インドシナニュース

ベトナム:ファストファッション、市場に転換を仕掛ける(中)

(上編より)

 

市場での勝利

外資系ブランドの広い普及の中でも、国内のファッションブランドは依然として多くのベトナム人の信頼を保っている。東京に本社を置く市場調査会社Asia Plusの最近の調査によると、Blue ExchangeNEMNinomaxxCanifaなどの国内ブランドが10の人気ブランドにランクされている。一方、Zara2位、H&M8位にランクされている。

実際、ベトナム人のファッションの嗜好は、主に価格に依存する。調査では、ファッションにおけるベトナムの平均経費は月額55万ベトナムドン(24.3米ドル)で、ベトナム人の7%のみがファッションアイテムに対して月額100万ベトナムドン(44.24米ドル)以上を費やしている。この平均支出(24.3から44.24米ドル)は、H&MZara1つのファッションアイテムの平均価格44.24米ドルに比べるとかなり少ない。

ベトナム人の嗜好が合理的な価格であることが、国内ブランドがベトナム人から大きな恩恵を受けている主な理由である可能性が高い。国内ブランドの1商品の平均価格は、25万~50万ベトナムドン(1122米ドル)で、ZaraH&Mの衣服の1商品の平均価格よりもずっと低く、この価格帯が彼らの条件により合うので容易に多くの消費者の財布の紐を緩めることが出来る。

しかし、消費者の心を掴む長期的な競争において、消費者のファッション需要を捉えることが最も重要な要素である。ZaraH&Mは、Karl LagerfeldBalmanのような有名デザイナーと協力し、新しいファッショントレンドを簡単にアップデートし、12週間ごとに新しいスタイルを提供する。国内ブランドの大半は季節毎に新製品の発売に集中している中、ZaraH&M1年間で26から52の新製品を発売する。

実際、外資系ブランドの戦略はベトナムで有効である。彼らが昨年11月に初めてハノイに上陸して以来、「投資」紙は彼らの店舗が多くの顧客に受け入れられているのを見てきた。そして、彼らの多くのプロモーションがより多くの顧客を誘致するのに役立っている。

H&Mはハノイに初店舗をオープンして以来、合計9回の販売促進を実施した。同様にZara2017年にベトナムで9回の販売促進を行った。

一方、ベトナム企業は、通常の夏と冬の終わりのセールなどを行うことに加えて、38日(国際女性の日)と1020日(ベトナム女性の日)に大規模な2つのプロモーションイベントを毎年開催している。

つい最近ベトナムに足を踏み入れたばかりにもかかわらず、ZaraH&Mがベトナム人顧客を引き込む際に多くの経験をしていることは容易に分かる。Asia Plusの調査でファッションがベトナムで最も重視されているカテゴリーの1つであると述べられてから特に、ファッションの需要が低価格の需要よりも高いと両社は認識している。

ロンドンに本拠を置くBusiness Monitor Internationalの統計によると、2018年にはベトナムのファッション市場の総価値は38億米ドルに達し、アパレル製品げの支出は35億米ドルを超えている。市場価値は、2021年には、衣服への支出額47億米ドルを含む508千米ドルに拡大すると予測されている。また、2017-2021年に年間10%の成長率でベトナムでの海外ブランドのプレゼンスが高まる中、国内ファッション市場での競争激化が予想される。

 

(下編につづく)

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最終更新:2018年09月28日12:31

ベトナム:ファストファッション、市場に転換を仕掛ける(上)

ベトナムでの外資系ファストファッションブランドの急速な普及は、国内産業の活性化と新興企業の誕生をもたらし、国内ブランドを変革させ、競争力を高めている。 (キム・アン氏による報告)

 

ファストファッションの増加

国内のファストファッション市場でZaraH&Mが繁盛していることから、日本のユニクロは、8月下旬に2019年秋にベトナムに初の店舗をオープンする計画を発表した。

ユニクロは、最新のファッショントレンドを捉えているH&MZaraとは異なり、インナーウェア、室内ウェア、水着を提供することで、その他の顧客のニーズに応えるという。ユニクロの顧客別アプローチは、市場にダイナミズムを加えることが予期されている。

日本で3年の勤務経験を持つハノイ出身のVinh Haさんは、「ユニクロは日本ではとてもメジャーです。ユニクロの快適でシンプルなスタイルが、日本の人々がユニクロを好む理由です。ユニクロのコレクションは、新しいファッショントレンドにも対応しています。ユニクロの日本での売上高は、Zaraよりも高く、H&Mも同様であるという日本の記事を読んだことがあります。ユニクロはベトナムのZaraH&Mと本当に戦いを始めることができると思います」と言った。

ユニクロは、ZaraH&Mの店舗数を増やすという最近の計画とともに、急成長する経済状況とベトナム人の消費行動の変化の中で、ファストファッションが増加していることを示している。

ロンドンに本拠地を置くEuromonitor Internationalによると、ベトナムは現在、中程度の所得から高収入への変換期である。それゆえに、今後さらに多くの小売業者に誘致されるだろう。ベトナムのアパレル産業に関する2017年のレポートによると、「より多くのベトナム人消費者がより高品質の商品を認識し、より多く支払うようになるだろう。これらの要因により、ベトナムはファスト・ファッションブランドの市場にとって良い市場になった」と示されている。

アジア・プラス社(Asia Plus Inc.)が18歳から39歳までの男女512人を対象に実施した調査によると、ファッションは最も関心の高いカテゴリーの1つである。この割合は、女性の回答者と平均世帯所得以上の収入を得ている回答者の間で特に高かった。

 

外資系企業のベトナム参入

ベトナムの高い可能性を秘めたファストファッション市場に多くの企業が参入していることから分かるように、新規参入企業と既存の企業間、および外資系ブランドと現地ブランドの間の競争が熾烈になっていることは明らかである。

この熾烈な競争についてH&M代表者は「投資」紙に、各ブランドは最高品質の製品と最高のサービスを最もリーズナブルな価格で顧客に提供しなければならないと語った。具体的には、H&Mは「ファッションと品質をベストな価格、持続可能な方法で」というモットーを掲げている。「顧客は常にH&Mで自分に似合うものを見つけることができます。 H&Mでは、全てのお客様のためのファッションが用意されています。」と言う。

実際、H&Mはベトナムでは明るい見通しである。2017121日から2018531日までの売上高は143万米ドルで、1日平均売上は7974米ドルであった。

H&Mのモットーとは異なり、ユニクロのLifeWearラインナップの理念は、シンプルさ、品質、そして長寿命に焦点を当てている。日本のブランド代表者は「投資」紙に、「私たちの理念は、常に革新的であり、顧客の生活の中でより明るく、優れたデザイン、高い快適性を追求することです」と語った。

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最終更新:2018年09月28日11:19

ベトナム:今年のアパレル関連企業株価は明るい見通し

上場アパレル関連企業は、米中貿易緊張の高まりを含む多くの要因により、今年に入ってから好調な業績を報告している。

業界筋は、終盤は業界のシーズン最盛期でもあり、アパレル企業にとって躍進を遂げるための黄金期になるだろうと推測する。

調査対象企業の多くが、収益増加は今年に入って受注量が急増したためと考えている。

加えて、年初からリスク軽減のために中国からベトナムへと注文を移している海外(主にアメリカ)アパレル輸入業者の動向が、米中の貿易緊張が高まる中でさらに鮮明になっている。

Thanh Cong縫製投資貿易(TCM)社のTran Nhu Tung理事は、ここ2か月の同社の業績はとても好調だったと述べた。

結果として、TCM社は8月だけで4630億ベトナムドン(2040万米ドル)の収益があり、これは月次収益としては過去最高で、累積利益率は19%に達した。

同社は今年1-8月期の累積収入として、通期計画の80%に相当する24600億ベトナムドン(1900万米ドル)を発表した。また、税引後利益は予想を44%上回る1850億ベトナムドン(820万米ドル)となり、すでに通期利益目標を達成している。

Tung理事によると、この好調な業績は同社の生産再構築や生産設備整備への取り組みによる結果だという。

TCM社は顧客からの注文急増に応じるため、生産を外部委託する必要があるという。

業績好調の結果、TCM社の株価は7月初旬から43%近く急騰。セッションごとの平均出来高は84万株を超えた。

同様に、TNG貿易投資社の株価はここ2カ月で25%以上も上昇した。

今年8月、TNG社は4590億ベトナムドン(2030万米ドル)の収益を計上し、これは20178月を47%上回っている。今年1-8月期の累積収入として通期計画の86%に相当する23600億ベトナムドン(1400万米ドル)を報告。利益は昨年の同時期を54%上回る1180億ベトナムドン(520万米ドル)を計上し、通期利益目標を93%満たしている。

今年、TNG社は収益が34500億ベトナムドン(15200万米ドル)、税引後利益が1570億ベトナムドン(690万米ドル)となる見込みで、どちらも予想を25%上回る。

TNG社関係者は、同社はベトナムが他の諸国と結んでいる多くの自由貿易協定(FTAs)からもたらされる機会を捉え、また、世界主要ブランドによる中国からベトナムへの生産拠点移転後に生じる生産ニーズ増加に応じるため、生産を拡大していると明かした。

Binh Thanh輸出入貿易(GIL)の株価は7月初旬から27.5%上昇している。

現在、関連銘柄の中でも特に抜きんでているGIL社は、1株当たり利益(EPS)率で首位に立つ。同社の上半期決算報告書によると、収益で12400億ベトナムドン(5500万米ドル)、税引後利益は644億ベトナムドン(280万米ドル)を計上し、昨年を収益は21%、税引後利益は31%上回っている。上半期の1株当たり利益は4944ベトナムドン(0.22米ドル)だった。

投資家グループは、シーズン最盛期を迎えるアパレル関連企業は終盤も健闘し、高値を更新するだろうと考えている。



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最終更新:2018年09月25日06:03

ベトナム:NEM Trading の負債を巡る誤解

ベトナムのオフィス用ファッションブランドNEMは、NEM子会社のNEM Trading株式会社のVietinbankからの多額の負債によるマイナスの影響を受け、Vietinbankに債務や債務のある子会社の在庫を売却するよう促した。

Vietinbankは、同行が保有しているNEM Trading株式会社の500万米ドル債務を売りに出している。

ベトナム工商銀行 (VietinBank)96日、2018630日現在339億ベトナムドン(150万米ドル)相当をNEM Tradingの棚卸在庫でカバーし、1110億ベトナムドン(490万米ドル)の負債の売却を発表した。

従って、822日現在のNEM Trading の債務には、元本返済額610億ベトナムドン(270万米ドル)、借入期間353億ベトナムドン(156万米ドル)、延滞利息145億ベトナムドン(641592米ドル)となった。

Vietinbankは、個人と団体は債務と株券の購入登録が97日まで可能だと発表した。

だが、このニュースを聞いた人の多くは、NEMNEM Tradingを混同し、NEMが多額の負債を抱えていると勘違いをしたため、NEM Tradingは速やかに誤解を訂正した。

一方、NEM Tradingは、NEMの子会社ではあるが、NEMの担当者は「投資」紙に、この件はNEMのビジネスに全く影響しないと話した。また、衣類製造に特化したNEM Trading6年前にVietinbankから融資を受けたが、NEMとは無関係だと付け加えた。

誤解もまた驚きをもたらした。それというのも、過去数年にわたりNEM Tradingは好調で年率20%で成長していた。2017年の収益は260万米ドルに達すると予想されていた。

良好なビジネスの見通しにより、2017年後半、日本の衣料品販売代理店のStripe International Inc.が国内ブランドを購入する計画を発表した。日本企業Stripe International Inc.の第一歩は、昨年9月ベトナムでの子会社設立だ。首都圏のロンビエン地区に本社を置き、定款資本金は1750億ベトナムドン(774万米ドル)であった。

NEMの担当者は「投資」紙に、現在交渉中であり資本拠出に関してのみ合意に達したと付け加えた。

NEM Trading株式会社は2002年に設立され、NEMはハノイとホーチミン市を中心にベトナム国内に44店舗を展開している。



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最終更新:2018年09月20日10:49

ベトナム:Zaraが顧客を軽視し不買運動に発展

ハノイでは数週間に渡り、Zara直販店で担当者らが盗難の容疑で女性の持ち物を貿易センターの公共の場で任意捜索後、店側はより敬意を表すべきだとしてZaraの不買運動が続いている。

912日、B.H.と名乗る女性はVincom Ba Trieu ショッピングセンターのエスカレーターに乗った。Zaraの店舗を通り過ぎた時、同店の防犯ゲートが鳴り出した。Zaraの店員は即座にB.H.さんに駆け寄り鞄の確認を求めた。B.H.さんはZaraの店舗には入っていなかった。

ZaraVincom Dong Khoiセンターに初の店舗をオープンし20169月にベトナムで公に展開を始め、1年後にはVincom Ba Trieu 2号店をオープンした。Zaraは、スペインに本社を置く世界最大のファッション小売業者であるInditex Groupが所有している。だが、ベトナムのZaraの店舗はInditexのインドネシアのパートナーであるMitra Adiperkasaが運営しており、Zaraに加えPull & BearStradivariusMassimo Duttiも展開している。

「私は店にすら入っていないし、エスカレーターにいた警備員もそれを目撃していました。Zaraの店員はそれでも私の鞄を見せるよう要求しました。ショッピングセンターの真ん中で、人々からどこにでもいる泥棒のような視線を向けられ、店員は私の鞄をあさり回りました」とB.H.Facebookに公開した。

「私は、私の鞄を確認する前に私が店にすら入ってないことを、エスカレーターにいた警備員と監視カメラで確認するよう何度もお願いしましたが、店員は断るばかりでした。店員は私の手ほどの大きさのクラッチバックさえも差し出すよう要求しました。これは、明らかにZaraの規則だからです。Zaraで私のクラッチバックに入る商品を取り扱っているかは不明です」と付け加え、怒りをあらわにした。

なにも見つからなかった後、店員は彼女に謝罪せず、彼女が無実であることを証明したと述べたが、B.H.さんは、怒りと侮辱を感じた。

刑事訴訟法によると、当局は違反の証拠がある場合のみ被疑者や被疑者の持ち物を確認できるとしている。従って、B.H.さんが店にはいっていないことや監視カメラの映像の確認を何度も求めたにもかかわらず、Zara店員が強要を行ったことは重い違反となる

この事件が起きてから2日経つが、Zaraはこの件に関して沈黙を保っている。



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最終更新:2018年09月19日12:00

ベトナム:イオン、4年間の業績不振の末Fivimartと業務提携解消

小売大手イオンはFivimartとの協業に成果が見られないため、4年に及んだ業務提携を解消することを決定した。

イオンの日本語でのプレスリリースによると、イオンはハノイを拠点とするFivimartとの協業と30%の資本関係も解消した。だが、この30%の株をだれが引き継ぐかについての情報はない。

イオンが将来ベトナムで一連のショッピングモール建設計画の下準備をする間、商品の流通網の構築と初期資本支出を減らす目的で、イオンはFivimartの株30%、Citimartの株40%を取得した。

イオンは出店方法など事業戦略の鮮明な違いにより、協業は成果を上げられないと判断し業務提携解消を決めた。これにより、イオンはFivimart23店舗から撤退するが、ホーチミン市を拠点とするCitimartとの業務提携は維持する。

イオンは、この動きによるベトナムでの業績に与える影響はないとの見解を示した。

イオングループは、カンボジア、ミャンマー、ベトナムなど新興アジア市場に多くの小規模店舗の出店を準備している。特に、2025年までにはベトナムに約9倍の500店舗の出店を目指している。

イオングループはハノイ、ビンズン省、ホーチミン市に、ショッピングモールを4店舗展開しており、主要な競合企業としてベトナム小売業界では見られている。同グループは差し当たり、ハノイとハイフォン市にそれぞれ新たなモールの建設を予定しており、2020年までにベトナム全土に20のモールを建設予定。

一方、イオングループは双日と協業し、コンビニエンスストアのミニストップを展開している。両社は今後8年間で店舗を800店への拡大を目指す。



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最終更新:2018年09月10日11:54

ベトナム:ITが第4次産業革命における未来を握る(後)

(前編より)

 

潜在力を活用

国内に進出している1000社以上のヨーロッパ企業を代表するEuroChamベトナムのDennis Brunetti会長は、ベトナムはその潜在能力を最大限に発揮するために、教育訓練により多く投資する必要があると言う。

「政府や大学は協力関係を強固にし、国のために質の高い人材を十分に育てるべきです。第4次産業革命から生まれる機会を活かすことが出来れば、ベトナムの未来は明るいと思います」とBrunetti会長は述べた。

国営VNPT-ITNguyen Trong Nghia副社長は、政府は今、デジタル化に関する政策を立て始めていて、その過程においてVNPTが政府を支援していると言及した。「私達は、スマートシティを建設するために国中の都市・地方20カ所と契約を結びました。2020年までに約5000人のIT技術者を採用しなくてはいけません。しかし、既に技術者不足なので、実現は難しいでしょう」とNghia副社長は述べた。

一方、Hadi大使は、インドネシアは第4次産業革命の要件を満たすために人材育成に多額の資金を投入したことを強調した。

教育訓練サービスが向上し、インドネシアの電子商取引市場は、ファッション・美容(24.7億米ドル)、電子機器・物理メディア(12.7億米ドル)、旅行者宿泊施設(24.2億米ドル)、家具や電気器具(12.9億米ドル)、玩具や趣味(14.4億米ドル)といった多くの分野で堅調に発展している。

「第4次産業革命の発展を支える5つの主要技術はIoT(モノのインターネット)、人工知能、HMI(ヒューマンマシンインターフェース)、ロボット工学とセンサー技術、そして3D印刷です。ベトナムはまた、デジタル経済を発展させるためにインドネシアの経験から学ぶことができます」とHadi大使は述べた。

会議「アセアン4.0:企業と第4次産業革命」は、ベトナム政府と世界経済協議会主催により911日から13日までハノイで開催される予定だ。このイベントには、アセアンや他の地域からの政府指導者や国際機関、専門家、企業の責任者らが参加する。

イベントの期間中、会合や集会が55回行われ、第4次産業革命を背景としたアセアンの世界経済への融合や新しい経済モデルの模索、アセアンの企業や政府のための管理方法やビジネスモデル、そしてスマートインフラや新興企業、イノベーションなどについて話し合われる予定だ。



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最終更新:2018年09月08日11:55

ベトナム:ITが第4次産業革命における未来を握る(前)

ITや広範囲のスマートフォン・サービス領域におけるベトナムの大きな潜在力は、同国のデジタル経済の発展や第4次産業革命における大きなチャンス獲得のための鍵となるだろう

 

821日、インターコンチネンタル・ハノイ・ウェストレイクのメイン・ホールは外務省主催の会議「アセアン4.0:第4次産業革命における企業」に出席するために到着した国際機関や大使館の代表者、メディア、専門家など数百人の人々で混雑していた。

会議では、ベトナムとアセアン諸国が第4次産業革命によって得られるチャンスを十分に活用するために彼らの情報技術における潜在能力を活かす必要があることが強調され、第4次産業革命を背景としたデジタル経済でベトナムがどのように発展するかに焦点が置かれた。この会議はまた、2018911日から13日の間にハノイで開催される重要会議「アセアン4.0:企業と第4次産業革命」を控えて開催される一連のイベントの第一回目となった。

 

インドネシアからの教訓

821日の会議では、ベトナムに駐在するインドネシア大使のIbnu Hadi氏がインドネシアが第4次産業革命をどのように迎えるかについて話し、感銘を与えた。この産業革命は、社会や経済、政治のシステムを一変させ指導者や為政者に圧力をかけている人工知能やロボット工学、ブロックチェーン、3D印刷など一連の高度な破壊的技術の革新を特徴とする。

昨年の国内総生産(GDP)が1兆米ドルを超えるインドネシアは、26500万人の人口のうち13270万人がインターネットを使用し、17790万人がスマートフォンを使い、13000万人が積極的なソーシャルメディア使用者である。「私達は第4次インドネシアのために、この巨大な潜在力を活かしたロードマップを作成しました。インドネシアが2030年までに世界10大経済大国の1つになることを目指し、2017年に改革を始めました」と、Hadi氏は「投資(VIR)」紙に述べた。

インドネシア政府は、第4次産業革命の初期導入のために、飲食料品、繊維・アパレル、自動車、化学薬品、電子工学技術という主要5部門を選定した。「インドネシア経済に最も貢献しているこれらの部門は、将来的に非常に高いレベルのデジタル化を必要とします」と大使は述べた。

現在、東南アジア地域には、Go JekTravelokaTokopediaBukalapakGrabLazadaSeaGarenaRazerVNGといった電子商取引プラットフォームを基盤とし企業価値が10億米ドルに達しているユニコーン企業が10社あり、そのうちGo JekTravelokaTokopediaBukalapak4社はインドネシアの企業である。

「ベトナムはデジタル経済構築に向けて正しい軌道に乗っています。また、インドネシア同様に、上記5部門においても比較的優位な立場にあります。なので、ベトナムがインターネットによるサービス領域やスマートフォン使用における巨大な潜在力を活用すれば、インドネシア同様、これらをデジタル経済で発展させることができます。ユニコーン企業のうち、Go JekGrabLazadaTravelokaなどはベトナムにも進出しています」とHadi大使は述べた。

現在、インドネシアは、程度の差はあるが、マレーシア、タイ、フィリピン、ベトナムを含む5大地域経済国に含まれている。シンガポールはその最先端にいる。「違いは、インドネシアが最大の経済国であり、潜在力が他国よりも比較的大きい点です。このため、多くの最大ユニコーン企業がインドネシアにあるのです」とHadi大使は述べた。



潜在力

情報通信省によると、20186月下旬現在、ベトナムの2G3G4Gを含む携帯電話の使用登録者数は13600万人。そして、国民の54.2%がインターネットを使う。注目すべきなのは、2020年までに正式発売予定の5Gサービスを、Viettel社が来年導入しようと計画していることだ。

ベトナムは、2016年は電子政府の開発において世界89位だったが、ベトナム政府がインターネット利用の潜在力を上手く利用すれば、この順位を改善できる。

昨年末、14100人以上のベトナム人を対象に行われた統治・行政・管理効果指数(PAPI)の調査結果では、回答者の37.97%が自宅でインターネット接続ができると答え、これは2016年の31.34%を上回っている。ほぼ92%が1日に最大5時間インターネットを使用し、84.2%がスマートフォンやパソコンで情報を読み、58%近くがスマートフォンを使用していると答えた。

会議では、ベトナムのBui Thanh Son外務次官が「ベトナムは、労働生産性や競争力の引き上げ、グローバル・バリューチェーンにおける上昇のために、成長の質を改善し、第4次産業革命の機会を捉えることで、継続的成長を追求しています」と述べた。

2020年までにIT分野への従事者を約100万人に増やし、世界10大ソフトウェアおよびデジタル・コンテンツの業務代行サービス国になれるよう、ベトナムは現在、取り組んでいます。国民の約60%は35歳以下で、彼らは新技術に素早くアクセスします。また、国民の55%はインターネットを使用しています」とSon外務次官は付け加えた。

ベトナム経済研究所のTran Dinh Thien前所長によると、ベトナムにはデジタル経済を構築するための素晴らしい基盤があると言う。「ベトナムは第4次産業革命から多くのチャンスを得られるでしょう。しかしながら、現在取り組むべきことは、インドネシアやシンガポールのような地域からの教訓をベトナムにあてはめ、省庁や機関、部門、個人間の情報を総合的共有システムへ組み入れることです」とThien前所長は述べた。

 

(後編につづく)



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最終更新:2018年09月08日05:54

ベトナム:Parkson Retail Asia社の損失の中心に

Parkson Retail Asia社のベトナム事業が2018630日を末日とする第4四半期および通期で赤字を記録し、連続の損失報告となった。

Parkson Retail Asia社が2018630日を末日とする第4四半期および通期の未監査財務諸表を発表した。これによると、4つの市場すべてで百貨店における既存店増収率が減少しており、最も業績が悪いのがベトナム市場であった。

ベトナムにおける業績は、最終四半期では14.6%、通期では8.3%の増収率減少を記録。「ベトナムにおける事業環境は混雑した小売業界の中で厳しい状況が続き、売上向上のために徹底した販促活動を行う必要がありました」と報告書は指摘している。一方、ミャンマーとインドネシアのおける増収率はそれぞれ3.8%の、マレーシア国内市場では1.5%の落ち込みだった。

Parkson Retail Asia社は、税引前で最終四半期では1758万米ドル、通期では4010万米ドルの損失を計上して会計年度を終えた。子会社売却による利益や貸倒引当金、閉店に関連した減損戻入益を除き、グループ内の通年税引前損失は2990万米ドルになる。

 

Parkson Retail Asia社既存店増収率

第4四半期
通期
2018年6月30日 2017年6月30日 2018年6月30日 2017年6月30日
マレーシア -2.4% 14.7% -1.5% 2.8%
ベトナム -14.6% -14.0% -8.3% -13.6%
インドネシア 1.3% 11.0% -3.8% -1.5%
ミャンマー -3.8% n/a -3.8% -26.4%

- Parkson Retail Asia社による報告書

 

「全般的に不調な既存店増収率が示すように、グループが直面している厳しい事業環境が背景にあります。一方、このような状況において、新しい店舗や事業を始めるには十分な準備期間を必要とします」と報告書は述べている。

「私達は積極的に店舗および事業の実現可能性を監査し評価しています。現在行っている高水準成長を再構築するための措置や支出の監視、今年度不採算の店舗・事業の停止なども合わせて、次年度における業績は改善されると期待しています」と付け加えた。

同社はベトナムにおける問題と向き合いつつも、事業環境は混雑した小売業界の中で厳しい状況が続いているとし、「売上を向上させるために徹底した販促活動を行う必要がありました」と述べた。今年度は、新規に4店舗(直営店1店を含む)をオープンした一方、不採算7店舗(直営店1店を含む)の閉店を決めた。

同社はまた、さらなる損失を防ぐために同社のテーマ・パークと教育センター事業を閉鎖し、LOL小売チェーンへの投資を停止した。

マレーシアの高級小売りグループであるParksonは、2005年にベトナムに上陸し、ホーチミン市やハノイ、ハイフォンといった大都市で高級ショッピングモール・チェーンを展開した。

Parksonは現在、ホーチミン市にはParkson Le Thanh Ton 1区)、CT プラザ(タンビン区)、Cantavil 2区)、Hung Vuong5区)の 4店舗のみ、他はハイフォンに1店、ダナンで1店を展開し、ハノイからは完全撤退をしている。

2015年以降、4つのショッピングモールを閉店しているParksonは、小売市場において最も高い潜在力を持った小売業者の1つとして宣伝しベトナムの大都市にショッピングモールを毎年2-3店建設する予定があった全盛期からは、大幅に落ち込んでいる。

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最終更新:2018年09月05日12:09

ベトナム:暁星グループ、12億米ドル規模の複合体建設計画に承認を得る

ベトナムをグローバル展開の戦略的基盤と呼んでいる韓国の暁星(Hyosung)グループは、昨日、ベトナム南部バリア・ブンタウ省に12億米ドル規模の複合体を建設する投資証書を受領し、同国におけるプレゼンスを固めた。

60ヘクタールを有する複合体は、プロパン脱水素(PDH)生産プラント、ポリプロピレン(PP)プラント、液化石油ガス(LPG)貯蔵タンク、LPGおよび石油化学製品倉庫を含む60ヘクタールを含み、ホーチミン市からも近いバリア・ブンタウ省のCai Mep工業団地に建設予定、2020年に商業開始予定。

同グループは、生産効率を向上させるために、ベトナムで様々な容器、排水管、医療用シリンジ、織物の製造に使用されるPPの現地生産を計画している。

これは、ベトナムへの投資を増やして国内生産拠点の輸出競争力を高める戦略の一環である。

暁星(Hyosung)社は、昨年30万トン増加したYongyeonプロピレンプラントを付加価値の高いパイプ用PP生産設備に転換し、コスト競争力と収益性を確保するために一般的な製品を生産することで 相乗効果を最大にするベトナムの新プロピレン工場を二重化する予定である。

バリア・ブンタウ省人民委員会委員長Nguyen Van Truong氏は、投資証明書の授与式で、巨大複合体がベトナムと地域の社会経済的発展において重要な役割を果たすことを強調した。また、建設には約2000人の労働者の雇用を創出するとともに、毎年8000万人を予算に寄付する予定である。

暁星(Hyosung)社のCho Hyun-Joon会長は、今年初めのNguyen Xuan Phuc首相との会談で、ベトナムを繊維、工業資材、化学品、重工業などの主要製品のグローバル生産拠点として活用し、 世界市場に浸透していかせると述べた。

同社ウェブサイトでは、「暁星(Hyosung)社は世界60ヵ国以上に輸出しており、ベトナム北部・中部・南部地域で様々な事業を展開している最大の投資企業です。世界市場にさらに進出するための拠点となるでしょう」と述べた。

Cho会長は前回の首相との会合で、「暁星(Hyosung)社は、スパンデックスやタイヤコードだけでなく、世界有数のグローバル製品だけでなく、化学薬品や重工業にも事業を拡大する計画です。」と述べた。暁星(Hyosung)は2007年にホーチミン市の近くにあるNhon Trach工業団地に暁星(Hyosung)ベトナム社を設立して以来、現在まで約15億米ドルを投資してきた。同社は、Nhon Trach工業団地の韓国最大の投資企業である。

サッカー場が90個分以上に相当する120平方メートルの敷地内には、スパンデックス、タイヤコード、スチールコード、モーターなどの主要製品を生産し、7000人以上の現地従業員が操業している。

暁星(Hyosung)社はベトナム中部クアンナム省に生産子会社を追加建設することも検討している。 このプロジェクトが完了すれば、暁星(Hyosung)ベトナム社は、世界市場における名目と実績の両方を狙い、すべての事業部門の製品を生産する生産拠点を達成できる。

暁星(Hyosung)社は、モーターに関してはベトナムで半製品を生産し、韓国の昌原(Changwon)工場で完成させ、輸出し、国内工場の生産性を高め、輸出を拡大する計画である。



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最終更新:2018年09月04日06:05

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