インドシナニュース

ベトナム:米中貿易戦争におけるファッション製造の勝者

Fitch Groupの調査機関は、ベトナムのアパレル業界が現在進行中の米中貿易戦争と、それに続く米国小売業者の多角化戦略から、大きな恩恵を受けると予測している。

 

中国への発注は減少傾向

マクロ調査会社Fitch Solutionsによると、昨年米国に輸入されたアパレル製品・履物製品全体の38%を中国が占め、中国は米国のアパレル製品輸入の主要な供給国となっている。しかし、米国の繊維サプライチェーンにおける中国の市場シェアは、2010年に米国のアパレル製品・履物の輸入のほぼ半分(48%)を占めて以来、着実に減少している。中国の賃金上昇は、他の主要繊維生産国で見られる労働コストの低下とともに、この減少傾向の主な要因となっている。

2019年第1四半期の中国のアパレルや履物の対米輸入は、前年同期比1%減少し全体の34.5%となっており、米中貿易戦争がこの傾向を加速させている。

2018年半ば以降、中国から米国へのアパレル輸入に関税がかかるリスクは存在していたが、2019年6月に日本で開催されたG20サミットにおいて、ドナルド・トランプ大統領が、アパレル・履物を含む中国からの輸入品3000億米ドルに関税を課す動きは保留されていると発言したことにより、その脅威は減少したように見えた。しかし8月2日、トランプ大統領は、中国からの3000億米ドル相当の輸入品について、9月1日から10%の課税を実施すると発表した。10%の関税率は当初予定の25%よりも低いが、関税自体は撤廃されない。また、トランプ大統領は関税率を25%以上に引き上げる可能性があると警告した。

 

米国小売業者の継続的な多角化戦略

Fitch SolutionsのアナリストらはVOV Onlineに対し、米国の大手ファッション小売業者はここ数年で中国へのサプライチェーン関与を着実に減らしてきているが、貿易戦争のリスクが顕著になってきていることから、こうした関係性の削減が緊急性を増していると語った。

アナリストらは、予定されている10%の関税引き上げとさらなる関税引き上げの脅威を考慮すると、米国のファッション小売業者が調達先を見直し、中国との接触機会をさらに減らし、既存の多角化スケジュールを加速させる可能性を見越している。

例えば、Under Armourは中国から調達する製品割合を、2018年の18%から2023年までに7%に削減する計画だと述べている。米国のもう一つの大手ファッション小売業者GAPは、サプライチェーンの多様化を進めている。2016年には、同社製品の25%が中国で製造されていたが、2019年には21%にまで縮小した。

「私たちはここ数年中国からの調達を減らしてきており、今後も責任を持ってこれを続けていきます。」と、2019年6月に同社の社長兼CEOであるArt Peck氏は述べている。

米国小売業者の調達多角化戦略は、既に構築を進めている製造ハブからの生産を強化することに焦点を当てる。そうすれば、小売業者は現在のネットワークを活用し、製造規制、労働コスト、物流に関する既存のノウハウから利益を得ることができる。

Fitch Solutions は、Gapを例に挙げ、同社が中国への依存度を下げるための多角化オプションには、ベトナム、インド、インドネシアが含まれており、2019年4月時点で外注先としてそれぞれ20%、14%、9%を占めることを強調した。

 

ベトナムが最大の受益国に

ベトナムは、多角化プロセスの最大の受益者となると見られる。ベトナムが米国のアパレル・履物輸入全体に占める割合は、2001年の0.2%から2018年には16.5%へと急増し、第2位となった。

ベトナムが繊維製造大国に変わるにあたり、中国と比較した安価な労働力が助けになってきた(ベトナムの2017年の最低賃金水準は160.7米ドルで、中国の311.5米ドルを大きく下回っている)。ベトナムは米国小売業者にとって中国に次ぐ第2位の調達先であり、多くのファッション企業がすでに繊維工場を建築しているため、ベトナムは明らかな多角化の選択肢となっている。2019年の第1四半期のデータによれば、ベトナムからの米国の衣類・履物の輸入が前年比で13%増加し、米国のファッション輸入に占める割合が17.6%に上昇するなど、この見方が広がり始めていることを示している。

米国のファッション小売業者がすでに調達拠点を持っている他の国々でも、はるかに小規模ではあるが、米国からの注文が増加している。

Fitch Solutionsのアナリストは、米国の繊維製品の調達先上位20カ国について、2001-18年に米国のファッション輸入における役割が顕在化した国々、2019年の第1四半期には年間需要の増加が見られる国々を注意深く調査している。このデータに基づくと、中国の繊維工場から離れて米国小売業者が多様化し、ベトナムが他の国とともに最も恩恵を受けることになるとアナリストらは考えている。

 

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最終更新:2019年08月13日06:11

ベトナム:アパレル輸出における受注不足の懸念

受注不足が拡大すれば、2019年下半期のアパレル部門の輸出増加率が11%に届かなくなる恐れがあり、通年の輸出目標達成が危うくなる。

繊維・アパレル企業の大半は、今年の第3四半期までの輸出受注を確保している。アパレル生産企業My AnhTu Thi Bich Loc社長によると、同社は2019年、過去と比較しさまざまな困難に直面したという。これは、輸入業者からの発注によるMy Anh社の出荷数が前年比で30%も激減したことからも分かる。

アパレル製品の輸出価格は横ばいで推移しているが、輸入原材料価格の上昇に伴う投入コストの上昇が、アパレル企業に打撃を与えている。

「アパレル部門全体で注文不足が起きており、ほとんどの国内企業において獲得できた注文合計は、昨年同期の70%に過ぎません」 とベトナム繊維協会のTruong Van Cam事務局長は述べる。また、今年上半期には繊維などの国内販売が不振に陥り、関連資材の輸出額は前年同期比で0.29%減少した。これらの要因により、通年輸出目標である400億米ドルを達成できない恐れが生じている。Cam事務局長は、同部門の業績が悪化したのは、米中貿易摩擦が続いているためだとしている。

国内での繊維生産は貿易戦争で最も打撃を受け、中国への繊維輸出は急減した。ベトナムはかつて年間約220万トンの繊維を生産し、150万トンもの量が海外に出荷される。そのうち60%は中国向けである。今年上半期の中国への繊維輸出は、前年比1.1%増にとどまった。

米国政府が課した関税への対応として、中国は輸出促進のために大幅な人民元の切り下げを行っているが、ベトナムドンは安定している。これにより、ベトナムから中国へのアパレル製品や周辺素材の輸出が割高になり、国内産業が不利になっている。

ベトナムが締結した自由貿易協定(FTA)の影響も懸念される。外資系企業は、FTAから生じる機会はまだ発現していないと考えている。つまり、アパレル部門の輸出が急増することは期待できない。これは、外国のパートナー企業が輸入をベトナムから他国に移動させざるを得なくなり、国内の衣料品会社が直面している注文不足の原因となっている。

Cam事務局長は、2019年の輸出目標を達成するためには、ベトナム企業による成長加速の努力を最大限しなければならないと強調した。特に、400億米ドルの輸出目標を達成するには、2019年後半に少なくとも11%の輸出増加率を達成しなければならない。しかし、これは簡単なことではないと彼は言う。

ベトナム企業は、年内生産を維持するため、さらに積極的な受注活動を行うべきだろう。FTAで定められた原産地規則を満たすためには、生産チェーンを構築するためにパートナー企業と提携することが望ましい。またCam事務局長は、海外からの長期的な受注を確保するためにも、ベトナム企業はラベルにおける要件を厳格に順守し、その認証方法を模索するよう求めている。



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最終更新:2019年08月01日05:46

ベトナム:世界最大の手袋メーカー、来年新工場を建設

マレーシアのTop Gloveは来年ベトナムで衛生手袋の急増する需要を満たすためにその最初の工場を開く計画。

世界最大の手袋メーカーは、新工場建設に2450万米ドルを投じ、年間40億点のニトリル手袋を生産する計画と日経アジアレビューは報じた。

Top GloveLim Wee Chai会長兼創設者は、この工場は工業団地内の20エーカー以上の土地に建設されるとNew Strait Timesに語った。

同社のKim Meow Lee社長は、マレーシアの2019Invest Malaysia及びThe Star紙に対して、工場建設はすでに開始され、2020年の第1四半期には生産が開始されるだろうと語った。

Top Gloveは、時価総額が30億米ドル強で、昨年度の報告では、売上は105000万米ドルで、利益は1570万米ドルに上る。

Top Gloveでは、来年末までに、現在の648の製品ラインが872まで増え、2017年には490億点、昨年は630億点だった生産能力は832億に達するとみている。

「私たちは、毎年少なくとも1つか2つの新工場を建設し、合併や買収、および関連事業における合弁事業の機会も引き続き活用する予定です」とLim会長は日経との面談で語り、毎年約1億米ドルが拡張と自動化に充てられると付け加えた。



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最終更新:2019年07月31日20:39

ベトナム:小売業者がM&A取引に関与する場合

1週間の交渉の後、ベトナム企業が有名な外国の小売ブランドを買収したというニュースに先週、小売業界は沸いた。

 

Auchan Retail Vietnam6月、Auchanスーパーマーケットチェーン全体を正式にベトナム最大の小売業者の1つであるSaigon Co-opに譲渡した。

ベトナムの小売業者が外国ブランドを買収したのはこれが初めて。これは、小売市場におけるベトナム企業の地位を示している。

譲渡契約は、Saigon Co-opが支払った価格が最高入札価格を提示した候補者よりも最大20%低いことを示した。

Saigon Co-opDiep Dung会長は、フランスのパートナーがSaigon Co-opの経験、能力、名声を高く評価しており、自信を持っていると述べた。

Saigon Co-opの手に渡る前に、6月上旬にAuchanはベトナムの18のスーパーマーケットのうち15を閉鎖し、ここで4年間の操業を終了した。

Auchanは閉鎖の理由を業績不十分と説明した。同社はベトナムに参入して以来損失を被っており、2018年の売上高はわずか4500万米ドルのみだった。

Auchan2015年のベトナム市場参入時、世界で最も急成長している市場の1つで繁栄するという大きな野心をいだいていた。同社は住宅街でスーパーマーケットを建設するために企業や不動産グループと協力関係を結んだ。

同社は、ベトナムに500万米ドルを投資して300のスーパーマーケットや店を開くことを計画していた。しかし、実際には3年間の操業後、ベトナムを去らなければならなかった。

Auchanを引き継いだ後、Saigon Co-opは小売店舗網を再構築することを計画している。閉鎖されたホーチミン市、ハノイ、タイニン省のAuchanスーパーマーケットは、CoopmartCoopXtraFInelifeなどのSaigon Co-opブランドで営業を再開する。

ホーチミン市第7区に2店舗、第1区に1店舗を含む3店舗のAuchanスーパーマーケットについて、Saigon Co-op20202月まで現状の運営体制を維持する。Auchanブランドを継続するかどうかは20202月以降に決定する。

過去には、特にタイの小売グループがBig CMetroを買収した後、ベトナムの小売市場は大手外資系企業によって支配されると考えられていた。

しかし、今は事情が異なる。Saigon Co-opによるAuchanの買収は、外国のコングロマリットだけが企業を引き継ぐことができるわけではないことを示した。

2つの大きなベトナムのグループ、Saigon Co-opVingroupが存在することで、小売市場は外資と現地系小売チェーンの間でバランスが取れているとアナリストらは評している。

M&Aは、市場を発展させるためのツールとして企業によって考えられている。たとえば、MAを通じてVingroupは小売市場に参入した。2014年にVingroupは、Ocean Retailの株式の70%を5700億ベトナムドンで取得後、初めて小売市場に参入した。

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最終更新:2019年07月25日22:31

ベトナム:国内企業がインド国際シルクフェアに参加

715日にニューデリーで開かれた第7回インド国際シルク見本市に、中部高地のラムドン省のベトナム企業2社が展示している。

 

120社のインドの大手生産者と250社を超える国際企業が集まる3日間のイベントに参加して、彼らは自国の伝統的な絹製品を宣伝するための協力の機会とパートナーシップを探している。

ラムドンの絹生産は、何年もの間忘却された後、最近盛んになった。1997年から2017年にかけて、省全体で500トンの絹糸と180万メートルの絹糸が生産された。現在は年間1600トンの絹糸を生産している。

インドのシルク輸出促進協議会が主催するフェアでは、ビジネスマッチングイベント、ファッションショー、セミナーも開催される。

1万人の来場者を集め、参加企業が2000万米ドル以上の収益を上げることが期待されている。

インドは世界第2位の絹生産国であり、地元の農村地域には約800万人の職人が住んでいる。

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最終更新:2019年07月24日17:30

ベトナム:国内アパレルメーカー、第1四半期、注文不足に直面

国内アパレルメーカーはこれまでのところ2018年より受注が少なく、注文の不足がより一般的になりつつある、と719日にハノイで開催されたベトナム繊維協会(VITAS)による記者会見で発表された。

 

2019年前半の受注数は、前年同期の70%に相当した、とTruong Van Cam副社長は述べた。

アパレル業界の成長率は6月末までで9%に達しておらず、今年の輸出額目標400億米ドル達成するには、下半期でに1112%拡大する必要がある。

インドやインドネシアのような他の主要な繊維およびアパレル生産国も同様の状況に直面している。一方、輸入関税や品質検査などのコスト削減や貿易障壁の高まりも同様である。ベトナム企業も例外ではないと言う。

Cam副社長は、諸外国では、国内輸出業者を支援するために、例えば、所得税や輸入衣料品に対する関税の引き下げ、通貨の切り下げなど、いくつかの措置を講じていると述べた。

現在は、ジャケット、スーツ、ウィンタースポーツウェアのような製品の高付加価値注文生産のための時期なので、下半期の状況の改善を望んでいる。

受注を増やすためには、国内生産者はバイヤーの要求を厳守し、労働者の権利を守らなければならないとVITAS副事務総長のNguyen Thi Hong Anh氏は述べた。

VITASによると、繊維産業は2019年上半期の輸出で前年同期比8.61%増の約180億米ドルを稼いだ。この数字には、それぞれ147.2億米ドル相当のアパレル製品と10.2億米ドル相当の布地が含まれており、それぞれ8.71%、29.9%増加している。

米国は依然として72.2億米ドル相当の繊維製品とアパレル製品を輸入した最大の買い手であり、前年同期比で12.84%の増加となった。それに続いて、環太平洋パートナーシップ協定(CPTPP)の加盟国(25.7億米ドル、11.13%増)、欧州連合(20.5億ドル、10.46%増)、および韓国(13.7億米ドル、5.59%増)が続いた。



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最終更新:2019年07月23日12:02

ベトナム:ファッション業界に有益な貿易戦争(後)

(前編より)

 

貿易戦争の恩恵を受けるにふさわしい国

ベトナムとバングラデシュは衣料品製造の中心地として優位にあり、貿易戦争の影響を受けている衣料品小売業者が生産を中国から撤退させることから、自明な選択肢となるだろう。

実際、中国に次いでこれら2国は世界最大の衣料品輸出国である。

Trade Mapのデータによると、2018年の世界の衣料品輸出はベトナムで303億米ドル、バングラデシュで369億米ドルに達した。これは、同年に157億米ドルに達したインドなど、この地域の他の衣料品輸出国よりも突出した数値だ。

ファーストリテイリングがベトナムとバングラディシュでサプライチェーンを拡大するのは、現地のサプライヤーとの既存の関係をすでに育んでいるため、理にかなった動きだ。フィッチ・ソリューションズは、現在進行中の貿易戦争がなくても、小売業者がファッションソーシングのニーズを中国以外に目を向け始めている3つの理由を強調した。

まず、南アジア・東南アジアでの低賃金により、貿易戦争が始まるずっと以前から多くの小売業者が中国での生産水準を下げたことから、コストの低さは明白な理由である。2019年のNational Sourcesによると、ベトナムとバングラデシュの最低賃金は、それぞれ125180米ドルと95米ドルであり、中国の250300米ドルよりはるかに低い。

次に、ベトナムとバングラデシュの両国は、主要な衣料市場への特恵的な貿易アクセスを享受している。例えば、ベトナムはEUと自由貿易協定を締結すると予想されており、これは衣料品と履物の輸出産業に大幅な機会増加をもたらし、税金は0%に下がる見込みである。加えて、ベトナムの繊維部門は、環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(CPTPP)の加盟国へのアクセスからも恩恵を受けるであろう。

また、両国の繊維製造部門は、ファッション産業の供給源として他国からの関心の高まりを支えている。ベトナム繊維協会(VITAS)は、2019年は前年に続き400億米ドルの輸出売上高という産業目標を設定し、これを達成するために285万人の労働者の所得を増加させると述べた。一方、バングラデシュはインフラ投資を行っており、合計100の経済特区を設立している。バングラデシュ政府は、衣料メーカーが最新の国家予算では生産コストの上昇をカバーできないと強調したことを受け、輸出補助金を増額するとみられている。

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最終更新:2019年07月01日12:02

ベトナム:ファッション業界に有益な貿易戦争(前)

フィッチ・ソリューションズのアナリストによれば、米中貿易戦争が激化し、中国からの課税対象輸入品が3000億米ドル増加するという脅威の中、ファッション部門は多大なリスクにさらされていることから、ベトナムとバングラデシュが代替調達国となり利益を得ると予想されている。ベトナムとバングラデシュは衣料品製造の中心地として優位にあり、貿易戦争の影響を受けている衣料品小売業者が生産を中国から撤退させることから、自明な調達先となるだろう。

米国のドナルド・トランプ大統領は最近、中国から米国への輸入品3000億米ドルに対して新たな関税を課すと脅しをかけた。主に工業・商業製品を対象としたこれまでの一連の関税とは異なり、今回は中国からの米国へのすべての輸入品を対象とし、玩具、履物、衣料などの消費財に打撃を与えると予想されている。

フィッチ・グループのマクロ調査部門であるフィッチ・ソリューションズは、55日、ドナルド・トランプ大統領が中国製品の関税を10%から25%に引き上げ、2000億米ドル相当に引き上げると発表したことを指摘した。これに対して中国は、600億米ドルの米国製品に525%の関税を課すことで対応した。

全米小売連盟(NRF)の調査によると、この脅威にさらされている3000億米ドルの関税によって米国の消費者は、衣料品(44億米ドル)、履物(25億米ドル)、玩具(37億米ドル)、家庭用電化製品(16億米ドル)において、毎年122億米ドルの追加料金を支払うことになる。現在、完成品としての衣料品と履物はリストから除外されているが、もしトランプ大統領が3000億米ドル相当の中国製品の関税を引き上げるという脅しを実行に移せば、消費者への影響はすぐに顕在化するだろう。米国は衣料品や履物の中国市場への依存度が高く、輸入品のほぼ40%を中国が占めている。2018年の中国製衣料・履物の米国輸入は前年比1%増の441億米ドルに達した。履物業界だけを見ても、米国は履物全体の53%を中国から輸入している。

 

衣料・履物メーカーの利益

米国企業は既に中国への依存度を減らし、調達元となる新たな市場を探すことで、既知の計画的な関税とサプライチェーンへの影響に対応している。

例えば、Crocs Internationalは米国市場向け商品の中国における生産量を減らし、Ralph LaurenUniqloは中国以外の生産国を探すためサプライチェーンを多様化し始めた。

フィッチ・ソリューションズのアナリストは、UniqloJ Brandなどのブランドを所有するファーストリテイリング社が、貿易戦争が同社の米国事業に及ぼす影響を緩和しようとしていることを明らかにした。ファーストリテイリングは、中国から米国に輸出されている衣料品の生産を、バングラデシュやベトナムなどの南アジアや東南アジア諸国に依存する方向で検討を始める戦略を進めている。米国はファーストリテイリングにとって重要な市場になりつつあり、同社は(関税導入の自明な結果としての)価格上昇が米国消費者の購買行動に与える悪影響を避けようとしている。ファーストリテイリングは、米国市場におけるUniqloの店舗数をほぼ倍増させ、20148月末の25店舗から2019年には52店舗と成長を遂げている。その結果、米国は、Uniqloにとって北米および西欧での最大の市場となりつつある。ファーストリテイリングはベトナム・バングラデシュ市場を、インドネシアと併せて、同社製品の調達先として認識している。ベトナムやバングラデシュへの依存度を高めることは、既に現地工場との関係があるため戦略的にも意味があり、新たな生産市場を見つけるよりも関係強化と容易になる。実際、ファーストリテイリングはすでにベトナムからの調達を増加させており、ベトナムのサプライヤーの数は20172月から20182月の間に40%増加している。

 

(後編につづく)

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最終更新:2019年07月01日06:00

ベトナム:スーパーマーケット、自社ブランド製品を開発

スーパーマーケットは自社ブランド製品を開発するため、生産企業に発注し始めており、企業や消費者はその恩恵を受けている。

ハノイに本拠を置くスーパーマーケット向け製品製造企業の1つであるAn Thanh Production and Trading Co.,Ltd.Nguyen Mai Ngoc代表は、その最大の利点は需要を心配せずに機械、設備、工場の生産能力を最大限に活用できることだとと述べた。これにより、企業は生産拡大が促進された、とNgoc氏は述べた。

商工省の国内市場部門の副局長Le Viet Nga氏は、スーパーマーケットが自社ブランド製品を提供することで、顧客は安価な商品を享受できるようになり、製造企業はより多く受注するようになったと述べた。

ベトナム小売協会のDinh Thi My Loan会長は、スーパーマーケットの自社ブランド製品の大部分は低品質または中程度の製品であるため、主に中小企業の製品と競合していると述べた。

この競争は、小規模企業がデザインの革新と製品の多様化、ならびに消費者を引き付けるための製品品質の向上を奨励しているとLoan会長は述べた。

ハノイ貿易公社(Hapro)のNguyen Tien Vuong取締役副社長は、スーパーマーケットブランドの製品開発は、仲介者を排除し、消費者により多くの選択肢を与えることができる、製造会社と小売業者の間の直接協力によって生まれるものである、と述べたと「都市経済(Kinh te do thi)」紙は報じている。

HaproスーパーマーケットはHapro加盟企業が製造した自社ブランドのハム、ソーセージ、ワインを販売している、と同氏は述べた。これにより企業は生産能力を向上させ、競争から保護し、サプライヤーに割引する必要がないため収益を増やすことができる。これらの自社ブランド製品は、同じ製品と同じくらいの品質だが販売価格がそれらよりも安いため、消費者の注目を集めている。

Ha Dong Co.opmart社代表取締役社長のNguyen Thi Kim Dung氏は、スーパーマーケットには流通チャネルがあり広告にあまり費用を掛けないため、スーパーマーケットブランドの製品は安い、と述べた。

安い価格は消費者により多くの選択肢を与える一方、小売業者は消費者の好み、傾向および支出レベルを心得ているので、彼らは投資されるべき製品を理解している。

ハノイでは、VinmartCo.opmartHaproBig Cなどのほとんどの主要スーパーマーケットが、多くの自社ブランド製品を販売している。

Co.opmart2007年に自社ブランド製品の提供を開始し、これまでのところ、食品から家電製品までの必須消費財に焦点を当て、約500の自社商品をスーパーマーケットシステムに導入している。

201812月から、Saigon Co.op社は、顧客に自社ブランド製品を提供するために、人気商品からハイエンド商品にまでおよぶスーパーマーケットブランド自社製品を発表した。

2015年、VingroupVietGAPおよびGlobal GAP基準に従って農産物を生産しているVinEcoの農業部門に投資した。

これまでのところ、VinEcoVinMartスーパーマーケットやVinMartストアでの販売のために何千トンものクリーンな農産物を生産してきた。

Big Cは、菓子類、筆記用紙、洗剤などのスーパーブランド製品を販売している。

一方、2016年以降、ロッテマートのスーパーマーケットシステムは、家庭用品、ファッション、電子機器から必需品まで、1000を超えるアイテムを含むスーパーブランド商品をChoice Lとして提供し始めた。



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最終更新:2019年06月27日06:04

ベトナム:米国拠点のアパレル企業Hanes Brands、生産拡大の意向

米国拠点のベーシックアパレル世界最大のマーケティング会社の最大子会社の1つであるHanes Brands Vietnamは、ベトナムでの工場数の拡大と生産規模の拡大を計画している、と同グループのJerry Cook副社長は述べた。

彼が最近ベトナムで開催されたTrinh Dinh Dung副首相との会談で発表した報告によると、Hanes Brands Vietnam2007年に設立され、主にブラジャー、パンティー、下着、靴下、Tシャツを米国、カナダ、日本、オーストラリア、中国に輸出している。

Hanes Brands Vietnamは、ベトナムに7つの工場を運営し、約12000人の労働者を擁し、世界全体の同グループの生産高の26%を生産している。

2012年、同社は35千万番目の製品を出荷し、世界で最も過酷な市場の1つである日本への輸出を開始した。2015年には同社はヨーロッパにも進出。2017年、Hanes Brands Vietnamは、裁断工場を開設して、サプライチェーンを完成、オーストラリアでの市場拡大に向かった。

昨年、HanesBrands Vietnamの輸出売上高は4億米ドルと推定されている。



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最終更新:2019年06月24日12:38

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