インドシナニュース

ベトナム:EUとの自由貿易協定(EVFTA)で縫製産業はさらに飛躍の見通し

ベトナムの縫製産業は欧州・ベトナム自由貿易協定(EVFTA)でさらに成長するきっかけを掴むことになるだろうと専門家は述べた。

EVFTAの協議は最終段階に入り、Vuong Dinh Hue副首相によると、双方の歩み寄りにより今年中にも協定が成立すると予測されている。ベトナム繊維アパレル協会のVu Duc Giang会長は、EVFTAが成立すればベトナム製品のEUでの関税率は現行の7-17%から0になると述べた。

それにより、Giang会長によると、ベトナムからEUへの縫製輸出が年率7-8%で増加すると見込まれている。2017年のベトナム繊維縫製輸出は前年比10.23%増の3116000万米ドルであった。そのうちEUへの輸出は前年比6.3%増の379000億米ドルを占める。

2018年の縫製輸出目標額の350億米ドルは自由貿易協定の成立による縫製輸出の拡大により、十分達成可能であると予測されている。加えて、EUの経済見通しが明るいこともベトナム国内の繊維・アパレル産業の発展にはプラスの要素と考えられる。米国に次いで2番目に大きな輸出市場であるEUは今年、ベトナムの繊維・アパレル産業の成長に大きく寄与すると見込まれているとGiang会長は述べた。Viet Dragon Securities Joint Stock Company VDSC)は、世界経済、特にEU経済が安定していれば、2016年のような発注減に起因する問題は起こらないだろうとオンライン紙ndh.vnにコメントした。VDSCEU市場への輸出量が多くなりそうな企業として、受注が急増しているSaigon Garment Manufacturing Joint Stock CompanyTNG Investment and Trading Joint Stock CompanyGarment 10 CorporationViet Tian Garment Joint Stock Companyを挙げた。一方、ベトナム商工会議所傘下の世界貿易機構(WTO)インテグレーションセンターのNguen Thi Thu Trang所長は、EUへの輸出に際しては国内企業は生産、パッケージングやラベリングの基準を始めとする多くの技術的障壁を取り除く必要があり、EVFTAを最大限に活用することは難しいと述べた。国内企業は関税障壁を取り除くことはできても、困難な市場として知られるEUでの技術的障壁への対処は徹底した準備なしには困難だと彼女は話す。特に、国内輸出企業においては原産地証明で要求される基準への適合で困難に直面するだろう。現在、ベトナムの繊維・アパレル産業の繊維原材料はEU加盟国からは輸入しておらず、そのため優遇関税の適用とならない。国内の繊維・縫製産業にとって、ベトナム産原材料の調達が次の課題となるだろうとTrang所長は述べた。EVFTAを最大限に活用できれば、海外投資家を引きつけるチャンスともなりうる。



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最終更新:2018年04月16日12:38

カンボジア:事業にかかるコスト高が非難の的に

カンボジアでは、国内で事業を行う際にかかる費用を政府が軽減できていないとして民間企業の代表者達が深い懸念を示しており、状況が改善しなければ投資額が減少する可能性もあると指摘している。

欧州商工会議所が開催した物流フォーラムの期間中、投資家や企業経営者達はカンボジアにおける物流の現状が切迫した状況にあることを説明し、物流コスト引き下げに向けた対策を直ちに講じるよう政府に対して訴えかけた。このことは演説者として招かれていた政府役人を驚かせる結果となった。

政府は国内事業の物流コスト軽減に関する公約に従って動き始めなければならないと、高い影響力を持つ在カンボジア米国商工会議所のCharles Esterhoy所長は述べた。「民間企業は政府を全面的に支援します。話し合いの時間は終わりました。至急行動に移す必要があります。」とEsterhoy所長は述べた。

物流大手MaerskのTung Phamエリア統括長は、事業コストが迅速に引き下げられなければ、近隣諸国に投資が移ってしまうかもしれないとの懸念を示した。また豊田通商株式会社テクノパークポイペトの丹崎太郎副社長はさらに一歩踏み込み、原価高を理由としたカンボジアからの撤退もありうると述べた。「当社の投資家とも相談する必要はありますが、非公式な手数料を中心とした物流コストについては常に懸念の対象として上がっています。こうしたコストを削減できなければ、これ以上カンボジアに投資が集まることはないでしょう。状況は極めて深刻です。」

長年にわたって民間企業は一様に似た水準になっているが、今年の全国選挙を目前としたフンセン首相のポピュリズム政策の真っ只中でその緊急性は差し迫っている。繊維労働者の月額最低賃金は2014年には125米ドルであったが、今年に入って170米ドルに引き上げられた。これが原因となり、人件費は急激に上昇している。また政府は、全業種を対象とした新しい最低賃金の制定と労働者の健康保険に対する雇用瓊種の負担額の引き上げも計画している。

企業のこうした懸念に対する深刻度の高さは、公共事業運輸省陸上交通局のSophal Kong副局長に大きなショックを与えた。物流コストが原因で外国投資が停滞すると聞き、Kong氏は「とても驚いた」という。「(コストの上昇は)どこでも起こっていることです。」

「カンボジアの物流コストが少し高いことは確かですが、言われるほどひどくはないと思います。」Kong氏は国内の道路の50%以上が未舗装であることを認めつつも、政府がインフラ整備に取り組んでいることを指摘した。公共事業運輸省が定める開発戦略は70%が遂行されており、プノンペンとシアヌークビルを結ぶ高速道路の建設計画もある。

Economic Intelligence Unitのアセアン地域ヘッドアナリストのMigeul Chanco氏によると、政府はここ数年、事業にかかる費用の削減をフォーカスの対象から外しているという。

「政府の優先事項トップ5から物流コストの高さが外れていることは間違えありません。多国間・二国間援助によるインフラ開発が遂行されていくにつれ、事業にかかるコストは軽減されていくでしょう。しかしながら、こういった改善が効果をもたらすには時間がかかります。また政府の財政状況は良いとは追えず、建設を早めることは難しいのです。」

最低賃金が上昇し続ければ、国内にある事業がベトナムやバングラデシュといった同じ賃金レベルの近隣諸国に移転し始めることは想像に難くないとChanco氏は述べた。

「事業の流出というのは突如として起こるものではなく、長い時間をかけて徐々に行われていくものでるため、政府が緊急性を感じていないことを懸念に感じています。」

目に見える改革が行われていないと言うことを理由に、世界銀行は毎年発表している「ビジネス環境ランキング」において、カンボジアの順位を2年連続で落としている。

また今月初頭に発表されたヘリテージ財団の経済自由度指数においてもカンボジアは順位をわずかに下げている。

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最終更新:2018年02月21日08:33

ラオス:政府がタイへの出稼ぎ労働者登録センターを開設

ラオス、タイの両政府は、パスポートを保持しているものの、臨時労働許可証が失効しているタイ国内のラオス人労働者の支援についてより緊密に協力していくことで合意した。

現在、タイ国内には臨時労働許可証やパスポートが失効し、臨時身分証を持つラオス人労働者がおよそ9万4000人存在する。労働許可証を保持するラオス人はおよそ7万1000人である。ラオス労働・社会福祉省労働技能開発・雇用部のAnousone Khamsingsavath部長代行は、9月9日・10日にバンコクで行われたタイ国内でのラオス人労働者支援に関する合意書の調印後、現在の状況について説明した。この合意に基づき、ラオスはヴィエンチャン及びタイ国境周辺地域に7か所の支援センターを開設する。これらセンターは来月から年末まで支援を行う。センターはChampassak、Saravan、Savannakhet、 KhammuanとXayabouryに開設される。

タイから帰国したラオス人労働者はこれらセンターで登録し、新たなパスポートを取得することができるため、タイ国内での合法的な再雇用が可能となる。この合意は7月に調印されたルアンプラバンでの合意を継続するものとなる。ルアンプラバンでの合意では労働許可証を保持するラオス人労働者の地位向上を支援するためタイ国内でのセンターの設置が決定された。タイ国内のセンターではラオス人労働者の労働許可証とパスポートの有効期限を延長し、ラオス国内で手続きを行うために帰国できない労働者への支援を行う。

タイ労働省雇用部のWaranan Pitiwan部長は、タイ政府はバンコク市内にセンターを設置し、パスポートを保持しているが労働許可証が失効しているラオス人労働者への支援を行うと述べた。タイ政府は労働許可証の期限を延長し、出身国政府へ国籍を照会したのち、労働者らが労働許可証など必要書類の申請を行うための支援を行う。外国人労働者は縫製産業など特定産業での職を得ることができるが、タイ伝統衣装などの手工芸部門は法律により文化保護を目的にタイ人のみに限定されているため外国人は就業できない。

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最終更新:2017年09月29日12:03

タイ:スリン県の企業が「世界初」のシルクジーンズ製品を発表

シルク繊維ブランドReunmaiiが8月28日、同社によると「世界初」のシルク製ジャケットとジーンズを発表した。

8月28日、スリン県Muang地区のReunmaii Baimonの店長Krittika Pakdeeratは、オーガニック藍染のシルク糸と麻の混成繊維で作られた衣類をThong Tharin Hotelで発表した。1987年の設立以来家族経営の同社はスリン県の養蚕地区に拠点を設立し、「黄金シルク」の絹糸製造工場を設立、養蚕業の復興とタイシルク製品の販売促進を行ってきたと。同社は県の商業部と協力の上、輸出用のシルク製品開発も行ってきた。

今年、同社は「シルクジーンズ」を開発した。これは従来の綿デニム製のジーンズと比べて高密度に織られた繊維でできている。展示されたシルクジーンズのジャケットやパンツのサンプルはデニム地のように見えるが、着心地はより柔らかい。Krittikaによると、この生地は同社が試験的に生産したもので、今のところ卸売はしていないという。同社では個別の注文を受け付けており、布地の値段は1メートルあたり2000バーツ(約6600円)以下と見込まれている。

 

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最終更新:2017年09月01日14:25

ラオス:政府が帰国出稼ぎ労働者のためのセンターを開設

ラオス政府は今月中に全国各県の労働・社会保障事務所にタイから帰国した労働者の統計収集と支援を目的としたセンターを開設すると発表した。

これらセンターは政府の支援を必要とするタイ国内の帰国労働者の正確な人数を把握することを目的としている。ルアンプラバン県で7月10日から12日に開催された会合で、ラオスとタイ両国は、現在ピンクカードを所有するラオス人労働者数を新たに把握するためタイに来月センターを開設することで合意した。ラオス労動・社会保障省労働能力開発部のAnousone Khamsingsavath部長代理は、不法滞在労働者問題についてのタイ側の労動管理担当者との会議ののち、ビエンチャンタイムズの電話取材に答えた。

現在、およそ7万1000人のラオス人労働者が暫定的な身分証明書類であるピンクカードを所有しタイに滞在している。「タイに滞在するラオス、カンボジア、ミャンマー人150万人のうちラオス人はおよそ10%を占める」とAnousone部長代理は話すが、ラオス人労働者で正式にタイ国内での就労を登録しているのはその半数しかいないという。ルアンプラバンでの3日間の会議を経てまとめられた合意書では、タイ政府は身分証明書を提出できるラオス人労働者の法的地位を確認するためのセンターを開設し、一方ラオス政府も、違法な状態にある労働者がタイでの正式な就労を目的としたパスポート取得のための帰国を希望する場合は支援することを約束した。

タイ労働省雇用部のWaranan Pitiwan部長は、ラオス政府は労働者がタイで職を得るべくパスポート取得のために5日間帰国することができるよう、一時的な再入国許可を出すだろうと述べた。両国の動きは、タイ国内での違法労働者問題を是正する事を目的としている。Pitiwan部長は、タイ政府は外国人労働者が出身国で国籍を確認しパスポートを得、就業許可証やビザなど必要な書類を申請するまでの一時的な手段として、身分証のない外国人労働者のためのピンクカードを導入したと述べた。「外国人労働者は縫製工場などで働くことができるが、伝統的なタイ刺繍などの手工芸などには従事できない。法により文化遺産と規定されるタイ伝統衣装はタイ人のみに許される」と彼は述べた。

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最終更新:2017年07月21日13:29

タイ:織物ファッションショーが開催される

タイ国際芸術工芸支援センター(Sacict)と雑誌L’Officiel Thailandは共同で「織物の街から現代の生活工芸へ」と題したタイ織物のファッションショーを開催した。

先週House on Sathornで開催されたショーは現在のタイ織物のデザインのアイデンティティを反映し、全国的な手工芸データベースを開発することを目的としている。

芸術工芸支援センターのAmpawan Pichalai所長とL’Officielの出版社Kusama Chaiyapornが来賓のApiradi Tantraporn商務大臣を迎えた。

「芸術工芸支援センターの目的は全国手工芸データベースを開発、発展させることに加え、品質、規格面での要求事項を満たすよう手工芸製品のデザインを改良することである。職人の知識を向上するため技術や新しいアイディアを取り入れ、海外市場向けの国内製品の開発にも継続的に取り組みたい」とAmpawan所長は述べた。

「サコンナコーン県の天然の藍染繊維、ウタイタニ県のBaan Rai手織綿製品をはじめとする卓越した技術を持つ5つのコミュニティを選定した。彼らはMae Fah Luang FoundationのデザイナーAjarn Krit Yensudjaiと協力し、美しい現代的なデザインの貴重なコレクションを開発した」

このファッションショーはタイ織物の魅力を伝えるすばらしい機会となるとKusumaは述べた。「すべての織物が一品もので、タイ全国各地の生活様式を反映している。それぞれに特徴的な地域のデザインは創造的で、支援に値する」とKusumaは述べる。

今回の25点のコレクションをデザインしたMae Fah Luang FoundationのデザイナーKrit Yensudjaiは「織物は創造性と大胆さを兼ね備えており、独自でありながら調和性があり、そして現代的でもある」と話した。

ショーにはフランス大使の妻Isabelle Garachon、Nattavut Trivisvavet、MR Mannarumas Yukol Svasti-Xuto、Apisra Lohasiri、Pimthong Wachirakom等の著名人が招待された。

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最終更新:2017年06月22日12:01

ミャンマーがバングラデシュの脅威に

経済制裁から回復しつつあるミャンマーでは、繊維アパレル産業への再起を始めており、繊維生産諸国の中でも最も手ごわい競争国として高い可能性を秘めている。

ミャンマーは繊維産業の深い経験を持つが、バリューチェーンの全てをカバーしているわけではない。

それにもかかわらず、カート・サーモン社(Kurt Salmon Global Sourcing Reference)によれば海外直接投資額が過去2年間で3倍増となっており、高い可能性が示唆されている。

小売業界を中心としたグローバル戦略の主要なコンサルティング企業であるカート・サーモン社は、繊維生産6か国(バングラデシュ、中国、インド、モロッコ、ミャンマー、トルコ)の生産コストインデックス(PCI)をベースとした調査を行った。

調査によると、品質の高い製品の低価格帯での供給力から、ヨーロッパの小売業社にとって最も魅力的なのは6か国の内バングラデッシュであることが判明した。

同社は、6か国の2005年〜2015年の衣料品目輸入データを分析している。

インドが第3位で、モロッコ、ミャンマー、トルコがそれに続く。

世界の繊維産業ではバングラデシュに代わる国は現在のところはない、とヨーロッパの繊維バイヤー向け調達コンサルタントであるDhyana van der Pols氏は述べた。

「そのためバングラデッシュでは、ビジネスのさらなる成長が見込まれます。」

ただしバングラデッシュでは、生産をベーシックな繊維製品から付加価値のあるアイテムに移行していく必要があると同氏は述べた。

「我々は今閑散期に差し掛かっていますが、将来の展望はとても前向きです。」とバングラデシュ縫製輸出業者協会のSiddiqur Rahman会長は述べた。

 

国際比較

しかしながら、カート・サーモン社の国際比較ではバングラデシュは2位で、カンボジアが1位であった。

調査によると、カンボジアでは生産過程により多くのテクノロジーを導入しているため、世界的にはカンボジアがバングラデシュを上回っているという。

中国の生産コストはモロッコなどの南ヨーロッパ周辺諸国を既に上回っており、東ヨーロッパやトルコとほぼ同レベルに達しつつある。

中国は輸送リードタイムもなく、調達の柔軟性もかなり劣っており、結果として競争力が急速に低下しているという。

「中国はすでに、低コストの生産国ではありません。」

過去10年間で中国の賃金は3倍に増加し、生産性の上昇も生産コストに対する賃金上昇の全体的な影響を切り崩すことはできなかった。

デニム衣料の中国離れは特に著しく、2014年には大体の市場がシェアを伸ばした一方で、中国は7%のロスとなった。

デニムの例を見ると、トルコ、チュニジア、ポーランドは従来のアジア諸国よりもコスト構造がはるかに高いにもかかわらず、シェアを拡大している。

一方で、ミャンマーとバングラデシュは最低レベルのPCIとなっている。

ミャンマーやバングラデシュにおける最低賃金の設定など、社会情勢やインフラ条件の改善に対する継続的な努力は将来的な調達コストの増大を意味してはいるものの、PCIレベルの現在の競争力は非常に高い。

レポートによると、バングラデッシュはヨーロッパや北米における市場シェアを伸ばしているが、未だに複雑性の低い製品に焦点を当てているという。

バングラデシュは、社会的・環境的なコンプライアンス基準を順守しつつ、生産能力を展開し品質を向上することができれば、相対的な位置付けをさらに強化する可能性を大いに秘めている。

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最終更新:2017年05月06日05:57

タイ:パーカオマーの成功(後)

(前編より)

 

Linda氏は、自身のデザインのために購入しようとした素材について、織機で働いていた職人のおばさん達と話をした。彼女はこれまで特に海外のバイヤーからの注文を確保することに専念してきたが、今では彼女は職人の女性らに仕事を依頼している。

作品への献身とコミットメントはLalaloveの奇抜なロゴに表現されている楽しみの一つの要素である。Linda氏は長年の友人であるイラストレーターのHatairat "Oh Futong" Charoenchaichanaさんを彼女の旅行仲間、兼スタジオ・デザインナーに採用した。

糸を染色して布を織るまでパーカオマーの制作工程のあらゆる面を職人と共に探求することで、彼女らは職人と個人的な話を楽しむようになった。製織職人らも生活の中で毎日パーカオマーを着用しており、その赤ちゃんの世代もチェックのリネンで同じようにくるまれて育っている。

「国際ファッションショーのランウェイ向けにデザインする際は、サロンで着用するようなパーカオマーをウエストや頭に巻いたりする使い方はしません。布地にペイントし、手作業で刺繍するなど、魅力を与えるためにより繊細な作業を施しますが、こうしたことはほとんどの村で実際に行われていることです。」とLinda氏は言った。

彼女は、パーカオマーが鮮やかな色合いと魅力的なパターンを持つものの、海外のファッションショーで発表するにはあまりファッショナブルとは言えない布地であり、一種のチャレンジであったことを認めた。彼女は「Play」と銘打ったコレクションの中で、パーカオマーを Lalalove twistと表現して、それを達成した。

この「Play」というコレクション名は、古いパーカオマーの切れ端を使って子供たちが遊ぶ古典的なゲームを見た際、Linda氏が受けたインスピレーションによって名づけられた。Mon Son Paでは子どもたちが円形に座り、背中の後ろで布を隠し渡しながら歌を歌い、歌が終わった時に布を持っていた者が負けというゲームがある。

Hatairatさんが漫画のゾウ、ワニ、クマ、猿がこのゲームを楽しむシーンを手描きでデザインし、ジャンパー、Tシャツ、レギンス、ボンバージャケット、フリルドレスなど人気のLalaloveの作品を彩っている。こうした図柄は、Lalaloveの衣服に比類ない若さと遊び心を与えている。

「パーカオマーは、喜び、勇気、活力、ずっと続く良い気分を表現しています。そして色使いはそのユニークな特徴の1つとなっています。」とLinda氏は言った。「ですから私はコレクションによって大事に色を使い分けています。中間色、甘いパステル調、鮮やかな色合いの作品が提供されているのでが、興味深いことに最も売れているのは鮮やかなものです。」

パーカオマーの各作品は田舎の職人によって手作業で染色、手織りされているが、こうした多くの職人は、タイの織物や繊維工芸品を復活、保存していこうと生涯ご尽力された女王陛下による生きた賜物である。

「我々はタイの職人技を受け継いでいくことにも力を入れており、この素晴らしい布地を通して顧客と製織職人との間で価値観や様々な機会を共有して頂くことを使命としています。すべての作品には繊維の種類と生産地を示すタグが付いており、公正なビジネス慣行に従って、各工程が確実にルール通り実行されていることを保証するよう努めています。」とLinda氏は言った。

「ファッション市場におけるパーカオマーの未来について、私は確実に将来有望であると思います。」と彼女は続けた。「この布地を織っている村は400以上ありますが、私はまだ10未満の村のものしか取り扱っていません。ですがこれだけの数の村であっても、私にかなり多くのことをもたらしてくれています。」

「私たちに足りなかったのは、忍耐強く、製織職人がどのようにビジネスを行うのかを学ぶことでした。彼女らは材料を購入したらすぐに、商品を生産して現金で受け取ることを好みます。」と彼女は笑った。「私は発注をした後お金を送金する準備をしていましたが、職人のおばさんは既にすべての作品を工場に現金で売ってしまったということもありました。それはこうした村の多くは郵便局から遠く離れているためなのです。」

「こうしたことから私が学んだのは、自分を世界の中心と考えてはいけないということです。我々は自分のエゴを捨て、皆に親切にしなければなりません。パーカオマーは手織り作品であり、アーティスト作品であることがその本当の魅力なのです。」

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最終更新:2017年04月16日06:01

タイ:パーカオマーの成功(前)

世界ファッション業界がタイの質素な織物を心待ちに?

アパレルブランドLalaloveのデザイナーであるLinda Charoenlab氏は最近、一般にパーカオマー(pha khao ma)として知られる質素な巻き布で、東京でかなりの関心を集めることに成功した。

渋谷ヒカリエホールで開催されたAmazon Fashion Week Tokyoにおいて、この伝統的なチェック柄の農家の万能布が国際的な注目を集めた。

ロンドンに本拠地を置くLinda氏は、キュートからストリート・ファンキー系ファッションまで、斬新なデザインの幅広いラインナップで、あざやかな色彩のパーカオマーを発表した。

London College of Fashionを卒業した彼女は、ロンドンで有名なPortobello Roadマーケットで販売したオーガニックコットンのTシャツに始まり、その大胆で奇抜なアイデアによって海外で名声を上げてきた。

彼女は後にOxford通りのTop Shop店に商品を出して、自らのブランドを立ち上げる自信を強めた。Lalalove は2009年に設立されたが、ベルリンからバンコクまで多くのファンを集め、現在3つの姉妹ブランドが作られるほど急速に発展した。

Lalalove Londonは会社の起源となった場所の近くにまだ存在する。Lalalove Worldのスイムウェアは好評を博しており、Lalaloveはユニセックスに着こなすことができる。

Linda氏はバンコクのSiam CenterとEmporiumに店舗を構えているが、彼女の最新のコンセプトである「Lalalove x Pakaoma」によって、タイでごくありふれた布地であるパーカオマーが世界の注目を浴びている。

このコレクションでは鮮やかな色彩とパーカオマー独特のチェック柄パターンを用い、様々な場面での活用を提案している。

伝統的にパーカオマーは赤ちゃんをくるんであやす、ゆっくりした午後はハンモックにする、濡れた体を拭く、頭にターバン巻きにする、防寒具にする、ズボンを吊るなど、多くの使い方で活用されてきた。それを織ることはまた、農閑期の農家のためのちょっとした収入源になっている。

一般的にパーカオマーは、腰の周りをしっかりと結ぶのに十分な約72インチの幅で、膝のすぐ下まで隠れる30インチの長さがあり、タイのあらゆる場所で手織りされている。その生産地は、使用されている独特の色合い、模様、製織技術によって推測することができる。

サイズ、デザイン、色合いのバリエーションが増えると共に、奇抜なアイデアや革新的な使用法に対応するためにパーカオマーは昔から目覚しい進化を遂げてきた。

Pracharat Rak Samakee、タイ内務省の地域開発部とThai Beverage社が協賛する「伝統的なPakaomaの手工芸品」キャンペーンの一環として、Linda氏とチームはタイ中を旅し、この布地の地方における歴史や色彩のルーツ、デザインなどについて聞き取り調査を行った。

彼らが調査したコミュニティでは、それぞれ異なる特徴を持つパーカオマーがあった。彼女らはSakon Nakhon県にあるGudjit、Wang Yao、Sra Kaew県 にあるPon Swan、Parchuab Khiri Khan県にあるKhao Tao、Chiang Rai県にあるBan San Luangを訪問した。

 

(後編へつづく)

 

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最終更新:2017年04月15日22:01

ラオス:縫製輸出額が5%減少

ラオス縫製産業協会(ALGI)の発表によると、2016年のラオスの縫製製品輸出額は1億6500万米ドルで、2015年から5%の減少となった。

労働者不足がラオス縫製産業の慢性的な問題であり、それが輸出額減少につながったと縫製産業協会のXaybandith Rasphone会長は最近開催された総会で述べた。

2016年時点で、ラオス国内、主にビエンチャン市内及び近郊に85の縫製工場が存在した。そのうち12工場がラオス資本である。縫製分野では日本企業が多額の投資を行っており、次いで多いのはタイ企業である。

およそ57工場が輸出向け衣料を製造している。28工場は輸出向け、国内向け双方を扱っている。31工場が衣類パーツを製造している。

こうした縫製工場では総計2万7000人が雇用されており、そのうち9割を女性が占める。

2016年のラオスからEUへの輸出は3300万点、1億4000万米ドル相当で前年比10%減、日本は140万点、960万米ドルで5%減、米国は130万点、450万米ドルで21%減、カナダは16万6515点、41万140米ドルで56%もの大幅な減少であった。

その他諸国への輸出は43万6174点、990万米ドルで64%増加している。

しかし、外国企業からの受注状況は安定しており、ラオス縫製製品の主要輸出市場は相変わらずEUである。日本企業は中国からラオスへの縫製工場の移転に関心を示している。

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最終更新:2017年03月30日12:01

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