インドシナニュース

2014年10月 のニュース一覧

タイ:アパレル輸出業者の先行き不安

中国、米国、欧州連合等の大規模市場の景気の先行き不安から、タイの縫製業、アパレル輸出業者は2015年の業績予測は不透明と感じている。タイ縫製業協会(TGMA)は来年度の成長予測として通常より幅の広い0~5%の成長、業界全体として2~3%の拡大となるであろうと予測した。

この予測はEUおよび米国の経済回復の弱さ、中国の成長の鈍り、そして2015年5月のクーデターにより、タイ産アパレル製品がEU市場で特恵関税待遇を失ったことによる影響を考慮したものである。

輸出業者は2015年はじめの特恵関税待遇終了を前に、EUへの出荷を加速させている。しかし、縫製業協会会長のThavorn Kanokvaleewong氏は、EUの特恵関税待遇は通常12.4%の関税のうち2.4%を減免するのみであったため、終了後も大きな影響はないと考えている。

また、タイ縫製業はベトナム、ミャンマー、カンボジアといった南アジア諸国への投資を拡大することで、特恵関税終了による損失を補填している。これら諸国では人件費が安く、EU市場での優遇制度もあるため、企業にとっては関税回避の手段となった。縫製業協会の委員会の一員であるVallop Vitanakorn氏によると、タイの縫製業者30社以上が過去数年の間に近隣諸国に工場を設立したという。

タイからの輸出について楽観視できる理由は他にもある。アセアン経済共同体(AEC)が2015年12月に発効する見込みとなっており、加盟10カ国はより高度な統合、資本の流れ、貿易奨励策を享受することができる。日本が中国製品からの多様化を図る昨今、日タイ経済連携協定もタイの輸出業者にとっては好ましいものである。

2014年初頭からの8ヶ月間、アパレル輸出総計は年率にしてたった0.86%の伸びであった。

日本、香港、ヨーロッパ向けの出荷は伸びたものの、米国向けの出荷が落ち込んだ。

 

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最終更新:2014年10月30日13:48

タイ消費材大手サハ・グループがフィリピンに工場設立を目指す

消費材企業グループがフィリピンに化粧品製造ライン設立の動き

タイ最大手の消費材企業グループであるSaha Pathana Inter-Holding Public Co. Ltd(サハ・グループ)はフィリピンが投資先として魅力を増しつつある現状を考慮し、製造施設を設立する意図を表明した。

サハ・グループのChantra Purnariksha会長が最近フィリピンで語ったところによると、同グループは現在世界で最も好調な経済のひとつであるフィリピンでの地位を拡大するため、同国に消費材製造工場を設立するための投資を計画しているという。

「まず化粧品製造工場の設立を検討しており、その後に他の商品へと多角化を進める予定です」とPurnariksha会長は言う。

現在、サハ・グループはタイのKabinburi、Sriracha及びLamphunの3か所の工業団地の延べ2500エーカーの敷地で操業している。Purnariksha会長によると、まずは現地合弁企業パートナーを求め、商品の流通を図る予定である。同グループでは現在、フィリピンでの同社化粧品の代理店候補として4、5社と交渉を進めている。

「フィリピンは消費材の面では非常に面白い市場です。現に、フィリピン市場での多くの化粧品は海外から輸入されたものです。手始めに、グループのうち数社にフィリピン企業との交渉を行わせています。まずはフィリピン市場に商品を流通させ、うまく行けば近い将来にフィリピン国内にいくつか工場を設立できると考えています。」とPurnariksha会長は話す。

Purnariksha会長によると、化粧品は男女双方に売り込めることから現在世界中で「非常に強力な」製品だという。

化粧品の他に、サハ・グループでは皮革製品、トイレタリー製品、家庭用雑貨、衣類、電気製品、繊維、靴、食品及び飲料の製造、流通事業を行っている。

「化粧品に加え、繊維事業もフィリピンでの事業展開の可能性を検討しています。フィリピンの縫製産業は素晴らしいので、フィリピン企業と供給体制を作れるのではないかと考えています。」とPurnariksha会長は話す。

サハ・グループは現在ミャンマー、ラオス、ベトナム、カンボジア及びインドネシアを含む東南アジア諸国連合の市場に展開している。

同グループでは現在までにこれら市場に200社以上の関連企業、300以上の工場を擁し、年間2000億タイ・バーツを超える収益を得ている。

 

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最終更新:2014年10月29日14:00

バンコク銀行、対越投資増でベトナムでの事業拡大狙う

タイ大手銀行のバンコク銀行が、ベトナムでの事業拡大を狙っている。中間所得層の増加と環太平洋経済連携協定(TPP)の締結により、ベトナムでは外国直接投資の呼び込みや輸出促進が期待されているためだ。

同銀行上級副社長で国内事業の統括マネジャーでもあるTharabodee Serng-Adichaiwit氏は、外国直接投資やベトナム・ドンの安定性、所得の増加などによって、貸付額が二桁の成長を見せるのではないかと予想している。

同銀行はすでに首都ハノイとホーチンミン市に各1件ずつ支店を開設している。

ベトナムでは近年、経済発展にともないインフレの抑制や通貨の安定化に努めてきた。また輸出成長率が20~30%と高い割合を示したことから、GDP成長率は今年5~6%になるものと期待されている。

Tharabodee氏によればベトナムの輸出額は月130億米ドルで、これをタイの180~190億米ドルと比較した場合、今後4~5年の間にベトナム経済はタイに追いつく可能性があるという。

海外投資家は賃金の低さや労働年齢人口の多さなどに魅力を感じ、ベトナムに生産拠点を設けて輸出を行っている。

Tharabodee氏は「もちろん中国との政治問題が今後、ベトナムの経済成長に影響を及ぼす可能性も視野に入れている。だがベトナムは今年5~6%のGDP成長率が見込まれており、来年はさらに6~7%の成長率が期待されている。こうした理由から、ベトナム経済は今後ますます発展するものと予測している」と話す。

ベトナムでのバンコク銀行の新規融資は今年1~8月期で10%増となり、同銀行の海外支店では予約が必要になるほどだった。原因としては、ベトナム国立銀行がインフレ抑制の一環として国内の銀行に指示を出し、外貨の取扱規制を設けたことが挙げられる。

こうした外貨規制によって銀行融資は盛んになったものの、その伸びは政府が当初目標としていた12~13%にははるか遠く、わずか4%に留まるに至っている。

Tharabodee氏によれば、TPPの締結はベトナム経済を長期的に強化する助けとなり、特に衣料品や繊維製品の輸出において成長を後押しするものと予測されている。と言うのもベトナムは締結後、交渉に参加している11の加盟国と貿易を行い、恩恵を受けることが期待されているからだ。

ベトナムは前首相が推進したASEAN経済共同体(AEC)よりもTPPの方がメリットは大きく、関税撤廃などの恩恵を享受することができると考えている。交渉担当者らは今年末の妥結を目指している。

現在最大の対越投資国は日本で、2位にシンガポール、3位に台湾、4位に中国が続いている。日本とシンガポールはTPP交渉で2国間協議を行っている国でもある。

Tharabodee氏の話では、対越直接投資が急増していることからバンコク銀行では海外投資家に対する融資を始めたが、現在これらの融資は同銀行の新規融資全体の90%を占めているという。

また「当行では銀行ネットワーク、特に中国でのネットワークを利用して投資の流れを促進していく。理由はベトナムを生産拠点とする中国人投資家が多いからだ。同時にベトナムの大企業から委託を請けている現地の中小企業にも着目する方針」としている。

同銀行は、法人顧客の経営状態などからその顧客と取引のある中小企業のキャッシュフローを見ることができるため、これら中小企業への融資のリスクは非常に低いと考えている。

ベトナムでの同銀行のローン・ポートフォリオは、その20%を中小企業が占め、タイ企業と多国籍企業がそれぞれ40%を占めている。

Tharabodee氏はタイの中小企業がベトナムで事業を展開するのは難しいとみている。理由は、大手資本をバックにした、シンガポールや台湾、香港などのライバル企業とも戦わなければならないからだ。従ってタイの中小企業は、参入に成功する市場を見極める必要があるという。

ベトナムに進出するタイの中小企業のほとんどが貿易関連会社である。

一方バンコク銀行が特に注目しているのはリアルセクター(実質部門)だ。製造工場は体制が十分に整っており、銀行にとってリスクが低いビジネスだからである。

人口が9000万人に達したベトナムの強みは、海外投資家を魅了する豊富な労働力だけではない。中間所得層の拡大が期待されており、現在の700万人から2020年までには2000万~3000万人にまで達すると言われている。タイのコングロマリット(複合企業)の多くはこのことを視野に入れ、すでにベトナム企業を買収し、ベトナムでの将来的な購買力の上昇に備えている。

タイ大手商社のBerli Juckerは、独系大型スーパーマーケットチェーンMetro Cash & Carry Vietnamをこのほど買収。これ以前には日本のファミリーマートが提携を解消した後の店舗を引き受け、名称を「B's Mart」に変更して事業展開を行っている。

タイのコングロマリット、セントラル・グループもまたロビンソン百貨店をオープンさせるなど、ベトナムで事業拡大を進めている。

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最終更新:2014年10月03日06:00

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