インドシナニュース

ミャンマー:商業省が外資に小売・卸売商品のリストを開示

商業省(MOC)は、小売・卸売業登録の標準実施要領(SOP)と貿易が許可される製品のリストを発行した。

52日に通達が公布されてから2カ月以上経った726日に改訂が発表され、国内での卸売・小売事業で100%外資による投資や外資との合弁事業が容認される。

商業省によると、製品リストには具体的な情報が載せられ、ミャンマーで貿易が許可される商品の種類も明記されている。リストには、衣類・時計・化粧品などの消費財、農産物・水産物・畜産物・インスタント商品・飲料・現地生産の酒類などの食品、家財道具、台所用品、薬、医療機器、車両と車両部品など、24の製品と品目が含まれる(表参照)。

小売・卸売事業登録に適用される標準実施要領(SOP)には、企業形態の特定、小売・卸売事業運営要領、最低投資金額、土地面積、事業に店舗の開店や起業が含まれるか、登録期間が含まれる。

この動きは多数の地元企業により歓迎されている。ミャンマー小売業協会のU Myo Min Aung副会長は、「小売・卸売部門への外資の誘致を歓迎する」と述べた。

投資企業管理局によると、ミャンマー小売部門への外資の関心は急速に高まっており、日本とタイは、同国にスーパーマーケットと百貨店の進出をねらっている。

一方、外資は小さな家族経営の小売店に影響を与えることが予測される。地元の食品を製造し販売するような他の業界も資金や大量生産の技術不足により競争にさらされる可能性がある。

「小売・卸売業における規制緩和の動きの結果として中小企業が直面する課題を考慮に入れることが重要だ。この件について討議し課題への取り組み方について政府に提言する」とU Myo Min Aung氏は述べた。



ミャンマー ジャンル:
最終更新:2018年08月01日12:04

ミャンマー:アパレル工場、賃金上昇と借地契約問題により閉鎖

ヤンゴンの工業団地にある14の工場は、土地や従業員のコスト高のため、今後2ヶ月以内に操業を停止する可能性がある。工場のほとんどはアパレルメーカーが運営している。

工場の閉鎖は、3000人以上の失業者を出す可能性がある。ヤンゴンの地方代表およびヤンゴン地方Hluttawの財政計画経済委員会委員長であるDaw Sandar Min氏は述べた。

「なぜヤンゴン工業団地の企業が閉鎖したいのかを知るために我々は彼らに会ってきます。閉鎖の理由は、ミクロレベルで経済に大きな影響を及ぼすでしょう」とDaw Sandar Min氏は述べた。

ミャンマー縫製業者協会の会長を務めるU Myint Soe氏は、アパレル投資家が投資をやめようとしている主な理由は生産コスト、特に賃金の上昇だと考えている。

今年の初め、全国最低賃金委員会は、労働者と雇用者の両方に反対されているにもかかわらず、国の一日の最低賃金を4800チャット(3.60米ドル)または600チャット/時間で8時間に設定した。以前の3600チャットから30パーセント以上も上がっている。

ミャンマーの低水準賃金は、外国の製造業者がミャンマーに拠点を置くことを選ぶ主な理由の1つである。しかし、最低賃金が上がったことで、「地元の人を含む多くのビジネスマンが、アパレルのような製造集約的な分野に投資する前に慎重になっていることがわかりました」とU Myint Soe氏は述べた。

地価の上昇も問題である。ミャンマーの工業労働者連盟(IWFM)の議長であるDaw Khine Zar Aung氏は、最近6回の縫製工場への訪問時に、一部の製造業者が土地賃貸の増加を理由として工業団地から移動することを余儀なくされたと述べた。

「アパレル業界は最低賃金を引き上げなければならないという圧力を受けています。同時に、他の国の地域よりも低い生産性が改善されていません。その結果、多くのアパレル事業はここではもう活動しようとはしません」とU Myint Soe氏は語った。

中国の投資家が運営するSeduno (Myanmar) Fashion Companyが最近の例である。

今月初めには、工場の生産性が低いこと、期限内に輸出することができなかったこと、土地や工場の賃貸料が上昇したこと、最低賃金が高いことなどを理由に工場を閉鎖した。



外国投資

しかし、全体としては、アパレル製造業に対する外国直接投資は依然として堅調に推移している。投資・企業管理局と商業省が提供するデータによれば、製造業への直接投資はミャンマーで3番目に高い。

ミャンマーの製造業は、主にアパレルで構成されている。2016年から17年にかけて、この業界は約22億米ドル相当のアパレルを輸出した。

ミャンマー縫製業者協会によると、400の縫製工場があり、うち170以上が外資系企業である。これらの投資家の60%以上は中国語です。ミャンマー製のアパレル製品は、主に日本、EU、韓国、アメリカ、そして中国に輸出されている。

また、ミャンマーの金融専門家や業界関係者は、中国とアメリカの間で貿易の緊張が高まっているため、中国の企業が生産活動を拡大し、ミャンマーに中国工場を増やすことを期待している。



ミャンマー ジャンル:
最終更新:2018年07月26日12:00

ミャンマー:運営コスト上昇によりヤンゴンのアパレル生産工場が閉鎖

400人以上の労働者を抱えるヤンゴンのアパレル生産工場が、運営コストの上昇を理由に閉鎖したとの企業声明が公表された。

Hlaing Tharyar工業団地にあるSeduno (Myanmar) Fashion Co., Ltd.630日、生産の減少、製品輸出の度重なる遅延、運営コストの急増、新しい日額最低賃金などにより、同社は経営困難な状態であると発表した。

「工場の稼働が不可能となり、71日に閉鎖しました。労働者には補償金を支払う予定です」とコメントを発表した。

同社労働者によると、経営陣から工場閉鎖の事前通知はなかったとのこと。

労働者の1人であるMa Khin Pa Pa Hlaingさんによれば、まだ補償金を受け取っていない労働者も数名おり、業務経験により補償されない労働者もいると話した。

また、社員寮の賃料が払えないため工場閉鎖後、地元に帰った労働者もいると付け加えた。

労働組合協力委員会局長兼局次長U Tun Tun Naing氏は今後、工場閉鎖が相次ぐのではないかとの懸念を示した。

「現在のところ政府は雇用機会を拡大しておらず、労働問題に関心を示していません」とU Tun Tun Naing氏は話し、来年には失業者の数は倍増するだろうと付け加えた。

政府が日額最低賃金を4800チャット(3.40米ドル)に設定して以来、景気の減速と国際市場の需要減少により、新しい賃金基準に対応できないので工場閉鎖に追い込まれるかもしれないと企業は予告していた。



ミャンマー ジャンル:
最終更新:2018年07月04日12:04

ミャンマー:貿易戦争への深刻化で中国企業、工場移転先として関心

投資企業管理局(DICA)のU Than Aung Kyaw副局長は620日、現在の中国 − アメリカ間の貿易摩擦はミャンマーにとって好機であると述べた。

今月アメリカが、最大500億米ドル相当の中国製品に25%の関税を課すと発表して以来、中国企業ではミャンマーに生産工場を設立することへの関心が高まっている、とU Than Aung Kyaw副局長はヤンゴンで行われたミャンマー・韓国間投資促進セミナーの傍観中にMyanmar Timesに発言している。

U Than Aung Kyaw副局長はさらに次のように述べた。「投資企業管理局(DICA)に、ミャンマーへの投資や拠点の設立に関する中国企業からの問合せが殺到しています。」

アメリカとの貿易戦争へと深刻化すれば、中国の企業によるミャンマーでの生産工場設立は急増するだろう。

アメリカが第1回目の追加関税を行って以降、北京市は報復措置としてアメリカ製品を中国へ輸入する際に25%関税を敷き、340億米ドルを獲得した。それに対してアメリカは618日(月)に、2000億米ドル相当の中国製品に10%の追加関税を課すと発表した。この課税が敷かれれば、中国からアメリカへの5050億米ドル相当の全輸出の約半分に課税されることとなる。

現在、多くの中国企業がアメリカの追加関税を回避するために、ミャンマーでの生産を希望していることが明らかになった。「中国企業は生産工場をミャンマーに移転することを希望しており、多くは電力や輸送のインフラが整備され、事業に好都合なティワラ経済特区への移転を望んでいます。」とU Than Aung Kyaw氏は述べた。

さらに彼は次のように続けた。「ミャンマーが海外直接投資を獲得するこの絶好の機会に、これらの問合せに素早く対応する準備をしなければなりません。」

ティワラ経済特区管理委員会 のU Shwe Hein書記官によれば、ティワラ経済特区は技術ノウハウを地元企業に伝えてくれるより多くの中国企業を受け入れることを望んでいるという。彼はさらに、「これはミャンマーにとって、経済をさらに発展させる好機となるでしょう。」と述べた。

ティワラ経済特区の94企業のうち、中国企業はアパレル製造業のLu Thai社のみである。

それにも関わらず中国は、ミャンマーにとって最大投資国の1つであり、過去30年間で総額200億米ドルを投資してきたと、投資企業管理局(DICA)が明らかにしている。



ミャンマー ジャンル:
最終更新:2018年06月26日12:03

ミャンマー:強姦・強盗への恐怖を抱える女性縫製工たち(後)

(前編より)

 

労働者の権利

ミャンマーの労働市場に関するこれまでの情報によると、衣服、履物、繊維産業では、低賃金で生産ラインの職に雇われている女性の数が非常に多い。この部門は75万の雇用を創出し、輸出の10%、ヤンゴンの産業輸出の44%を占めている。

同報告書は、2012年以降労働組合は許可されているが、貧困自体が組合の活動の大きな障害となっていると主張した。

「多くの女性はIDや労働者カードを購入する余裕がなく、それらを取得することができません。これは、彼らが公式に労働者として認められておらず、その権利もないということを意味しています。」と述べられている。

Hlaing Tharyar地区の縫製労働者は、工場と近隣のコミュニティとの境界となる道を歩いたり渡ったりすることを、非常に危険に感じると語った。多くの場合その恐怖は作業の生産性にも影響を与え、あまりにも異常だと記録された。

「その恐怖は仕事を始めると同時に始まり、通勤にとても不安に感じています。暗くなると不安は一層高まり、もはや仕事も効率的に進めることができません。」とヤンゴンで働く22歳の女性縫製工がふり返った。

調査の中で、強姦や強盗の恐怖は、勤務時間が長く、暗い時間に通勤しなければならない縫製労働者にとって、とても一般的だと強調された。また、長い労働時間や労働条件の悪さが主な原因となり、その結果、鬱に苦しむ女性たちもいると報告された。このような問題があるにもかかわらず、労働者は所得収入があることで自尊感情がより高まり、家庭内関係はより「公平になる」と報告された。

 

推奨事項

同報告書は、暴力を無くすために女性団体との関わりが重要だと強く推奨し、ハラスメントから女性を保護するために必要となる行動規範や労働組合を強化することを勧告した。暴力を減らすためには、強力な仲間グループ、国家の男女平等体制へのコミットメント、そして皆に行き届く責任ある正義を推しはかるべきである。

今月、ヤンゴン地域社会福祉大臣のU Naing Ngan Lin氏は、女性への暴力が認められていないことに対して、国民の認識を高める必要性があることや、国内の意思決定に多くの女性を参加させることの重要性について語った。

「既存の政治的、経済的、社会的な制度、政策、慣習がいかに女性を差別し、社会貢献やその構築への機会をどれほど制限しているかということを広く国民が認知することができなければ、男女平等を達成するのは難しいでしょう。」と、ミャンマーのアジア財団代表Kim Ninh氏がミャンマータイムズ紙で語った。女性が人口の52%を占める国で、女性の議員は、国会議員と地方議会の議員全体のわずか10%に過ぎない。

2013年に、社会福祉省は男女平等の重要性を認識し、20132022年の女性昇進のための国家戦略計画を発表した。

女性犯罪に対する暴力防止と保護は2013年から進められており、201710月に議会に提出されたが、ミャンマーにはまだ女性への暴力を対処する、強力な法的枠組みがない。

それまでの間は、雇用主が労働者を保護するために安全基準を向上するための措置を検討することで、彼らの力になれるだろう。



ミャンマー ジャンル:
最終更新:2018年06月23日12:03

ミャンマー:強姦・強盗への恐怖を抱える女性縫製工たち(前)

国内の縫製業界に携わる企業は、女性従業員の安全と健康を確保するために、必要な措置を取るべきである。

最近発表された『ミャンマー、ネパール、パキスタンの女性、仕事、暴力』と題された報告書によると、ヤンゴンの女性縫製工らは、仕事で外を出入りする際、身体的な危険を感じていると報告されており、実際この問題は業界の生産性にも影響を与えている。女性に対する暴力は、世界の女性を脅かす社会問題として、いまだ広く蔓延しているのである。

IMC Worldwide、ポーツマス大学、国際研究センターが201511月から20173月にかけて行った報告書は、ミャンマー、ネパール、パキスタンにおける女性、仕事、暴力との相互関係に焦点を当てている。同研究は、イギリスの国際開発部(DFID)の支援を受け、女性への暴力を減らし、女性従業員、特に中所得者層の女性従業員が直面する社会的障害を緩和するための改革が必要であると結論付けた。

ポーツマス大学のTamsin Bradley氏は、ミャンマーでのこの研究は、女性の労働と日常的に繰り返される暴力の実態について、複雑な関係性を明らかにしたとミャンマータイムズ紙で語った。

「収入がある女性は、経済的に活動していない女性よりも暴力を受けることが少ないですが、実際はもっと苦しんでいるかもしれません。特に通勤途中の暴力は、多くの女性が恐れています。しかし、私たちが話を伺った女性は皆、働くことに対する誇りと自信を持つために収入を得ることがどれほど重要であるかを訴えています。」

「明らかに言えることは、政策決定機関や利害関係者は、女性のために暴力のない労働環境をどのようにつくるのか、より慎重に考える必要があるということです。」と同氏は説明した。



複雑な結果

ミャンマーに関する報告書は、複雑な結果をもたらした。 20152016年の人口統計および健康調査(DHS)データによると、1549歳の女性のうち15%が、15歳以降に身体的暴力を経験し、9%が調査直前の12ヶ月の間に身体的暴力を経験したことが明らかになった。一方で、71%の女性は夫からの暴力を経験したことがないことが分かった。これは、世界の33%の女性が暴力を経験したと示唆する国際的な数値と比較すると低い数字である。

とりわけ、同報告書は、男女共同参画ネットワーク(Gender Equality Network)からのNGO調査結果も強調し、DHSの統計よりも暴力の頻度が高いことを示したアプリ(Women Inspiring Women App)において実施された定量的な調査を指揮した。

同アプリは、UNDPミャンマーとMay Doe Kabar 農村女性ネットワークとの共同イニシアチブによるものであった。

定量的なデータから、特に田舎で、女性に対して暴力が蔓延していることが新たに明らかになった。 このような問題を助長する慣習法や腐敗が、社会一般的に広がっていることが1つの理由である。

チン州北部の小規模経営者は、「金と豚さえあれば誰でも強姦できます...法律はそういうものです。」

また、同調査の前月に21.5%の回答者が、感情的または身体的な暴力を受けていたことが明らかになった。 「人生で今まで暴力を経験した女性が33%という国際的な数字と比較しても、これは非常に高い数字だ」と同調査は示している。さらに、家庭外暴力が多いことは、「女性に対する暴力の社会的受容性」を反映している。



移住と階級

ヤンゴンへの移住者は、都市で育った人に比べ、暴力を受けやすいと研究は結論づけた。移住者は一般に、公共の場所における暴力や嫌がらせに対する懸念が高かったと報告している。

同報告書は、移住とパートナーの暴力の多さは結びつけなかった。しかし、多くの移住女性はホステルに住んでおり、あらゆる現場において見知らぬ人から攻撃されることに、他の女性よりも「実質的には攻撃されやすい」と感じている。

移住と、公共の場所でのいじめや嫌がらせなどの暴力に対して高まる懸念は、明確に結びついていると考えられる。

農村部の家庭でも、暴力はあたりまえで珍しくなかった。世界の農村部の女性は、ヤンゴンの女性よりも、男性は暴力が認められていないということに気づいていない可能性が高い。農村部の回答者の間では、男性は「認識を固める」ために訓練を受けなければならず、男性も「頭が回らない」ので、暴力的な行為を許されるべきであるようにされがちだと訴えている。

さらに、彼らの階級も攻撃の受けやすさにおいて深く関わっていることが判明し、貧しい女性の扶養家族は仕事に対して協力的である一方、中産階級の女性のパートナーは、家庭の仕事を忘れると怒り、暴力的になりがちであることが分かった。女性の所得が増加したことで受ける激しい反発は、パキスタンやネパールに比べるとミャンマーでは大幅に減少している。

 

(後編につづく)



ミャンマー ジャンル:
最終更新:2018年06月23日06:03

ミャンマー:アパレル製造を含む児童の危険職業リストを草案

労働・移民・人口省は612日(火)、安全性の理由から児童労働を禁止する職業リストの草案が政府によって作成されたことを発表した。

労働・移民・人口省は、児童労働が禁止となる108職種を含む20産業には、農畜産業、建設業、採石・鉱業、石油・天然ガス事業、運輸業、漁業、アパレル製造業、送配電事業などが含まれると述べた。

工場労働法監督局(FGLLID)のU Nyunt Win局長は、児童労働反対世界デーのイベントで次のように述べた。「児童の人権は議会で議論されてきました。法律が施行されたら、危険職業リストに関するの指針を出す予定です。」

危険職業リストに含まれる職業では、何人も18歳以下の児童を雇うことは禁止されている、と彼は付け加えている。

労働省工場労働法監督局(FGLLID)のU Oakar Thein副局長は、ミャンマーが2013年に「最悪の形態の児童労働条約(1992年)」に批准したため、国際労働機関(ILO)の指示に従い、2015年から危険職業リストの作成を開始したと述べた。

ミャンマーの国際労働機関(ILO)は612日付けの発表で、推定100万人のミャンマーの児童労働者のうち60万人以上は、現在も健康、安全、倫理を害する危険労働に従事していると明らかにした。

「最も優先すべきは、児童を危険労働から遠ざけ、若い労働者の環境をより安全な状態にすることです。」と国際労働機関(ILO)のミャンマー連絡官であるRory Mungoven氏は述べた。

さらに政府は、20182月に児童労働の根絶に関する国際会合を開催した。主要省庁、労働組合、雇用者組合、市民団体の代表・副代表らが参加し、児童労働問題に対する国内措置計画の最終決定と実行を保証した。

U Nyunt Win局長は、労働省が14歳以下の児童が労働すること、または両親や保護者から労働を強いられることを防止してきたと述べている。



ミャンマー ジャンル:
最終更新:2018年06月20日14:01

ミャンマー:Alibabaの進出によりeコマース市場に成長期待(後)

(前編より)



アセアンではなく南アジア向け

Alibabaの真の目的は、Darazの持つ他の市場も開拓することにあるという者もいる。 Darazは、パキスタン、バングラデシュ、スリランカ、ネパール、ミャンマーでビジネスを展開しており、それらの市場の総人口は46,000万人を超える。ミャンマーは、そのうち約10%の割合しかなく、パキスタンやバングラデシュ市場よりもはるかに未発達である。

「我々が察するに、Alibabaは南アジアで開発を推進しようとしていますが、パキスタンやバングラデシュなど南アジアは市場規模の大きさがまだまだ未熟です。」とC2Cや小規模なB2Cサービスに特化する国内のオンラインプラットフォームのBarLoLo.comは指摘した 。

Mandalay国際大学とShinawatra国際大学の講師であるPietro Borsano氏は、Alibabaはアセアン市場に浸透するためにLazada社に投資を重ねる可能性が高いと考えている。一方でDarazは、南アジアへの進出に利用されるのではないかとした。

「この中国ハイテク大手は、すでにアセアン諸国の政府と数多くの契約を締結しており、マレーシアとタイへの進出に大きな野望を抱いています。」と彼は述べた。

この中国企業はバンコクと緊密に協力して、タイの東部にある3つの県‐チョンブリ、ラヨーン、チャチューンサオにまたがる東部経済回廊を開発し、eコマースだけではなく、先駆的な製造、テクノロジー、技術革新の拠点にしようとしている。

「その結果、東南アジア地域全体におけるAlibabaグループの戦略としては、アセアンに軸足を置いた、マレーシアとタイでの事業が中心となっていくと私は確信しています。Alibabaグループは、すべてのアセアン市場がeコマースプラットフォーム導入の初期段階にあると考えていますが、彼らにとってミャンマー市場が発芽期に過ぎないことが容易に想像できます。

「従って私は、Alibabaが大規模なアセアン市場においてLazadaを優先的に取り扱うだろうと予測しています。」とBorsano氏は述べた。



ミャンマー ジャンル:
最終更新:2018年05月30日12:02

ミャンマー:Alibabaの進出によりeコマース市場に成長期待(前)

Alibabaグループは、ミャンマーでeコマースサイトshop.com.mmを運営するパキスタンのオンラインショッピングプラットフォームであるDaraz Groupの買収を完了し、ミャンマーに足がかりを確立した。

この動きは中国のインターネット大手だけでなく、他のライバル企業による多額の投資の始まりとなる可能性を秘めている。それはまた、514日に商務省(MOC)が外資系企業や合弁企業向けに小売・卸売取引を開放し、ミャンマーで製造された商品の売買や、海外からの商品輸入を認めた1週間後のタイミングでもあった。

Alibaba58日に、ドイツの新興投資会社であるRocket Internetが所有するDaraz株を価格非公開で購入した。この買収の前、Daraz社はCDC Group、英国政府系のDevelopment Finance Institution (DFI) Rocket InternetとカタールのテレコムグループであるOoredooの合弁企業であるAsia Pacific Internet Group (APACIG)によって所有されていた。

Alibabaにとって今回のRocket社からの買収は、2年前にシンガポールに本社を置くeコマース企業のLazada社の買収に続き、2件目のディールとなった。



競争の激化

この買収は、特に外資系小売業者に店舗の開設を認めるなど、ミャンマーの電子商取引に転換期をもたらした。

「こうした動きは、ミャンマーにおける電子商取引の収益体制や人々の電子商取引に対する見方を変えていくことになるでしょう。」とRocket Internetでミャンマー、スリランカ、ネパールの元地域統括責任者であったSumit Jasoria氏は述べた。

「この新しい法律はケーキの上のアイシング(砂糖衣)のようなものです。今ではAlibabaはミャンマーに物流・配送会社のネットワークを構築したり、投資したりすることが可能となります。また彼らは今後、自社倉庫の建設や、他のeコマースやデジタルベンチャーを開業することになるかもしれません。」とJasoria氏は続けた。

そしてまた、Alibabaは競争に晒されていくことが予想される。Thilawa特別経済区(SEZ)に拠点を置く物流のパイオニアであるDaizen Myanmarは今年の初めに、国内外の企業に対する保税倉庫サービスの提供を開始した。

eコマース各社は、ミャンマーの急速に成長するインターネット市場に着目している。

先月日本最大の宅配業者であるヤマトグループも、ミャンマーで倉庫や貨物輸送サービスの提供を開始した。ヤマトにとってアセアン地域における貿易と物流の統合が、ミャンマーへの進出するきっかけとなった。

それとは別に、ミャンマーにおける信用情報機関の設立が承認されたこともきっかけとして挙げられる。「適切な信用情報機関があれば、今後クレジットカードの利用が増加することが見込まれます。ミャンマーでshop.com.mmが運営を開始してから3年半ですが、その間にクレジットカードの利用は大幅に増加しています。」とJasoria氏は述べた。

「新しい小売販売法とミャンマー信用情報機関の承認は、より多くの外資系企業にミャンマー市場参入への扉を開くでしょう。」と彼は続けた。

現在、他のeコマースや物流のプレイヤーもこの機に乗じて参入する可能性が高くなっている。「実際、Alibabaや日本、韓国、中国などの大手インターネット企業は、長い間ミャンマーのeコマース市場に熱視線を送り続けてきました。」とJasoria氏は言った。

「長い間、ミャンマー市場に進出しようと目論んできた大企業はいくつもあります。」

ミャンマーのデジタル・イノベーション支援グループである欧州商工会議所の共同会頭を務めるErwin Sikma氏は、「我々は、ほぼすべての人々がスマートフォンを通じて繋がりあうという技術革新の最前線にいます。この新しいデジタル世代にサービスを提供するためには、世代に応じたデジタルサービスと相互作用モデルを開発する必要があります。」と述べた。

「ミャンマーにおけるAlibabaの買収は、彼らがこの新興市場がいかに発展していくかを見届けたいと考えていることの表れです。」とSikma氏は述べた。



(後編につづく)



ミャンマー ジャンル:
最終更新:2018年05月30日06:02

ミャンマー:海外小売業、卸売業者による営業を許可

最新の国際商務省の指令によると、外資企業かつ合弁企業による小売業や卸売業が許可されるようになった。

大手企業グループは、この動きがミャンマーへの投資誘致に向けて、適切なステップを辿っていると認めている。

同省は59日、外資100%の企業、国内外の投資家間による合弁企業も同様に、小売および卸事業を認めた指令25/2018を交付した。

この貿易政策は、同国の経済改革には不可欠であると言える。

同指令で言及された自由化方策は、より多く、より手ごろな、より優れた選択肢を国中の消費者に提供するためにセクター内の競争を促進することであった。

この方策により、同セクターに科学技術や質の良い製品を取り入れるだけでなく、中小企業(SMEs)の成長を促進し、多くの外国投資を誘致し、さらに雇用を創出することができる。

また、「消費者を搾取する代理店同士の不公平な争いを防ぐ」という面でも有効である。

 

キーポイント

この新しい方策により、法律で禁止されているものを除き、国内で製造されたもの、または海外から輸入されたあらゆるタイプの商品の小売および卸売取引が可能になり、国内企業、海外企業、合弁企業はすべて営業を許可された。

また、関連する規制に基づき、すべての州と地域のすべての町で小売および卸売業を行うことが認められた。

ただ、海外企業や合弁企業は、ミニマーケット、コンビニエンスストアなどの、床面積929平方メートル以下の小売店を運営することは認められていない。

また、貿易業における全ての企業は、輸入税と配布税を支払わなければならない。



最低資本金

小売業および卸売業を営業する外資100%の企業の最低資本金額は、それぞれ300万米ドルおよび500万米ドルである。

地元投資家が少なくとも20%の自己資本を所有する合弁企業の場合、小売、卸売業に必要な最小資本はそれぞれ70万ドルおよび200万ドルとなる。

それ以外の合弁企業の場合は、外資100%企業が定める条件によって規制される。

すべての資本要件には賃貸料が除外されるが、国内事業は除外されない。

 

登録

資本が70万米ドル未満である完全な国内資本の企業を除き、すべての企業は、このセクターに事業登録をするため、商工省に申請する必要がある。

必要な書類には、会社の登録、ミャンマー投資委員会からの承認、関連する町または地域開発委員会からの承認、販売および配布される製品の詳細リスト、事業計画および投資金額の一覧が含まれる。

初期投資額70万米ドル以上の既存の国内企業は、59日以降150日以内に同省に登録しなければならない。

登録された事業者が新支店の開設する場合、その90日前に省庁に通知する必要がある。

 

国内投資の誘致

ミャンマー英国商工会議所の最高経営責任者であるChloe Taylorは、この方針によって、ミャンマーで拡大しようとしている英国の小売業者が奨励されるだろうと述べた。

「英国商工会議所は、小売および卸売業の外国投資を招く最近の発表を歓迎します。」

同所は、貿易や業務サービスを通じ、ミャンマーでのブランドの開発においてパートナーシップを推進するために、ミャンマーの地場企業に評判の良い英国ブランドを導入した。

「高品質の英国ブランドを惹きつけ、さらにミャンマーでの投資を誘致するだろう」とコメントし、さらに、「TopshopMiss SelfridgesMarks and SpencerJohn LewisH&Mの経営を担うArcadia Groupなどの有名英国ブランドによる小売業の導入は、ミャンマーの経済にとって極めて重要である。」と付け加えた。

欧州議会もこの方策を称えた。

「私はこの改革をよろこんで受け入れ、この規制改革がもたらすとても大きな機会を待ち望む欧州の投資家に肯定的なシグナルを送ります。この改革によって、消費者物価を下げる市場競争を招き、さらなる雇用を創出することになるだろう」と、ミャンマーの欧州商工会議所のエグゼクティブディレクターであるFilip Lauwerysen氏は指摘した。



ミャンマー産業協会のU Aung Thein議長は、外国企業が市場に参入するにつれ、競争が激化し、地場企業はそのために準備する必要があると指摘した。

この指令に先立ち、省庁は前もって、肥料、種子、農薬、病院機器、グローバル企業向けの建設資材の取引を行っていた、とKelvin Chia Yangon Ltd.は伝える。



ミャンマー ジャンル:
最終更新:2018年05月26日06:01

このページのトップへ戻る