インドシナニュース

タイ・ミャンマー:循環移民政策は両国の繁栄の鍵(後)

(前編より)

 

長期契約における解決策は、「循環移民」の概念にある。

二国間合意の下で、タイはミャンマー移民の入国緩和という現在の政策を強化することができる。人材エージェントは、虐待や搾取を防止するために規制されねばならない一方で、新たに到着した労働者の技能をトレーニングし、向上させるために奨励されるべきである。また、このようなトレーニングの機会は、数千もの難民にまで拡張される必要がある。またミャンマーでは、検査手続きを改善し、帰国した移民の仕事の斡旋や中小企業向け融資など特別なサービスの提供を用意する必要がある。循環移民政策は欧州の移民危機の解決策として広く喧伝されているが、タイの経済はミャンマーの数十年先を行っているため、ここでも適用可能である。隣接する両国の労働市場では、新着の移民だけでなく帰国も受け入れることで、異なる成長ステージにある両国産業にメリットがもたらされるはずである。ただしこれらを実行に移すには、両国はまずそれを可能にする環境を(以下のような施策により)構築する必要がある:

-             循環移民を促進させる双方向への資本フロー循環を整備するために両国協力すること。送金はミャンマーの貧困を減らすが、その資金の多くが闇市場に消えるため、マクロ経済に好影響をもたらしていない。その結果、ミャンマーは多額の潜在的な所得を失い、一方で「マフィア」がコントロールする資金の流れがミャンマーの未熟な為替レートの均衡を不安定化させようと脅かしている。

金融リテラシー、移民に対するマイクロファイナンス、モバイルマネーなど、2014年に採択されたアセアン金融統合議案に含まれているこれらの取り組みは、移住前後の労働者に利益をもたらすことができる。

-             クロスボーダーの議論の焦点は貿易の促進であるべきであり、人道支援ではない。いずれの国も交易に関する協力関係を議論するチャンスを拒絶するべきではない。ミャンマーは現在、EUの貿易のための一般特恵関税システム(GSP)に再び組み込まれており、米国もそれに続こうとしている。タイは、ミャンマーの未熟な衣料品、履物、加工食品や青果部門がこれらの高級市場へ参入する手助けをするため、より高い付加価値商品を担うことが可能である。この貿易特権からの利得は、両国が友好的に利益を分け合うのに役立つはずである。

タイはミャンマーの移民労働者を、スー・チー氏の重要な立ち寄り訪問先であるSamut Sakhonのような場所で自国産業を構築するのに用いてきた。時は今、これらの産業を移民労働者と共にミャンマーに移転させ、隣国の貿易特権を有効利用する時期にきている。この点、米国におけるGSP特権の回復は貿易についてのみの議論ではなく、人道支援に関するものでもある。

-             両国のリーダーは、ダウェイ経済特区(SEZ)の道路、電車や港について検討する前に、「ヒト」の面に焦点を当てるべきである。ダウェイSEZやいくつかの他の国境沿いの経済特区は、帰郷した労働者の利益のために彼らに優先権を与えるべきである。ダウェイSEZのビルにおける商業戦略においては、タイがその役割の先陣を切っているが、ミャンマーはその開発における潜在的利益を最大限に利用する必要がある。両国の商業と開発に対する目的を合致させることができれば、両者にとってWin-Winの結果となるであろう。(これらの取り組みによる)第3の勝者として、投資を拡大するために「Thailand+1」の戦略を描いている日本政府となるであろう。その開発目標は、より能力の高い投資家や国際金融機関を惹きつけることとなるため、ダウェイSEZはボーナスを提供できる可能性がある。

私はより良き日々が近づいていることをモン州の友人に保証している。もし10年にも及ぶ隣国間の会話によって移民交渉に金字塔が打ち建てられれば、素晴らしい時代の到来にさほど時間はかからないであろう。

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最終更新:2016年06月30日12:02

タイ・ミャンマー:循環移民政策は両国の繁栄の鍵(前)

ミャンマーでは2014年に30年間で初めての包括的な国勢調査を実施した際、数百万の市民が行方不明であることが判明し、ショックが広がった。1年後、タイとの国境沿いにあるモン州で調査を実施したところ、ここの約半分の世帯では家族の一員をタイに送り、そこで就労させている、という憂慮すべき動向を検知した。

この大量移住はモン州経済に強い影響を与えている。主力の農業は縮小し、製造、食品加工工場では閉鎖が相次ぎ、家族が分断されるにつれ社会構造が崩壊しつつある。

それでもなお、私が話したすべての若者はタイで働くという夢を抱いている。海外就労からの所得に依存する世帯のほとんどで、海外送金によって所得が潤うという恩恵を受けている。親達は、紛争地帯を抜け、人身売買の危険から逃れ、悪名高き国境警備隊から身を隠し、売春産業の網をかいくぐり、ついにミャンマーの3倍の所得を得られる仕事にありつくという、生涯で最も危険な旅をする若い息子や娘を誇りに思っている。彼らが苦労して稼いだ送金は、モン州の黄金のパゴダの輝きをなしており、それを証拠にこの地域は、今ではミャンマーの他のどの地域よりも裕福となっている。しかし、その表面的な輝きは、人々が貧困→出稼ぎ→帰郷→再びの貧困といった悪循環から抜け出すのに役立つのであろうか?

一方でこのミャンマーの危機は、その「中所得国の罠」から抜け出すのに苦労しているタイにとって有利な状況をもたらしている。何十年もの間、国境を越えてやって来る安い労働力がタイの産業を支えてきた。ミャンマーのサービス労働者らはまた、絶え間なく増加するタイのビーチリゾートでの労働需要を満たしている。

悲しいかなこれらの低賃金移民の存在はまた、タイ人のためだけの最低賃金制など、大衆主義的政策を推し進める政治家らを後押ししてきた。

タイでは最終的に移民労働者に対していくらかの権利を保障することとし、2011年にミャンマーはそれらを正式に文書化することで合意した。国際機関は健全な移住をもたらすものとして、このパートナーシップを称えた。しかしこの安価な労働力の安定供給の一方で、その他の社会階層と溶け込めない二流市民との生活からタイは抜け出せるのだろうか?

ミャンマー国家顧問のアウン・サン・スー・チー氏が継続的な訪問を行うことにより、今までの二国間協定における短期利益主義を改め、改善していく機会が模索されている。両国の政府では世界的な移民危機から教訓を得て、こうした危機をもたらすリスクを未然に防止するような長期的な合意を構築しようとしている。タイの指導者らは何百万人もの移民や難民らが強く帰国を熱望する原因に対処することを確約しているミャンマー首脳陣に対して、現実的な解決策を提示しなければならない。しかしタイが支援しない限り、彼らを帰郷させることは現在のミャンマーの開発レベルにおいては実現可能でも実用的でもない。

 

(後編につづく)

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最終更新:2016年06月30日06:02

タイ:隣国市場は重要

バンコク銀行頭取Chartsiri Sophonpanich氏がタイ企業にとって、隣国市場が重要であることを「CLMVの明るい未来は続く」と題した記事で指摘している。カンボジアでは、ほとんどのタイの大企業がなんらかの活動をしている。

カンボジアではタイの商品やサービスは高品質という評判であるし、プラチンブリ県、チョンブリ県、ラヨン県などの国境地域では多くのタイ企業が工場でカンボジア人を雇用している。

建設業では、カンボジアの人口の5%に当たる66万人を数える。アパレル産業などの斜陽産業でも多くのタイ企業がカンボジアで操業を続けている。カンボジアの投資法は世界一リベラルである。昨年、タイは国別のカンボジア投資では第7位だが、投資額はわずか1.18%にすぎない。

ホテル、建設、不動産などの産業ではタイ企業のカンボジア進出はまだ見られない。

CLMV(カンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナム)諸国の地元のビジネスリーダーからの情報が投資機会をうかがう推進力となるだろう。

タイ企業はベトナムですでに大きな企業買収を行っており、あるタイ企業のグループは22の現地法人を有している。

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最終更新:2016年06月28日16:28

タイ:女王陛下の後援のもと、国内シルク織物伝承の取組みが進行中(後)

(前編より)

 

このプロジェクトでシルク織物の工芸品を綿密に調査し、繊維製造に関する広範囲の視察の中で、若い世代が家業の繊維ビジネスを継承することを拒んでいるという問題について、Wandee氏はタイの伝統的な織物の将来に懸念を示した。

その結果、全国女性会議では、若者に対して国家の伝統遺産である織物生産の家業を受け継ぐことを奨励するプロジェクトを立ち上げることを決定した。

この一行はその後、職人による製織作業に関するデータを収集するために、南部地域から離れ、別の地域に移動した。北部地域では、彼女らはダマスク模様シルクの中心地であるランプーンや、チューブ・スカートや裾が繊細なラインで装飾されたpha sin teen jokで知られるチェンマイのMae Chame区を訪れた。

中部地域では、チャイナート県の古いコミュニティであるBan Neon Khamにある地元の製織産業を視察した。

また、北東部のナコーンラーチャシーマー県では、Pak Thong Chai区のPak Thong Chaiシルク文化センターと、Sida区のシルク村であるBan Faek Non Samranを訪問した。

Ban Faek Non SamranでWandee氏は、彼女と視察団は、桑の木を育て、それを蚕に与え、シルク糸を紡ぎ、染色して織るというタイシルクの一貫した生産全体を直に見ることができた、と述べた。

桑とは別にこのセンターではインディアンアーモンドやゴールデンシャワーなどの木を育てており、それらは絹糸を染色するのに自然な色味を与えてくれる。

Wandee氏は、Ban Faek Non Samranも国王陛下によって始められた「足るを知る経済(Sufficiency Economy)」の生きた例であると述べた。そこでは、シルク製品を生産し、販売し、販売から得た収入を村民で分け合っている。

Ban Faek Non Samranの住民は何世代にもわたり、収入を得るために農産物を生産してきた。また収穫期の後は、別の収入を得る副業としてシルクを織ってきた。結果としてそのことが、桑農地の拡大や地場の小規模絹産業の誕生につながった。

Wandee氏は、この伝統品を守るために、全国女性会議では女性らにタイシルクを着用し、8月12日の女王陛下の誕生日を祝うよう奨励していると述べた。

「私はタイ独自の繊維芸術を調査するため、国内の各地域を訪問する機会を得ました。美しいシルクの作品が出来上がるために、その布は多くの生産工程を通過します。製織作業が完了するには数ヶ月、あるいは何年もかかります。これらの手工芸品は非常に貴重なものなのです。」と彼女は言った。

Wandee氏は、国内産業を促進させていくためにも、タイ地元生産によるこの貴重な工芸品を育成していくことが重要であると述べた。

全国女性会議のメンバーであるAtcharawan Limlenglert氏は、タイシルクの作品には、異なる地域の人々を特徴付けるアイデンティティが織り込まれていると述べた。異なる民族や文化的な背景は、この繊維製品の多様な芸術スタイルに見ることができる。

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最終更新:2016年06月11日12:02

タイ:女王陛下の後援のもと、国内シルク織物伝承の取組みが進行中(前)

かつてはタイのファッション業界において支配的な位置にあったタイシルクは、ゆっくりと現代的な織物に取って代わられ、この美しいアートのような伝統的織物は失われつつある。

このような工芸品や素材が軽視され、消えていくことを恐れ、女王陛下が後援する全国女性会議のWandee Khunchornyakong Juljarern会長は、タイ文化の魂であるタイシルクを保存する活動を引き受けた。

彼女はタイシルクに愛着を持っている女王陛下の志を継ぎ、タイ全土にわたる織物の伝統を保存するプロジェクトを立ち上げた。このプロジェクトでは、8月12日の女王陛下84歳の誕生日に注目している。タイの人々は古くから、熟練の職人によって織りこまれた細心の模様で装飾された、美しいデザインのタイシルクに身を包んだ女王陛下のイメージに感じ入ってきた。

Wandee氏は、北から南までシルク織物センターを巡る旅に出発した。彼女は会議のメンバーだけでなく、タイの伝統的な織物に対する同じ情熱で結ばれた人々と同行した。

南部のSurat Thani州でこの一行は、南部スタイルのシルク織物でこの地域の最大のサプライヤーの1つであるWanma Thai Silkを訪問した。この店は信じられないほど繊細な模様を含む綿密な職人技で有名で、Chaiya地区のタイのイスラム教徒と仏教徒双方のための古いコミュニティハウスのBan Phum Riengにある。

Wandee氏は、tambon Phum Riengのほとんどの村人たちはイスラム教徒で、独特なシルク模様を生み出す能力がその身体に染みついている、と言った。

Wanma Thai Silk店のオーナーであるWanma Nuimeem氏は、一行をこのコミュニティでよく知られた伝統的な織物であるPhum Riengシルクが生産されている場所へ連れて行った。そこではシルク糸の前工程と製織工程が実演された。

Wanma氏は、この独特なPhum Riengシルクは、かつてインドネシアの島々に住んでいた先祖から芸術的遺産を受け継いだマレー人先住民族の創造物であると述べた。Phum Rieng をどの地域の織物よりも優れたものとしているのは、繊細なダマスク模様を銀と金の糸で装飾したその素晴らしい品質である。

彼女は、かつてBan Phum Riengにおいて女性らが、先祖から受け継いだシルク織物技術をどのように継承していったかを一行に語った。その後、この地域に住み着いた仏教徒の家族らがこの技術を習得し始め、家庭向けにPhum Riengシルクを織り始めたという。

この繊細なシルク織物の製織作業は、特別なものは数ヶ月、時には数年を要する。こういった手間のかかる作業が必要であるにもかかわらず、Wanma Thaiシルクには国内外からの注文が殺到している。

値段はデザインの複雑さに応じて変わるが、限定品であればより高価となる。特注の製品は、時にその価格は数十万円にもなる。

Ban Phum Riengで一行はまた、祖母のMaeriem Wanmuda氏から受け継いだ手織りシルクの伝統を守る、有名なWandara Wanmuda氏とMareeya Wanmuda氏の姉妹に会った。彼女らの祖母は、Surat ThaniのChaiya区にある、ブッダの遺品を祭る有名な寺にちなんで名付けられたPhra That Chaiyaと呼ばれる有名な織りパターンを生み出した人物である。

Phra That Chaiyaのデザインと別に、Wandara氏とMareeya氏はまた、ライオンの身体と象の鼻と牙を持つ伝説の動物の柄のKotchasiや、Khom Petch(ダイヤモンドランタン)、ビンロウの木の小さな花をあしらったSoi Dok Makなど、独特のシルクのデザインを生み出した。

 

(後編へつづく)

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最終更新:2016年06月11日06:02

タイ:TPPの機運が盛り上がる

商務省によれば民間団体や学者ら、経済界は概してタイに昨年10月に環太平洋の12ヵ国が署名した環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)に参加してほしいと願っているという。しかし一方では最終的な決定を行うまで、政治家にはTPPがもたらす影響の慎重な検討を要請している。

「商務省は過去数ヵ月にわたり経済界、非営利組織や団体、学者、農業や畜産業界と会合を重ねてきました。ほとんどの人がタイにこの新しい貿易圏に参加してほしいと述べています」と商務省副大臣Winichai Chaemchaeng氏が述べたとBangkok Postは報じた。

「しかし特に2月以降会合を行う予定の地方関係者など、他の関係者の意見も聞く必要があると考えています」

Winchai氏は経済界が特にタイがTPPに参加することを積極的に支持していると述べた。経済界によればタイはTPPに参加すると特に米、砂糖、冷凍・加工エビ、マグロの缶詰、タピオカやデンプン、衣料品、宝石や宝飾品類、医薬品、航空輸送、メディカルツーリズム、直販の分野で競争力が高まるだろうと述べる。

一方農場経営者らはタイがまだ動物飼料の生産コストの面でTPP加盟国と競争するには時期尚早で、当局に良い点と悪い点の両方を検討するよう促した。

また協定に参加すると影響を受ける分野に対しての救済策を打ち出してほしいと要請した。

TPPは米国が主導し、カナダ、メキシコ、ペルー、チリ、オーストラリア、ニュージーランド、日本、シンガポール、マレーシア、ベトナム、ブルネイの12ヶ国で締結された貿易協定。タイの貿易高に対する加盟12ヶ国はあわせて40%、外国直接投資(FDI)は年間45%を占める。タイは米国、カナダ、メキシコを除くほとんどのTPP加盟12ヶ国と自由貿易協定を締結している。

カナダとメキシコが占める輸出全体の割合は1%未満、また両国からの外国直接投資はタイに年間通してもたらされる外国投資全体の2%未満だ。他方タイに対する米国の外国直接投資は毎年8%を占める。

タイが協定に参加すれば米国市場におけるTPP加盟国との競争の激化することが最大の影響となるとみられている。

輸出業者らはTPP加盟国の製品と比較した場合、タイ製品に課せられる関税が高くなり、米国に対するタイの輸出が他のTPP加盟国の同様の製品と比較して競争力が弱くなることに対して懸念を表明している。

タイのSomkid Jatusripitak副首相は先月、同国が協定に参加する可能性が高いと述べている。

 

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最終更新:2016年02月01日12:03

タイ:イスラム教徒のファッションに乗り出すデザイナーたち

ハラルフード、ハラル旅行の次のイスラム経済の未開拓市場、イスラム教徒のデザイナーファッションが今タイの注目の的だ。

イスラム教徒の衣料品製造はタイにとって新しいことではない。 タイ繊維研究所によればタイ国内には200以上のイスラムの婦人服の仕立屋が主に南部の国境付近の州に展開されている。この中にはバティックの婦人服、男性用のケフィエやアラブの被り物、ヒジャブという女性用のスカーフや被り物の仕立屋があるという。しかしながらイスラムのファッションに特化したブランドはまだ少ない。

しかしこの情勢は湾岸協力会議(GCC)諸国の巨大な市場用のオートクチュールに重点的に取り組む起業家精神にあふれたデザイナー、またこの地域からタイを訪れ、高級品の買い物にふける観光客とともに変化してきた。Tube Gallery、Tango、Theatre、Lawa@THTIら著名なタイのファッションブティックがイスラム市場向けに衣料品を開発している。彼らは独特のファッション感覚と伝統的なアジアのスタイル、それにイスラムの人が好きな細部まで洗練されたきらびやかな手工芸品や刺繍のほどこされた品質の良い布地でできたゆとりのあるドレスを融合させている。イスラム人の服の色の好みは主に黒、紺、紫などの濃い色が多く、金色の糸やエキゾチックな皮が合わさっているものが多い。

バンコクに拠点を置く1999年に設立されたファッションブランドのTube Galleryはしばらく前にイスラムファッションの分野に着手したが、アラブ首長国連邦、カタール、バーレーン、クウェート、サウジアラビアなどのGCC諸国の最先端のファッション店舗に品をそろえている。

Tangoは昨年アラブ首長国連邦Al AinのHili Mallにフランチャイズのブティックを開店した。手ざしの刺繍がほどこされた服や蛇皮のハンドバック、オーダーメードの履物などの多種多様なアクセサリが並ぶ。すべてが高級でありながら上品な流行の服だ。

Theatreはまだ中東に進出していないが、イスラム市場向けに特別デザインされたものではないものの、品質の良いゆったりとしたドレスがバンコクのSiam Centerのおしゃれな自社の店舗でGCC諸国からの買い物客に支持されていることを認識している。Theatreはタイのファッション界において最も有名なブランドの一つで、実に25年の歴史を持つ。

Lawa@THTIはタイでもイスラム教徒のいる南部地域でハラル向けのファッションを製造しており、タイ繊維研究所(THTI)により導入された。THTI事務局長Suttinee Poopaka氏によればこれらの製品はマレーシアやインドネシアの東南アジア市場のほか中東向けに製造されており、東南アジアのファッション企業らに新たな機会をもたらすだろうと述べる。THTIは人気の高いオンラインショップも展開している。

数値的にみるとイスラムのファッション市場は入り込む価値が十分にある。2014年にイスラムのファッション業界の支出高は世界全体で2,300億米ドルに達した。これは世界全体のファッション市場の11%を占めるとトムソン・ロイターによる報告書「State of the Global Islamic Economy 2015」は述べている。これは2020年までに3,270億米ドルに達する予測で、主流の衣料品製造業者やファッションデザイナー双方の目覚ましい成長性を示している。世界的に著名な衣料品ブランドであるMango、Zara、DKNY、Tommy Hilfiger 、Uniqloらは皆イスラムのファッションを新たに展開しようと試みており、今回の祝日期間に合わせて衣料品のほかイスラムのファッションアイテムを含む「ラマダンコレクション」を発表した。ラマダンに対する注目の高さは、イスラム教徒のコミュニティにおける買い物シーズンの立場が強くなっていることから起こっている。スウェーデンのブランドH&Mも昨年9月のビデオ広告の中でヒジャブを身にまとったイスラムのモデルを登場させた。

タイにとってはイスラムファッションに対する新たな関心は大きなチャンスとして認識されている。タイ繊維研究所は昨年、タイの繊維・ファッション業界を次の段階に押し上げるためのプログラムのなかでタイ、マレーシア、インドネシアからトップデザイナーを招き、最新のイスラムファッションのデザインを行っている。

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最終更新:2016年01月30日09:30

タイ:今後1年間のシルク製品の見通し

女王陛下は8月12日に84歳の誕生日を迎えるのにあわせ、クィーンシリキットテキスタイル博物館では年間を通してお祝いの催物が展開される予定だ。

Wisharawish、Sanchai、Real、Hook's by Prakakas、Chai Gold Label 、T-Raら地元の6つのブランドは、王宮内同博物館の優雅なRatsadakorn-bhibhathanaビルで開催されたランウェイのイベントで少しだけ「QSMT セレブレーション」に先立ち内容を披露した。

美しいタイシルクがさらに現代的なデザインをもって現れることになる。

女王陛下の副個人秘書であるThanpuying Charungjit Teekara氏はサコンナコーン県のPhu Phan Rajanivet 王宮で正式に開催されたシルクフェスティバル2016の最新の詳細情報を語った。

QSMTセレブレーションは例年通り女王陛下の芸術や工芸作品、タイの繊維製品の技術や知識の保護を含む女王のプロジェクトについて、国内外の認識を高めることを目的としている。

「目玉は女王の設立したSupport Foundationからのシルクを利用し、著名なデザイナーにドレスを仕立ててもらうシルクフェスティバルを再度はじめる予定だということです。Phu Phan Rajanivet王宮のLaan Kham Homの有名なシルクフェスティバルは何年もの間開催されておらず、女王陛下は健康の問題もあり離れた北東部を訪れることができません。縁起の良い今年、QSMTはバンコクでフェスティバルを開催します。タイの人々に日常でより多くのタイ産まれの生地を使用しもらうよう促したいと思います」

6月には「王国の7つの芸術(""Seventh Arts of the Kingdom”)」展で"Reun Yod Borom Mangala-nusaranee"とよばれる荘厳で新しいSupport Foundationの展示が堂々展示予定だ。

8月には1960年から1982年にかけてフランスの名高い洋服屋ピエール・バルマンが女王陛下のために仕立てたガウンを展示した「女王向きの上質さ(Fit for a Queen)」展が開催され、Queen’s Galleryでは6人の山岳民族の人により制作された織物工芸品が展示される。

シリントーン王女は正式にこれら3つのイベントを開催する。

11月にはQSMTは豪華な王立のKhonの衣装や人気のKhonの踊りのパフォーマンスを交えたの展覧会を主催する。

一連の祝賀は過去Phu Phan Rajanivet王宮で開催されたお祭りを思い起こさせるよう改装されたスアン アンポーン公園のシルクフェスティバルで幕を閉じる。

QSMT長Piyavara Teekara Natenoi氏とVogue Thailand編集長であり博物館顧問のKullawit Laosuksri氏は「女王向きの上質さ(Fit for a Queen)」計画の詳細について語った。

「1960年代に米国やヨーロッパ諸国を訪れる際に国王陛下に同行しはじめてから、女王陛下はタイ文化を宣伝する重要な役割を果たしてきました」とPiyavara氏は語った。

Kullawit氏によれば諸外国への公式訪問は年間9カ月にも及んだため、衣装はすべての季節に、また装飾品もヨーロッパの様々な王室の伝統に合わせたものでなくてはならなかったと指摘した。

「両陛下は古典的で時を超えた優雅さをもつバルマン氏のデザインに大変感銘を受けておられました」と氏は言う。「バルマン氏自身がその頃タイに滞在していたため、ちょうど良かったといこともあります」

Chai Gold LabelのChai Jiamkittikulはファッションショーの開催中、山岳民族であるメオ族の服装を思い起こさせる女王陛下のズボンにヒントを得たと言う。「ドレーピング技術を使用して自身のデザインに取り入れました」

Wisharawish Akarasantisuk氏はシルクをより快適で実用的なものにしようと試み、綿と調和させた。これにより生産コストも削減されるものの、材料は手縫いの刺繍のおかげで洗練されたものとなる。

「私は地方出身ですが、祖父母がシルクを身に着けていたのを思い出します」と氏は言う。「祖父母は頻繁に洗濯をしていてドライクリーニングをする必要はありませんでした。シルクはこの側面をより注目すべきです。その一方でより快適で実際に身に着けられるものでなくてはなりません」

T-Raの Chantasavati氏もまたシルクをより着心地の良いものにしたいと考えており、衣服を軽く少し緩いものに仕上げている。氏は1967年の女王陛下のヨーロッパ訪問を詳細に調べ、ピエール・バルマンの作品も研究した。

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最終更新:2016年01月16日06:15

タイ:Thai Acrylic Fiber社が初の持続可能性報告書を発表

タイのアクリル繊維製造企業Thai Acrylic Fiber(TAF)は同社初となる2014年持続可能性報告書を発表した。この報告書は2014年の同社の持続可能性に関する取り組みとその結果を公開することを目的としている。

持続可能性報告書は地球的規模報告イニシアチブ(GRI)G4ガイドラインに基づいたもので、TAF社が経営陣、内部及び外部の関係者と実施した詳細な評価を含んでいる。原材料面での持続可能性という観点の導入に関連する情報も含まれている。

持続可能性に関する取り組みとして、TAF社ではエネルギー消費の削減、リサイクル原材料使用の増加、水消費の削減、排出削減のための方策を実施した。TAF社はまた、労働者の人権面での法的遵守について監理、監査が求められる社会的責任基準(SA-8000)の認証を受けている。報告書では従業員が組織の核であるとし、従業員の福祉に関する取り組みも詳細に記述されている。2014年度には6回の関係者会合が開催され、様々な関係者の懸念事項や要求事項についての話し合いが持たれた。

報告書によると、同社は監査の回数を増やし、持続可能性に関する問題についてサプライチェーン全体に組織的に関与していくことを予定している。持続可能な事業形態の遵守について、納入業者にも可能な限り推奨する予定であるとしている。

報告書が対象とする期間中、製品情報や表示、製品の提供や使用に関する基準違反は報告されていない。また、プロジェクトの種類や段階により持続可能性の観点を取り入れたプロジェクト評価の枠組みが開発された。

持続可能性報告書の発表について、TAF社のAK Maheshwari最高経営責任者は、「最初の持続可能性報告書を公表できることを嬉しく思います。TAF社は持続可能な事業プロセスとその成果において、2020年までに業界の基準点となることを目指しています。持続可能性を事業の中心とすることで、競争力を維持し、より清浄な世界を構築することに貢献する方策をみつけることができると確信しています。この報告書はTAF社の倫理的で責任ある、持続可能な事業を追求するたゆみない努力によるものです」とコメントしている。

 

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最終更新:2015年12月18日12:19

タイ:フランスのスポーツメーカーDecathlonが店舗開業

フランスのスポーツ用品・アパレルメーカーDecathlonが10月22日、タイのバンコクに第1号店を開店した。同社のプレスリリースによると、11月末までにバンコクにさらに4店舗を開店する予定という。

タイのスポーツ愛好家、特にサッカー、ウォータースポーツ、トレッキング、ランニング、自転車やゴルフをする人々には、これからDecathlonが提供する技術的に洗練されたさまざまな製品が入手可能となる。同社はすでに20年近くタイに生産部門を置いていたが、今後はその活動を販売にも拡大する。

「バンコクに延床面積1700平方米から2700平方米の5店舗を開業します。これら店舗はバンコク各地に散在しており、そのうち1店舗が市中心部にあります」とDecathlonタイ支社のFrédéric Bichet支社長は話す。これら店舗はDecathlonのPassionというブランドの独占小売店となる。

120人の新たな社員がDecathlon各店舗での接客にあたる。新入社員の求人活動は地元のスポーツイベントや販売小売ワークショップを通じて行われ、新店舗の運営を担う店長らとのインタビューを経て採用された。

同社の業務同様、新たに採用された社員の出身地もさまざまである。Decathlonの新入社員にはベルギー、中国、ルーマニアやロシアからの出身者もおり、同社の発展に貢献することを楽しみにしている。

「国際的な顔ぶれがもたらすさまざまな視点や経験から得るものは大きく、彼らは貴重な資産です。従業員の出身国にとっても、これは重要なことです。Decathlonがこうした国際的な事業をうまく機能させることができるという証拠でもあるからです」とBichet支社長は話す。

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最終更新:2015年11月18日12:00

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