インドシナニュース

カンボジア:GMACのJohn Cha氏がアパレル業界を詳細に語る(後)

(前編より)

 

KT:今後の選挙について何かご懸念はありますか?

Cha氏:国民選挙は、どの国にとっても常に神経質な時期となります。幸いにもカンボジアは、1990年代の混沌とした政治環境から抜け出すことができました。 2013年の選挙を見ても、私は今後の選挙についても比較的平穏に進められると信じています。

 

KT:競争力を維持するためにステークホルダーが重視すべき分野は何ですか?

Cha氏:まず労働生産性が賃金のインフレに追いつく必要があります。そのために我々は、労働者の能力向上のための投資をさらに行い、省エネルギーを実現しながら生産性や品質を改善させる高性能の機械に投資することを工場に奨励する必要があります。こうした機械は、プロセスの標準化と効率化に役立ちます。現在多くのブランドから、いわゆる「スマート・マシン」が発売されています。政府はそのような設備投資に対してインセンティブを与えるよう検討していく必要があります。我々はまた、非製造プロセスの費用対効果が改善することを望んでいます。特に物流や行政手続きについては、一層の改善が求められます。

 

KT:アパレル業界における最低賃金の継続的な上昇について、どのように感じていますか?

Cha氏:衣料品や履物は、競争力のある賃金水準に大きく依存している産業です。しかしこれだけがバイヤーによる意思決定の材料ではなく、もしそうであれば彼らはサハラ砂漠以南のアフリカに注文を集中させるということになります。意思決定の鍵となるのは、各国による付加価値の提案です。つまり我々は、最低賃金の引き上げが漸進的かつ無理のないものであることが重要だと考えているのです。

 

KT:政府は現在、国の経済をアパレル輸出の一極集中から多様化させることに熱心です。このことに関し、どのようにお考えですか?

Cha氏:衣料品や履物産業は輸出総額の70%を占め、70万人以上を雇用しています。国が多様化を推進する必要性は明らかです。それでも衣料品・履物といった伝統的な産業は、成長ペースは鈍化するかもしれませんが、今後も成長し続けることになるでしょう。



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最終更新:2018年04月28日13:14

カンボジア:GMACのJohn Cha氏がアパレル業界を詳細に語る(前)

アパレル・履物産業は、カンボジア経済において依然重要な役割を担い続けており、その輸出額は全体の70%以上を占める。しかし賃金の上昇、低い労働生産性、アジア各国との競争激化など国内外の課題に直面し、ますます大きな圧力に晒されている。

カンボジア縫製業協会(GMAC)の役員を務めるJohn Cha氏は、こうした課題に取り組むためには、すべてのステークホルダーからの強いコミットメントと、業界の競争力強化に向けた明確な行動計画が必要と指摘した。彼は、クメールタイムズ紙のMay Kunmakara記者と対談し、アパレル業界の過去、現在、そして未来について語った。



KT:あなたは世界のアパレル・履物産業の現状についてどのようにお考えですか?

Cha氏:20162017年にかけて、世界トップ10のアパレル・履物製品輸出国からの出荷額は、年率4~5%の伸びを続けるなど安定して推移しています。これは主に革新的なデザインに対する需要と、アジア太平洋地域での消費者、特に中産階級の増加によってもたらされていると考えます。

 

KT:カンボジアのアパレル産業について、現在の景況感と2018年の見通しはいかがでしょうか?

Cha氏:全体としてカンボジアからの出荷額は、主として旅行用品と履物部門が好調であったため、2017年はわずかに増加しました。この傾向は2018年にも続くと予想されます。

また、昨年閉鎖された縫製工場は非常に少なく、一方で同時期にかなり多くの新工場が稼働を開始しました。我々はまた、国内にあるいくつかの大規模工場において、その生産能力が増強されたという報告を受けています。この生産能力の拡大は、特に旅行用品と履物部門において顕著ですが、これらの部門は今後も成長が続くと期待される分野です。

 

KT:近年における大きな課題は何ですか?また近い将来に、その課題は変化していくとお考えですか?

Cha氏:もちろん世界は絶え間なく変化し、ビジネス環境は常に進化し続けています。一方でカンボジアでは、不法ストライキと過激な労働組合活動で混乱した時代は過ぎ去ったと見られます。このことは、労働運動が成熟してきたことや、紛争解決のための三者協議メカニズムが有用性に起因します。この三者協議メカニズムを有効に機能させために多くの労力が費やされてきました。雇用者(特にGMAC)、政府(主に労働省)そして労働組合は、状況を改善するために努力をしてきました。また幸運なことに我々は、国際労働機関(ILO)を推進役として迎い入れ、国民との対話において常に労働者の福祉と産業の調和について取り上げているHun Sen首相の支持も得ることもできました。

 

KT:最大の競合国と見られるバングラデシュ、ミャンマー、ベトナムなどと比較して、我が国のアパレル産業はどのように優れているとお考えですか?

Cha氏:各国はそれぞれの価値を提案していますが、カンボジアには運営と財務両面で、投資家にとって好ましい独自の優位性とビジネスチャンスがあります。我々がこれから実施していきたいと考えているのは、潜在的な投資家にとってこうした条件がより魅力的なものになるよう、政府と協力していくことです。

 

(後編につづく)



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最終更新:2018年04月28日12:14

カンボジア:最低賃金法案に関する協議が終了

最低賃金案に関する協議をもう一度行うようにと言うアメリカ合衆国国務省高官の要請を受け、カンボジアでは410日、雇用者・組合・政府の三者間会議が再び開かれた。会議では、関係当局に提出前の法案の確認が行われた。

アメリカ国際労働局の役人であるSarah Morgan氏は先日、Ith Samheng労働大臣に対し、関係者全員で法案の最終協議を行うよう要請した。

労働省のMam Vannak大臣は410日、政府、組合、カンボジア縫製製造業協会の役員に対し、本法案があらゆる産業の全ての国民にとって有益なものになるだろうと語った。

また、適正な生活賃金の促進、雇用機会の拡大、労働者の生産性の向上を目的とした本法案の施行が、カンボジアに対する投資の増加にもつながるだろうとも述べた。

法案の承認時に万人に受け入れられるよう、関係機関が最低賃金に関する法案について協議し、修正するのはこれで6度目になる。

Vannak氏によると、先月ブリュッセルで開かれたEUとの会合時には、繊維・履物産業の労働者の最低賃金だけではなく、全産業の労働者の最低賃金についても検討するようにというカンボジア政府役員に対する要請があったと言う。

「他の産業が繊維産業の最低賃金と比較できるよう、まずは繊維・履物産業の最低賃金についてのみ調査し、協議しました。例えば、非公式セクターの労働者は、自らの賃金を繊維労働者と比較することで、仕事を辞め、繊維産業に転職して高い収入をめざす事ができるわけです。」

EUの高官が近いうちにカンボジアを訪問する可能性があるとVannak氏は述べ、EUの協力を歓迎する意向を示した。

「最低賃金に関する法案が良いものになることを深く信じていますし、関係者全てに歓迎されると考えています。」

633条項からなる本法案は、適正な生活賃金の促進、雇用機会の拡大、労働者の生産性の向上を目的として作成されており、投資機会の増加を加速させ、労働者、そして国全体に利益をもたらすであろう。

1997年から2018年にかけて、繊維産業の月間最低賃金額は30米ドルから170米ドルに上昇した。

国際労働機関のカンボジア担当Tun Sophorn氏は、法案が良いものになり、全産業の労働者にとってメリットとなるよう、関連当局との協議の時間を増やすことが重要であると410日発言した。

「本法案は、政府、民間部門、労働者に関連するものであるため、承認時には皆に受け入れられるものであってほしいのです。全ての関係者が、法の意味やどのようにして施行されるかをを完璧に理解すべく、協議に時間をかけるのはとても良いことです。」

カンボジア労働組合総連合のFar Saly代表は410日、法案に関する組合役員の懸念に対し、労働局は時間をかけて回答しており、組合側の要請もほとんどを受け入れてくれたと語った。

「法案はこれ以上修正の必要がないと思います。このままで問題ありません。」

Samheng首相は先月末、国会に提出する前に法案を関連当局に送り、 承認をもらう予定だと述べた。「6月末までには法案に承認をもらいたいです。皆が待っているものなので、これ以上の時間はかけたくありません。」



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最終更新:2018年04月18日06:04

カンボジア:政府要人が労働者の海外出稼ぎを奨励

経済財務省大臣は賃金の高い外国での労働者の海外出稼ぎは国内経済を阻害しないとして、今後も支援すると述べた。

Vongsey Vissoth大臣は先週、経済財務省での「カンボジア経済:実績と展望」と題された会合で、労働者の海外出稼ぎを懸念する必要はないとの意見を表明した。

「人口の移動は通常のことだ。労働力は世界を自由に移動する。韓国で働くカンボジア人労働者は1ヶ月に1000ドル以上を稼ぐ。むしろこうした出稼ぎを奨励すべきで、そのための手続きを簡素化しなければいけない」と大臣は述べた。

Vissoth大臣は、カンボジア人労働者は海外で高い賃金を得ることができ、得た賃金をカンボジアに送金するため国内経済に資すると述べた。

「私たちは彼らに出稼ぎをするよう奨励すべきだ。そしてまた、現地では虐待などの事態から彼らの権利を守る必要がある。彼らの帰国後は社会保障で保護するべきだ」とVissoth大臣は述べた。

先月発表された労働省の報告書によると、2017年、カンボジアから96338人の労働者が海外へ渡航しており、その数は前年の85576人から12.6%上昇した。

渡航先はタイが87909人、韓国が5967人、日本が2280人、シンガポールが138人、マレーシアが27人、サウジアラビアが12人、香港が5人となっている。

Ith Samheng労働大臣は、毎年およそ120万人のカンボジア人が海外で働いており、カンボジアに残る家族への送金額は年間20億米ドル近くに達すると述べた。

しかし、Hun Sen首相は、海外で低賃金あるいはカンボジア国内と同等の賃金で働くカンボジア人に対しては、カンボジア国内の労働環境は改善しており、また労働力不足の解消のためにも帰国するよう呼びかけている。

Hun Sen首相は、カンボジアでも労働者の賃金は上昇を続けているが、労働力不足に直面する企業もあると述べた。

「労働力不足に関し、すべての企業に対し、労働者を集める方法はあると指摘したい。より高い賃金とよりよい住居を与えることだ」と首相は述べている。

2017年、縫製労働者の最低賃金は月額153ドルだったが、20181月には170ドルへと増額された。

労働者の権利保護団体CentralDy Thehoyaプログラムオフィサーは、44日、カンボジア人の海外出稼ぎ奨励に合意しないとの意見を表明した。

これはカンボジア政府が国内で労働者に職を準備することができないことを示しているに過ぎないと彼は話す。

「外国で働くことは労働者自身の選択ではあるが、政府がそれを奨励する必要はない。この意見には賛同できない」と彼は述べた。



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最終更新:2018年04月11日12:03

カンボジア:2023年の繊維労働者の賃金が250米ドル以上になると首相が予測

カンボジアのフンセン首相は328日、繊維・履物産業の労働者の最低賃金が2023年までに少なくとも月額250米ドルになるだろうと発言した。

プノンペンのPor Senchey地区で数千人もの労働者を前に演説を行ったフンセン首相は、1997年には国内に64工場しかなく、8万名もの労働者が月額40米ドルの収入しかなかったことを説明した。

繊維・履物製品の工場数は今や1100以上に及び、月額の賃金としては2017年に月額153米ドル、今年からは170米ドルとなっており、その他福利も含めれば200米ドル以上支払われていると首相は述べた。

「今年、昨年の労働者の賃金を他国と比較した場合、バングラデシュやスリランカ、インド、ミャンマー、インドネシア、ラオス、パキスタンなどの国よりもカンボジアの賃金の方が高くなっています。

労働者の賃金は毎年上がっていますが、リスクについても考慮しなくてはなりません。もし適切な措置を施さなければ、カンボジアよりも賃金が低い国に工場が移転され、政府は年間4000万米ドル以上を失うことになります。しかしながら、労働者の賃金は毎年上昇し続けています。」

また首相は、2019年〜2023年に施行予定のカンボジア人民党(CPP)の基本的方針が、繊維労働者の最低賃金のおおよその数字を概略として含んでいることを説明した。

「エコノミストの予測によれば、繊維・履物産業の労働者の最低賃金は2023年には月額250米ドル以上になるとされています。賃金が上がっていくことは約束されているので、労働者たちは争議を起こさないようにすべきです。」と首相は言い、労働者たちが抗議活動を行えば収入を失うことになり、食事にかけるお金が少なくなることになると訴えかけた。

カンボジア縫製業協会のKaing Monika副会長は、賃金レベルは労働市場に合わせて自動的に収束していき、繊維・履物産業だけではなくカンボジアの民間セクター全般の競争力が高まっていくだろうと述べた。

「もちろん、(賃金の上昇は)労働集約型のカンボジア市場にとって憂慮すべき点です。賃金レベルを無理にコントロールしようとするよりは、市場経済に合わせて自然に引き上げていくほうが理にかなっていると思います。賃金の出所は経済であって、法律ではありません。賃金レベルが高くなりすぎてしまうのを憂慮しています。それを防ぐ事ができれば、マネージメントと労働者が共にスキルを向上させ、競争力を高め、製品の付加価値を高める事ができるようなスムーズで調和のとれた関係を築く事ができると思います。」特にビジネス運用時の経費引下げなどの、政府の支援策が実に重要であるとMinika氏は述べた。

国立労働組合連合のFar Saly会長は繊維労働者の賃金引き上げに賛同し、2020年までには月額の最低賃金が200210米ドルなるべきだと述べた。

「他国と競争を行なっている状況で雇用者が払える以上の額を求めることはできませんが、それでも労働者の賃金を引き上げるよう訴えかけています。」月額の最低賃金が200米ドルになればその他福利と合わせて250270米ドルになり、労働者が人並みの暮らしを送る事ができると同氏は述べた。



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最終更新:2018年04月02日10:42

カンボジア:しばしば事故を起こす平台トラックの荷台に立って出勤する縫製労働者たち(後)

(前編より)



労働者運動共同連合のPav Sina代表は、労働者を保護するため、特に彼女らを輸送するのに使用するトラックの問題に対処するには、新しい基準が必要だと述べた。

「物資を輸送するトラックには、乗用と同等の安全基準は満たされていません。」と彼は言った。 「座席と安全ベルトを備えた乗用トラックは、現在労働者が乗っている平台トラックよりもはるかに安全です。たとえ乗車トラックが事故にあっても、労働者は保護されます。彼女らは投げ出されて死亡したり、重傷を負ったりすることがなくなります。」

Sina代表はまた、トラックに労働者を過剰に乗せたり、危険な方法で運転したりするなどといった交通法の順守意識の欠如に対し、政府がどのように対処するのかを見ていきたいと述べた。

「交通事故多発の原因としては、トラック運転手には警戒感がなく、経験が少ない者がいる上、危険な状況でも他の車両を追い越そうとするドライバーが多いことが挙げられます。」と彼は言った。「また古くて危険な車両であっても、定期的な点検が実施されていません。」

Ith Samheng労働大臣は、政府は工場や企業と協力してこの問題に取り組み、解決策を講じていくことを約束した。

Samheng大臣は、すべてのステークホルダーとの議論を開始しており、その中であらゆる提案について検討していると述べた。

「交通事故には多くの要因があります。」と彼は言った。「我々は運転手の能力や労働者の輸送手段の品質を強化するだけでなく、一度に輸送される労働者の数を減らす必要があります。」

Samheng大臣は、国内すべての縫製労働者が、トラックに乗り込む労働者の数に制限を設け、また着席を義務付けているKoh Kong特別経済区で見られるような安全基準を享受できるようにしたいと述べた。

警察署交通課のRun Roth Veasnaディレクターは、彼の部門では既に、運輸省が工場を訪問してトラック運転手を教育すると同時に、彼らが免許を保有していることを検査するのに協力していると述べた。

「我々はワーキンググループが策定した原則に従うよう求めているものの、ドライバーは依然として定員を超えた労働者を運んでいます。」と彼は言った。「それは、ドライバーはより多くの労働者を運ぶことによって、より多くの利益を得たいと考えているためです。」

「いくつかの工場では労働者のために安全なバスを用意していますが、工場によっては労働者が多すぎるため、安全な輸送手段を確保することが困難な状況です。」と彼は続けた。

Nyさんは工場の外に戻り、もしトラックが変わらないのであれば、輸送の安全性が改善されることは疑わしいと言った。

「私は政府が労働者の交通事故を減らそうとしていることを聞いてうれしく思いますが、労働者がなおも、すし詰めになっている平台トラックの荷台に乗っている場合、どのように我々の安全は確保されるというのでしょうか?」



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最終更新:2018年03月29日19:14

カンボジア:しばしば事故を起こす平台トラックの荷台に立って出勤する縫製労働者たち(前)

通勤に命の危機

Sao Nyさんは、毎朝平台トラックの荷台に乗るたびに、恐ろしい記憶がよみがえる。大きな防水シートが空を舞い、トラックのフロントガラスに当たったことによって、運転手が道を外れて事故を起こす。

Nyさんは昼休みに縫製工場の外で座りながら、3年前の事故をはっきりと思い出していた。彼女は平台トラックの荷台に立って、彼女は自宅のあるコンポンスプー州からカンダル州の工場に向かっていた。

運転手が国道4号線を進んでいた時、前を走っていたトラックの防水シートが風に吹き飛ばされ、彼女の乗るトラックのフロントガラスを覆ったことによりトラックが横転、乗っていた労働者らは荷台から投げ出された。

「私は日々、仕事に行くのに不安を感じています。」と31歳のNyさんは言う。「3年前の事故では死者は出ませんでしたが、それは恐ろしいものでした。今でも私は出勤する際いつも、皆と共に運転手に対し、慎重かつゆっくりと運転するように頼んでいます。私はただ無事に自宅に戻り、息子や夫と一緒に過ごすができればいいだけなのです。」と彼女は続けた。

70万人の縫製労働者の大半は、毎朝出勤するのに平台トラックの荷台に乗せられていくが、いつも5070人がすし詰めの状態で、まるで牛であるかのように運ばれる。

労働省は最近、2017年は縫製労働者の事故が前年と比較して56%も減少したと報じたが、Hun Sen首相が演説で明らかにしたように、危険な通勤の実態は改善されないままである。

「労働者を運ぶトラックの安全性の問題には対処が必要です。労働者を運ぶトラックは、過去に衝突や転倒事故を起こしており、通勤時に事故によって労働者が死亡したり怪我をしたりしないよう、注意、監視を要する問題です。」とHun Sen首相は述べた。

労働省によると、昨年68人の労働者が事故によって死亡、683人が重傷を負い、さらに4102人が軽傷を負った。また、2016年には118人の労働者が死亡し、1293人が重傷を負った。

土曜日には、タケオ州の国道2号線で5トントラックが労働者の乗るミニバスに突っ込み、1人の労働者が死亡、12人がケガを負った。

また今月の初めにコンポンスプー州で、縫製労働者を運んでいたトラックに別のトラックから外れたホイールが直撃し、1人が死亡、約50人がケガをした。

トラック運転手のDim Chhengさん(34歳)は、Nyさんの働く工場の外で、5070人の労働者を運ぶのに使用する2トントラックのそばにある木陰で座って休んでいる。

Chhengさんは縫製労働者の輸送基準は安全ではないと認めるものの、彼自身としてはイワシのように労働者をトラックに詰め込む以外に選択肢はないのだと述べた。

「安全性のためには、より少人数の労働者を輸送するのが望ましいのですが、人数が少なすぎるとガソリン代を支払う余裕がなくなるのです。」と彼は言った。

Chhengさんは、運転中にしばしばトラックが不安定になっていると感じることがあるが、そんな時は乗客の安全を確保するために慎重に運転するよう注意していると言った。

「私は4年以上も労働者を輸送していますが、労働者からの要請に応じて非常に慎重に、ゆっくりと運転するため、事故は一度も起こしていません。」と彼は言った。「ですが、私は何度か事故を目撃したことはあり、いずれの場合もトラックが労働者をすし詰めにして過積載であったことが主因です。」

そしてChhengさんは声をひそめ、ドライバーの中には、朝に労働者を降ろした後、帰宅するのを待っている間にアルコールを飲む者もいると言った。

「自制することができるドライバーもいますが、中には酔っ払ったままのドライバーもいます。」と彼は言った。

Chhengさんは、工場、バイヤー、政府を含むすべてのステークホルダーが計画立てて、ドライバーにより安全なトラックを確保することを支援するのであれば、自分も賛同するだろうと述べた。

「工場労働者を輸送しているトラック運転手は、今の荷物運搬用トラックから乗用トラックに乗り換えて安全に労働者を輸送し、平台トラックにすし詰めにすることなどは止めたいと考えています。」と彼は言った。

この件に関して、カンボジア縫製業協会の代表からコメントを得ることはできなかった。



(後編につづく)



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最終更新:2018年03月29日16:04

カンボジア:国外出稼ぎ労働者数の増加

労働局のレポートによると、カンボジアの昨年の国外出稼ぎ労働者数は10万名近くにのぼっており、85000名であった前年より12.6%増加している。

312日に発表されたこのレポートには、昨年カンボジアから国外に送り出された労働者の数が96338名となっており、2016年の85576名から12.6%増加していることが説明されている。

「カンボジア人の出稼ぎ先は、マレーシア、サウジアラビア、タイ、日本、シンガポール、香港、韓国など、7ヶ国に及ぶ。」

国別の労働者受入数は、タイが87909名、韓国が5967名、日本が2280名、シンガポールが138名、マレーシアが27名、サウジアラビアが12名、香港が5名である。

移民労働者に関する311日の年次会議にてIth Samheng労働大臣は、約120万名のカンボジアが毎年国外で働いており、国内の親族に20億米ドルもの額を送金していることを説明した。

「こうした労働者は家族に多額の送金をしているだけでなく、帰国時にカンボジアの発展に貢献できるような専門技術も身につけています。」

カンボジア人労働者は通常、農業、建設、漁業、ハウスメイドなどの分野に従事しているという。

在韓国カンボジア大使であるLong Dimanche氏が11月に語ったところによると、韓国におけるカンボジア人コミュニティはゆうに6万名を超していると言う。そのうち8000名が韓国人を夫に持つ女性で、400名が学生である。

またDimanche氏によると、農業関係の労働者の賃金は月額12001300米ドルほどである。産業関連では17001800米ドルほどになる。カンボジア人の自国への総金額は毎年3億米ドルほどであるという。

しかしながらフンセン首相は、カンボジア国内の労働環境は改善しつつあり、低賃金または国内と変わらない賃金で働く国外の労働者は帰国して、労働力不足の解消にあたるべきであると訴えかけた。

カンボジア国内の賃金は上昇しているものの、企業が依然として労働力不足に悩まされている状況をフンセン氏は説明した。

「労働力が不足しているこの状況の中で、労働力を惹きつける方法を全ての企業に対し推奨したい。賃金面や住居で好条件を出すということだ。」

2017年には月間153米ドルであった繊維労働者の最低賃金額は、2018年には170米ドルに引き上げられている。

一方で労働権利グループCENTRALのプログラム・オフィサーであるDy Thehoya氏は、国外に出る労働者数が増加していると言うことは、賃金が依然として低く、仕事を見つけるのも難しいため、こうした労働者にとっては経済状況が改善したとは言えない状況にあるのだろうと述べた。

「(国外への移民労働者の)増加には2つの理由があります。まずは国内に十分な仕事がないということ、そして賃金が低いことです。」

「しかしながら移民労働者の保護システムがまだ確立していないため、海外への出稼ぎはおすすめしたくありません。移民には依然としてリスクがあります。」

外務省が1月に発表した報告書によると、昨年は困窮したカンボジア人労働者約1000人が国外から送還されているという。

外務省、大使館、領事館は昨年、タイ、ベトナム、ラオス、ミャンマー、マレーシア、インドネシア、中国、日本で986人もの送還者を保護している。

2016年に送還されたカンボジア労働者の数は816人であった。



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最終更新:2018年03月20日11:50

カンボジア:縫製労働者の年金支給は60歳以降

民間セクター労働者は60歳で年金を受給できるが、特定の条件を満たす必要があると政府関係者が36日に述べた。

36日、国家社会保険基金10周年記念のイベントで、国家社会保険基金のOuk Samvithya総裁は、縫製労働者や非正規セクターで働く人々は、退職後に年金を受給するためにはいくつかの条件を満たす必要があると述べた。

しかし、年金制度の計画案が完成するまでは詳細についてコメントできないとしている。

「現在、まだ計画段階にあるため詳細については話さないが、言えるのは国家社会保険基金から年金を受給するには勤続年数と基金への積立が必要だということだ。そうした人々が60歳になった時に政府から年金を受注することができる」とSamvithya総裁は述べた。

「年金を受給するためには労働者何人が積立を行う必要があるのかについてはまだ言えない。法案が完成した段階で全てを開示するので皆が知ることになるだろう」と彼は述べた。

Hun Sen首相は最近行われた毎週恒例の訪問の際、縫製、製靴産業の労働者に対し、2019年から退職手当を受領できるだろうと述べた。

首相は、年金制度の下、退職する労働者は給与の80%を受給できるとしている。

カンボジア縫製業協会のKaing Monika 副会長は、制度を歓迎するが縫製企業にとっては新たな重荷となるであろうと述べた。

Samvithya総裁は、過去10年間で1万社以上の企業が国家社会保険基金に登録したと述べた。その結果、140万人もの労働者が1億700万ドルを国家社会保険基金に拠出している。基金はその資本から労働者の健康保険や葬儀費用、その他の社会的保障を担っている。

国家社会保険基金には1万人以上の外国人労働者も登録しているという。

労働者運動共同組合のPav Sina会長は7日、カンボジア人の労働者が退職金を受給できるようになるのはよいことだと述べた。しかし、政府が設定した年齢制限は高すぎると話す。

「政府が労働者のための年金制度を作っていることは歓迎するが、受給年齢60歳は高すぎる」と彼は話す。Sina会長は、縫製工場は通常60歳までの就業を認めないため、退職年齢を45歳から50歳にすべきであると提案している。

「工場は歳をとった労働者を、年齢を理由に退職させるだろう。歳をとった人々は若い人々に比べると動きも遅い」と彼は述べた。

Hun Sen首相は昨年末、公務員の退職年齢を60歳としている。

民間セクターで働く人々の年金制度は20173月に議論が始まり、2017年末までには開始されることが期待されていた。

Samvithya総裁は当時、年金制度は退職後の民間セクター労働者を守ることを目的に作られたと述べた。

「国家社会保険基金は民間セクターのための年金制度を早急に創設することを予定している。今まで民間セクターにはこうした制度がなかった」と総裁は2017年に述べている。



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最終更新:2018年03月13日16:56

カンボジア:破綻縫製工場の一部労働者らに政府が補償予定

先週行われた、経営者の国外逃亡で破綻した縫製工場の労働者らに政府が補償するという労働省の驚くべき発表以降、縫製労働者や労働組合リーダーらはどの工場がその補償を受けることができるのか、情報収集を行なっている。

労働省は、9工場の労働者への補償として460万米ドルを確保したと発表した。

しかし、縫製労働者らはどの工場がその9工場に含まれるのか不明なままだと話す。プノンペンの少なくとも2工場、Co-Seek GarmentCenter World Garmentの従業員らは、彼らの工場はリストに含まれていないと知らされている。

Co-Seekの元従業員Khun Naryは、先週労働省の職員から、彼女らの工場は9工場に含まれていないと知らされたという。その職員は、救済のニュースを嘘だとも言ったという。

Co-Seekのおよそ100名の元従業員らは、20168月に経営者が逃亡して以来、まだ未払い賃金と離職手当の支払いを求めている。

「法的手続きに非常に長い時間がかかっており、まだ解決策が見出せていない」とNaryは話す。

一方、Chung Fai Knitwear factoryの従業員らは、 首相府に陳情に行き、全従業員の連絡先を求められたことから完全にではないもの楽観的だという。

「私も他の労働者も、未払い給与と離職手当を受け取れると少しの希望を抱いている」と同社の元従業員Khorn Chivinは話す。

Chivinは、プノンペンの5工場、コンポンスプー州の3工場、カンダル州の1工場、カンポット州の1工場が選ばれたと労働省職員に聞いたと述べた。

労働省のHeng Sour報道官からのコメントを得ることはできなかった。カンボジア縫製業協会のKen Loo会長は、どの工場が選ばれたのか知らないと述べた。

労働者の権利擁護団体らは、労働者への補償の決定を短期的な解決策として評価しているが、それでも多数の労働者が除外されたままだと強調した。

「同様の問題を抱えている工場は9工場に限らず多数存在している」とSolidarity CenterKhun Tharoシニアプログラムオフィサーは述べた。「長期的な戦略と工場閉鎖のプロセスについても検討する必要がある」Tharoは、Center World Garment の労働者も先週、労働省で同社が選ばれていないことを知らされたと述べた。同工場で働いていたおよそ200名の労働者は2015年の工場閉鎖以降未だに離職手当を受領していない。



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最終更新:2018年03月12日12:00

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