インドシナニュース

ベトナム:人手不足への取り組み(後)

(前編より)

 

トレーニングは基本

専門家は、EVFTAが実施されるにつれて、有資格者の不足はますます深刻になるだろうと主張している。この問題に取り組むためには、トレーニングが解決策になるかもしれない。

十分な熟練労働者を得るために、一部の企業や企業団体は、独自の労働力を訓練したり、大学と協力したりする必要がある。

ベトナム繊維協会のTruong Van Cam事務局長は、繊維・アパレル分野の支援産業や材料生産を発展させるためには、技術に加えて人材が重要課題だと述べている。一部の企業は、要件を満たす能力のある熟練労働力を見つけることができず失敗している。

「だからこそ、私たちの協会は大学と協力してこの問題を解決してきました。」とCam氏は言う。「しかし、需要を満たす訓練機関はほとんどないので、染色は解決しづらい難問です。」と付け加えている。

繊維や衣料品と同様に、木工産業は、欧州市場への輸出を強化し、関税の引き下げにより低価格でイタリア、ドイツ、スペインなどの国々からの高品質の機械を輸入することができるため、EVFTAの恩恵を受けると考えられている。

ホーチミン市の手工芸・木材産業協会(HAWA)Nguyen Quoc Khanh会長によると、新たな技術投資は、機器を使用し新しい環境で働くことができる応募者の需要にすぐに拍車をかけるだろう。HAWAは労働者のスキルを磨くためにトレーニングプログラムを実施しているとKhanh氏は言っている。これらの取り組みを共同で行うことができれば、新しい技術波の需要を満たすことは容易になるだろう。

実際には、企業は自らの労働力を訓練したり、適切なトレーニングカリキュラムを考え出す大学と協力したりすることは、ベトナムのみならず世界各国でも追求されている新しいアプローチである。

米国に拠点を置く人材紹介サービスManpower Groupが実施した調査によると、人材が非常にまれになり、企業が人材を育成する必要がなくなっている。2011年には、雇用主の21%が労働力スキルをアップグレードする必要があった。この率は現在54%に急上昇し、来年は84%に上昇すると予測されている。

独自の労働力を構築し、そのスキルを向上させることは、多くの雇用主の一般的なアプローチだと、Manpower Groupベトナム・タイ・中東のCEOである Simon Matthews氏は言う。望んでいる必要なスキルで新入社員を育成するには、雇用主は学習能力に重点を置かなければならない。

労働市場のためのトレーニングに民間セクターの参加で、一方で教育セクターが市場需要を満たすのに役立ち、他方でトレーニング機関からの卒業生のための算出を確保するのに役立つ。しかし、ベトナムの職業訓練制度は、資本やメカニズムの結果として依然として困難に直面している。同時に、学校と一緒に研修に従事する企業は、依然としてインセンティブを待っている。

「職業訓練の活動を後押しするインセンティブが必要です。インセンティブは、税金の軽減または合理化された管理手順の形で行うことができます。」とMinh氏は言う。Minh氏はさらに次の例を挙げてポイントを明らかにしている。外資系企業が中核事業ではない新しい事業を開始する場合、新しい事業が新しい取引であるかどうかという質問に答えることが求められることがよくある。さらに、登録手順はまだ不明である。

「関係当局が適切な法的枠組みを持つことを願っています。」とMinh氏は言う。

EuroCham副議長はまた、民間部門と公共部門の間でもっと対話が必要であることを示唆している。これらの会談は、国家レベルと地方レベルの2つの形態で行うことができると彼は言っている。異なる国の企業は、設備投資の流れに応じて、人事に対するニーズが異なる場合がある。



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最終更新:2019年11月15日15:01

ベトナム:人手不足への取り組み(前)

EU-ベトナム自由貿易協定(EVFTA)は、ベトナムがより多くの雇用機会を創出し、労働力の質を向上させる手助けをする構えである。しかし、この先の道のりは本当に厳しい。

EuroChamNguyen Hai Minh副会長は、EVFTAで規定されている厳格な原産地規則は、世界的なバリューチェーンを何とか変えるだろうと言っている。繊維・アパレル製品、履物、エレクトロニクスなどのサプライチェーンに関わる多くの企業は、EUへの輸出で関税の優位性を享受するために、生産施設をベトナムに移転する可能性がある。さらに、貿易協定は、投資保護協定(IPA)と共に、欧州企業、特に中小企業がベトナムでの投資決定に対する信頼を高めるのに役立つだろう。

例えば、EVFTAの署名で最大の利益を得ているとみなされる繊維・アパレル産業がある。ベトナムの繊維・アパレル部門は、バリューチェーンで最も低い付加価値を得る下請け業務を主に行っているため、アクセサリー、織物、染色など部門関連の国内支援産業は弱く、よって必要な製品が国に輸入されなければならない。一方、EVFTAは原産地規則に非常に厳重な規制を課している。関税インセンティブを享受するには、企業はサプライチェーン施設をベトナムに移転する必要がある。

これらの機会を得るためには、繊維・アパレル業界は、より包括的な発展を期待しなければならない。その結果、業界の持続可能な競争力は、安価な労働力だけでなく、近代的で柔軟性の高い生産チェーン、または繊維や布を生産する能力に依存する必要がある。言い換えれば、業界はより高い現地調達率を達成するために努力しなければならない。

「労働供給に対する需要が高いほど、新しい状況における労働の質の変化を引き起こすでしょう。これは経済にとって難しい問題です。」とMinh氏は言っている。

Piaggioグループのアジア太平洋人事責任者でEuroChamのメンバーでもあるPham Hong Quan氏は、ベトナムの労働の質は今のところ良くなっているが、今後さらなる改善のために多くのことをしなければならないと主張している。

「人材育成は短期主義で見られてきました。企業のリーダーシップスキルは、一般的にそれほど良いものではありません。また、ベビーブームの時代に多くの労働者が生まれたため、ITのアクセシビリティやアプリケーション能力は限られています。」とQuan氏は言っている。

一方、労働者が新しいスキルを得る能力は、地元の予備労働力のもう一つの弱点であるとQuan氏は言う。何故なら、彼らが世界の企業界で何が行われるかではなく、主に個人的な経験を頼りにして解決策を見つけるために問題を分析し評価するからである。

EuroChamによれば、ヨーロッパ企業が労働力を期待することと、後者が実際に何ができるかということとの間には、かなり大きなギャップが見られるという。資格を持つ人材不足は、ベトナムの労働市場が直面するもう一つの欠点である。

Minh氏は、ヨーロッパの企業が労働者の募集に厳しい規制を課していると付け加えている。最も一般的な基準には、専門的なスキル、経験、能力と外国語能力が含まれている。コミュニケーションスキル、プレッシャーや柔軟性の元で働く能力などのソフト面のスキルもヨーロッパの雇用者に求められている。

ベトナムの熟練労働力不足は、欧州企業のみならず、全国企業にも当てはまる。ベトナム商工会議所(VCCI)が実施した調査プロジェクトによると、世論調査を受けた企業の55%が、高いスキルを持つ人材を採用するのが難しいと回答している。別の調査では、回答者の85%が上級管理職の採用は本当に厳しい問題であると主張している。

「このような労働市場の質は、特にインダストリー4.0において、今後の経済における労働力の原動力にはなることができない。」とVCCIVu Tien Loc会長は言っている。





(後編につづく)



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最終更新:2019年11月15日13:55

ベトナム:多くの地元ファッションブランドが忘れ去られる(後)

(前編より)

 

ベトナムファッションはどうなるのか

Vascaraの買収に先立ち、日本のファッション小売業者Stripe Internationalは、女性向けファッションブランドNEMを保有するNEM Fashion Companyの株式を2年前に取得している。昨年末には、2011年に設立されたオフィスファッションブランドElise FashionStripeを投資家として受け入れた。

一方、NinomaxxN&MBlue ExchangePT 2000Viet ThyHa GattiniSẽnoritaといったかつて人気のあったファッションチェーンは、店舗数が激減し、ビジネスのやり方を変えてなんとか生き残っているようだ。

現在、IVY ModaCanifaHnossなど、市場にかなり多くの店舗を持つベトナムブランドはまだある。残りは若いデザイナーが所有する一連の小さなブランドだ。このように市場は非常に細分化されており、消費者が容易に認識できる大きなブランドがないと言われている。1億以上の人口、莫大な購買力、そして年間20%以上の成長率が見込まれる非常に潜在的な市場にとって、これはかなり厳しい現実である。

しかしCo Hue Anh氏によると、このような市場状況は、業界のプレーヤーが市場シェアを獲得する競争機会を開くものだという。問題の核心は、顧客を理解し、技術の適用方法を知ることである。「ここでいう技術とは、顧客の購買行動やトレンドを分析し、適切な商品企画を立案することです。それに、いつ購買行動を後押しするかを知ることも不可欠です」とHue Anh氏は述べた。

また彼女は、ファッションチェーン各社は、バッグや靴と同じように、それぞれ独自の「エコシステム」を持たなければならないと付け加えた。これは、顧客を引き付け、運用コスト(施設・職員)の問題を解決するための効果的な方法である。JunoHnossEva de Evaを傘下に持つSeedcomNEMVascaraの両方を保有したStripe Internationalなど、投資家がさまざまなファッションブランドを獲得する理由はここにある。

Thanh氏によると、熾烈な競争が続く現在では、ファッションブランドはキャッシュフローを確保するため在庫に特に注意を払いながら、効率的にコストを管理しなければならないという。大量生産時代は終わりを告げ、代わりに、個別のデザインの詳細(サイズ、色)を設計し、絶えず新しいコレクションを立ち上げるべきとのこと。

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最終更新:2019年10月31日12:02

ベトナム:多くの地元ファッションブランドが忘れ去られる(前)

ブランドVascaraを持つGlobal Fashion社は、日本のパートナーに株の大半を売却した。この売却は、現在外国人が手中にしているベトナムファッション業界のプレーヤーのリストをさらに拡大した。しかし業界の専門家は、ベトナム企業が現在の状況で生き残り発展するためには、それは避けられない道であるとしている。

2018年、若年層労働者向けのファッションブランドHnossを立ち上げた10年後、創設者であるCo Hue Anh氏は彼女の「新構想」を公式に売却し、Con CungJunoThe Coffee HouseKing FoodEva de Evaといったブランドを所有する新たな小売グループであるSeedcomに加わった。

「こういった流れに従わなければ、数十の店舗を傘下に持つミッドエンド・ファッションブランドは、生き残れないでしょう。ですから、Hnossは外部からの投資を受け入れ、組織的に物事を進め、成長していきます」とHue Anh氏は言う。Hue Anh氏は自身の見解を説明するとともに、その理由として、現在のビジネスの状況ではミッドエンドブランドがあまりにも多くの困難に直面していることを挙げた。

最大の障害は土地代だ。コンビニや銀行の支店との競争が激しくなったため、ホーチミン市のような大都市の店舗スペースは、2年間で3倍も高くなっている。高い賃貸料を払っても事業所を確保できない場合が多い。ホーチミン市5Nguyen Trai通りにある78×1215メートルのタウンハウスの賃貸料は、1億ベトナムドンに達しようとしている。このような法外な賃貸料が、ファッションブランドがチェーンを拡大することを難しくしている。チェーンの拡大は、ブランドの認知度を高め、顧客にアプローチし、売上のバランスさせる要因のひとつである。

一方、オンラインチャンネルのコストも上昇傾向にある。

「以前は、顧客にアプローチするのに数十ベトナムドンしかかかりませんでしたが、現在では500ベトナムドンまで、あるいは販売促進イベントのピーク時には20003000ベトナムドンまで必要です。一般的に、この販売チャネルの総コストが注文額の35~40%を占めています。つまり、50万ベトナムドン相当のドレスを販売するには、広告、マーケティング、配送などに20万ベトナムドン近くを費やす必要があります」とHue Anh氏は述べる。

営業費用は高騰し続けているが、他ブランドとの競争のため、製品価格をそれに合わせて引き上げるわけにはいかない。その理由は、消費者の購買行動が変化したからである。消費者は特定のブランドへのロイヤルティが薄れ、広告やプロモーションに基づいて購入する傾向があり、多すぎる選択肢に晒されている。

30歳以上のオフィス労働者を対象にしたファッションチェーンK&Kの総責任者であるLe Viet Thanh氏は、同じような見解を示しており、今日の顧客は耐久性や洗練さを重視するのではなく、デザインやスタイル、色、購入する商品が流行かどうかをより重視するようになっていると述べる。

ショッピングは今では、以前のように需要や予算によってではなく、感情や体験、ソーシャルネットワーク上の広告によって動かされている。したがって、ブランド・ロイヤルティは非常に低い。そして顧客を引き付けるために、ファッションブランドは販売促進とともに、FacebookGoogleの広告に資金を注ぎ込まざるを得ない。

「誰もがオンラインで広告を出しているので、弊社だけが仲間はずれになることはできません。そうしないと、誰も弊社のことを認知しません。顧客の意識が高ければ高いほど、顧客が店舗を訪れる可能性は高くなります。45年前のマーケティング予算は収益のわずか1%でしたが、現在は7~8%です。」とThanh氏は言う。

さらに、2018年以降落ち込む気配を見せず、2倍以上となった家賃、また人件費や外注費に至るまで、その他のコストも急増している。これらすべてが純利益を大きく侵食しており、現在はわずか5~7%に留まる。起業家は、経営コストのような会計以外の費用を通じて、あるいは自身の土地を利用して、可能な限り利益をあげなければならない。「この時代を生き抜くのは大変です。こういったの要因のいずれか、あるいはすべてに対処しなければならないのであれば、きっと撤退せざるを得ないでしょう」とThanh氏は述べた。

 

(後編につづく)

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最終更新:2019年10月31日06:01

ベトナム:Auchan 以降の小売市場成長に期待(後)

(前編より)

 

コンビニエンスストアの長期的な経営

24時間営業のコンビニチェーン、Shop&Go10年以上の開発期間を経てベトナム市場から撤退したという事実は、この市場セグメントは現在苦境に陥っていると考えるかもしれない。

しかし、業界の専門家や市場の研究者は、コンビニエンスストアのモデルは依然として健全に成長しており、その成長余地は大きいと主張する。

Businesskoreaによると、韓国のコンビニエンスストアチェーンGS25のオーナーであるGS Retailは、ベトナムを選んだ理由として、その経済力と人口の57%を占める35歳以下の消費者を挙げている。GS25が参入する以前、サークルKB's mart、ファミリーマート、ミニストップなど多くのコンビニチェーンがベトナムに進出していた。現在では、それぞれが何百もの店舗を展開している。セブンイレブンは、2017年にホーチミン市で創業して以来、現在まで拡大を続けている。

では、ビジネスチェーンをある程度発展させることができた初期参入のShop&Goがどうして撤退しなければならなかったのだろうか。

このビジネスモデルの先駆者であるShop&Goが、その優位性を発揮させ消費者の変化に適応していれば、彼らは成功していただろう、とアナリストは考えている。Shop&Goが行ったのは、後から参入してきた企業を助けることだけだった。この5年間、コンビニエンスストアモデルが多くの消費者に受け入れられて以来、多くの新しいチェーンが市場に参入し、迅速に店舗の拡大戦略を実行してきた。この動きはすぐにShop&Goに大きな圧力をかけた。

この新たなコンビニチェーンはまた、無料のWi-Fiとイートインスペースを提供し、昼食と夕食の両方を販売し、食べ物や飲み物の差別化を図ることによって、消費者のニーズに応えることができた。専門家によると、損益分岐点に達し利益を上げるためには、特にコンビニエンスストア経営においては十分な店舗数、少なくとも200以上の店舗数を確保しなければならない。

例えば、ミニストップは安定した利益率を確保するためには少なくとも300店舗を確保する必要があると公表している。回収期間は少なくとも5年から6年を要する。一方、Shop&Goの店舗はいずれも小規模であり、オンサイトサービスを提供するためのスペースの拡大が困難であった。撤退が発表された際、Shop&Goのネットワークには87店舗しか含まれていなかった。

コンビニに関して言えば、店舗数が増えれば増えるほど損失も大きくなる、とホーチミン市のある小売業マネージャーは言う。それでも、この市場セグメントが発展し、徐々に従来の食料品店に取って代わると考えられているため、良い立地を何とかして確保し、ネットワークを拡大しようとする企業を思いとどまらせることはない。生き残れた企業は大きな利益が得られるだろう。さもなくば、優れた競合企業に道を譲らなければならないだろう。

 

Eコマース:資本集約型の競争

現在、国内の小売売上高に占めるEコマース取引の割合はわずか3%で、中国(20%以上)やインドネシア(56%)など、アジア地域の他国と比べると比較的低い。このことは、インターネットユーザーの数が増加し、消費者のEコマース取引に対する意識が高まっていることから、ベトナムにおけるEコマース取引の可能性は依然として大きいことを示唆している。

しかし、Eコマース企業のネットワークの拡大、商品の多様化、顧客へのプロモーションや値引き・サポートの拡大などの努力により、この市場セグメントは投資家が事業拡大に資金を注ぎ込む場所に変わりつつあるとアナリストは指摘する。

2017年の時点で、Tiki2820億ベトナムドン、Shopee6000億ベトナムドン、Lazada1兆ベトナムドン以上損失したと報告している。いずれもベトナムのEコマース業界の最大手だ。これが、Vuivui.comFood Pandabeyeu.comlamdieu.com、そしてForeva.comなどに次いで、セントラル・グループのRobins.vnEコマースサイトを閉鎖した理由である。

しかし、年間成長率は25%であり、収益が2020年までに100億米ドルに達すると予測されていることを考えれば、投資家がなぜベトナムのEコマース市場に飛び込み続けているのか理解するのは難しくない。2018年以降、Alibabaはさらに20億米ドルをLazadaに注ぎ込み、総投資額は40億米ドルとなった。一方、TikiJDから5000万米ドルを受け取り、今後の資金調達ラウンドでも投資が続けられる計画だ。同様に、Shopeeは親会社であるシンガポールのSEAグループから、昨年半ばにチャーター資本を増強するために約5000万米ドルを獲得した。一方、日本のSBIホールディングスや他のいくつかの企業は、5100万米ドルをSendoに投資し、現地市場での長期的な戦いに備えている。

Eコマースの戦いはまだ終わっておらず、資本注入と大幅な値引きを特徴とする継続的な競争により、近い将来に消費者の利益をもたらすだろう。



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最終更新:2019年06月18日12:01

ベトナム:Auchan 以降の小売市場成長に期待(前)

24時間営業のコンビニエンスストア・チェーンShop&GoEコマースサイトRobins.vn、そして今回のスーパーマーケット・チェーンAuchanの撤退は、ベトナムの小売市場における激しい競争を反映している。経済的に弱い、あるいは急速に変化する消費者の購買習慣に対応できないプレイヤーは、遅かれ早かれ撤退するだろう。

イオン、セントラルグループ、イーマートなどの小売企業や、ミニストップ、ファミリーマート、セブンイレブン、GS25などのコンビニチェーンがネットワークを広げている。

2016年のベトナムの小売売上高は、前年比10.2%増の約1180億米ドルであった。2017年には、前年比10.9%増となる1300億米ドルの大台に達した。2018年には、小売市場の総売上高は2017年から12.4%増加し約1500億米ドルに達し、本年の第一四半期においては、ベトナムの小売売上高は2018年の同時期に比べ13.2%増加し1200兆ベトナムドンを超えると推定されており、総統計局によると、これは記録的な高成長率である。

小売市場は未だ大きな可能性を秘めていると考えられている。このため、一部の外資系小売業者の国内市場からの閉店や撤退は、競争が激化する中、ビジネスモデルが不適切であったり、資金力が限られていたり、投資拡大が消極的であったりすることが原因とされている。

 

スーパーマーケット・モデルの苦戦

従来型のスーパーマーケット、つまり独立型スーパーマーケットは、大都市や一部の省で非常によく成長している。

それにもかかわらずこの3年間で、このモデルは不適切であることが証明された。例えば、タイのTCCグループは、Co.opmartAuchanのようなスーパーマーケット・モデルを導入することなくベトナム市場に参入しており、その代わりにMetro Cash & Carry(現在のMM Mega Market)のような卸売事業の開発に集中している。MM Mega Marketベトナムのとある幹部は、小売市場における競争が激しさを増し、消費者の習慣が絶えず変化している今、ベトナムでは、何年も前のタイのような「独立型スーパーマーケット・モデル」では成長の余地がないと説明する。

専門家によると、消費者は「ワンストップショッピング」モデル(単一の店舗で提供される様々なサービス)に惹かれてショッピングセンターに赴く。このモデルは、ショッピング、食事、エンターテインメント、映画鑑賞、フィットネス、学習など、あらゆるニーズに対応し、購買力の向上と顧客の拡大に貢献する。同時に、購買意欲を高めることと顧客層を広げることにも繋がる。

実際、Auchanのビジネスモデルに類似したビジネスモデルを持つ小売業者は皆、独立型のモデルではなく、ショッピングモールにおいて「ワンストップショッピング」モデルの一部になることを選んだ。

この傾向を察知したセントラル・グループ(タイ)は、2016年にスーパーマーケット・チェーンのBig Cを「取得」した半年後、直ちにBig Cの数店舗を現代的で様々なサービスを提供できるショッピング・センターにアップグレードする計画を発表した。同様に、スーパーマーケットチェーンCo.opmartのオーナーであるSaigon Co.opは、いくつかのCo.opmartスーパーマーケットをこのモデルに適応させながら、Sense Cityショッピングモールを徐々に開発している。



(後編に続く)



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最終更新:2019年06月18日08:12

ベトナム:アパレル・履物業界、FTAにより明るい見通し

繊維・アパレル、履物業界では前向きな市場動向が見られ、20181月〜10月の間の輸出収入の増加が明らかになったと「労働者(Nguoi Lao Dong)」紙が報じた。

商工省の統計によれば、ベトナムは2018年の最初の10カ月間でアパレル輸出の売上高が250億米ドルに達し、前年比17.1%増となった。一方、履物製品の輸出は10ヶ月間で9.7%増の129億米ドルとなった。

繊維、衣料品、靴の受注は主に、米国、欧州、韓国、中国およびその他の包括的及び先進的な環太平洋パートナーシップ協定(TPPTPP11CPTPP)の加盟国を含むベトナムとの二国間および多国間自由貿易協定(FTA)に署名した主要市場からのものである。

今年、繊維・アパレル製品の輸出が初期目標を10億米ドル上回る350億米ドルの収益を生み出すと予想されている。欧州連合-ベトナム自由貿易協定とCPTPPによって開放された市場への誓約は、2018年から2222年の衣料品輸出の盛り上がりをもたらす上、輸出業者は免税となる。

同省によると、FTAとベトナムの製造能力の恩恵を受け、繊維製品および履物業界への資本流入が堅調に推移するという。 また、米国と中国間の貿易摩擦により、中国からベトナムへの受注の移転につながる可能性もある。

商工省のアジアーアフリカ市場部門代表のNguyen Phuc Nam氏は、アセアン-オーストラリア-ニュージーランド間の自由貿易協定および今後のCPTPPは、2019年から2021年の間、ベトナムの輸出者に輸出税を5%引き下げ、期間中は免税となる、と発表した。その結果、ベトナムのアパレル業界がこの機会を最大限に活用することとなった。

また、オーストラリア企業はベトナムからのアパレル輸入を強化する傾向がある。

最近のベトナムにおける展示会での主要アパレルブランドと履物ブランドの出現は、両業界における強い魅力を呈している。

しかし、自由貿易協定はまた、製造元のトレーサビリティ義務を含むベトナムのビジネス界における複数の課題を提示している。

ベトナム繊維・アパレル協会のTruong Van Cam事務局長は、免税の恩恵を享受する以前に、アパレル製品原料の80%は輸入に由来しており、アパレル製品輸出業者は原産地の厳しい要件を満たさなければならない、と加えた 。

オーストラリアのThe Woolmarkの専門家は、アパレル生産者は化学処理されていない繊維や衣料品を生産し、製品の品質を改善することに重点を置くようになれば、ベトナムは確かに選択的市場に入る資格があると指摘した。

バクニン省に本拠地を置くYen Duong社取締役のThai Binh Duong氏は、アパレル分野の材料は高品質の繊維を供給できるオーストラリアなどの新しい市場から輸入する必要があると述べた。

オーストラリアからの繊維輸入を促進することで、同業界の原料源を多様化し、製品の品質を確保する事が出来る、とDuong氏は加えた。

商工省によると、米国は製品トレーサビリティ検査の実施が可能であるので、中国から輸入された材料で作られたベトナムの繊維およびや衣料品に追徴を課すことができるため、アパレル業界や履物業界はリスクに直面している。

そのため、同省は衣料品や履物の製造の際には、中国以外の国の素材や生地を使用するよう企業に要請した。





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最終更新:2018年12月19日13:54

ベトナム:Amazon、eコマース販売者をサポートするウェブサイトを開設

ホーチミン市で927日に開催されたイベントの参加者によると、米国に拠点を置く多国籍eコマースプラットフォームを運営するAmazonがベトナムでショッピングサイトを開設し、地元の店主はこのプラットフォームを利用することでオンラインビジネスをより簡単に運営できる。

Amazonで世界に販売する」と名打たれたイベントは、ベトナム電子商取協とAmazon Global Sellingが共同で開催し、1000人のeコマース運営者と販売者が参加した。両主催者は、amazon.comで機能するeコマースソリューションを販売者に助言するため、初めて提携したと伝えられた。

このイベントで、Amazonは、Amazon Global Sellingであるservices.amazon.vnのウェブサイトと、Facebookの公式ファンページをベトナム語で紹介した。この2つのサイトは、言葉の壁を取り除き、Amazonプラットフォームに参加する現地の個人や小規模企業を支援することが期待されている。

韓国と東南アジアのAmazon Global SellingのトップであるPark Joonmo氏は、個人、小規模・大規模企業のいずれであろうと、Amazonのすべての販売者は、このプラットフォームがかかえる3億人の顧客にアプローチする機会があると語った。

Park Joonmo氏は、Amazonが、メーカー、ブランドオーナー、小売業者を含むAmazon Global Sellingのウェブサイトで取引しているベトナムのオンライン販売者の数が急速に増加したと付け加えた。

新しいソリューションにより、より多くのベトナムの販売者が、世界中のより多くの顧客にアクセスできるプラットフォームで、興味深い地元で製造された製品の販売をPark Joonmo氏は奨励するとの期待を表明した。

このイベントに際して、商工省、EcomVietNguyen Ky Minh局長は、販売者は、デリバリーサービスや決済手段の手配など、オンラインビジネスを世界規模で運営するため注意深く準備をしなければならないと述べ、さらに、顧客の要求に応えるため、最新のトレンド情報を収集し更新する必要があると付け加えた。

Minh氏は外国市場調査会社のデータを引用し、東南アジアのeコマース部門は2015年以降55億米ドルの収益を上げており、2025年には推定880億米ドルに達すると予測されており、オンライン旅行代理店やライドシェアサービスをしのぐことが予想されると述べた。



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最終更新:2018年10月03日12:01

ベトナム:最低賃金引き上げ問題、論争終結せず

国家賃金評議会のTong Thi Minh氏によると、来年に向けて提案された地域ベースの最低賃金引き上げは、依然として雇用者と従業員が合意していないため、議論の対象となっている。

726日、ハノイで執り行われた国家賃金評議会開催の2019年度最低賃金に関する第2回会合で、労働傷病兵社会省の労働・給与局長であるMinh氏は、従業員を代表して運営されているベトナム労働総連盟(VGCL)は、経済発展のために、来年の地域ベースの最低賃金を8%まで引き上げる提案をしっかりと掲げていると述べた。

企業は最低賃金の引き上げに同意したが、詳細な引き上げ率に関しては言及していない。

ベトナム労働総連盟(VGCL労働関係部責任者Ngo Duy Hieu氏は、両陣営は最低賃金引き上げ計算の基礎となる労働者の最低限の生活ニーズを決定する方法に焦点を当てていると述べた。

労働者一人あたりの必需品の最低支出額は、前回の724万ベトナムドンと比較して月額600万ベトナムドンで計算されているが、ほとんどの物価は上昇している。

国家賃金評議会によれば、労働者は給与の48%を食料に費やしているが、理想的な比率は45%であるという。

718日の別の会合で、ベトナム繊維協会(VITAS)のTruong Van Cam事務総長は、前年の引き上げ率と比べても最低賃金は長期間にわたってずっと高いレベルだと述べた。

さらに、年間最低賃金引き上げは、特に従業員の社会保険料や労働組合活動に対する支出の急激な増加という点で、企業に重い負担をかけるとCam氏は付け加えた。

したがって、ベトナム繊維協会(VITASは、企業が競争力を向上させるためにも、来年も従来通りの最低賃金を維持するよう提案している。同協会は、最低賃金を給与計算の最低賃金水準を定義する基準として使用しないことも提案している。

ベトナム日本商工会議所(JCCI)の伊東浩治会頭は、ベトナム労働傷病兵社会省に、同国のアパレル・繊維、履物、工業製造業者が苦しんでいると主張している。ほとんどの場合、最低賃金引き上げによるものである。

伊東氏は、回答者の4分の3以上が賃金引き上げは経済成長に悪影響を与えると信じていると指摘したベトナムでの日本企業を対象とした調査結果に言及した。ベトナムの高い最低賃金は、将来的には日本企業に労働力の小型化を強いるかもしれない、と彼は付け加えた。

ベトナム日本商工会議所(JCCIは、裾野産業の発展を支援し、製造業を促進するために、来年の最低賃金の引き上げを最低限に留めるよう提案している。

毎年の最低賃金の引き上げは、国内経済および世界経済の実態およびその他の関連要因に基づくべきだ、と述べた。



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最終更新:2018年08月01日06:05

ベトナム:賃金引き上げの交渉が難航

雇用者側が次年度の最低賃金上昇率を5%以下に抑えたいと望む一方、労働者側は8-10%の賃金引き上げを要求している。両者間には大きな相違があり、8月7日に予定されている再交渉の場が必要とされている。

7月28日に開催された国家賃金評議会の会合で、ベトナム商工会議所(VCCI)のHoang Quang Phong副会長が発言したところによると、現在の給与レベルは労働者が生活に最低限必要とする水準の90%程度を満たしているという。

 

賃金上昇が競争の妨げに

一方雇用者側を代表するVCCIのPhong氏は、最低賃金の高騰は地元企業の生産体制の再編を余儀なくさせ、職員の解雇やその他の社会問題を生み出すため、賃金の引き上げは耐えうる範囲にとどめたいと 述べた。

Phong氏によると、地元企業の業績は少しずつ伸びているという。

しかしながら、織物・衣料品、革製品・履物、シーフード、エレクトロニクス部門の業績が伸びている企業も、最低賃金の急激な引き上げにより困難に直面する見込みである。

報告書によると、ベトナムには全国約5440万の労働者がいるが、企業や組合と労働協約を結んでいるのはわずか17%に過ぎない。

かくして、もし最低賃金が高値で固定されれば、その他の社会的要因もそれにならうこととなり、調整の対象となる非正式分野で働く労働者たちに影響が出る。

ベトナム皮革履物鞄協会のNguyen Duc Thuan会長は、企業は常に従業員を成長の要としていると述べた。

しかしながら、もし企業側が従業員の生産性を向上させ、科学・技術の進歩を生産体制に組み入れる方法を見つけることができなければ、他の近隣諸国と比較して賃金の上昇がベトナムにおける労働コストを高いものとしてしまい、競争力が低下してしまうという。

委託料の低い他の国に加工契約が流れてしまう可能性もあると同氏は述べた。

結果として製品の注文数の減少に繋がり、従業員は職を失うことになるかもしれないという。

VCCIによると、革製品・履物及び繊維企業の輸出製品の依託費用のうち、給与基金の占める割合は70-78%である。

最低賃金の毎年の引き上げと下落する委託料により、企業側の利益は減少している。

そのため、企業の多くは職員の給与を頻繁には引き上げまいとし、場合によっては上昇する生産コストを相殺するためにボーナスをカットする場合もある。

また最低賃金が高くなるにつれ、労働者の社会保険や組合費用、残業代も上昇している。

 

労働組合との意見の相違

一方ベトナム労働総連合によると、社会経済的な情勢は改善しており、消費者物価指数は4-5%の高値を維持しているため、翌年の最低賃金の大幅な引き上げはインフレーションを相殺することになるという。

連合が行なった調査では、全国17の省や都市の労働者の51%が生活のために残業しており、うち54%が現在の最低賃金レベルではやりくりすることができないと回答しているという。

そのため連合は8%もしくは10%の最低賃金引き上げを要求している。

労働傷病兵社会省の副相であり国家賃金評議会の長であるDoan Mau Diep氏は、両者間は歩み寄りを見せているものの、依然として意見には大きな差があると述べた。

現行の規定によると、50%以上が投票する案に両者が合意すれば、評議会の最終決定となる。

さもなければ両案は投票により決議されることとなり、獲得票数がより多い案が最終的な最低賃金引き上げ案として首相に提出されることとなる。

国家賃金評議会の次回交渉は8月7日に予定されている。

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最終更新:2017年08月08日05:53

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