インドシナニュース

カンボジア:ゴミ0ファッション--米国ブランドTonléとのQ&A(後)

(中編より)

 

Q:Tonléのコレクションにはそれぞれいくつのアイテムがありますか?

A:黒、グレー、オフホワイトのTシャツのジャージのような、私たちが日常で見つけられる色を使っています。私たちは、それらを中心にコレクションをデザインします。デッドストックを使用する場合、通常は200メートルまでの生地を使用するので、特定の数の生地を作り、それがなくなった時に生産終了となります。

 

Q:廃棄物を削減しようとしているファッション起業家の仲間にどのようなアドバイスをしますか?

A:すべての段階でプラスチック包装の削減に努めることです。ほとんどの倉庫では、商品をプラスチック包装で送ることを義務付けています。お客様が店に入ってきてプラスチック包装を見なくても、その商品をお届けする途中でプラスチック廃棄物が発生しています。もっと多くのデザイナーや小売業者がこの問題について発言し、倉庫や工場に代替手段を使うよう圧力をかけてくれれば、それは素晴らしいことです。もうひとつの重要なアドバイスは、在庫計画を改善し、ビジネス・ニーズを理解し、適切な製品を確実にオーダーすることです。多くの場合、シーズンの終わり、特に大型小売店では、大量の廃棄物が残ります。最後に大切なことは、もしあなたがデザイナーであり、工場を管理しているのであれば、工場と密接に連携して、生産された廃棄物、品質管理の失敗率などを理解できるようにすることです。ほとんどの場合デザイナーはこのような質問すらしません。

 

Q:梱包と言えば、その点でTonléの方針は何ですか?

A:カンボジアからアメリカへの弊社のすべての出荷品は、リサイクル紙とその周りの織糸で包装され、リサイクル段ボール箱に入れられます。プラスチック製のスリーブを使用していますが、これはそのように要求されているためです。私たちが使用しているプラスチックはこれだけです。米国の倉庫に到着すると、すべての出荷品が箱に分けられ、プラスチックの梱包がないように、リサイクルされたクラフトメールでお客様のために梱包されます。弊社では、お客様からの返品を受け付けるため、再利用可能なクラフトメールの開発に取り組んでいます。

 

Q:お客様がいらなくなった衣類をリサイクルするのはどうですか?その他に廃棄物を減らすアイデアはありますか?

A:私たちはリサイクルのための可能性のあるいくつかのアイデアを考えています。今はあまり言えませんが、年内に発表できる予定です。

 

Q:卸売ネットワークの拡大以外に、Tonléの将来の計画は何ですか?

A:カンボジア国外の他の製造業者、他の倫理的なファッション工場または団体との協力です。現在、いくつかの潜在的な生産パートナーと交渉しているところです。

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最終更新:2019年05月25日06:04

カンボジア:ゴミ0ファッション--米国ブランドTonléとのQ&A(中)

(前編より)

 

Q:ビジネスの2つのフェーズにおいて直面した主な課題は何でしたか。

A:一番大変だったのは、人を育てることから店を開くことまで、すべてをゼロからやらなければならなかったことです。資金がないと事業を立ち上げるのは難しいのです。友人や家族から少額の補助金や融資を受けました。自分がどこに向かっているのかよくわからず、サポートもなかったために、途中で多くの間違いを犯しました。私が学んだことのひとつは、すべてのことはゼロからやり直す必要がないということです。すでに行われていることに対し、何かしら貢献できることがあります。

この第二段階で国際的なブランドとして難しいのは、市場にはますます多くの持続可能なブランドが存在しているということですが、同時に、合法的か否かにかかわらず、ビジネスの持続可能性といった側面を売り込んでいるブランドもたくさんあります。突如として、特にオンラインの世界では、メッセージを発信するのに苦労しています。大企業は持続可能性のマーケティングに巨額の資金を投じていますが、私は、私自身が持続可能であることを伝えるのではなく、持続可能であることを目指してすべての資金を費やしているため、これは苛立たしいことです。このようにして会社を経営するのはとても高コストですので、予算の半分をマーケティングにつぎ込むことはできません。大手ブランドは、購入できる広告スペースの量が膨大であるだけでなく、影響力のある人たちと仕事をしたり、PRに予算を割くこともできます。大企業はある意味私たちに影を落としていると思います。

 

Q:現在、商品のリソースはどのようにしていますか。中古市場からのスクラップに依存していますか、それとも工場から直接入手しますか?

A:現在、私たちが扱っているのは、廃棄物、品質管理不良、スクラップなど、消費前の繊維廃棄物だけです。私は直接廃棄物を回収するため、いくつかの工場と交渉してきましたが、ほとんどは中間業者と協力しており、彼らは工場から直接廃棄物を回収するか、ゴミから回収してきれいにし、大きさ、形、色を変えて袋詰めしています。

 

Q:ゴミ0をどのように実現していますか?

A:私たちは基本的に、デッドストックかカットオフから大きなスクラップを作り、それでTシャツやドレスを作ります。そこから出た細かい切れ端を切り取り、新しい布地に織り込むことでジャージのような繊維を作ることができます。それらの生地はジャケットやベストなどの新しい衣服になり、そこから非常に小さなものが残され、詰め物や紙を作るのに使われます。

 

Q:もしTonléが工場の廃棄物を大量に処理できるなら、他のブランドがもっとスマートな方法で材料を使用できないのはなぜでしょうか?

A:このような無駄を生み出している根本的な問題は、ほとんどの企業でデザインと生産がまったく分離されているという事実です。何を作りたいかを決めるのはデザインチームで、通常はトレンドや季節の予測、生産とは関係のないものに基づいています。そして、通常はアウトソーシングされている別の生産チームが、それを製作しています。通常、ブランドは世界の異なる地域の生地を、世界の異なる地域の工場に送っています。非常に複雑なサプライチェーンとなります。デザインチームは、そのようなサプライチェーンを考慮しておらず、廃棄物をあるがままにしています。ですので、生産とデザインの間の親密な対話と、それを管理できるような短いサプライチェーンが必要です。しかし正直なところ、工場はブランドに廃棄物が多いことを知られたくないと思います。なぜなら、ほとんどのブランドは自社の商品が中古市場に出ることを望んでいないからです。ブランドとして商標登録されている、知的所有権によって保護されている商品は、通常、何らかの方法で燃やされたり破壊されたりします。実際に測定されていないため、ファッション産業においてどれだけの生地が無駄になっているかについての信頼できる統計はありません。ブランドには、この問題を理解したり解決したりするインセンティブがないのです。

Tonléは小さい企業ですが、このような無駄の存在に注目しています。これは重要な声明です。これらのものはまだ有用であり、無駄と見なすべきではありません。

 

(後編につづく)

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最終更新:2019年05月24日12:04

カンボジア:ゴミ0ファッション--米国ブランドTonléとのQ&A(前)

Bea Johnson氏が、たった1本の瓶に1年間ゴミを詰め込もうと努力していることをブログに書き始めたとき、多くの人が彼女をクレイジーと呼んだ。11年後、ゴミ0運動は勢いを増している。Johnson氏は本を執筆し、30万人以上が見たTED Talkと、20万人以上がフォローするInstagramがある。アメリカ全土、そしてロンドンやアムステルダムのような都市に、包装パッケージフリーのショップが出現してきている。そして、この運動はファッションの仲間入りをしつつある。

サンフランシスコを拠点とする婦人服ブランドのTonléは、カンボジアのアパレルメーカーが廃棄する余りの生地だけで作られている。ブランドのモットーは「すべての糸が重要」で、新しい服に変えられないスクラップは細切りにし、個々に手縫いで新しい服の「糸」にする。その後の残りは、値札を作るための再生紙やもち米となる。同社のウェブサイトによると、この方法では、一般的な工場の平均40%に比べ、23%の廃棄物が残るだけだという。卸売業者や倉庫で特にプラスチック包装が必要な場合は例外だが、包装材には再生紙と段ボールだけを使用する。

Tonléの歴史は2008年、Rachel Faller氏がフルブライト奨学生としてフェアトレードの研究をするためにカンボジアに渡った時から始まっていた。結局、彼女は古着を再加工するファッションブランドを立ち上げることにした。だが、彼女は中古市場の工場から大量の繊維廃棄物を見つけていた。カンボジアはファストファッション業界で最も人気のある製造国のひとつである。カンボジアで合計5つのブティックを開いた後、Faller氏は国際的により良いチャンスがあると考えた。

現在知られている通り、Tonlé2013年に生まれ、プノンペンで30人の従業員(ほとんどが女性)を擁し、20人以上の職人が働くカンボジア北部の織物業者組合と提携している。さらに、Tonléはアメリカに3人のスタッフを擁し、サンフランシスコで実店舗を運営している。そのネットワークはアメリカ、ヨーロッパ、日本、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカの150のパートナーで構成されているが、さらに多くのことを目指している。2018年にはゴミ0ラベルが30%増加し、Faller氏は2019年にはさらに良い結果が出ると予想している。

 

Q:最初から始めましょう。何故カンボジアに引っ越したのですか。

A:服飾デザインの学校に通っていたのですが、どうやってそれをうまく応用すればいいのか分かりませんでした。そこで私は2008年に卒業し、カンボジアでフェアトレードと持続可能性に関する研究を行うための助成金を申請しました。当時私は、フェアトレードのコーヒーやチョコレートのような、フェアトレードについて食べ物の観点からはよく知っていましたが、フェアトレード・ファッションについてはあまり知りませんでした。

私は多くの職人グループや個々の職人と仕事をすることができましたし、カンボジアにはとても安価な商品を生産している大きな工場があるので、ファスト・ファッション産業の影響を直接見ることができました。私がカンボジアに引っ越したときは、最低賃金は月に55ドル程度だったと思います。それ以降かなり上がってはいますが、それでもまだ低い水準です。私がブランドを立ち上げることにしたのは、市場には倫理的かつ持続可能でありながら、手頃な価格の商品がないからです。その時は何をしようとしているのかよく分からなかったのですが、私はカンボジアの地元の店で、地元のコミュニティや外国人、観光客に商品を売ることから始めました。

 

(中編につづく)



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最終更新:2019年05月24日06:40

ミャンマー:女性アパレル労働者、ストライキ中に襲撃される

1015日、ミャンマー最大の都市ヤンゴンの女性アパレル労働者数十人が、襲撃者に襲われた。襲撃者らは、鉄棒を振り回していた。ドイツのディスカウント店Lidlの既製服と今年の4月まで英国ファッションブランドJoulesを製造したFu Yuen Garment Co. Ltdの何百人ものアパレル労働者が、8月以降ストライキを続けているとAFP通信が報じた。

1200人の女性と約100人のみの男性を雇用しているアパレル工場でのストライキは、工場の床の温度が高すぎる、トイレ休憩が短すぎる、上司による嫌がらせが常態化しているなど、職場環境の改善に関することである。

ストライキ以降、労働者の要求の大部分は満たされたが、工場経営陣はストライキを主導した女性30人の復職を拒否した。そのため、労働者らは工場の門前でストライキを続けた。

AFPによると、15日までに、約40人の 「ギャング」が女性を攻撃し鉄棒で殴ったとストライキ参加者の1人、Soan Than Soeさんが話した。女性27人が負傷し、病院に運ばれた。経過観察のため、6人が病院に残った。警察が介入したのは、住民が女性を援助するため、石や棒を工場に投げ入れた時のみであった。

警察は労働者の暴力を非難し、声明で、ストライキ中の女性の小グループが抗議に参加するよう従業員に促した後、この騒動が起きたと述べた。それ以降、警備員が配備されたが、逮捕者はでていない。

Fu Yuenの経営陣はまだコメントを出していないが、Lidlの広報担当者はロイターに、同社はこの件について調査するためサプライヤーと連絡を取っていると話した。「事実確認後、状況を判断し、必要に応じて対応します」と広報担当者は電子メールで述べた。

Joulesの広報担当者は、同社は20184月以降、Fu Yuen工場との取引はないと話した。

ミャンマーのアパレル産業は急速に成長し、45万人以上の労働者が雇用され、そのほとんどは女性。

石油・ガス産業に次ぎ、アパレル産業はミャンマーのトップ輸出産業であり最も重要な産業の1つで、昨年は20億米ドルに達した。



ミャンマー ジャンル:
最終更新:2018年10月25日16:46

インドネシア:米国のTPP離脱を歓迎

ベトナムとマレーシアは米国の環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)離脱に落胆しているかもしれないが、インドネシア、フィリピン、カンボジア、ラオス、タイ、ミャンマー等の東南アジア諸国は巨大な米国市場との貿易条件で同等になると安堵している。

特に、東南アジア諸国の縫製繊維産業は米国のTPP離脱の決定に安堵している。TPPは加盟国間での農産品、自動車や繊維製品といった様々な製品の関税免除を規定している。東南アジア諸国は10%の関税を課される一方でTPPに加盟するベトナムとマレーシアは免税となるはずであったが、その幸運は消えることとなる。

米国が最大の輸出市場であるインドネシアの縫製・繊維業者では特に期待が高まっている。2016年のインドネシアの繊維アパレル輸出のおよそ36%が米国向けであった。今年はその比率は39%に高まり、輸出額は48億米ドルに達すると予測されている。

「米国のTPP離脱の決定はインドネシアの繊維産業には有利に働くだろう。これで他の繊維輸出国と同じ価格条件で競争できることになる」とインドネシア繊維協会のAde Sudrajat会長はジャカルタグローブ紙に述べている。

米国のTPP離脱の決定から1週間でその違いはすでに現れている。インドネシアの繊維・縫製業者は米国のバイヤーの製品や価格への関心が高まっていることを感じている。「バイヤーの熱意の面では、すでに昨年よりずっと良くなっている」とSudrajat会長は話す。

ベトナムとマレーシアは損失を出さないためには米国への輸出でかかる10%をどうするか考えなければならないだろう。しかし、他のTPP加盟国であるオーストラリア、日本、カナダ、メキシコやニュージーランドへの輸出では同様の関税減免措置を受けることができる。

低・中所得国としては、EU市場がベトナムとミャンマーに輸入関税を免除していることも忘れてはならない。G20メンバーであるインドネシアにはそうした特権はなく、現在12.5%の関税を課されている。そのため、ヨーロッパ市場では小規模でも企業家精神に溢れた近隣国との競争が激烈である。しかし、インドネシアとEUはその状況を改善するべく現在交渉を行っている。

米国のドナルド・トランプ新大統領は就任からわずか3日後の2017年1月23日、米国のTPPからの離脱に関する大統領令に署名した。

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インドネシア ジャンル:
最終更新:2017年02月07日06:03

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