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ベトナム:FacebookをはじめとするSNS小売業の台頭(後)

(前編より)



Facebookを利用した小売業者の大部分ではないにせよその多くは、産休中に収入減を補填する手段として、母親たちによって運営されている。

彼女らの主要顧客も母親らで、販売者を同様の立場である者として信用している。販売者は自らの母親としての評判や経験を利用し、単に商品を販売するのではなく、友人らと育児経験を分かち合っているようだ、とFacebook世代の母親像と食品不安を研究しているNguyen Thu Giang博士は論じた。

ベトナム人は商品に物理的に「触れる」習慣があるため、信頼性の観点から実際にeコマース店舗から商品を注文するのではなく、インターネット上で価格をチェックするだけのことがよくある。一方でFacebookの小売業者は、より柔軟な返品ポリシーを提供し、顧客は支払い前にまず物理的に商品をチェックすることが可能なことが多い。

ベトナムのオンライン販売は近年急速に拡大しており、現在では国の小売市場の3.39%を占めている。地元メディアによると、ベトナムの小売市場は昨年10.9%増の17327000万米ドルとなった。

世界銀行は、現在2000億米ドル規模のベトナム経済は2035年までに1兆米ドルにまで拡大すると予測している。現在日額15米ドル以上の消費をする中産階級はベトナム総人口の11%しかいないが、今後は50%以上に増加することが予想されている。

ある推計によると、2020年には人口の約30%がインターネット上で商品やサービスを購入し、年間平均で350米ドルを消費するようになるという。

しかし、Trangさんは、SNSで、注文した後にわずかな手数料負担でお気に入りの化粧品やファッション、家庭用品を玄関先まで届けてもらうのを止める理由はないと考えている。

SNSは、今後も私のお気に入りのショッピング手段となり続けるでしょう。」



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最終更新:2018年05月28日12:02

ベトナム:FacebookをはじめとするSNS小売業の台頭(前)

オンライン小売業者は、市場シェアを獲得するために数百万ドルレベルの投資を強いられている一方で、Facebookの個人小売業者は大金を稼ぎ出している。

都市に住む多くのベトナム人女性と同様、Nguyen Thu Trangさんはいつもスマートフォンを手放すことができない。彼女は毎朝まず電話でFacebookをチェックし、友人の動向と同時にどんな売り物が出ているかを確認する。

SNSは友人との交流や最新トレンドを追うのに役立つだけでなく、非常に有効なショッピングチャネルでもあります。」とハノイに住む32歳のこの会社員は言った。

Trangさんは、販売者に具体的な情報を直接問い合わせることができるため、国内のeコマースサイトよりFacebookを好んで利用している。アパレルや靴などのファッション製品については、品物を受け取った際に、サイズが合わない、品質が期待通りでないような場合は商品を返品することができる。

Trangさんは、FacebookInstagram、地元のZaloなどのチャンネルで定期的に買い物をする、ベトナムのソーシャルメディアに通じた何百万人もの中の一人にすぎない。彼らは、食料雑貨やホームメイド製品、化粧品、衣料品、家庭用品など、家族経営の個人オンライン業者から何でも購入する。

販売者と消費者が簡単に結びつくことのできるユーザーフレンドリーなインターフェースによって、多くのベトナム人が、欲しいアイテムをいつも提供しているわけではないeコマースの大手サイトに行くのではなく、SNSによるショッピングを選択している。

専門家によると、特にFacebookなどベトナムのSNSは、ユーザーの注目を集め、利用を促進するようにデザインされたニュース配信システムによって大勢のユーザーを獲得しており、これらのプラットフォームは素晴らしい市場の一つとなっている。

マーケティング・広告代理店のWe Are Social社が出したレポートによると、昨年Facebookのユーザー数は、国の人口約6400万人の半数以上で世界で7番目の水準となったという。

ベトナム人はまた、他の東南アジアの国々よりもFacebook利用に多くの時間を費やしており、ビジネスを始めるためのプラットフォームとしてもFacebookを使用する傾向が高い、とComScore Inc.のアジア太平洋担当上級副社長のJoe Nguyen氏はBloombergに対して述べた。

多くの人は本業に加えてちょっとした副収入を得る目的で、Facebook上で商品を販売している。しかしFacebookを市場として真剣に捉え、SNS上でビジネスを展開しようとしている者もいる。

Facebookベトナム代表のHuynh Kim Tuoc氏は、Vietnam Online Business Forum 2017において、1920歳の若者約50人がオンラインでビジネスを行うことによって億万長者になったとの見方を示した。

「他の地域ではこんなに多くの成功者は出ていません。」とJoe Nguyen氏は言った。「ベトナム人は起業家精神に満ちており、誰もが何か販売できないか考えています。」

ハノイのバイオテクノロジーセンターで働くNguyen Thanh Maiさんもその一人である。顧客は彼女のFacebookを通じて、銀行振込みや着払いで新鮮な食材や加工食品を注文することができる。

SNSを通じて商品を販売するのが最も簡単な方法です。」とMaiさんは言った。「実店舗ビジネスのように毎月家賃を支払う必要がないのが、私のような新興事業家にとって大きなメリットです」

このオンラインショップは、35歳の会社員であるMaiさんを立派な起業家にさせた。2年後となる現在では、彼女の個人ビジネスは8人の従業員を雇用している。

「人々がSNSを嗜好する限り、私はそこで生計を立てることができます。」とMaiさんは言った。

地元当局の推計によると、ハノイとホーチミン市だけでも少なくとも27000Facebookアカウントでソーシャルメディアネットワークを小売プラットフォームとして利用しているが、こうした店舗からどのように税金を徴収するのか、その方法はまだ確立されていないという。



(後編につづく)



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最終更新:2018年05月28日06:01

ベトナム:eコマース大手各社、国内市場における収益確保に苦戦(後)

(前編より)



潜在市場

されども、ベトナムのeコマースは将来的にまだ大きな可能性を秘めている、と専門家らは考えている。

商業用不動産サービスおよび投資会社のCBRE Vietnamが実施した約1000人を対象とした調査によると、約25%の人が実店舗での買い物の頻度を減らしていくだろうとし、約半数が将来的にオンラインで買い物をしていくと回答した。

ベトナムのBusiness Studies and Assistance CenterBSA)の年次調査によると、オンラインで買い物をする人の割合は、前年の0.9%から今年は2.7%と約3倍になった。若者がオンラインショッピングをもっと利用し始めれば、eコマースは小売業者にとって開拓の余地のある潜在的な市場と考えられ、顧客にも多くの利益がもたらされることになるだろう、とBSAの代表は述べた。

オンライン小売のShopee VietnamTran Tuan Anh CEOは、顧客の行動は日々変化していおり、eコマースは急速に成長する分野となるだろうと述べた。「ベトナムの人々はオンラインショッピングに非常に馴染んできており、今年はeコマースの年になるでしょう。」と彼は述べた。

価格はベトナム人顧客にとって引き続き重要な要素であるが、製品の品質とサービスもますます重要になってきている、と彼は述べた。ますます多くの消費者がeコマースを認知するにつれ、ブランド、サービス、テクノロジーや、出荷や支払いなどの付加価値サービスを改善する必要があるとAnh氏は述べた。

TikiTran Ngoc Thai Son CEOはまた、伝統的な実店舗でのショッピングからオンラインショッピングへの移行は避けられないと考えている。現在ベトナム小売市場の収益約900億米ドルのうち、eコマースは3%を占めており、将来的には5%~10%にまで成長するだろうとSon氏は述べた。しかし彼は同時に、オンラインショッピングは実店舗の小売業に取って代わることはできないだろうと述べた。

Vietnam Online Business Forum 2017において、eコマースの専門家であるDuc Tam氏は、「ベトナムのeコマース市場の成長率は、日本の2.5倍となる約35%と推定されています。」と述べた。

ある推計によると、2020年には人口の約30%がインターネットで商品やサービスを購入し、それぞれ年間で平均350米ドルを消費するようになるという。



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最終更新:2018年05月23日12:04

ベトナム:eコマース大手各社、国内市場における収益確保に苦戦(前)

オンライン小売業者各社は、競争の激しいベトナム市場において運営コストが高騰しているため、長い間収益確保に苦労してきた。

ベトナムで最も人気のあるeコマースサイトの1つを運営するTiki.vnは、直近2年間で3220億ベトナムドン(1400万米ドル)もの損失を計上した。

衣料品、家庭用品、電子機器など様々な製品を販売するTiki.vn2017年に計上した損失額は、2016年の7倍にもなり、資本金を3倍に増資する要因ともなった。

近年損失に苦しむeコマース企業はTiki.vnだけではない。

2016年に中国の大手小売企業であるAlibabaに買収される前年となる2015年に、Lazada Groupはベトナムを含む東南アジア市場において33400万米ドルの損失を計上したと発表した。TechCrunchによると、この損失額は2014年の2倍に膨れ上がったという。

Lingo.vnDeca.vnBeyeu.comなどいくつかの地元eコマース企業は長期的な損失に苦しみ、閉鎖を余儀なくされている。



オンライン小売業者の課題

専門家によると、eコマースは投下資本を回収し、収益を獲得するのに時間を要する産業であるため、ベトナム市場における大手企業各社の損失はある意味当然なものだという。 米国のAmazonAlibabaのようなeコマースの巨大ブランドでさえ、収益を獲得するのに10年間を要した。

運営コストの中でも特に、物流コストが損失計上の主な理由の1つである。大手eコマース企業では、数千平方メートルの敷地と数百人もの従業員を抱える大規模な倉庫を必要としており、その物流コストは売上の6070%を占める、と専門家のVu Vinh Phu氏は述べた。

この莫大な費用負担の問題はTikiLazada Vietnamの場合でも同様で、各社ともホーチミン市に、4000平方メートルを超える敷地に300人の従業員を抱える倉庫を保有している。これらの倉庫の運営コストは、1ヵ月当たり10億ベトナムドン(約44000米ドル)もかかると推測される。TikiLazada Vietnam両社で3カ所の倉庫を運営しているため、年間200万米ドルものコストがかかっていると地元メディアは報じた。

加えてマーケティング費用が、ベトナムのeコマース企業にとって高額のコスト負担の一因となっている。市場に参入する際にLazada Vietnamは、ユーザーを増やして市場シェアを獲得するために、テレビやオンライン広告に多額の投資を行った。地元メディアによると、この会社では広告宣伝のために最大で月額200万米ドルを費やしていたという。

またFacebookZaloなど、ソーシャルネットワーク上でのショッピングが人気となったことが、大手オンライン小売業者にとっての新たな課題を生み出している。不動産コンサルティングを行うSavills Ho Chi Minh CityPham Thai Binh代表は、「LazadaTikiShopeeなど大手eコマース企業と、ソーシャルネットワーク販売業者の間の競争は不均衡なものとなっています。」と述べた。

ソーシャルネットワーク上のビジネスは高い投資コストを負担する必要がないため、商品価格帯が低く、多くのベトナム人ユーザーを惹きつけいているとBinh氏は述べた。一方で大手オンライン小売業者は、スタッフ、運営システム、その他関連コストに多額の投資を行わなければならない、と彼は続けた。

ベトナム人は製品に実際に「触って確かめる」習慣があるため、オンラインサイトで実際に注文するのではなく、ただ情報を収集しているだけのことが多い。情報と顧客サービスツールの欠如もまた、この問題の一端を担っている。

市場で生き残るために、ベトナムの大手小売業者は価格競争のプレッシャーに晒されており、そのことが損失の計上につながっている。地元メディアの報道によると、投資家からの圧力によって、多くの企業では時には市場価格の1020%引きで販売せざるを得ないという。



(後編につづく)



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最終更新:2018年05月23日10:03

ベトナム:ファッションがオンラインショッピングを牽引

多忙なスケジュールに人々が振り回されるなか、ECサイトの需要が高まっている。

Eコマースがベトナムで急成長し、ショッピング好きの人たちは、自らの足でいくつもの店を歩き回ることから、コンピュータやスマートフォンを使用し、家でゆったりくつろぎながら好みのファッションアイテムを検索して買い物を楽しめるオンラインショッピングへ移行してきている。

ホーチミン市Binh Thanh区の会社員であるHaさんは、1日ほぼ10時間の勤務にもかかわらず、オンラインショッピングを利用することで毎月新しい服を買うための時間を見つけることができる。

新しいドレスをインターネットで検索すると、コンピュータが勝手に、彼女が利用するソーシャルメディアチャネルやフォローしているニュースサイトの広告欄に新しいファッションアイテムを表示する。

「欲しい服を見つけるために、お店を1件1件回る時間はありませんが、インターネット上ではそれが可能です。もちろん、インターネットで購入するリスクもありますが、期待通りの商品が手に入れば、またそのお店で買うと思います」と彼女は言う。

多くのベトナム人女性が、フェイスブック上で流れるオンラインショップ商品のライブストリーミングを毎晩見ていることもあり、この傾向はますます強まっている。

昨年10月、ベトナム市場調査会社 Q&Me が発表した調査によると、ベトナムではオンラインで購入された商品として、アパレル商品がトップに立ち、IT製品、化粧品、食料品と飲料、書籍、文房具がそれに続く。

また、18歳から39歳までのアンケート回答者のうち、73%の回答者がファッションアイテムを購入するためにインターネットを利用したということも発表された。

ベトナムでこの傾向が広まり、オンラインショッピングのプラットフォームであるLazadaは、Calvin Klein Jeans、Levi’s、DuneやDieselをはじめとする世界有数のブランド代理店のAu Chau Fashion and Cosmetic Co. Ltd (ACFC) とパートナーシップを提携。

Lazada は、この動きはアパレル商品や化粧品部門の発展の後押しするものであるという野望と、2020年までに、これらがベトナムのEコマース市場において主要部門になるという目標を述べた。

Lazada VN のブランドマーケティング戦略部長Nguyen Thanh Thuy氏は、「昨年はアパレル商品の売上が倍増し、さらにプラットフォームに登録されるファッションプロバイダの数も4.5倍に増えた」と言う。

ベトナムEコマース協会は、ベトナムのEコマース市場が昨年に比べ25%増加しており、以後3年にわたってその成長は維持されるだろうと期待している。

さらに2020年までにオンラインショップの売上が100億米ドルに達し、それは国の小売市場の収入の5%を占めるだろうとも予測した。

盛んな市場は、大手海外企業の注目をも集める。

昨年、中国の複合企業であるアリババが正式にLazadaに投資、ベトナム市場に参入しており、続いてその4か月後にはアメリカの大手EコマースサイトのAmazonも参入した。

今年の初めには、中国で2番目に大きいEコマース会社JD.com Incが、その目標の達成や物流等を補助するために、ベトナムをベースとするオンラインショップTikiに投資する計画を発表している。

JD.comはベトナムのエンターテインメント・ソーシャルメディア会社VNGコーポレーションとともに資金調達を行った。

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最終更新:2018年05月21日06:01

ベトナム:韓国人雇用者に見捨てられた労働者に雇用を保障

賃金未支払いのまま雇用者が逃亡してしまった不運な労働者達を受け入れることに対し、15企業が合意に至った。

旧正月を目前に、韓国系の雇用主が1月分の賃金を支払うことなくベトナム国外に逃亡した事を受け、Texwell Vina社の労働者は膠着状態に陥っていた。

それに伴い、南部ドンナイ省の関係当局は地元繊維工場の労働者約2000人の利権保護の手配を行なっていたのだ。

規定に従ってTexwell Vinaとの契約を終了し、他の会社にそれを適用させることが労働者を救うことになるだろうと、月曜に開催された省内の人民委員会との会議にてドンナイ省労働組合は説明した。

15の企業が労働者の受け入れに合意しました。明日の朝、人事担当者達がTexwell Vinaに来社し、申請を受理する予定です。」と組合長は述べた。

先月初め、Trang Bom地区、Bau Xeo工業ゾーンにあるのTexwell Vina工場の周りに、賃金の支払いを求める数百もの労働者が数日間に渡って集会を行ったことにより、危機状況にある労働者が新聞の見出しを飾った。抗議者達は省の関連当局に対し、労働者の未払い給与の半分に充当する70億ベトナムドン(308000米ドル)を支払う様要請した。労働者はそれを持って故郷に帰り、旧正月(テト)を祝うことができる。

しかしながら工場の経営者は旧正月が終わった後もベトナム国内に戻ることはなく、ホーチミン市内にある韓国領事館は関連当局に対し、韓国国内にある工場の親会社が同じく閉鎖されていることを説明した。

テトを目前にして、労働者に対するホリデー・ボーナスの支払いを避けるために雇用者がベトナム国外に逃亡するというケースは、南部の工業ゾーンではこれが初めてではない。今年初頭、サイゴンの繊維会社では韓国人経営者が姿を消した事を受け、600人以上の労働者が賃金を求めて1週間以上もストライキを行った。

ホーチミン市労働連盟によると、20181月時点で、少なくとも5つの事業が約900名の労働者に対する2017年以降の賃金・社会保険料を未支払い状態であり、こうした労働者はお金が足りないことから216日から始まった旧正月(テト)を祝うことができない状態であるという。

それ以外にも200のビジネスで昨年の経営状態が厳しく、休日ボーナスを支払うのが難しいかもしれないという。

2017年、ベトナム経済は過去10年で最高となる6.8%の成長率を見せたが、それが全ての人に利益をもたらしたわけではない。

昨年ベトナムでは最低賃金が月額375万ベトナムドンに引き上げられたが、対前年比7.3%増と記録上最も低い引き上げ率にとどまっている。2018年半ばより、さらに6.5%の引き上げを行う事を政府は承認している。

ベトナム労働者・労働組合研究所が昨年、2600人の労働者に対し調査を行ったところ、その3分の1が現状の賃金では暮らしていくことができないと回答しており、また12%が基本的な出費を賄うことができないため残業せざるを得ないと回答していたと言う。



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最終更新:2018年03月12日05:59

ベトナム:テト(旧正月)に向けて、オンラインショッピングへ移行する人が増加

多くのオフィスワーカーにとって、テトの準備で混雑しているスーパーで買い物をする時間を捻出することは難しい。

オンラインショッピングは多くの消費者、特にテトに必要な商品を満載に詰め込んだショッピングカートで混雑するスーパーのカウンターで、長時間を待つことができない忙しいオフィスワーカーに支持されている。

215日に始まるテト前夜に向け、国民はみな休日の準備のためにいくつか買い物を行うが、前年同期と比較してオンライン売上高は急増しており、オンライン広告会社のCriteo社によると、特にファッション分野で86%、食料品や雑貨分野で51%も増加しているという。

「旧正月までの期間、人々は新しい洋服やお祭りに必要なご馳走を買いだめるなど、特定分野での売上増加が見られます。」とCriteo社のAlban Villani東南アジア・香港・台湾統括部長は述べた。

「現在消費者は、特にモバイルアプリでのオンラインショッピングを嗜好しており、事業者は適切なプラットフォームに適切なタイミングでデジタル予算を集中して投下する必要があります。」

スーパーマーケットで買い物をする時間的余裕がない多くの人々、特にオフィスワーカーは、食品、飲料、衣料品や桃の花に至るまで、テトに必要なものが何でも揃うオンラインショッピングを選択する。

「私はeコマースサイトで花と果物を買いましたが、数時間もすると商品が届きました。」とハノイのHai Ba Trung 地区で事務員として働くNguyen Thu Ngaさん(30歳)は言った。「果物は新鮮で、素敵なラッピングがされていましたが、花はウェブサイトで見たほど良いものではなかったので、返品しました。」

「数回クリックするだけで、テトに必要なものはすべて手に入れることができ、非常に便利です。」と述べ、一方で何百人もの人々が混雑した店のカウンターで何時間も待っていたようだと続けた。多くの人々は支払いの順番が来るのを待つことができず、ショッピングカートから離れざるを得なかったという。

ベトナムでは、インターネットの利用とスマートフォンの所有が急増している上、大手小売業者が大規模な投資を実施してきたことにより、電子商取引が急速に拡大した。

ホーチミン市、ダナン、カントーだけで、2016年の小売市場におけるオンラインショッピングの浸透率は5.4%から8.8%に増加し、オンラインでの買い物は伝統的小売の3倍の価値となった、と市場調査会社のKantar Worldpanel社は最近のレポートで明らかにした。

 

巨大な成長可能性

他の新興市場同様、ベトナムは伝統的小売から電子商取引へ商流が移行しつつある。

ほとんどのオンライン客は代引きで購入し、中央銀行のデータによると、ベトナム国民約9500万人のうち、59%が銀行口座を保有しているという。

経済学者らによると、このことは長期的に電子商取引の発展を阻害し、特に高額商品購入の制約となるという。大半のベトナム人消費者はまた、実際に購入する前に製品を見ることを好む。

それでも中間所得層とスマートフォンユーザーの拡大を背景に、電子商取引分野の成長可能性は膨大である。

Nielsen Vietnam社の発行するSmartphone Insights Report 2017によると、全国の携帯電話所有者の中でスマートフォンを利用する人の割合は、2017年に84%にも達し、前年の78%から大幅に増加した。

Reutersは昨年、ベトナムには現在5200万以上のアクティブアカウントがあるとするソーシャルメディアのWe Are Social and Hootsuiteの発表を紹介した。これは、約9200万人のベトナム人口の半分以上がオンラインユーザーということを意味する。

「ベトナムの電子商取引市場の成長率は、日本の2.5倍となる約35%と推定されます。」とこの分野の専門家であるDuc Tam氏は、最近開催されたVietnam Online Business Forum 2017で述べた。

ベトナムのオンライン売上は近年急速に拡大し、国内小売市場の3.39%を占めるようになった。小売市場全体では、前年比10.9%増となる17327000万米ドルの売上となった。

世界銀行は、現在2000億米ドル規模のベトナム経済は2035年には1兆米ドルにも達すると予測している。一日15米ドル以上の消費を行う中産階級は現在11%に過ぎないが、そうなれば人口の半分以上が新たに中産階級に加わると予想されている。

ある推計によると、2020年には人口の約30%がインターネットを通じて商品やサービスを購入し、年間平均350米ドルを支出することになるという。



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最終更新:2018年02月19日06:31

ベトナム:賃金未払いの600人の労働者がホーチミン市でストライキ

報道によると、この会社では約135万米ドル相当の賃金と社会保険料の債務を負っていたという。

ホーチミン市にあるアパレル縫製会社で働く600人以上の労働者が、韓国の雇用主が姿を消した後、賃金支払いを求めて1週間以上ストライキを行っている。

ホーチミン市北部のCu Chi地区にあるNam Phuong 社の労働者らは、当局職員と面会はしたものの、全額支払いを受けるまでは仕事に戻ることを拒否した。

Cam Giangさん(25歳の従業員)は12月分の給料として、同僚らと各700万ベトナム・ドン(308米ドル)以上の支払いを待っていると訴えた。

彼女は、この会社の役員が2週間以上も「姿をくらまして」おり、資産も押収されている兆候があると言った。

Giangさんはこの国最大のお祭りである旧正月を1ヵ月先に控え、国中の労働者が休暇ボーナスを心待ちにしている中、自分は「惨めな」気分であると言った。

「私は生後9ヶ月の赤ちゃんを持つシングルマザーです。大家は家から退去するよう要求してきており、保育園も支払いをしなければ赤ちゃんを預かることはできないと言っています。」と彼女は明かした。

彼女は8年間も会社のために懸命に働いたのに対し、受けた仕打ちはあんまりだと言った。彼女は12月だけで73時間も残業したという。

彼女の同僚の多くは貧しい移民で、同様の窮状に陥っている。

同じ会社で働いていた何組かの夫婦は、余分な出費を避けるために子供らを工場に連れて行っていた。

また別の労働者のPhu My Thanhさんは、会社からは12月分の給与支払いと、仕事に戻れば年末ボーナスを支給すると約束した書面が提示されたと明らかにした。「しかし、我々はそれを一切信じていません。」と彼は言った。

ジュニアマネージャーのVuong Duy Lamさんは、企業幹部は何日も姿を見せていないと言った。

この会社では現在、総額40億ベトナム・ドン(176140米ドル)以上の未払賃金負債を負っていると彼は推定している。

市の社会保険事務所の担当者は、同社では266億ベトナム・ドン(約117万米ドル)の社会保険料を滞納しており、同市で2番目に大きな債務者であると明らかにした。

多くの女性労働者は、こうした巨額の滞納金のために社会保険事務所から妊娠手当を受けることができないでいる。

ホーチミン市労働連合によると、2017年以降少なくとも5つの事業所が未払賃金と社会保険料の負債を負ったままで、約900人の労働者が金欠により、216日に始まる旧正月(テト)を祝うことはできないだろうと推測されている。

また別の200の企業でも財政状況が逼迫しており、休暇ボーナスを支払うことが難しいと主張している。

ホーチミン市北東のThu Duc地区にあるFenix Knitting社も、200人以上の労働者に未払賃金と社会保険料債務約135億ベトナム・ドン(約60万米ドル)を負って、昨年11月に倒産を申請した。

「他の人々が旧正月のボーナスを心待ちにしている間、我々は仕事を探さねばなりません。」とHungと名乗る労働者の一人は言った。

ベトナム経済は2017年に6.8%も成長し、10年ぶりの最高水準となったが、誰にも利益をもたらしていない。

ベトナムは昨年最低賃金を7.3%引き上げて月額375万ベトナム・ドンとし、名目最低賃金引き上げ率は記録的な水準となった。政府は2018年中頃から、さらに6.5%の引き上げすることについて承認した。

ベトナム労働組合研究所が昨年調査した2600人の労働者のうち3分の1は、所得水準が生活していくのに十分ではないと回答し、12%は残業代なしには基礎的な生活費でさえカバーできないと答えた。



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最終更新:2018年01月18日05:50

ベトナム:国内市場で後れをとる現地ファッション企業

デザイン力やマネージメント力、さらには資金力が弱いことから、ベトナムの現地企業は外国競合企業との競争で後れをとっている。

Le Thu Haさんは自らをファッション通と称している。Haさんは月の給与の半分を自らの衣服に費やし、ウェブサイトや店舗で次に買う洋服を何時間もかけて探す。

しかしながら、例え50%70%の割引があったとしても彼女が国内ブランドを選ぶことはない。

ハノイ出身の会計士である35歳の彼女によると以前は国内製品を購入していたそうだが、今では中国やタイ、韓国の衣料品が大量に流入しており、外国の様々なファストファッションブランドがベトナムで展開しているという

「ローカルブランドのものはここ数年一度も買っていません。」ウェブサイトに表示された外国ブランドZaraの新デザインに釘付けになりながら彼女は語った。「(ローカルブランドは)デザイン性に欠け質も良くありません。」

Haさん同様、現地の多くの買い物客が現地で生産された服に背を向けており、国内のファッションブランドは顧客の獲得に苦戦している。

Viet Fashion Companyがその一例だ。2009年から2010年にかけての絶頂期には年間平均30%の成長を遂げていたこの企業は、国内全土に200以上の店舗を展開していた。カジュアルアクティブやハイエンドの商品に焦点を当て、デザインから生産、さらにはマーケティングや小売といったバリューチェーンの全ての段階に関わっていた。

しかしながら、顧客数の減少により生産数は減り、現在では62店舗だけが残っている。

Fociブランドを抱えるアパレル企業Nguyen Tamの状況もこれによく似ている。同企業は60あった店舗全てを閉店し、オンライン販売に完全に移行した。

Saigon Garment CompanyLe Quang Hung社長によると、業界関係者はこうした状況を何年も前に予測しており、外国のファッションブランドが市場に参入すれば競争が激化し現地企業は困難に直面するだろうと見込んでいた。

H&MZaraStradivariusPull & BearMassimo DuttiMangoNine WestOld Navyといったブランドはは全て、潜在顧客数9000万人を超えるベトナム市場に参入を果たしている。

ベトナムには約200の国際ブランドが参入しており、市場シェアの60%以上を占めている。

マネージメント力や資金力といった面で劣る現地企業は、外国競合企業との競争に負けてしまっているとHung氏は述べた。

BluePT 2000Sea CollectionSandingDan Chauといった現地企業は全て生産量を減らし事業を縮小させている。

小売面積の資金調達も現地企業が直面している大きな課題の一つであると同氏はいう。

国際的な衣料品の店舗スペースの平均が20003000平方メートルであるのに対し、現地の衣料品企業が払えるのは3001000平方メートルほどのスペースだけである。ZaraH&Mは、サイゴン市内にいずれも2000平方メートル以上の店舗を借りている。

現地企業が直面するその他の問題としては、急速に変わりゆくファッションの様相がある。

Viet Fashion Companyの代表によると同社では毎年400以上の新デザインを発表しているそうだが、Zaraの新デザイン発表数は1万以上となっている。

マーケティング力の低さも凋落に起因していると産業関係者は語った。

ベトナム繊維協会のLe Quoc An前会長は、現地企業も生産コストを抑えたビジネス戦略を採用すれば長期的に持ちこたえることができるだろうと述べた。



国際市場の開発

国内市場の厳し競争と消費の低さから、多くの現地繊維企業は自国市場の開発に興味を抱いていない。

ベトナム繊維公団(Vinatex)の会員の内20%は国内市場に関与しているが、生産の大半が輸出に回され、国内の販売向けとしては生産キャパシティの25%ほどしか運用されていない。

年間350億米ドルの生産キャパシティがある現地繊維企業にとって年間45億米ドルしかない国内の繊維消費はちいさすぎるのだと、70社の会員企業を要するVinatexCEOLe Tien Truong氏は述べた。

現地企業は外部委託契約に基づく輸出製品の生産に焦点を当てている。

ベトナム繊維協会の発表によると、ベトナムの2017年の繊維製品輸出高は305億米ドルとなる見込みである。

世界第5位の衣料品輸出国であるベトナムは今年10ヶ月間の衣料品輸出高が215億米ドルとなっており、昨年同時期より9.5%増加しているとベトナム統計局は発表している。



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最終更新:2017年12月05日06:01

ベトナム:中国からの偽造品が国内市場を席捲(後)

(前編より)

しかしベトナムのシルク会社であるKhaisilkにおいて進められている犯罪捜査は、別の側面を明らかにした。この30年以上の歴史を持つ有名なベトナムの高級ブランドは、中国製のシルクスカーフに「ベトナム製」のタグを付けることを認めていたという。

この件においてさらに事態を悪化させたのは、あるハノイの企業がKhaisilkブランドから購入した商品について、実際にはそれらは中国産であることについてFacebook上で抗議したのが、このスキャンダルの発端となったことである。

ベトナム繊維協会のVu Duc Giang会長は地元メディアに対し、国内で流通している「ベトナム産」衣料品のほとんどは、実際には中国から密輸された偽造品であると述べた。

政府系のアンチ密輸団体の国家運営委員会389のメンバーであるLe Hong Son氏は次のように述べた。

「密輸業者はしばしば中国から商品を持ち込み、「ベトナム産」のラベルを貼った後、何の疑いも持たない消費者に密輸品を販売しています。」

「こうした偽造品は、お菓子、化粧品から電球、衣料品まで多岐に亘っています。」

中国製品につきまとう悪名が、信頼性の高い原産国にタグを置き換えるよう多くの企業に動機付けてきた。

ベトナム当局は今年上半期に約9万件の密輸品を摘発したが、この委員会によるとこれらの事案のうち1200件しか裁判にはかけられなかったという。

ハノイスーパーマーケット協会のVu Vinh Phu会長は、国内市場に蔓延する偽造品が消費者の地元製品に対する信頼を失墜させたと述べた。

Phu会長同様に、ビジネス研究・支援センターのVu Kim Hanh所長も、中国からの偽造品流入によって、多くの手工業村や企業が倒産の危機に瀕していると指摘した。

地元企業はまた、偽造品によって毎年数十万米ドルもの収益が失われていると訴えている。

専門家によると、国境警備部隊が貧弱であるために、偽造品がベトナム国内に流入可能となっているという。そのため国境警備の強化が必要であるが、中国との国境が長いために困難な状況となっている。

当局は偽造品がいったん地元市場に入ってしまうと追跡に多くのコストがかかるため、それらが国境を越えないようにする必要がある。

政府機関が状況を打破するのを待つ一方で、一部の企業では自衛する方法を見つけだそうとしている。

ハノイにある衣料品会社のオーナーであるNguyen Hong Nhung氏は、偽造品に立ち向かう唯一の方法は自社の製品を改善し続けることだと述べた。多くのアパレル製品のライフサイクルは短く、市場には数カ月以内に新しいデザインが登場すると彼女は指摘する。

「偽造業者よりも早く変革を起こすことです。デザイナーに資金を投じることに躊躇してはなりません。それがあなたを市場ゲームで勝利させる方法なのですから。」とNhung氏は言った。



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最終更新:2017年11月22日12:04

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