インドシナニュース

カンボジア:ノルウェーのトップファッションブロガー、労働搾取工場を体験

ここ米国や、先進国とみなされているその他の国々では、ファッションとは人々が楽しむ贅沢品の一つと考えられている。デザインから発表まで、ファッションとは数十億規模のビジネスである。

米ニュースサイトのInquisitrはこのほど、2015年のブライダル・ファッション・ウィークの詳細と合わせて、ファッションやファッション業界における最新ニュースを報道した。

またファッションに影響を与えるファッションと言えば、ヴィクトリア・シークレットは、ファスト・ファッション市場の独占を狙うZaraにインスピレーションを得ているという。

だが残念ながらファッション業界には影の側面もあり、ノルウェーのある人たちのおかげで、その事実が明るみに出た。彼らは数名のファッションブロガーをカンボジアに送り、そのブロガーたちが、労働者を搾取するアパレル工場で働くことで、その実態を伝えたのだ。

このファッション業界の知られざる一面は、ノルウェーの大手紙Aftenpostenが、5部構成の実話シリーズとしてインターネットで公表した。

同紙は、ノルウェーのトップファッションブロガー3名を、カンボジアの首都プノンペンに送った。ブロガーらは、カンボジアのアパレル工場で働きながら、そこで1カ月を過ごした。

当初、彼女たちは目をぱちくりさせながら、楽しく、気楽に過ごしていた。だが各エピソードが進むにつれ、大好きなファッションの裏側にある真実を知ると、これまで抱いていた理想は悲しい涙となって消え失せた。

彼女たちがそこで体験したことは凄まじいものだったが、伝えたかったことは、受け入れを行った搾取工場は、カンボジアではまだましな工場だということだ。他の工場はさらに劣悪な環境で、そこでは真実を隠すために工場主は敢えて撮影させてくれなかった。

カンボジアには、全体で約50万人の縫製労働者がいる。その約9割が女性だ。現行の平均月収は約50ドルで、この金額ではルームシェアの家賃、光熱費、1日3回の食費を支払うのがやっとである。実のところ、ブロガーの1人は、こうした状況を目の当たりにして、GapやH&Mなどの企業に対し、生活できるたけの賃金を労働者に支払うよう要請した。

H&Mはこの要請に応じ、賃金を生活できるだけの金額まで引き上げるよう最善を尽くすと約束した。だが実際の問題は、賃金の引き上げは、こうしたブランドメーカーが行うのではなく、カンボジア政府が行うのだということだ。悲しいかな、カンボジア政府や当局は、賃金を低く抑えて、世界の自由市場で得た地位を保持したいと考えている。現在、カンボジアの衣料品メーカーは、米国の大手ブランド製品の7割を生産している。恐れているのは、賃金の引き上げによって、GapやH&M、Walmartのような企業が、カンボジアより生産コストの低い国へ移動してしまう可能性があることだ。

こうしたブランド企業が、労働者に対する倫理的な待遇よりもコスト削減を優先している限り、カンボジアやその他発展途上国では、縫製労働者に対して生活できるだけの賃金が支払われることは決してないだろう。インターネットでこの実話シリーズを見れば、それによって消費者が問題となっている企業にプレッシャーを与え、搾取工場で働く労働者の賃上げにつながるかもしれない。

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最終更新:2015年04月25日05:58

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