インドシナニュース

タイ:繊維産業の未来(後)

(前編より)

 

上流への転換とブランド化という2つの方法のどちらでも、とくにファッション業界においては、サプライチェーン(生産)とデマンドチェーン(流通、販売、マーケティング、ブランディング)の改善が必要となる。高級衣料品は高品質の布地と高度な縫製、生産技術なくしては長期的に生き残ることができないため、こうした包括的な視点が不可欠である。

タイが必要とするのはブランドのデザイナーが求めるような技術力のある中流(布地)、下流(縫製)の製造業であろう。高品質の布地、特にデザイナーの指定に見合うものが適切な価格で十分に豊富に揃う必要がある。高い縫製・製造技術もまたハイエンドファッションにおいては不可欠である。政府とブランド経営者らは世界のファッション業界のシステムを理解する必要がある。世界的なファッションショーで高品質のタイブランドを紹介し、世界の主要なファッション都市そのブランドのスタイルを伝えるコンセプトストアを開設することもできるだろう。

事業規模という側面から見ると、タイの繊維産業には様々なタイプと規模の企業が存在する。スポーツウェアではNikeやAddidasといった世界的ブランドの製造企業があるが、中小企業もまた数多い。

ブランドとライセンス契約を結ぶ企業もある。こうした企業は世界的ブランドバイヤーの要求を満たす製品を製造でき、LacosteやGuy Laroche等のブランドの名前で製品を製造する権利を持つ。そして、低・中価格帯製品の製造企業がある。こうした企業は移り変わりの早いファッションの流行を素早くコピーし、卸売業者に販売する。Bo-bae MarketやPlatinum Department Store等で販売されるこうした製品は、アセアン市場、とくに近隣諸国でも販売を伸ばしている。

こうした製品において認知と市場アクセスを更に向上させるためには、品質と一貫性が鍵となる。その点が達成できれば、地域内でブランドを確立させることが可能となる。タイ企業にとってのブランド確立はハイエンドファッションに限らないのである。

繊維産業は斜陽産業ではない。しかし、改善と発展が必要である。政府は民間セクターによる戦略的な動きを支援していく必要がある。労働集約的・低付加価値産業から高付加価値産業への適切な転換で、タイの繊維産業は世界的な地位を得、タイの収入向上と雇用創出につながっていくはずである。

 

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最終更新:2016年09月16日12:02

タイ:繊維産業の未来(前)

タイでは近年縫製・繊維工場の閉鎖や製造施設の近隣諸国への移転が相次いでいる。高い人件費、労働力不足と一般特恵関税制度(GSP)の適用終了が労働集約的な縫製産業の低迷の原因である。一般特恵関税制度の適用を受け、かつ安価で豊富な労働力を擁する近隣諸国と比較するとタイの縫製製品の競争力は低いとされる。

繊維産業は一般的に斜陽産業とみなされている。タイ開発研究所(TDRI)の研究チームは、商業省の貿易政策・戦略局の支援を受け、繊維産業の問題についての研究を行った。縫製産業は現在もタイで多くの労働者を雇用しており、そして国内市場で付加価値を上げていくことは可能だからである。その結果、適切な調整と改善がなされれば縫製産業が生き残っていくことは可能で、さらに国際的な経済環境の中でも繁栄していくことも可能であるという結論に至った。

タイ以前にすでに縫製産業に参入していた日本、韓国、台湾といった他国の経験を見ると、繊維産業が労働集約的な産業から高付加価値産業への転換を遂げる過渡期には同様の問題を経験している。こうした国々では高い人件費と労働力不足から労働集約的で低付加価値の縫製産業を、より上流のテキスタイル、ファイバー、産業機械へと転換することで資本集約的かつ高付加価値な産業に変えていく必要があった。

私たちが高度な技術製品から連想する国々、例えば台湾や日本、そしてドイツでも、今日でも繊維製品を製造している。しかしこうした国々の産業はタイの縫製産業とは大きく異なる。台湾は熱・湿度を透過させる布、耐火布、そして産業用、建設用、医療用の特殊な布など、高度な技術を要する布地に特化している。

暗闇で発行する布や電導性のある布などもあり、こうした製品は最終的に様々な高付加価値製品の製造に活用できる。日本では、自動車産業、電子工学やその他の高度な技術製品における優位性に加え、縫製産業ではさらに一歩上流に進み、繊維産業向けの織機やニット機材を製造し、世界でも有数の繊維機材輸出国となっている。ドイツは世界でも最先端の自動車を製造しているが、驚くべきことに、自動車産業向けや医療用などの先進技術を要する繊維製品の世界一の輸出国でもある。

縫製製品からより上流のテキスタイルやファイバー、産業機械などの高付加価値製品に転換することはタイが直面する労働力不足や高賃金という問題への対応策となり得るのである。

ブランディングやマーケティング活動も高付加価値をもたらす方策となり得る。タイブランド経営者らへのインタビューを通じて、世界のファッション業界でタイブランドは独特でモダン、高品質と捉えられている印象を受けた。ブランドとは無形のものであるが、製品に高い価値を付与することができる。4000バーツ程度のシャネルのジャケットの小売価格は5万バーツほどである。

しかし、ブランドの構築は容易ではない。国のイメージ構築とも関連しており、とくに政府と民間企業(ブランド経営者)を始めとするすべての関係者の協力が必要である。まずはタイ国内でブランド化を図り、そしてアセアン諸国の地域に拡大していくことであろう。その過程でタイブランドの経営者は最終的には世界へと展開させていくために必要なノウハウや技能を蓄積することができるだろう。

 

(後編につづく)

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最終更新:2016年09月16日10:27

タイ:民族意識高揚のために首相が伝統的衣装の着用を呼びかける

タイの首相がタイの民族意識高揚のため伝統的衣装を着るよう呼びかけた。

タイのプラユット・チャンオチャ首相は30日、政府庁舎で行われた伝統的衣装を振興するためのイベントに出席した。伝統的衣装にはタイ女性が着る巻きスカート状のシンなどが含まれる。このイベントは首相府が実施している、タイ人としての民族意識振興のため職員に伝統的衣装の着用を呼びかけるキャンペーンの一環として行われた。

首相は、ローイエット県を訪問した際に子供たちがシンを着ているのを嬉しく見たこと、そしてタイの一般大衆にも、必ずしも高価なものや装飾的なものでなくとも、もっとタイの伝統的衣装を着ることを呼びかけたいと話した。

その後、首相は8月31日から9月4日にノンタブリのIMPACTエキシビションセンターで開催される第13回全国ハーブ展示会に先駆けて行われた主要なタイハーブの展示を視察した。このイベントは公衆衛生省が主催するもので、首相は、政府はタイハーブにより多くの具体的な支援を行うべきであると述べた。

公衆衛生省と内務省はすでに一村一品(OTOP)運動の商品としてハーブ製品のブランド化を検討しており、ハーブ製品を新たな事業として振興するため食品医薬品局は認証を発行している。

こうした促進策の結果、幾つかのハーブ製品はすでにタイの航空会社の機内販売でも購入できるようになっている。

 

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最終更新:2016年09月05日12:01

タイ:デザイナーAkarasantisookが「タイシルクの芸術」コレクションを披露

タイのデザイナーWisharawish Akarasantisookはタイの文化からインスピレーションを得、それを反映させた靴から洋服に至るまでの最新コレクションを披露した。

ロサンゼルスのFIDM美術館で8月9日に開催されたタイシルクの芸術をテーマとするレセプションとファッションショーで、34歳のAkarasantisookはシルクのドレスや洋服、それらにあわせ様々な素材で製作された履物を発表した。

タイ北部の出身であるAkarasantisookは、これらスタイルは北部イサーン地方の鮮やかな色彩とパターンから生み出されたものだと話す。

「このコレクションはタイの私の出身地から生み出されました。北部の人たちは陽気で祝い事好きです。現実の生活には困難もありますが、だからこそ祝祭は大事なのです」とAkarasantisookはフットウェアニュースの取材に答えた。「伝統的なものを現代の生活に合うように変換したのです」

今回のコレクションで披露されたAkansatisookによるクラシックなシルエットのアレンジのうち最も素晴らしいのはオックスフォードシューズであろう。カットアウトとバックベルトのデザインで、素材はスムースレザー、打ち込みレザー、スエード、レースアップ部分には光沢のあるプラスチック素材を使用している。

「形と色で遊び、錯覚効果を加えましたが、シルエットは普通のオックスフォードシューズです」と彼は説明する。

このファッションショーとレセプションは8月12日に84歳となるタイのシリキット王妃の誕生日を祝い、王妃が関与してきたタイ伝統織物の保全活動を記念するものとして開催された。

 

原文に写真多数あり。

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最終更新:2016年08月19日12:05

タイ・ミャンマー:循環移民政策は両国の繁栄の鍵(後)

(前編より)

 

長期契約における解決策は、「循環移民」の概念にある。

二国間合意の下で、タイはミャンマー移民の入国緩和という現在の政策を強化することができる。人材エージェントは、虐待や搾取を防止するために規制されねばならない一方で、新たに到着した労働者の技能をトレーニングし、向上させるために奨励されるべきである。また、このようなトレーニングの機会は、数千もの難民にまで拡張される必要がある。またミャンマーでは、検査手続きを改善し、帰国した移民の仕事の斡旋や中小企業向け融資など特別なサービスの提供を用意する必要がある。循環移民政策は欧州の移民危機の解決策として広く喧伝されているが、タイの経済はミャンマーの数十年先を行っているため、ここでも適用可能である。隣接する両国の労働市場では、新着の移民だけでなく帰国も受け入れることで、異なる成長ステージにある両国産業にメリットがもたらされるはずである。ただしこれらを実行に移すには、両国はまずそれを可能にする環境を(以下のような施策により)構築する必要がある:

-             循環移民を促進させる双方向への資本フロー循環を整備するために両国協力すること。送金はミャンマーの貧困を減らすが、その資金の多くが闇市場に消えるため、マクロ経済に好影響をもたらしていない。その結果、ミャンマーは多額の潜在的な所得を失い、一方で「マフィア」がコントロールする資金の流れがミャンマーの未熟な為替レートの均衡を不安定化させようと脅かしている。

金融リテラシー、移民に対するマイクロファイナンス、モバイルマネーなど、2014年に採択されたアセアン金融統合議案に含まれているこれらの取り組みは、移住前後の労働者に利益をもたらすことができる。

-             クロスボーダーの議論の焦点は貿易の促進であるべきであり、人道支援ではない。いずれの国も交易に関する協力関係を議論するチャンスを拒絶するべきではない。ミャンマーは現在、EUの貿易のための一般特恵関税システム(GSP)に再び組み込まれており、米国もそれに続こうとしている。タイは、ミャンマーの未熟な衣料品、履物、加工食品や青果部門がこれらの高級市場へ参入する手助けをするため、より高い付加価値商品を担うことが可能である。この貿易特権からの利得は、両国が友好的に利益を分け合うのに役立つはずである。

タイはミャンマーの移民労働者を、スー・チー氏の重要な立ち寄り訪問先であるSamut Sakhonのような場所で自国産業を構築するのに用いてきた。時は今、これらの産業を移民労働者と共にミャンマーに移転させ、隣国の貿易特権を有効利用する時期にきている。この点、米国におけるGSP特権の回復は貿易についてのみの議論ではなく、人道支援に関するものでもある。

-             両国のリーダーは、ダウェイ経済特区(SEZ)の道路、電車や港について検討する前に、「ヒト」の面に焦点を当てるべきである。ダウェイSEZやいくつかの他の国境沿いの経済特区は、帰郷した労働者の利益のために彼らに優先権を与えるべきである。ダウェイSEZのビルにおける商業戦略においては、タイがその役割の先陣を切っているが、ミャンマーはその開発における潜在的利益を最大限に利用する必要がある。両国の商業と開発に対する目的を合致させることができれば、両者にとってWin-Winの結果となるであろう。(これらの取り組みによる)第3の勝者として、投資を拡大するために「Thailand+1」の戦略を描いている日本政府となるであろう。その開発目標は、より能力の高い投資家や国際金融機関を惹きつけることとなるため、ダウェイSEZはボーナスを提供できる可能性がある。

私はより良き日々が近づいていることをモン州の友人に保証している。もし10年にも及ぶ隣国間の会話によって移民交渉に金字塔が打ち建てられれば、素晴らしい時代の到来にさほど時間はかからないであろう。

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最終更新:2016年06月30日12:02

タイ・ミャンマー:循環移民政策は両国の繁栄の鍵(前)

ミャンマーでは2014年に30年間で初めての包括的な国勢調査を実施した際、数百万の市民が行方不明であることが判明し、ショックが広がった。1年後、タイとの国境沿いにあるモン州で調査を実施したところ、ここの約半分の世帯では家族の一員をタイに送り、そこで就労させている、という憂慮すべき動向を検知した。

この大量移住はモン州経済に強い影響を与えている。主力の農業は縮小し、製造、食品加工工場では閉鎖が相次ぎ、家族が分断されるにつれ社会構造が崩壊しつつある。

それでもなお、私が話したすべての若者はタイで働くという夢を抱いている。海外就労からの所得に依存する世帯のほとんどで、海外送金によって所得が潤うという恩恵を受けている。親達は、紛争地帯を抜け、人身売買の危険から逃れ、悪名高き国境警備隊から身を隠し、売春産業の網をかいくぐり、ついにミャンマーの3倍の所得を得られる仕事にありつくという、生涯で最も危険な旅をする若い息子や娘を誇りに思っている。彼らが苦労して稼いだ送金は、モン州の黄金のパゴダの輝きをなしており、それを証拠にこの地域は、今ではミャンマーの他のどの地域よりも裕福となっている。しかし、その表面的な輝きは、人々が貧困→出稼ぎ→帰郷→再びの貧困といった悪循環から抜け出すのに役立つのであろうか?

一方でこのミャンマーの危機は、その「中所得国の罠」から抜け出すのに苦労しているタイにとって有利な状況をもたらしている。何十年もの間、国境を越えてやって来る安い労働力がタイの産業を支えてきた。ミャンマーのサービス労働者らはまた、絶え間なく増加するタイのビーチリゾートでの労働需要を満たしている。

悲しいかなこれらの低賃金移民の存在はまた、タイ人のためだけの最低賃金制など、大衆主義的政策を推し進める政治家らを後押ししてきた。

タイでは最終的に移民労働者に対していくらかの権利を保障することとし、2011年にミャンマーはそれらを正式に文書化することで合意した。国際機関は健全な移住をもたらすものとして、このパートナーシップを称えた。しかしこの安価な労働力の安定供給の一方で、その他の社会階層と溶け込めない二流市民との生活からタイは抜け出せるのだろうか?

ミャンマー国家顧問のアウン・サン・スー・チー氏が継続的な訪問を行うことにより、今までの二国間協定における短期利益主義を改め、改善していく機会が模索されている。両国の政府では世界的な移民危機から教訓を得て、こうした危機をもたらすリスクを未然に防止するような長期的な合意を構築しようとしている。タイの指導者らは何百万人もの移民や難民らが強く帰国を熱望する原因に対処することを確約しているミャンマー首脳陣に対して、現実的な解決策を提示しなければならない。しかしタイが支援しない限り、彼らを帰郷させることは現在のミャンマーの開発レベルにおいては実現可能でも実用的でもない。

 

(後編につづく)

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最終更新:2016年06月30日06:02

タイ:隣国市場は重要

バンコク銀行頭取Chartsiri Sophonpanich氏がタイ企業にとって、隣国市場が重要であることを「CLMVの明るい未来は続く」と題した記事で指摘している。カンボジアでは、ほとんどのタイの大企業がなんらかの活動をしている。

カンボジアではタイの商品やサービスは高品質という評判であるし、プラチンブリ県、チョンブリ県、ラヨン県などの国境地域では多くのタイ企業が工場でカンボジア人を雇用している。

建設業では、カンボジアの人口の5%に当たる66万人を数える。アパレル産業などの斜陽産業でも多くのタイ企業がカンボジアで操業を続けている。カンボジアの投資法は世界一リベラルである。昨年、タイは国別のカンボジア投資では第7位だが、投資額はわずか1.18%にすぎない。

ホテル、建設、不動産などの産業ではタイ企業のカンボジア進出はまだ見られない。

CLMV(カンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナム)諸国の地元のビジネスリーダーからの情報が投資機会をうかがう推進力となるだろう。

タイ企業はベトナムですでに大きな企業買収を行っており、あるタイ企業のグループは22の現地法人を有している。

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最終更新:2016年06月28日16:28

タイ:女王陛下の後援のもと、国内シルク織物伝承の取組みが進行中(後)

(前編より)

 

このプロジェクトでシルク織物の工芸品を綿密に調査し、繊維製造に関する広範囲の視察の中で、若い世代が家業の繊維ビジネスを継承することを拒んでいるという問題について、Wandee氏はタイの伝統的な織物の将来に懸念を示した。

その結果、全国女性会議では、若者に対して国家の伝統遺産である織物生産の家業を受け継ぐことを奨励するプロジェクトを立ち上げることを決定した。

この一行はその後、職人による製織作業に関するデータを収集するために、南部地域から離れ、別の地域に移動した。北部地域では、彼女らはダマスク模様シルクの中心地であるランプーンや、チューブ・スカートや裾が繊細なラインで装飾されたpha sin teen jokで知られるチェンマイのMae Chame区を訪れた。

中部地域では、チャイナート県の古いコミュニティであるBan Neon Khamにある地元の製織産業を視察した。

また、北東部のナコーンラーチャシーマー県では、Pak Thong Chai区のPak Thong Chaiシルク文化センターと、Sida区のシルク村であるBan Faek Non Samranを訪問した。

Ban Faek Non SamranでWandee氏は、彼女と視察団は、桑の木を育て、それを蚕に与え、シルク糸を紡ぎ、染色して織るというタイシルクの一貫した生産全体を直に見ることができた、と述べた。

桑とは別にこのセンターではインディアンアーモンドやゴールデンシャワーなどの木を育てており、それらは絹糸を染色するのに自然な色味を与えてくれる。

Wandee氏は、Ban Faek Non Samranも国王陛下によって始められた「足るを知る経済(Sufficiency Economy)」の生きた例であると述べた。そこでは、シルク製品を生産し、販売し、販売から得た収入を村民で分け合っている。

Ban Faek Non Samranの住民は何世代にもわたり、収入を得るために農産物を生産してきた。また収穫期の後は、別の収入を得る副業としてシルクを織ってきた。結果としてそのことが、桑農地の拡大や地場の小規模絹産業の誕生につながった。

Wandee氏は、この伝統品を守るために、全国女性会議では女性らにタイシルクを着用し、8月12日の女王陛下の誕生日を祝うよう奨励していると述べた。

「私はタイ独自の繊維芸術を調査するため、国内の各地域を訪問する機会を得ました。美しいシルクの作品が出来上がるために、その布は多くの生産工程を通過します。製織作業が完了するには数ヶ月、あるいは何年もかかります。これらの手工芸品は非常に貴重なものなのです。」と彼女は言った。

Wandee氏は、国内産業を促進させていくためにも、タイ地元生産によるこの貴重な工芸品を育成していくことが重要であると述べた。

全国女性会議のメンバーであるAtcharawan Limlenglert氏は、タイシルクの作品には、異なる地域の人々を特徴付けるアイデンティティが織り込まれていると述べた。異なる民族や文化的な背景は、この繊維製品の多様な芸術スタイルに見ることができる。

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最終更新:2016年06月11日12:02

タイ:女王陛下の後援のもと、国内シルク織物伝承の取組みが進行中(前)

かつてはタイのファッション業界において支配的な位置にあったタイシルクは、ゆっくりと現代的な織物に取って代わられ、この美しいアートのような伝統的織物は失われつつある。

このような工芸品や素材が軽視され、消えていくことを恐れ、女王陛下が後援する全国女性会議のWandee Khunchornyakong Juljarern会長は、タイ文化の魂であるタイシルクを保存する活動を引き受けた。

彼女はタイシルクに愛着を持っている女王陛下の志を継ぎ、タイ全土にわたる織物の伝統を保存するプロジェクトを立ち上げた。このプロジェクトでは、8月12日の女王陛下84歳の誕生日に注目している。タイの人々は古くから、熟練の職人によって織りこまれた細心の模様で装飾された、美しいデザインのタイシルクに身を包んだ女王陛下のイメージに感じ入ってきた。

Wandee氏は、北から南までシルク織物センターを巡る旅に出発した。彼女は会議のメンバーだけでなく、タイの伝統的な織物に対する同じ情熱で結ばれた人々と同行した。

南部のSurat Thani州でこの一行は、南部スタイルのシルク織物でこの地域の最大のサプライヤーの1つであるWanma Thai Silkを訪問した。この店は信じられないほど繊細な模様を含む綿密な職人技で有名で、Chaiya地区のタイのイスラム教徒と仏教徒双方のための古いコミュニティハウスのBan Phum Riengにある。

Wandee氏は、tambon Phum Riengのほとんどの村人たちはイスラム教徒で、独特なシルク模様を生み出す能力がその身体に染みついている、と言った。

Wanma Thai Silk店のオーナーであるWanma Nuimeem氏は、一行をこのコミュニティでよく知られた伝統的な織物であるPhum Riengシルクが生産されている場所へ連れて行った。そこではシルク糸の前工程と製織工程が実演された。

Wanma氏は、この独特なPhum Riengシルクは、かつてインドネシアの島々に住んでいた先祖から芸術的遺産を受け継いだマレー人先住民族の創造物であると述べた。Phum Rieng をどの地域の織物よりも優れたものとしているのは、繊細なダマスク模様を銀と金の糸で装飾したその素晴らしい品質である。

彼女は、かつてBan Phum Riengにおいて女性らが、先祖から受け継いだシルク織物技術をどのように継承していったかを一行に語った。その後、この地域に住み着いた仏教徒の家族らがこの技術を習得し始め、家庭向けにPhum Riengシルクを織り始めたという。

この繊細なシルク織物の製織作業は、特別なものは数ヶ月、時には数年を要する。こういった手間のかかる作業が必要であるにもかかわらず、Wanma Thaiシルクには国内外からの注文が殺到している。

値段はデザインの複雑さに応じて変わるが、限定品であればより高価となる。特注の製品は、時にその価格は数十万円にもなる。

Ban Phum Riengで一行はまた、祖母のMaeriem Wanmuda氏から受け継いだ手織りシルクの伝統を守る、有名なWandara Wanmuda氏とMareeya Wanmuda氏の姉妹に会った。彼女らの祖母は、Surat ThaniのChaiya区にある、ブッダの遺品を祭る有名な寺にちなんで名付けられたPhra That Chaiyaと呼ばれる有名な織りパターンを生み出した人物である。

Phra That Chaiyaのデザインと別に、Wandara氏とMareeya氏はまた、ライオンの身体と象の鼻と牙を持つ伝説の動物の柄のKotchasiや、Khom Petch(ダイヤモンドランタン)、ビンロウの木の小さな花をあしらったSoi Dok Makなど、独特のシルクのデザインを生み出した。

 

(後編へつづく)

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最終更新:2016年06月11日06:02

タイ:TPPの機運が盛り上がる

商務省によれば民間団体や学者ら、経済界は概してタイに昨年10月に環太平洋の12ヵ国が署名した環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)に参加してほしいと願っているという。しかし一方では最終的な決定を行うまで、政治家にはTPPがもたらす影響の慎重な検討を要請している。

「商務省は過去数ヵ月にわたり経済界、非営利組織や団体、学者、農業や畜産業界と会合を重ねてきました。ほとんどの人がタイにこの新しい貿易圏に参加してほしいと述べています」と商務省副大臣Winichai Chaemchaeng氏が述べたとBangkok Postは報じた。

「しかし特に2月以降会合を行う予定の地方関係者など、他の関係者の意見も聞く必要があると考えています」

Winchai氏は経済界が特にタイがTPPに参加することを積極的に支持していると述べた。経済界によればタイはTPPに参加すると特に米、砂糖、冷凍・加工エビ、マグロの缶詰、タピオカやデンプン、衣料品、宝石や宝飾品類、医薬品、航空輸送、メディカルツーリズム、直販の分野で競争力が高まるだろうと述べる。

一方農場経営者らはタイがまだ動物飼料の生産コストの面でTPP加盟国と競争するには時期尚早で、当局に良い点と悪い点の両方を検討するよう促した。

また協定に参加すると影響を受ける分野に対しての救済策を打ち出してほしいと要請した。

TPPは米国が主導し、カナダ、メキシコ、ペルー、チリ、オーストラリア、ニュージーランド、日本、シンガポール、マレーシア、ベトナム、ブルネイの12ヶ国で締結された貿易協定。タイの貿易高に対する加盟12ヶ国はあわせて40%、外国直接投資(FDI)は年間45%を占める。タイは米国、カナダ、メキシコを除くほとんどのTPP加盟12ヶ国と自由貿易協定を締結している。

カナダとメキシコが占める輸出全体の割合は1%未満、また両国からの外国直接投資はタイに年間通してもたらされる外国投資全体の2%未満だ。他方タイに対する米国の外国直接投資は毎年8%を占める。

タイが協定に参加すれば米国市場におけるTPP加盟国との競争の激化することが最大の影響となるとみられている。

輸出業者らはTPP加盟国の製品と比較した場合、タイ製品に課せられる関税が高くなり、米国に対するタイの輸出が他のTPP加盟国の同様の製品と比較して競争力が弱くなることに対して懸念を表明している。

タイのSomkid Jatusripitak副首相は先月、同国が協定に参加する可能性が高いと述べている。

 

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最終更新:2016年02月01日12:03

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