インドシナニュース

インドネシア:輸入製品が国内アパレル市場を支配

インドネシア繊維協会(API)は、年間100億米ドル規模の国内アパレル市場の70%を輸入製品が占めているとの推計を示した。

「過去5年間、国内アパレル製品は国内市場における競争力を失い続けてきました。輸入製品は年間100億米ドル規模の国内市場の70%を支配しており、国内製品にはわずか30%のシェアしか残されていません、とAPIのAde Sudrajat会長は述べた。

Ade会長によると、既製服などのアパレル製品の取引は、ジャカルタのTanah Abang市場、スラバヤのTuri市場、ソロのKlewer市場などにおいて比較的低調となっている。彼が心配しているのは、消費者の購買力が低下しており、衣料品はもはや優先必需品ではなくなってきているということである。

彼は政府が国民の購買力低下に対処しなければならないとの考えを示した。前政府の下では、国民の購買力を高めるために現金による直接援助(BLT)が行われたこともあったという。

「衣料品はもはや人々にとっての優先必需品ではなく、バイクに対する優先度の方が高くなっています。」と彼は述べた。

APIはまた、韓国、中国、日本などから製品だけでなく製品に使用する素材の90%が輸入されていることを指摘した。その一方でAPIは、2017年第1四半期のアパレル産業の輸出が前年比3.8%増加したことを示す中央統計局(BPS)のデータを引き合いに、国内アパレル産業の成長について楽観的な見方も示した。

「私は第2四半期も引き続き製品輸出が増加すると確信しています。」と彼は述べた。

工業省はそれに先立って、国内産業を保護するために繊維・繊維製品(TPT)の輸入量を抑制するよう、商業省と協調して対応していくことを明らかにした。

化学、繊維、その他産業を統括するAchmad Sigit Dwiwahjono局長は、政府はアパレル産業の上流工程の開発を支援していくと述べた。

「国民は国内産業を活性化するのに貢献するため、地元の製品を利用することが求められています。」とAchmad Sigit局長は述べた。

繊維産業界が直面しているもう一つの課題は、大半の国内縫製工場、特に編織工場では古い機械を使用しており、もはや効率性の面で競争力がないということある。

2017年の最初の2ヶ月間における繊維輸出は、前年比2%増の20億米ドルに達したとAchmad局長は述べた。

彼は人口の増加に伴い国内外で繊維市場は拡大し続けており、同時に家具など衣料品以外の需要も増加していくとの見通しを示した。

Airlangga Hartarto産業相は、国内繊維業界はその成長の鈍化に苦しんでいると述べた。 2016年繊維産業への投資額は7兆5400億インドネシアルピアで、輸出売上は118億7000万米ドルであった。また重要な点として、この産業は製造業で働く労働者の17.03%に雇用を供出している。

Airlangga大臣は、繊維業界は速やかに投資を実行すべきであり、そうしなければ国際市場において次の5年間に、インドネシアがインド、中国、ベトナム、バングラデシュなどアジアの主要な繊維生産国と競争していくことが一層困難になるだろうと述べた。

彼は、工業省では輸出志向の労働集約型産業を支援するため、税制上のインセンティブを与える法律のドラフトを準備していることを明らかにした。その目的は、国内産業を活性化し、競争力を高めることにあるという。

» 続きを読む

インドネシア ジャンル:
最終更新:2017年05月09日06:03

アセアン経済共同体(AEC)はミャンマーに熟練労働者不足を引き起こす

午前9時になったばかりだったが、縫製工場Best Industrial有限会社の工場労働者は、生地を裁断し、ミシンで縫製して、衣料品を作るのに忙しなかった。

今回、この工場は、ヨーロッパを拠点とする会社から、2年前に米国と欧州がミャンマーへの制裁を解除して以来、最大の34万点のサッカーのユニフォームの注文を受けていた。

「厳しい時代が続いていました。悲喜こもごもありましたが、ようやく、生き残れました。」と同社常務Khine Khine New女史は言い、工場が1990年代以来米国と欧州連合によるミャンマーへの経済制裁のために操業できなかった日々を思い出していた。

海外の企業がミャンマーの会社との取引を再開したのはごく最近のことである。

ミャンマー衣料製造協会(MGMA)事務局長でもあるKhine女史によれば、1999年には、彼女の会社などの下請け工場を含めると300~400の繊維工場がミャンマーにあったという。

そうした会社は合計30万~40万人の労働者を雇用していた。しかし、EUと米国が2003年に制裁を強力にミャンマーに課して以来、多くの会社が閉鎖され、従業員総数の規模は6万人まで下がった。

EUはミャンマーの衣料品分野に何の制裁も課していなかったと彼女は言うが、国のイメージは、当時、大きく損なわれ、外国企業に生産活動の中断を思い切らせた。

「運よく、米国とEUは、2011年と2013年にそれぞれ制裁を取り消しました。ようやく、ミャンマーの衣料産業や他の産業は、再び立ち直ろうとしています。アセアン経済共同体が2015年に実現されるまでに、私たちは急ぐ必要があります。」とKhine女史は続けた。

そうした積極的な発展にもかかわらず、アセアン経済共同体(AEC)の実現は熟練した人的資源の海外流出について、特に中小企業のミャンマーの企業家にとって、マイナスの影響があるかもしれないという懸念があると彼女は付け加えた。

昨年、日本貿易振興会(Jetro)によって行われた、日本人投資家の集中している19のアジアの国や領土(中国本土、香港、韓国、台湾、マカオ、カンボジア、インドネシア、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム、ラオス、バングラデシュ、インド、パキスタン、スリランカ、オーストラリア、ニュージーランド)の最低賃金に関する調査で、ミャンマーの製造業の賃金はすべての中で最低であった。

「アジアとオセアニアでの日本の関連会社調査」報告書では、ミャンマーの各産業の年間平均賃金が1,100米ドルである一方、タイはミャンマーの6倍の6,704米ドルだった。

ベトナムの賃金はミャンマーの2倍である。おそらく、ミャンマーの平均年間賃金の最も近いのは、カンボジアの約1,424米ドルである。それにもかかわらず、Jetroの調査によれば、ミャンマーの技術者やマネージャや管理部門などの熟練従業員の賃金は他の19の調査対象国中で最低だった。

投資家の観点から判断すると、外国人企業家がミャンマーの廉価な労働力に引き付けられ、ミャンマーにとって朗報なのかもしれないが、しかし、他方では、2015年のアセアン経済共同体の実現は地域の技能労働者の流出に繋がり、それはミャンマーに悪影響を与えるかもしれない。

「現在の平均賃金で、ミャンマーの技術ある労働者は、他のアセアン諸国で働くほうが、稼ぎが良いとわかるでしょう。これはミャンマーの産業開発にとって脅威です。私たちには労働者が必要ですが、労働者が望む労働条件を与えることができません。したがって、何も彼らが国を出て、もっといい仕事を探すのを止めることはできないのです。」とKhine女史は言う。

彼女によると、ミャンマー政府は、確実に繊維産業の発展が持続するように、労働環境の改善と、給与引き上げをミャンマーの労働者に提供する必要がある。

また、2015年にアセアン経済共同体(AEC)が実現されることを考慮すると、労働者の生活水準を改善し、他のアセアン諸国の労働者と競争のためには、現地労働者の品質を向上させる訓練プログラムが必要である。

「これはミャンマー政府にとってはたいへんな課題です。企業家の見解からは、見込みのある労働者には訓練を提供しようとしています。私は、現地のNGOからの助けもあって、縫製と職場の安全のトレーニングを提供しますが、政府は国で熟練労働者を保持するために労働環境を改善して、外国人労働者が故国に帰るよう奨励する必要があります。」と彼女は言い足した。

その間、ミャンマー商工会議所(UMFFCI)副会長Maung Maung Lay氏は、2015年のアセアン経済共同体(AEC)に向けてのミャンマーの準備は、特に人的資源の競争力で、万全と楽観主義を示し、アセアン経済共同体(AEC)が悪影響を与える分野もあるかもしれないが、ミャンマーは課題を克服できると付け加えた。

「ミャンマーはまだ変革期にあります。私たちは、技術的に健全でなく、資本市場を持たず、財政上脆弱ですし、人的資源の質は低いです。しかし、強みもあります。私たちは、大規模な労働力人口を持ち、翡翠や他の鉱物資源などの天然資源に恵まれています。」と彼は説明した。

Maung氏によると、今なすべき最重要課題は、アセアン規格を満たし、地域の他国の労働者と競争するためにミャンマーの人的資源の能力を改善することである。

同様の視点から、ヤンゴンで米の輸出を行っているInfinity Innovation常務Pyae Sone Oo氏は、ミャンマーが人的資源、特に農業労働者の質を向上させる必要があると言う。

「農業労働者はミャンマーの労働者のおよそ80%を占めます。しかしながら、ほとんどの農業労働者がまだ伝統農法に従事しています。彼らは肥料に関する十分な知識を持っていませんし、どうやって良質の米を育てるかを知りません。したがって、ここで生産された米の品質は高くありません。私たちの人的資源の質に関して、他のアセアン諸国に追いつきたいですが、簡単ではないと思います。」と彼は指摘する。

現在、インドネシアなどのアセアンの隣国のサポートで、ミャンマー政府は、自国の労働者の質を向上させようとしている。インドネシアはミャンマーの官僚と農業者にトレーニングと農機具を提供している。

ミャンマー ジャンル:
最終更新:2013年08月19日09:32

«前のニュース || 1 || 次のニュース»
このページのトップへ戻る