インドシナニュース

カンボジア:EU特恵貿易撤回の可能性に対し繊維メーカーが支援続行を呼びかけ

先月カンボジアで最大野党が解散したことにより核となるEUの特恵関税へのアクセス権が脅かされる可能性があることに関し、1130日、カンボジアの繊維メーカーは各国のバイヤーに対し同国から背を向けないよう呼び掛けた。

1116日、独裁主義的なフンセン首相が率いる政府により最大与党のカンボジア救国党に解散命令が出されたことを受け、アメリカはカンボジアに対する選挙サポートを取りやめ、EUは貿易特恵見直しの可能性を示唆している。

繊維・縫製産業では年間60億米ドル生み出されており、カンボジア最大の輸出品目として成長の要となっている。

2016年の同国の輸出でEU諸国が占める割合は40%であり、アメリカが占める割合は20%である。中国が占める割合は6%強に過ぎない。

70万人の労働者雇用を持つ600工場を代表するカンボジア縫製業協会(GMAC)は国外のバイヤーに対し、カンボジアの工場に対する支援を続行するよう呼び掛けた。

「全カンボジア国民の生活状態の改善という経済目標達成に向け、カンボジア、そして我々の工場会員を引き続き支援するようGMACは諸外国のすべてのバイヤーに対して訴えます。」という声明をGMACは発表した。

工場労働はカンボジアの「非常に多くの人々を貧困から救出した」とGMACは言う。

2018年の総選挙に向けて繊維労働者の支援を得たいフンセン氏は、もしEUが特恵貿易措置を撤回すれば苦しむのは労働者たちだと述べた。

長期に渡りフンセン氏を支持している中国はカンボジア国内のインフラ整備やその他の投資に金をつぎ込んでおり、西洋支援国のフンセン氏に対する批判を払いのけている。

しかしながら、輸出においてEUやアメリカが占める重要性が最終的には強い影響力を持つ。

グローバルブランドはサプライチェーンを厳しい監視の対象としている。

カンボジアにとって最大規模のバイヤーであるスウェーデンのH&MInigo Saenz Maestre広報員は先月ロイターに向けて、「カンボジアの最近の展開を憂慮しています。」 と語った。

GMACKaing Monika副会長によればカンボジアから撤退したバイヤーはなく、工場側も貿易特恵撤回の可能性については心配していないと言う。

「来年の新規受注を受けたばかりです。」とマレーシア資本の8 Star Sportswear Ltdの関係者は言う。

同工場ではGap Inc (GPS.N)やその他顧客向けの衣料品を生産している。

しかしながら、労働者たちはロイターに対し雇用保障に対する懸念の声を寄せている。

「影響を受けるのは労働者達だけです。」とプノンペンの工場労働者Dork Sovannさん(35)は述べた。

「私たちにとってのリスクは高いのです。」



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最終更新:2017年12月06日12:04

カンボジア:縫製輸出2017年上半期の伸びは低調

カンボジア中央銀行は、今年上半期のカンボジアの縫製輸出の伸びは予測を下回っており、その理由としては米国向け輸出でベトナム、ミャンマーとの競争が激化していることが挙げられると発表した。

国立カンボジア銀行(NBC)は半期ごとの報告書において、今年上半期の縫製輸出の伸びは4%にとどまり、前年動機の9%の半分以下に過ぎないと分析した。

カンボジアの繊維・製靴産業は年間60億米ドル規模の産業である。60万人の雇用を創出し農村の家計を支え、カンボジアの貧困率の急激な低下に貢献した。

「縫製セクターは経済拡大に最も寄与しており、前年同期より成長率は多少低いものの、堅調な伸びを維持している」と国立カンボジア銀行は評価している。

この成長率低下の原因の一つは、ベトナムやミャンマーとの競争の激化により、米国向け輸出が2.3%低下したことが挙げられると同報告書は分析する。

カンボジアの最低賃金上昇により生産コストが上昇したことも理由の一つとして挙げられている。

カンボジアの新最低賃金は153米ドルで、バングラデシュの縫製労働者の最低賃金の2倍以上である。バングラデシュは現在中国に次いで世界第2位の縫製輸出国である。

カンボジアの輸出業は今後さらなる難局を迎える可能性もある。

同報告書によると、昨年、世界銀行がカンボジアを低中所得国へとランク上げしたため、カンボジアは今後3年間、EUへの特恵関税待遇を失うことになるという。

縫製セクターへの外国直接投資では、2016年上半期は5%の減少だったのに対し、2017年上半期は30%も減少したと報告書は解説している。

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最終更新:2017年08月14日20:18

ベトナム:トランプ氏のTPP離脱表明後も外国投資家達は動じず

ベトナム北部首都ハノイの工場では、アメリカのJ C Penney向けにデザインされたVanHeusenのドレスシャツが、綺麗に折りたたまれて45秒ごとに生産されていく。

その隣にあるサッカー場40個分の広さの水田では、香港をベースとするTALグループが、シャツの原料の国内生産を目的とした3万2000米ドル規模の繊維工場の開発を進めている。

ベトナムに多大な恩恵をもたらすと考えられていた環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)からアメリカ大統領ドナルド・トランプ氏が離脱を表明したことによる投資計画への影響は、ベトナムのその他地域と同様、ここでもまったく見られない。

実際、2017年1月〜5月の外国直接投資額は61億5000万米ドルと、昨年同時期と比較して6%増加している。外国企業にとって、安い労働コストは明らかな誘因である。TALの最高経営責任者Roger Lee氏によると、ベトナムは中間管理、労働倫理、政策の面においても評価が高いという。

TPP協定によるアメリカの輸入関税の撤廃はプラスにはなったであろうが、トランプ大統領が就任直後に協定からの離脱を表明した後も、投資計画を再考することはなかったとLee氏は述べた。

「ベトナムはとても魅力的な価値を提供しています。」

TALがコストを理由に先日工場を閉鎖した、中国における繊維労働者の賃金が月間700米ドルであるのに対し、ベトナムは250米ドルである。

最大30%の関税の撤廃は特に繊維企業に対するメリットが大きく、10年間でベトナムの輸出額は28%、国内総生産は11%増加すると予想されていた。

他の繊維企業も、協定が中止となったことにくじけてはいない。Lawsgroupの最高責任者Bosco Law氏はロイターに対し、1万人の労働者を擁する3工場を拡大する計画を立てていることを明かした。

生産雇用をアメリカに取り戻そうとするトランプ氏の「アメリカファースト」の結果、昨年6番目に大きかったベトナムの対アメリカ貿易黒字には厳しい視線が注がれているが、投資に対する影響は出ていない。

「TPP中止後もアメリカのメーカー数社が我々に対しコンタクトをとってきており、中国の生産拠点の一部を移行しようと言う計画に向けて動いています。」と投資コンサルティング会社Dezan Shira and Associatesのシニア・アソシエイトであるOscar Mussons氏は述べた。

 

中国より安価

中国での生産コストが上昇し、中国自体がベトナムの三大投資国となったことにより、ベトナムは大きな成功を収めている。

TPP協定はアメリカやその他市場をベースとするメーカーへのアクセスをさらに広げたであろうが、同時に食品輸入市場の開放から労働権利の強化まで、全てを改革する必要が生じたであろう。

計画投資省のNguyen Chi Dung大臣はロイターに対し、TPPの下の公約は経済の強化やEUなどその他の貿易協定のためにも果たす予定であると語った。TPPの残り11カ国でもまた、協定の発効を目指している。

ベトナムの5年間の外国直接投資の目標額は年間100億米ドルであったが、対象となる投資の種類が変わったことにより、2016年だけでも160億米ドル近くになっている。

「以前は量にフォーカスしていましたが、今では質に変更しています。より高いテクノロジー、より高い付加価値、そしてエネルギーの使用量削減、原材料の使用量削減、安い労働力の低減です。」とDung氏は述べた。

ベトナムには高いスキルを持った労働力がなく、これが大きな課題となる。高等教育を受ける割合は中国の方が30%高く、韓国では3倍以上も高い。

「ベトナムは依然として魅力的な国ではありますが、付加価値をつけるには労働者のスキルが足りず、投資はそれほど伸びないかもしれません。企業はコストの削減ばかりにとらわれており、十分なトレーニングを行ってきてはいないのです。」とMussons氏は述べた。

 

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最終更新:2017年06月29日06:04

ミャンマー: H&M向け縫製工場が労働紛争でダメージ(後)

(前編より)

 

キャッチアップ

ミャンマーは急速に発展しているアパレル産業において30万人以上を雇用しており、米国とEUによる経済制裁が緩和されたことも相まって、H&Mや米国の小売業Gap Incなどグローバル・アパレルブランドにとって魅力的な国となっている。

ミャンマーにおける週休1日で月額約63米ドルレベルの最低賃金は、同条件で90~140米ドル必要なベトナムやカンボジアなどの近隣アパレル生産拠点と比較して、ミャンマーに優位性をもたらしているとILO(国際労働機関)は指摘した。

しかし労働活動家や産業アナリストらは、Suu Kyi政権が樹立して約1年になる中で、ストライキや労働争議が珍しくないこの国において、労働者の安全確保と同時に経営者の投資の安全性を確保するためにさらなる努力が求められると指摘した。

「ミャンマーのアパレル産業は数年の実績しかなく、効率的な協力体制の整備はまだ途上段階にあります。」とミャンマーアパレル産業の改善のためにEUの資金援助を受けたプロジェクトで働くJacob Clere氏は述べた。

Hangzhou Hundred-Tex Garment社で働く労働者と経営者の調停を行った労働・入国管理・人口省は、紛争を解決する法的枠組みを改善するための法律改正を検討していると明らかにした。

ミャンマー商工会議所のMaung Maung Lay副会頭は、投資家には忍耐が求められていると述べた。

「後発国であるため、ミャンマーが国際労働法の基準に一足飛びに追いつくことは困難です。ローマは一日してならず、ということです。」

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最終更新:2017年03月14日12:01

ミャンマー: H&M向け縫製工場が労働紛争でダメージ(前)

より良い労働条件と報酬を求めて、労働者らがスウェーデンのファッションブランドHennes & Mauritz向けに衣料品を生産する中国資本の工場ラインを破壊し、この事件は近年で最も激しい労働紛争の一つとなった。

1ヶ月にも及ぶ労働紛争の中で工場マネージャーらが攻撃を受け、Aung San Suu Kyi氏の政権に社会・労働改革を断行するよう求めると同時に、投資家らに対して数十年の国際的孤立の後で、世界で最も早く成長しているミャンマー経済の再始動に加担することを求めた。

ミャンマーにある約40社のH&M向けサプライヤーの1つであるHangzhou Hundred-Tex Garment(ミャンマー)社の生産は2月9日以来停止している、とこの中国企業の労働者やマネージャーらは述べた。

スウェーデンに本社を置くH&Mはその声明の中で、「H&Mグループは最近のこの労働紛争については深刻に受け止めており、この工場とのビジネスは現時点で保留となっています。」と明らかにしたが、グローバル・サプライチェーンに対する影響について言及することは拒否した。

「我々はこの問題を注視しており、関係者と密に連絡を取り合っています。我々はあらゆる暴力行為から距離を置いています。」

労働活動家らは、設備、建物、車両などが破壊された商業拠点ヤンゴンにおいて、この抗議活動は労働集約型のアパレル産業で働く労働者の待遇が不十分であることの表れだと述べた。

労働者や経営者の話によると、この紛争は地元の労働組合指導者の解雇を受けた1月下旬のストライキから始まり、労働者らは業績評価制度の改善と医療保険の導入を訴えた。

それが2月9日には暴動に発展し、工場の閉鎖につながった。ロイター通信による映像では、脱出し損ねた中国人マネージャーを数十人の女性労働者が取り囲み、殴打している様子が映し出され、この会社の経営者と地元の労働局員はこの映像の信憑性について確認した。

2月末には数百人の労働者が工場を襲撃し、縫製設備、コンピューター、監視カメラなどの設備が破壊された。

「労働者と経営者間の緊張は日増しに高まっていました。」と元労働組合リーダーで、承認なく休暇を取得したとして1月に解雇されたThat Paing Oo氏は述べた。

彼は昨年末の労働抗議活動を主導し、Hangzhou Hundred-Tex Garment社に対して従業員に残業手当を与えることを求めたと複数の労働者が明らかにした。Hangzhou Hundred-Tex Garment社は12月の労働者との和解条件に基づき、570人の労働者のほぼ全員に対して総額7000万ミャンマーチャット(5万1736米ドル)の残業手当の追加支給行ったことを認めた。

ミャンマーにある中国大使館は、この事件を「攻撃」と表現して、ミャンマー政府に対して関係者を拘束するよう「重大な要求」を行った。

だが2月下旬のこの暴力事件では誰も逮捕されなかったことを警察は明らかにした。労働者の代表は現在、工場が再開できるよう経営陣とその条件について交渉中である。

この中国系企業ではH&M専業でスカートやシャツなどを製造している、とアシスタント・マネージャーのSan Htwe氏はReuters通信に対して述べた。彼はこの襲撃による損害は約7万5000米ドルにも達し、同社ではミャンマー政府の労働部門に対し、損害賠償を請求することを計画しているとした。

この労働争議は、労働者の権利と公正な賃金制度を推進する大手アパレル企業の中でも最前線にあると広く認知されているH&M社にとって頭痛の種である。

H&Mは、カンボジアやバングラデシュなど調達先の政府に対し、労働者に公正な賃金制度を保障するよう呼びかけてきた。この労働紛争とは直接関係ない工場の経営者によると、個々のサプライヤーが賃上げを一方的に要求することはできず、同業ブランドと広く足並みを揃える必要があるという。

バングラデシュ、カンボジアやミャンマーなどアジアの低所得国から衣料品の大半を仕入れるH&Mは、Corporate Knights誌のGlobal 100 indexで2016年に20位にランクされるなど、サステイナビリティ(持続可能性)指数が高く評価されており、アパレル部門では唯一Adidas(同5位)にだけ遅れを取っている。

 

(後編へつづく)

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最終更新:2017年03月14日06:01

カンボジア:経営者ら、違法ストライキ廃絶のためより厳しい労働組合法案を要求

カンボジアの企業経営者らは1月18日、ストライキが頻発する製造業セクターの安定化のため、議論の続く労働組合法案について、現在の法案は組合に甘すぎるとしてより厳しい罰則を含めるよう立法関係者に求めた。

カンボジア雇用者・ビジネス協会連盟(CAMFEBA)は、司法のみならず政府も組合の活動停止ができるようにするための権限強化、工場の少なくとも5分の1の参加を組合結成の必要条件とするなど、7つの勧告を提出した。

政治色の強い積極的な組合活動によって、多くの場合賃金を巡って引き起こされるストライキのたびに政府は労働者の要求を満たし、国際的な競争が激化する中、カンボジアの50億ドル規模の繊維・製靴産業の魅力を低下させないように努めてきた。

ライバルであるベトナムでは、多国間貿易協定による特恵関税や中国より安価な人件費を魅力として、カンボジアよりさらに大規模な縫製・製靴産業に記録的な外国投資が殺到している。

ミャンマーも低賃金と優遇税制で投資を呼び込み、近年はGapやH&Mといったブランドから受注し、カンボジアで生産される縫製製品とほぼ同品質の製品を生産している。

雇用者・ビジネス協会連盟のVan Sou Ieng会長は、ストライキは「行いの悪い」労働組合リーダーにより組織されているが、こうした人々はカンボジアの評判を傷つけ、70万人の縫製労働者の雇用を危険にさらす少数派に過ぎないと話す。

「違法なストライキはやめなければなりません。仕事がなければ生活できないのです。まずは仕事を守らなければなりません」と彼は報道関係者を前に話す。そして、労働組合のリーダーらは組合員の同意なしにストライキを計画しているとも付け加えた。

警察が群衆を散らそうと介入するため、ストライキはしばしば暴力的な事態に発展する。こうした事態はカンボジアの工場に外注しているAdidas、Marks & Spencer、Walmart、Next、そしてInditexのZara等にとっては、ブランドの評判の危機となる。

この労働組合法案は2007年に企業経営者らがストライキ抑制のために要求したもので、労働組合の結成方法、運営、解散についての規則を定めている

労働組合や権利団体は法案が制約的で、労働者の権利を踏みにじるものだとして不満を表明している。

労働者集団組合運動のPav Sina代表は、企業経営者のみならず全ての関係者を利する法律となるよう、議会は法案を変更すべきであると話す。

「この法案に基づくと労働組合の運営に多くの障害が出ます。組合の活動停止に関する条項と、組合の財政報告書作成を求める条項の撤廃を求めています」とPav Sina代表はロイターに話した。

 

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最終更新:2016年01月22日05:57

ミャンマー:投資の後押しをめざし日額最低賃金を2.80米ドルに決定

ミャンマー政府は一日8時間労働での最低賃金を3600チャット(2.80米ドル)と取り決めた。これは急速に成長している国内のアパレル産業に対する投資を後押しする動きである。

最低賃金は2年間にわたるアパレル工場のオーナーと労働組合の間の度重なる激しい議論の末、土曜日に発表されたものである。

ミャンマー政府は衣料品を急速に成長している分野と特定しているが、土曜日の発表によりミャンマーから衣料品を購入する世界的アパレルブランドに対し法律や労働コストに対する透明性が提供されるため、これに拍車がかかるとみられている。

最低賃金を設けるよう推進してきた企業にはミャンマーで13の工場を展開するスウェーデンの小売大手Hennes & Mauritz、米国のGap Incなどが含まれる。

ミャンマーのアパレル業界は一時期発展を遂げていた産業であったが、米国からの厳しい制裁をうけ、貿易上の特権を奪われ、前軍事政権に関連する風評によるリスクを恐れる海外ブランドが離れて行った過去をもつ。

この状況を打破しようとミャンマーの議員らは2013年に最低賃金に関する法律を通過させたが、アパレル業界で働く労働者によるストライキや、中国や韓国が大半を占めるアパレル工場のオーナーらが、最低賃金が高すぎると抗議したことにより、雇用主、労働組合、政府間の交渉が遅れていた。

 

競争上の優位性

国際労働機関によれば、新しく制定されたミャンマーの月額最低賃金は週6日の労働で約67米ドルになると見込まれている。これにより毎月の最低賃金が90米ドルから128米ドルのベトナムやカンボジアの好調なアパレル製造業者に対し競争上の強みを握ることができる。

ミャンマー政府の発表には「標準的に1日8時間の労働」の賃金の取り決めを記載しただけで、超過勤務手当については明記していない。

土曜日の発表は、ミャンマーの25年ぶりの自由選挙が行われる3か月以内に行われたことになる。ノーベル賞受賞者のアウン・サン・スー・チー氏率いる国民民主連盟が過半数を占め選挙で勝利を収めるとみられている。

今回承認された賃金はあらゆる分野の労働者に適用されるが、15人未満しか雇用者がいない小規模や家族経営の企業は除くと、交渉の当局者からなる最低賃金決定のための国家委員会が国営のMyanma Ahlin新聞に対し語った。

賃金は9月1日に施行される。

Global Trade Atlasによれば、ミャンマーは2013年の12億米ドル、2012年の9億4700万米ドルと比較して2014年に15億米ドルの服飾や原料を輸出している。

世界銀行はミャンマー経済が現会計年度に8%ほどの成長を遂げるだろうと予測している。

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最終更新:2015年09月01日05:47

カンボジア:賃金据え置きに対し、労働組合がストライキを警告

カンボジアの縫製工場が、来年度の最低賃金の引き上げ要求に対し拒否の方針を示せば、労働組合を刺激し、長年不安定な状況にあるこの重要な経済部門を混乱のリスクに晒すことになるだろうということが示された。

全国の500以上の工場が参加する、カンボジア縫製業協会(GMAC)のメンバーに対する調査によると、63%は昇給なし、26%は1~5米ドルのわずかな昇給しか認めないとの結果であった。

現在128米ドルの最低賃金を、2016年度は177米ドルへ急激に賃上げするという組合側の要求を協議するため、政府、工場、労働組合との事前会議が9月に実施される。この最終的な決定は、10月となる見込みである。

どんな争議であってもGap、Nike、Adidas、H&Mのようなブランドによる衣料品や靴の注文が重要な仕事を占め、未熟な経済の原動力となっているカンボジアにとって、打撃となる。

「カンボジア縫製業協会(GMAC)は会員企業に対し、どの程度賃上げする余裕があるのか尋ねました。」と、カンボジア縫製業協会(GMAC)のKen Loo書記長は、8月12日にロイター通信に対して述べた。「彼らはまったく(賃上げの)余裕がないと答えています。」

50億米ドル規模の市場セクターを維持することは、カンボジアにとって巧妙な帳尻合わせとなる。より高い賃金を示せば労働者を押さえることが可能となるが、カンボジアの競争力を弱体化させ、一方で組合の労働抗議が起これば、それを恐れる投資家離れを引き起こすリスクがある。

カンボジアの競争力は増加しているものの、ミャンマーもまた現在、カンボジアと同等の欧州連合(EU)からの貿易特権を受けており、税制優遇措置とより安価な労働力となり得ることにより、外国人投資家誘致を働きかけている。

工場生産としては隣国ベトナムが優位で、2014年衣料・履物分野で310億米ドルの輸出があり、カンボジアにとっても最大の市場である米国に関税ゼロで通商可能となる環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)について協議中である。

プノンペン経済特区(PPSEZ)の上松裕士代表は、賃金の問題は投資家を悩ませており、どんな賃上げであっても、「合理的かつ妥当」であるべきだと述べた。

繊維産業の成長は、カンボジアにとって両刃の剣である。業界は、地方の家計を支える60万もの雇用を創出し、何年もの力強い成長に拍車をかけたが、次第に要求や政治的主張を強める労働組合のストライキが問題となっている。

労働組合は怒りを表し、工場が賃上げに譲歩しない場合は操業を停止すると脅した。

「過去の賃上げは流血の事態となっており、もし工場が賃上げを認めない場合、彼らは労働者をすべて失うという問題を抱えるでしょう。」自由貿易組合(FTU)のChea Mony委員長は述べた。

また、労働者運動共同連合(Collective Union of Movement of Workers)のPav Sina氏はこう述べた。「他の選択肢はありません。我々労働者が黙っていることはありえません。」

 

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最終更新:2015年08月19日06:01

インドネシア:繊維などの輸出製造業、コスト高でルピア安でも伸び悩み

インドネシアはアジア通貨危機において深刻な打撃を受け、同国の経済は1998年には13%ものマイナス成長となった。だがインドネシアの通貨ルピアが下落したことで輸出が促進され、成長軌道へと回復を果たした。

現在、東南アジアの経済大国インドネシアの経済成長率は5%と、この5年間で最も低い。一方で通貨も最近、1998年以来となる最低水準に下落した。

昨年6月以降、ルピアは対米ドルで9.3%下落しているが、こうしたことから衣料品や履物などインドネシア製品を輸出するメーカーは、価格を引き下げたり、オーダーを獲得したりすることができるはずである。

だが実際には、人件費の上昇やその他の要因などによって、そのような状況には至っていない。またインフラや官僚主義などの問題により、工場が今後輸出を促進させたり、国を後押ししたりすることはできるのかという先行きの不安が、さらに強まっている。何年もの間、国の成長を促してきた石炭価格の上昇や物価の上昇などは今や過去の話である。

全国経営者協会のHariyadi Sukamdani会長は、「本当に頭を抱えています」といい、「賃金やコストは毎年のように上昇しています」と続けた。

インドネシアは、国の重要な輸出品である繊維製品において、他国との競争に苦心している。輸出量は数年にわたって増加してきたが、例えばベトナムの縫製産業などは、2000年にはその規模は小さなものだったが、今でははるかに多くの衣料品を輸出している。

国連の統計によると、ベトナムは2000年には、衣料品の輸出国として世界の上位30カ国に入る程度だったが、今では世界第7位となっており、13年の輸出額は179億米ドルだった。

一方でインドネシアの順位は11位から14位まで下がり、国際貿易で獲得していた2.4%(4900億米ドル)のシェアは、1.6%(77億米ドル)にまで低下した。

 

賃金の高騰

東ジャバの木製・籐家具協会会長のNur Cahyadi氏の推定では今年、会員企業の売上額は4000万米ドル減少したという。というのも、欧州や米国の取引相手が、家具の発注先をベトナムへと切り替えたからだ。

ルピア安は輸出企業にとっては助けとなるはずなのだが、それだけでは総合的な競争力の低下は補えない。

工場所有者の多くが、最大の問題は賃金の高騰だという。賃金は、スハルト大統領が在任していた数十年間は低く抑えられていたが、今では、権限を持った労働組合や地方官僚などがこれを引き上げている。さらに2014年末の急激なインフレも、引き上げ要求にさらに拍車をかけることとなった。

JPモルガンによると、ルピアの実質的な貿易加重平均為替レートは、2014年半ばと比べると9.8%ルピア高になっているという。というのも、インドネシアのインフレ率は、競合国と比較して高いからだ。

世界銀行・東南アジア地域担当のチーフエコノミスト、Sudhir Shetty氏は、これについて輸出企業にとっては「非常に致命的」だと述べた。

東ジャバの履物協会会長のAli Mas'ud氏は、同地のメーカーに「競争力がない」のは、1カ月の最低賃金がここ3年で倍増し、270万ルピア(約209米ドル)になったことが主な要因だとしている。

 

「法律など無きに等しい」

インドネシア繊維協会のAde Sudrajat会長は、賃金の引き上げについて、それが公的な仕組みに沿って設定されたものであれば、問題は生じないだろうとしている。だが地方政府は、労働者の反対運動などによって決定事項を変更することがある。

Sudrajat会長は「こうした状況では、法律などないようなもの。無政府状態のようなものです」と話した。

巨大な国内市場を有していることから、インドネシアでは対内投資への機運が高まっている。同国は、家具や衣料品、電化製品などの輸出において世界的に押され気味だが、ゼロからのスタートにもかかわらず、自動車輸出ではその世界シェアを伸ばしている。

だが製造業においては、今なお本領は発揮されていない。

モルガン・スタンレーでは、その他の産業は物価上昇によって市場から締め出されたものと考えている。製造業による輸出では、インドネシアの世界シェアは、上は2000年の0.8%から下は08年の0.5%まで低下した。この理由として、1つには実質為替レートが上昇したことが挙げられる。

世界銀行のShetty氏は、広範囲な改革を実施してコスト増を抑制しなければ、ルピアが対米ドルで下落しても、輸出が増えることはないだろうと述べた。そして「為替レートの変動から得られるものもありますが、結局、必要なのは競争力なのです」と続けた。

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最終更新:2015年04月23日14:03

ベトナム:ストライキ休止で大手製靴工場業務再開

ベトナムの大手靴メーカーの工場が2日、6日間にわたるストライキを経て、業務を再開した。ベトナムでこの手のストライキが起きるのは珍しい。というのも、ベトナムはアジアで最も急成長を遂げている製造拠点の一つとして、投資の呼び込みに積極的になっているからだ。

Pou Yuen Vietnam社では約8万人の従業員が働いており、ナイキやアディダス、ラコステ、コンバース、リーボックなど有名ブランド企業の靴の生産を請け負っている。

デモに参加した従業員らはこれまで、2016年に発効する社会保険法に対して不満を抱いてきた。同法が発効すれば、企業を退職した際に支払われる一時給付金の受給資格に制限が設けられるからだ

製造大国を目指すベトナムでは、労働デモが発生すると、特に繊維産業や電子産業がダメージを受ける可能性がある。ベトナムでは労働コストが低く、締結を間近に控えた自由貿易協定も数多くあることから、政府はこうしたメリットによって、ベトナムへの海外投資を促進しようとしている。

ホーチミン市労働組合のNguyen Tran Phuong Tran副代表は2日、「工場では本日より業務を再開しています」と話した。労働者らは、政府がいずれの社会保険政策も年度末まで変更するつもりはないとする報道をニュースで見たことで、平静さを取り戻したという。

国営ベトナム・テレビジョンによると、政府は同法の改正を検討しており、実現すれば労働者は、一時給付金を退職直後に受け取るか、あるいは定年後に受け取るかを選択することができるようになるという。

目撃者の証言によれば、ホーチミン市郊外の工業団地では何百人もの労働者が工場の内外に集まっていたが、ストライキの様子は穏やかなものだったという。

Pou Yuen社は、中国の靴メーカー、Yue Yuen Industrial Holdings Ltd社傘下の企業である。一方、Yue Yuen Industrial Holdings Ltd社とは、台湾の上場企業、Pou Chen Corp社の子会社だ。Pou Chen Corp社の担当者は、「デモによる大きな物的被害は出ていない」としている。

40年間一党体制を敷き、労働デモや市民の暴動の阻止にも迅速に当たる共産主義のベトナムで、ストライキや労働デモが発生するのは珍しい。またこうした暴動はこれまで、中国やカンボジアといった繊維産業のライバル国にも影響を及ぼしてきた。

ベトナムは世界の靴の生産量の10分の1を担っており、昨年の靴の輸出額は21.6%増の102億ドルにまで達した。一方で、H&MやInditex社のZaraといったブランド企業からの委託生産によって、衣料品輸出も昨年15.8%増の208億ドルに上った。

英リスクコンサルタント会社Verisk Maplecroft社のアジア担当アナリスト、Firat Unlu氏によると、ベトナムではこれまで、安定した海外投資の確保や投資環境の操作に熱心に取り組んできたが、人々が不服を申し立てる適切な手段がないため、問題が発生すると、騒動が起きる可能性が今なお残っているという。そして「結果的に、こうした『山猫スト』は今後も国の基幹産業において、ビジネス活動の乱れやサプライチェーンの混乱を引き起こす危険性があるでしょう」と述べた。

 

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最終更新:2015年04月06日05:52

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