インドシナニュース

ミャンマーがバングラデシュの脅威に

経済制裁から回復しつつあるミャンマーでは、繊維アパレル産業への再起を始めており、繊維生産諸国の中でも最も手ごわい競争国として高い可能性を秘めている。

ミャンマーは繊維産業の深い経験を持つが、バリューチェーンの全てをカバーしているわけではない。

それにもかかわらず、カート・サーモン社(Kurt Salmon Global Sourcing Reference)によれば海外直接投資額が過去2年間で3倍増となっており、高い可能性が示唆されている。

小売業界を中心としたグローバル戦略の主要なコンサルティング企業であるカート・サーモン社は、繊維生産6か国(バングラデシュ、中国、インド、モロッコ、ミャンマー、トルコ)の生産コストインデックス(PCI)をベースとした調査を行った。

調査によると、品質の高い製品の低価格帯での供給力から、ヨーロッパの小売業社にとって最も魅力的なのは6か国の内バングラデッシュであることが判明した。

同社は、6か国の2005年〜2015年の衣料品目輸入データを分析している。

インドが第3位で、モロッコ、ミャンマー、トルコがそれに続く。

世界の繊維産業ではバングラデシュに代わる国は現在のところはない、とヨーロッパの繊維バイヤー向け調達コンサルタントであるDhyana van der Pols氏は述べた。

「そのためバングラデッシュでは、ビジネスのさらなる成長が見込まれます。」

ただしバングラデッシュでは、生産をベーシックな繊維製品から付加価値のあるアイテムに移行していく必要があると同氏は述べた。

「我々は今閑散期に差し掛かっていますが、将来の展望はとても前向きです。」とバングラデシュ縫製輸出業者協会のSiddiqur Rahman会長は述べた。

 

国際比較

しかしながら、カート・サーモン社の国際比較ではバングラデシュは2位で、カンボジアが1位であった。

調査によると、カンボジアでは生産過程により多くのテクノロジーを導入しているため、世界的にはカンボジアがバングラデシュを上回っているという。

中国の生産コストはモロッコなどの南ヨーロッパ周辺諸国を既に上回っており、東ヨーロッパやトルコとほぼ同レベルに達しつつある。

中国は輸送リードタイムもなく、調達の柔軟性もかなり劣っており、結果として競争力が急速に低下しているという。

「中国はすでに、低コストの生産国ではありません。」

過去10年間で中国の賃金は3倍に増加し、生産性の上昇も生産コストに対する賃金上昇の全体的な影響を切り崩すことはできなかった。

デニム衣料の中国離れは特に著しく、2014年には大体の市場がシェアを伸ばした一方で、中国は7%のロスとなった。

デニムの例を見ると、トルコ、チュニジア、ポーランドは従来のアジア諸国よりもコスト構造がはるかに高いにもかかわらず、シェアを拡大している。

一方で、ミャンマーとバングラデシュは最低レベルのPCIとなっている。

ミャンマーやバングラデシュにおける最低賃金の設定など、社会情勢やインフラ条件の改善に対する継続的な努力は将来的な調達コストの増大を意味してはいるものの、PCIレベルの現在の競争力は非常に高い。

レポートによると、バングラデッシュはヨーロッパや北米における市場シェアを伸ばしているが、未だに複雑性の低い製品に焦点を当てているという。

バングラデシュは、社会的・環境的なコンプライアンス基準を順守しつつ、生産能力を展開し品質を向上することができれば、相対的な位置付けをさらに強化する可能性を大いに秘めている。

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最終更新:2017年05月06日05:57

タイ:パーカオマーの成功(後)

(前編より)

 

Linda氏は、自身のデザインのために購入しようとした素材について、織機で働いていた職人のおばさん達と話をした。彼女はこれまで特に海外のバイヤーからの注文を確保することに専念してきたが、今では彼女は職人の女性らに仕事を依頼している。

作品への献身とコミットメントはLalaloveの奇抜なロゴに表現されている楽しみの一つの要素である。Linda氏は長年の友人であるイラストレーターのHatairat "Oh Futong" Charoenchaichanaさんを彼女の旅行仲間、兼スタジオ・デザインナーに採用した。

糸を染色して布を織るまでパーカオマーの制作工程のあらゆる面を職人と共に探求することで、彼女らは職人と個人的な話を楽しむようになった。製織職人らも生活の中で毎日パーカオマーを着用しており、その赤ちゃんの世代もチェックのリネンで同じようにくるまれて育っている。

「国際ファッションショーのランウェイ向けにデザインする際は、サロンで着用するようなパーカオマーをウエストや頭に巻いたりする使い方はしません。布地にペイントし、手作業で刺繍するなど、魅力を与えるためにより繊細な作業を施しますが、こうしたことはほとんどの村で実際に行われていることです。」とLinda氏は言った。

彼女は、パーカオマーが鮮やかな色合いと魅力的なパターンを持つものの、海外のファッションショーで発表するにはあまりファッショナブルとは言えない布地であり、一種のチャレンジであったことを認めた。彼女は「Play」と銘打ったコレクションの中で、パーカオマーを Lalalove twistと表現して、それを達成した。

この「Play」というコレクション名は、古いパーカオマーの切れ端を使って子供たちが遊ぶ古典的なゲームを見た際、Linda氏が受けたインスピレーションによって名づけられた。Mon Son Paでは子どもたちが円形に座り、背中の後ろで布を隠し渡しながら歌を歌い、歌が終わった時に布を持っていた者が負けというゲームがある。

Hatairatさんが漫画のゾウ、ワニ、クマ、猿がこのゲームを楽しむシーンを手描きでデザインし、ジャンパー、Tシャツ、レギンス、ボンバージャケット、フリルドレスなど人気のLalaloveの作品を彩っている。こうした図柄は、Lalaloveの衣服に比類ない若さと遊び心を与えている。

「パーカオマーは、喜び、勇気、活力、ずっと続く良い気分を表現しています。そして色使いはそのユニークな特徴の1つとなっています。」とLinda氏は言った。「ですから私はコレクションによって大事に色を使い分けています。中間色、甘いパステル調、鮮やかな色合いの作品が提供されているのでが、興味深いことに最も売れているのは鮮やかなものです。」

パーカオマーの各作品は田舎の職人によって手作業で染色、手織りされているが、こうした多くの職人は、タイの織物や繊維工芸品を復活、保存していこうと生涯ご尽力された女王陛下による生きた賜物である。

「我々はタイの職人技を受け継いでいくことにも力を入れており、この素晴らしい布地を通して顧客と製織職人との間で価値観や様々な機会を共有して頂くことを使命としています。すべての作品には繊維の種類と生産地を示すタグが付いており、公正なビジネス慣行に従って、各工程が確実にルール通り実行されていることを保証するよう努めています。」とLinda氏は言った。

「ファッション市場におけるパーカオマーの未来について、私は確実に将来有望であると思います。」と彼女は続けた。「この布地を織っている村は400以上ありますが、私はまだ10未満の村のものしか取り扱っていません。ですがこれだけの数の村であっても、私にかなり多くのことをもたらしてくれています。」

「私たちに足りなかったのは、忍耐強く、製織職人がどのようにビジネスを行うのかを学ぶことでした。彼女らは材料を購入したらすぐに、商品を生産して現金で受け取ることを好みます。」と彼女は笑った。「私は発注をした後お金を送金する準備をしていましたが、職人のおばさんは既にすべての作品を工場に現金で売ってしまったということもありました。それはこうした村の多くは郵便局から遠く離れているためなのです。」

「こうしたことから私が学んだのは、自分を世界の中心と考えてはいけないということです。我々は自分のエゴを捨て、皆に親切にしなければなりません。パーカオマーは手織り作品であり、アーティスト作品であることがその本当の魅力なのです。」

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最終更新:2017年04月16日06:01

タイ:パーカオマーの成功(前)

世界ファッション業界がタイの質素な織物を心待ちに?

アパレルブランドLalaloveのデザイナーであるLinda Charoenlab氏は最近、一般にパーカオマー(pha khao ma)として知られる質素な巻き布で、東京でかなりの関心を集めることに成功した。

渋谷ヒカリエホールで開催されたAmazon Fashion Week Tokyoにおいて、この伝統的なチェック柄の農家の万能布が国際的な注目を集めた。

ロンドンに本拠地を置くLinda氏は、キュートからストリート・ファンキー系ファッションまで、斬新なデザインの幅広いラインナップで、あざやかな色彩のパーカオマーを発表した。

London College of Fashionを卒業した彼女は、ロンドンで有名なPortobello Roadマーケットで販売したオーガニックコットンのTシャツに始まり、その大胆で奇抜なアイデアによって海外で名声を上げてきた。

彼女は後にOxford通りのTop Shop店に商品を出して、自らのブランドを立ち上げる自信を強めた。Lalalove は2009年に設立されたが、ベルリンからバンコクまで多くのファンを集め、現在3つの姉妹ブランドが作られるほど急速に発展した。

Lalalove Londonは会社の起源となった場所の近くにまだ存在する。Lalalove Worldのスイムウェアは好評を博しており、Lalaloveはユニセックスに着こなすことができる。

Linda氏はバンコクのSiam CenterとEmporiumに店舗を構えているが、彼女の最新のコンセプトである「Lalalove x Pakaoma」によって、タイでごくありふれた布地であるパーカオマーが世界の注目を浴びている。

このコレクションでは鮮やかな色彩とパーカオマー独特のチェック柄パターンを用い、様々な場面での活用を提案している。

伝統的にパーカオマーは赤ちゃんをくるんであやす、ゆっくりした午後はハンモックにする、濡れた体を拭く、頭にターバン巻きにする、防寒具にする、ズボンを吊るなど、多くの使い方で活用されてきた。それを織ることはまた、農閑期の農家のためのちょっとした収入源になっている。

一般的にパーカオマーは、腰の周りをしっかりと結ぶのに十分な約72インチの幅で、膝のすぐ下まで隠れる30インチの長さがあり、タイのあらゆる場所で手織りされている。その生産地は、使用されている独特の色合い、模様、製織技術によって推測することができる。

サイズ、デザイン、色合いのバリエーションが増えると共に、奇抜なアイデアや革新的な使用法に対応するためにパーカオマーは昔から目覚しい進化を遂げてきた。

Pracharat Rak Samakee、タイ内務省の地域開発部とThai Beverage社が協賛する「伝統的なPakaomaの手工芸品」キャンペーンの一環として、Linda氏とチームはタイ中を旅し、この布地の地方における歴史や色彩のルーツ、デザインなどについて聞き取り調査を行った。

彼らが調査したコミュニティでは、それぞれ異なる特徴を持つパーカオマーがあった。彼女らはSakon Nakhon県にあるGudjit、Wang Yao、Sra Kaew県 にあるPon Swan、Parchuab Khiri Khan県にあるKhao Tao、Chiang Rai県にあるBan San Luangを訪問した。

 

(後編へつづく)

 

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最終更新:2017年04月15日22:01

ラオス:縫製輸出額が5%減少

ラオス縫製産業協会(ALGI)の発表によると、2016年のラオスの縫製製品輸出額は1億6500万米ドルで、2015年から5%の減少となった。

労働者不足がラオス縫製産業の慢性的な問題であり、それが輸出額減少につながったと縫製産業協会のXaybandith Rasphone会長は最近開催された総会で述べた。

2016年時点で、ラオス国内、主にビエンチャン市内及び近郊に85の縫製工場が存在した。そのうち12工場がラオス資本である。縫製分野では日本企業が多額の投資を行っており、次いで多いのはタイ企業である。

およそ57工場が輸出向け衣料を製造している。28工場は輸出向け、国内向け双方を扱っている。31工場が衣類パーツを製造している。

こうした縫製工場では総計2万7000人が雇用されており、そのうち9割を女性が占める。

2016年のラオスからEUへの輸出は3300万点、1億4000万米ドル相当で前年比10%減、日本は140万点、960万米ドルで5%減、米国は130万点、450万米ドルで21%減、カナダは16万6515点、41万140米ドルで56%もの大幅な減少であった。

その他諸国への輸出は43万6174点、990万米ドルで64%増加している。

しかし、外国企業からの受注状況は安定しており、ラオス縫製製品の主要輸出市場は相変わらずEUである。日本企業は中国からラオスへの縫製工場の移転に関心を示している。

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最終更新:2017年03月30日12:01

ミャンマー:アパレル業界団体が縫製工場での児童就労を否定(後)

(前編より)

 

こうした事例に対処するため、一部の工場では採用選考時にIDカードを持った労働者の写真を撮影し、記録を残し始めたところもあると彼女は続けた。

また国際ブランド向け縫製工場で児童就労が行われているという最近のレポートについて、誤解を招く恐れがあるとして否定した。彼女は、トップブランドに納品している縫製工場では非常に厳格な規則に従う必要があるため、児童就労を行うことは不可能であり、そのような工場では18歳以上の労働者しかいないとした。

「トップブランド各社は通常、縫製工場のコンプライアンスが基準を満たす場合にのみ発注します。また一般に、サプライヤーのコンプライアンス遵守状況を年次か隔年で監査します。例えばある工場が今年のコンプライアンステストに合格したとしても、来年も合格できる保証はありません。」

「それは工場にとって本当に死活問題です。児童就労問題は世界的に非常に注目されている問題であるため、もしそれが発覚すればトップブランドからの注文は途絶します。あなたがもし工場のオーナーである場合、そのようなことを行うでしょうか。」と彼女は問いかけた。

Khine Khine Nwe氏は、英国のThe Guardian紙が多国籍企業調査センター(SOMO)のレポートに基づいてミャンマーのアパレル産業に関する誤解を招く記事を掲載した直後、トップブランド各社は心配して即座にサプライヤーにコンタクトを取ってきたと述べた。

「レポートで名指しされたトップブランドの何社かは、このニュースを読んだ後すぐにミャンマーにやって来ました。しかし彼らは児童就労が行われていると指摘された工場で調査をし始めてすぐに、このレポートが完全に間違っていることに気づきました。」

彼女はまた、1日あたり3600ミャンマーチャットの最低賃金を下回る賃金しか支払われない労働者の告発について否定した。

「ミャンマーでは、仕事を開始して最初の3ヶ月間は見習い期間とされ、この期間中の賃金は最低賃金の半額となります。The Guardian紙はこの見習期間の賃金率について最低賃金のわずか47%である、と指摘したのでしょう。」と彼女は述べた。

彼女はインフレ率調整後の値でさえ、過去3年間で賃金が33%も上昇したと指摘した。ただし労働力が供給過多の場合、残業代の支払いは行われないことが多いことについては認めた。

「ただしこのような慣習はミャンマーだけでなく、衣料品を生産するすべての国で共通していることなのです。」

 

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最終更新:2017年03月20日12:02

ミャンマー:アパレル業界団体が縫製工場での児童就労を否定(前)

最近の国際レポートでは、ミャンマーにあるいくつかの縫製工場において労働就労が見られると告発しているものの、ミャンマー縫製業者協会(MGMA)の幹部は、アパレル産業では国際労働機関(ILO)の基準を満たさない児童就労を認めていないと言明した。

オランダにある多国籍企業調査センター(SOMO)が発行した「ミャンマーのジレンマ」というレポートに基づき、いくつかの国際報道機関はこの急成長を遂げるミャンマーアパレル業界に関する記事を報じた。

多国籍企業調査センター(SOMO)のレポートでは、H&M、Lonsdale、Pierre Cardinを含むトップブランドが14歳の児童を雇用する縫製工場から調達していることが指摘された。

ミャンマー縫製業者協会(MGMA)のMyint Soe会長は、このレポートにはミャンマーの法律に対する誤解が含まれていると述べた。彼は、業務に危険を伴わない業界においては14歳の従業員を雇用することは合法であるものの、現行法においては1日最大4時間しか働けないという制約が課せられているとした。

「ミャンマーでは14歳から16歳の若者は子供ではなく、限定的な労働時間内であれば働く資格のある若者とみなされています。もちろん我々の労働力の大半は16歳以上で、すべての産業において合法とされる雇用年齢に達した人々です。」

「ただしこうした若者を雇用するには、仕事に適した健康状態であることを証明する医師の診断書が必要となります。将来の紛争を避けるために、雇用主と従業員は双方でこの診断証明書を保管する必要があります。」

ミャンマー縫製業者協会(MGMA)はその倫理規定において、会員企業は15歳未満の労働者を雇用してはならないと規定している。現時点でミャンマー縫製業者協会(MGMA)には400社以上の会員企業が所属しており、毎年平均60社の工場が新規会員として加盟している。

Myint Soe氏は多国籍企業調査センター(SOMO)のレポートについて、誤解を招く内容で背景の説明に不足があり、個人の逸話に頼った記事であるため、ミャンマーの縫製工場はその信憑性について本当に「疑わしく」考えていると述べた。

ミャンマー縫製業者協会(MGMA)の事務総長でミャンマー商工会議所の会頭であるKhine Khine Nwe氏は、このような活動団体の出版物は、読者に歪んだイメージを植え付けるために、しばしば意図的に事実を歪曲するようだと述べた。

彼女はミャンマーのような「発展の遅れた」国において、児童就労はそう単純な問題ではないと述べた。全国で雇用機会が少なく、アパレル部門では18歳未満の労働者は採用しない傾向があることを知り、児童就労者の中には求人応募時に偽造身分証明書を提示する場合があるという。

 

(後編につづく)

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最終更新:2017年03月20日06:02

タイ:伝統工芸をバッグに表現

シリキット王妃テキスタイル博物館で長年館長を務めるSuttirat "Jo" Kaewaporn氏は、手織り織物から加工されたバッグのコレクションで女性達を魅了している。

シリキット王妃テキスタイル博物館の館長としての経験が、タイの繊維製品のユニークな特性をいかに引き出すのか、Suttirat "Jo" Kaewapornという才能溢れるデザイナーを育ててきた。彼はその知識を使い勝手の方にも活かし、エレガントで洗練されているだけでなく、現代的でカジュアルな様々なサイズのバッグを生産している。

Joのバッグが3年前に発売開始されて以来、手織りの織物と革から作られた彼の魅力的なバッグは、政府高官、外交官夫人、企業幹部、有名人やオフィスワーカーらが皆一つは彼の作品を所有したいと考えるほど評判となっている。彼の得意客にはPrayut 首相の妻であるNaraporn Chan-o-cha夫人や、女優のSinjai HongthaiやMyria "Nat" Benedetti、歌手のJennifer Kimなどがいる。

「多くの著名なお客様が海外旅行に私のバッグを携行し、帰国した後にこのバッグがいかに人々から賛辞を受けたかを私に知らせてくれます。どうやら私のバッグは、ブランドのトートバッグなどよりもはるかに多くの外国人女性の目を惹き、タイの織物や文化に関する会話に花を咲かせるのに役立っているようです。私は好んでお客様に知識を共有したり、情報発信したりしています。なぜならこうしたお客様は、タイの芸術品や工芸品を世界に発信して下さるからです。」と彼は述べた。

「Khun Nong (Naraporn Chan-o-cha)夫人は、ゴージャスなタイシルクの衣装を身にまとう姿がよく知られています。彼女はよく彼女自身で生地を選び、彼女に似合うようなハンドバッグを制作するよう、私に依頼します。一般に9インチのバッグが最も人気がありますが、Khun Nong夫人は持ち物が多いため14インチのサイズを好みます。彼女はタイ織物の素晴らしいアンバサダーなのです。」とSilpakorn大学の考古学の卒業生であるJo氏は述べた。Jo氏はタイ織物の熱心なコレクターであり、生地からバッグを生み出すアイデアは、友人や同僚のために個人的な贈り物を制作する彼の嗜好から始まった。

「私は山岳民族による刺繍のほどこされた織物のコレクションを多く持っており、それらを新年の贈り物としてiPadのケースに利用したら、いかに素晴らしくなるだろうと考えました。そうしたところ誰もがそれを気に入り、皆からもっと多くの商品を制作して販売すべきだと提案されました。iPadケースを皮切りにハンドバッグに着手したところ、それらは飛ぶように売れ、4年前Facebookで商品のインターネット販売を開始することにしました。そして私は1年後に自分の店をオープンすることにしたのです。」と彼は経緯を説明した。

Chatuchakウィークエンドマーケット隣のJJモールにある彼の店では、mudmeeシルクやpraewaシルク、刺繍を施した山岳民族の生地、オーガニックのkram(タイの藍染)、特有のパターンや色みを出すために異なる技法で織られた綿布などで制作された様々なデザインのバッグコレクションを提供している。Jo氏は、タイ芸術や工芸品を保存し、村人がより多くの収入を得られるようにする目的でシリキット王妃により創設された支援財団から複雑に織り込まれた織布を調達している。彼の店ではトータルでコーディネートするためにデザインされたドレス、スカート、シャツ、Tシャツ、スカーフ、靴なども提供している。

「シリキット王妃テキスタイル博物館での仕事のおかげで、全国の織物職人らに出会い、各人から独特な性質の繊維や異なる織り技術について学ぶことができました。」とJo氏は述べた。

Jo氏はまた彼の製品において、古来の模様に新しい特質を加えることにより伝統工芸を再構築している。例えば鋸歯模様やランタンのようなデザインを大きく強調したり、lai kled tao(べっ甲柄)を経糸と緯糸にそれぞれコットンとメタリックなレーヨン糸を使用して交互に織ったりして、きらびやかな印象を与えるなどしている。rajawatと呼ばれるまた別の魅力的な模様では、小さな正方形の内側に一段高い模様を出すために、緯糸に追加のストランドを使用して織っている。その模様はなだらかに傾斜し、正方形に向かって広がっている。

 

すべてのハンドバッグにはストラップが付属されている。

「バッグはすべて手作りで、その生地、革からバックルやジッパーまで、最高の品質の素材を使用しています。それらは軽量で、防水性に優れ、ウェットティッシュやドライクリーニングなどで簡単にきれいにすることができます。人々になぜ私のバッグが高級ブランドのものと同じくらい高いのかと尋ねられると、私は少し困惑します。彼らは村人による骨の折れる機織り工程から素晴らしいカッティングなど、細部まで行き届いた生産プロセスに思いも至りません。」

迷彩柄はもともと若い世代のバイヤーを惹きつけるためにコレクションに追加されたが、軍の人々にも人気が高いことが判明した。新しいコレクションは2ヶ月ごとにリリースされており、Jo氏は現在旅行者のニーズに合ったバックパックに取り掛かるのに忙しい。

 

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最終更新:2016年10月08日06:02

タイ:縫製輸出は今後も減少傾向

タイ企業がより低賃金で関税条件のよい近隣諸国への進出を進めるにつれ、タイからの縫製輸出は今後も減少していくことが予想される。

タイ縫製業協会のVallop Vitanakorn顧問は、過去4年間、カンボジアとベトナムへの投資が拡大し、タイ縫製企業の今年の海外での売り上げは6億米ドル(210億バーツ)に達すると話す。

その結果として、タイからの縫製輸出は約7%減少し25億5000万米ドルと見込まれているが、危惧する必要はないとVallop顧問は話す。

「縫製産業の輸出は近隣国、特にカンボジアとベトナムから顕著に伸びるでしょう。こうした近隣国からの輸出も考慮に入れるのであれば、タイ縫製輸出はまだ伸びており、今年の輸出額も31億5000万米ドルを下回ることはないでしょう」とVallop顧問は話す。

今年の海外からの売上予想額である6億米ドルはカンボジアとベトナムに進出した33のアパレル企業の貢献による。これら企業の初期投資額は40億バーツであった。

今後もますます多くの企業が近隣国に事業を拡大するであろう、もし安定したインフラ開発がなされればミャンマーも選択肢となるであろうとVallop顧問は話す。

今後も、タイからの縫製輸出額は伸びないが、他国で操業するタイ企業による輸出額の増加が予想される。

しかし、縫製業者はタイ国内への投資も継続するだろうとVallop顧問は話す。その理由の一つはタイ人熟練労働者の存在である。

近隣国での事業が創出する収入は来年には縫製輸出総額の40%に上ると予測されている。

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最終更新:2016年09月21日12:00

タイ・ミャンマー:循環移民政策は両国の繁栄の鍵(後)

(前編より)

 

長期契約における解決策は、「循環移民」の概念にある。

二国間合意の下で、タイはミャンマー移民の入国緩和という現在の政策を強化することができる。人材エージェントは、虐待や搾取を防止するために規制されねばならない一方で、新たに到着した労働者の技能をトレーニングし、向上させるために奨励されるべきである。また、このようなトレーニングの機会は、数千もの難民にまで拡張される必要がある。またミャンマーでは、検査手続きを改善し、帰国した移民の仕事の斡旋や中小企業向け融資など特別なサービスの提供を用意する必要がある。循環移民政策は欧州の移民危機の解決策として広く喧伝されているが、タイの経済はミャンマーの数十年先を行っているため、ここでも適用可能である。隣接する両国の労働市場では、新着の移民だけでなく帰国も受け入れることで、異なる成長ステージにある両国産業にメリットがもたらされるはずである。ただしこれらを実行に移すには、両国はまずそれを可能にする環境を(以下のような施策により)構築する必要がある:

-             循環移民を促進させる双方向への資本フロー循環を整備するために両国協力すること。送金はミャンマーの貧困を減らすが、その資金の多くが闇市場に消えるため、マクロ経済に好影響をもたらしていない。その結果、ミャンマーは多額の潜在的な所得を失い、一方で「マフィア」がコントロールする資金の流れがミャンマーの未熟な為替レートの均衡を不安定化させようと脅かしている。

金融リテラシー、移民に対するマイクロファイナンス、モバイルマネーなど、2014年に採択されたアセアン金融統合議案に含まれているこれらの取り組みは、移住前後の労働者に利益をもたらすことができる。

-             クロスボーダーの議論の焦点は貿易の促進であるべきであり、人道支援ではない。いずれの国も交易に関する協力関係を議論するチャンスを拒絶するべきではない。ミャンマーは現在、EUの貿易のための一般特恵関税システム(GSP)に再び組み込まれており、米国もそれに続こうとしている。タイは、ミャンマーの未熟な衣料品、履物、加工食品や青果部門がこれらの高級市場へ参入する手助けをするため、より高い付加価値商品を担うことが可能である。この貿易特権からの利得は、両国が友好的に利益を分け合うのに役立つはずである。

タイはミャンマーの移民労働者を、スー・チー氏の重要な立ち寄り訪問先であるSamut Sakhonのような場所で自国産業を構築するのに用いてきた。時は今、これらの産業を移民労働者と共にミャンマーに移転させ、隣国の貿易特権を有効利用する時期にきている。この点、米国におけるGSP特権の回復は貿易についてのみの議論ではなく、人道支援に関するものでもある。

-             両国のリーダーは、ダウェイ経済特区(SEZ)の道路、電車や港について検討する前に、「ヒト」の面に焦点を当てるべきである。ダウェイSEZやいくつかの他の国境沿いの経済特区は、帰郷した労働者の利益のために彼らに優先権を与えるべきである。ダウェイSEZのビルにおける商業戦略においては、タイがその役割の先陣を切っているが、ミャンマーはその開発における潜在的利益を最大限に利用する必要がある。両国の商業と開発に対する目的を合致させることができれば、両者にとってWin-Winの結果となるであろう。(これらの取り組みによる)第3の勝者として、投資を拡大するために「Thailand+1」の戦略を描いている日本政府となるであろう。その開発目標は、より能力の高い投資家や国際金融機関を惹きつけることとなるため、ダウェイSEZはボーナスを提供できる可能性がある。

私はより良き日々が近づいていることをモン州の友人に保証している。もし10年にも及ぶ隣国間の会話によって移民交渉に金字塔が打ち建てられれば、素晴らしい時代の到来にさほど時間はかからないであろう。

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最終更新:2016年06月30日12:02

タイ・ミャンマー:循環移民政策は両国の繁栄の鍵(前)

ミャンマーでは2014年に30年間で初めての包括的な国勢調査を実施した際、数百万の市民が行方不明であることが判明し、ショックが広がった。1年後、タイとの国境沿いにあるモン州で調査を実施したところ、ここの約半分の世帯では家族の一員をタイに送り、そこで就労させている、という憂慮すべき動向を検知した。

この大量移住はモン州経済に強い影響を与えている。主力の農業は縮小し、製造、食品加工工場では閉鎖が相次ぎ、家族が分断されるにつれ社会構造が崩壊しつつある。

それでもなお、私が話したすべての若者はタイで働くという夢を抱いている。海外就労からの所得に依存する世帯のほとんどで、海外送金によって所得が潤うという恩恵を受けている。親達は、紛争地帯を抜け、人身売買の危険から逃れ、悪名高き国境警備隊から身を隠し、売春産業の網をかいくぐり、ついにミャンマーの3倍の所得を得られる仕事にありつくという、生涯で最も危険な旅をする若い息子や娘を誇りに思っている。彼らが苦労して稼いだ送金は、モン州の黄金のパゴダの輝きをなしており、それを証拠にこの地域は、今ではミャンマーの他のどの地域よりも裕福となっている。しかし、その表面的な輝きは、人々が貧困→出稼ぎ→帰郷→再びの貧困といった悪循環から抜け出すのに役立つのであろうか?

一方でこのミャンマーの危機は、その「中所得国の罠」から抜け出すのに苦労しているタイにとって有利な状況をもたらしている。何十年もの間、国境を越えてやって来る安い労働力がタイの産業を支えてきた。ミャンマーのサービス労働者らはまた、絶え間なく増加するタイのビーチリゾートでの労働需要を満たしている。

悲しいかなこれらの低賃金移民の存在はまた、タイ人のためだけの最低賃金制など、大衆主義的政策を推し進める政治家らを後押ししてきた。

タイでは最終的に移民労働者に対していくらかの権利を保障することとし、2011年にミャンマーはそれらを正式に文書化することで合意した。国際機関は健全な移住をもたらすものとして、このパートナーシップを称えた。しかしこの安価な労働力の安定供給の一方で、その他の社会階層と溶け込めない二流市民との生活からタイは抜け出せるのだろうか?

ミャンマー国家顧問のアウン・サン・スー・チー氏が継続的な訪問を行うことにより、今までの二国間協定における短期利益主義を改め、改善していく機会が模索されている。両国の政府では世界的な移民危機から教訓を得て、こうした危機をもたらすリスクを未然に防止するような長期的な合意を構築しようとしている。タイの指導者らは何百万人もの移民や難民らが強く帰国を熱望する原因に対処することを確約しているミャンマー首脳陣に対して、現実的な解決策を提示しなければならない。しかしタイが支援しない限り、彼らを帰郷させることは現在のミャンマーの開発レベルにおいては実現可能でも実用的でもない。

 

(後編につづく)

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最終更新:2016年06月30日06:02

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