インドシナニュース

ミャンマー:アパレル産業の刷新

ミャンマーのアパレル産業は持続可能な開発の重要な原動力としての地位を固めており、現在、同地域では低コストのアパレル製品の中心地となっている。

ミャンマーの最低賃金は自国のアパレル製品製造産業が確立されている近隣諸国の中国、カンボジア、ベトナムよりも低く、AdidasGapH&MMarks & Spencerなどの国際的な小売業者から受注を得ている。

国の製造品輸出産業を牽引するミャンマーのアパレル製品輸出は、2010年の34900万米ドルから昨年は46億米ドル近くまで増加し、国の輸出収益の約10%を占めた。

ただし、この力強い成長にはいくつかの要因がある。

国際労働機関(ILO)が指摘するように、最近までのミャンマーの歴史により(ミャンマーは1962年から2011年まで軍事支配下にあった)、同国はまだ健全な労働市場統治を確立するための効率的な法的および制度的枠組みが開発できていない。

ミャンマー衣料品製造業者協会(MGMA)は、約600の工場が加盟しており、約45万人の労働者に雇用を提供していると推定されている。これらの労働者の大多数は若い女性であり、そのため彼女らの権利を守ってあげることが不可欠である。

1月のILOの報告「機織る性:ミャンマーのアパレル産業の課題と機会」によると、同産業で働いている女性が新しいスキルを習得したり昇進を求めたりする機会が限られているという。ILOが同報告のために調査した16の工場のほとんどでセクシャルハラスメントに関する複数の証拠が見つかり、それらの工場がハラスメントおよび虐待を効果的に識別し対処する正式な方針とプロセスを欠いている、と結論付けた。

労働者のためのより包括的で安全な職場の創出と全体的な生産性との間に明確な関係があるため、健全な職場慣行の開発は明らかに労働者と雇用主が共通の合意を見つけられる分野である。ミャンマー産業工芸品・サービス(MICS)U Thet Hnin Aung事務局長は「工場レベルでの労働組合はこのような前向きな環境を築くことに大きく貢献することができます」と述べた。

昨年10月にヤンゴンを拠点とする中国のFu Yuen Garment Co. Ltd工場での不当解雇の疑いにより2ヵ月近くにおよぶ抗議行動が起こった。その結果、『雇われた凶悪犯』と呼ばれる抗議リーダー率いる一団との衝突が起こり、その10月、ミャンマーの労働組合は国際的なニュースを飾る事となった。

工場労働者は、管理職からの虐待、限られたトイレ休憩時間、そして耐え難いほどの暑さなどの労働条件に関する懸念に対処するための組合を設立すると述べた。これらの苦情の大部分は解決されたが、Fu Yuen社は、生産を妨害し会社の規則に違反した容疑で解雇された後、抗議活動を更に過激化し、最終的には数十人が負傷した武装暴徒との衝突に繋がったとされるストライキを組織した30人の労働者の再雇用を拒んだ。

 

EBAの特権

ミャンマーのアパレル産業が直面しているのは、女性の権利保障と結社の自由だけではない。

欧州連合(EU)の『武器以外すべて(EBA)』貿易特恵制度の撤回の可能性は、特にミャンマーのアパレル製品輸出の60%がブロックに向かっているため、同産業に対してさらに大きな影を落としている。

EBAの貿易特恵は、武器や弾薬を除く輸出における重要なEU市場への免税アクセスを世界の最貧国に提供するものであるが、国が中核となる国連(UN)ILOの条約を尊重しない場合、そのような特恵は撤回される可能性がある。

ラカイン州、カチン州、シャン州での重大な人権侵害と労働権への懸念に関する国連の捜査官による申し立ては、ミャンマーのEU市場へのアクセスを見直すようEUに先導した。

EU2月にセシリア・マルムストローム貿易担当欧州委員と共にミャンマーに対する人権と労働者の権利の進展を評価するために第2の監視任務を締結し、EBAの特権を取り消す正式な手続きはまだ始まっていないが、EUはミャンマーに改善は可能であると警告したと今月メディアに伝えた。

ミャンマーだけがEBA特恵における問題の渦中にいるわけではない。EUの要件を満たすことは、内部的に解決可能な長期的・短期的両方の目標として労働者個人の安全と男女平等に取り組むことよりもよりもはるかに政治的意思を持つ。

ミャンマーが女性に対する暴力を犯罪化する法律を起草するのに約5年費やしたが、その期間、アパレル産業は長い間職場のセクシャルハラスメント対策に目を向けさせることができていない。そして、労働組合はミャンマーでストライキを組織する権利を持っているが、抗議に対処するための大胆な戦術はさらに否定的な見方でアパレル産業を描写するだけである。

これらの問題に対処しなかった場合、ミャンマーでは珍しい経済的なサクセスストーリーの大きな可能性の一つが深刻に損なわれることは間違いない。

ミャンマー ジャンル:
最終更新:2019年07月20日15:59

ベトナム:繊維産業を持続可能にする

ベトナム繊維協会(VITAS)と世界野生生物基金(WWF)ベトナムは、ベトナムの成長を続ける繊維産業をより持続可能なものに変えるために協力している。このプロジェクトは今月開始され、2018年から2020年にかけて実施される。特にベトナムのアパレル工場の半分以上を占めるメコン川とドンナイデルタ地域を中心に、部門別のプレーヤーによる水とエネルギーの使用管理の改善が行われる。

このプロジェクトはまた、水質改善のために、より良い流域管理を導入することによって、ベトナムの繊維産業の持続可能性プロファイルを高めることを目標としている。これは国に社会的、経済的、保全的な利益をもたらすと期待されている。HSBC銀行が中国、バングラデシュ、インド、ベトナムのバリューチェーンに沿って繊維産業の影響を軽減するために資金を提供した同様のプロジェクトに続くもの。

ベトナム繊維協会(VITAS)のVu Duc Giang会長によると、このプロジェクトは、より高い環境社会基準を維持することによって、繊維産業のより良い管理の必要性を強化するため、タイムリーである。これは、グローバルブランドがビジネス慣行においてより倫理的になることを要求する、世界中の顧客の意識の高まりと平行している。

「ベトナムは世界第5位のアパレル製品輸出国であるが、我々の業界は環境基準が限定された低コスト生産でより有名です。今我々の慣行を変えなければ、ベトナムは競争力を失う可能性があります。とても重要でタイムリーです」と彼は言う。

「長期的には、工場、工業団地、その他の関係者が協力して、工場の枠を超えたリスクと影響に対処し、部門間での共有リソースの使用を責任を持って管理するためのもっと積極的な集団行動をとりたいと思います」とWWF大メコンの水リードMarc Goichot氏は語った。

 

環境的使用量

カンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナムなどの国々は、若い人口、低コストの労働力、そして天然資源を利用して、繊維産業への投資を目標としている。

しかし、繊維産業は、バリューチェーン全体を通して、そして製品のライフサイクルを通して、その事業において多くのエネルギーと水を消費する。エネルギーと水の消費は、原材料の加工から生産段階までのすべての段階で行われる。この過剰消費は、物流、製品の販売、マーケティングにも見られる。

他の要因もエネルギーと水の消費量に影響を与える可能性がある。綿、竹、絹のような再生可能な材料から作られているか、石油のような再生不可能な原料から作られているかにかかわらず、異なる繊維は水とエネルギーの使用量が異なる。例えば、石油から作られるポリエステル織物は、生産段階で使用される総エネルギーの70%以上を消費する。綿製品の場合、エネルギー消費の大部分は消費者による小売後の段階で発生する。水使用量の点では、綿は最も水集約的な農作物の1つである。

繊維産業で消費されるエネルギーは国内の温室効果ガス(GHG)レベルを上昇させ、そしてそれ故に、この産業は気候変動の主な推進力の一つと見なされている。その一方で、これらのプロセスの間の水の足跡は、過剰消費および不適切に処理されたまたは未処理の化学廃水の水路への放出を含む。産業界はまた、布地廃棄物などの固形廃棄物を発生させる責任も負う。

 

中国の緑化活動

人間の接触、水不足、大気汚染のために過度に汚染された河川を持つなどの国内の環境問題に直面して、中国は最近、自社の織物とアパレル産業のための緑化対策を採用した。同国は世界の生地の50%以上を生産している。米国に本拠を置く自然資源防衛協議会(NRDC)のレポートによると、Levi StraussH&MTargetGapなどのブランドを扱う33の中国の織物工場は、単純な緑化と効率化対策を採用して年間1470万米ドルを節約している。

倫理的および環境基準に対する消費者の意識の高まりに伴い、企業は自らの慣行を改善するか、世界的な競争に負けない必要がある。ベトナムが世界の他の国々に足を伸ばすような緑化対策の導入は、当局と業界関係者からのさらなるコミットメントを必要とするだろう。しかし、中国企業が先導しているので、変革を確実に飲み込むことができる。

 

ベトナム ジャンル:
最終更新:2019年01月30日19:22

«前のニュース || 1 || 次のニュース»
このページのトップへ戻る