インドシナニュース

ベトナム:国内企業、外資系靴生産市場参入に壁

世界の大手靴メーカーらが、主にベトナムで、パートナー企業に製造を委託しようとする動きが出ている。だがその生産チェーンに、ベトナム企業が入り込む余地はほとんどないようだ。

ナイキやアディダスは毎年、何億足ものスポーツ・シューズをベトナムで生産している。一方、ベトナム企業は、こうした海外企業と競合するのは難しいと感じている。

ベトナムでは、約80社の靴工場がアディダスの生産を請け負っている。だがその90%が

Pou Yuen Vietnam社やPungKook Saigon III社といった、韓国系や台湾系の海外企業だ。ほとんどの工場はホーチミン市やビンズン省、ドンナイ省、タイニン省にある。

アディダスは、世界65カ国に1200件の工場を有しているといわれている。ベトナムは昨年、同ブランドの生産国としてアジアでトップ5に数えられる国となった。

またアディダスは、ベトナム全土にわたって約100店舗を展開している。一方ナイキは75種類のシューズをベトナムで生産し、約30店舗を展開している。

ナイキがベトナムで生産を開始したのは1995年のことだ。その際、韓国系と台湾系の企業10社と提携し、ビジネス上の関係を構築した。ナイキの生産拠点は、その約75%がアジアにある。

ビジネス・ジャーナルによれば、ベトナムは昨年、世界中のナイキ製品の42%を製造し出荷した。この数字は、中国やインドネシアなど、他の供給国を上回るものだった。

またベトナム皮革履物協会(Lefaso)の話では、ナイキやアディダス、プーマといった大手靴メーカーは、委託先となるビジネス・パートナーを、中国やバングラデシュではなくベトナムで探す傾向にあるという。

だが、こうした世界的なブランドの新たな戦略が、ベトナム国内のメーカーにメリットをもたらすとは限らない。

Lefaso のNguyen Duc Thuan会長は、海外企業を含むベトナムの靴メーカーは皆、ベトナム産の原材料を使いたがっていると話す。と言うのも国産の原材料を使用すれば、各種貿易協定(FTA)の枠組みにおいて、特恵関税の適用を受けられるからである。

Thuan会長によると、ベトナム製の靴・履物において、国内調達率の割合は約55~60%だが、製品のほとんどが外資系のサプライ・チェーンによって製造されているものだという。

エコノミストらもまた、ベトナム企業に対して、大手海外企業がベトナムでビジネス・パートナーを探しているという新たな戦略に、過剰な期待を持つべきではないとコメントしている。

事実、既にベトナムで生産活動を行っている外資系の生産チェーンのなかに、これまでのところベトナム企業はほとんど含まれていない。

Dong Hung グループの Ha Duy Hung社長は、海外投資家がベトナムで事業を始める際には決まって、原材料の供給を任された「衛星企業」を連れてやって来ると話す。その様子についてHung社長は、「海外から靴・履物メーカーが1社やって来れば、生地やソール(靴底)、靴ひもを扱う企業も一緒にやって来ます。その結果、1つの生産複合体を形成するのです。ベトナム企業が、その生産チェーンと結びつくのは至難の業と言えるでしょう」と述べた。Dong Hungグループは、ベトナム資本100%の会社である。

 

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最終更新:2014年12月12日06:00

ベトナム企業、自社オペレーションによる物流で輸出入手数料の負担低減

ベトナムで輸出入を行う企業は現在、港における各種手数料の導入を不満とし、自社オペレーションで物流業務に対応している。

Cat Lai港で今年7月末、数社の企業が過重量のために足止めされた輸入貨物を引き揚げようとしたところ、運送会社から、新規手数料として、1コンテナ当たり50~100ドルの「船混み割増料金(PCS)」の通知を渡された。

だが新規で導入された手数料は、これだけではない。輸出入を行う企業は今や、衛生費、修理費、倉庫料、送り状手数料なども負担しなければならなくなっている。

関連事業団体の代表者らは、各種手数料の導入や急激な値上げについて不満の声を上げ、昨年1年間だけでも、10種類の手数料や割増金が2~3割値上がりしたと訴えた。

ベトナム皮革・履物協会(Lefaso)の職員によれば、会員企業は毎年、靴・履物の総輸出額のうち約1%(1億1000万~1億5000万ドル)を手数料として負担しなければならないという。

手数料の額は運送会社によって異なり、1コンテナ当たり9万ドンの衛生費を徴収する運送会社もあれば、15万ドンというところもある。一方、データ送信サービスに7~8ドル請求する会社もあれば、25ドルというところもある。

Lefaso のTruong Thuy Lien氏は「運送会社による手数料の値上げには断固反対。この件については各管理当局にも申し立てているが、運送会社らはいまだにわれわれの訴えに耳を傾けようとしない」と話す。

また「手数料の種類は増えていくばかり。以前は10種類だったものが、今では15種類にまで昇っている。運送会社によって必要な手数料も異なり、金額も異なる。他社と比べて2倍近くの金額を請求してくるところもある」と話し、さらに「輸送費に至っては3カ月に1度の割合で値上げしてくる始末。これは到底受け入れられない」と続けた。

アパレル大手Nha Be縫製株式総会社の幹部によれば、同社ではPCSだけでも月に4億ドン(2万ドル)の支払いになるという。また輸出入量が多いことから、輸送費は年間約700~800億ドンにまで昇る。

Nha Be社は運輸省に対して抗議し、過剰な手数料の徴収は国内の企業にとって負担になるだけだと主張した。同時に不当に高い手数料を適正化するよう、同省の介入を要請した。

だが同省の回答を待つ一方で、Nha Be社は「政府が対策を取るまで、自分の身は自分で守らなければならない」としている。

Nha Be社のPham Kieu Oanh社長の話では、同社は昨年末以来、自社で貨物の運搬や輸送を行っているという。通関に必要な手続きも自社で行い、経費削減に努めている。

Oanh社長は「(自分たちで実際に業務を行ってみたことにより)運送会社がこれまで法外な手数料を請求していたことが分かった」と話す。

また「運送会社の利用をやめてから、これまで200億ドンの輸送費を削減した」と続け、「ホーチミン市1区で物流会社のオフィスを借り高い家賃を払っているが、それでもなおかなりの経費削減につながっている」と語った。

さらに「手数料は現在輸入に7~8種類、輸出に11種類ある。だが一部の業務や手続きを自社で行うことができれば、わずか3種類の負担ですむ」「自分たちで作業すれば5~6ドルの手数料ですむものを、運送会社を通すことで35ドルの負担になる場合もある」と話した。

 

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最終更新:2014年10月06日16:53

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