2014年から2015年の会計年度で90億米ドルを超え、2015年に70億米ドルという目標を前倒しで達成した。インド企業はベトナムに対し、100以上のプロジェクトで11億米ドル以上を投資している。

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最終更新:2016年08月13日06:03

ベトナム:この10年で最も小さい最低賃金上昇幅にも企業側は不満

2017年の最低賃金引き上げにおいて、7.3%増というのはここ10年間で最も小さい上昇幅だが、企業側はそれでも不満を持っている。

全国賃金委員会(NWC)において、企業側と労働者側それぞれの代表と政府機関は、地域ごとの最低賃金を2017年から7.3%引き上げる案に合意した。

本案が政府の承認を得た時点で、最低賃金はそれぞれ、第一地域で375万ベトナム・ドン、第二地域で310万ベトナム・ドン、第三地域で270万ベトナム・ドン、第四地域で240万ベトナム・ドンとなる。

ベトナム労働総同盟の副会長Mai Duc Chinh氏は、この少ない上昇幅に対して満足していないと話した。彼は「我々は最低でも8.5%の引き上げを望んだが、そもそもは、労働者の支出額と基本的生活費をかんがみて11.11%の引き上げを提案していたのです」と述べた。

Chinh氏は、14%の労働者が給料は基本的生活費をまかなうのに足りていないと言ったが、35%はこの給料で生きていくことはできるが苦難に耐えていると話した、と報告された同盟の調査について言及した。少なくとも35%の労働者が、給料は「生存するのに十分」と言い、14%の人々のみが若干の貯金ができると言っているのである。「現在の低い給料は、工業地域の労働者の生活を苦しめている」と彼はコメントした。

しかしながら、その少ない給料の引き上げでさえも、不況を経験した後で疲弊しきっている事業主にとっては重い負担となる。

全国賃金委員会(NWC)によると、7.3%の賃上げは、経費を0.31%増加させるという。そして企業が負担しなければならない追加費用は、繊維・アパレル産業や水産業のような労働集約型産業の企業にとっては更に高くなり、約2%になると見込まれる。

労働・傷病兵・社会問題省副大臣Pham Minh Huan氏は「アパレル産業や水産業の企業各社は大きな影響を受けるでしょう。2016年は受注の減少によって、彼らにとって大変厳しい年になっています。」と述べた。

Thai Nguyen Garment輸出会社社長Nguyen Van Thoi氏は、もしも最低賃金が7.3%上昇したら、社会保険料だけでも企業は10%多くの費用負担を強いられるだろうと訴えた。1万2000人の労働者の社会保険料費として月々5億ベトナム・ドンを追加で払わなければならなくなる。

フンイン省のアパレル企業の社長によると、給与と保険料は総経費の30%を占めるという。「我々は四方八方からの困難に直面しています。我々は受注を取り合うために販売価格を下げなければなりません。一方で、原材料費は上がり続けています。そして最低賃金もまた上がります」と彼は話した。

彼の会社は2015年、社会保険料に800億ベトナム・ドンを支払わなければならなかった。7.3%の最低賃金引き上げで、彼の会社は1年あたり60億ベトナム・ドン多く支払わなければならなくなる。

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最終更新:2016年08月12日06:01

ベトナム:台湾の靴メーカーが生産工場規模拡張

台湾の巨大靴メーカーがベトナムを組立拠点として見ており、新規に生産工場を建設する。

台湾の元吉(Yuan Chi)グループ傘下のVega Balls Vietnamは最近、ベトナム北東部クアンニン省にて国営有力建材メーカーViglacera社が開発したDong Mai工業団地での投資証明書を受け取った。

それによれば、同社は第1期として、同工業団地に総額3300億ベトナム・ドン(1500万米ドル相当)投資して3万2400平方メートルを超える大規模な輸出向けスポーツウェア製造工場の建設を計画している。工場は2017年初め頃に稼働開始予定。

元吉グループは1949年に設立され、特にバスケットボールのスポーツ用品製造で知られている。同グループは中国に3工場、タイに2工場を操業、世界のバスケットボールメーカーのトップ5の1社に数えられる。

製品は主にアメリカとヨーロッパの市場向けである。

元吉の代表によると、ベトナムでの新しい製造工場建設の決定は世界中のスポーツブランドから注文が急増したことによるものだとしている。

同グループは2016年初め、クアンニン省のDong Mai工業団地に決める前に、ハイフォン市、ハイズン省、ヴィンフック省の工業団地を調査した。

同工業団地は、ベトナム北部最大の港であるハイフォン港・カイラン港の2つと隣接した好立地であり、輸出入の際の物資輸送に便利である。

ベトナム皮革履物協会(Lefaso)総書記Phan Thi Thanh Xuan氏は、台湾企業は、ビンズン省やドンナイ省といったベトナム南部全域に大規模工場の広大なネットワークを展開し履物分野にかなり多額の資金を注ぎ込んでいるという。

ナイキやアディダスのような世界的ブランド商品を専門に扱っている台湾の寶成工業(Pou Chen)グループだけでも、ベトナム中で数十社もの履物及びカバン製造子会社を持ち、輸出で生み出す利益は年間15億米ドルにも上る。

今年初め、ドンナイ省にある寶成工業グループ傘下企業Pou Sung Vinaは輸出製造拡大のため、数千人の労働者を募集した。

ベトナム中で複数の製造工場を展開する台湾の豊泰(Feng Tay)グループの年間輸出利益は5億米ドルに届きそうである。

豊泰グループ傘下のDong Phuong Dong Nai社はドンナイ省の生産工場を拡張し、工場敷地は4万平方メートル以上に達した。新工場は2016年末までに稼働開始予定。

履物分野は、2016年の輸出額目標である170億米ドルのうち、すでに63億米ドルを国にもたらしている。

大規模生産と、親会社の持つ幅広い顧客基盤という利点を活かして、外国直接投資企業は履物輸出市場の大半のシェアを保持しつづけている。

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最終更新:2016年08月10日05:51

ベトナム:Nha Be縫製、ビントゥアン省に新工場増設

Nha Be縫製株式総会社は、ビントゥアン省Duc Linh県Vo Xu町にてDuc Linh縫製工場の建設起工式を行なった。

Duc Linh縫製工場は2期に分けて建設。第1期は、投資額約2000億ベトナム・ドン、総面積3.7haで、2016年8月に建設開始。完成時には2000名の従業員を雇用、生産規模は衣料品各種を年間300万点、年間売上は2500億ベトナム・ドン以上を見込む。第1期が完成後、直ちに第2期に取り掛かり、2017年末に完成予定。

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最終更新:2016年08月09日11:59

ベトナム:国内靴メーカー、世界市場を掴めず

商工省(MoIT)は、ベトナム国内靴メーカーは競争社会に適応し損ね、欧州の顧客の厳しい品質要求に直面していると発表した。

ハノイで行われた最近の会議において商工省軽工業部副部長Pham Anh Tuan氏は、中国や他のアジア諸国から輸入される手頃な価格で人目を引くオシャレな靴が欧州市場に溢れていると述べた。

結果として、中国や他の外国で製造された靴はベトナム製の靴より優れており、EU28カ国の市場においてベトナム国内履物メーカーが市場をリードするのは非常に困難だ。

現在のベトナムの靴産業において外国企業が79%を占め、国内企業は残りの21%しかないとTuan氏は言う。この分野には約600の国内メーカーがあり、およそ100万人の労働者を雇用していると彼は指摘する。

国内企業の約4分の3がデザインや材料供給を海外業者頼みであり、約4分の1のみが自社でデザインし材料を手配している、と彼は続けた。

自社で材料供給する企業の大半が革や織物を中国や韓国や台湾から購入している。中にはベトナム国内で生産されている織物もあるが、輸出向けの品質を保っているのは4分の1しかないと考えられている。

履物産業のためには、ベトナムで製革業を発展させる必要がある、とTuan氏は言う。しかし、この工程は大量の環境汚染物質を排出する。産業廃棄物の処理には国内企業の財務能力をはるかに超えた高価で最新式の廃棄物処理システムが必要である。

加えて、汚染に関する法律は明瞭さを欠いている。そのため、外資企業は製革業の廃棄物処理のインフラや技術を向上させるための海外直接投資に積極的でないのである。

海外企業、中心は中国企業だが、国内の靴小売市場で60%のシェアを占めているとTuan氏は言う。ベトナムで売れている靴の最も正確な統計数字は、年間平均で1億5000万足だと彼は言う。

しかし、中国製の靴は丈夫ではないが流行にのっており、ベトナムの購買客は国内メーカーが作ったものより安価であるため、中国製の靴を買うのだと彼は言う。

国内メーカーは安価なサンダルでのみ優位に立っている。価格を一番の関心事にしている貧しい田舎の人々に対してだけに国内製品は輸入品より競争力を持っていると彼は述べる。

国内靴メーカーには組織化してEU諸国での販売を増やすよう勧めていたが、彼らはただ技術革新や品質や価格の競争についていくのがやっとでとてもではないが無理だと彼は強調した。

昨年末に署名されたベトナム-EU間の自由貿易協定に従い履物産業は特恵関税の減税措置を受けられ有利とされるが、これも2018年までは実施されない。

しかも、関税減免の認定を受けるためには、靴のすべてのパーツはEUとの協定国からのものでなければならないとした複雑な原糸原則(ヤーン・フォワード)の規定により、利益はほとんどないだろう。

その間、フィリピンやパキスタンやバングラデシュなど他国は現在、特恵貿易協定を活かしてEUの中ではベトナム国内靴メーカーよりさらに価格競争力を持っている。

特に彼らは現在、開発途上国にEUが適用する一般特恵関税制度プラス(GSP+)スキームの下、輸出にかかる関税が低い。

ヨーロッパの靴市場はすでに持ち直している、とTuan氏は指摘する。その中でどう効率的に競争するか理解できていないベトナム国内靴メーカーにとって、それはとても苛立たしいばかりである。

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最終更新:2016年08月09日05:56

ベトナム:アパレル産業の2016年輸出目標額は達成不可能か

ベトナム繊維産業は2016年の輸出目標額を300億米ドルとしているが、上半期の輸出額が127.6億米ドルで目標額の41%に止まることを考慮すると、今年の目標達成は困難かもしれない。

ベトナム繊維協会(VITAS)のVu Duc Giang会長はハノイでの記者会見で、この結果は主にベトナム現地企業の受注不足のためで、輸出は海外直接投資による外資企業が牽引していると述べた。

Giang会長は、最大の課題は新規受注を開拓することであり、輸出額が290億米ドル以下と低迷するのであれば、中小企業が操業停止に追い込まれることにもなりかねないと話す。

また、カンボジアとバングラデシュは米国、ヨーロッパへの特恵制度を活用でき、スリランカ、バングラデシュ、ミャンマーはベトナムよりも人件費が格安であることにも言及した。

Giang会長によると、顧客企業はコストの低いこれら他国へ発注するようになっているという。

繊維協会のNguyen Xuan Duong副会長はさらに、ベトナム・ドンの対米ドル為替レートは安定しているのに対し、他国通貨の対米ドル価値が8-20%も下落したことも指摘した。

競合他国と比較するとベトナムでは金利も8-10%で高めであり、結果としてベトナム製品の価格は他国より2-3割高くなっているとDuong副会長は述べた。

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最終更新:2016年08月08日12:02

ベトナム:2017年の最低賃金上昇幅はこの10年間で最少

ベトナムの労働者はこの先、倹約生活を送る大変な年になりそうだ。

強まる企業側から圧力に折れる形で、ベトナムは来年の最低賃金を、最低賃金の見直しに関する政令が施行された2007年以来最低レベルの7.3%上昇とする予定である。

今度の賃上げは、ベトナムの公認労働組合が要求していたものを大きく下回る見込みだ。今月初旬の政策対話において、ベトナム労働総連合は、最低賃金を月々10~11%(25万~40万ベトナム・ドン)引き上げるよう提案していた。

現在、地域によって最低賃金の値幅は240万~350万ベトナム・ドン(108-157米ドル)である。労働総連合は、この賃金は、ベトナムの人々の基本的な生活費の90%に満たないと主張する。

ハノイから北に80km離れた人気のリゾート地・タムダオで火曜日に会合が開かれ、そこで国家賃金評議会(NWC)が政府に報酬政策についてアドバイスを行い、2017年には最低賃金を7.3%上げるよう政府に提言することで合意した。これは、最低賃金が地域によって

18万~25万ベトナム・ドン増えることを意味する。

グエン・スアン・フック首相は、この提案に対し、最終決定を行う予定だ。政府は2016年に、最低賃金の12.4%値上げを承認した。

国家賃金評議会(NWC)は労働省と、労働総連合、ベトナム商工会議所(VCCI)から構成されている。VCCIは6.5%の賃上げを呼びかけていた。

企業部門は、翌年のどのような賃上げに対しても反対運動をしていた。外資系企業、現地企業ともしばしば、最低賃金の上昇は経営にダメージを与えるとして嘆いている。彼らは、さらなる賃上げは短期的にベトナムの競争力に深刻な事態をもたらし、加えて、非常に注意深く検討する必要があると警告している。

ベトナムの平均年収は、世界銀行によると昨年2111米ドルだった。専門家は、最低賃金の値上げは正しい方向への一歩ではあるが、年末調整は労働者にとって生計を立てるのに十分ではないと言う。

昨年、給料や労働環境の改善要求や残業に対して抗議する労働者のストライキが、ベトナム中で総計245回起こった。

日経アジアンレビューが先月、JETROより数字を引用して報じたものによると、2015年、東南アジア各国で最低賃金が急激に上昇したとのこと。

JETROによると、賃金が最も低い国々で賃金が上昇し、カンボジアでは前会計年度比で13.6%増加した。また、ベトナム・インドネシア・ミャンマーでは賃金が10%以上急騰した。

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最終更新:2016年08月08日05:53

ベトナム:アパレル産業の活況を維持するには政府の中小企業支援が必要(後)

(前編より)

 

繊維・アパレル産業において高付加価値の別プロセスへ進出していくには、デザイン、ブランディング、マーケティング、保険やファイナンスを含む物流など、下流関連産業の開発が求められている。(逆に)こうした下流関連産業の開発は、石油化学や高額の研究開発費を必要とするその他の産業など、上流の資本集約産業に対する進出を意味する。産業の高度化には新しいビジネスモデルが必要となるが、どの分野にベトナムは着手すべきであろうか?

TPPの原産国ルールでは、加盟国に対する市場優先参入権を享受するために、原糸からの全アパレル製品においてTPP加盟国内で調達することが求められている。TPPを見越し、中国、韓国、日本と台湾企業はベトナムの下流関連産業に投資を計画している。アパレル部門におけるこうした資本集約的な投資は高い固定費がかかるため、外資系多国籍企業の長期的なコミットを反映していると言える。(外資系企業による)技術波及の恩恵を受け、高い生産性を実現するために、ベトナム産業では次のような2つの一見矛盾する取り組みを実現する必要がある。

一つは政府による公共財の整備提供である。道路、港湾、電力など適切なインフラの欠如は、産業の上流から下流への投資を高額なものとし、産業の高度化の妨げとなる。もちろんこのことは繊維・アパレル部門の利益になるばかりではない。いったん異なる産業間の関係が構築されればコスト低減につながり、ベトナムの起業家らは上流から下流産業を高度化するための必要なスキル、技術や設備に投資することが可能となるであろう。

二つめは、国有企業の民営化やコーポレート・ガバナンス改革により、産業育成に必要な起業家精神を育成することである。国有企業のマネージャーらは、商業的成功に対する動機を欠いており、土地や資本を保有していることによる経済的な利益に甘んじているが、こうしたマインドは正される必要がある。政府は、効率的な事業運営を奨励するよう取り組まなければならない。

包括的かつ持続的な成長を達成するには、競争市場により民間部門にも土地や資本が配分されることが不可欠である。こうした市場原理の導入は、全企業の97%を占め、全労働人口の75%近くを雇用する中小企業(SME)の利益にもなるはずである。

政府は、中小企業ファイナンスの支援、外資系多国籍企業との合弁事業の促進や自由貿易協定を活用できるようなスキームを開発する必要がある。こうした特権は従来国有企業によって独占されてきており、民間企業にもそれらを解放するには既得権益闘争となる。しかしそうした取り組みが繊維・衣料品産業に革新的かつ包括的な効果をもたらし、将来のベトナムの成長に向けた持続可能な道筋となるであろう。

 

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最終更新:2016年08月05日12:01

ベトナム:アパレル産業の活況を維持するには政府の中小企業支援が必要(前)

ベトナムは、わずか25年で世界の最貧国から中所得経済の一つへと変貌を遂げた。1986年以降、ベトナムは国有企業(SOE)改革、民間産業開発、金融改革、公共支出政策や貿易自由化を含む様々な分野において重要な構造改革に着手してきた。

世界銀行は、ベトナム政府がさらに多くの構造改革や制度改革に取り組んだ場合、2035年までに今日のマレーシアと同等の所得水準になり得ると予測している。

この構造改革の恩恵を受ける産業の一つとして、繊維・アパレル産業が挙げられる。繊維・アパレル産業は250万人以上の労働者を擁するベトナム最大の雇用創出産業で、工業部門における総労働力の約25%がこの産業に属し、ベトナムの輸出売上高(2015年は272億米ドル)の約17%を占めている。この産業はグローバル・サプライチェーンにおける最も低付加価値の領域に特化している。農村部から移住した労働者らは、繊維・アパレル輸出の78%を占める衣料品の裁断-縫製-仕上げ作業を専門にトレーニングされる。一方でマーケティングや流通などの産業は未発達であり、外国企業に大きく依存している。

現在、繊維・アパレル業界には約6000社近くあるが、そのうち2%が国有企業、15%が外資系企業、83%は民間企業となっている。数の上では少ないが、国有企業は市場を支配する生産者であり、外資系企業がベトナムの低コスト労働力を利用しようとする際に、ゲートウェイとしての役割を担っている。

1995年にはVinatexと呼ばれる国有企業コングロマリットが、技術改善、近代的経営、投資やファイナンスなど多様化された事業を推進していくために設立された。しかしながらVinatexはこの統合以降20年間、産業に何ら改革をもたらしていないばかりか、多くの国有企業では借金まみれとなっている。腐敗し、非効率な国有企業を活性化すべきとするプレッシャーの高まりに応じて、Vinatexは2014年にその株式の49%を新規株式公開(IPO)した。そして51%は政府所有としたまま、120以上の合資、合弁企業を設立した。

ベトナムは、工業化において次の次元に移行していくのか、競争力を失っていくのか岐路に立たされている。ベトナムは、繊維・アパレル産業において長く外国資本を歓迎してきた。外資系企業は輸出売上高の60%を占めているが、国内企業と外資系企業の間にはビジネスのつながりはほとんどない。

例えば日本企業は、自社の衣料品受注に対してベトナムの企業に下請けを依頼しているが、製糸や布地の生産施設に投資するなど、上流工程への産業の連鎖をもたらすことはない。ベトナムの人件費が増加してしまった場合、外国人投資家はバングラデシュ、スリランカなどさらに安い労働コストの国に移動することが予想されている。

ベトナムは、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の主要な受益国となると期待されている。世界銀行は、TPPによりベトナムのGDPは2030年までに10%も上昇するとしている。この成長の多くは米国や日本に対する繊維・アパレル産業輸出からもたらされる、と予測されている。

ベトナムは労働集約的な衣料品部門においてコスト優位性を有している上、TPPによって大規模市場への優先参入権を利用することができる。しかしベトナムは、既存産業に対するサポート産業をさらに開発していく必要がある。

 

(後編につづく)

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最終更新:2016年08月05日06:01

ベトナム:労使が最低賃金7.3%の賃上げで合意

全国賃金委員会(NWC)は8月2日、2017年の最低賃金を7.3%賃上げすることで労使が合意した。

先月末に開催された今年第1回目の会合では参加者の提案額に大きな幅があったため、賃金委員会で妥結に至るか疑念を持たれていた中、第2回目の会合での合意は驚きをもって迎えられた。

平均7.3%の最低賃金の賃上げにより、民間セクター従業員の月額給与は18万-25万ドン(8-11米ドル)上昇することとなる。

賃金上昇額は労働者の働く地域ごとに適用される賃上げ率により異なる。賃上げ率が最も高い第一地域では月額賃金は350万ドンから375万ドンへ上昇する。

ハノイ市、ハイフォン市、ホーチミン市、ドンナイ省、ビンズオン省、バリア・ブンタウ省の都市圏が第一地域に含まれる。

第二地域の上昇額は22万ドン、それ以外の地域の上昇額は20万ドン、18万ドンとなる。

7.3%の賃上げは雇用者側を代表するベトナム商工会議所(VCCI)が当初提案した4.62% よりも大幅に高いものとなった。

労働者側を代表するベトナム労働総合連合もまた、11.1%増の当初の提案から譲歩している。

賃金委員会はこの提案をグエン・スアン・フック首相に提出し、承認を得る。提案が承認されれば、2017年1月1 日から新たな最低賃金が適用される。

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最終更新:2016年08月04日15:13

ベトナム:浙江省輸出フェアを開催

8月4日から6日にかけて首都ハノイで第5回浙江省輸出フェアが開催されることを主催者であるベトナム国立貿易展示会・広告社(Vinexad)が7月26日に発表した。浙江省は中国でも最も繁栄した地域のひとつである。

VinexadのNguyen Khac Luan社長のプレス発表会での発表によると「世界に届く浙江省の製品」というテーマの下、このフェアでは「メイドイン浙江省」を代表する、浙江省のおよそ100社の実績ある企業の製品が展示される。

フェアで準備される約150のブースでは電気・電子機械、建築資材・内装・ハードウェア、縫製原材料・消費財の主に3分野の製品が展示されるという。

温州、台州の機械、嘉興のハードウェア、杭州、湖州の縫製繊維原材料、義烏の手工芸製品など、数百点の製品が展示される。

これら製品はすでに人気が高く、ベトナムを含む東南アジアで消費者から好ましい反応を得ているものであるという。フェアの期間を通して、「メイドイン浙江省」製品の魅力がベトナム、そして東南アジアに伝えられるはずであると主催者は話す。

Vinexadによると、中国の南東沿岸、長江デルタの南に立地する浙江省は中国でも最も環境的に恵まれた地域であるという。浙江省は急速な経済発展を遂げており、世界の230カ国・地域と直接的な経済関係を結んでいる。

主催者ウェブサイトによると、2016年の1月から5月にかけて、浙江省からベトナムへの輸出額は21億3000万米ドルに達し、前年比13.55%の増加であった。

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最終更新:2016年08月03日18:02

ベトナム:トゥアティエン・フエ省はファッション産業拠点への成長を目指す

ベトナム中部のトゥアティエン・フエ省は6兆6000億ドン(2億9500万米ドル)以上を投じて中部における繊維・縫製産業の拠点へと転換を遂げようとしている。

2016年から2020年にかけての同省の繊維・縫製産業計画はファッション産業拠点への転換を主な目的としている。

この計画において、トゥアティエン・フエ省は国内市場の開発と、輸出が繊維・縫製産業の成長を後押ししてきたことからさらなる海外市場の拡大、研究開発、製品デザイン、ブランド構築と販売促進の強化、専門的なファッション産業の開発で農村的な労働市場の構造転換に注力するとしている。

トゥアティエン・フエ省人民委員会のNguyen Van Cao書記長は、繊維・縫製産業を持続的に発展させ、生産に十分な原材料供給を確保するため、省はアパレル原材料の供給拠点を建設するべく主要経済圏の調整委員会と協調していると話す。

この原材料供給拠点はPhong Dien工業地区の400ヘクタールの敷地に建設が検討されているという。

Cao書記長はまた、同工業地区の多くの繊維・縫製企業はこの計画を歓迎し、それぞれの工場の拡張希望を表明していると述べた。

加えて、一貫した生産チェーンを完成させるため、省は現代的な排水処理システムに関する調査を実施している。

Cao書記長は、原材料供給を海外企業に依存していることで、ベトナム国内の繊維・縫製企業の競争力が低下し、効率性にも影響が及んでいると話す。

そのため、近い将来には企業は加工モデルからODM(オリジナルデザイン製造)またはOBM(オリジナルブランド製造)モデルに転換を図るべきであろうとCao書記長は話す。

現在トゥアティエン・フエ省は6箇所の工業地区を擁し、50の繊維・縫製企業が立地している。

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最終更新:2016年08月03日17:58

ベトナム:Intertek、外資企業で初めて染料組成試験実施の認可取得

世界で産業向けトータルクオリティアシュアランス(TQA)を提供するIntertekは、アパレル、家庭用繊維、靴製品、カーペットやカーテン等様々な縫製製品におけるホルムアルデヒドおよびアゾ染料の産業基準の試験を実施するためのベトナム政府の認可を取得した。

Intertekの発表によると、商工省の認可により、同社のホーチミン市、ハノイ市の繊維研究所は商工省の2015年12月の通達に基づき縫製製品に含まれるホルムアルデヒドとアゾ染料を特定する資格を獲得したこととなる。Intertekはこの認可を受けた最初の外資系企業となった。

Intertekの2つの研究所はともに政府の基準に合致するGC-MS、UV-VISの試験機材を備え、ベトナムの繊維メーカー、小売業者、製造業者向けに3営業日の通常サービスまたは5時間の同日サービスを提供する。

「外資系企業として初めて、この新規制についての商工省の認定第三者試験機関となったことを誇りに思います」とIntertekベトナムのThanh Nguyen社長は話す。社長はまた、Intertekはベトナムのアパレル・靴製品製造産業の急速な発展を、輸出製品の品質と安全性確保の面から支えてきたと付け加えた。

「Intertekは顧客企業を品質確保、試験、査察や認証の面から支援する新たな機会を常に探っています」と社長は話す。

ベトナムのIntertekはAATCC、BSI、GB、ISOの物理的・化学的試験実施認定機関であり、アパレル、靴製品、ファッションアクセサリー、皮革産業向けに広範囲に及ぶサービスを提供している。

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最終更新:2016年08月02日14:00

ベトナム:「公害大国」となるリスク(後)

(前編より)

 

高い汚染のリスク

繊維・アパレル部門への投資を誘致する状況を整備し、排水処理においても環境に良好な状態を作り出すため、ベトナム繊維協会は政府に対し、2035年~2040年における繊維・アパレル開発計画を改定して、織物、生地、染色生産に対する投資を呼び込むため、500~1000haの繊維工業団地を構築することを提案している。

商工省のTran Tuan Anh大臣は最近、協会のこの提案を検討するよう首相に上申した。

ベトナムに環境汚染をもたらすリスクの高い産業、特に中国からの繊維染色プロジェクトに対する投資を評価し、ひどい汚染を伴う繊維産業の開発に対しては、中国にペナルティを課すべきだ、と外国投資庁のPhan Huu Thang長官は述べた。

ベトナムは環境汚染において中国と同様の「足跡」を辿るのを避けるため、中国からの繊維染色プロジェクトの誘致について注意を向ける必要がある。

ベトナム国立大学経済政策研究所所長Nguyen Duc Thanh博士は、繊維、鉄鋼産業の廃水処理にかかるコストは膨大である、とした。

汚水の管理および監視は高い技術レベルを必要とし、とても難しいものである。先進国では汚水の排出に対する監督、管理を徹底しており、こうした投資もベトナムに導入されるべきであることは衆目の一致するところである。

「もし我々は環境汚染をもたらす企業を厳格に管理せず、有効な環境保護対策をとらない場合、社会や人々に対するダメージは甚大で、経済発展と社会の安定を追求してきた我々の努力は水の泡となるでしょう。」とThanh博士は述べた。

国立経済大学において外資系企業による環境への影響を調査するチームのDinh Duc Truongリーダーは、多くのFDI企業では近代的な廃水処理施設を所有しているが、当局はそれらを監視できていないとした。そのためこれらの企業の多くは、一日当り8000万ベトナム・ドン(4000米ドル)の処理費用を節約するため、この工程を「無視」してきた。

商工省が実施した最近の会見において、Nguyen Xuan Phuc首相は、台湾資本のFormosaによって引き起こされた中部における魚の大量死は、外国投資を誘致する上での大きな教訓となったと述べた。

「私は省庁や地方自治体のリーダーに対し、もし同様の環境被害が発生した場合、政府、国家や国民の前に責任をとることを求めました。政府は自然環境、社会環境、競争環境、そして特に人々の生活環境を含むあらゆる環境を保護する決意です。」とNguyen Xuan Phuc首相は述べた。

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最終更新:2016年08月01日12:05

ベトナム:「公害大国」となるリスク(前)

環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)により、ベトナムにおける繊維染色、製紙、鉄鋼など高い汚染リスクを孕む産業への投資が続くと予想されている。

経済と環境の専門家らは、ベトナムの法規制や排水処理の監視体制はなおも不十分で、多くの矛盾を含んでおり、投資家らはこうした法律を容易にかわすことが可能であることを指摘する一方で、首相は、汚染が発生した場合、地方政府が責任を取らなければならないと主張している。

 

「大規模」プロジェクト

ベトナムでは、多くの繊維染色、製紙、鉄鋼プロジェクトによる環境汚染が報告されている。

南部バリア・ブンタウ省にある中国資本のMei Sheng Textiles Co. Ltd Vietnam社は、2010年以降7回も汚水を排出したことが疑われている。

この会社は年間1100トンの生産能力を持つ染色工場を設立したが、バリア・ブンタウ省の住民の90%に生活水を供給するDa Den湖に未処理の汚水を放出した。

2016年6月30日に環境局とバリア・ブンタウ省当局は、この工場に染色工程を閉鎖するよう求めた。

最近では、北部ハイズーン省Kinh Mon地区Phu Thu町の住民が、中国資本のTan Nguyen Metallurgical JSCとTan Dong Aluminum社の2社の操業により著しく環境が汚染されているとして、当局に対して介入を求めた。

地元住民は、両社により排出される粉塵、煙と臭いが自分たちの生活を滅茶苦茶にしたと主張した。呼吸器疾患に苦しむ人の割合は急速に増加している。

外国投資庁によると、TPPは中国、台湾からの大規模な投資プロジェクトの一環として、アパレルや製紙産業に資本を誘致する「磁力」となっている。

昨年の繊維・衣料品プロジェクトに対する投資額は35億米ドルにも達した。2016年上半期には、50の繊維プロジェクトを含む83の繊維・衣料品部門への投資があった。

その中でも大規模なものとして、南部ドンナイ省でカーペット向けの様々な繊維を生産するトルコ資本のHyosung社による6億6000万米ドル規模のプロジェクトや、ホーチミン市に英領バージン諸島からの投資家が投資した、高級アパレル品を生産するWorldon Vietnam社による3億米ドル規模プロジェクト、南部ビンズン省でポリエステル合成繊維を製造するFar Eastern Polytex社ベトナムによる2億7420万米ドル規模のプロジェクトがある。

中国からの投資では、次の3つの大規模プロジェクトがある。

ナムディン省に4億米ドルを投じた繊維・衣料品工業団地の建設、クアンニン省でTexhong社による3億米ドル規模のプロジェクト、そしてハイズーン省でTAL社による2億米ドル規模のプロジェクトである。そして台湾資本のDai Duong Paper社も、南部ティンザン省に様々な種類の紙を生産するため、2億2000万米ドルの投資を行った。

計画投資省開発戦略研究所の元所長であるLuu Bich Ho博士は、中国の技術力は一般的に高いものの、ベトナムに持ち込まれる技術が中古や旧式のものでないか、ベトナムは厳密に監視しなければならないと指摘した。

Ho博士は、FDIを誘致するためのベトナムの政策は時代遅れであり、改正する必要があると警告した。具体的には技術・環境基準がより明確にされるべきで、設備や技術の導入についても当局は監視を強化する必要がある。

「ベトナムは外国資本の誘致について選別する時期にあります。外国投資プロジェクト、特に汚染のリスクが高い分野における投資については、環境基準に沿って監視を強める必要があります。」とHo博士は強調した。

 

(後編へつづく)

 

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最終更新:2016年08月01日06:02

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