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カンボジア:最低賃金引き上げ95ドルへ、労働組合はストライキ呼びかけ

政府は、火曜日にアパレル産業の最低賃金が4月に、現在の月給80米ドルから19%増の、95米ドルに引き上げ、2018年までに5年間で最低賃金を160米ドルまで引き上げると発表した。

労働組合が掲げる、来年の最低賃金100%増の要求を下回った決定を受け、小規模のストライキや抗議が国中で発生し、独立系・野党系組合のリーダーらは更なる引き上げを要求して全国規模のストライキを行うと述べた。

労働大臣Ith Sam Heng氏は、労働諮問委員会の会議のあと、労使及び政府から成る委員会は賃金変動を承認し、政府が労働者と工場の所有者の要求に対して等しい考慮を払った

と記者に述べた。

「もっと賃金を上げたかったのですが、最低賃金を上げるには、生活水準や生産性や隣国からの投資家誘致の競争など、多くの要素を含んでいるので、これ以上上げることはできませんでした。」とSam Heng氏は語った。

この引き上げを加味しても、カンボジアの賃金は主要なアパレル製品生産国の中で最低レベルである。中国やベトナムやインドネシアの賃金は近年急激に上がり、バングラデシュでも、今月、最低賃金が77%増の68米ドルへ引き上げられた。

Sam Heng氏は、抗議を自重するよう組合に促した。

「労使にとって有利にならないので、この問題を採り上げて、労働者がストライキやデモを行わないようすべての労働組合のリーダーに求めたいと思います。」と大臣は述べた。

「投資家がカンボジアを離れるのでは困るので、私たちはこの決定を変えるつもりはありません。」

政府の決定が発表された後に、労働省での会議の外に集まったカンボジア・アパレル労働者民主組合連合 (CCAWDU)の約100人の労働者のグループはロシア大通りを直ちに占拠した。

カンボジア・アパレル労働者民主組合連合 (CCAWDU)委員長Ath Thorn氏は政府の提案に反対投票した2人の労働組合のリーダーの一人だが、彼の組合は異議申立を自重せよという労働大臣の警告を意に介さないと言う。

「私たちは、今回の最賃引き上げを拒絶する声明を出し、より高い賃金引き上げを求めて国中で大衆デモを行う準備をするつもりです。」とThorn氏は言う。

自由貿易連合 (FTU)委員長Chea Mony氏は、組合のメンバーは決定を受けて既にストライキを始めたと述べ、労働組合のリーダーたちでさえ、この先ストライキの増加を防ぐことができないだろうと予測している。

「最低賃金に満足でないので、労働者は異議を申し立てるでしょう。これらの労働者を抑えるのは無理です。彼らの怒りは今回の最低賃金の決定で爆発しているのです。」とMony氏は言う。

自由貿易連合 (FTU)に参加している約3,000人の労働者が、火曜日にKompong Cham州のManhattan縫製工場でストライキを起し、工場の労働組合の代表Yen Sokheang氏によれば、工場でのストライキは今日も続くだろう言う。

カンボジア・アパレル労働者民主組合連合 (CCAWDU)法務担当Oum Visal氏は、決定が発表された後に、Kandal州とKompong Speu州とPhnom Penhの10の工場で約1万人の労働者がストライキに入ったと言う。

「また明日、別の工場で、別の多くの労働者が、ストライキを続けると思います。」と彼は言う。

カンボジア衣料製造協会総書記Ken Loo氏は、工場が繊維業界の「非合法スト」の費用を被り続けている限り、国の最低賃金が無意味であると言う。

「譲歩できないのは賃金上昇なのではありません。非合法ストをやめさせなくてはならないのです。非合法ストが起こり続けて、それがエスカレートして起こるなら、賃金が半減したとしても、繊維産業はやはり死に絶えるでしょう。」とLoo氏は言う。

野党カンボジア救国党(CNRP)は火曜日に声明を発表し、政府が決定を再考して、組合の要求通りすぐに最低賃金を160米ドルまで引き上げるよう求めた。

「カンボジア救国党(CNRP)は、最低賃金がすぐに160米ドルまで引き上げられないなら、上昇する食品価格と生活費で縫製労働者らは基本的な生活のニーズを満たすのが不可能になり、そうなれば、現在、アパレル産業を苦しめているストライキは継続するだろうと信じている。」と声明は述べている。

火曜日のカンボジア救国党(CNRP)のデモ行進の間、野党党首のサム・レンシーは、国中の労働者が賃金に関してストライキするよう個人的に奨励した。

「明日の全国ストライキを強く支持します。全従業員が仕事を中止して、ストライキに参加し、1カ月あたり160米ドルを勝ち得ましょう。」と彼は呼びかけた。

 

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最終更新:2013年12月27日20:05

カンボジアのメーカー、高付加価値衣料生産へシフト

カンボジアの工場は、最もベーシックなアイテムの生産から、世界的なバイヤー向けに商品を多角化し、より複雑な製品を生産する方向へシフトしている。

過去10年間繊維産業が発展過程にあって、ほとんどの縫製工場は、縫製工らの技能が伴わないとしてTシャツやジーンズなどのアイテムに絞って生産してきた。しかし、工場は、今、技術を身に付けより複雑なデザインの商品を生産し始めている。

「彼らは定番商品から遠くに動いています。」とカンボジア衣料製造協会総書記Ken Loo氏は語る。「かつては、寸法通り切るだけの単純な変化しかつけられなかったので、付加価値は低かった。しかし、現在、私たちは生地に対していろいろな加工を加えられるのです。」

加えて、Loo氏は、カンボジアには熟練労働者の不足のため西洋の洒落たお店に出せるだけの商品を生産するには、まだまだ道のりは長いと言う。

「だから、良い職業訓練研究所が必要なのです。また、その多くは職場内教育から来ます。それでも、それは行動の問題です。私たちにはここでそれをする能力があります。」と彼は言う。

イギリスの小売業者マークス・アンド・スペンサーが1年半ほど前からKandal州の工場で作られた、レースやラインストーンを施した、付加価値の高い商品を買い始めた。

「カンボジア人の労働者にも成長がみられます。人々は通常定番商品を生産したがりますが、私たちには、今、おしゃれなアイテムもいくつか扱っています。」と工場のマネージャは言う。彼女はメディアと話す権限がないので、匿名を条件に話してくれた。

スウェーデンの巨大小売業者H&Mは現在、この国から定番商品だけでなく「よりディテール指向の商品」も仕入れているとブランド担当のAndrea Roos女史は言う。

しかしながら、彼女は、カンボジアは現地労働者の技能アップにさらに投資しなければならないし、自分たち自身でアクセサリを作り、欧州連合や米国に直行便での出荷をできるようにしなければならない、と言う。

「私たちの見地からいえば、この国が成長し、競争力を保ちつづけるために投資し続けることが重要です。」と彼女はメールで述べた。

スペインの衣料ブランドMangoに関しては、カンボジアでの調達はTシャツとパンツとセーターだけに注文の焦点を合わせている、とバルセロナ拠点のこのブランドの常務Sergio Odriozola氏は言う。

「高付加価値衣料を製造できる工場を見つけたいと思いますが、さしあたり、まだ無理ではないでしょうか。」とOdriozola氏は言う。

アジア開発銀行カンボジア担当上級エコノミストPeter Brimble氏は、カンボジアは過去2年間で長足の進歩を遂げ、衣類製品の多角化を実現したと言う。

「繊維産業がカンボジアで、より高い付加価値を生み出すことができて、工場で必要とされる種類の労働力を格上げすることになるので、それは繊維産業にとってもいいことです。」とBrimble氏は言う。

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最終更新:2013年10月23日10:10

カンボジア:リーバイス、紛争中のSL縫製工場から撤退

労働者がストライキ中であるシンガポール資本の縫製工場は8月前半以降、アメリカのデニム大手リーバイストラウス向けには、もう衣類を生産していないとブランド代表及びある工員が語った。

米国ブランド大手ギャップ向けに衣類を生産している、プノンペン市Meanchey地区のSL Garment Factoryの労働者は、食事手当と解雇された労働組合のリーダー及び工場顧問の復職を求めて、およそ2ヶ月間ストライキを行っている。

東南アジア地域のリーバイストラウス代表は、会社がいつ工場との関係を断ち切ったかを言わないが、労働組合のリーダーは、抗議開始後、すぐにリーバイストラウスの決定が出たと明かした。

リーバイストラウス社アジア・太平洋地域業務担当部長Clara So女史は、同社がもうSL縫製から衣類の調達を行っていないことを確認した。

「これは、私たちのビジネス要件を満たすためにSLとの1年間しっかり話し合ったうえでの決定です。」とSo女史はメールに記した。「他社同様、私たちも定期的にメーカーとの関係を、ビジネス原理や製造基準や購買行動規範などの多くの基準に基づいて評価しています。」

2,000人以上の労働者が、紛争の解決策を求めてフン・セン内閣に申請書を提出するために工場からStung Meanchey地区の独立記念塔の近くの首相の家に向かって行進を試みたが、労働者らは何百人もの憲兵に妨げられた。

工場側のカンボジア縫製労働者民主組合同盟(CCAWDU)の代表Ouch Noeun氏は、リーバイストラウスが約1カ月半前にSLとの関係を断ち切ったと述べた。

「リーバイス社は工場に1週間以内に労働者に解決策を見つけるよう指示しました。しかし、解決策が全くなかったので、彼らは契約を打ち切りました。」とNoeun氏は言う。

カンボジア縫製労働者民主組合同盟(CCAWDU)代表Ath Thun氏によれば、組合は、抗議が8月前半に始まって以降、リーバイストラウスだけでなく、工場で生産されている他のブランドも同様に連絡を取り合っていると言う。カンボジアの縫製労働者への約束がないだけで、労使紛争のためSLからの調達をやめるというリーバイストラウスの決定を嘆きました。

「彼らはこの件に関わりたくないんですよ。」とThun氏は言う。「リーバイスは工場経営者に話しに来て、何らかの圧力をかけるべきです。他のブランドと協力して、労働者と交渉し、本件を解決するように会社に圧力をかけてください。」

工場顧問Meas Sotha氏は、新規則を導入して工場警備に私服の軍事警察を雇うと主張し、労働者の反発を受けており、労働者が解雇して欲しいと思っているだが、彼はSLがまだリーバイストラウスを生産しているかどうかは定かでないと述べた。

プノンペン知事Pa Socheatvong氏は、月曜日に市がSLの抗議に関して労働省との会合を開き、Sotha氏の辞職を求めたと述べた。

「問題は彼(Sotha氏)に端を発しており、彼が会社を辞職すると問題が確実に解決されると思います。」とSocheatvong氏は言う。

しかしながら、Sotha氏は、日に日に管理の手を強めていると言う。

「私は総務の仕事の管理から手を引くことに同意しました。」とSotha氏は述べた。「私は会社の株主であるので、プノンペン知事と労働省には、私を解雇する権利は全くもってありません。」と彼は言い足した。

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最終更新:2013年10月08日19:18

カンボジア:労働ストライキに軍隊出動

防弾盾と4台の消防自動車を伴った何百人もの憲兵が、約2,000人のストライキ縫製労働者が独立記念塔の近くのフン・セン首相の家に行進するのを阻止しようと道路を塞いだ。 シンガポール資本で、GAPにも商品を供給しているSL Garment Factoryの労働者は、食事手当と解雇された労働組合のリーダと工場マネージャの復職を求めて、1カ月以上ストライキを続けている。

工場から約1時間、371番通りで警察によって止められるまで、労働者はMeanchey地区のStung Meancheyまでデモ行進した。「助けを求めにフン・センの家まで行進しているのに、大勢の軍隊が出動したのは残念です。」と、24歳の労働者Chhem Sophalさんは言う。「社会問題省と市では論争を解決しなかったので、フン・センの家に行進したいと思っているのです。」と彼は言う。1時間労働者を妨げた後に、警察官は、フン・セン内閣の代表に会うために30人の労働者を通すと言った。30人の代表がWat Botum公園に達すると、しかしながら、内閣代表Kong Chamroeun氏は陳情を聞き入れたが、工員の代表には何も語らず、「市の問題だ。」と言うに留まった。「フン・セン内閣に会っても、解決策は全く見えません。」と、Wat Botumに行進できた30人の労働者のひとりPhal Dynakさんは言う。「彼らは、私たちの陳情を聞くだけのためにただ出て来て、問題を解決すると言っても、無視するでしょう。」 市の軍警察少将Rath Srieng指揮官は、この大量の警察の出動の必要性を庇い、何人の憲兵がデモ参加者阻止に出動したかを明らかにしなかった。「大勢のデモ参加者とバランスが取れるように、適所に憲兵隊を配置し、双方が衝突しないようにしました。わずかの憲兵隊軍しかなかったなら、デモ参加者は暴力に訴えますよ。」とSrieng指揮官は述べた。

 

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最終更新:2013年10月03日09:29

カンボジア繊維業界の実質賃金は10年間で下落

米国拠点の労働者支援グループの最近の報告書によると、繊維産業は飛躍的に輸出が増加し2012年には40億米ドル以上とされているにもかかわらず、2001年から2011年までの間にカンボジア人縫製労働者の賃金は実質20%以上下落したという。

労働者権利組合(WRC)は、15ヶ国の縫製労働者の購買力を研究し、インフレ分を調整すると2011年までの10年間のカンボジアの賃金が「大きく」下落していると発表した。

「2001年と2011年の一般的な基本給を比較したとき、インフレ分を調整すると、賃金は10年間でかなり低下した」と報告書は記した。報告書では、ボーナスを含むが時間外給は含まない平均賃金率を計算し、2001年には51米ドルだった1ヶ月の給与が、2011年には70米ドルであることを明らかにした。

報告書によると、2011年の平均賃金はインフレ上昇分を考慮した実質ベースで22%下がった。消費者価格の上昇を考慮に入れると、2011年の平均賃金は2001年の月給39.78米ドルに相当するという。

また、労働者権利組合(WRC)報告書には、カンボジアの衣料産業が国連の国際労働機関(ILO)によって監視されていることを勘案すると、カンボジアの実質賃金の低下がとりわけ「重大」とされている。

バングラデシュでは、ILOによるモニターはないが、実質賃金の低下は10年間で2%にすぎない。ベトナムとインドネシアのアパレル産業では実質賃金がそれぞれ28.4%と39.7%増加している。そして、中国では、賃金収入は「実質ベースで、129.4%以上増えた。」と報告されている。

「労働者のための購買力の損失が、はるかに重大であるのは、よりによって、この国のアパレル輸出産業が当該期間中ずっと国際労働機関(ILO)のBetter Factories Cambodiaプログラムに見過ごされていたからである。」と報告書は記す。

2001年、カンボジアのアパレル縫製工場での労働条件を監視するために作成されたILOプログラムは、スタンフォード大学法学部学校の研究者による2月の報告書で酷評され、集中砲火を浴びた。報告書では、つい最近まで同様のプログラムを持っていなかった中国やインドネシアやベトナムでは賃金は上昇しているにもかかわらず、カンボジアでは賃金が過去10年間でかなり下落したという。

カンボジアのILO職員は、コメントを求める要求にすぐには応じなかった。

WRCの調査結果にもかかわらず、2011年以降カンボジアの最低賃金は1ヶ月あたり80米ドルまで上昇し、労働者は時間外手当を含めると100米ドル以上を平均的に稼いでいる。

カンボジア縫製業者協会会長Van Sou Ieng氏は、WRCによって提供された数字について1ヶ月あたり70米ドルというのは2011年の労働者の最低賃金であると言って議論した。

「カンボジアは競争力において、他国より有利な立場を維持しなければなりません。」とSou Ieng氏は言う。「WRCは、望むとおりに、手段を正当化するための数字を出すことができるでしょう。しかし、私としては、繊維産業を継続させることを考え、70万人の雇用を維持しなければならないし、牽いては250万人の人たちの暮らしを支えていかなければならないのです。」

カンボジアから商品を調達しているブランド各社には賃金を変える力があるが、そうするのを拒否していると彼は付け足した。バングラデシュが依然として世界一安い製造ハブの1つであるがゆえに、最近、安全基準が欠けていると叫ばれながらも、同国からの商品調達を続けている例をみれば明らかである。

「彼らは決してもうこれ以上お金を出さないでしょう。もっと払うだろうと信じるのは純情すぎるのであり、もっと支払うようにバイヤー言うのは絵空事です。彼らが他のどこかに行くだけです。」

米国拠点の別の労働者権利組織、連帯センターのカンボジア所長Dave Welsh氏は、カンボジア人の労働者は十分に働いていると言う。

「カンボジアでダントツに最大の輸出業界の労働者らが、ブランドや工場経営者らのために巨万の富を生み出しているのに、正当な分け前をもらえないというのは一体全体どういうことだろう?」

 

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最終更新:2013年07月24日06:00

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