インドシナニュース

ベトナム:アオザイ博物館の立役者

(前編より)

 

ベトナムの著名デザイナーであるSy Hoang氏は数年にわたりアオザイを蒐集してきた。

彼が長年抱いてきた夢は、昨年1月に開館したホーチミン市第9区のアオザイ博物館として実現した。この博物館は様々な時代のアオザイとその製作過程を展示しており、Long Phuoc区Long Thuan 206/19/30にある。

博物館はベトナム南部の素朴な風景の中に建つ古い木造建築の邸宅を使用したもので、2万平方メートルの面積を持つ。阮朝歴代の王や王族、女性軍幹部、外交官、芸術家や女優が所有していた60点以上のアオザイを展示している。

アオザイとその所有者についての逸話も掲示されている。

展示の中には、修復された1930年代のLe Mur とLe Phoのアオザイ、1950年代から1960年代の大衿、ヒッピー風のアオザイ、1990年代に著名なデザイナーNinh Hanhが作製したアオザイなどがある。

博物館ではアオザイからインスピレーションを得た音楽、文学、映画や芸術についての展示も行われている。

「私のアオザイへの情熱は1989年にある偶然から膨らみ始めました。それ以降、アオザイを20以上の国で発表してきました。また、私は世界各地で博物館に行きましたが、その中でも、日本の着物博物館には非常に感銘を受けました。こうした博物館への訪問によって、私自身のアオザイ博物館を作りたいという決意が固まったのです」とHoang氏は語る。

Hoang氏のアオザイ博物館への夢は、学生時代から抱き続けてきたものだった。

当時、Hoang氏は地元の美術館や博物館に行き、この伝統的衣装に関する詳細な調査をしたという。

「アオザイは美的、そして倫理的な価値を包含しています。アオザイを着ると、女性は自然に言動や立ち居振る舞いに気をつけるのです。そのため、対面する人はアオザイを着た人に対して恨みや悪意を抱くことができないのです」とHoang氏は言う。

Hoang氏はベトナムでも有数のアオザイデザイナーとして知られており、舞台作品用の衣裳として歴史的アオザイなどもデザインしている。また、実業家としても成功しており、芸術に関する講義も行っている。

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最終更新:2015年02月07日14:00

ベトナム:アオザイの魅力を伝える人々

ベトナムの伝統的な長服であるアオザイの魅力を伝えるため、数十年をかけてアオザイの収集と保全を行ってきたベトナム人研究者と、著名デザイナーがいる。

尊敬を集めるドイツ文化研究者であるThai Kim Lan教授は、1月16日からハノイ市で開催中の展示会にアオザイのコレクションを出展している。

この展示会はハノイのゲーテ学院(56-58 Nguyen Thai Hoc Street, Ba Dinh District)で1月30日まで開催されており、アオザイの魅力と歴史的価値を伝えるため、Lan教授が自ら蒐集してきたアオザイの一部が展示されている。

Lan教授によると、これらの蒐集品はドイツで35年間にわたり保管されていたという。

フエに生まれたLan教授は、ドイツのミュンヘン中心部にあるルートヴィヒ・マクシミリアン大学で1976年に哲学博士号を取得し、2007年まで同大学で比較哲学の講師として教鞭を取った。

Lan教授がTuoi Tre紙に語ったところによると、ベトナム最後の王朝である阮朝(1802-1945)の王族らから譲渡された数点のアオザイは、彼女の家族にとっては家宝のようなものであるという。

「私が1965年に勉強のためにドイツに渡る前までは、アオザイはベトナム南部の女性の最も一般的な衣装でした。行商人までもがアオザイを着てあちらこちらへと移動していました。しかし、その後初めて私がベトナムに戻った1977年には、残念なことに、街中にはもう伝統的な衣装を着ている女性はいませんでした」とLan教授は語る。

家族が秘蔵しているアオザイが忘れ去られ、時間の経過とともに傷むことを恐れたLan教授は、それらの貴重なアオザイをドイツに送るよう母親を説得し、それ以降ずっとドイツで保管してきたのだという。

Lan教授のコレクションの中には、彼女自身が1980年代に蒐集したものも含まれる。

「ハノイの若い人たちがアオザイの展示を非常に熱心に見ていることに驚きました。この展示会は、より大きな企画の一部をなすものです。数人の協力者とともに、今後、ハノイ、フエ、ホーチミンの各都市でアオザイについての講演会を開催することを予定しています」と彼女は付け加えた。

Lan教授は彼女自身の同時代の人々に、様々な時期におけるアオザイの変遷について書き残すことを勧めている。

「アオザイはベトナム料理と同様にベトナム特有のものであり、ベトナムの文化を生きてきた者の経験が必要なのです。現在私はこうした経験談を求めています」とLan教授は話す。

 

(後編へつづく)

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最終更新:2015年02月07日06:01

ベトナム:日本は景気後退も対日輸出に影響なし

日本は2014年第3四半期に再び不況に落ち込んだが、ベトナム経済界は対日輸出の今後の困難を予想するものの、現在までのところ変動はないと判断している。

ロイターによると、7月から9月の日本の国内総生産は年率にして1.6%の減少となり、消費増税による第2四半期の年率7.3%減に引き続いての減少となった。

世界第3位の経済大国の景気は第3四半期で2.1%回復することが予想されていた。

ベトナムの縫製繊維製品、水産品、農産品の輸出業者らは日本からの発注が徐々に減少することはあり得るものの、現在の状況は想定内に留まると話す。

日本へ水産加工品を輸出するSaigon Food社のLe Thi Thanh Lam副社長は、日本からの外注生産を行う企業はすでに契約金額が決定しているため大きな影響は受けてはいないと話す。

「日本の輸入業者は様子見のため現在は発注頻度を落としています。しかし、ベトナム国内需要が12月に頂点を迎えるので、当社の業務は日本からの発注減少の影響をほとんど受けません」とLam副社長は話す。

アパレル企業Saigon 2社のNguyen Huu Toan社長は、ベトナム企業はほとんどが米ドルで決済を行うため、現在の円の下落もアパレル輸出に影響を及ぼさないという。「現時点から年末までの注文状況は安定しています」と彼は話す。

ホーチミン市縫製繊維刺繍織物協会のPham Xuan Hong会長は、会員企業の日本の取引先との2015年にむけた発注交渉は「非常にうまくいっている」と話す。

「日本企業が他国への発注を減らしているのかは承知していませんが、ベトナム企業への発注は高い水準に留まっています。」時として、対応可能な数量以上の発注を受けることもあるとHong 会長は続けた。

Maybank Kim Eng Securities投資コンサルティング部のPhan Dung Khanh部長によると、円建て融資を受けた企業は、現在円が他通貨より下がり、ベトナムドンが強い状況下にあるためその利益を享受しているという。「投資のために円建て融資を検討している企業もあります」とKhanh部長は言う。

 

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最終更新:2014年12月01日06:00

ベトナム:伊藤忠商事、Vinatex株5%取得

Nikkei Asian Review誌は26日、伊藤忠商事が、ベトナム繊維公団(Vinatex)株の5%を取得したと報じた。

伊藤忠商事は、日本で三菱、三井に続く大手商社。購入価額約10億円を支払い、同社はベトナムの大手国営企業に投資する、初の日系非金融機関となった。

Tuoi Tre紙のインタビューで、Vinatex会長Tran Quang Nghi氏は伊藤忠商事の株式取得について正式に発表し、かつ同取得は、戦略的投資としてではなく、公開買付によるものだったと補足した。

先月末、新規株式公開(IPO)を実施したVinatexは、保有株式の90%を売りに出し、約1億1055万株の売却に成功した。

ロイター通信による以前の報道によれば、Vinatexは、公募価格を1株1万1000ベトナム・ドン(0.52米ドル)に設定し、売却株数1億2200万株(24.4%)によって、少なくとも6340万米ドルの資金調達を目指していたとされている。また一方で、国が51%を保有し、残りの0.6%は従業員に売却するものと伝えられていた。

Vinatexは、1株あたり平均1万1000ベトナム・ドンという売出価格によって、約1兆2100億ドン(5715万米ドル)の利益を得ることに成功したという。

同社株の購入に際しては、87の組織や投資家が手続きを行ったとされており、国内の投資家54人、海外の投資家18人、および国内の組織・団体3組、海外の組織・団体12組と伝えられている。

Vingroup(VIC)社およびVietNam Investment Development Joint Stock Co(VID)社は先ごろ、Vinatexの戦略的パートナーになるため、VIC社が10%、VID社が14%の割合で、それぞれVinatexの株式購入手続きを行った。

今年7月末、Vinatexは、IPOの実施日を当初予定していた7月から9月末に延期すると

発表した。と言うのも、もしIPOを予定通り開始すれば、投資家らがVinatexへの投資について理解し検討するには、時間が足りないと判断されたからだ。

以前、首都ハノイとホーチミン市で開催された、2度にわたる同社IPOの説明会の後、Vinatexは多くの投資家から意見を募り、最終的に実施日の変更を決断した。

ハノイでの説明会で、Tran Quang Nghi氏は、Vinatex株への投資機会を紹介するとともに、同社が上場するには少なくとも今後3年が必要との見方を示した。

好条件に恵まれ、環太平洋経済連携協定(TPP)がすぐにでも締結されれば、その期間は1~2年に短縮されるかもしれない。

現在交渉中の貿易協定では、その多くが繊維産業に有利に働くよう設定されており、Vinatexは、その繊維産業において重要な地位を占めている。これらの協定には、交渉参加12カ国によるTPPも含まれているが、このTPPが締結されることで、ベトナムが米衣料品市場で中国からシェアを奪うものと期待されている。

衣料・繊維産業は現在、携帯電話産業に次ぐ第2の高利益産業だ。昨年は180億米ドルの純利益を計上したが、今年は240億米ドルにまで達するものと予測されている。

 

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最終更新:2014年10月29日06:00

インドの繊維材料供給業者、ベトナムでの市場シェア拡大を期待

インドの繊維材料供給業者は、海外の仕入先と国内の顧客の両方の可能性を活用するために、2018年までにベトナムでの市場シェアを25%に高める計画を練っていると、インド綿織物輸出促進協議会(TEXPROCIL)会長Manikam Ramaswami氏は、8月8日ホーチミン市で開催されたセミナーで述べた。

ベトナムは現在世界第3位の繊維製品原料輸入国であり、アパレル輸出では5大供給国の一つに数えられる。インドは綿、生地、繊維など繊維産業に必要な投入材料の世界第2位の生産国であると、Ramaswami氏は言う。

しかしインドの繊維材料供給業者は、ベトナム繊維産業で使用される材料のわずか2%しか提供していないと、彼は語った。

ベトナムはアパレル分野で顕著な成長を遂げているが輸入原料に大きく依存していると、8月4日から8日にかけてベトナム南部の都市で行われたベトナム―インド繊維ビジネスフォーラムの一環で開催されたセミナーで彼は指摘した。

フォーラムには、TEXPROCILとそのベトナム側パートナーのもとで12の大手繊維企業からの幹部らが参加した。

大手繊維材料メーカーを含むTEXPROCILとインドのビジネス代表団は、ベトナムのメーカーとの貿易協力を促進するために多くの企業任務を遂行している。

「協力は双方の利益になるので、TEXPROCILは国内の衣料品メーカーとの今後の協力機会を探すためにベトナムに多くの代表団を送りました。」とRamaswami氏は言った。

彼によると、TEXPROCILはさまざまな材料をベトナム企業に提供したいと考えていると同時に、潜在的なベトナム市場におけるインドの繊維材料のシェア拡大を期待している。

「ベトナム企業が積極的にその材料源を多様化し、国際市場における高品質製品の生産を促進するには、両国間の相互協力が大前提となります。」と会長は言い足した。

TEXPROCIL事務局長Siddhartha Rajagopal氏によると、ベトナムは成長の勢いを維持するために、適正価格で質の良い織物や編物の十分な量の供給源を多様化する必要がある。

「結果として、価格の競争力を維持し続けられるように、インドはベトナムにとって質の良い糸や生地の経済的かつ持続可能な供給源になるかもしれません。」と彼は言い足した。

ベトナム―インド間の貿易は近年急激に増加している。2013年には52億米ドルを上回り、そのうちベトナムの輸出額は23億ドルを占めたと、ベトナム貿易促進庁副長官Bui Thi Thanh An氏はセミナーで言った。

ベトナム統計総局によると、アジア二国間の貿易関係は2015年までの双方向貿易70億ドルの目標に近づいており、急速に発展している。

 

 

 

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最終更新:2014年08月22日10:29

ベトナム:Vinatex、株式公開価格は11,000ベトナム・ドン

ベトナム繊維公団(Vinatex)は7月22日、1株11,000ベトナム・ドンで1億2199万9150株を市場に公開する。VINATEXをよると、戦略的投資家は最多で3社となり、そのうち金融分野の投資家が1社、生産・流通分野の投資家が2社となる。

2013年末までで、VINATEXの生産能力は、原糸10万600トン、生地1億6140万㎡、縫製品210万点で、所有する土地は49万㎡以上に昇る。2013年末までの公団の連結総資産は11兆8300億であると確定しており、所有する資本は4兆9640億ベトナム・ドン、売上高は11兆6080億円、税引後の純利益は2720億ベトナム・ドンとなっている。

ベトナム植物油工業総公社(Vocarimex)も3790万1500株を7月25日に1株あたり11300ベトナム・ドンで新規株式公開(IPO)すると見られている。ベトナム植物油工業総公社(Vocarimex)は1兆2180億ベトナム・ドンの定款資本を持ち、国は36%の株式を保持するが、従業員に0.88%を販売、企業の戦略的投資家に32%を販売し、31.12%を市場に公開する。

 

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最終更新:2014年07月02日14:53

ベトナム繊維公団(Vinatex)、2015年までに非繊維分野から完全撤退

ベトナム繊維公団(Vinatex)社長Tran Quang Nghi氏は、2015年までにVinatexは非繊維分野への投資資金を完全回収し、繊維分野へ専念する。2014年8月に新規株式公開(IPO)を実施し、定款資本の24%を戦略投資家に売却する。

2014年5月末現在、ベトナム繊維公団(Vinatex)は21の非繊維投資先から撤退し、9160億ベトナム・ドンを回収した。現在まだ、16の投資先からの撤退が完了しておらず、総額1670億ベトナム・ドンが未回収となっている。

 

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最終更新:2014年06月11日14:01

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