インドシナニュース

<製造業の移動>貿易戦争により、ビジネスが 「世界の工場」から移転(後)

(前編より)

 

-労働問題-

中国の米国商工会議所が今月行った調査によると、中国にある米国企業の40%以上が、東南アジアやメキシコなどへの移転を検討しているか、すでに検討したことがあるという。

しかし、この移行は一筋縄ではいかなそうだ。東南アジアは低賃金労働国であるが(中国の約540米ドルに比べ、ベトナムの工場の月給は約290米ドル、カンボジアとインドネシアの工場の月給は180米ドル)、労働者の経験が浅い。

「中国では人件費は3倍ですが、効率も3倍です」と、ベトナムの米国商工会議所の製造委員会の共同議長であるFrank Weiand氏は述べる。また、利用できる労働力のプールが小さいということもある。

国際労働機関のデータによると、ベトナムの製造業部門の従業員数は約1000万人で、中国は16600万人である。また、インドネシアが1750万人、カンボジアが140万人となっている。専門家は、中国からの過剰流出を吸収する能力がなければ、企業は発展途上国市場でサプライチェーンの問題、インフラの問題、土地不足に直面する可能性があると警告する。

 

-グローバル化-

これはインドネシアの問題かもしれない。インドネシアは煩雑な官僚制度のせいで、近隣諸国に後れを取っているからだ。

しかし今、インドネシアは貿易戦争から外国投資を吸収しようとしている。

「われわれは、投資家が事業許可を得る手続きを迅速化することで、投資を容易にしようとしています」とあるインドネシア投資委員会の幹部は述べ、インフラ整備や人材育成に力を入れ、法人税減税も実施しています、と付け加える。

アナリストらは、貿易戦争の終焉が見えない中で、中国からの製造業の移転は今後も続く可能性が高く、長年定着してきた世界の貿易パターンが再定義されるだろうと指摘する。

「「米国の工場 」としての中国の支配に終止符が打たれることは間違いないでしょう」とピーターソン国際経済研究所のシニアフェローであるGary Hufbauer氏はAFP紙に対し述べる。米国企業や消費者にとっても、中国からの輸入品に対する関税が高いということは、平均的な米国人がナイキのスニーカーやリーバイスのジーンズに、より多くのコストをかけなければならないことを意味する。

そして、もしトランプ大統領が「アメリカを再び偉大にする 」クラリオン・コールの一環として、これらの関税を課すことで米国の製造業者を本国に呼び戻そうとしているとしたら、彼の望みは叶わないだろう。米国の産業と賃金は、中国ほど低コストの製造業には向いていない。代わりに、ベトナムのような国は、そのような仕事を獲得し続ける可能性が高い。

「もっと注文があるといいのですが。より多くの仕事と収入を得ることができます」とハノイのGarco10工場で縫製するLe Thi Huong氏は話す。

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最終更新:2019年05月31日12:02

<製造業の移動>貿易戦争により、ビジネスが 「世界の工場」から移転(前)

靴下・スニーカーから洗濯機・時計に至るまで、アジア諸国は、ブランドがより安い場所を選んで製品を製造することで対立を回避し、米中貿易戦争が製造業を恒久的に拡大することを期待している。「世界の工場 」と呼ばれる中国から、ベトナム、カンボジア、インド、インドネシアへとビジネスが拡大してきた。そして、世界の2大経済大国がお互いに報復関税を課すようになり、この変化が加速した。

米国のドナルド・トランプ大統領は今月、2000億米ドル相当の中国製品の関税を25%に引き上げ、中国政府は報復として600億米ドル相当の米国製品の関税引き上げを実施した。

「これにより人々を強制的に移動させられるでしょう」と、ベトナムのコンサルティング会社Dezan Shira & Associatesの国際ビジネスマネジャー、トレント・デービス氏は述べる。中国からの移転急増また、生産規模の拡大計画により、東南アジアおよびそれ以外の地域の製造拠点が強化されている。

カシオは米国の制裁を回避するため、時計の生産一部をタイと日本に移していると述べ、また日本のプリンタメーカーであるリコーも、一部をタイに移していると述べた。米国の大手靴メーカー、スティーブ・マデン社はカンボジアでの生産拡大を計画しており、ブルックス・ランニング、ハイアール洗濯機、そしてアディダス、プーマ、ニューバランス、フィラに販売している靴下メーカーのジャサン社もベトナムに注目している。

ベトナムへの注目は、低コストの労働力、魅力的な税制優遇措置、そして中国の類を見ないサプライチェーンに双肩することに魅力を感じている製造業者にとって、理にかなった動きだ。

「それは単に貿易戦争の結果ではなく、ベトナムに機会が多く存在するということです」とデービス氏は言う。

 

-好景気-

ベトナムの供給業者の中には、企業が米国向け輸出の約4000品目に影響するであろう新たな関税を回避しようと躍起になっているため、貿易戦争がこの傾向を加速させたと指摘する見方もある。ハノイの繁華街にあるGarco10工場では、ホリスター、ボノボ、エクスプレスといった米国ブランドのメンズシャツを大量生産している。同社によると、昨年の対米輸出は7%増加し、今年は10%増加する見込みだという。

「貿易戦争のおかげで、ベトナム経済のいくつかの部門、特に衣料部門が成長しました」と、Garco10のディレクターであるThan Duc Viet氏はAFP紙に語る。「より多くの工場を開き、生産能力を拡大したいと考えています」と彼は、アメリカのショッピングモールやデパート向けに大量の労働者がシャツを縫製する彼の工場で答えた。

米貿易統計によると、今年上半期の米国の中国からの輸入額は160億ドル近くに達し、前年同期から40%増加した。

 

(後編につづく)



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最終更新:2019年05月31日10:21

カンボジア:アパレル労働者の最低賃金、12米ドル引き上げへ

カンボジアでは、105日、アパレル労働者の月額最低賃金をHun Sen首相の選挙約束に従い、現在の170米ドルから12米ドル引き上げた。

同国の70億米ドル規模のアパレル産業は、74万人以上のアパレル労働者によって支えられており、政治家のHun Sen氏は、7月に各方面から批判された選挙の前に、この労働者らから指示を得ようとした。

この投票は、唯一信頼できる野党が投票前に解散され、首相の与党が125議席すべてを獲得し、国際的に批判された。

組合の代表者は、インフレと生活費の上昇に対処するには不十分だとして、賃上げを歓迎するに至っていない。

「賃上げはわれわれを満足させるものではありません。われわれは少なくとも月15米ドルの増額を要求していました」とカンボジアのアパレル労働者民主組合連盟のAth Thorn氏はAFP通信に話した。

しかし、輸出工場オーナーを代表する縫製業者協会のKaing Monika氏は、この賃上げは近隣のベトナムに対するカンボジアの競争力が試されるだろうと述べた。

「われわれ(カンボジア)の電気と水道料金はベトナムよりも高い。来年は、カンボジアの競争力が試される年になります」とKaing Monika氏は述べた。

33年以上にわたり権力を握っているHun Sen首相は先月、欧州議会で、反対派への独裁主義的な抑圧のため、非難の的となった。

105日、EUへ無税で輸出を可能にする「武器以外すべて」の貿易体制から「撤退手続き」が始まりうるとEUは警告した。

「明らかな改善がなければ、カンボジアが現在享受している貿易特恵を停止することになります」とEU貿易委員のCecilia Malmstrom氏は警告した。

完全に取り消されれば、同国のアパレル産業へのマイナスの影響が懸念される。

カンボジアは現在、約57億米ドル相当の商品をEUに輸出しており、その大部分はアパレルや靴製品の輸出である。



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最終更新:2018年10月10日10:20

ベトナム:ファストファッションからエシカルファッションへの変革(後)

(前編より)

 

原点回帰

ベトナムはここ数十年間、Zara、Mango やH&Mのような巨大ファッション企業向けに、可能な限り短納期で、低コストの衣料品を大量生産する大規模縫製工場の中心拠点としての役割を担ってきた。

この数十億米ドル規模の産業は、目覚しい経済成長を後押ししたものの、環境問題や労働者の権利侵害で批判を集めている。

ベトナムの伝統的な紡績機で作られた製品は、強い化学薬品や化学繊維ではなく、天然染料や天然繊維から生産されており、本質的に環境に優しい。またそこには労働搾取工場は見あたらない。

「最初はただ、これらの伝統的な技術を保全していきたいという思いでしたが、次第に(ファッションの)環境、倫理的な面に関心を払っていくべきで、さもなくば手遅れの事態になってしまうと気がつきました。」とThao氏は言った。

このデザイナーはすでに各地から賞賛を集めており、国際的なデザイン賞を受賞したり、高級ファッションを扱うバイヤーに作品を販売したりしている。

Luong Thi Kimさん(40歳)のように、彼女と一緒に働く地元の女性らもまた、この協業による恩恵を受けていると言う。

「以前は個人的に使うために織っていましたが、今は私たちの織物製品を他国に販売することもできます。それで私は、子供達を育てるためのお金を稼ぎたいと思っています。」と、KimさんはAFP通信に言った。

ベトナム中部のフエはかつて阮朝の首都であったが、そこでまた別のブランドが世界のファッション業界に対し、地元の職人のスキルを売り込むことを支援している。

Fashion4Freedomの創設者LanVy Nguyen氏は、ベトナム戦争後に木製のボートで逃れた難民であったが、ウォールストリートで成功を収めた後1998年にベトナムに戻り、彼女のベンチャーキャピタルに関する見識を、地元の昔ながらの職人の技術を受け継ぐために活用することにした。

「我々はこれらの人々が十分なスキルを持っていると分かっていました。我々と同じように、市場がその真価を評価できるよう、我々はただそれを市場に開放しさえすればよかったのです。」とLanVy氏はAFPに語った。

Fashion4Freedomは、パゴダや地元の家の華美な柱を彫刻していた伝統的な木工職人が、一足約600米ドルの厚底靴を作る方法を学ぶのを支援した。

大工のDo Quang Thanhさんは、靴を生産するというアイデアは、最初は“奇妙だ”と考えたが、試してみて良かったと言った。

「以前私は伝統的な木造家屋を彫刻していましたが、今ではモダンな靴を彫っており、この仕事に満足しています。」と彼は言った。

 

海外バイヤーの熱意

米国の高級衣料品を扱うNanette LaporeのJimmy Lepore Hagen戦略担当副社長は、Fashion4Freedomと提携し、高級ジュエリーやアパレルを販売することを検討している、と述べた。

「ブランドのアイデア(と)デザインセンスに、素晴らしい文化や歴史を持った人々をマッチングさせ、米国市場のために新しいエキサイティングな何かを生み出すことは、我々にとって素晴らしい試みとなるでしょう。」と彼は言った。

ベトナム手工芸品 輸出業者協会(Vietcraft)のLe Ba Ngoc書記長は、より洗練されたデザインを取り入れるため、海外のファッションデザイナーとベトナムの職人達を結びつけることを模索している。彼は手工芸品業界における相互の結びつきの弱さについて指摘している。

「それは、海外及び国内の販売をみすみす逃している主な原因です。」と彼はAFP通信に述べた。

安定した品質を確保することもまた課題である。

彼の組織では民族グループと協働し、独自のスタイルに忠実でありつつも、インディゴパウダー染料の開発など、彼らの持つ技術を近代化する方法を見出そうとしている。

 

 

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最終更新:2016年04月13日06:02

ベトナム:ファストファッションからエシカルファッションへの変革(前)

安価で短サイクルのファストファッションの生産拠点-デザイナー達による新しい潮流が、そんなベトナム製のイメージを払拭し、この国の豊かな民族の伝統にスポットを当てようとしている。

首都ハノイから約300 km北に位置するカオバンの人里離れた丘で、ベトナム人デザイナーのThao Vu氏は、発酵した藍の葉が入った大きなバケツに手紡ぎ綿の束を嬉々として漬け込んでいる。

彼女のブランドであるKilomet 109は、環境への悪影響を最小限に抑えつつ、地域社会に最大限の利益をもたらすことを志向する、ベトナムの新しい“エシカルファッション”トレンドの最前線にいる。

この38歳のデザイナーは、独自の繊維や伝統的な衣料デザインを持つベトナムの54の少数民族グループの一部と協力し、世界的に次第に拡大しつつあるエシカルファッショントレンドに取り組み始めた。

「私は今、彼女らから技術を学んでいるところです。」Thao氏はAFP通信に対し、天然染料を使用し、手織機で織るPhuc Sec村のNungの女性達から、いかにインスピレーションを受けてきたかを説明しながら語った。

彼女は、ベルリンやニューヨークなどのファッション中心都市にいる顧客にアピールするスタイルとするため、(そのような伝統的デザインに対して)“よりモダンで、現代的なタッチ”を加える。

しかし両者の差を埋めるのは必ずしも容易なことではない。

Thao氏は村の伝統的なダークインディゴカラーと異なる色彩を試しに提案した際、Nungの女性達はショックを受けたようだったと述べた。

「彼女らは、“いったい何?”というように私を見て、こう言いました。“もしあなたがここに住んでも、きっと夫となる人は現れないでしょうね。”と。」Thao氏は、完璧なダークインディゴカラーの染料を作ることが、そのコミュニティにおいて結婚のための前提条件なのだ、とAFP通信に説明した。

Thao氏はそれでも粘り強く、原材料から生産したオーガニックのシルク、綿、ヘンプを深いインディゴカラーから薄いグレー、自然なオレンジやブラウンに染色するのに、伝統的な木の根や葉を使用して行っている。

 

(後編へ続く)

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最終更新:2016年04月12日12:02

カンボジア:縫製工場で1名死亡、18名が昏倒

カンボジア当局によると、同国西部の縫製工場で1名が死亡、18名が意識を失い、工場はその後調査のため閉鎖されている。

Duk Kanthor郡知事によると、Or Sambath Tradingの工場で11月5日に5人の女性労働者がめまい、嘔吐や呼吸困難で倒れた。

5人は病院に搬送されたものの、21歳の労働者がその後病院で亡くなった。11月6日にはさらに15人が同様の症状を訴えて倒れたと郡知事は話す。

労働者らが倒れた原因は未だ不明という。

縫製産業はカンボジア最大の外貨収入源であり、国内700の縫製・製靴工場で約70万人が雇用されている。

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最終更新:2015年11月10日12:00

ミャンマー:縫製労働者が「製造業復興」を切望(後)

(前編より)

 

「破れた夢」

しかし、すべての縫製労働者が成功するわけではない。

今年の初めにミャンマーは、価格削減競争と、消費者物価の高騰に直面する労働者からの公正な賃金支払い要求との間でバランスをとりながら、初めて3600チャット(2.8米ドル)の最低日当を設定した。

こうした動きは、バングラデシュのRana Plazaにおける2013年の恐ろしい崩壊事故のように注目を浴びたスキャンダルの後では、その顧客が衣料品の人件費についてますます意識を傾ける流れの中で、欧米のブランドから歓迎された。

しかし、何人かの雇用主は新賃金を支払う余裕がないと述べており、このことがミャンマーを、まだ地域でも人件費の最も安い国に留めている。

活動家は、千人以上の人々がこの最低賃金制度導入により解雇されたことを明らかにしており、また国営メディアは、最近いくつかの工場において残業代や通勤費の支払いを停止した、と報告した。

Hayman San氏は、縫製工場でスキルを磨きながら3年間を過ごした後、約200人の同僚と共にあっけなく解雇された。

「私は何も悪いことはしていません。私はとても怒っています。」と、27歳の彼女は言った。彼女は、大きな新工場の周辺に今にも壊れそうな家が並ぶHlaing Thar Yar地区の、小さな竹製の掘っ立て小屋に両親と妹と暮らしている。

この家族は、稲作地帯であるイラワジ川デルタの村を去り、ヤンゴンでの仕事を求めて流入した人々の一部である。

まだ失業中の身であるため、村に小さな農業用品店を開く彼女の計画は後退した、と言った。

「私はもう1年でお金を貯めることができたはずでした。」と彼女はAFP通信に語った。 「今、私の夢は破れてしまいました。」

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最終更新:2015年10月10日12:01

ミャンマー:縫製労働者が「製造業復興」を切望(前)

ミャンマーの縫製労働者のHtet Myat Nyein氏は、国の近代化を促進する成長産業の担い手として、豊かな海外の高級目抜き通りに向けて、真剣な面持ちでジャケットを縫っている。

「私はこの工場で縫製を学びました。」と、彼女はAFP通信へ語った。ヤンゴンの急速に工業化が進む郊外にある、Shweyi Zabe工場のミシンの騒々しい音で、彼女の優しい声は、ほとんどかき消された。

彼女が住む、痩せた土地であるHlaing Thar Yar周辺のほとんどの家族は、旧軍事政権による残酷な支配と経済政策の失敗という数十年にもわたる負の遺産により、まだ海外からの送金で生活している。

頬に伝統的なタナカ(thanaka)という粉末を円形に塗ったHtet Myat Nyein氏は、彼女の周辺に住む人々には次の2つのキャリアパスしかない、と言った。「それは、縫製仕事、もしくは美容院での仕事です。」

ミャンマーはその希望を産業化に託してきたが、それは、ほんの一握りのエリートを豊かにするものの、世界の最貧国の一つに数えられる(ミャンマーの)生活水準を向上させるのに何の寄与もしなかった、長期にわたる自給自足農業と資源採取が主流の経済の形を少し整えるだけに見える。

グローバルにおける発展段階においてまだ底辺に留まっているミャンマーを豊かにする計画は、Aung San Suu Kyi氏が率いる国民民主連盟(NLD)と、軍を後ろ盾とした与党とで争われる、11月8日に実施の選挙結果にかかっている。

Suu Kyi氏は、最近Angelina Jolieと共に縫製工場を見学したが、四半世紀にわたり求めてきたミャンマー最初の全国統一選挙において、彼女の政党を勝利に導くのではないか、と広く期待されている。

しかし、次期大統領はまだ決定されていないものの、軍が制定した憲法の下、Suu Kyi氏はトップの役職に就くことを禁止されており、その改革路線の可能性については疑問視されている。

 

高度経済成長

それにもかかわらず、世界銀行の予測によるとミャンマーは、世界で4番目に急速に経済成長しており、この新興国は将来有望と見なされている。

中国とインドの間という理想的な立地において、ミャンマーは安価な労働力を提供すると同時に、潜在的な消費者ともなる、5100万人の豊富な人口を誇っている。

縫製業は急速に拡大しており、昨年の輸出額は15億米ドルにも達し、ミャンマー縫製業者協会(MGMA)によると、ヤンゴンの産業雇用の約70%が、現在この縫製セクターから創出されている。

ミャンマーはすでに、主要なファッションブランドを惹きつけてきており、それらのブランドには、目抜き通りの定番ブランドであるGap やH&Mも含まれている。

ミャンマーへの全外国投資は、今年80億米ドルまで跳ね上がり、政府目標値から倍増しているが、今年初のミャンマー経済特区(SEZ)となる、ヤンゴン近郊の日本出資のThilawaプロジェクトは、(人々の)生活をかき乱している。

しかしながら、カンボジア、ベトナム、バングラデシュなどのように、ミャンマーが地域の衣料品製造の中心拠点となることを目指すのであれば、急速に開発を進める必要がある。6~70%のミャンマー市民は、まだ農業に従事している。

国は重要な選挙を推し進める中、政治的な不確実性が投資意欲を損なわせており、企業もまた、不安定な電気供給、不完全な通信網、貧弱なインフラや深刻な汚職などの多くの課題に直面している。

Suu Kyi氏の政党に助言を行っている、ミャンマー経済専門家のSean Turnell氏は、“製造業復興”により、この(衣料品)セクターでは最大30%もの経済成長が見込める、とした。

「国民民主連盟(NLD)が、ミャンマー全体を1つの巨大な、そして豊かな経済特区(SEZ)とするような、開発と開拓を効果的に推進する政策を導入することを、私は非常に期待しています。」と、彼はAFP通信に語った。

 

(後編につづく)

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最終更新:2015年10月10日06:01

ミャンマー:ハリウッド女優アンジェリーナ・ジョリーが縫製労働者らを訪問

ミャンマーを初めて訪問したハリウッド女優アンジェリーナ・ジョリーは8月1日、野党指導者アウンサンスーチー氏とともに縫製業界で働く女性が置かれている立場について知るため、縫製労働者らと面会した。

オスカー受賞者であるジョリーは、国連の難民弁務官事務所の親善大使も務めており、7月29日にミャンマーに到着したのち、首都ネピドーでテイン・セイン大統領や紛争下にある北部カチン地方の性暴力被害者らと面会した。

8月1日、ジョリーはアウンサンスーチー氏と彼女のヤンゴンの自宅で面会し、その後2人はヤンゴン西部郊外のHlaing Tha Yar地区で、ミャンマーでは女性が大多数を占める繊維業界の労働者らをその居住区に訪問した。

2人は労働者らが滞在するホステルに到着すると花束で出迎えられ、ハリウッドスターとミャンマー民主化の象徴を一目見ようと数十人が集まった。

野党国民民主連盟がフェイスブックに出したコメントによると、ジョリーとアウンサンスーチー氏は労働者らに居住環境や労働条件について、そしてさらなる教育についての希望を尋ねた。

労働者の権利や安全への懸念から、近年アジア各地で縫製産業への注目が高まっている。

2011年に数十年に及ぶ軍政が終了し、孤立状態にあったミャンマーにも政治的・経済的な改革で新たな産業が誕生し、ミャンマーの縫製労働者は賃上げと労働環境の改善を求めて抗議活動を行うようになった。

英国大使館によると、ハリウッドスターのミャンマー訪問はアウンサンスーチー氏の招待によるものという。英国大使館はアンジェリーナ・ジョリーとともに性的暴力の加害者起訴を推進する性的暴力防止イニシアチブに取り組んでいる。

8月1日、カチン地方での被害者らとの「心動かされ、頭が下がるような」面会ののちに、ジョリーはミャンマー政府に対し、性的暴力の加害者に裁きを受けさせるよう要請した。

ジョリーはカンボジアへの短い訪問ののちにミャンマーに到着した。カンボジアで彼女はNetflixで配給予定の、戦争で傷ついた子供の目を通して見たクメールルージュ政権についての映画を監督することを計画している。

彼女のカンボジア訪問へは同国出身の養子である14歳のマドックスが同行した。

ミャンマーは未だに国境地域各地での紛争問題に悩まされており、政府は11月の総選挙を前に、各地の反政府組織らと全国的な停戦を図ろうとしている。

カチン地方では2011年の内戦勃発以来、およそ10万人もの人々が住居を追われる事態となっている。

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最終更新:2015年08月04日14:00

カンボジア縫製労働者、生き延びるのに必死

カンボジア工場労働者のRy Srey Bophaさんは、10時間シフトで西部ブランド服の縫製作業を行った後、自分の小さい共同部屋に歩いて行き、残り物を食べ、その後床で寝た。

圧倒的多数が女性であるカンボジアの65万人の縫製労働者の多くと同様、Bophaさんの日々は単調で疲れ、食生活は乏しい。

彼女は、田舎に住む年老いた祖父母に5歳の娘の養育を委ねており、その娘と会うことは滅多にない。

「縫製工場での生活は非常に困難ですが、お金が必要なので根気よく働こうと努めています。」と彼女はAFP通信に語った。

かつて労働搾取工場のない製造業のモデルとして脚光を浴びた、急成長中のカンボジア縫製業は、工場数が増加するにつれて労働条件が悪化していると考えられている。

近年お金と受注が産業にドッと流れ込むにつれ、新工場が出現している。「法的要件が何かわからないのか…気にしていないのか。」国際労働機関(ILO)のBetter Factories Cambodiaプログラムの技術専門家Jason Judd氏は言った。

「彼らは法令順守に注意を払っていません。彼らはお金を作ることに焦点を当てているのです。」と彼は述べた。

警察がデモ隊に向け実弾を発射し4人の労働者が死亡した1月の暴力的なストライキ以来、工場で多数の失神が繰り返し起きていることで、一度称賛された繊維部門は評判を落としていると、いくつかの欧米のトップブランドが警告した。

しかし、ストライキや名目賃金の上昇を取り巻く評判にもかかわらず、その後もほとんど変わっていないと労働者らは言う。

「私たちはこの繊維産業の気の毒な一員です。」とBophaさんは言い、最近仕事中に、衣類に使用される化学物質からの煙を吸って気絶したと言い足した。

「病気で働けない場合でも、彼らは給料をカットします。私たちは病気のときも働きます。」

 

現代の奴隷制度

Bophaさんは週6日働く。午前7時にシフトを開始し、やりくりするために残業をするので大抵夜遅くに終わる。

「時々、私たちは夜通し残業しなければなりません。」と彼女は言い、彼女の手取りは通常月130ドルで、そのうち50ドルは家族に送っていると言い足した。

「私はお金を節約しなければならないので、大抵残ったご飯を食べています。私の唯一の希望は、娘が私より良い生活を送ることです。」と彼女は述べた。

多くの女性労働者は、工場での条件は家族と仕事のどちらかを選ぶことを強いられるようなものであると言う。

「工場では保育ができないので、ここに娘を居させることはできません。」生後1ヶ月の赤ちゃんを持つ労働者のTon Sam Olさんは言った。

Olさんは、彼女の母親に赤ちゃんの世話を頼むつもりでいて、そうでなければ辞めなければならないと、小さな赤子に授乳をしながらAFP通信に語った。

少しの有給出産休暇が彼女に与えられたが、多くの工場がそのような給付を行うことを避けるために、女性労働者を短期契約で雇用していると、労働組合の指導者たちは言う。

いくつかの工場では妊娠した労働者は労働契約を打ち切られると、国内人権団体である地域法律教育センターのMoeun Tola氏は述べている。

その結果、「一部の労働者は妊娠したときに中絶することを決意しました。」と彼は言った。

短期契約も工場が労働者を正しい状態に保つためには有用な手段であると、彼は言い足した。

「労働者は残業を断ったり条件に抗議したりする勇気がありません。病気のときでもただ熱心に働くだけなのです。」と彼は言った。

「彼らの状況は、現代の奴隷制度のようなものです。」Tola氏は言い足した。

 

終わりのないストライキ

貧しいカンボジアにとって衣料産業は、2013年に輸出収入で約55億ドルの収益を得る、主要な資金源である。

そのお金の多くは労働者に与えられるべきであると、労働組合の指導者や活動家らは言う。

ごく最近2月に賃金は数倍に増えたが、それでも活動家が言う「生活賃金」と考えられる額を下回っている。

賃金を上げ、欧米ブランドに服の責任を取ってくれと命じる余裕はないと、工場所有者は言う。

「我々にはお金がありません。賃金を上げることはできません。」カンボジア衣料製造協会(GMAC)会長Ken Loo氏は言う。

欧米ブランドは5月にあった会議中に、不安に起因する生産ラインの遅延を避けるために、カンボジアでのより高い給与の価格を組み込む準備がされたことを語った。

1月の当局による大量のストライキと流血の弾圧の後、最低賃金は月100ドルに引上げられた。労働者は160ドルを要求していた。

現在政府が策定中の新しい労働組合法は、労働者の能力を組織化し抵抗するのを制限するようだ。

「法案が渡されると、労働組合の自由は消えます。」カンボジア組合連盟理事長Rong Chhun氏は語った。

1月の弾圧以来少なくとも10人の組合労働者が逮捕され、散発的なストライキを通して告発された。

1月のストライキで23人の労働者と活動家が逮捕され、5月下旬に有罪判決を受けたが、執行猶予が言い渡された後全員解放された。

しかし、低賃金と劣悪な条件の問題は解決されていない。

「多くの労働者がまたストライキをしたら、私も参加します。私たちはまともな給料が欲しいのです。」BophaさんのルームメイトであるEm Sopheaさんは言った。

大きな進展がなされるまで、「労働者は工場で延々とストライキやデモを行うでしょう。」カンボジア組合連盟理事長Rong Chhun氏は述べた。

 

 

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最終更新:2014年07月19日11:01

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