インドシナニュース

ベトナム:Crystal Group社、ベトナムの「巨大な生産力」に着目(前)

香港の大手アパレル・メーカー、Crystal Group社は、ベトナムを同社にとっての「期待の星」とみなしている。進行中の拡張プロジェクトにより、同社では今後4年間でセーターとTシャツの生産量がそれぞれ7倍と4倍になる見通しだ。

昨年17億ドルの売上高を上げたCrystal Group社の2015年のサステナビリティ・レポートには、ベトナムでのこれまでの進展がまとめられている。同社は昨年末、一部の工場を新たな1大生産拠点としてベトナムに移した。

さらに同社のTシャツ工場が、新工業団地で2ブロックにわたる巨大な生産施設を竣工した。同社の話では、この拡張プロジェクトによって今後も敷地面積は広がり、2019年には総面積が33ヘクタールにまで及ぶという。その結果、生産能力は3倍に上がり、雇用率もベトナムでTシャツ部門全体において8割増になる見通しである。

一方で、別の拡張プロジェクトも進行中だ。セーター部門も移転および拡張を計画しており、実現すれば今後4年間で生産量が7倍増になる見通しである。

同社はまた、刺繍を施すなど製品に付加価値を付けたり、あるいは施設の洗浄などにも積極的に取り組んでいる。こうすることで効率が上がり、かつサービスを外部に委託する時間が節約できるのだ。さらに能力や品質管理の向上も目指している。

同社は「サプライチェーン全体を戦略的にみれば、我が社が全体として成長しており、その競争力も高まっていることが分かります」とコメントした。

 

中国:「明るい星」

Crystal Group社の本拠地である中国の生産拠点は、すでに十分な成長を遂げている。同社はそこで、技術革新によって競争力を維持しようとしているほか、能力やスピード、生産力などにおいても持続的な向上を目指し重点的に取り組んでいる。

こうした取り組みには例えば、同社デニムジーンズの工場において、クリーニング施設に設置したハンガーシステムを開発したことなどが挙げられる。同システムは洗浄後のジーンズを乾かす乾燥機の余熱を利用して、乾燥にかかる時間や蒸気、電気の使用量などを約3割減らすというもの。

同社は昨年、中国のオペレーションにおいて水の使用量を6000万リットル削減し、一方でリサイクルした水を利用して50万本のジーンズを生産した。

同社はまた、「イーグル・プロジェクト」と呼ばれるプログラムを導入。これにはTシャツ工場およびセーター工場3件の、製造ラインのスーパーバイザーおよび製造ユニットのマネジャー450人が参加して、1年半に及ぶリーダーシップ育成プログラムを受けている。同プログラムでは管理能力や専門的な技術の向上を目指しているほか、コミュニケーション能力やチームの育成能力、ストレス・マネジメントの向上などにも注力している。イーグル・プロジェクトは来年6月まで実施される予定。

同社は昨年、中国で「グローバル・サステナビリティ・フォーラム」を開催した。フォーラムには、同社サステナビリティ・チームの代表約50名が世界中から参加し、同社の先進的なデニムジーンズ工場および関連工場を訪れたほか、日常業務におけるCSR(企業の社会的責任)のリスクマネジメントについても意見交換を行った。

» 続きを読む

ベトナム ジャンル:
最終更新:2015年05月13日06:01

ミャンマー:縫製労働者が賃上げ要求のストライキ

ヤンゴンの5つの縫製工場の約2000人の労働者が賃金引き上げと労働環境の改善を求めるストライキを実施した。

Just-styleが把握したところによると、2月9日の月曜日のストライキはある活動家の呼びかけにより実施され、Shwepyithar地区でのデモ行進が行われた。The Red Stone、Costec、 E-Land、Ford Glory、Han Jen Textileの従業員らが参加した。

デモ参加者らは、賃金を他のASEAN諸国並みの水準に引き上げること、妥当な最低賃金、そして労働組合結成の自由を要求した。

ある情報提供者がJust-styleに語ったところによると、最低でも1つの工場が賃金引き上げの要求に部分的に合意したものの、すべての工場が要求に対応すると廃業せざるを得ないと主張している。ストライキ参加者と工場経営者との交渉は継続している。

ミャンマー縫製業協会(MGMA)は今年2月初頭に、成長著しいアパレル産業において責任を持った倫理的な事業規範を規定することを目的とした、ミャンマー初となる業界の倫理規定を発表した。

この倫理規範は、ミャンマーで急成長中の縫製業界において社会的責任を果たす事業の在り方の指針を示すことを目的としており、国内法規の遵守、労働者の権利と労働環境、賃金と福利厚生等を主な内容としている。

 

» 続きを読む

ミャンマー ジャンル:
最終更新:2015年02月16日16:00

ミャンマー:最低賃金協議、継続中

ミャンマーの縫製労働者賃金は南アジアで2番目に低い水準にある。

昨年12月に最低賃金制定の予定であったものの、さらなる調査が求められたため制定が先延ばしとなっていたが、現在三者協議が行われている。

ミャンマー縫製業協会(MGMA)の広報担当者がjust-style社に語ったところによると、企業団体、労働組合と政府の三者が最低賃金制定のための協議に参加しているという。国際労働機関(ILO)も協議の過程に深く関与している。

最低賃金は2014年12月に制定される予定であったが、生活費についての調査を実施する必要があるとの意見により制定が見送られた経緯がある。ミャンマー縫製業協会によると、ミャンマーにおける生活費に関する詳細な調査は今までに例がないという。

最低賃金に関する法律は2013年末に成立し、この法律により最低賃金の決定と施行方法についての戦略が定められたが、生活費評価を実施する必要性から、最低賃金の制定が遅れている。

ミャンマー縫製業協会によると、ミャンマーの縫製労働者賃金は南アジア・東南アジア地域で2番目に低いという。一番低いのはバングラデシュの月額68米ドルである。同協会によると、ミャンマーでの縫製労働者の給与は月額40ドルから180ドル程度で、未熟練労働者の給与が40ドル程度であるという。しかし、現在ミャンマーでは最低賃金が制定されていない。

最低賃金の制定に関しては、さまざまな推測が飛び交っており、月額36ドルから100ドルまで様々な提案がなされている。しかし、縫製業協会の広報担当者は、そのどちらの額も非現実的であるという。

「おそらく、最低賃金は月額40ドルから60ドルの間になるでしょう。しかし、ここには大きな幅があります。労働時間はミャンマーでの慣習通り、週5日間は8時間労働、土曜日は4時間労働を基準としています。」

ミャンマーの労働雇用社会保障省は、企業、労働者それぞれの代表団体に対し、1月31日までに最低賃金水準についてのそれぞれの提案を行うよう求めている。

現在までの遅れを考慮すると、最低賃金についての合意は4月、5月以降のこととなりそうである。

しかし、政治的な問題も関わってくる。テイン・セイン大統領率いる大統領府は協議を進捗させ、10月に予定される総選挙の前に最低賃金を制定したいと考えているが、一方でそれを総選挙後まで引き伸ばしたいという勢力もあるのだ。

» 続きを読む

ミャンマー ジャンル:
最終更新:2015年01月27日14:04

独自のグローバル戦略で、生き残りを狙う海外アパレル・メーカー

カンボジアではこのほど、繊維、衣料品および靴・履物の各産業で働く労働者に対して、

月額の賃金を28%引き上げる決定をした。来年初頭より、賃金額は現行の月100ドルから128ドルに引き上げられる。だが新賃金について、労働組合は期待していた額を大幅に下回るものだと主張し、海外のアパレル・メーカーらは上げ幅が大きく支払いは困難だとしている。同時にこうした状況下、メーカーらはカンボジアで生産を続けるよう求められている。

今年9月、米国への衣料品輸出は急増した。米西海岸の主要港で港湾労働者の労働争議が続いていたことから、ホリデーシーズンに向けた貨物の輸送停滞を懸念した小売業者が、大量発注を続けためだ。これにより貿易相手国上位10カ国のうち4カ国(中国、ベトナム、インドネシア、インド)では輸出量が2桁増加と力強い伸びを示したが、反面バングラデシュでは7カ月連続の減少となった。

一方ミャンマーでは、米国、日本およびデンマークが協力して、ミャンマーが生産拠点や投資先としてより魅力的な国になるよう、労働者の権利と労働条件を改善しようとしている。

昨年、欧州連合(EU)の支援で始まったミャンマーのあるプロジェクトでは、縫製産業の技術・能力の向上を目指しており、つい先日も地元企業らが生産性の拡大について指導を受けていた。

衣料品小売のへネス・アンド・マウリッツ(H&M)社は、委託先工場に対して、エチオピアのオモ渓谷一帯で栽培された綿を使用しないよう指示している。この地域は、土地収用の恐れがあるためだ。だが現状では、その指示を聞き入れても、その綿を使用しないという絶対的な保証はない。

またC&A Foundationは「公正で持続的な縫製産業の発展を目指す、さらなる協力体制」を呼びかけている。C&A Foundationとは世界的なファッション・ブランド「C&A」が運営する民間組織で、環境に優しいコットンや労働環境の改善に焦点を当てた、全く新しい世界戦略に着手している。

一方、英小売大手のマークス&スペンサーが目指しているのは、小売メーカーとして世界で最も持続的な発展を遂げることであり、目標達成のために、同社の環境・倫理プログラム「プランA」を進めている。「プランA」実施部門のトップで、同プランを世界的に推進するAdam Elman氏は、計画が目指しているものや、産業連携のさらなる必要性などについて語った。

Clothesource Limited社のマイク・フラナガンCEOは、過去6年間で、アパレル業界のバイヤーは環境汚染に対する責任を認識するようになったと話す。こうした状況が続けば、2020年までには、有毒な成分を使用している製品はほとんどなくなるかもしれない。一方、中国は有害化学物質の規制に関する法律を遵守し、法的強制力のあるプログラムなどを導入することで、有害化学物質の廃絶を目指している。

新たな調査結果によれば、環境に配慮したLED照明もまた、縫製産業での生産性の向上や利益の拡大に役立っているという。LED照明は従来の照明よりも発熱量が少なく、工場の床が熱を持つこともないため、労働者の生産性を高めるほか、欠勤者の減少にもつながっている。

大手ジーンズ・メーカーのリーバイ・ストラウス社は今後、従業員500名の人員削減を行い、1億4300万ドル規模の取引の一環として、IT、金融、人材管理、カスタマー・サービス、広報など、グローバル・ビジネスにおけるサービスの一部を委託する。こうした体制の変更は、同社がグローバルな生産を進めるうえで、新たな局面を迎えたことを示している。

 

» 続きを読む

その他 ジャンル:
最終更新:2014年11月27日14:00

政治不安や人権侵害問題がカンボジアの調達市場の地位を危うくする

カンボジアから衣料品を調達している世界の主要ブランドや小売業者は先週、現在進行中の政治的不安定に対する厳しい警告を発した。また人権侵害疑惑は将来の成長に影響を及ぼし、戦略的調達市場としての国の地位を危険にさらしていると警告した。

その不安は、プノンペンでの政府代表との会談後、H&M、Gap、プーマ、リーバイス、Inditexなどの企業によって表明された。リーバイ・ストラウスはまた、すでにカンボジアの縫製工場からの調達を減らし始めていることをjust-styleに確認した。

しかし、IndustriAll組合は、いくつかのブランドは最低賃金が引き上げられた場合、引き上げられた賃金をコストとして計算に入れる用意があることを示唆した。

会議は、賃金引上げを求め行われた抗議行動が暴力的になり、1月に逮捕された23人のカンボジア組合指導者と繊維労働者に対する裁判の、待望の判決の前に開催されるように調整された。判決は広く歓迎され、裁判所は執行猶予なしで、活動家たちを解放した。

バングラデシュ労働者安全同盟が発表した検査報告書の最初のラウンドは、すべての縫製工場で「多数の欠陥」が確認されていることを示している。同盟は6週間後に、会員企業の調達先工場残り600社のデータを公開する。

フランスの検察官は、スーパーマーケット大手Auchan社が同社の衣料品製造環境について消費者に誤解を与えたかどうかに対する予備調査を行なった。Auchan社はRana Plazaとのつながりを否定してはいるものの、無許可下請問題に対処するための行動計画を見なおした。

透明性と完全性は、香港に拠点を置く国際調達専門家William E. Connor & Associates社会長兼最高経営責任者(CEO)William E. (Chip) Connor氏とのjust-styleの特別インタビューで繰り返し登場する2つのキーワードである。彼は会社の倫理的立場について議論するだけでなく、世界的な調達の変遷や機会、課題や懸念に対する考えを伝えている。

環大西洋貿易投資パートナーシップ(TTIP)における繊維製品の取り扱いの可能性に関しても、具体策が浮上している。米国と欧州連合(EU)の役人は、今までのところ交渉は関税や規制アプローチの共通する大枠を取り扱っているが、原産地規則についてはまだ何もないということを確認した。

大企業にも最高のサプライチェーンはあるのか?あるいは最高のサプライチェーンが最も成功した企業の成長を助けるのか?それはかなり疑問だが、これら二つの間に関係があることは間違いない。

一方、経営難に陥っている小売業Abercrombie & Fitch社は、第1四半期に婦人服の活性化に取り組んだ後、最終的には正しい方向に一歩を踏み出したようだ。差し当たって、次の計画は、テストを改良し、結果に対応すること、生地の基盤システム化を拡大して平均単価を下げることである。

また、小売業者Aeropostale社は、十代のアパレルチェーンとの融資契約を結んだばかりの非公開投資会社Sycamore Partnersの他の投資資源を活用することによって、より良い調達から利益を得ることができる。

 

» 続きを読む

カンボジア ジャンル:
最終更新:2014年06月21日14:01

2013年を振り返って--アパレル生産国の勝ち組と負け組

<勝ち組>

ミャンマー

欧米諸国の経済制裁解除とともに、中国に代わる安価な調達先を模索する企業による、ミャンマー衣料産業への関心の高まりが見られる。ミャンマーはインフラや需要に対する生産能力の整備で遅れがあるものの、SMARTミャンマーと呼ばれるヨーロッパの支援で今年始められた新しいプロジェクトは、株主向けにヨーロッパ視察旅行や優良企業向けに模範企業や評価の認識などの基本的な訓練を提供し、生産能力を確保し、技能を高めようとするものである。29の欧米のアパレル企業での主要な調達担当者への最近の調査結果を見ると、回答者の47%がミャンマーをトップ3に入れていた。

 

ベトナム

商工省のデータによれば、ベトナムでは、輸出が急増し、年初からの9ヶ月間で繊維製品輸出は18%増加の132億米ドルに達した。米国が依然としてベトナムの最大の輸出市場で、輸出金額は9.2%増加の64億ドル、続くEU市場は14%増加の19億8000万米ドルである。最近のあるレポートによると、2030年までには中国が米国を抜いてベトナムの最大の貿易相手国になると予想され、昨年1年間の中国への輸出は33%成長し、この方向で進んでいる。ベトナムから日本を除くアジアへの輸出は2013年から2020年までの期間に1年あたり平均15%上昇すると予想される。

 

<負け組>

カンボジア

GapやH&Mなどのアパレル小売業に商品を供給するカンボジアのSL縫製加工での問題は、今年数カ月間にわたって継続し、いまだ解決の見通しは立っていない。労働条件と新任マネージャー解任を巡って3カ月のストライキが発生し、動揺や生産の混乱を引き起こした。フルタイムの労働者の最低賃金は5月に1カ月あたり80米ドルまで引き上げられたが、アジア最低賃金連盟は、それでも、新しい基準金額はカンボジア人の労働者と家族の生活の基本的需要をカバーするのに必要とする274ドルの月間生活賃金の4分の1でしかないと言う。カンボジアの現地労働組合は1カ月あたり89~150ドルまで賃金の引き上げを求めている。

 

» 続きを読む

その他 ジャンル:
最終更新:2013年12月16日21:48

米国労働省、ベトナム製の衣料品の購入を禁止

米国労働省国際労働局が、児童労働によって衣料品が生産されているとして、米国連邦機関はベトナムからの衣料品の購入を禁止した。

労働省国際労働局は、証拠に基づいて再調査したといっており、衣類生産における、児童強制労働のケースはまれではないとしている。また、これらのケースが未登録の小さな職場で顕著に現れることを指摘した。

「多くの国で、法や政策やプログラムが、登録された工場には効果があっても、未登録の隠れた労働環境では未成年の子供や他の抑圧された労働者に対して効果的ではありませんし、これがベトナムの衣料産業にもあてはまるようです。」と決定に記されている。

繊維産業に焦点を合せて、それは、この問題と戦うために努力とシステムに関する追加情報を適所に集めるために、また、現在の状況を評価するために、今年1月、2人の労働省職員がベトナムを訪問したという。会議に続いて、職員は、繊維産業の児童労働が、未登録の小さな職場で、すべてとは言わないが、たいてい起こると確認した。

「訪問の際、縫製業の児童強制労働の監視は限られていて、大型の登録工場で主に行われていると確認しました。未登録の小さな町工場は、児童労働に関して、組織だった監視をしている証拠が全くありません。」と決定では言う。

ベトナム ジャンル:
最終更新:2013年07月25日14:00

工員不足で行き詰まるラオスの繊維輸出

2015年までにアパレル製品輸出を倍増以上にするとラオスでは目標を定めている。しかし、注文予約はいっぱいで、海外からの引合も増加中なのだが、労働者確保の問題が大きな障害になることが明らかになってきた。Jozef De Costerが報告する。

一見したところでは、ラオスは国際的なアパレル・バイヤーの嗜好に合わないかもしれない。東南アジアの、この小さな内陸国は繊維製品の原料を欠き、労働者の教育は不十分で、繊維産業は隣国と比べて小規模である。

しかし、この国の廉価な人件費と市場参入優遇措置、特に一般特恵関税制度(GSP)によるEU市場への免税制度は魅力となっている。

ラオスに約100あるアパレル製品輸出企業の多くが、十分な労働者を募集して、維持できさえすれば、かなり拡大するかもしれないと言う。

実際、労働者の慢性的不足は、アパレル製品輸出を2012年の1億8300万米ドルから2015年までに5億米ドルまで倍増以上にするというラオスの目標の大きな課題である。

そのため、ラオス縫製産業協会(ALGI)とその養成機関の縫製技術開発センター(GSC)は2、015年までに労働者を6万人まで倍増することを目指して、昨年末より多くの従業員を引き付けるための宣伝活動を展開している。

顧客の要望と労働者の不満のバランスをとるのが、輸出業者が直面している課題の1つで、その多くが注文予約はいっぱいなのに、新しい仕事を引き受けることができないのだと言う。

Chamlong Janetanakit氏は700人の労働者が働くHi-Tech Laos Apparel社の社長であり、5,000人の従業員を抱えるタイのアパレル・グループのHi-Tech社の子会社である。「私たちには拡大のための注文もありますし、資本もあります。唯一の弱点は労働力です。」とJust-styleに語った。

Hi-Tech Laos Apparel社は主にTシャツやボクサー・パンツや他のニット製品をドイツの小売業者Tchiboに作っているが、Hugo BossやArmaniのようなブランドやMarks & SpencerやHennes & Mauritzのような小売業者とも商談を進めていた。

労働不足問題の規模は、昨年7月の世界銀行が行った調査によれば、大規模から中規模のアパレル生産会社では毎月従業員の約3.5%を失っている(1年あたり40-60%)とされ、小規模企業では毎月6%以上を失うとされる。

国際的基準からすると賃金は低いが、2012年1月にラオスの法定最低賃金は1月あたり348,000ラオス・ラック(約43.50米ドル)から626,000ラオス・ラック(約77米ドル)に跳ね上がった。ラオス縫製産業協会(ALGI)は、これがベトナム(75米ドル)、カンボジア(68米ドル)、バングラデシュ(61米ドル)、ミャンマー(50米ドル)などの最低賃金との比較で好条件なのは承知している。

また、工場は追加ボーナスと時間外給与を支払い、食事と宿泊設備を含めると、縫製労働者は1ヶ月あたり100-250米ドルを稼げる計算になる。しかし、それでも、会社はなお、労働者を見つけ、スタッフ在籍率を改善するのに血眼にならなければならない。

 

繊維産業拡大の鍵

ラオスの衣料産業は、現在2万~3万人の労働者を雇用しており、ラオス縫製産業協会(ALGI)会長One-Sy Boutsivongsakd氏は縫製業をさらに拡大すべき理由がいくつかあると信じている。中には、これらは、人口わずか650万人の小国で最大の雇用を創出する製造業として貧困の軽減を助け、とくに若い婦人労働者にとって熟練度のあまり要求されない仕事を提供する鍵を握る産業である。

縫製労働者は1ヶ月100米ドルの給与が初任給で、これが2-3年後に120米ドルに上がるとOne-Sy氏は指摘する。ライン長になると、1ヶ月150-200米ドルを稼ぐと言う。

1995年以来のラオス縫製産業協会(ALGI)会長とアセアン繊維産業連合(AFTEX)の持ち回り会長として、One-Sy氏は衣料産業の利益の影響する発展の様子をつぶさに見ている。

彼の関心の中には、カナダ政府が発展途上国からの輸入に適用している免税措置を提供する一般特恵関税率(GPT)に関する変更がある。

後発開発途上国(LDC)としてのラオスは2014年7月以降も一般特恵関税率(GPT)受益国としてそのままで残る一方で、一般特恵関税率(GPT)受益資格を失う中国や香港やインドネシアなどの国を原産国とする材料については免税措置を失う場合がある。

また、One-Sy氏には、2020年までに国を後発開発途上国(LDC)から中位開発途上国(Medium Developed Country)状態まで格上げするために、ラオス政府の野心に関して複雑な気持ちがある。「そうなれば、私たちはEU市場に無税で輸出できる一般特恵関税制度(GSP)の資格を失うことになります。」と彼は述べる。2012年にラオスからの衣料品輸出全体の84%を占めるEU市場は断然の主要仕向先である。

そして、タイなど国に向けて発つラオス労働者の不法移住を政府が制限するよう彼は勧告する。こうした移住により縫製工場は労働力不足に直面するのである。

 

労働者の不満軽減のために

ラオスの縫製工場経営者は、高いリターンを追い求めて、厳しい指揮、過酷な労働条件や不十分な宿泊設備、過度の時間外労働などを押し付ければ、労働者の不満が限界を超え、工場の生産性と収益性に却ってマイナスとなるだけでなく、繊維産業における中長期の競争力と企業生命までも圧迫することをよく理解している

首都ビエンチャンにある欧州商工会議所(ECCIL)所長Ramon Bruesseler博士は、ビエンチャンに集中している工場に労働者を連れてくるのではなく、労働者の住んでいる農村部に工場を移転する「地理的多様化」政策をとるというのが政府の方針だと指摘する。

労働者の満足と動機を高める努力はこれら以外にもこれまでも大なり小なりあった。

作業着を専門とするオーストリア企業Trio Laos Export社はラオス最大のアパレル縫製工場にまで成長を遂げ、2,274人の労働者を雇用する。労働者に優しい環境をつくることへの投資が功を奏し、労働者の離職率は著しく低く、労働者の子息らのための幼稚園や学校までもがある。

Hi-Tech Laos Apparel社では業務空間に冷房を入れ、毎年5セットの作業着を労働者に提供する。もっとも、それを着る従業員は稀だが。

そして、イタリア企業Alpilao社では1,700人の労働者が働いており、品質(ISO-9001)と社会的なコンプライアンス(WRAP、BSCI)に力点を置き、BenettonやEl Corte InglesやPierre CardinやGeoxのような格上バイヤーとの取組に焦点を合わせている。

しかし、おそらく労働者らの動機を高める最も良い例は、彼らが、よりやりがいがある仕事や認識や責任を担当できるように新しい窓を設けてやることで、ドイツ人専門家Wilma Driessler氏とラオス人所長Borivon Phafong氏によって運営されている縫製技術開発センター(GSC)で見られることである。

縫製技術開発センター(GSC)では、縫製工だけでなく、品質保証責任者やライン長やマネージャも養成しており、土曜日と日曜日は無料だが18日間の技能開発には50米ドルの費用がかかる。また、縫製技術開発センター(GSC)は、今後の新人募集プロジェクトを援助するために、指導員養成(ToT)も提供している。

2010年に設立された縫製技術開発センター(GSC)はTDF 貿易開発設備基金を基礎に、オーストラリア国際開発庁(AusAid)とEUから融資を受け、世界銀行によって管理されている。

そして、それがアセアン繊維産業連合(AFTEX)によって設立されたアセアン共通資格プログラム(ACCP)に繋がっているので、縫製労働者がアセアン共通資格プログラム(ACCP)証明試験に合格すると、アセアン加盟国10か国のすべてで通用する証明書を受け取れる。

ラオス ジャンル:
最終更新:2013年07月10日06:00

タイが東南アジアのファッション・ハブになる

Ratchada通りのEsplanadeなどのバンコクの主要なショッピング・モールに入ると、ファッションデザイン学校があって、さらには、ショーウィンドウ越しに学生で満ち溢れた、賑やかなデザイン・ショップを見ることができるだろう。米国及びEU向けの輸出の低下に直面して、タイの繊維産業は、ファッション及びテキスタイル学校の強い方針に基づき、アセアン地域のファッション・ハブになることに狙いを定めた。米国とEUからの需要が落ちた分を、中国、香港、韓国、日本などのアジア向けの輸出における上昇で埋め合わせ、現在ではタイの国の輸出総額の半分を占めるに至ったとタイ商務省国際貿易振興部(DITP)部長Srirat Rastapana女史は説明する。Just Style誌に対して、彼女は付け足す。「アセアン向けが輸出の23-24%で、中国向けは12%を占めており、いずれも成長しています。アジアは拡大の多くの余地がある巨大な市場です。私たちはアジアに注意と努力の焦点を合わせるつもりです。」 Rastapana女史はタイの利点を称して、「アセアンの分配センターになる要衝」で、製品の品質が安定し、テキスタイルとデザインの将来を担う人材を育てる教育機関を持っていることを指摘する。タイ繊維産業全国連盟議長Somsak Srisuponvanit氏は、しかしながら、繊維産業が難局にも直面していると説明する。「世界のアパレル産業でポジションを維持するためには、タイはアセアン諸国と協力して、持続性を確保しなければなりません。」と彼は述べる。タイ・アパレル製造業者協会(TGMA)理事Yuttana Silpsarnvitch氏も同意見である。「最低賃金は重要課題ではありません。人員不足こそが課題です。」彼は以下を加えます。「タイの若年層は労働集約的な産業に入るのに気乗りしません。彼らは接客業や娯楽産業や観光業など、政府が援助し、世界にプロモーションしている産業で働きたがっています。」

 

タイ ジャンル:
最終更新:2013年05月14日06:00

ミャンマー:アパレル産業への外資導入に積極的

ミャンマー衣料品製造協会副議長はミャンマーへの外国アパレル企業の投資を奨励する政府の振興策を歓迎した。

先週、欧州連合(EU)がミャンマーに対する制裁解除を発表した後、Just-Style紙に対して、Aung Win博士は、政府は現在、投資の登録及び展開サービスの簡略化を計画していると述べた。

「外国人投資家に必要なものを一つの窓口で対応する、ワンストップ・サービスを検討しています。そうなれば、外国人投資家が工場を開業したい場合ら、その窓口へ行くだけで済みます。」と言う。

Aung博士は、所有権ライセンスの取得などのように工場の認可・設立にかかわるすべての行政サービスをその窓口に集中すると言う。ミャンマー外国投資委員会の支部も、ヤンゴン南部ダゴン郡区に位置するその窓口からの指示で動くことになる。

外資を呼び込むメリットについて、「現地の民間企業は海外からの資金を呼び込むために何もしていませんし。」と主張し、「外国企業には資金と優れた技術があり、地元企業より優秀です。」と言い足した。

一方で、Aung博士は、ミャンマーのアパレル輸出業者が、EUの後発発展途上国のための一般特恵関税制度(GSP)の税制優遇から適用除外になっていることに不満を述べた。

彼は、また、ミャンマーには極僅かな熟練労働者しかいないため、製品売りのビジネスではなく、裁断と縫製の加工ビジネスに焦点を合わせなければならないとしている。

 

ミャンマー ジャンル:
最終更新:2013年04月30日06:00

このページのトップへ戻る