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カンボジア:米国アパレルバイヤーが審議中の労働関連法に懸念を表明

カンボジアで審議中の最低賃金及び労使問題仲裁に関する2件の法案をめぐり、米国のアパレル・履物のバイヤーに懸念が広がっている。

アメリカアパレル・履物協会(AAFA)は先週、カンボジアのフン・セン首相に対し、現在カンボジア政府が審議中の法案内容に対する懸念を表明する書簡を送付した。

現在検討中の最低賃金法案について、同協会は「最低賃金についての調査や討議を労働審議会のみに限定しようとしている」との懸念を表明している。

「関係者が労働審議会の枠外で最低賃金についての調査を実施したり、団体内外での討議を実施したりすることを妨げることで、最低賃金法はすでに困難な調整をさらに困難にし、この重要な決定に用いられる情報を限定することにもなりかねない。政府は労働審議会の関与の有無に関わらず、全ての関係者による調査の実施と意見の共有を認めることを望む」

現在、カンボジアでは縫製・製靴労働者のみが月額153米ドルの最低賃金を保証されている。しかし、昨年末に政府は全ての労働者を対象とした最低賃金の制定の計画を明らかにした。

さらに政府は現在、労使争議仲裁法の制定も検定している。

「労使争議という困難な問題に取り組むことは重要だが、独立した実効性ある仲裁委員会(AC)の発展に協力してきた企業側を代表し、この法律が仲裁委員会の仕事を妨げることになりかねないとの懸念を表明したい」とアメリカアパレル・履物協会のRick Helfenbein会長は書簡で表明した。

「この法案は現在すでに効率的に運用されているプロセスにさらなるステップを追加することとなる。仲裁委員会に必要な補強をせずに個別の仲裁まで持ち込まれるようになれば、仲裁委員会の処理能力を超えることになりかねない。

加えて、仲裁委員会を多数派を占める労働組合のみに限定すると、問題解決の手段を持たない労働者が多数発生する。これは仲裁委員会に持ち込まれる件数の大幅な減少からすでに明らかである。

仲裁委員会に影響を及ぼすような変更に注意を促したい。それにより、企業、労働者を含む全ての関係者が信頼できるような方法での仲裁委員会による問題解決と労働法の適用をさらに困難にしかねない」

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最終更新:2017年06月20日12:36

カンボジア:Levi StraussとILOがプノンペンの工場爆発事故の調査開始

ジーンズメーカーLevi Strauss & Coと国際労働機関(ILO)のBetter Factories Cambodiaプログラムはプノンペン市の工場で発生した死傷者を伴う爆発事故の調査を開始した。

Leviはjust-styleの取材に対し、Zhentai Garment Cambodia Co., Ltdは同社の受注生産を行っていたことを認めた。国内の報道によると、この工場で3月22日、蒸気発生器が爆発する事故が発生した。

Levi Straussの報道担当者は、「弊社は爆発事故について大きな関心を寄せており、この事故の詳細についての調査を開始した。Levi Strauss & Co.は引き続き労働者の安全確保に万全を期し、事故の犠牲となった従業員とその家族に哀悼の意を表する」と発表した。

米国企業Levi Straussは工場経営者、地元当局関係者とともに調査を行っており、「事故原因について言及するには時期尚早」としているが、事故で亡くなった従業員、怪我をした従業員に対し「心からお見舞い申し上げる」とコメントした。

Zhentaiからのコメントを得ることはできなかったが、同社工場はILOのBetter Work Programの一環であるBetter Factories Cambodiaに参加している。

カンボジアの労働者の労働環境改善と世界的アパレルサプライチェーンでの競争力向上を目指すBetter Work Programでは、現状分析、トレーニング、支援活動と調査研究を通じて、持続可能なプラスの変化をもたらし、さらには政策と関係者の心がけ、行動に変化を起こすことを目指している。カンボジアでは2001年以来このプログラムが実施されており、49のブランドと小売企業、54万5000人の従業員を擁する557工場が参加している。

労働者の労働環境改善とカンボジア縫製産業の競争力強化への努力を継続するため、昨年、カンボジアでのプログラムの3年間の延長が決定されている。

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最終更新:2017年03月27日12:04

ミャンマー:サステイナブル(持続可能)なアパレル工場への変革が急務(後)

(前編より)

 

香港を拠点とするKei Lock Fashion Trading社のGary Leeエグゼクティブ・ディレクターは、企業は労働組合と協業するために、マネージャー向けにもっとトレーニングを実施すべきと述べた。

「工場経営者の立場として私は労働組合活動に肯定的ですが、中間管理職のほとんどが組合になんらかの誤解をしていると感じます。」

Gary Lee氏は工場のマネージャーらに対して、労働組合が労使関係を円滑にし、信頼と安定の基礎となることを教育しようとしていると続けた。

こうした取り組みに障害となるのは、ミャンマーでは国際的なブランドとの契約を持つ工場の多くが外資系企業であることである。それはマネージャーの多くが外国人であることを意味する。

「そのため経営陣と労働者および労働組合との間に信頼関係を構築することが容易ではないことが分かります。」とLee氏は述べた。彼は社会的対話が重要であり、工場や労働者だけでなく、政府の意見も求めているとした。

労働者を支援するIndustriAll global unionのJenny Holdcroft事務長補佐はイベントで、労使関係の必要性を訴える上で、H&Mが声を上げることが重要であると述べた。「労使関係には労働組合が重要な役割を果たすことを明示する必要があります。」と彼女は述べた。

労働者自身が労働組合に加わらないことを選択しているだけだという考えについて、彼女は経営者もしばしば加入率100%にも届く業界団体に参加している点を指摘して反論した。「こうした経営者に対し、誰も“あなたに加盟しない権利があります。”などという人はいません。」と彼女は述べた。

Holdcroft氏によると、労働組合は労働者に力を与え、組織に所属しているという感覚を通じて士気を高めるという。そして彼女は、労働組合とは別の職場において民主的に選出された代表は自由に選出された代表ではないため、そのような代替的な選出方法は労働組合化を妨げると主張した。

彼女はアパレル産業が全体として組合活動に対して寛容になってきていることを認めたが、一方で業界の考え方に大きな変化はないとした。「私たちは将来に備えて条件を整えているのだ、と考えています。」当分の間はアパレル部門の経営者やマネージャーのほとんどが保守的であり、ビジネスを容易にする低コストモデルを維持したいと考えているものの、「それは重要なことだと思います。」と彼女は述べた。

パネリストらはミャンマーについて、過去の制裁の影響が払拭されることからアパレル産業の未来について一様に楽観的な見方を示した。

H&MのイベントにてLee氏は、「ミャンマー市場が社会的対話を通じて、よりサステイナブルな事業環境を構築できることを願っています。」と述べた。「ブランドと協力しながら、我々はここで優れた生産市場の発展を見ることができると確信しています。」

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最終更新:2017年01月12日13:50

ミャンマー:サステイナブル(持続可能)なアパレル工場への変革が急務(前)

世界のアパレル業界において2017年は貿易関係が先行き不透明と予想される中、大手ファストファッション・ブランドのHennes & Mauritz(H&M)は、ミャンマーのイベントに株主らを招待した。このイベントには、オンラインニュースサイトjust-styleも随行し、H&Mが労使関係を改善することでいかに工場の安定稼動を維持しているのかを示した。

最近ミャンマーにある調達センターでH&Mが主催した会議では、よりサステイナブル労働慣行を支援することがミャンマーのアパレル部門の成長を促進するとした上で、この業界でより成熟した労使関係を維持するために、人権と良好な労働条件を確保する取り組みをさらに強化すべきであることが示された。

先月ヤンゴンで開催されたH&Mの公正および公平に関する会合においては、ブランド、工場、労働組合を代表するスピーカーが講演した。

特にH&Mグループのサステイナビリティ責任者であるAnna Gedda氏は、公正で公平な職場づくりにはまだ多くの課題があり、サプライヤーを直接管理するだけでは不十分であるという考えを示した。これらの課題の多くは長年に亘るものであり、H&Mに供給する世界のアパレル工場のわずか22%が団体交渉協定を結んでいるに過ぎず、また18%しか労働組合代表を定めていないと彼女は説明した。

「同時に、多くの国の多くの労働者が自らや家族の最低限の生活を賃金で賄うことができず、その窮状を訴えることもできません。彼らは労使交渉の場を持っていないのです。」

結社の自由と団体交渉権は基本的な人権である、とGedda氏は主張した。それらはまた、生活賃金や健康と安全の問題など、他の人権問題に対処するための鍵となり得ると彼女は述べた。

イベントの開催国であるミャンマーは、何十年にも亘る孤立と産業の国家統制の末に生まれ変わった。

この東南アジアの国では昨年4月の文民政府への移行と、旧軍事政権による虐待を理由として国際社会が課した制裁が2011年以降に段階的に廃止されたことを受け、アパレル産業が急速な盛況を遂げつつある。

Adidas、Gap、H&Mなどの欧米のブランドは、ミャンマーを生産拠点として再び活用し始めた。

当分の間このスウェーデンのブランドH&Mは、ミャンマーの社会的進展について楽観的な見通しを持っている。また、H&Mグループの生産統括長であるHelena Helmersson氏は、H&Mの調達先の国では労使関係の改善が求められ、H&Mのマネージャーが現地の労使関係にプラスの影響があると考えない限り、同社では生産委託契約に署名しないとした。

H&Mではサステイナブルな労働政策として、良く機能する労使関係は労働条件を向上させ、労働争議をより効果的に解決することによって、生産はより安定することになるという考えを持つ。さらに、賃金交渉の予測可能性や最終的には価格にも影響するとしている。

この点に関しミャンマーでは、国際社会、特に欧米アパレル市場に再参入するに際し、前倒しで解決すべき懸案がある。

ミャンマー労働組合連盟のRonnie Than Lwin事務総長は、以前の軍事政権下のミャンマー社会では結社の自由がなかったという事実について強調した。「結社の自由の文化は、私たち国民にとっては新しい考え方であり、最近になって私たちの社会に再導入されたものです。」

ミャンマー労働組合連盟は24年間もの間活動を休止しており、2012年にようやく再開した。

またRonnie Than Lwin事務総長は、ミャンマーでは結社の自由に対する脅威がまだ残っていることを指摘した。彼はパネルディスカッションの中で、2015年にはアパレル工場には37以上の労働組合があったが、うち22の組合が経営陣によって解散させられたと主張した。このことは企業のためにならず、マネージャーらは独立した労働組合に属する労働者との対話のパートナーになることが重要であると主張した。

 

(後編につづく)

 

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最終更新:2017年01月12日12:50

アジア繊維輸出業界における最低賃金遵守率の低さ

最新の報告によると、アジアの繊維輸出主要7カ国における最低賃金の非遵守率はフィリピンとインドにおいて最も高く、半数以上の労働者が十分な賃金を与えられていないと言う。

それに対し、国際労働機関(ILO)の調査によると非遵守率が最も低いのはベトナムで、最低賃金以下の額を受け取っているのは労働者の6.6%のみであった。

報告書『アジア繊維輸出業界における最低賃金遵守率の低さ』では、各国で繊維労働者が実際に受け取った賃金を計測するために最新の労働人口調査を行い、その時点で施行されている最低賃金と比較している。

非遵守率が最も高いのはフィリピンで、53.3%の従業員が最低賃金以下の額を受け取っており、それに続くのがインドの50.7%であった。

インドネシア(39.1%)、タイ(37.5%)、パキスタン(37.4%)では繊維業界労働者の3分の1以上が、カンボジア(25.6%)ではおよそ4人に1人が最低賃金を下回る額を受け取っていた。

またアジアの繊維業における最低賃金の遵守率が全般的に低い一方、その不履行の深度は国によって異なっている。

この点においてもベトナムは際立っており、国の定めた最低賃金額の5分の4以下が労働者に支払われる、きわめて著しい不履行率は3.8%であり、比較的穏やかな不履行(最低賃金の80%-100%以下の賃金を労働者が受け取る)率は2.8%であった。

一方でフィリピン、インド、タイ、パキスタン、インドネシアでは最低賃金を大きく下回る額を受け取っている繊維業労働者がそれぞれ大きな割合でおり、フィリピンとインドにおけるきわめて著しい不履行率はそれぞれ38.8%と34.9%で、またインドネシアの繊維業労働者も4分の1が最低賃金を大きく下回る額を受け取っていた。

「最低賃金の99%の支払いを受けている労働者と半額しか受け取っていない労働者では状況が全く異なるため、不履行の深度は重要な側面であります。」ILOの最高技術アドバイザーであり、報告書の第一著者であるMatthew Cowgill氏は述べた。

また調査によると、各国では女性の方が教育レベルが低く、男性よりも最低賃金を下回る支払いを受ける傾向が高いと言う。

男女間の遵守率の差が最も大きいのがパキスタンで、繊維部門で働く女性の86.9%が最低賃金を下回る支払いを受けている。一方男性の数字は26.5%で、非遵守の差は60.4%となる。インド、フィリピン、タイにおいても遵守率には10%以上の性差があるが、パキスタンにおける不均衡は大幅に少なかった。

反面、カンボジア、インドネシア、ベトナムにおける男女間の非遵守率の差は比較的小さい。カンボジアにおける女性の非遵守率は男性よりも4%高く、インドネシとベトナムの男女間の遵守率差はそれぞれ5%と6%のみであった。

報告書によると、最低賃金率と賃金構造の複雑性を含む最低賃金システムの設計は、コンプライアンスを改善する上で重要な検討要素であるという。

労働者及び雇用者代表の賃金修正過程における役割、そして労働市場の管理や労働監査の強固性もまたコンプライアンスに影響を与える。

「ベトナムは近隣諸国と比較した場合優れてはいますが、最低賃金はいかなるレベルの不履行も憂慮すべきものであり、本件は密に監視し続けるべきものであります。」とCowgill氏は加えた。

「もちろん最低賃金の遵守だけが関心の対象ではなく、最低賃金の水準も重要です。近隣諸国と比べ、ベトナムの最低賃金は繊維部門の平均的な賃金の割合としては比較的低いのです。」

ベトナムには、月額240-350万ベトナム・ドン(108-157米ドル)の幅がある、4つの地域別最低賃金が設けられている。 最低賃金の水準は年に一度、政府・雇用者・労働者の組織代表者を含む、全国賃金協議会によって決定される。2014年から2016年の間に、ベトナムの地域別最低賃金は年間約12-15%上昇しており、来年は7.3%上昇する予定である。

ILO/IFCベターワーク計画によって査察された工場では、最低賃金の遵守率が一般的に著しく高いことにILOは注目する。

例えば、Better Factories Cambodia(カンボジア工場改善プログラム)の最新の統合報告書によると、常勤労働者の通常の労働時間に対して1.1%の工場だけが最低賃金を支払わないことが判明した。

ベターワーク計画の独自の査定では、先月、アパレル産業における改善された労働環境と工場の競合性工場の関連性を確立している。

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最終更新:2016年10月12日05:55

韓進海運の崩壊が米国西海岸の港湾ストによる混乱再現の引き金に

世界第7位のコンテナ海運会社である韓国韓進海運が8月下旬に破産申請したことにより、数十億米ドル相当もの商品が宙に浮いており、それがアパレル・履物輸出入業者に与える影響も不明のままとなっている。

商品にはアジアで荷積みを待っている状態のものもあれば、海上にあるものの入港の目処が立たないもの、既に混雑した米国の港にあるが荷揚げが保留されているものもある。現在多くのアパレル・履物企業が恐れているのは、ホリデーシーズンへ向けたデリバリーの期限に間に合わず、小売業者が商品不足による売り逃しの機会費用を請求してくることである。今回の倒産により昨年の米国西海岸(港湾ストによる)デリバリー遅延の大混乱が再燃するのではという心配があるほか、船舶供給能力不足の恐れの増大から、米国の輸入業者に運賃の上昇など更なる負担がかかることが懸念される。

ANZ銀行は最近、成長著しい衣料品輸出に支えられて2016年のカンボジアのGDP成長率は7.2%の増加となるとし、同国の衣料品部門の好調な見通しを示した。しかしよく見ると、カンボジアのアパレル産業を取り巻く状況はそれほど楽観的なものではない。カンボジア縫製業協会(GMAC)によると、アパレル産業の競争力の欠如が大きな問題となっており、カナダ、日本、EUなど、特恵待遇を有している市場に対する輸出のみが伸びている。

Juki社でカンボジア市場の縫製設備営業のマーケットリーダーを務めるGary Yapリージョナル・シニアセールス・エグゼクティブは、低労働コストを競うカンボジア、ベトナム、ミャンマーなどの東南アジア地域の中で、カンボジアは近年の賃金の急激な上昇のためメーカーの利幅があまりにも薄くなり、新設備に投資できないようだと述べた。

バングラデシュでは、包装施設のボイラーが爆発して少なくとも31人が死亡した事故の後、労働者の権利グループがボイラーを含む縫製工場の安全への取り組みを求めている。この爆発は9月10日にダッカから約30 kmにあるガジブル県のTampacoアルミホイル工場で発生し、爆風が巨大な火災を引き起こして3階建ての建物の一部が崩壊した。

工場の安全性はバングラデシュにおける大きな関心事であり、この記憶に新しい悲劇は、「バングラデシュの産業労働者が危険に晒されており、グローバル企業はサプライチェーンにおいて労働者の身の安全を確保するために必要な措置を講じていないことを実証しました。」と労働者団体であるWorker Rights Consortium、International Labor Rights Forum、Clean Clothes Campaign、Maquila Solidarity Networkらは述べている。

これを受け、バングラデシュにおける火災 予防および建設物の安全に関する協定は、是正行動計画(CAP)を提出することができなかった1社を含む4社の衣料品サプライヤーについて、職場における安全対策を怠ったとして除名した。

また最近の研究で、既製服の低コスト生産国としてのバングラデシュの強みが、技術革新の遅れやグローバルファッション業界のバリューチェーンに食い込む能力の欠如から失われつつあると指摘された。コスト優位性が失われた場合、バングラデシュでは他の補完的な輸出産業の育成も危機に瀕することを意味する。

合成繊維は世界的な原油価格の下落により人気が増しているが、この成長は続くと見られており、今後10年で衣料品のブランドがこれらの材料を自社製品に組み込んでいくことになることが予想される。

「なぜ合成繊維が将来に向けた確実な方策となりうるか」というテーマは、just-styleにより発行された4つマネジメントブリーフィングの1つに取り上げられており、残るテーマとして「世界ウール供給の将来見込み」、「低価格のレザーによりもたらされるアパレルブランドのビジネスチャンス」、「コットンの需給チャレンジ」である。

米国は、25年以上停止しているミャンマーに対する貿易上の特恵待遇を復活させようとしている。ミャンマーはかつてのビルマであるが、11月13日から米国の一般特恵関税制度(GSP)に追加される予定である。 GSP制度は米国に対する繊維・アパレル製品の輸出についてはほとんど対象外としているが、GSP国として指定されることは、労働者と知的財産権保護改善の取り組みについての強力なメッセージとなる。

そして米国の選挙に向けて次々と繰り出されるアンチTPPの弁論について、新レポートでは環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)が繊維の世界取引パターンを変え、米国の繊維輸出に対する需要を減少させる可能性を示唆している。

「米国アパレル生産と環太平洋戦略的経済連携協定」という分析資料が議会の調査局によって発行されたが、TPPが議会や外国政府により承認されれば環太平洋地域に自由貿易ゾーンが確立されることとなるが、繊維産業が最も影響を受ける分野となるだろうと指摘している。

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最終更新:2016年09月24日06:01

リーバイ・ストラウス社が4ヶ国でクリーンな繊維協定を実施

米大手ジーンズメーカーリーバイ・ストラウス社(LS&Co)が、主要調達先4か国の6つの縫製工場における、水、エネルギー、化学物質の使用量削減計画を発表した。同社は、世界銀行グループの一機関である国際金融公社(IFC)が主導する環境維持のイニシアチブ、Partnership for Cleaner Textile (PaCT) と提携を組む。

PaCTはバングラデシュにて2013年に開始し、H&M、Gap Inc、Kappahi、Tesco、Primark、Gstar等の大手ブランド11社参加のもと、1年間の延長を経た2017年6月30日までの期間で実施されている。IFCはバングラデシュにおいて、重要なインフラ整備への投資、金融包摂の拡大、縫製技術の競争力向上、民間セクターの事業参入のための改革支援を行うことで、持続可能な成長と民間セクターの発展を推進してきた。2016年6月期決算までに13のプロジェクトで6億3500万米ドルを貢献しており、現在までの47のプロジェクトの総額はおよそ10億米ドルとなる。

バングラデシュの165以上の縫製工場においてクリーンな製造工程導入に対するアドバイス提供をしているPaCTであるが、バングラデシュ以外の国ではLS&Coのプロジェクトが初の試みとなる。最初はバングラデシュ、インド、スリランカ、ベトナムの6つの工場で試験が予定されている。

「追加国においてPaCTプログラムを試験する最初のIFCパートナーとなることを嬉しく思います。私たちの目標はこの施策を世界的に展開し、サプライチェーン全体で水、エネルギー、化学物質の使用量を大幅に削減することです。」とLS&Coのサステナビリティ担当Michael Kobori副会長は述べる。

地球環境に多大な負担を与える水、エネルギー、化学物質の使用により、世界の縫製関連業は深刻な環境問題に直面しているが、クリーンな製造法の導入により天然資源の使用量を減らし、人や環境に対する脅威を軽減し、また製造工程を改善することで全体的な生産性を向上することができる。シンプルでコストの低い手法を取り入れることで工場での水使用量を最大20%削減し、設備や機械費用の将来的な出費を抑えることにつながる。

またPaCTは、クリーンな製造査定とオンラインの診断プロセスであるPaCT Advantageを通して、サプライヤーによる継続的な改善のロードマップを構築するというLS&Coの目標の達成をサポートする。以後、PaCT Advantageの診断結果を各拠点や国々での基準とすることができるのである。

「世界の縫製産業は様々な国の経済に大きく貢献し、特に女性に対する雇用を生み出し、また環境に優しく持続可能な施策を導入するパイオニアとなってきました。」「IFCはバングラデシュにおいて投資とアドバイスサポートの両方を行い、他の出資者と協働することで、世界に通用する繊維技術の発展と従業員の安全に寄与してきました。」とIFCのPaCTプログラムマネージャーMohan Seneviratne氏は述べた。

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最終更新:2016年09月09日06:01

ベトナム:Better Work Vietnamがスマートフォン用の労働法アプリを開発

Better Work Vietnamは新たに労働法のスマートフォン用アプリケーションを発表した。このアプリケーションは縫製工場やその他のユーザー向けに縫製産業が直面するコンプライアンス上の問題を周知するために開発されたもの。

このアプリケーションには英語版、ベトナム語版があり、国際労働機関(ILO)及び国際金融公社(IFC)との協力により開発された。

アプリケーションにはBetter Workが作成した最新の労働法ガイド第4版が入っており、ユーザーは重要な情報を検索したり、労働法を章ごとに確認したり、ブックマークをつけたり、条項をシェアしたりすることができる。

また、ユーザーの労働法への理解を試すインタラクティブなクイズも含まれており、「よくある質問」のセクションでは工場から寄せられる最も代表的な法律上の質問が紹介されている。

Better Work Vietnamはこのアプリケーションが「工場管理者、人事担当者やコンプライアンス担当者、バイヤーやベトナムへの発注を検討している小売業者にとって貴重な情報源となることを望む」としている。

 

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最終更新:2016年06月27日06:01

ミャンマー:労働者ら、韓国系企業の工場で「追い詰められる」

最新の報告書においてミャンマーの韓国系の衣料品工場の多くで過剰な残業、不適切な給与の支払い、労働組合の差別、セクハラ、危険な労働環境などの問題が発覚した。これは多くの問題のほんの一部だ。

『Under Pressure(追い詰められて)』はミャンマーの労働者の権利団体であるAction Labor Rightsにより発行され、韓国が全面的もしくは部分的に経営する39の衣料品工場における労働条件に関する調査を行った。ミャンマーの法的枠組みの要件と工場の状況を比較するなかで、調査により特に労働時間や残業に関する「大幅な」違反が明らかとなった。

残業は週最大16時間という取り決めに対し約30%の工場においてこれが守られておらず、インタビューが行われた1200人の従業員の中でも過剰な残業が最も大きな懸念事項だった。3分の2近くの労働者(62%)が時間外労働を断ることができず、時間外労働を拒否した者は「gate pass(通行証)」と呼ばれる給与から支払いが控除された事例もあったという。

基本給の要素のほか残業手当や精勤ボーナスがミャンマーの衣料品工場のほとんどの給与明細書でみられたほか、給与計算の方法は約18の異なる方法が見られた。

労働者の間では傷病休暇を取得する権利も課題であり、法的に認められている30日間の休暇を取得したのは約22%のみにとどまった。39%の人は雇用者が給与を削減したり解雇されるまでに3日を超えての疾病休暇を取ることを許可されなかったりすると述べた。

セクハラも報告され、7%の女性回答者が自分自身、また同僚女性がセクハラを受けたと述べた。約10%が労働時間内に言葉による虐待や身体的暴行を受けたと報告した。

調査では労働組合の代表や活動家らが支払い条件、昇給、残業代の支払い、契約の解除に関して不公平な待遇を受けていることが明らかになった。30人以上の労働者がいる企業の雇用主は職場調整委員会を設けることが2012年労働争議解決法のもと取り決められているにも関わらず、調査が行われた韓国の衣料品工場でこれを設けている企業は14%にとどまった。

労働条件も基準以下のところが多く、「不快なほど暑い」気温で生産性や健康に影響を及ぼしていた。非常口を設けている工場は全体の3分の2に過ぎず、存在していても、そのうち26%は利用することができない状態だ。

調査結果に基づき、報告書は法律の強化、罰金、調査や実施に基づき工場のコンプライアンスを向上させるべく多くの提言を行っている。

「国際的なバイヤーや小売などサプライチェーンの他の部分も購買行動の改善のための活動を行うとともにミャンマーにおいて長期的に双方にとって有益となるサプライチェーンの協力関係を築くための投資が必要となります。報告書は人権の適正化のための有益な情報源であるとともに、生産能力の構築を通し工場における継続的な改善を支援するためものです」と報告書は付け加えて述べた。

また韓国政府に対しても同国の企業が「関連する法律や規制、一般的な労働関係、雇用慣行、適切な国際的な労働基準の枠組みのなかで営業を行う」ことが確実に行われるよう求めた。

「今回の調査結果が彼らの活動を支援することを期待しています。また国際的、そしてミャンマーの消費者の特に若い世代における認識が高まることを期待しています。ミャンマーの衣料品工場の労働条件の実態が今後より意識の高い衣料品購買行動につながる可能性があるのです」

 

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最終更新:2016年04月08日06:02

マレーシア:TPPの恩恵で繊維産業中心に2000億米ドル近い経済的利益

環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)への参加を通し、マレーシアは2027年までに最大2000億米ドルの経済的利益を得ることができるかもしれない。この中でも繊維産業と衣料品部門は最大の恩恵を受ける可能性が高い。

金融サービスを提供するプライスウォーターハウスクーパース(PwC)による試算は貿易協定により一層速い投資の伸びとより多くの市場へのアクセスが可能となる結果の表れだ。2018年から2027年にかけて国内総生産(GDP)は1070億米ドルから2110億米ドル増加し、結果GDPの成長率は0.6-1.15%上昇すると予測されている。

同じ期間内に投資は1360億米ドル-2390億米ドル増加する可能性がある。これは主に繊維産業、建設業、販売業に対する投資が高まることによるものだ。一方輸出の成長は輸入の伸びを上回り、貿易黒字は2027年にGDPの4.3%-5.2%に縮小すると見込まれている。

同国の繊維製品部門がTPPから最も大きな生産量の伸びを記録し、業界は2027年までに3.14-3.78%成長すると見込まれている。

マレーシアは貿易協定に参加する12カ国のうちの1カ国で、他にはオーストラリア、ブルネイ、カナダ、チリ、メキシコ、ニュージーランド、ペルー、シンガポール、米国、ベトナムおよび日本が参加している。2014年の数値では12カ国を合わせると世界経済の40%を占め、累積のGDPは30兆米ドル、人口はあわせて8億人以上である。

特にマレーシアにとってはTPPを通してカナダ、メキシコ、ペルーと米国の新たに4カ国と自由貿易を行うことができるようになる。4カ国を合わせてTPPの経済連合の74%近くを占め、2014年のGDPは約21兆米ドルにのぼった。

「関税非課税とするためにTPP加盟国にTPPが原産国の糸を使用することを要件とする原糸(yarn forward)原則はマレーシアの繊維産業の輸出競争力を高めると期待されます」と報告書は述べた。

「TPPに参加する国々で生産された糸に対する需要が高まることで、繊維企業に対しマレーシアにおける上流工程の製糸業務の拡張を促すと期待されています。上流工程は下流工程の衣料品の生産よりも付加価値が高いのです」

原糸原則が履行されると、米国に対して関税を10%引き下げることで業界は年間1億9千万マレーシア・リンギット(4440万米ドル)のコストを削減することができる。一方1企業当たりの投資額は10億マレーシア・リンギットから15億マレーシア・リンギットに上る可能性がある。

報告によれば特にメキシコとペルーにおける非関税障壁の撤廃はマレーシアの繊維製品の輸出を増加させ、中南米諸国との貿易を促進すると期待されている。マレーシアは2014年にメキシコとペルーに対して8300マレーシア・リンギット相当の繊維製品を輸出している。TPP加盟国で生産された糸に対する要求がたかまることでより高付加価値の上流工程への投資を促進させることができると報告書は示唆している。ある主要な繊維の統合会社は上流工程にさらに10億マレーシア・リンギット以上投資し、糸の仕入れを自社で行うことで糸と繊維の両方の輸出を行うことができるようにすると述べている。

主にTPP加盟国から仕入れを行っている非TPP加盟国の主要な繊維生産業者らも、報告書によればベトナムと比較してより発展したインフラをもつことからyarn forward原則の恩恵をうけるべくマレーシアへの投資へ移行する可能性がある。

一方、非TPP加盟国からの仕入れに大きく依存している下流工程の企業にとっては、調達先がすでに拠点を持っていればマレーシアからベトナム、もしくはヨルダンやハイチのように米国に対して原産国の規定が無くすでに関税ゼロの恩恵を受けている非TPP加盟国へ移転することになるかもしれない。

 

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最終更新:2015年12月18日06:00

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