インドシナニュース

カンボジア:Adidasの中国からの移転計画で発注は増加予定

カンボジアで最大規模の縫製バイヤーのひとつであるAdidasが、中国からよりコストの安い東南アジアへの移転を進める戦略の一環として、今後5年間でカンボジアでの生産を拡大する予定であると発表した。

ロイターが報じたところによると、先週開催された投資家向けワークショップで、ドイツのスポーツ衣料大手AdidasのJohn McNamara調達部長は、中国での人件費の急速な高騰を受け、今後5年間でミャンマー、カンボジア、インドネシア、ベトナムからの調達を増やす計画を明らかにした。

12月15日、Adidasの広報担当者は、同社はカンボジアからの調達割合を2020年までに4%上昇させる計画であると話した。

「カンボジアは重要な生産国であり、Adidasはカンボジアに注力しています。実際、今後数年間で発注量をさらに増やすことを予定しています」とKatja Schreiberはメールで表明している。

「2014年、Adidasは全生産量の16%をカンボジアに発注していますが、2020年までには20%に上昇するでしょう。カンボジアには靴類も一部発注していますが、今後もそれは続く予定です」

Shreiberによると、東南アジア諸国への移転はAdidasの納入業者多様化計画の一部でもあるという。同社は現在カンボジアの約500の輸出縫製工場のうちGrand Twins Internationalを含む24工場と取引をしている。Grand Twins International はカンボジアで創設まもない証券取引所に上場している3社のうちの1社である。

この発注増加計画はカンボジアでの人件費上昇にもかかわらず発表された。縫製労働者の最低賃金は1月以降月額140ドルとなるため、2年前と比較すると40%増加したことになる。ミャンマー、ベトナムでも同様に人件費は上昇しつつあるが、それでもカンボジア同様、中国よりはずっと低い。

この計画はまた、カンボジアに発注している大手ブランドは発注額を上昇させていないという政府、企業、労働組合による批判の中発表された。縫製企業は、バイヤーが長期の契約をすることは非常に稀であるため、長期的な計画ができないとも非難している。

労働省や、カンボジアの輸出縫製企業を代表する団体であるカンボジア縫製業協会の広報担当者からはコメントを得ることはできなかった。

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最終更新:2015年12月22日06:02

カンボジア:労働組合法案になおも深刻な課題

国際労働組合総連合(ITUC)は、労働組合法の最新の法案について「深刻な懸念」を示しており、政府が労働者の利益のために織り込んだ重要な譲歩内容にもかかわらず、そのまま承認された場合は、“断固”それに反対すると明言している。

労働組合法の最新法案は、労働組合を新設し、運営することに関する新ルールを設定しようとしており、先月閣僚会議にて承認された後国会に提出され、2014年半ば以降で初めて国会審議まで到達した完全版の法案となった。

この法律はほとんどの産業の経営者に適用されるものの、約70万人の従業員を擁し、カンボジアの輸出の80%を占め、昨年58億米ドルもの売上高を上げた衣料品産業に特に焦点が当てられている。しかし、衣料品産業の経営者と多くの労働組合は、長い間緊張関係にあった。

「ITUCは、提出された(労働組合)法の内容について、深く懸念しています。」今週入手されたレポートにおいて、ITUCは新しい法案をくまなく精査した上で、このように述べている。

「我々が示していた課題のいくつかは対処されているように見えますが、まだ多くの深刻な問題が残っています。これらの問題は、この法案が議会に提出される前に、または立法プロセスの期間内に対処されなければなりませんでした。さもなければ、ITUCは断固、法案に反対するほかありません。」とこのレポートでは述べられている。

ITUCの世界の関連団体には、約17万人の労働者を擁する3つの地域組合連合がある。

労働省は7月、前の法案に対する労働者権利団体からの激しい批判に直面し、急遽労働組合を結成するためのしきい値要件を、企業の全従業員の20%(以上の参加)から、わずか10人に緩和した。その他にも、労働組合に排他的交渉権を与える“代表権”を獲得するための要件も、全従業員の50%から30%へ引き下げるなど、いくつかの譲歩がなされた。

しかしITUCは、今回の法案はなおも政府が批准している国際労働機関の求める基準に達していない、とした。

組合内部でのリーダーシップを誰がとるのか、に関する条件を規定した条項は完全に廃止されるべきだ、とこのレポートでは指摘している。現在の条項では、過去に犯罪歴のある人物は、リーダー、マネージャーや管理者の役割を担うことを一切禁じている。ITUCは、詐欺や横領など、その者の品位が疑われるような犯罪の場合にのみ、制限されるべきである、としている。

「カンボジアの司法制度の下でいかなる有罪判決を受けた者も組合の公職の選出から排除するこの条文は悪用される可能性があり、経営者やその他当局は簡単に労働組合の現職、または候補者に、“政治的な”性質の罪も含めて何らかの理由により刑罰または科料を課し、それらの人物を労働組合活動から排除することが可能となります。」と指摘している。

ITUCはまた、不当労働行為の条項における工場門の閉鎖や政治的な扇動行為に関するあまりにも曖昧な言葉の定義は、労働組合をトラブルに巻き込むのに容易に悪用される可能性がある、との懸念を示している。

「純粋な政治的目的での扇動禁止条項は、政府の政策を変更させるための組合活動を禁止することを想起させます。」とレポートは指摘している。「確かに政府や経営者は、過去にもまさにこのようなことを行ってきました。」

この労働組合法に違反した場合の罰金は1250米ドルまで増額されたが、その金額は小さな労働組合を“たたきつぶす”可能性があるが、一方で経営者側からは、ビジネスを遂行する上でのコストとして容易に吸収することができる。

また、政府が1997年以来設置することが義務付けされている労働裁判所がまだ存在しない中で、労働組合法の基づく争議は通常の司法裁判所ではなく、“カンボジアで唯一の、独立・有効な司法裁定機関”である仲裁裁判所へ送ることを(このレポートでは)提案している。

ITUCはまた、これら労働組合を解散させるためのルールは、組合員の大多数により法廷に持ち込ませるのではなく、各組合の定款または細則に委ねられるべきとし、さらに個々の指導者の違反行為のために、労働組合自体が処罰されるべきではない、との意見を示した。

 

カンボジア縫製業協会(GMAC)のKen Loo会長は木曜日に、彼の組織ではまだ法案を見ていない、と述べた。

先月彼は、GMACにとっての二つの大きな懸念点として、政府であっても、裁判所の事前の認可がなければ不適切な活動をする労働組合に対していかなる制裁措置も取ることができず、かつそのプロセスに時間がかかりすぎること、また、労働組合を結成するために必要とされる従業員数のしきい値要件が低いことを挙げた。

GMACの衣料品産業労働組合に対する主な不満の一つとして、今も有効な団体交渉権を持っている労働組合があまりに多くあることが挙げられるが、その上たった10人で労働組合を結成することを可能にすれば、この問題を悪化させるだけであろう。

国民議会におけるカンボジア人民党(CPP)が多数を占める立法委員会では、火曜日に法案に関するワークショップを開催する予定としている。労働委員会のメンバーである野党のKe Sovannaroth議員は、カンボジア救国党(CNRP)としては、CPPと政治的に断絶関係にあり、このワークショップに参加するかどうかをまだ決定していない、と述べた。

ITUC同様彼女は、新しい法案に規定されている既存の裁判所の利用を含む、多くの条項に反対している。

「第98条は裁判制度についてのものであり、政府は労働裁判所を新設するとしています。ですが、労働裁判所が新設されるまでは、既存の裁判所を利用し続けることになるでしょう。」と彼女は述べた。

「我々がみな知っているように、既存の裁判所は今まで、従業員、衣服労働者や労働組合が表現の自由を制限するのに利用されてきたのです。」

 

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最終更新:2015年12月19日05:54

カンボジア:アパレル・ブランドが仕入価格引上の誓約を反故に(後)

(前編より)

 

IndustriALLは、この誓約が透明性を欠いていたことを認めている。衣料品産業が本当に必要としているのは、ブランドの購買慣習を賃金上昇にリンクさせ(て、相応に仕入価格を上昇させ)る方法である。それこそが、Action(行動)、 Collaboration(協業)、 Trans- formation(変革))の頭文字をとった“ACT”というカンボジアで開始され、達成を目指している、新しい複数国間によるプログラムの目標である。

ACTは、昨年誓約に署名した8社を含む14の国際衣料ブランドに働きかけ、賃金だけでなく休暇手当やボーナスなど、製造原価に影響を及ぼすその他の要素も含めて、業界全体での団体交渉権を創設し、こうした増分原価をカバーするだけでなく、契約期間やその他の意思決定にも及ぶ購買慣習を、これらの衣料ブランドに認めさせることを目指している。

「我々は、工場と衣料ブランドとの実際の契約を見ることはできません。衣料ブランドが主張していることと、工場が主張していることは別のものです。そのため、我々が必要としているのは、おそらく価格設定だけでなく、契約遵守に対する透明性を担保するメカニズムであり、それによって我々は両者のつながりを確認できるようになります。」とIndustriALLのJenny Holdcroft政策部長は述べた。

「問題は、こういった取組みが世界中どこにも存在しないため、我々は本当にゼロから始めようとしている、ということです。」と彼女は付け加えた。

Holdcroft氏は、カンボジア政府により設定された、衣料品分野の58億米ドル相当もの最低賃金を交渉するための現在の仕組みは、そのままではカンボジアの70万人以上の衣服労働者の大多数に生活資金をもたらさないだろう、と述べた。

「そのため、我々が実施しようとしているのは、衣料ブランドの購買慣習に明確に連動する、業界全体での新しいメカニズムを開発することです。それにより、(工場は)バリューチェーンを通じてより多くの付加価値の還元を受けることができ、カンボジアの従業員がより高い賃金を受ける可能性が生まれるのです。」と彼女は述べた。

「経営者からの返答は常に、“もうこれ以上は支払うことができない”というもので、政府との交渉において“なぜなら衣料ブランドはこれ以上価格を上げてくれないためだ”、といつも聞かされています。その点こそが我々が解決する必要があるポイントなのです。」

 

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最終更新:2015年12月17日12:04

カンボジア:アパレル・ブランドが仕入価格引上の誓約を反故に(前)

世界で最大級の労働組合連合の一つであるIndustriALLは12月9日に、主要な国際ブランドグループの大半が、カンボジアの工場にその労働者に対する最低賃金を引き上げさせるように善処する、との昨年取り交わされた誓約を無視したようであることに対し、失望したとの声明を出した。

2014年9月にIndustriALLは、8社の衣料ブランドがカンボジアの工場に対する衣料品の仕入価格を上昇させることにより、それを原資に工場が労働者に対して賃上げができるようにする、という“前例のない”誓約に署名するという動きを歓迎した。カンボジア縫製業協会(GMAC)もこの誓約に対して歓迎の意を示し、国内最大の独立系労働組合もその動きを“重要な進歩”と位置づけた。 "

政府はそれ以降、最初は月額100米ドルから128米ドルへ、2度目はこの1月から140米ドルへ、2回にわたって衣料品部門の月額最低賃金を上昇させた。しかしIndustriALLによると、実際にはこの8社のブランドは仕入価格を上昇させていないと見られている。

この誓約に参加したブランドには、カンボジアに最大級の受注をもたらしているスウェーデンの衣料大手H&Mが含まれ、その他C&A、Inditex、New Look、Next、the N Brown Group、PrimarkとTchiboの8社が参加した。

「昨年これまでで最も強力な声明を、国際衣料ブランド8社は公のものにしました。それによると、“我々は合意された最低賃金の引上げに見合った額を(縫製工場に)支払うことになるだろう”としています。」と、水曜日にプノンペン開催された労働組合連合の年度執行委員会における休憩時間に、IndustriALLのJyrki Raina書記長は述べた。

「しかしながら実際のかなりの取引において、このことは実現されていません。」と彼は述べた。

Raina書記長は、この問題の一部は、IndustriALLがこの誓約を発注・支払を管轄するブランドの購買部門と取り交わしたのではなく、企業の社会的責任(CSR)を管轄する部門と交わしたことに原因があるかもしれない、とした。

「H&M、Inditex、Gapやその他のグローバルブランドは、一般的な評価は高いものの、彼らの内部組織は完璧にはほど遠いと我々は見ています。従って、CSR部門やサステナビリティを管轄する部門の人々の基本的な業務は、ただ会社にとっての悪いニュースや悪い事象が発生していないことを確かめるのみです。彼らはこれまで、購買部門とグローバルの生産体制を結び付けるようなことは実施してきませんでした。」とRaina書記長は述べた。

「もし購買と生産部門の人々がお互いに話をしていない場合、(この取り決めは)適切な人々に伝わらないでしょう。これは、会社全体のリーダーシップの問題です。今回、衣料ブランドが彼らの仕入価格を明らかに上げていないことに対し、私は非常に失望しています」と、Raina書記長は続けた。

衣料ブランド各社は、購買政策の問題として、彼らが仕入先に支払っている価格について、最初にこの誓約を彼らに承諾させた団体であるIndustriALLにさえ明らかにしないであろう、と彼は説明した。

GMACは9月に、工場会員の99.4%が、前年比で同額かそれ以下の購買価格をバイヤーから提示されたという調査結果を公表した。この調査によると、回答した工場の3分の1が、(前年比で)最大10%も価格を下げられた、としている。

しかしながら、衣料ブランドが実際に支払っている価格を明らかにしていないため、この信憑性を確認する手段はない。

GMACの調査以降、2014年の誓約書に参加した全8社は、The Cambodia Daily紙から仕入価格を実際に上げたのかについて質問を受けた。 H&MとPrimarkだけは返信したものの、この質問に対して明確な回答をすることを拒否した。

 

(後編へつづく)

 

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最終更新:2015年12月17日06:03

カンボジア:縫製工場で労働者倒れる、燻蒸消毒が原因か

12月7日の朝、コンポンスプー州で40人以上の縫製労働者が職場に着いた途端に倒れるという事態が発生した。関係者によると工場は14時間前に燻蒸消毒をしたばかりであったという。

州労働局のChek Borin局長によると、倒れた44人は全員女性で、仕事を開始した直後に気分が悪くなったという。700人を雇用するこのCarie Cambodia Garment工場は最近開業したばかりで、主に女性用下着を生産しているという。

「仕事場に着いてすぐに、呼吸困難や脱力感を感じ、次々と倒れていきました」とBorin局長は話す。

Borin局長によると、最初に倒れた人々は屋外に運ばれ、それが午前7時からのシフト開始に合わせ到着し始めていた労働者らの間にパニックを起こし、さらに倒れる人々が続いたという。

Borin局長は、前日行われた燻蒸消毒後の取り扱いについて工場管理側に問題があり、今回の事態が発生したとしている。

「少なくとも労働者が到着する1時間前に換気扇を回し、窓を開けておくべきでした」と彼は話す。

倒れた女性らはみな地元のクリニックに運ばれ、最も症状が重かった人々は州の病院に運ばれたという。

倒れた労働者の一人であるChuob Sokchea(36)もまた燻蒸消毒に問題があったと話す。

「同僚がドアや窓を開けているのを見ました。殺虫剤の匂いがしました」と彼女は話す。燻蒸の煙は建物から「霧のように」流れ出たという。

「自分がいつ倒れたのかわかりませんが、目が覚めた時にはもうクリニックでした」と彼女は話す。

工場は月曜日以降閉鎖されており、Chaing Lily次長からは今回の事態の原因についてのコメントは得られなかったが、工場側は労働者を支援していると話す。

「彼女らの体調が明日も戻らなければ、医学的な診断を経て、もう少し休んでもらうことにします」とLily次長は話している。

州衛生局のOr Vanthen局長によると、呼吸困難を訴えた合計19名が州立病院に運ばれたが、急速に回復しているという。

 

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最終更新:2015年12月10日12:04

カンボジア:H&M、地元のサプライヤーの監視を強化

H&Mとインダストリオール・グローバルユニオン(IndustriALL Global Union)は11月3日、カンボジアにおける新しい監督委員会の設置を含む、スウェーデンの衣料品大手に対して供給を行う世界中の1900の工場で働く160万人の労働者の状況を改善することを目的とした取り決めに署名した。

取り決めにはスェーデンの労働組合であるIF Metallも参加しており、H&Mに供給を行う工場が労働者の人権と労働組合の権利を尊重し、労働者の代表に対して差別を行わず、安全ではない条件下で働かなくとも良い権利を守ることを目標とする。

労働者らはしばしば労働組合の差別、強制的な時間外労働、一部化学薬品の煙や高温によるとみられる集団失神について不平を訴えており、すべての論点がカンボジアの工場に影響を及ぼすと見られている。

2013年には工場の天井が落下し2人の労働者が死亡した。また翌年には別の工場の床が崩れ落ち、8人が負傷した。両件ともに建物の建築基準が設けられていないことと、検査の手抜きが指摘された。カンボジアの工場は労働者の権利の不正使用が例外であって、異例なことだと訴えている。

インダストリオール事務局長のJyrki Raina氏は声明の中で「(新しい取り決めは)労働組合化された労働力、建設的な労使関係、業界レベルの団体労働協約を通した生活賃金や安全な職場のあるサステイナブルな衣料品業界に向けての道筋を強固にするものです」

この取り決めを監視するため、H&Mおよびインダストリオールは同社や世界的な労働組合の地元の関連会社から代表を集めた「全国監視委員会」を設立する予定だ。まずはカンボジアやその他数カ国からはじめる。

「ちょうど実行計画に着手したところです、つまり全国監視委員会の設立とサプライヤーと組合の代表両者へのトレーニングの準備をしています」とRaina氏はメールの中で語った。

「まず優先度の高いカンボジア、バングラデッシュ、ミャンマー、トルコからはじめ、その後他の国に展開していく予定です。

カンボジアに関しては、12月7日にプノンペンではじめの導入会議を開催することで合意しました」

インダストリオールによれば、2014年同社はカンボジアで58の工場から供給を受け、7万人の労働者を雇用していた。これは地元の衣料品産業の10%に相当する。

H&Mの広報担当であるUlrika Isaksson氏によれば、取り決めは直接購入する工場より衣料品を製造するよう求められる下請けも包括するとのことだ。

「はじめのフェーズでは、情報や教育に関して言えばサプライヤーや労働者らの代表の具体的なニーズを判断しています。この評価により、それぞれの国特有のニーズに応じた仕事を適応させていくことができます」と彼女は言う。

米国を拠点とする労働者の権利団体である Solidarity Centerのカンボジア代表であるWilliam Conklin氏は、H&Mがすでにカンボジアに最も関わっているブランドの一つだったという。しかし改善の余地はまだあり、労働者が受け取ることのできる恩恵を制限する短期的な契約の悪用を強調した。

「世界的には正しい方向を向いています、もしかしたらインダストリオールはここでさらにH&Mとの関係が深まるのかもしれません」と氏は述べた。「着手しなければならないことはまだまだあり、この枠組みの合意が助けとなるかもしれません」

労働省の広報担当者からはコメントを得ることはできなかった。

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最終更新:2015年11月12日12:03

カンボジア:アパレル製品輸出は賃上げの中で「堅調」 

国際労働機関(ILO)が発表した最新の統計によると、最近の最低賃金の上昇がこの国の主要な経済エンジンを損なうのではないか、という恐れを払拭し、2015年上半期を通じてカンボジアのアパレル産業は「堅調」に業績を上げ続けた。

最新の業界ニュースによると、商務省のデータは、今年上半期のアパレル輸出は前年同期比12.7%増の30億米ドルに達したことを示した。

その数値は、2015年1月のアパレル労働者に対する、28%増という異常に高率の最低賃金引き上げにもかかわらず、2014年上半期にこの業界が記録した対前年比10.2%増よりも良い結果であった。

2016年1月には、月額最低賃金128米ドルから140米ドルへの更なる賃上げが発効する予定である。国際労働機関(ILO)は、この更なる昇給がどの程度インパクトを与えるのか、推計を示すことを否定したが、アパレル産業は「カンボジア経済の基幹産業」であるが、最近の賃上げをうまく乗り切ってきた、と述べた。

「最低賃金の上昇はアパレル産業を低迷させる原因となるのではないか、という恐れが過去にはありました。」と、国際労働機関(ILO)のカントリーディレクターであるMaurizio Bussi氏は、最新の統計数値に関して、声明でこのように述べた。

「統計データによると、アパレル産業は非常によい業績を上げ続けました。カンボジアのアパレル製品・履物輸出の市場シェアは近年上昇し続けています。もちろん、過去の最低賃金引き上げが悪影響をもたらさなかったからといって、必ずしも今後の賃上げがこの産業に無害であるという保証はありません。」と、彼は述べた。

国際労働機関(ILO)は国連の貿易統計を示した上で、カンボジアのアパレル輸出のシェアは、すべての発展途上国の中で着実に上昇しており、2005年に1.1%であったものが、2014年は1.8%となった、とした。

アパレル輸出を営むすべての工場を代表するカンボジア縫製業協会(GMAC)は、近年の最低賃金の急激な上昇に対し、今後は大きな成長減速、さらには縮小さえもありうる、と警告した。

労働省が新しい月額最低賃金を、前年比9%の増加となる140米ドルに設定する直前の10月に、カンボジア縫製業協会(GMAC)は、工場では来年3〜4%の賃上げの余力しかなく、いくつかの工場では既に、前回の賃上げが原因で閉鎖せざるを得ない状況である、と述べた。

しかし国際労働機関(ILO)が商務省から得たデータによると、2014年上半期には7工場が閉鎖したのに対し、2015年上半期では1つの工場が閉鎖しているのみであった。

また、今年上半期に30もの新工場が開業し、アパレル業界に1億5200万米ドルもの追加投資が承認され、4万2000人もの新規雇用が生み出された。

これら3つの項目は、2014年より低い率で伸びているものの、国際労働機関(ILO)の労働基準に関する地域テクニカルアドバイザーのMatthew Cowgill氏は、彼らはまだ「かなり良いペース」で成長している、と述べた。

「いくつかの項目において、過年度と比較して2015年上半期の成長スピードは速くない、という点は正しいです。」と、彼は電子メールで回答した。「しかし、成長はなお確固たるものです。例えば雇用においては、2014年上半期よりも、2015年上半期は10.2%高い結果となっています。」

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最終更新:2015年11月09日06:05

カンボジア:組合側は最低賃金要求額の減額で合意

縫製産業労働者の最低賃金についての交渉が継続する中、労働組合の代表者らは10月2日、企業側からの譲歩を条件に労働組合側の提案も軟化させることで合意した。

しかし、2日に開催された政府の労働諮問委員会への出席者らによると、カンボジア縫製業協会(GMAC)側からは譲歩は得られず、GMACは現行の月額最低賃金128米ドルから3.5%の賃上げという提示額を保持している。

労働組合側は今週、提示額を168米ドルとすることで合意している。これはいくつかの組合が求めていた207米ドルからは大幅な減額となる。

10月2日、自由貿易組合のアドバイザーであるMann Senghakは、要求額を再び下げることを決定したと話した。しかし同時に、企業側が提示額を上げることも要求した。

「組合側は増額割合を31.74%から27.8%へと下げ、提示額を163.58米ドルとすることで合意しました。企業側ももう少し譲歩できるはずです」とSenghak氏は話す。

「しかし今朝の会合では、企業側は提示額を上げませんでした。生産性や市場での競争などの問題を持ち出し、3.5%増額という姿勢を変えませんでした」

Senghak氏は、企業側が組合側の譲歩を考慮せず、提示額を上げない場合は、組合側も提示額を168米ドルに戻すという。

他の2名の組合リーダーである労働者運動共同組合のKen Chhenglang副会長、カンボジアアパレル労働者民主組合連合のAth Thorn代表はともに、企業側が高い提示額を出すのであれば、164米ドルを提示する計画に合意したと話す。

しかし、カンボジア労働組合連合のYang Sophorn代表は、その計画には合意できないと話す。「163米ドルまで提示額を下げたら、労働者らは十分な生活費が得られません」と彼女は主張する。

10月2日、カンボジア縫製業協会の代表者らのコメントを得ることはできなかったが、過去に彼らはインフレ率を上回る賃上げは不可能だとコメントしている。インフレ率は3-4%となっている。

 

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最終更新:2015年10月06日06:01

カンボジア:ほとんどの縫製労働者は新最低賃金207米ドルを期待せず

最近の調査によると、縫製労働者のほとんどが新たな月額最低賃金は160米ドルから180米ドルの間になると予測し、いくつかの労働組合が企業側との交渉で提案を検討するとしている207米ドルよりずっと低い結果となった。

来年の縫製労働者の最低賃金を決定するため、労働組合、雇用者、政府の三者による交渉が来週行われるのを受け、労働者権利保護団体が縫製労働者の毎月の支出についての調査を委託した。DC Research社が全国で745人の縫製労働者を対象に調査を行った結果、家族への仕送りを含む支出額の中央値は207.50米ドルであった。

現在の最低賃金は128米ドルだが、ボーナス、残業手当を含めると多くの労働者は毎月160米ドル近くを受け取っている。

縫製産業の独立系の労働組合のいくつかは、この金額207米ドルを経営側との交渉の開始点としたいとしているが、企業側の多くが全く賃上げする余地なしと話している。しかし、問題の調査によると、大部分の労働者はそこまで多くを期待してはいない。

調査を委託した労働者権利保護団体は調査の結果をまだすべて発表していない。DC Research社は、同団体が結果をすべて発表するまではコメントしないとしている。

しかし、9月16日(水)に非公開で行われた会合で発表された調査結果の要約を記者が入手したところ、調査対象者の半分以上、53%が新たな最低賃金の期待値として160米ドル以下を挙げていた。大多数、81%が180米ドル以上を期待してはいなかった。

労働者が期待していた160米ドルの最低賃金に至らなかった2013年には全国的にストライキや抗議活動が発生し、縫製産業は数週間にわたって操業停止状態となり、経営側は数百万米ドルの損害を被った。抗議活動は政府が一斉検挙を始めてようやく下火となったが、少なくとも5人が死亡している。

縫製労働者に現行最低賃金への満足度を0から10(10が完全に満足)で評価してもらった最新の調査によると、調査対象者の88%が5またはそれ以下と評価した。

95%の労働者が1日3食取っていると回答している。しかし、1日の全食事への支出の中央値は2米ドル以下であった。

16日に調査結果を概観したのち、労働組合は結局、縫製労働者にとっての必要経費とは何かという点で意見が分かれ、提示金額について合意に至ることはできなかった。再度会合を開き、協議を行うこととなっている。

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最終更新:2015年09月28日06:01

カンボジア:労働組合が最低賃金案協議のため第一回目の会合、物別れ

現在月額128米ドルの最低賃金の引き上げ案を集約する最初の試みとして、カンボジア全土70万人の縫製労働者を代表する労働組合指導者らが9月16日に会合を持ったが、合意には至らなかった。

縫製労働者の毎月の支出中央値が家族への仕送りを含めて207.5米ドルという調査が先週発表されて以来、独立系、政府系の組合が一同に集まるのはこれが初めてであった。約20人の労働組合指導者らは、次回の交渉での賃上げ要求額を決定しようと、16日にプノンペンで非公開の会合を行った。

「私たちは金額について協議しました。多くは207米ドルに賛成しているものの、この金額は高すぎるとして調査に含まれた幾つかの項目を削除したいとする参加者もいました」とカンボジア労働組合同盟のYang Sophorn会長は協議終了後に語った。

「私は207米ドルに賛成です。これは労働者への調査の結果であり、雇用者側との交渉の根拠になります。ですが、それより低い金額でももし全員が賛成するのであれば、それも考慮します」と彼女は話す。

この調査は、労働権利保護団体らの要請によりDC Research社が実施し、カンボジア国内の700人以上の縫製労働者に調査を行ったもの。

政府アドバイザーでもあるカンボジア労働組合連合のChuon Mom Thol会長は、最低賃金の10-15%の引き上げを希望すると話す。

全国労働組合連合のFar Saly会長は、207米ドルは高すぎ、幾つかの支出項目は除外されるべきであると話す。

「幾つか妥当でない項目があります。考慮すべきは月々の基本的な支支出額で、電話購入費や遊興費は妥当ではありません」と彼は指摘する。

労働組合は9月21日に再協議を行うことで合意した。その2日後、23日には労働組合、企業、政府の代表者らが今年初の協議を行うこととなっている。

労働省は10月に新たな最低賃金を決定し、2016年1月から新賃金が適用される。

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最終更新:2015年09月24日14:04

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