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カンボジア:最低賃金上昇に伴い発注減少の恐れ

カンボジア縫製労働者の賃金28%上昇を受け、欧米諸国の発注者が他国に業務を移転してしまうのではないかとの恐れが高まっているとアナリストは語る。

Maplecroft社によると、月額最低賃金を128米ドル(82英ポンド)に上昇させるカンボジア労働勧告委員会による決定は、縫製会社にとっても、140ドル(89ポンド)への賃金上昇を求めていた労働組合にとっても、喜ばしい決定ではなかった。

Maplecroft社の上級アナリストJohn Thompson氏によると、欧米諸国の小売業者は賃金上昇で需要が減少することはないと誓約したにも関わらず、国内の縫製業者と政府は、人件費の上昇により注文が減少することを恐れている。アジア諸国の発注者はなおさら人件費の急激な上昇を嫌い、他国に発注することを選択するであろうという。

Thompson氏によると、ミャンマーの成長しつつある縫製繊維産業が外国人の関心を集めており、人件費の面ではバングラデシュ、パキスタンに競争力がある。

他方、カンボジア人労働者は急激な生活費の上昇に直面し、労働組合が今後も政府に賃金の急激な上昇を求め続けることが変わる事はないであろうという。

「労働争議は一時的に落ち着くでしょう。しかし、カンボジアの長期的な傾向を見ると、総賃金に対して大きな割合での賃金上昇をもってしても、ストライキ率を下げることはできず、政府、縫製会社、労働組合間の瀬戸際外交関係を改善することもできていない」とThompson氏は話す。

「これら三者が労働争議の根本的な解決を図れず、外国の発注者を安心させることが出来なければ、結局カンボジアは南アジアの生産拠点としての地位を失うことになりかねない。加えて、2014年1月に発生した警察との衝突で縫製労働者が死亡したような悲惨な事件がもし再び起これば、事態はさらに悪化し、投資家の信頼をひどく傷つけることになります」とThompson氏は続けた。

昨年、H&Mは同社が縫製を委託しているカンボジアの労働者と工場所有者間の労働争議解決のための支援を行っていると発表している。

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最終更新:2014年11月26日14:00

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