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タイ:違法賃金発覚後、労働者を補償するようアパレル工場に命令

コーヒー大手のスターバックスやスポーツ用品メーカーのバウアー・ホッケーなどのグローバルブランドに供給するタイのアパレル工場は、912日に警察に家宅捜索され、違法な過少支払いを暴露されたのち数百人の労働者に対し補償を命じられた。

先週発表されたトムソン・ロイター財団の調査によると、近隣ミャンマーから少なくとも26人の移民労働者が、メソト西部地域で1日の最低賃金310タイバーツ(10.15米ドル)未満しか支払われていなかったことが判明した。

タイの反人身売買特別部隊、政府当局、警察が実施した強制捜査は、2つの工場をターゲットにした。両工場の所有者は、労働者への未払い賃金を払うことを命じられたと、Jaruvat Vaisaya警察中将は述べた。

「両工場の所有者は、最低賃金より少ない額しか労働者に支払わなかったことを告白しました」と、捜査後に、Vaisaya氏はメイ・ソットからトムソン・ロイター財団に電話で語った。

バウアー・ホッケーのアパレルを生産し、約600人の労働者を雇用している工場を運営するCortina Eigerは、労働者に最低賃金、休日給与、病気休暇を与えていなかったとも彼は述べた。

Cortina Eiger工場のオーナーは、30日以内に600人の労働者に推定4500万バーツを支払うか、起訴されるように命じられた。労働法の下では、最低賃金を支払わない場合、最高6ヶ月の懲役刑と10万バーツの罰金が科せられる。

当局は、スターバックスのエプロンを生産するKalayanee Ruengritが運営する工場で見つかった11人の労働者に支払われる額を計算中であると、警察は述べた。

「両工場は労働者を解雇しないと約束しました」とVaisaya氏は述べ、労働者を解雇した企業は「理由もなき」多額の罰金を科せられるだろうと付け加えた。

両工場はすぐにコメントすることはできなかった。

先週、バウアー・ホッケーとスターバックスは、調査中ではあるが調査に関するコメントはできないと述べた。

この地域に130人のメンバーを持つ、メイ・ソットのタイ工業連盟のSiwanat Petchsringoenマネージャーは、Cortina Eigerが労働者に最低賃金を支払うことを誓ったと述べた。

移民労働者と人身売買の犠牲者に無料の法的援助を提供する人権開発財団は、この捜索がメイ・ソットの労働搾取問題に対する長期的な解決策になるかどうか疑問を呈した。

「工場はより多くの基準を持つ可能性はある一方で、『労働者を搾取する』他の方法を探す要因になるかもしれない」と、慈善団体のSomchai Homlaor会長は言った。

バンコク当局と警官が主導した捜索は、市民社会団体とメイ・ソット州代表との関係を傷つけるかもしれない、とHomlaor氏は付け加えた。

労働保護福祉局のSomboon Trisilanun副事務局長は、政府はメイ・ソットの更に4つの工場を検査する特別部隊を派遣する予定だが、その時期は知らせていないと語った。



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最終更新:2019年09月16日05:46

タイ:スターバックスの制服を供給する縫製工場、違法賃金が露呈(後)

(前編より)

 

秘密裏に

ミャンマーに隣接し、経済特区(SEZ)の一部でもあるタイのタク県のメーソット地区には430の登録工場があり、その40%が繊維・アパレル製品を生産し、約44500人の労働者を雇用している。

タク県労働保護福祉局は、今年260の工場を検査するるもりであると述べ、これまでに約50人の工場オーナーが労働法を順守するか、最高2万タイバーツの罰金および/または1年以下の懲役を科すよう命じられている。

最新のデータによると、2016年以来、解雇労働者の補償のための最低賃金不払いの問題に関して企業に対して26の訴訟を起こした。これらの企業のほとんどは罰金を支払うことになった、と同事務所は述べた。

しかし、MAP財団は、労働者たちはメーソットの工場から解雇されること、または工場の閉鎖や失業を恐れて重い口を開かないため、その中での調査とインタビューに基づき、最低6割ほどの賃金しか支払われていないだろうと推定した。

「無法地帯のようなものです」とMAP財団のケースマネージャーのSutthisak Rungrueangphasuk氏は述べた。

メーソットのタイ産業連盟(FTI)は、この地域の130のメンバー(主に中規模および大規模工場)のすべてが労働者に最低賃金を支払ったと述べた。

2013年の全国最低賃金の導入により、タク県の賃金は162タイバーツからほぼ倍増した。

しかし、賃金の引き上げにより、多くの工場は労働法に違反して以前は無料で提供していた住宅、食料、労働許可の費用を労働者の給与から差し引いた、とメーソットのFTIマネージャーSiwanat Petchsringoen氏は述べた。

労働法を無視した工場のほとんどは、雇用主が労働者に全額給与を前払いすることを要求されているが、それらのほとんどは中小企業であり、しばしば秘密裏に事を進める。

「すべての工場を管理することはできませんが、この問題について連絡を取り合っています」と加えた。

タク県労働保護福祉事務所のKunchit Manowarangkoon所長は、短期間で労働者がほとんどいない小規模工場を検査するのは難しいと語った。しかし彼は、メーソットの工場の10%未満しか最低賃金を支払っていないというMAP財団の主張を否定した。

しかし、そのうち1つの工場の3人の労働者は、控除前にすでに最低賃金以下であったと述べた。

発泡マットを製造する中国所有の工場では、3人の労働者が2つの給与明細に署名することを強制されたと述べた。1つは月に約4000タイバーツの実際の給与を示し、もう1つは最低賃金を稼いだことになっていたと述べた。

縫製労働者のTheingiさんは、スターバックスの子供服とエプロンを作る115時間労働で稼いだは約80タイバーツだったと述べた。

あるミャンマー人の移民は、仕事を失うことを恐れて本名を明かさなかったが、彼女と同僚のほとんどは45日ごとに1日しか休みがないと述べた。タイの労働法では、労働者が1週間に1日の休暇の取得を義務付けている。

「タイはミャンマーよりマシなのだと思っていましたが、到着してすぐ、現実はその期待とは違っていたことを知りました。不満と落胆を感じましたが、我慢しなければなりません。さもないと家に帰ることができません」と彼女は工場近くの寮で、労働者が小さな部屋に詰め込まれていると加えた。

Phyo Oo Naingさんのようなメーソットのミャンマー人労働者の多くは、移民労働者が高い賃金を求め、状況を変えるための労働組合の結成を許可されていないため、身動きが取れず無力だと感じているという。

彼は生き残るためにミャンマーの家族から2回お金を借りなければならず、残業手当も受け取れず、先月は彼のフォームマット工場で15日間の仕事しか与えられませんでした。

「私は搾取されたと感じています。ミャンマーに戻りたいのですが、今は家に帰るのに十分なお金がありません」とある労働者は語った。彼は報復を恐れて本名を明かさなかった。

 

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最終更新:2019年09月10日13:42

タイ:スターバックスの制服を供給する縫製工場、違法賃金が露呈(前)

タイの『ブラックホール』と呼ばれる地域で労働者が不法な低賃金で酷使されていたことが判明した後、大手コーヒー企業のスターバックスやスポーツ用品メーカーのバウアーホッケーなどのグローバルブランドに供給するタイのアパレル工場は現在査察を受けている。

トムソン・ロイター財団は、タイのメーソット西部地域の4つの工場で雇用されている26人の労働者(すべて近隣のミャンマーからの移民)にインタビューした。

首都バンコクから500 kmに位置するメーソットは、タイ西部への主要な入り口であり、数百の工場と数万人の移民労働者が家族に仕送りするためのお金を稼ぐ貿易拠点である。

26人の労働者のほとんどはトムソン・ロイター財団に、職場での給与明細書をまだ受け取っていないと述べた。MAP財団(ミャンマーの移民労働者を支援する非営利団体)は、違法な支払い不足を示す多数の給与明細を集めたと述べた。

スターバックスのエプロンを生産したと言う労働者はタイのカフェでバリスタが着用している制服の写真を提供し、また他には米国に拠点を置くバウアーホッケーの服を作る工場で働いていた労働者もいた。

このスキャンダルは、タイの縫製工場を取り調べし、全国の労働者を保護する能力について疑問を提起した。そして、タイ政府高官は、メーソットで働いている人々の多くが不法に低賃金であることに気づいたと述べた。

スターバックスは現在調査中と述べ、バウアーホッケーはサプライヤーに問題を調査するように依頼したと述べた。

両社は、労働者への補償などの問題に関して、現地の法律を遵守するようサプライヤーに要求すると述べた。

「責任を問われているサプライヤーはこれらの申し立てを否定しました。我々はこれらの主張を真剣に受け止め、更なる調査を行っています」とスターバックスの広報担当者は述べた。

スターバックスのサプライヤーからはコメントを得られなかった。

バウアーホッケーのスポークスマンは、問題の工場に調査を依頼し、「直ちに補償慣行を遵守するために必要なすべての事を今すぐ行います」と述べた。

バウアーホッケーに供給しているメーソットの工場の代表者は、無料社宅など労働者に多くの利点を提供し、労働許可の費用の半分を負担したと述べた。

政府は、特別委員会を派遣してメーソットの工場の立入検査を計画している、と労働法の実施および検査を実施する労働保護福祉省副局長のSomboon Trisilanun氏は述べた。

「検査が非常に難しいアパレル工場が数多く存在するため、メーソットは『ブラックホール』であることを認めなければなりません」と同氏は述べた。



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最終更新:2019年09月10日12:01

ベトナム:アパレルメーカー、欧州連合(EU)との貿易取引で苦境に直面

Tran Nhu Tung氏にとって、新たに署名されたEU・ベトナム自由貿易協定(EVFTA)は、大きな機会と物流における頭痛の種という両方の意味を持つ。

ホーチミン市のThanh Cong 縫製投資貿易(TCM)のTran Nhu Tung副社長は、EU・ベトナム自由貿易協定(EVFTA)の大幅な関税引き下げに伴う注文の殺到を予想し、急拡大を計画している。ベトナムの商業中心地の郊外にある金属屋根の工場では、何千台ものミシンが音を立てて稼働している。

「EVFTAは、ベトナムのアパレル製品が欧州市場を支配する道を開くゲームチェンジャーです」とTung氏は語った。アナリストらによると、アパレル製品はベトナムの輸出の約10%に相当し、現在は約9%がEU関税の対象となっており、先月締結されたEVFTAの最大の受益者となることを意味する。

ベトナム税関の統計によると、EUはベトナムにとって米国に次ぐ世界第2位のアパレル市場であり、昨年のベトナムの全アパレル輸出の15%を占めた。Tung氏は、全アパレル製品の半分近くの関税をゼロにするEVFTAが欧州議会で承認されれば、企業向け制服・スポーツウェアを生産する工場の受注は少なくとも15%増加すると予想している。ベトナムは、数十以上の自由貿易協定に支えられ、世界の製造業のサプライチェーンにおける重要な地位を占めている。

Nguyen Xuan Phuc首相は昨年12月、ハノイで開かれた経済フォーラムで、ベトナムは「世界有数の大工場」と述べた。しかしその能力は、EVFTAや、製造業が中国からベトナムやその他近隣諸国へと移動している米中貿易戦争によって引き起こされた世界的な貿易混乱など、需要増加によって試されている。ベトナムの縫製産業では、人手不足がすでに顕在化し始めており、製造業者の大多数が労働集約的な縫製・裁断といった工程に集中しているため、同国は海外ファッション企業の人気の外注先となっている。

ホーチミン市に拠点を置く人材紹介会社ナビゴス・サーチによると、新設された工場の労働者需要は2018年以降7%増加しているが、低賃金と長時間労働のために、この需要を満たすことが難しくなっているという。

同社のMai Nguyen社長は、ロイター通信に対し「この業界には常に人材が不足しており、特に高度な専門技術を持った人材が不足しています」と語った。注文に対応するための新たな染色工場を開設を予定するThanh Cong 縫製投資貿易(TCM)のTung氏にとって、これは次の作業を指揮できる化学技術者を見つけるという困難な仕事に着手することを意味する。

「染色機や織機を操作する人を見つけるのは簡単です。彼らは労働者であり、また我々は彼らを訓練することができます」とTung氏は言う。「しかし、化学・染色に精通した熟練の化学技術者を見つけるのは難しいのです。片手で数えるほどしかいません」

 

ではどうする?

EVFTAは、素材の原産国に関する厳格な規則、あるいは商品の「二重変換」ともいうべき、ベトナムの縫製産業にとってのもうひとつの挑戦でもある。これは、Tung氏のような製造業者にとっては、繊維と完成品の両方がベトナム製であるか、あるいはEUがすでに自由貿易協定を結んでいる国のものでなければ関税が免除されないことを意味する。これは、すでに中国などからの安い輸入品と競争しているヨーロッパの製造業者からの強力なロビー活動のためでもある。

2013年の公聴会では、欧州のアパレル製品メーカーは、ハノイとのFTAが、ベトナムでアパレル製品に利用された安価な中国製の繊維製品が欧州市場に参入する道を開く可能性がある、と懸念を表明した。イタリアの繊維メーカーと欧州繊維産業連盟(Euratex)は、ベトナムで仕上げ加工された中国製品が関税なしでEUに入るのを防ぐために交渉中に行動を起こした。そして、ベトナム製品の欧州市場への急激な流入を防ぐため、協定に署名した後、一定期間関税撤廃を延期するよう求めた。

「結論として、免税の適用条件を考慮することで、我々は全てのダメージを軽減できました」とイタリアの繊維・ファッションメーカーの連合体であるSistema Moda Italiaは声明で述べている。

公式データによると、現在、ベトナムのアパレル製品製造に使用される原材料の70%近くが海外、特に中国から調達されている。ベトナムのアパレルメーカーは、自国の原材料を生産するための費用のかかるプロセスに耐えられる企業はほとんどないと述べている。

「私たちは染色に投資するつもりはありません。資本集約型であり、高度なスキルを持つ作業者が必要ですから」と約800人の従業員を抱えるホーチミンの小規模工場のある経営者はロイター通信に対し述べた。その経営者は「輸入が私たちのような小さな会社にとっては安く簡単で速いのです」と続けた。中心街から約20キロの工業地帯にひっそりと建つこの工場は、主に婦人服を生産しており、ドイツが最大の輸出市場だという。

「『原産地』の問題は私たちにとって重要です。中国ではなく、EUと自由貿易協定を結んでいる韓国からの輸入を検討しています」とその経営者は言う。「コストが高いということは利益が少ないということですが、現時点ではこれが最善の代替策です。」

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最終更新:2019年08月10日15:11

カンボジア:米トランプ大統領による中国製品への課税を逃れるための経由会社を処罰

米大使館の関係者によると、米国はカンボジアの中国所有経済特区を経由して中国からの輸入品に対する関税逃れのための経由会社数社に罰金を科した。

今月初め、ベトナム税関当局は、進行中の米中貿易戦争の結果として課された関税を避けるために、輸出業者が中国製品を「ベトナム製」と違法に再ラベル付けしたケースも多数発見したと述べた。

「国土安全保障省は、カンボジアを経由して商品を発送することによって、米国での関税逃れに手を貸した多くの企業を査察し、罰金を科しました」と、米国大使館のスポークスマンであるArend Zwartjes氏はロイター通信にEメールで述べた。

「これらの企業はカンボジアのシアヌークビル経済特別区にあります」とZwartjes氏は言う。関税回避のために罰金が科された企業の数、罰金の大きさ、輸出した財の種類などについては明らかにしていない。

米国国土安全保障省にはさらに質問したが、Zwartjes氏は、営業時間外に送られたコメントの要請にすぐには応じなかった。

カンボジア税関当局と外務省もロイターからのコメント要請には直ちには応じなかった。

中国はカンボジアの最大の援助国であり投資国であり、東南アジア、中央アジア、中東、ヨーロッパ、アフリカとの陸と海のつながりを強化することを目的とした一帯一路構想を通じて数十億ドルの開発援助と融資を行っている。

首都プノンペンの西210キロメートルのシアヌークビル経済特別区(SSEZ)は、ウェブサイトによれば、一帯一路構想における中国とカンボジアの合弁会社であり、繊維、アパレル、バッグ、皮革製品を生産している。

この経済特別区もはすぐにEメールでのコメントの要求に応答しなかった。

2016年に拡大された貿易協定に基づき、カンボジアは、バッグ、荷物、アクセサリーなどの旅行用品を免税で米国に輸出することができる。

カンボジアの600のアパレル工場を代表しているカンボジア衣料製造業者協会(GMAC)のKaing Monika副会長は、こうした転送の事実を知らなかったと述べた。

アパレル産業は年間70億米ドル規模で、カンボジアで最も多くの労働者を雇用している産業である。世界銀行によると、カンボジア経済は、米国への輸出が増加し、2017年の7%から昨年は7.5%4年ぶりの成長率だった。

 

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最終更新:2019年06月26日06:01

カンボジア:大手ファッションブランド、縫製労働者の短期契約制限の裁定を支持

Levi'sH&MGap Inc.は、カンボジアにおけるアパレル縫製工場労働者に対する短期契約の利用を制限する判決を支持した。

批評家によると、この契約は従業員の管理に広く利用されており、反対意見は黙殺されている。3社以外の世界的なファッションブランドも、仲裁委員会が「工場は、短期雇用された労働者408人に対し、永久的な契約をしなければならない」という決定を下したことに賛成した。

この判決は、他にも数百件の訴訟が起こらざるを得なくなる可能性があることから、重要な意味を持つ。

労働権運動家たちは、70億米ドルの国内衣料産業における歴史的な短期契約の乱用だと非難してきた。

「我々は、工場が仲裁委員会の裁定に従わなければならないことを明確にしました」とH&Mの広報担当者Ulrika Isaksson氏はトムソン・ロイター財団に対し語った。

台湾に拠点を置く工場の所有者であるRoo Hsing Garmentはコメントの要請に応じなかった。同社は控訴する意向を示していたが、政府はその後、仲裁裁判所の同法解釈を支持することを明らかにしており、控訴が成立する可能性はほとんどない。

これは請求者408人のうちの一人である、第一子を妊娠中のSoeun Sophos氏にとって朗報だ。28歳の彼女は、H&Mのズボンを六年間作り続けているが、いつも短期契約で仕事をしており、その仕事で安心したことは一度もなかったと言う。

「短期契約者として、私たちは完全に弱い立場にいます」と、彼女は仕事の後、路肩のバーベキュー・パーティーでトムソン・ロイター財団に語った。

「工場はいつでも私たちを解雇することができ、すべては彼らの手中にあります。」

縫製産業はカンボジア経済の柱であり、国内総生産の40%を占め、女性を中心に70万人以上が雇用されている。

しかし労働団体によれば、労働権侵害や人権侵害が蔓延しているという。

国際労働機関(ILO)の監視グループ 「ベター・ファクトリーズ・カンボジア」 によれば、464の工場を対象にした調査では、労働者の2/3以上が、上司が短期労働契約を違法に利用していると回答した。短期労働契約を結んでいる労働者は、失業を恐れ、労働組合に関与する、虐待を報告する、生産目標の達成を急いている上司に抵抗するなどの可能性が低いとみられている。

 

拡大する監視の目

輸出工場を代表するカンボジア縫製工業協会は、1月の仲裁委員会の決定に反対したが、政府の最新の声明は短期契約に関する法律を明確にしたと述べた。

「明らかに、すべての工場が声明に従わなければなりません。我々はすべてのメンバーに勧告を送ります」と同協会のKen Loo事務局長は述べた。

GapRoo Hsingの紛争について直接は言及しなかったが、仲裁委員会の決定を支持すると述べた。「カンボジアのすべてのサプライヤーに対し、サプライヤーが労働仲裁委員会の裁定に従うことを期待する旨を伝えました」と広報担当者のDebbie Felix氏は述べた。

「もし工場が判決を受け入れるという約束を撤回した場合、Levi'sは懲罰的措置を取るでしょう」とLevi'sの広報担当Phil Zabriskie氏は述べた。

Roo Hsingは、近日中に追加説明が予定されていますが、判決を履行することに同意しました」と同氏は述べている。

ファッションサプライチェーンで働く労働者が直面する虐待について世界が知るようになり、監視の目が厳しくなる中、カンボジアのアパレル産業はここ数年で徹底的に見直されている。現在の最低賃金は月額182米ドルで、2012年の月額61米ドルから上昇している。

しかし、賃金と基準が上昇すれば、生産目標も上昇し、工場はコスト増を相殺しようとすると労働者や活動家は指摘する。

「契約を更新しないという脅しが、労働者に定期的な残業をさせ、過剰な生産目標を達成させ、労働組合に加入させない目的で使われています」と労働人権同盟センターのMoeun Tola事務局長は述べる。「上司が短期契約を好むのは、労働者が自分の権利のために立ち上がる勇気を持てば、反対意見を黙らせることができるからです。」

先週の判決は、カンボジアの労働法第67条の解釈をめぐる労使間の論争に決着をつけた。当初の試用期間とは別に、勤続2年以上の者は、ボーナスや手当が支給される終身職に昇進できることが明らかとなった。

「今では本当に言い訳の仕様がありません。「解釈の違い」が、常に法律不施行の標準的な言い訳でした」とTola事務局長は言う。

Sophos氏は工場が管理する一間のアパートに住んでいるが、有給としての3カ月の産休が取得できるのは6カ月も先だ。彼女が心配しているのは、上司が彼女を切り捨てるのではないかということだ。しかし、第67条が明確になったことで、彼女は契約を更新し、週60時間、約50米ドルで働かなければならない状況から抜け出せることになる。

「私は言われたことをします。工場は私が得るべきものをくれますか?」と彼女は言う。



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最終更新:2019年06月07日09:18

ベトナム:縫製労働者の賃金を低く抑える「厳しい」戦術

ベトナムで製造する欧米のファッションブランドは、労働者の賃金を押し下げ、何百万という人々を貧困に陥れさせる「厳しい」戦術をやめなければならない、と411日に労働運動家らが訴えた。

世界最大級の衣料品工場を抱え、ZaraH&Mなどのファッションチェーン供給地であるベトナムは、約300万人の従業員を擁し、6000を超えるアパレル製品および繊維製品の製造工場の本拠地である。

米国を拠点とする権利団体である公正労働協会(FLA)の新しい調査によると、多数の長時間労働、時には休憩なしで月に50時間を超える残業をこなしているにもかかわらず、その生産目標に達成できないといった事例が報告されている。FLAによって調査された13000人のベトナムの縫製労働者のうち、大部分は国の最低賃金の2倍以上を稼いでいたが、それでも基本的なニーズを満たすには不足している。

「ブランドは、サプライヤーとの紙一重の差をもたらすような、厳しい交渉戦略は避けるべきです。それは、しばしば不本意または過度の時間外勤務の原動力となります」とFLASharon Waxman会長は電子メールでThomson Reuters Foundationに語った。

ベトナム政府は最低賃金を引き上げるべきであり、ファッションブランドは労働者が公正に補償されるよう、彼らの原価ポリシーを見直さなければならない、と彼女は付け加えた。ベトナム労働省は、コメントを求める電子メールには応じなかった。

共産圏であるベトナムの縫製労働者は、一般的にはカンボジアやバングラデシュのような他地域の衣服の製造拠点で雇用される労働者より、高い賃金を享受している。政府は過去数年間で賃金を引き上げており、現在の最低賃金は月額125ドルから180ドルの範囲だ。

現代労働奴隷の廃止を推進する動きが増していることから、労働環境はいくらか改善している。にもかかわらず、グローバルなビジネスの流れとして、近年サプライチェーンに労働搾取がないことを保証するよう圧力がかかっている。

今年の初め、慈善団体オックスファムは、バングラデシュとベトナムのサプライチェーンにおける労働者が生活賃金を稼げない「侵害的な搾取戦略」を取り入れているとして、オーストラリアのファッション会社を批判した。この搾取戦略には、価格交渉中または短期契約中に、衣料品工場の所有者に圧力をかけることも含まれる。生活賃金は、食料、住居、教育、医療などの基本的なニーズを満たす十分な賃金が得られていることを意味する。

「ブランドは果たすべき役割を担っており、多くのブランドが責任を取るべきです」と、この調査には関与していないが、アムステルダムに拠点を置く非営利団体Fair Wear FoundationのディレクターであるAlexander Kohnstamm氏は述べる。Kohnstamm氏は、生産計画と契約価格の改善により、しばしば労働権の侵害につながる労働者の時間外労働への依存を減らすことができると述べた。

「欧米のブランドが問題となっていますが、彼ら次第でそれを解決することができるでしょう」と彼は言う。



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最終更新:2019年04月15日12:09

カンボジア:アパレル工場各社、EUの一般特恵関税制度適用停止により労働環境が悪化の恐れ

アパレル業界の専門家によると、欧州連合(EU)によるカンボジアの一般特恵関税制度の適用が停止になると、主要アパレルブランドがカンボジアの製造拠点から撤退し、労働者の環境が悪化する可能性があるという。

カンボジアは6か月間の猶予期間中に、同国最大の輸出市場であるEUに対し、同国における人権および民主主義に関して後退したわけではないということを納得させなくてはなrない。

カンボジアの努力が失敗に終わった場合、EUはカンボジアへの「武器以外全て(EBA)」制度適用をやめ、それによって、労働条件改善のための戦いにおける彼らの最強のレバレッジポイントを彼らから奪うかもしれないという恐怖が確信となるかもしれない。

「労働者の権利を保護するためであっても、国内のいかなる権限や手続きにも頼れません。労働者への処遇において、EBA無しではEUの大手ブランドや消費者に圧力をかけることはできなくなります」と、カンボジア労働組合連合会長のSar Mora氏は述べた。

カンボジアのアパレル産業では約70万人が従事しており、その大半が女性である。毎年58億米ドル相当に当たるEUへの輸出のうち最大のシェアを占めている。

労働者は、強制残業や危険な労働条件および組合結成の妨害に悩まされている業界について声を上げている。

しかし近年、彼らの窮状は注目を浴びており、支持団体がキャンペーンを行っているため、ますます意識が高まっている消費者市場のシェアを維持するためには、サプライチェーンを整理せざるをえない。

「ブランドは、雇用主に法と労働者の権利を尊重するように働きかける力を持っています」とカンボジアアパレル労働者連盟連合会長のAt Thon氏は述べた。

At Thon氏は国連の国際労働機関のプロジェクトであるBetter Factoryies CambodiaBFC)イニシアチブについて、2001年以来すべての輸出用アパレル工場がこのプロジェクトの下、規定の基準に合わせるようになったことを指摘した。

「この概念は労働条件と賃金改善の促進に役立ちました」と彼は述べ、もし仮にカンボジアが最大の輸出市場を失うことになると、プロジェクトが水泡に帰す可能性があると付け加えた。

カンボジアのアパレル産業の賃金は、2012年の61米ドルから今年は1か月あたり最低182米ドルに急上昇した。

しかし、人権NGOCENTRALのプログラムコーディネーターであるKhun Tharo氏は、組合の指導者たちはブランドを過度に信用していると指摘した。

「確かに賃金は引き上げられましたが、同時にそれらの賃金を達成するために、彼らの生計に対する過負荷 (より高い生産目標、より長い時間外勤務)などが起こっています」と述べた。

2013年、スウェーデンのアパレル大手H&Mは、同社の世界中の工場で働く160万人の労働者に公正な生活賃金を支払うことを約束した。

2018年、世界第2位のファッション小売業者がプノンペンでサミットを開催したが、彼らの幹部らはまだその約束を一人の労働者にすら果たしていないと述べた。

「彼らは本当に責任を負い、本当にコミットしたのでしょうか?」とKhun Tharo氏はブランド全般について問いかけた。「そうとは思えません。ビジネスと同様に、彼らは他ブランドと信用獲得競争のゲームをしているだけです」



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最終更新:2019年02月16日14:59

カンボジア:大量解雇によりアパレル工場中で広がる恐怖感

大規模なストライキ後、H&MMarksSpencerなどのブランドを供給しているカンボジアのアパレル工場から約1200人の従業員が解雇され、業界全体に恐怖感が波及した、と専門家は警鐘を鳴らした。

先週、プノンペンおよびその周辺の工場からの何千人もの工場労働者は恐怖を感じながらも、上司が雇用期間に基づいたボーナスを支払う(後払い)という新しい政令を回避するためのストライキを始めた。

裁判所はストライキは違法であると判断し、労働者を工場に戻るよう命じた。命令を無視した約1200人の契約が解除された、と労働者グループは述べた。

大量解雇は約70万人を雇用し国内総生産の40%を占めているカンボジア最大の産業において、雇用の安定化および適切な労働条件に対する長年の不安の火に油を注ぐ形となった。

人権NGOのセントラルのプログラムコーディネーター、Khun Tharo氏は言う。

「大量解雇は、特に法律に関する情報に疎い労働者にとって、業界全体に恐怖を波及しています。

新規制がどのように実施されるべきかは100%明確ではありませんが、(労働者への)教育無しでは、私たちは別の労働不安が生じるのではないかと懸念しています」

カンボジアのアパレル産業は以前、治安部隊との衝突で5人の労働者が射殺された2014年以来、国際的な精査の対象となっている。

H&Mを含む複数のブランドは、彼らが彼らのサプライチェーンにおける労働者の生活を改善すると誓約していると述べたが、労働者と(人権)擁護団体は労働者の目的達成までにはまだ大きな隔たりがあると述べた。



売却?

最低月額賃金は、2012年の61米ドルから今年は182米ドルに達し、毎年の勤続年数から発生する政府の新たな年金の支払いは、さらなる前進として見られた。

しかしそれには、雇用主に数千万米ドルの費用がかかり、6月が初回支払い予定であるため、Tharo氏は今後数カ月のうちにいくつかの工場が「売却」する可能性があると述べた。

「小規模な工場の中には、稼働を続けながらそれらの支払いを行う余裕がない場合もあります。そうなってしまったら彼らは何をするのでしょうか」と同氏は言う。

水曜日、テレビでのスピーチで、フン・セン首相は全国各地の労働者にストライキを禁止し、さもなくば工場は閉鎖され無一文になると警告した。

MarksSpencerに(アパレル製品を)供給する工場で10年以上の裁縫師を務めるMuth Ron氏は、無一文になるのではないかという恐怖がストライキに拍車をかけたと述べた。

彼女は、工場管理者は労働者の身分証明書を交換し、新しい契約に署名させようとし始めたと言う。また、それは明らかになった利益を一掃するための戦略であると労働者たちは信じているという。

「彼らが支払わないことを恐れていたので、私たちは要求を出しはじめました」と彼女は言った。

工場を代表する弁護士のTaing Meng氏は、これらの主張を棄却し、産業訴訟を起こした約50人を除き、解雇された労働者全員、工場に復帰し、給料を維持できると述べた。

MarksSpencerの広報担当者は、同ブランドは工場経営陣と連絡を取り合っており、国際調達規則に違反したサプライヤーとの「契約解消および取引中止」すると述べた。

200人以上の従業員を解雇した工場から製品を調達しているH&Mの広報担当者は「約100人の労働者が自発的に去りました」と述べ、H&Mは状況を監視していると述べた。

カンボジアの70億米ドル規模のアパレル産業は分岐点にあり、その最大の輸出市場は最近の民主主義の衰退に反応している。

欧州連合は現在、カンボジアに貿易権を与える特別なアクセスを検討しており、そして今週米国の上院議員は同様の法案を提案した。

カンボジアの米国連帯慈善団体である労働連帯センターのWilliam Conklin氏はこう語る。

「工場労働者は大量解雇により恐怖が広がりましたが、彼らは非常に勇敢な人たちです。雇用主や経営陣からの脅迫や嫌がらせに直面しても、彼らは自らを主張し続けることでしょう」



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最終更新:2019年01月15日12:15

カンボジア:アパレル労働者、H&Mに公正な賃金の支払いを訴える(後)

(前編より)

 

言い訳無用

カンボジアのアパレル業界は近年改正されてきており、1か月の最低賃金は、2012年の61米ドルから来年には182米ドルに上昇する予定である。しかし、労働者人権同盟センターによるアパレル労働者41名を対象に実施した調査によると、平均賃金は最低よりもはるかに高いものの、労働者は依然として時給1米ドル以下の収入で、その日暮らしを続けている。

慈善団体代表のMoeun Tola氏は、大手ブランドが言い訳を止め、労働者の給与を引き上げるよう求めた。

H&Mが実際に適正な賃金を支払うことを望むのなら、直接サプライヤーに出向き、合意を結ぶことができるのです」と同氏は述べ、これは競合他社の追随を促す可能性もあります、と付け加えた。

しかし、H&MEthical Trading Initiativeによる戦略の見直しでは、工場レベルにおける労働者の交渉力の向上、より透明性の高い賃金構造、より良い購買実践がなければ、それは完全には有効ではないことが明らかになった。

米国の非営利団体である労働者の権利を促進する連帯センターのカンボジア代表William Conklin氏は、H&Mは「何もしていない」と他のブランドよりも高い評価を得ている中、今や「流行仕掛人」になる可能性があると述べた。

「(H&M)工場労働者が他の工場よりも給料が高いのは何故でしょうか? H&Mは安定的な労働力供給を保っているからです。それは彼らが前進していないことへの言い訳ではありません」とConklin氏は語った。

カンボジアの組合グループが2019年から225米ドルの最低賃金を要求している中、擁護団体のアジア最低賃金同盟は、カンボジアで公平な生活賃金を月480米ドルと示している。

H&Mはこれらの数字を拒否することができ、それでも良いですが、それに反論できる数字と行動が必要です」とTola氏は述べ、カンボジアで働く労働者の多くがセイフティーネットを持っていないことを指摘した。

「アパレル労働者にとって、家族の誰かが事故または重病を患えば、給与が全てなくなってしまうのです。彼らは非常に脆弱な立場にあるのです。次は何が起こると思いますか?」と付け加えた。



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最終更新:2018年12月20日12:01

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