インドシナニュース

ベトナム:AlibabaによるLazada買収で電子商取引企業に商機

ベトナムの電子商取引業界は、AlibabaがLazadaを買収したというニュースに懸念を示すどころか、むしろ沸き立っている。

Bibomart 社eコマース部門のLe Thiet Bao部長は、ベトナム市場におけるこの巨大企業の出現を心配する必要はなく、今国内企業がすべきなのは自分の仕事を全うすることである、とコメントした。

Bao氏は、Alibabaの事業戦略やeコマースチェーン運営に関するノウハウをもってすれば、Lazadaはもはや多額の損失を出すことはないだろう、と考えている。

Lazadaは子会社や巨額のマーケティング予算を持つ必要がなくなり、ただ事業コストの最適化さえ考えれば良い。このことは、まだ初期段階にあるベトナムの電子商取引市場にとっても良いことであり、今後ビジネスを拡大しようとしているhotdeal、tiki、cungmuaやnhommmuaといった新規参入企業にビジネスチャンスをもたらす。

「そのため私は、この買収が市場にとって弊害よりもメリットをもたらすものとして歓迎しています。」とBao氏は言った。

今でも中国製品が溢れかえっているベトナム市場に対し、Alibabaがさらに多くを持ち込むではないかという懸念について、Bao氏は、Alibabaがなくとも中国製品は長期間ベトナム市場の一角を占めてきた、とした。

「ベトナムの電子商取引は市場全体のわずか1%未満しか占めておらず、Lazadaはそれらの電子商取引企業のうちの1社に過ぎないのです。そのため、今回の買収が市場に大きな影響を与えることはないでしょう。」とBao氏は述べた。

ビジネスライバルとしてのAlibabaについてコメントを求められた際、ウェブサイトのchodientu.vnを運営するPeacesoft社のNguyen Hoa Binh CEOは、もしアリババがJack Ma氏の言うように「揚子江のワニ」であるならば、Peacesoft社はベトナム市場で対等に競い合うために手ぐすねを引いて待っているピラニアである、と述べた。

今まさに市場に参入しようとしている40tencuop.com というeコマースサイトでは、「Alibabaとの宣戦布告」を行った。

Bao氏はこの「宣戦布告」についてコメントを求められた際、「水位が上がればボートは水に浮かぶことができる」と例え、市場が改善すればすべての市場参加者に利益がもたらされるため、何もAlibabaに対峙する必要はないとした。

同様にThanh Nien紙も、Alibabaの参入によりベトナムに利益がもたらされるだろう、としたアナリストの言葉を引用した。

専門家らは皆、ベトナムでの電子商取引は多くの資金を必要とすると指摘している。そしてもしAlibabaがLazadaのために「山のような資金」を投じることにした場合、それは良いニュースとなるであろう、とした。

またAlibabaは、ベトナムで未だ「未解決」の課題となっている豊富な商品の供給をベトナムにもたらすことになる。ベトナムの電子商取引企業は、その商品の調達において依然として輸入に大きく依存している。

つまり、今回の買収により、ベトナムの電子商取引に必要とされる二大要素である資金と商品が、Alibabaによってもたらされるということを意味する。

電子商取引に対する監視機関であるVecitaは4月14日に、ベトナムの電子商取引に関するレポートを発表した。 Lazada.vnは、10の電子商取引ウェブサイトの中で最高位の売上を誇っている。

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最終更新:2016年04月27日06:02

ベトナム:繊維輸出は好調と外資系銀行が報告

ANZ(オーストラリア・ニュージーランド銀行)は最近報告書Greater Mekong Outlookを発表し、メコン川流域諸国における繊維産業の重要性を分析した。

「繊維・アパレル産業は労働集約的でありながら高付加価値の部門であり、低付加価値産業と特徴付けることはできない」と同報告書は述べている。

報告書によると、すべての製品カテゴリーにおいて中国が主要生産国であることに変わりはないが、グローバリゼーションの進行とともにまだ他国にもチャンスが存在するとしている。

投資家が中国から生産拠点の移転を進めていることも、ベトナムを含む諸国に好機となっている。

2000年から2014年までの期間、ベトナムの年平均成長率(CAGR)が最も高く、18.3%であった。

ベトナムは現在世界のマーケットシェアの3.8%を占め、2000年の21位から2014年には6位に上昇している。

靴製品において、ベトナムは世界第5位の生産国で、EUへの輸出の7.8%を占めている。

EUとベトナム間の自由貿易協定の批准はベトナムのアパレル産業をさらに利することとなるが、協定に含まれる厳格な原産地規則に適合し便益を最大化するためには、ベトナムには繊維・縫製産業の縦断的な再編成が求められるだろう。

2014年の時点で、ベトナムのアパレル・靴製品輸出の20.9%がEUに輸出されている。

中国の賃金面での競争力が低下するにつれ、ベトナムがアパレル部門での中国のマーケットシェアを少しずつ奪うことができるだろう。

米国の輸入の16.6%をアセアン諸国が占めており、アパレル製品、皮革製品、靴製品のカテゴリーでベトナムが首位を占めている。

米国はベトナムのアパレル・靴製品の最大の輸出市場であり、アパレル・靴製品輸出の36%が米国向けである。

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最終更新:2016年04月07日06:02

ベトナム:TPPがアパレル産業の障壁に

環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)が2月初旬に締結され、ベトナム企業、特に繊維・アパレルや履物分野にビジネスチャンスがもたらされることになるが、同時にそこから利益を得るために、克服せねばならない障壁も発現する、と専門家らは指摘した。

KPMG監査法人のNguyen Cong Aiパートナーは、3月24日にホーチミン市で「投資」誌により開催されたセミナーにおいて、「TPPと繊維・アパレル・フットウェア部門」と題した講演を行い、ベトナムは現在原材料を過度に輸入に頼っている、と参加者に対して述べた。

「投入原材料の60〜70%が主に中国、韓国、台湾から輸入されていると推定されます。」とし、特に中国からの輸入は、アパレル産業で使用される原材料の48%も占めていると指摘した。

アパレル業界では、生産に必要な綿のわずか2%しか国内で調達することができず、その品質も安定していない。

ベトナムのアパレル業界のその他の課題として、デザイン力に弱みがあるとし、ベトナム縫製企業のほとんどが外資系企業の下請けとなっているのは、自社のブランドをデザインし、開発する能力を持っていないためである、と彼は説明した。

「ODM(オリジナルデザイン製品)は、ベトナムからの輸出品のほんの2~3%しか占めていません。」と、生産者によりデザインから完成工程まで完結される製品について例示した。

アパレル部門の生産性は低く、香港の3分の1、中国の4分の1であることがその競争力を損なっており、ベトナムのアパレル製品は世界平均よりも15~30%高い。

さらにマーケティングや物流が弱いことが問題をさらに悪化させている、と彼は指摘した。

履物産業ではベトナムでの付加価値は45%未満で、革、なめし用化学薬品、靴底やバックル、合成ゴムなどは台湾、中国、タイ、ブラジルなどから80~100%輸入しなければならない。

国内皮なめし業は需要のわずか10%しか満たすことができず、原材料の不足により、その生産能力の25%しか稼動できていない、と彼は述べた。

この業界も同様に、デザインやマーケティング、流通に関する、繊維・アパレル業界全体の弱点を共有している、とした。

彼は、繊維・衣料品、および履物に特化した一連の産業群の計画、開発を通して、企業間におけるバリューチェーンの連携が促進されるべき、と提案した。

この2つの業界では原材料、織物や染色への投資を増やす必要があり、サポート産業、その中でも特に国内企業は、信用が容易に供与されるようにすべきである、と彼は述べた。

このような企業では、自社製品に付加価値をつけるためのデザイン能力を高めるため、近代的な技術を採用なければならない、とした。

ベトナム外資系投資企業協会の会長であるNguyen Mại教授は、Aiパートナーに賛同し、ベトナム繊維協会がメンバー間の協力関係を強化し、業界専用の工業団地の設立を支援すべきと述べた。

Mai教授はまた政府に対し、工業団地設立を促進し、困難に直面した企業を支援するよう呼びかけた。

計画投資省のDang Huy Dong副相は、TPP加盟国全体で世界のGDPの40%、世界貿易の30%を占めるようになるため、新たなサプライチェーンが構築されれば、TPPにより多くのビジネスチャンスがもたらされるだろう、と述べた。

「TPPへの参加は、ベトナムにおける投資やビジネス環境をアップグレードする機会をもたらし、外国投資を惹き付けるとともに、産業の再構築プロセスをスピードアップさせ、その成長モデルを変革させることになるでしょう。」

「またベトナムは経済成長を誘発させる多くのビジネスチャンスを得て、TPPによるメリットの助けも得ながら、その国際競争力や重要性を高め、輸出を増加させることが可能となります。」

ベトナムは繊維・アパレル産業で6000の企業を擁し、250万人以上の労働者を雇用している。昨年の輸出は270億米ドルで、国の総輸出額の16.6%を占めた。

ベトナムは、中国、EU、トルコ、バングラデシュ、インドに続く、世界第6位の衣料品輸出国となった。

履物の輸出は120億米ドルにものぼり、2014年から16.3%上昇した。

 

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最終更新:2016年04月02日06:03

ベトナム:製織・染色産業に150億米ドルの投資が必要

ベトナムの繊維・衣料品業界は労働生産性の低さと深刻な繊維原料不足という大きな課題に直面している。

昨年ベトナムは繊維・衣料品を275億米ドル輸出したが、原料の輸入に140億米ドルを費やさなければならなかった。

最近ホーチミン市で開催されたベトナムの衣料品業界のセミナーにおいて、ベトナム国営繊維公団(Vinatex)会長Le Tien Truong氏は環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)に参加することでベトナムの衣料品業界が競争の優位性を確保することができると述べた。

ベトナムがまだ何も貿易協定を締結しておらず、多くの国で繊維・衣料品製品の輸出が減少した2007-2014年の間の時期が最もわかりやすい例だ。

完全なる競争に基づく結果、ベトナムのみが10%以上の成長率を保ち続けることができた。工業的な生産性の面からベトナムの衣料品業界は世界の上位三カ国に手が届いた。

「ただこの大きな恩恵を受けるためにベトナムは原料に関して数多くの課題や障壁を経験してきました。特に2015年にベトナムは275億米ドル相当の繊維衣料品を輸出しましたが、原料の輸入に140億米ドルを費やさなければなりませんでした。国内の残り135億米ドルのうち、60億米ドルが給与の支払いに費やされ、70億米ドル以上が国内の原料調達に使われました。それ故ベトナムは原料の調達に関する問題を克服しなければならないのです」とTruong氏は言う。

Vinatexの最高経営責任者であるTruong氏は、ベトナムでは衣料品労働者一人当たりに対して必要な投資金額(人と技術)は3000米ドルであるのに対し、製織や染色の労働者に対しては最高20万米ドルが必要になると言う。

つまり製織や染色業界に対して投資を行うことは中小企業にとっては大変難しい。ベトナムは業界に投資を行うにあたり最高150億米ドル必要となる。

「この数値は地元の企業にとって大きな課題です。市場が開放されれば外国からの投資家を避けることはできません。健全な競争を確保するために、国は市場を適切に管理し、技術と環境保護の両面において厳しい法制度を設けなければなりません」とTruong氏は述べた。

氏はまた地元の企業が密接に連携し全体的なバリューチェーンを築くべきだと呼び掛けた。

ベトナム経済政策調査委員会 (VEPR)理事長のNguyen Duc Thanh氏は統一のチャンスを実現するためには、企業の努力に加え国が制度を変えて企業の発展のための良い政策を策定する必要があると言う。

ベルリン経済法科大学教授Hansjörg Herr氏は、ベトナムは市場動向に左右されるべきではなく、関係当局と企業が連携できる環境を作り出し、企業がその環境に容易に順応できるようにする必要があると述べた。

加えてベトナムは国内企業を保護するための確実な防衛策を持つべきである。

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最終更新:2016年03月28日06:08

ベトナム:国内縫製企業、下請け仕事からの脱却のため奮闘

外資系パートナー企業の単なる下請けとなりたくないベトナム縫製会社の多くは、新規業態の開拓を模索してきた。

数ヶ月前Garmex Saigon社は、アウトドアやスポーツウェアのブランドで、米国の7州とAmazonに配送ネットワークを持つGramicci社とのフランチャイズ契約を結ぶため、米国を訪問した。

この意思決定について説明する場において、Garmex Saigon社のLe Quang Hung会長は、特に環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)が署名されたことに際し、会社がグローバル市場に強力に打って出るために、新規の開拓手法を用いる必要があることを認識した、と述べた。

Hung会長によると、このビジネス提携はGramicci社とGarmex Saigon社双方の強みを最大限に活用するものである。Gramicci社は配送ネットワークに強みがあるものの、生産能力に問題があるが、この生産能力こそがGarmex Saigon社の得意分野である。

この契約によりGarmex Saigon社が期待するのは、生産計画や原材料調達先の開拓に主導権を握り、リスクを最小限に抑え、より大きな利益を獲得するということである。

この契約のもとでGarmex Saigon社は、今後5年間独占的にGramicciブランドの開拓を行い、対価として年間総売上高の3%をこの米国ブランドに支払う。

まもなくGarmex Saigon社は、米国文化や消費者の嗜好を理解するGramicci社デザイナーを活用し始める。その製品はベトナムで生産、その後米国へ輸出されて、Gramicci社のネットワーク通じて流通されることとなる。

Garmex Saigon社は、このブランド開発によって2018年までに、同社の総売上高の10%に当たる1800万米ドルを稼ぎ出すことを目指している。

Garmex Saigon社によるこの取り組みは、企業の85%が単なる外資系パートナー企業の下請けで、商品価値のわずか25%しか獲得できないベトナム縫製企業の現状において、「大胆な動き」とみなされている。

ベトナムは、2015年に270億米ドル相当の繊維・衣料品を輸出した。

ベトナム企業は、現在の下請け業務から、FOB(本船渡し)、ODM(オリジナルデザイン製造)やOBM(オリジナルブランド生産)条件のもとでの製品輸出へ移行するよう奨励されてきた。

繊維・衣料品分野の専門家であるLe Quoc An氏によると、ブランディングと流通業務は、ベトナム企業にとって最も難しい仕事とされてきたという。多くのベトナム人がブランドを開発し、海外に自社製品を販売しようと試みたが、その限られた資源のため失敗してきた。

ある下着メーカーはかつてフランスのブランドを買収し、そのブランド製品を欧州市場へ輸出する取り組みを行った。また別のベトナム企業では6年前、市場を開拓するために米国内のチェーン店を賃借した。しかし資金繰りに苦しみ、2年後にはその事業から撤退するという結果となっていた。

 

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最終更新:2016年03月16日05:57

ベトナム:Viet Tien Garmentが5000万ドルの評価

ベトナム最大の縫製企業のひとつであるViet Tien Garment Corporationの2800万もの株が10月10日からUpCom市場で売買されることとなる。

基準価格は1株4万ベトナム・ドンで、Viet Tien社はおよそ1兆1200億ベトナム・ドン、5020万米ドル相当と評価されたことになる。

Viet Tien Garmentはベトナムでも最大の売上を誇る縫製企業の一社である。

2015年、同社の売上は6兆4000億ベトナム・ドン以上、税抜き後利益が3310億ベトナム・ドン(1500万米ドル)であった。2014年の売上は5兆4820億ベトナム・ドン、利益が3120億ベトナム・ドンであった。

同社の定款資本金は2800億ベトナム・ドン、ベトナム繊維公団(Vinatex)が47.9%以上を保有している。香港とマレーシアの2社の大口保有者を含む海外株主が670万株、およそ24%を保有している。近年、Viet Tien社はおよそ30%の配当金を毎年現金で支給している。

2015年6月の時点で、同社の総資産は3兆4680億ベトナム・ドンであった。Viet Tien社はまた、2680億ベトナム・ドンを17の子会社に20%から55%の割合で出資している。同社の従業員は8694名、2014年の社員の平均月収は約800万ベトナム・ドン(400米ドル)であった。

Viet Tien社は世界30カ国に縫製製品を輸出しており、米国、カナダ、英国、フランス、ドイツ、日本、韓国が主要市場である。一方で、原材料はいまだ輸入しており、主要調達国は中国である。

Viet Tien社は8人の株主により設立された民間縫製工場であったが、1975年のベトナム再統一以来、政府が同社を接収、国有化し、商工省に管理が引き渡された。2007年、Viet Tien Garment Companyはベトナム繊維公団の子会社として設立された。

Viet Tien社はSanciaro、Manhattan、TT-up、Viet Tien、Viettien Smartcasual、Viet Longなど多数のブランドを擁する。

 

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最終更新:2016年03月14日11:07

ベトナム:ドンソン銅鼓からミスインターナショナルコンテストまでのアオザイの変遷

ベトナムの伝統的なロングチュニックとズボンからなるアオザイは、常にベトナム人の文化的なシンボルと認識されている。しかしこの伝統的な衣装が非常に古い時代に登場した後、多くの浮き沈みを経たことを知っている者はほとんどいない。

 

文化人類学者によると、ドンソン銅鼓(紀元前700年から100年)の画像において、古代ベトナムでは2つのフラップのついた衣装を着ていたことが分かる。

このタイプのドレスは紀元前2000年から西暦200年ごろまで、女性に一般的に着用されていた。この期間のアオザイは、中国文化の影響を受けていなかった。ドンソン青銅ドラムに描かれた衣装を見ると、今日のアオザイによく似た特徴を見ることができる。

 

李朝・陳朝におけるアオザイの進化

紀元11~12世紀の李王朝期以降、ベトナムは中国の封建主義に支配され、アオザイは一部に中国文化の影響を受けることとなった。おそらく北の寒冷な気候のために、この衣装は3〜5層のレイヤーを持ち、またスカーフのような装飾も備わっていた。

この期間は袖が大きく長いという共通の特徴があり、それにより女性は高くまとめた巻き髪が最も一般的な髪型であった。

しかし16~18世紀には、女性は髪をおろすようになった。その時代の衣装にはまだ多くのレイヤーがほどこされていたが、全体に幾分落ち着いたものとなった。

 

16~17世紀のアオザイ

李朝期にアオザイは最も大きく変化し、その時代常に変貌を遂げ、以前の衣装とは全く異なるものとなっていった。

この時期にアオザイは4つのフラップのついた衣装となり、後期の4つのパネルのついた伝統的なドレスと類似していたが、2つの前身ごろのパネル(身ごろに縦にはめこんだ飾り布)は、後のスタイルのように一つに結ばれていなかった。当時の女性は、ブラジャーの上から4つのフラップを持つアオザイを着ていた。女性は自分の髪をまとめて巻き上げており、長い鳥の羽のついた帽子をかぶっていた。後に彼女らはその帽子をやめ、スカーフやヤシの葉の笠をかぶるようになった。

その後、農作業や日常生活に支障がないように、アオザイは4つのパネルのついた伝統的な衣装にとって代わられた。

女性は仕事をするのに4つのパネルのついた伝統的なドレス(Ao tu than)をロングスカートの外に着用していた。このAo tu thanは、一年を通して熱心に仕事に励む農村の女性に適していた。

小さな町や都市に住む女性のために、Ao tu thanは5つのパネルを持つAo ngu thanにリフォームされていった。

 

グエン朝から20世紀半ばのアオザイ

グエン朝において、Nguyen Phuc Khoat卿が今日のベトナムのアオザイを形作った。数万人規模のMinh Huongからの「移民」に直面し、ベトナムの独自文化を維持するために、Nguyen Phuc Khoat卿はベトナムのすべての人々にドレスに関する法令を布告した。この法令では、女性と男性双方に向けて、今日によく似たアオザイの形状を示した。

アオザイは、1739~1765年のNguyen Vu Vuong卿の治世下で、公式な民族衣装となった。

そして、近代的なアオザイの形状を確立したのは1939年に画家であるCat Tuong氏によってデザインされた“Le Mur”アオザイであった。

伝統的なアオザイとは異なり、“Le Mur”アオザイは多くのヨーロッパ様式を取り入れ、身体のラインを強調している。このアオザイは当時、セクシーすぎるとして世の中から批判され、ファッショナブルなアーティストのみがそれを着用していたが、1943年以降、このスタイルは廃れていった。

1960年代、サイゴンのDung Tailorsはラグラン袖のアオザイをデザインし、それ以降、現代のアオザイが形成された。

 

20世紀半ばから21世紀初めのアオザイ

1960年代初頭に、Ngo Dinh Nhu氏の妻Tran Le Xuan夫人が、オープンカラーのアオザイをデザインした。この有名なアオザイは、マダムNhuのアオザイと呼ばれ、当時は伝統的な様式に反していると批判された。今日ではこの種のアオザイは、快適で、熱帯気候に適していると人気がある。

1960年代には、アオザイの伝統的な形に挑み、ファッショナブルなボディラインを強調したものが出てきた。

60年代の終わりにはミニのアオザイが、快適、便利であるために、女子学生の間で広まった。このスタイルのアオザイは、膝丈の狭いフラップが装飾されている。

1970年代以降、アオザイは徐々に姿を消していった。しかし2000年以降、アオザイはVo Viet Chung、Si Hoang、Thuan Vietといったベトナムの革新的なデザイナーのコレクションを通じてさまざまなデザインや、それまでと異なる素材で復活した。また、アオザイはジーンズにも合うようにアレンジされている。

アオザイは、結婚式、誕生日、お祭りのような日常の重要なイベントでますます活躍している。

アオザイは、ミスインターナショナルコンテストにおいて、常にベトナム代表が着用する衣装の最初の選択肢となる。Pham Huong、Tran Ngoc Lan Khue、Pham Thuy Vanなどが着用した伝統的なアオザイは、世界の聴衆に強く感銘を与えた。

 

原文にイラストや写真あり。

 

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最終更新:2016年03月12日12:09

ベトナム: TPP発効後のベトナム繊維・アパレル産業(後)

(前編より)

 

アパレル市場におけるM&Aの増加

ベトナムの繊維・アパレル産業における合併・買収(M&A)案件は、自由貿易協定、特にTPPによる利益を享受するために増加している、と専門家は述べている。

ホーチミン市繊維・衣料・刺繍協会(AGTEK)によると、その資本力の限界により、地元企業が受注増加に対応することができないため、国内の繊維・衣料品分野における合併・買収の流れが起きている。

ベトナム繊維協会(Vitas)のPham Xuan Hong副会長は、中・大規模の企業は安定した生産、ビジネスを展開しているものの、小規模企業はビジネスにおける多くの問題に直面している、と指摘した。そのため最近では、多くの小規模繊維・衣料品会社が、その作業場や設備を売却し、他の分野にビジネスを乗り換えている。

またいくつかの地元企業は所有する工場の一部を、TPPによる利益を享受するためにベトナムにおける輸出向け製品の加工・生産システムを開拓してきた中国企業を含む、外国投資家に売却している。

ハノイ工業・繊維・衣料品・ファッション大学の元学長であるNguyen Van Hoan氏は、外国投資家によるベトナムでの生産拡大に際して、いくつかの省や市が環境汚染に関して懸念を示し、繊維・衣料品部門に対する外国投資を制限しているため、困難な状況に陥っている、と指摘した。

このことが、外国投資家が既に生産ラインや従業員を抱える地元の繊維・衣料品企業を買収することを後押ししている。

計画投資省においても、繊維、織物製品や染色プロジェクトがしばしば環境問題を引き起こしているため、直轄の管理事務所において繊維・衣料品製造プロジェクトにおける投資ライセンスを発行する際に慎重に申請内容を見極めている、とvnexpress.netが報じた。

そのため一部の投資家は、現地パートナーから工場を買収している。

2015年ベトナムは30の繊維・衣料品プロジェクトに投資ライセンスを発行したが、この業界に対する外国投資は、今後も引き続き増加していくことが予想される。

2016年には、インド・ベトナム政府間の経済協力の一環として、インド政府が拠出する3億米ドルの一部がベトナムの繊維・衣料品向け原材料生産プロジェクトへ投資される予定となっている。

 

TPP発効後におけるベトナムのビジネスと課題

繊維・衣料品部門はTPPから最も恩恵を受ける産業の一つと見られている。

業界関係者によると、ベトナムの繊維・衣料品の対TPP加盟国への輸出売上高は、今後倍増すると予想されている。

TPP交渉に参加して、ベトナムはTPP加盟国におけるアパレルや履物需要増加を取り込むことにより、多くの利益を獲得したいと考えている。

米国市場はベトナム衣料の最大の輸入国であるが、これが良い実例である。TPPが発効すると、ベトナムのアパレル製品の関税は、現在の17.5%からほぼゼロになる。

専門家らは、TPPによりベトナムの繊維・衣料品の米国向け輸出は、2025年までに550億米ドルにまで達するだろう、と予測している。

「税関」紙によると、米国のファッション産業協会のJulia K Hughes会長が、TPP発効後は多くの米国企業がTPP加盟国の中からその調達ソースを進んで開拓することになるだろう、と述べた。

ベトナムは新規ビジネスを引き寄せる能力で最高位にランクされているため、この新しいビジネスチャンスを利用するべきだ、とHughes氏はアドバイスした。

しかし専門家らは、地元企業がTPPによってもたらされるビジネスチャンスを有効に活用するのはそう簡単ではない、と述べた。

「ヤーンフォワード」ルールとして知られるTPPによる取り決めの一つは、他のTPP加盟国へアパレル製品を輸出する際、地元産、もしくは他のTPP加盟国から調達された原材料を使用することを求めている。

TPP発効後は、ベトナムのアパレル輸出業者がTPPのもたらす低関税の恩恵を享受しようとするならば、表向きはもはや従来の調達先から原材料を輸入することができないということを意味する。

専門家らによるとベトナムのアパレル業界がTPPの求める原産国規則に適合するには、この業界が前もって巨額の資本を準備し技術的な投資を行わなければならないことを意味しており、その対応が難しいことについて時折懸念を示している。

 

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最終更新:2016年03月11日14:01

ベトナム: TPP発効後のベトナム繊維・アパレル産業(前)

ベトナムの繊維・アパレル産業は多くの巨大な外国直接投資プロジェクトを惹き付けており、投資家らは環太平洋パートナーシップ協定(TPP)のビジネスチャンスを活用するために、ベトナムに工場を建設したいと考えている。

TPPが承認された後、日本のアパレル企業はベトナムで増産し始めた。

Nikkei Asian Review誌によると、ベトナムの競争優位性は世界の輸出ハブとなるべく強化されてきており、日本も含め外国資本にとって魅力的なものとなっている。

そのためベトナムの多くのメーカーでは、ベトナムも加盟するTPP発効後はより強い引き合いがあることを期待している。

専門家らは、TPPによりベトナムにおける生産や輸出が後押しされ、米国との海運貿易が増加するだろうと述べている。

アパレル会社にとってベトナムの熟練労働者は、その労働コストがバングラデシュやミャンマーと比較して高くとも、一種の強みとなっている。

昨年開催されたベトナム日本投資貿易推進フォーラムにおける講演において、経団連(日本経済団体連合会)の専務理事である椋田哲史氏は、2014年末時点で日本企業はベトナムに対して総額373億米ドルもの投資を行っており、ベトナムに投資する国の中で二番目に多い水準となっている、と述べた。

ホーチミン市は、日本企業にとってベトナムにおける最も重要な投資先であり、(日本企業の)765拠点もがここで稼動している。

椋田氏は「ベトナムはアセアン市場へ向かう日本の玄関口と考えられています。」と述べ、2015年末までのアセアン経済共同体の設立により、グローバルサプライチェーン戦略におけるビジネス拠点としてのベトナムの役割が高まることになるだろう、とした。

Nikkei Asian Review誌によると、合成繊維メーカーであるクラレ傘下で、大阪に本社がある商社のクラレトレーディング社は今年、ベトナム中部最大の都市であるダナンの関連会社に、スポーツウェアの生産ラインを導入するために3億円(251万米ドル)を投じる。

この会社では、日本から輸入した生地を使用してスポーツウェアを生産し、米国向けに製品を輸出することとしており、これによりこの会社の縫製作業におけるベトナムでの生産の割合は、現在の55%から60%以上となる。

クラレトレーディングはまた、ベトナム最大の都市ホーチミン市において、織物や染色などの繊維生産に対する数十億円規模の投資を検討している。

別の日本企業である伊藤忠は、TPPの議論が熱を帯びる以前から、ベトナムでのプレゼンスを確立してきた。 2014年に同社は、毎月50万メートルもの生産能力を持つ織布工場をベトナムに設立した。

日本の繊維メーカーである東レは最近、蝶理と協力し、ホーチミン市にある縫製拠点での増産を進めている。東レでは、ホーチミン市の工場をグループの主要生産拠点に位置付ける計画とし、蝶理がその完成品を米国やその他の市場へ出荷する役割を担う。

日本の紡績業者であるシキボウは、中国の縫製工場での生産を縮小し、ベトナムの合弁工場での生産を増加させる。同社では間もなくこのベトナム工場において、寝具用生地の生産を開始する予定としている。

2015年には繊維・衣料品分野において、多くの巨大な外国投資プロジェクトが認可され、実行に移された。

ビンズン省は、台湾のFar Easternグループ傘下のPolytex Far Eastern社が、2億7400万米ドル規模の衣料品プロジェクトに着手するのに投資ライセンスを与えた。

この工場はBau Bang工業地区に99ヘクタールを占め、アパレル部門向けのサポート製品を生産する。

この工場では、年間4万3200トンのポリエステル、1億2700万平方メートルの編地、9600万平方メートルの綿織物の生産能力を持つよう設計されている。

Far Easternグループではプロジェクトの第2フェーズにおいて、7億から10億米ドルを追加投資する計画としている。

ドンナイ省は、Nhon Trach 5工業地帯で産業用繊維を生産するために6億6000万米ドルを投じるHyosung Istanbul Tekstil社プロジェクトを承認した。

このプロジェクトはトルコで登録されているが、実際の投資家は韓国のHyosungグループである。Hyosungベトナム社は、既に9億9500万米ドル以上の資本投資を登記しており、ドンナイ省の繊維・衣料品部門においてよく知られた存在となっている。

香港のWorldonベトナム社はまた、ホーチミン市のアパレル部門で、3億米ドル規模のプロジェクトを実行する承認を得た。このプロジェクトはクチ県のDong Nam工業地区で、50ヘクタール以上を占めている。

巨大な繊維・衣料品プロジェクトにより、ベトナムの製造・加工部門は、2015年上半期で過去最高となる41億8000万米ドルもの新規FDIを受付け、この期間における総FDI承認額の76.2%を占めている。

 

(後編へつづく)

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最終更新:2016年03月11日11:16

ベトナム:南部の企業が旧正月休暇明けの労働者確保に悪戦苦闘

ホーチミン市とその他南部にある省では、テト(旧正月)明けにアパレル、フットウェア、木材加工や電子機器などの産業において何千もの労働者を必要とする。

ドンナイ省の労働傷病兵社会部門によると、500社以上の企業がテト明けに総計3万人以上の労働者を雇用しようとしている、とした。このうち、外資系企業(FDI)では、2万5000人の従業員を求めている。

雇用需要はアパレル、フットウェア、木材加工の分野で強く、Taekwang Vina社, Changshinベトナム社、Pousungベトナム社を含む多くの企業で500人以上の労働者を雇用しようとしている。

今年の雇用需要は昨年と比較して約30%の増加が見込まれる、とドンナイ省労働傷病兵社会部門のPham Van Cong副局長は述べた。

ドンナイ省雇用サービスセンターのHuynh Ngoc Long所長は、企業の雇用需要を満たすために、当センターで2月25日に今年最初のジョブフェアを開催することを決めたという。

Long所長は、南部の雇用需給の逼迫は、北部および中部出身の出稼ぎ労働者が自宅近くの工業団地で働くことを望み、(南部の)労働力が減少しているためと考えている。彼は、労働者らは年の初めに転職する傾向があるが、各社事業拡大のために労働者を新たに採用しようとしているようだ、と述べた。彼の経験によると、企業では4月に新規受注を受けることが多いためである。

南部ビンズン省では今年、110社以上の企業がその需要増に応えるために、約2万人の労働者を採用するとしている。

地方労働連合のBui Thanh Nhan副会長は、ほとんどの企業において89%以上の労働者が休暇から職場復帰し、火曜日に操業を再開したと述べた。

ビンズオン省の労働傷病兵社会部門によると、今年テト休暇のために帰郷した労働者の数は、例年より減少したようだ。

昨年はテト休暇により15万人も帰郷したのに対し、今年は約10万人と推定されており、そのため省の労働市場は休暇終了後も落ち着いている、とのことである。

ホーチミン市人材需要予測・労働市場情報センターのTran Anh Tuan副センター長は、ホーチミン市にある企業は、テト休暇後に1万9000人の従業員を新規採用する必要がある、と述べた。

この1万9000人の雇用のうち、30%はパートタイムや季節雇用であり、そのほとんどが、マーケティング、販売、観光サービス、家事労働、接客、建設、その他分野への従事者である。

Tan Binh 工業団地にあるTien Loi縫製会社のNguyen Thanh Hung社長は、旧正月を祝うため帰郷する従業員のために無料バスを出し、休日後に従業員に仕事に戻ってもらうためにボーナスを支給したものの、結果的にたった70%の従業員しか仕事に戻らず、同社の生産は悪影響を受けた、と述べた。

また、同社では大型の契約を履行するのにさらに50人の労働者を必要としているが、まだ雇用できていないことを明らかにした。

休日前後に支払われた手当てのおかげで今年は約85%の労働者が仕事に復帰し、ホーチミン市の休暇後の労働者不足は例年と比較して緩和されているようである。

旧正月休暇後の労働力不足は、従業員離職者数の3~4%、総雇用者数の6~8%の割合を占めると推定される、とTuan副センター長は述べた。

 

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最終更新:2016年02月24日09:18

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