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タイ:プラスティック廃棄物から繊維製品再生に向け強力なタッグ

タイに本拠地を置く投資会社Saha Pathana Inter-Holding PlcSPI)は、プラスチック廃棄物を再利用して繊維製品の生産するために、石油精製のPTT Global Chemical PLCGC)と覚書に署名した。この協業は繊維製品の基準を国際レベルに向上させることに焦点を当てている。

両社はタイの廃棄物削減の課題に高い基準をもたらす一方で、環境への有害性の少ない製品の開発に注力する、とタイのメディアはプレスリリースを引用して報じている。この契約を基づき、SPIGCから技術支援を受け、廃棄物から革新的な繊維製品の開発を手掛ける。

SPIは、繊維産業への投資の重要性を認識し、廃棄プラスチックからの繊維製品再生は面白いビジネスと理解しています。世界が持続可能性と環境保護へ傾きかけていて、消費者間で上昇し続けていますから」とSPI会長兼社長Vichai Kulsomphob 氏は述べた。

この協業で、両社は、国内レベルでの強力に市場を掴むと同時に、国際市場への事業拡大を期待できる。

「今回の提携では、GCは画期的な技術を組み入れることで、石油化学事業とプラスチック樹脂の製造に専門知識をもたらすでしょう。この両社の協業の強みは、世界中の環境ビジネスの趨勢に呼応しつつ、長期的なビジネスを確実に約束しますし、同時に、タイ企業のための潜在力を最大化することです」とVichai 氏は付け加えた。



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最終更新:2018年10月02日12:01

タイ:新時代のテクノロジーと伝統的な織物の融合

タイの科学サービス局、タイの天然染色された手織り布を販促するアプリを開始

 

先月末開始されたQuaint on Sukhumvit Soi 61でタイの繊維産業の向上を目指す新しいアプリが、オンラインカタログの一種として機能することで、王国の布に抵抗できない人々を魅了し始めている。

The Colour ID Labellingアプリは、科学サービス局が運営する「天然色手織り布へ付加価値をもたらそう」プロジェクトの一部である。

「私たちの目標は、特にタイの生地以外からアパレル製品を作りたいデザイナーの間に天然色の手織り生地を広めていくことでした。織物メーカーは、生地織りおよび染色で独自の方法を持っているため、このアプリでは国際的なカラーコード形式で陰影を示す科学技術を使用しています。これにより、同アプリユーザーは、必要な色をより簡単に選択し、アプリに用意されている製造現場の1つから直接注文することができます。このアプリがタイの繊維企業の能力が上がり、世界的に認知度を高めることを願っています」と、Umaporn Sukmoung局長は述べた。

このアプリは、Sakon Nakhon、Nakhon Phanom、Mukdahan、Chaiyaphum、Buriram、Surinの6県の20の最良の原料から天然染色の手織りの織物を提供している。

各カテゴリーは、着色過程で使用される材料および成分に従って異なる色合いで識別され、静止画および動画形式の両方で製造プロセスを表示するQRおよびARコードテクノロジーと組み合わせられる。

生産者の大部分はSakon Nakhon県から来ており、Phuthai Runniの繊維村Ban Lao Yai、女性のコミュニティ企業Moo 8、Ban Choeng Doyの藍染のコミュニティ企業、Mae Thongsiriの第2の女性繊維織物グループ、 Ban Nong Krongの藍染グループ、Ban Nakhamの藍染グループ、Ban Panna天然色繊維グループ、Ban Na Nguaの織機織布グループなども含まれる。

ナコーンパノム県の情報源はBan Na Koy自給自足の村落学習センターおよびBan Khok Saadの女性の綿織物グループとして掲載されている。

MukdahanにはMae Wiang Ban Kam Aa-Haunグループ、Ban Khun Ya手織り布繊維グループ、Ban PhuとSurinのシルクコミュニティエンタープライズグループには、古典的な天然色のMudmee Hol、Banduの天然色シルク、Ban Rangoシルクを提供している。

チャイヤプーム県出身のグループは、天然色繊維のNong Bua DaengCommunity Enterpriseと、Ban Kwao subDistrictの養蚕村、ブリーラムのNa Pho Districtハンドクラフトセンターである。

それは、流れる川とタイ北東部の光のボートパレード・フェスティバル (ライルアファイ)に触発されたNadiya JadynIsaan氏のデザイナーでクリエイティブディレクターのNattiya SooksathanIsaan氏による、花びらと心材を染料として使用した「青い航海と花びらの道」コレクションのファッションショーとともに絶妙な天然染色タイ繊維の展示が行われた。

同コレクションの特別な衣装も展示会の一部であり、コレクションの他の服と同様に、幾何学的な形状とプリーツの組み合わせによって川の流れを表現した。

天然リネン布を使用して手触りを加えたもので、毎日の着用に理想的であり、アンサンブルは伝統的なタイのショールで完成した。

Nattiya氏の作品はPattarat Ardwong、Pimsiri Nakswasdi、Arisa Aswanichakorn、Amata-Pasara Chittasenee、Yuwared Sarutanond、Dr Thitiporn Sanguanpiyapan、Nattakorn Choonhavan、Natprapa Choonhavan、Karuna Vatchanaphukka、Pavenelak Limpichart、Siripa Intavichein、Wanchana Eiampikul、Pattaporn Salirathwipak、Pattapan Salirathwipak、Chaninthida Chantarubeksa、Kittinan Tungsirimanakul、Pipatchara Kaeojinda、Vichada Poolpholなどのデザイナーやセレブリティからの大きな喝采を受けた。

「私はイーサーンの人々の生活様式を体験する機会を得て、織り手がどのように伝統的なタイの知恵と精巧な職人技を守っているかをこの目で見ました。私は、私の好きな織物を使用してモダンなスタイルでこの経験を表現たいのです。

私はインドに行った際、Mudmee布製のピンクのドレスを着ていたら多くの褒め言葉や写真撮影を求められました」と、ファッショニスタPearypieとして知られているAmata氏は語った。

Chaninthida氏もまたタイ繊維をこよなく愛しており、長い間研究している。「私のお気に入りは、泥で発酵した布です。とても着心地が良いのです。

タイの布を使用してズボンやスカートを作ってベーシックなトップスと合わせたり、タイの生地からヘッドバンドやショールなどのアクセサリーを作ります。私は特に独特の柄の布に興味があります。

私は、宗教的な行事や高齢の親戚と会う時などの特別な日にはいつもタイの生地の服を着ます。人々から誉め言葉をもらう時にとても誇りに感じます。」と彼女は言った。

Yuwared氏は、タイ繊維のユニークな魅力は、それが適切かつ洗練されているからだと言う。

「私は最近、タイの最高齢僧侶、サンガラージャに会った際、タイ生地の衣装を着ました。私のお気に入りの繊維は、様々な柄のmudmeeシルクです。この布生地は非常に用途が広いので、シルクのスカートとシックなシャツを合わせることで、ファッショナブルなスタイルに仕上げることができ、タイの布生地から作られたバッグでスタイル完成できるのです。」

「私は母親(Pimpawan Limpichart)がいつもタイ背にの服を身に着けていたので、タイの織物と共に育ちました。私は彼女のように、タイの生地をカジュアルで着やすい服に使用しました。私はズボンには無地でシンプルな自然色の織物が好きです。それらをノースリーブのトップスとシルバーアクセサリと合わせて着ます。

私はこのスタイルの衣装をイギリスのファッションショーで着用し、多くの外国人はタイの織物に非常に関心を持ち始めました。」とPavenelak氏は語った。

 

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最終更新:2018年09月14日06:03

タイ:Bischoff Gamma、刺繍と繊細な生地で成功を繕う

この家族経営の繊細な生地サプライヤーは、Victoria’s SecretMarks & SpencerHobbsReissDiane von Furstenbergなどの企業を顧客としている

 

手の込んだドレスからカジュアルなアパレル製品や優美なランジェリーまで、繊維産業は劇的な動向と必要性への不断の対応に直面している。刺繍、レース、ニット、他の繊細な生地に特化すると、Bischoff Gamma(タイ)は世界トップサプライヤーの1つとしてこの分野を牽引している。

Gamma Textileとスイス企業のBischoff Textileの合弁事業として、Bischoff Gamma1995年つつましやかに始まった。それ以降、この家族経営の企業は、ファッションと繊細な生地でアジアと世界市場を席巻してきた。

垂直統合されたシステムを最大限に活かすことで、Bischoff Gammaは繊維に対して完全なソリューションを提供し、独自のデザインを創造、高品質の商品のみを出荷している。同社はブランドの優位性を確立するため、厳しい品質管理のプロトコルに従い、環境への適合を実施している。最先端のスイスの技術の活用は、同社の専門性の向上に重要な役割をはたしている。

「染めと仕上げを含め、すべての生産ラインを管理しています」とBischoff GammaTheprit Srichawla社長は述べ、また、「糸から完成品まで、当社繊維グループがすべて管理しています」と付け加えた。

同社は、Victoria’s SecretMarks & SpencerHobbsReissDiane von Furstenbergなどのヨーロッパ、米国、アジアの数々の有名ブランドを顧客としている。また、地元タイの複数のデザイナーとのコラボレーション、アフリカの大衆市場で卸売販売なども行った。

Bischoff Gammaのスイス企業との良好な協力関係は、繊維産業のみでなく土地開発部門でも、その後同社の限界を広げる推進力となっている。

革新を続けることで、Bischoff Gammaは従来の生地の使用を超えた事業の展開を目指し、関心のある顧客とパートナーに門戸を開いている。

Bischoff Gammaのマーケティング部長のSaloni Narula氏は「当社はファッションアパレルだけに制限していません」と話し、「当社の製品がどこに置かれるかの制限はありません」と付け加えた。



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最終更新:2018年08月20日14:29

タイ:テキスタイルとトンネル

タイ南部のヤラー県は、魅力的な伝統を豊富に有している

 

西、北、東をそれぞれパッターニー県、ナラーティワート県、ソンクラー県に接し、南部には、マレーシアとの国境が広がる。内陸のヤラー県はマレー、タイ、中国文化の真のショーケースである。県庁所在地は、Sri Yala Batikのオーナーである名職人Phiya Sawanpruk氏の愛する故郷である。2005年、彼はヤラー鉄道駅からわずか10分のところにある自宅をアートスタジオに改装した。ここで彼のbatikファッションの衣服や家具を誇らしげに展示している。

 

彼の最も誇り高い功績の1つは、pa la ngingとして知られる古代の生地を復活させたことである。タイ最南端の3つの県で一度有名になった、豪華なyok dokの錦織のシルクで、ゴールドの葉と地元の花をモチーフにしている。絞り染め、プリント、batikの技法が融合している。

「私はまず、祖母の部屋で生地を見つけました。過去には、公務員はサロンやターバンを作るためにpa la ngingを使用しましたが、新しい世代が養蚕からゴムの木やその他の商品作物を栽培することになってからは、ほぼ一世紀近く消えていました。」とラチャモンコン工科大学ラッタナコーシン校で美術工芸を専攻し卒業したPhiya氏は述べた。

Khon KaenChonnabot地区の熟練した機織り職人たちと協力し、私たちの伝統を守るために手織りの金糸シルクと綿のデザインを開発しました。Khon Kaenの綿は柔らかい質感で有名で、染色後滑らかになり、batikに最適です。」

すべての生地は地元の植物の抽出物を使用して有機的に染色されている。染色に使用しているバナナからは茶色と緑、インディアンアーモンド、クレイオレンジと赤、ピンクを抽出できる。Phiya氏はまた、タイル、バラスター、サバ・バナナ、khao tom mad(バナナの葉で包まれた蒸し米)など、200以上の異なるパターンをプリントするために自分の木版を彫刻している。

Phiya氏は、「生地を一枚一枚染め、ユニークな作品に仕上げています」と話し、次世代へ知識を残すために全国のいくつかの大学で講義を行う、とも付け加えた。

彼のスタジオの訪問者は、男性と女性のファッション、トートバッグ、ショール、スカーフ、キーリング、ティッシュボックスのコレクションに魅了される。一方、pa la ngingテキスタイルは、トップリゾートのKing Powerとタイ・スマイルフライトで購入できる。

「私は地域社会の女性がより多くの収入を得ることを手助けしたいと考えており、メンバーは少なくとも月に5000タイバーツ以上の収入を得ることができます。また、観光客がこの地域の暴力に焦点を当てるのではなく、ムスリムとタイの中国の仏教徒の村人たちが一緒に暮らしているのを見ることができるよう私の家に招待したいです。」とPhiya氏は付け加えた。

ヤラー県を出発して、タイの最南端の町、Betongに向かって美しいBang Lang国立公園をドライブする。

小さな町を徒歩で探索し、多くの壁を覆う素晴らしいストリートアートを賞賛する。それらのストリートアートには古いコーヒーショップ、点心ショップ、八百屋、Betongの象徴的な郵便ポストなどタイの中国ライフスタイルが描かれている。

時計台周辺は、人気のあるショッピングと食事の場で、ブティック、理髪店、中国とタイのレストラン、麺屋やパン屋がある。ここでも、我々は、軍のボランティアグループに強く推奨された、2人の少女たちによって運営されるローティーの屋台を見つける。その人気は長い列によって証明されているが、すぐに、外はパリパリ、中はやわらかで、卵、バナナ、ココアパウダーがかかったローティーをムシャムシャ食べる。

翌朝、Betong5時に出発して、San Kala Khiri山の頂上に向かう。タイ人や外国人観光客が集まっている。美しい霧の海を眺めるには最高の立地であるが、天候が悪かったせいで、霧の1%しか見えなかった。

かつてはマラヤ共産党の拠点であったTano Mae Ro地区のPiyamitトンネルに続く。このトンネルは山の下に1キロメートル以上広がっていて、1976年に、空襲避難所や食糧を貯蔵するために複数の入り口をつくり建てられた。

熱帯雨林に囲まれたPiyamit Histories博物館は、古い武器、自己製作された義足、白黒写真、台所用品、楽器の希少なコレクションを誇っている。また、中国の神社と粘土で作られた模造の無煙ストーブをみることができる。

「民主化のために戦いたいと思っていた約1000人のメンバーがいました。戦争は50年間続けられ、1987年、タイ政府が農業のために家族1戸につき15ライの土地を提供した後、私たちの党は分裂しました」と、ツアーガイド役のSue Chongおじさん、68歳は言う。

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最終更新:2018年08月04日06:01

タイ:徹底的に現代的且つ伝統的スタイル(後)

(前編より)

 

Theera氏もまた、タイ織物を改良し復活させるという課題に立ち向かい、より現代的で価値の高いものにした。彼の最初の課題は、地元の生産者がよりグローバルに考え、ファッションやライフスタイル業界を理解するよう促しながら、タイ織物が時代遅れでオシャレでは無いという先入観を変えることであったと説明した。

昨年、文化省の支援を受けた彼のブランドT-Raは、地元の織り手のグループと密に協力し合い、斬新で現代的な製品のコレクションを作り出し、称賛を浴び、人気メディアの注目を集めた。 彼のデザインはシンプルさに重きを置き、ドレープの技術を披露している。

それはT-Raに対する世間の認識でもあり、Khon Kaen県のJutatip地域の手織りおよび自然染料染めを誇っている。

ファッションショーはPrapakas氏の作品で終了した。Prapakas氏は常に同ブランドのガウンにタイシルクを使用しており(Hook's by Prapakasブランドの下で販売)、彼の3人の仲間と同様に、全てのタイのデザイナーは名誉にかけてタイのシルクを再び適切に評価されるようにするべきだと感じている。

「私たちの多くからタイシルクを着用することを妨げている偏見や先入観は置いておき、タイシルクを他のすべての国の他の生地と同様に独自の特性を持つ素材の一つとして見るべきであり、そこから始めてみることである」と彼は述べた。

また彼は色、色の組み合わせおよびトレンドに対する理解を地元の織り手に伝えることで、幅広いクライアントのニーズに応えられる織物をデザイン・生産できるようにしたいと考えている。

Prakasas氏のコレクションへのインスピレーションは彼の最近のタイ北東部への旅から触発されたものであり、彼はそれをKalasin県のRoikhaen Sarasinグループによるシルク生産者によって作られたガウンで表現した。

ステージパフォーマンスでのデザインにおける長年の経験で、彼のユニークなスキルをステッチ、レイヤー、刺繍で適用し、テクスチャーや太さの点で異なる様々な生地をエレガントで徹底的にモダンなガウンにもたらしている。

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最終更新:2018年07月28日12:03

タイ:徹底的に現代的且つ伝統的スタイル(前)

手織りシルクが4人のタイ有名デザイナーによって現代的な改革をもたらす

タイのシルクは近年世界中に知れ渡るようになったが、この伝統的な手織り物に注目を集めるための様々な開発にも関わらず、現代の既製服ではほとんど使用されていない。その理由として、このデリケートな生地は一般的に成熟した大人や裕福な人が着用するのが最も良いと認識されているからである。

しかし、そのような認識もHook’s by PrapakasPrapakas AngsusingEk ThongprasertPlatt Pladhi、そして最近サイアムパラゴンでのイベント“Thai Textile for Contemporary Ready-to-Wear”にてユニークな衣装のショーケースを行ったTheera Chantasawat4人の有力デザイナーによって変わっているところである。

このコレクションは、今年5月にスペインのバレンシア市でRoi Kaen SarasinNakhon Chaiburin およびRoyal Peacock ブランドのコミュニティによって織った布を使用した合計86の衣装で構成され、彼らのデビューを飾り喝采を浴びた。

タイのシルクを最大限丁寧に扱うという助言はこれまで通りである中、これらを通常の服として着用するという考えはまだ進化過程である。

地元の織り手に知識を共有し協力するだけでなく、織物製造過程を視察するために農村部へ出向いているPlatt氏は「タイ織物はファッションが絶えず変化するのと同じように発展しなければならない」と述べた。

「タイシルクは私たちの遺産である。タイシルクは私たちすべての人々に属し、私たちの日々の生活の一部として存在しているべきである。コレクションは洗練されたカッティングとエレガントなドレープを誇示するだけでも色の暴動でも無く、衝突するように見えるが調和して見事に見えるようになるとイメージ出来るだろう」と語った。

「このコレクションでは、Nakhon RatchasimaPak Thong Chai地区で生産され、Peacock Emblemを授与したシルクにカラフルなプリントを描いたものである。この織物はパターンや構造を通して現代的なライフスタイルを反映しており、私のRealistic Situationブランドのユニークな特徴である。」と説明した。

Ek Thongprasert氏は「私のアドバイスはプリント地にプリント地を重ねて着ることで、それがどう見えるかは心配しないこ、とである。オシャレは楽しむことであり、ミックスしたりマッチすることで色が際立つのである」と語り、タイ織物のパターンや色のユニークさはそのエッセンスとなるが、それらはまだタイの現代社会と融合していないことを残念に感じている。

「タイでの伝統的な知識やノウハウを継承する事は、デザインにおける革新を妨げる厚い壁を作ってしまう。」と彼は嘆いた。「しかし、過去2、3年の間、私は新しい世代の地元の織り手が地元に戻り家業を継ぎ、デザイナーと地元の織り手の協力関係を支援するために多くの政府プロジェクトが導入されてきたのを見ている。これらの要因は業界に迅速かつインパクトのある発展へと導き、現地のタイ織物が今日の人々のワードローブに加わることを可能にしている」

彼のコレクションは、現代文化を徐々に地域の伝統に置き換えていく手法により触発されており、タイ織物を現代的な形で導入していくことを農村部と都会の習慣の会話とみなしている。

Nakhon Chai Burinグループの生地を用いて、Gold Silk Sarenによって生産されている新種のデニムシルクやBuri Ram県で製造されたthe pa sin teen daeng、そして有名なmudmeeシルクなど様々なパターンをミックスしたりマッチさせ、現代的なスポーツウェアを通してそれらを表現している。

タイのキックボクシングまたはムエタイはこのThailand 4.0コレクションのメインテーマである。キャッチーなイーサーン地方の挨拶で“Pen-jang-dai”または “Sam-bai-dee-bor”(元気ですか?という意味)の言葉が誇りを持ってスクリーンに映し出され、また衣装に刺繍された。



(後編につづく)



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最終更新:2018年07月28日06:03

タイ:糸に込められた伝統(後)

(前編より)

 

Nature to Wearコレクションの共同デザイナーであるJirat氏とTheera氏は、ファッション愛好家にタイ織物の美しさと心地よさを組み合わせた日用製品を提供することを目指している。Theera氏は織物と天然繊維の色の美しさを徹底的に研究した後、ファッション業界での彼の10年にわたる経験をうまく活用しており、またJirat氏は、自然の素朴さを彼のインスピレーションから描き出し、シンプルで着やすく、カジュアルでありながら、現代の感覚も取り入れたコレクションを生み出している。

「DoiTungの衣服は、綿、リネン、麻のような天然素材から手織りされているだけでなく、タマネギの皮、マカダミア、炭、コーヒー殻、カメリアシネンシス(ツバキ)、樹木、漆、スオウやインディゴなどを使って染色されています。こうして商品に活用することにより、森の周辺に住む村人に現金収入をもたらし、地元の植物や民族伝来の知恵を保全するだけでなく、「ゼロ廃棄」原則を通して環境保護にもつながっています。 DoiTung Nature to Wearコレクションの衣服・アクセサリーのパターンやデザインは、Doi Tung地域の民族の物語そのものなのです。」とJirat氏は言った。

最近になってこの財団の仕事に戻ったTheera氏は、16年前の当時と多くの変化が見られると述べた。「当時私は若かったですし、タイ織物に関する経験はさほどなく、たくさんのアイデアは持っていたものの、この市場についてほとんど知りませんでした。今私はファッションデザインの講師をやりながら、多くの地元の織物職人たちと共に仕事をしています。今がDoiTungに戻るのに一番良い時期でした。私は主にスカーフを担当していますが、その91%が飛ぶように売れていると聞いてうれしく思います。これは私たちが流行発信し、財団が専門的に実施しているマーケティング活動によって、デザイナーがターゲットとしているグループをよく理解できるおかげです。正直なところ我々世代のデザイナーが何もしなければ、どんなタイ織物もこうして活用するのは困難だったでしょう。若い世代のデザイナーにはそういった取り組みを期待できません。DoiTungは軽くて快適で、非常に柔らかい手織綿とその美しい模様で本当に有名となりました。」とTheera 氏は言った。

Mae Fah Luang財団の製品デザイナーであるJackrayu Kongurai氏は、夜明けの太陽の美しさに触発され、新しい始まり、フレッシュと希望をシンボルとするFirst Lightという彼の新しいホームウェアコレクションを誇りに思っている。彼はタイ北部の民族文化に見られる模様や形を組み合わせ、DoiTung Lifestyleの2018年春夏コレクションにおけるインテリア商品や陶器のデザインに落とし込んだ。「First Lightコレクションは、革新的な製織工程から陶器の着色や焼成など、生産のあらゆる段階における職人の喜びが注ぎ込まれています。それは波打つ水面や窓、身の周りに映る朝の光を見た時にわき上げるあなたの気持ちを表しています。より重要なのは、我々が人類や地球の未来を守るためのサステイナブル・デザインという考え方に基づいており、製造プロセスや使用する原材料が人類や地球の未来にマイナスの影響を与えないという点です。」とJackrayu氏は説明した。これらの製品は、DoiTungのプロデザイナーの創造性とともに、天然素材と民族の知恵を何世代にもわたって伝承することになる。その結果として、目を引くと同時に環境にも優しいユニークな特徴を持つ高品質の製品コレクションが生まれた。

Mae Fah Luang財団の代表である ML Dispanadda Diskul氏は、DoiTung Lifestyleのゴールは会社の新人のように若い世代を引き付けることだと強調した。「我々は若者がタイの服を着用するようにしたいと思います。彼らはデザインに関心がある上、DoiTung Lifestyleを作った財団の真の目的を理解くれれば、強固にブランドをサポートし、ソーシャルメディアを通して意識向上を働きかけてくれるでしょう。それは本当に強力なメッセージとなります。」と彼は言った。

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最終更新:2018年06月22日12:03

タイ:糸に込められた伝統(前)

今非常に人気の高いブランドDoiTungが、2018年の新コレクションとして独自の織物とホームインテリア・アクセサリーを発表

王立Mae Fah Luang財団のプロジェクトの中で生まれたDoiTung Lifestyle ブランドは、2018年春夏コレクションにおいて、伝統的なものから小物まであらゆるものを提供しており、ラーマ四世通りにある財団本部で行われた最近の特別イベントにおいて発表された。このブランドは過去1年間で急成長を遂げており、既製服とホームウェアコレクションに新しくNature to Wearというラインナップを追加した。シーナカリン王太后によって設立されたMae Fah Luang財団は、現代的なデザインと革新的な製織・裁断技術の導入を通じて、伝統的なタイ山岳地帯の繊維の持つ自然の美しさと民族の魅力を強調し、現代的なファッション商品に活用してきたことで知られている。

Doi Tung村の人々によってすべて手作りされているこの新しいコレクションは、Kris Yensudchai氏、Sanchaiブランド主宰兼大学講師のJirat Subpisankul氏、TRa.KrisブランドTheera Chantasawat氏ら、DoiTungブランドに15年以上関わってきたタイの有名デザイナーによって生み出された。この既製服コレクションのキーポイントとして、その不均質性による着心地の良さが挙げられるが、これは衣服に使用される糸と織りの技術に大きく依存している。

「DoiTungブランドで使用される繊維は手織りのためとても特徴的ですが、我々はむしろその不均質さを評価しています。我々はこうした特徴を欠陥とはみなしていません。我々独特のやり方において、思考プロセスは糸から織物へ、そのデザインプロセスはデザイナーがイメージや短いメッセージなど、何らかのインスピレーションを得ることから開始されます。そこから繊維デザイナー長兼製織ディレクターのSaithong Auksornsriと話し合い、こうしたアイデアを実物のサンプルに落とし込んで、実生活でどのように機能するかを確認していきます。製織プロセスでは旧式の木製の織機を使用していますが、複数色のパステルカラーの天然染料を組み込んだ斬新な糸を使用しており、この複数色の糸を実際に織ってみると、DoiTungの生地は他に類するものがない商品となります。そのランダム性は、一枚のシャツを他のどんなシャツとも違うものにしてくれます。それが我々の作る既製服の魅力となっています。」

デザインにこだわり、快適性を高めるために軽量の布地を使用していることに加え、DoiTungのReady to Wearコレクションのユニークで魅力的な特徴は、Doi Tung地域に住む人々の民族衣装から受けたインスピレーションに拠っている。「我々は古典的なデザインとモダンなデザインをミックスし、最低限のシルエットで表現することを好みます。こうして作られた服は折り紙のようなものです。それは「デザインのないデザイン」のようだとも言えますが、熟練した地元の職人のおかげで伝統的な民族のセンスも残されています。」と彼は説明した。製織部門を率いるSaithongさん(61歳)は、織機のそばにいることが大好きで、23年間この財団の元で働いてきた経験について誇りに思うと言った。「デザイナー達と働くことは決して容易ではありませんが私はそれが大好きです。教育も満足に受けていない私にとって、大きなチャンスを与えてもらっています。私はデザイナーらの想像力に満ちたアイデアを受け、最初に20×20センチのパターンに起こしますが、それには3〜7日かかります。それがうまくいけば、私は織物部門を管理するKham叔母さんに渡し、生産を全力で開始してもらいます。」と彼女は言った。二人の織り手、左からSaithongさんとKham Kham Tarkhamjingさん(66歳)は、25年以上DoiTungブランドで働いているが、DoiTung繊維の特徴は一本一本の糸の手触りにあると説明した。「私たちは電気を使っていません。私たちの織機は、おばあちゃんの世代から引き継がれた木製のものをまだ使用しています。織り手は30~60歳の年齢層で、私たちはみな柔らかい糸をシンプルな布地に変えるこの作業が大好きです。私はバンコクにそう頻繁に行くことはありませんが、最終製品がどれほど美しく仕上がっているのかを見ると、とても誇りに思います。」

 

(後編につづく)

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最終更新:2018年06月22日10:38

タイ:ジム・トンプソンの家~Thai Silk社のグローバル展開計画(下)

(中編より)

 

Thai Silk社は、トレンドに敏感な織物やファッションを扱う企業の研究や開拓に多額の投資をしている。こうした投資は前工程の農場、さらには蚕にまで及ぶ。同社で扱うシルクの大半はイーサーン地方の、多くは会社が立ち上げから支援した養蚕場から調達している。これらの蚕はより弾力性があり、養蚕家が高品質の生地に必要な強度を備えた絹糸を生産するのを容易にしている。そして最も高価な商品は手織りで生産されている。「あなたはそこに質感だけでなく、歴史などすべてを感じることでしょう。」とEric氏は言った。

イーサーン地方を訪問した際、このシルク会社の製造責任者であるTamrong Sawatwarakul氏は、ジム・トンプソン農場と生産施設を30分かけて紹介してくれた。会社が新規市場へ参入し、複雑なプリント技術を導入するにつれ設備や機械が導入され、この広大な複合施設は徐々に拡大していった。それでもこの会社は、世界のシルク市場においてはほんの小さな地位を占めているに過ぎない。中国は何世紀にもわたりシルク貿易を支配してきた。 Bill氏は、世界の90%が中国原産で、次いでインドが5%を占めると推定している。「タイのシルクは、ほんの1%しか占めていないかもしれません。」と彼は言った。「それ故、我々が今行っていることが大事なのです。我々は真にラグジュアリーな地位を確立する必要があるのです。それがタイ国外で成功する唯一の方法と考えています。」

Thai Silk社では、タイのシルクとその手織り製品の持つ独特な触感を市場に売り込んでいる。「1940年代にジムが発見したのは、タイのシルクは中国や日本で入手できるシルクとは異なるということです。」とEric氏は言った。「それは手で巻き、手織りし、手で染められています。だから表面が一様ではなく、独特の触感を与えているのです。」 以前市場は小品種大量生産に傾いていたが、最近では職人による製品に関心が向けられている、と彼は続けた。「それが我々の強みなのです。」

5年間でThai Silk社はパリ、ロンドン、香港、シンガポール、上海に店舗を出店する予定であると彼は述べた。 ニューヨークでは昨年末、建築家やインテリアデザイナーを対象に卸売を行うために店舗をオープンさせた。Eric氏は定期的に世界を旅し、卸売業を立ち上げて、デザイナーに生地を提供し、百貨店にも商品を卸している。そしてジム トンプソンレストランもグローバルに展開しようと計画している。「ジム・トンプソンの将来は海外にあります。」と彼は言った。

それはうまくいくであろうか?タイ国内に事例を見つけることは難しい。タイのブランドであるHarnnThannは海外展開を行っている。両社ともスパとマッサージを営む提携会社にローションやクリームを提供している。しかしラグジュアリー商品の小売業という面では、実際の成功事例は見当たらない。またグローバル展開によって、驚くような課題がもたらされるかもしれない。「ジム・トンプソンはすでに強力なブランドです。」とバンコクのブランドマーケティング企業QUOCatherine Monthienvichienchai戦略ディレクターは言った。「彼らには素晴らしい商品と歴史があり、創業者の逸話も魅力的です。」だが、観光客に本物の織物商品を扱うタイ企業と見なされるのは一つの価値である一方で、このままでは海外では同様の評価は得られないかもしれない。「彼らは観光用商品の会社ではないことを示して、このイメージを払拭する必要があるかもしれません。」

Bill氏はその指摘を真実と認めて次のように言った。「こうした取り組みはもっと前にやるべきだったかもしれません。それは理にかなった指摘です。我々は今後、ここタイでいくつの店舗を展開できるでしょうか?世界中にタイのシルクの輝きを示すという使命は、70年前からのトンプソンの願いの続きなのです。彼のDNAは我々のすべてに組み込まれています。」

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最終更新:2018年06月17日12:03

タイ:ジム・トンプソンの家~Thai Silk社のグローバル展開計画(中)

(上編より)

 

しかし45年間にわたりビジネスを構築し、空港、ホテルのアーケードやショッピングモールなどの立地に店舗を次々とオープンさせたのは、会長兼マネージングディレクターのBill氏であった。彼は生産を拡大し、商品やアクセサリーのラインナップを拡大した。彼は土地やその他のコストがバンコクと比較してはるかに安い、織物や絹農家のそばとなるイーサーン地方に多くの業務を移管した。 Thai Silkはタイのイーサーン地方に1600エーカーの土地を保有し、その一部をモデル農場として通年で公開している。学校グループに人気のタイシルクの歴史だけでなく、タイで最も広域を占めるイーサーン地方の芸術や文化を紹介している。「ジム・トンプソン氏もきっとこれらすべてを知っていたわけではなかったでしょう。」と彼は冗談げに言った。

近年Bill氏は、1998年に入社して以降国際事業の拡大に注力してきた、彼の48歳の一人息子であるEric氏に多くの権限を委譲した。「彼は未来、私は過去のものです。」とタイの工芸品と布地で飾られた彼の事務所で会った際にBill氏は言った。彼は9月に80歳となるが、まだ毎日粋なスーツを着こなし働いている。彼は自身のルーツであるワシントン州北西部の農業地帯ヤキマの飾らない素敵なユーモアを謙虚さとともにまとっている。彼がトップへ登りつめたのは、そのスキルやスマートさよりもむしろ運が味方したと彼はいつも言っていた。「私は常々成功するには幸運であるかスマートでなければならないと言ってきましたが、私の場合はいつも幸運が味方しました。」

彼はそのように言うが、24歳のシルク商人としてバンコクへ復帰した彼の道のりは災難の連続であった。彼は1年も経たずに資金を使い果たし、落伍者として家に戻った。彼は残ったシルクの在庫を売ろうとトンプソン氏を訪ねた。「するとちょうど誰かが会社を辞めたばかりだったのです。」とBill氏は回顧して言った。「君はタイ語を少し話し、シルクのことも分かるようだと彼は言い、その場で私を雇ったのです。」その日付をBill氏が言った時、我々は二人とも笑った。それは41日、エイプリルフールだったのである。

Bill氏は、トンプソン氏と自分のスタイルはまったく違うと言った。「私は毎日ジムを見てきました。会社はまだ小さく、従業員はおそらく50人程度で、外国人はほんのわずかしかいませんでした。」と彼は言った。「ジムは高いポジションにいましたし、気高い雰囲気をまとっていました。私はスポーツクラブの友人関係などとはまったく異なる集団に属していました。」実際トンプソン氏のビジョンをよりうまく遂行するリーダーの出現を期待するのは困難であった。「我々は今でも、ジムだったらどうするだろうと考えます。」と彼は敗北を認めた。

トンプソン氏は当初から、観光を促進し地域の慈善団体を支援するなど、タイ社会の最大の支援者の1人であった。もちろんタイが繁栄すれば、Thai Silk社の繁栄にもつながる。今日観光客はジム・トンプソン・ハウスを訪れると、繭からシルクを生産し、それを織って商品となるのを見学し、ショールームで購入することができる。その後観光客はタイのレストランで食事ができるが、タイにはジム・トンプソンのレストランが6店舗あり、シンガポールには1店舗ある。さらに日本にもフランチャイズ店が2店舗ある。

トンプソン氏は東南アジア全域にわたるアートやアンティーク品の情熱的な収集家であったため、2階はアートギャラリーとなっている。その中には現代的な作品もあるが、それらはギャラリーを歩いてきたEric氏のコレクションである。彼は1992年からアートを収集し始め、250300点の作品を所有していると彼は言った。コレクションは家族ぐるみで行われており、彼のタイ人の母親である故Patsri Bunnagさんは有名なファッションコレクターであり、夫と離婚した後フランスのアートコレクターであるJean Michel Beurdeley氏と再婚した。「それは中毒のようでした。でも良い中毒ですが。」と笑ってEric氏は言った。2年前にEric氏とBeurdeley氏は、Maiiam Contemporaryアート美術館をチェンマイにオープンさせた。家族の持つコレクションに加え、この美術館では多くの先鋭的なタイの作品の展示会を開催し、メディアの注目を集めている。

トンプソン氏は当初、タイで滅びゆく伝統的な製織者に関心を寄せた。彼はBan Krua地区に住んでいた製織者たちと出会い、会社を始めてそこに家を建てた。彼は製織者たちを雇い、Thai Silk社の株式を分け与えた。そのため当時の製織者の家族らは、この非公開会社の株式の5%以上を所有しているという。(Booths一族は、自身の保有する株式や他の株主の持分を開示することを拒否している。)

 

(下編につづく)



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最終更新:2018年06月17日06:03

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