インドシナニュース

カンボジア:経営者ら、違法ストライキ廃絶のためより厳しい労働組合法案を要求

カンボジアの企業経営者らは1月18日、ストライキが頻発する製造業セクターの安定化のため、議論の続く労働組合法案について、現在の法案は組合に甘すぎるとしてより厳しい罰則を含めるよう立法関係者に求めた。

カンボジア雇用者・ビジネス協会連盟(CAMFEBA)は、司法のみならず政府も組合の活動停止ができるようにするための権限強化、工場の少なくとも5分の1の参加を組合結成の必要条件とするなど、7つの勧告を提出した。

政治色の強い積極的な組合活動によって、多くの場合賃金を巡って引き起こされるストライキのたびに政府は労働者の要求を満たし、国際的な競争が激化する中、カンボジアの50億ドル規模の繊維・製靴産業の魅力を低下させないように努めてきた。

ライバルであるベトナムでは、多国間貿易協定による特恵関税や中国より安価な人件費を魅力として、カンボジアよりさらに大規模な縫製・製靴産業に記録的な外国投資が殺到している。

ミャンマーも低賃金と優遇税制で投資を呼び込み、近年はGapやH&Mといったブランドから受注し、カンボジアで生産される縫製製品とほぼ同品質の製品を生産している。

雇用者・ビジネス協会連盟のVan Sou Ieng会長は、ストライキは「行いの悪い」労働組合リーダーにより組織されているが、こうした人々はカンボジアの評判を傷つけ、70万人の縫製労働者の雇用を危険にさらす少数派に過ぎないと話す。

「違法なストライキはやめなければなりません。仕事がなければ生活できないのです。まずは仕事を守らなければなりません」と彼は報道関係者を前に話す。そして、労働組合のリーダーらは組合員の同意なしにストライキを計画しているとも付け加えた。

警察が群衆を散らそうと介入するため、ストライキはしばしば暴力的な事態に発展する。こうした事態はカンボジアの工場に外注しているAdidas、Marks & Spencer、Walmart、Next、そしてInditexのZara等にとっては、ブランドの評判の危機となる。

この労働組合法案は2007年に企業経営者らがストライキ抑制のために要求したもので、労働組合の結成方法、運営、解散についての規則を定めている

労働組合や権利団体は法案が制約的で、労働者の権利を踏みにじるものだとして不満を表明している。

労働者集団組合運動のPav Sina代表は、企業経営者のみならず全ての関係者を利する法律となるよう、議会は法案を変更すべきであると話す。

「この法案に基づくと労働組合の運営に多くの障害が出ます。組合の活動停止に関する条項と、組合の財政報告書作成を求める条項の撤廃を求めています」とPav Sina代表はロイターに話した。

 

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最終更新:2016年01月22日05:57

ミャンマー:投資の後押しをめざし日額最低賃金を2.80米ドルに決定

ミャンマー政府は一日8時間労働での最低賃金を3600チャット(2.80米ドル)と取り決めた。これは急速に成長している国内のアパレル産業に対する投資を後押しする動きである。

最低賃金は2年間にわたるアパレル工場のオーナーと労働組合の間の度重なる激しい議論の末、土曜日に発表されたものである。

ミャンマー政府は衣料品を急速に成長している分野と特定しているが、土曜日の発表によりミャンマーから衣料品を購入する世界的アパレルブランドに対し法律や労働コストに対する透明性が提供されるため、これに拍車がかかるとみられている。

最低賃金を設けるよう推進してきた企業にはミャンマーで13の工場を展開するスウェーデンの小売大手Hennes & Mauritz、米国のGap Incなどが含まれる。

ミャンマーのアパレル業界は一時期発展を遂げていた産業であったが、米国からの厳しい制裁をうけ、貿易上の特権を奪われ、前軍事政権に関連する風評によるリスクを恐れる海外ブランドが離れて行った過去をもつ。

この状況を打破しようとミャンマーの議員らは2013年に最低賃金に関する法律を通過させたが、アパレル業界で働く労働者によるストライキや、中国や韓国が大半を占めるアパレル工場のオーナーらが、最低賃金が高すぎると抗議したことにより、雇用主、労働組合、政府間の交渉が遅れていた。

 

競争上の優位性

国際労働機関によれば、新しく制定されたミャンマーの月額最低賃金は週6日の労働で約67米ドルになると見込まれている。これにより毎月の最低賃金が90米ドルから128米ドルのベトナムやカンボジアの好調なアパレル製造業者に対し競争上の強みを握ることができる。

ミャンマー政府の発表には「標準的に1日8時間の労働」の賃金の取り決めを記載しただけで、超過勤務手当については明記していない。

土曜日の発表は、ミャンマーの25年ぶりの自由選挙が行われる3か月以内に行われたことになる。ノーベル賞受賞者のアウン・サン・スー・チー氏率いる国民民主連盟が過半数を占め選挙で勝利を収めるとみられている。

今回承認された賃金はあらゆる分野の労働者に適用されるが、15人未満しか雇用者がいない小規模や家族経営の企業は除くと、交渉の当局者からなる最低賃金決定のための国家委員会が国営のMyanma Ahlin新聞に対し語った。

賃金は9月1日に施行される。

Global Trade Atlasによれば、ミャンマーは2013年の12億米ドル、2012年の9億4700万米ドルと比較して2014年に15億米ドルの服飾や原料を輸出している。

世界銀行はミャンマー経済が現会計年度に8%ほどの成長を遂げるだろうと予測している。

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最終更新:2015年09月01日05:47

カンボジア:賃金据え置きに対し、労働組合がストライキを警告

カンボジアの縫製工場が、来年度の最低賃金の引き上げ要求に対し拒否の方針を示せば、労働組合を刺激し、長年不安定な状況にあるこの重要な経済部門を混乱のリスクに晒すことになるだろうということが示された。

全国の500以上の工場が参加する、カンボジア縫製業協会(GMAC)のメンバーに対する調査によると、63%は昇給なし、26%は1~5米ドルのわずかな昇給しか認めないとの結果であった。

現在128米ドルの最低賃金を、2016年度は177米ドルへ急激に賃上げするという組合側の要求を協議するため、政府、工場、労働組合との事前会議が9月に実施される。この最終的な決定は、10月となる見込みである。

どんな争議であってもGap、Nike、Adidas、H&Mのようなブランドによる衣料品や靴の注文が重要な仕事を占め、未熟な経済の原動力となっているカンボジアにとって、打撃となる。

「カンボジア縫製業協会(GMAC)は会員企業に対し、どの程度賃上げする余裕があるのか尋ねました。」と、カンボジア縫製業協会(GMAC)のKen Loo書記長は、8月12日にロイター通信に対して述べた。「彼らはまったく(賃上げの)余裕がないと答えています。」

50億米ドル規模の市場セクターを維持することは、カンボジアにとって巧妙な帳尻合わせとなる。より高い賃金を示せば労働者を押さえることが可能となるが、カンボジアの競争力を弱体化させ、一方で組合の労働抗議が起これば、それを恐れる投資家離れを引き起こすリスクがある。

カンボジアの競争力は増加しているものの、ミャンマーもまた現在、カンボジアと同等の欧州連合(EU)からの貿易特権を受けており、税制優遇措置とより安価な労働力となり得ることにより、外国人投資家誘致を働きかけている。

工場生産としては隣国ベトナムが優位で、2014年衣料・履物分野で310億米ドルの輸出があり、カンボジアにとっても最大の市場である米国に関税ゼロで通商可能となる環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)について協議中である。

プノンペン経済特区(PPSEZ)の上松裕士代表は、賃金の問題は投資家を悩ませており、どんな賃上げであっても、「合理的かつ妥当」であるべきだと述べた。

繊維産業の成長は、カンボジアにとって両刃の剣である。業界は、地方の家計を支える60万もの雇用を創出し、何年もの力強い成長に拍車をかけたが、次第に要求や政治的主張を強める労働組合のストライキが問題となっている。

労働組合は怒りを表し、工場が賃上げに譲歩しない場合は操業を停止すると脅した。

「過去の賃上げは流血の事態となっており、もし工場が賃上げを認めない場合、彼らは労働者をすべて失うという問題を抱えるでしょう。」自由貿易組合(FTU)のChea Mony委員長は述べた。

また、労働者運動共同連合(Collective Union of Movement of Workers)のPav Sina氏はこう述べた。「他の選択肢はありません。我々労働者が黙っていることはありえません。」

 

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最終更新:2015年08月19日06:01

インドネシア:繊維などの輸出製造業、コスト高でルピア安でも伸び悩み

インドネシアはアジア通貨危機において深刻な打撃を受け、同国の経済は1998年には13%ものマイナス成長となった。だがインドネシアの通貨ルピアが下落したことで輸出が促進され、成長軌道へと回復を果たした。

現在、東南アジアの経済大国インドネシアの経済成長率は5%と、この5年間で最も低い。一方で通貨も最近、1998年以来となる最低水準に下落した。

昨年6月以降、ルピアは対米ドルで9.3%下落しているが、こうしたことから衣料品や履物などインドネシア製品を輸出するメーカーは、価格を引き下げたり、オーダーを獲得したりすることができるはずである。

だが実際には、人件費の上昇やその他の要因などによって、そのような状況には至っていない。またインフラや官僚主義などの問題により、工場が今後輸出を促進させたり、国を後押ししたりすることはできるのかという先行きの不安が、さらに強まっている。何年もの間、国の成長を促してきた石炭価格の上昇や物価の上昇などは今や過去の話である。

全国経営者協会のHariyadi Sukamdani会長は、「本当に頭を抱えています」といい、「賃金やコストは毎年のように上昇しています」と続けた。

インドネシアは、国の重要な輸出品である繊維製品において、他国との競争に苦心している。輸出量は数年にわたって増加してきたが、例えばベトナムの縫製産業などは、2000年にはその規模は小さなものだったが、今でははるかに多くの衣料品を輸出している。

国連の統計によると、ベトナムは2000年には、衣料品の輸出国として世界の上位30カ国に入る程度だったが、今では世界第7位となっており、13年の輸出額は179億米ドルだった。

一方でインドネシアの順位は11位から14位まで下がり、国際貿易で獲得していた2.4%(4900億米ドル)のシェアは、1.6%(77億米ドル)にまで低下した。

 

賃金の高騰

東ジャバの木製・籐家具協会会長のNur Cahyadi氏の推定では今年、会員企業の売上額は4000万米ドル減少したという。というのも、欧州や米国の取引相手が、家具の発注先をベトナムへと切り替えたからだ。

ルピア安は輸出企業にとっては助けとなるはずなのだが、それだけでは総合的な競争力の低下は補えない。

工場所有者の多くが、最大の問題は賃金の高騰だという。賃金は、スハルト大統領が在任していた数十年間は低く抑えられていたが、今では、権限を持った労働組合や地方官僚などがこれを引き上げている。さらに2014年末の急激なインフレも、引き上げ要求にさらに拍車をかけることとなった。

JPモルガンによると、ルピアの実質的な貿易加重平均為替レートは、2014年半ばと比べると9.8%ルピア高になっているという。というのも、インドネシアのインフレ率は、競合国と比較して高いからだ。

世界銀行・東南アジア地域担当のチーフエコノミスト、Sudhir Shetty氏は、これについて輸出企業にとっては「非常に致命的」だと述べた。

東ジャバの履物協会会長のAli Mas'ud氏は、同地のメーカーに「競争力がない」のは、1カ月の最低賃金がここ3年で倍増し、270万ルピア(約209米ドル)になったことが主な要因だとしている。

 

「法律など無きに等しい」

インドネシア繊維協会のAde Sudrajat会長は、賃金の引き上げについて、それが公的な仕組みに沿って設定されたものであれば、問題は生じないだろうとしている。だが地方政府は、労働者の反対運動などによって決定事項を変更することがある。

Sudrajat会長は「こうした状況では、法律などないようなもの。無政府状態のようなものです」と話した。

巨大な国内市場を有していることから、インドネシアでは対内投資への機運が高まっている。同国は、家具や衣料品、電化製品などの輸出において世界的に押され気味だが、ゼロからのスタートにもかかわらず、自動車輸出ではその世界シェアを伸ばしている。

だが製造業においては、今なお本領は発揮されていない。

モルガン・スタンレーでは、その他の産業は物価上昇によって市場から締め出されたものと考えている。製造業による輸出では、インドネシアの世界シェアは、上は2000年の0.8%から下は08年の0.5%まで低下した。この理由として、1つには実質為替レートが上昇したことが挙げられる。

世界銀行のShetty氏は、広範囲な改革を実施してコスト増を抑制しなければ、ルピアが対米ドルで下落しても、輸出が増えることはないだろうと述べた。そして「為替レートの変動から得られるものもありますが、結局、必要なのは競争力なのです」と続けた。

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最終更新:2015年04月23日14:03

ベトナム:ストライキ休止で大手製靴工場業務再開

ベトナムの大手靴メーカーの工場が2日、6日間にわたるストライキを経て、業務を再開した。ベトナムでこの手のストライキが起きるのは珍しい。というのも、ベトナムはアジアで最も急成長を遂げている製造拠点の一つとして、投資の呼び込みに積極的になっているからだ。

Pou Yuen Vietnam社では約8万人の従業員が働いており、ナイキやアディダス、ラコステ、コンバース、リーボックなど有名ブランド企業の靴の生産を請け負っている。

デモに参加した従業員らはこれまで、2016年に発効する社会保険法に対して不満を抱いてきた。同法が発効すれば、企業を退職した際に支払われる一時給付金の受給資格に制限が設けられるからだ

製造大国を目指すベトナムでは、労働デモが発生すると、特に繊維産業や電子産業がダメージを受ける可能性がある。ベトナムでは労働コストが低く、締結を間近に控えた自由貿易協定も数多くあることから、政府はこうしたメリットによって、ベトナムへの海外投資を促進しようとしている。

ホーチミン市労働組合のNguyen Tran Phuong Tran副代表は2日、「工場では本日より業務を再開しています」と話した。労働者らは、政府がいずれの社会保険政策も年度末まで変更するつもりはないとする報道をニュースで見たことで、平静さを取り戻したという。

国営ベトナム・テレビジョンによると、政府は同法の改正を検討しており、実現すれば労働者は、一時給付金を退職直後に受け取るか、あるいは定年後に受け取るかを選択することができるようになるという。

目撃者の証言によれば、ホーチミン市郊外の工業団地では何百人もの労働者が工場の内外に集まっていたが、ストライキの様子は穏やかなものだったという。

Pou Yuen社は、中国の靴メーカー、Yue Yuen Industrial Holdings Ltd社傘下の企業である。一方、Yue Yuen Industrial Holdings Ltd社とは、台湾の上場企業、Pou Chen Corp社の子会社だ。Pou Chen Corp社の担当者は、「デモによる大きな物的被害は出ていない」としている。

40年間一党体制を敷き、労働デモや市民の暴動の阻止にも迅速に当たる共産主義のベトナムで、ストライキや労働デモが発生するのは珍しい。またこうした暴動はこれまで、中国やカンボジアといった繊維産業のライバル国にも影響を及ぼしてきた。

ベトナムは世界の靴の生産量の10分の1を担っており、昨年の靴の輸出額は21.6%増の102億ドルにまで達した。一方で、H&MやInditex社のZaraといったブランド企業からの委託生産によって、衣料品輸出も昨年15.8%増の208億ドルに上った。

英リスクコンサルタント会社Verisk Maplecroft社のアジア担当アナリスト、Firat Unlu氏によると、ベトナムではこれまで、安定した海外投資の確保や投資環境の操作に熱心に取り組んできたが、人々が不服を申し立てる適切な手段がないため、問題が発生すると、騒動が起きる可能性が今なお残っているという。そして「結果的に、こうした『山猫スト』は今後も国の基幹産業において、ビジネス活動の乱れやサプライチェーンの混乱を引き起こす危険性があるでしょう」と述べた。

 

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最終更新:2015年04月06日05:52

ベトナム:台湾系大手製靴工場で労働デモ発生

ベトナム南部の大手工場で何千人もの労働者が労働デモを決行し、先月31日で5日目に突入した。同デモでは、社会保険の補償範囲について抗議している。自らを未来のアジアの製造拠点と位置付けているベトナムで、労働争議が発生するのは珍しい。

目撃者の話によると、ホーチミン市郊外の工業地域で、何千人もの労働者がPou Yuen Vietnam社の工場の内外に平和裏に集結していたという。靴メーカーのPou Yuen Vietnam社は、主にナイキやアディダス、ラコステやコンバース、リーボックなどのブランドから生産を請け負っている。

中国の靴メーカーYue Yuen Industrial Holdings Ltd社の傘下にある同社では、約8万人もの従業員を雇用している。一方Yue Yuen Industrial Holdings Ltd社は、台湾の上場企業Pou Chen Corp社の子会社である。

40年もの間、一党独裁体制を敷いてきた共産主義のベトナムで、ストライキや労働デモが発生するのは珍しい。政府が断固たる態度で労働デモや市民の暴動を排除するのは有名な話だ。こうした暴動は、中国やカンボジアといった繊維産業のライバル国にも影響を及ぼしてきた。

それゆえベトナムはこれまで、GapやH&M、Inditex社のZaraといった企業にとって「安全な場所」として評価を得てきた。これらの企業のおかげでベトナムは昨年、衣料品および靴・履物の年間輸出成長率がそれぞれ、15.8%増の208億ドルと21.6%増の102億ドルにまで上昇した。

複数の国営メディアのウェブサイトによると、わずかしか報道されていないが、労働者らは30日、付近の道路を閉鎖したと伝えられている。一方でVN Express紙は、安全上の理由から閉鎖された付近の工場を数件取材した。

従業員らが不満を抱いているのは、2016年より発効の社会保険法についてである。新法では、退職した場合、一括給付金を受ける資格の範囲に制限が設けられている。

台湾のPou Chen Corp社はデモを即座に鎮めるよう強く要求すると同時に、同問題は政府の方針であり、同社にはこの問題に介入するだけの権限はなく、話し合いの域も超えているとしている。

同社代表はロイターの取材に対して、デモのあった工場のオペレーションの一部を、ベトナムの系列工場に一時的に移動させたと話した。また「デモによって原材料に大きな影響は出ていない」としている。

ホーチミン市の職員はデモの解決に努めていると述べた。また同市労働組合のNguyen Tran Phuong Tran副代表はインタビューで、「Pou Yuen Vietnam社は本日、従業員に休みを取るよう伝えました。そしてわれわれは労働者らと話し合いを行います」と答えた。

ベトナムは、安価な労働力や優遇税制措置、締結を間近に控えた同国最大の輸出相手国との各種自由貿易協定(FTA)などによって、海外の有名ブランド企業を呼び込もうとしている。

 

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最終更新:2015年04月02日06:02

ベトナム:ペトロベトナムの紡績工場が生産拡大

国有原油・ガス会社であるPetrovietnam Groupが株式の81%を所有するDinh Vu ポリエステル工場が、国内需要に対応するため、今年末までに糸生産量を3倍の75,000トンまで拡大するとの同工場幹部の話をVietnam Economic Timesが報じた。

同工場は、ベトナム最大の縫製企業であるベトナム繊維公団(Vinatex)が株式の残る19%を保有しており、最大で年間175,000トンの生産量を持つ。報道によると、最大生産量で糸および繊維の国内需要の約4割を賄うこととなる。2014年5月に操業を開始し、現在まで25,000トンを生産している。

商工省によると、ベトナムでは年間45万トンの糸および繊維の需要があり、現在までその7割を主に中国から輸入している。

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最終更新:2014年11月17日14:00

<分析>TPP締結で中国製アパレル市場縮小か(後)

(前編より)

 

生産拠点としての強み

アメリカ地域には今なお「消費者に近い」という利点や、安価で高品質な米国産原綿を手に入れることができるという強みがある。この消費者に近いという利点は、特に「Zara」や「H&M」「Forever 21」といったファストファッション・ブランドにとってますます重要性が高まっている。こうした好条件は、米国綿産業に投資を続けるだけの十分な利点と言えるだろう。

カナダのGildan Activewear社は、ホンジュラス、ニカラグア、ドミニカ共和国で米原糸を基に綿製品を製造しているが、米国で紡績にかかるコストは3億4000万ドルだという。一方中国の繊維メーカーKeer Groupでは、サウスカロライナ州に2億1800万ドル規模の紡績工場を建設する計画を立てている。「労働コスト以外の製造原価に関しては、中国よりも米国の方が安い」とKeer America社のWally Wang副社長は話す。

米国政府は11月までに大筋合意に達することを望んでいるが、産業関係者や産業専門家の多くは、TPPが世界の繊維・アパレル貿易に今後変化をもたらす可能性があるのか疑問を投げかけている。

米国アパレル市場における中国のシェアについては、2010年には39%超だったものが2014年半ばには37%以下にまで減少。一方ベトナムは10%超にまで成長した。

米国ファッション産業協会会長のジュリア・ヒューズ氏は「ベトナムのアパレル製品は既に中国よりも安価だが、これに12~32%の非関税措置が適用されればその差はさらに大きくなる」と話す。

一連の流れについて、中国商務部は質問の回答を行わず、一方中国商工会議所・繊維アパレル輸出入局はコメントを差し控えた。

ベトナムに繊維・アパレル工場を建設予定の、ニット衣料メーカーShenzhou International Groupでは、主要輸入国に対する不利な貿易政策や製造コストの高騰は市場シェアの獲得に悪影響を及ぼすとの見方を示している。繊維メーカーのTexhong Textile GroupやPacific Textiles Holdings社など、ベトナムを生産拠点に考える中国企業は他にもいる。

原産地規則が適用されれば、ベトナムは必然的に主要な海外拠点として中国に取って代わることになる。それとは別にベトナムは自国産業の発展にも努めており、将来的にはマレーシアや米国などに可能性を見いだすかもしれない。

専門家の多くは依然として、TPPの締結後、米州市場のシェアは縮小する可能性があると指摘する。ノースカロライナ大学チャペルヒル校経済学部部長Patrick Conway氏は、「TPPが影響を及ぼす可能性は否めない。そしてその影響は多大なものになる可能性がある」と述べた。

 

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最終更新:2014年09月10日14:00

<分析>TPP締結で中国製アパレル市場縮小か(前)

現在12カ国で交渉中の環太平洋経済連携協定(TPP)だが、同協定に米国の戦略が反映されれば、米国の衣料品店で「メイド・イン・チャイナ(中国製)」を目にする機会は減ることになるだろう。

TPPで米国政府が目指すものは、ベトナムが加盟国のなかで最も恩恵を受ける国の1つになり、メキシコや中米ではなく、中国やその他非加盟国からアパレル市場シェアを獲得することだ。

自由貿易協定の下、米国産原糸および繊維輸出の約半数は今日、中米向けとなっている。これらの国では労働力が安価なため、輸出後はこうした労働力を利用して衣料品を製造し、その後製品の大半は非課税で米国に逆輸入される。

570億ドル規模の米原糸・繊維産業ではその多くが、世界最大の貿易協定と言われるTPPの締結に懸念を示している。と言うのも、TPPの締結により、同市場のビジネス・モデルが崩壊する可能性があるからだ。このビジネス・モデルを採用したことで同産業では10年にわたる産業不振を脱却することができ、かつ150万以上もの地域労働需要を維持することができたのだ。

米国当局者の1人は匿名を条件に、特恵関税の適用に必要な原産地規則や、関税率の引き下げ期間に時間差を設けることなどについて話し、これらの実施が中米諸国の地域益の保護につながるとの見解を示した。同時にベトナムの特権享受にもつながるとしている。また交渉に携わる米国当局者らは、ベトナムが、中国やその他非加盟国からかなりの市場シェアを奪うものとみている。

米国の合成繊維メーカーUnifi社最高経営責任者Bill Jasper氏は、「TPPの締結で中米諸国が打撃を受ければ、われわれの業界にも壊滅的な影響が及ぶだろう」と話す。また「適切な枠組みを設け賢明な交渉が行われれば、最も影響を受けるのは中米諸国ではなく中国になるだろう」と続けた。

今週TPP交渉官会合の開催地となったベトナムにとって、衣料分野は最優先課題だ。だがその他の国にとっては、数ある課題の1つでしかない。ベトナムが同分野で米国政府の主張を受け入れるのであれば、他の分野ではその他交渉参加国(オーストラリア、ブルネイ、カナダ、チリ、日本、マレーシア、メキシコ、ニュージーランド、ペルー、シンガポール)から妥協を求められる可能性がある。

米国政府では、米国経済への影響度に応じて、分野ごとに異なる待遇を設ける方針としている。例えば肌着や紳士もののニットシャツなど、中米諸国が大きなシェアを持つ綿製品に対しては関税率の引き下げ期間を長期化させ、一方ダウン・ジャケットや合成繊維衣料など中国製が主流の製品については引き下げ期間を短くする。この結果ベトナムに有利な条件が与えられることになる。

非加盟国産の原糸で作られた衣料品はすべて原産地規則を適用されるが、米国当局者によれば、TPP加盟国で作られた大量生産の布地ではなく絹や綾織りのツイードに関しては、同規則の適用対象外にすることができるという。だがベトナムや米国の小売業者の多くは、さらに多くの適用除外品目を望んでいる。

ベトナムでは、製品に対して約30%の関税が付加されるにもかかわらず、2010年以降、対米輸出を38%増にまで成長させた。米ピーターソン国際経済研究所のモデル予測によれば、ベトナムでは2025年までに輸出全体の伸び率を46%にまで上昇させるものとみている。一方メキシコ、中国、インドの輸出は低下すると予測している。

米国や中米諸国の繊維産業は、労働コスト面だけを見ればベトナムの安価な労働力にかなわないが、ベトナムがTPPで求められる厳しい労働基準や環境基準を順守することになれば、こうした労働コストも必然的に上昇するものと思われる。

米国の大手紡績会社Parkdale Mills 社のDan Nation社長は、アメリカではベトナムと異なり、生活賃金や各種手当、環境面への配慮が企業のコスト構造にすでに組み込まれていると言う。また「ベトナムでは不要とみなされる作業でもこの国では必要な作業。かつわれわれは時給72セントという低賃金をはるかに上回る給与を支給している」と続けた。さらに米国労働省は、ベトナムには児童就労と強制労働の問題があると公表した。

 

(後編につづく)

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最終更新:2014年09月10日06:00

インドネシアのPan Brothers、ベトナム、中国、カンボジアへ展開と地元紙報道

インドネシアのアパレル企業PT Pan Brothers Tbkは繊維ビジネスでベトナム、中国、カンボジアへ展開する計画があると副会長Anne Patricia Sutanto女史は述べた。

同社はベトナムで合弁事業を興し、今年中にアディダス向けのスポーツウェア200万点をトライアル生産すると彼女は述べた。Pan Brothersは来年には中国企業を買収し、カンボジアでも展開する計画を持っている。

 

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最終更新:2014年08月18日14:00

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