インドシナニュース

ベトナム:ハノイ郊外アオザイ作りの村(前)

チャックサー(Trach Xa)村への旅は、田んぼを抜けた先にある先祖伝来のアオザイ作りを目的とした伝統工芸技術への旅でもある。

ハノイとその郊外を結ぶPhap Van - Cau Gie高速道路を通り、ベトナムの伝統的なロングドレスであるアオザイ作りで長い歴史を持つ手工芸村として北部地域で有名なチャックサーへは車で約1時間半の道のりであった。

訪問者向けの錆びた看板に英語とベトナム語で「観光地:チャックサー仕立て村」と書かれたこの村は、緑の水田と満開の美しい蓮の池に囲まれていた。

収穫期には村の端から端までを結ぶコンクリートの小道の上に黄色い米粒が広がる。

観光業促進の努力にも関わらず、ここに住むほぼすべての村民が仕立屋、裁縫師かその見習い、商人のいずれか同じ職業に就いているが、その就労時間をどのように縫製と農業に振り分けるか別としても、農業が依然として大多数にとって主な収入源となっている。

「過去、稲作とドレス縫製でやっていくのは今よりもずっと厳しいものでした。」と中規模のアオザイ縫製ビジネスを経営するLe Van Duan氏(48歳)は言った。「今では安定していますが、子供達を学校に通わせるためにまだ農業で生計を立てねばなりません。」

「私達の先祖はかつて、家族の中で男性だけにアオザイの縫製技術を伝承していました。」とDuan氏は言った。「そんな中、私はアオザイの制作方法を叔父から学びました。」

繁忙期には男性は家で縫製を行い、女性らが外に出て農業に従事する。

ベトナム文化についての多少の知識があり、男女それぞれに割り当てられた役割が重要な意味を持つことを理解している外部の者はほとんど、それは奇妙なことに聞こえる。ここチャックサーではこの習慣を大きな論争もなく何年にも亘って続けているが、それは単純に経済的な理由からである。

「私も妻もアオザイを作ります。私が生地をカットしている一方で妻がパッチワークを行い、子供たちが時々手伝ったりします。」とDuan氏は言った。

「私の妻は半マイルほど離れた別の村出身です。彼女はアオザイの制作方法を学び、ずっとここに住むことに決めました。」と彼は隣の部屋の妻に微笑みかけ、空色のシルクの帯に図面を取りながら話した。

Duan氏は20年以上にわたりビジネスを行っており、チャックサーにおけるアオザイ家族経営の成功事例の1つとなっている。

彼の店では約10人を雇用しているが、すべての村民の仲間である。こうしたビジネスでは隣人を雇用するのが一般的である。またアオザイの主要市場はハノイのような大都市であるため、国内外のバイヤーに対する売上処理を行うには、組織的なギルドのような協同組合を持つことが重要となっている。

Duan氏は他の省からやって来た顧客に約5時間待ってもらい、オーダーメードのアオザイを作るということを日常的に行っている。

例えば昨日も、チャックサーまで車で約5時間の距離にあるイエンバイ省から来た女性が、日曜の集会用のドレスを仕立てるために彼の店にやって来た。

「私は5人の子供たちがまだ小さい頃に、どうやってアオザイを縫うのか教えました。」とDuan氏の妻であるToanさんは言った。

Duan氏は20歳の時に一度ハノイに向けて村を離れたことがある。

当時大半のチャックサーの男性は若い時期に大都市に出向き、裁縫師として働いていたと彼は言った。Duan氏は2006年に帰郷した後、村で最初に自身の縫製ビジネスを開始した。

昔は中産階級の間でステータスシンボルと考えられていたアオザイを購入する余裕のある人を見つけることは、今よりもはるかに困難であった。そのためチャックサーの村人は、顧客を探すためによく旅をしていた。おそらくそのことが、アオザイ縫製がなぜチャックサー村において男性の仕事とされたのか、そしてこの工芸品が何世代にも渡って主に家族の中でも男性に伝承されていったのかの所以である。

 

(後編へ続く)

» 続きを読む

ベトナム ジャンル:
最終更新:2017年06月03日06:01

カンボジア:中国人縫製工場オーナーが小切手不渡りで逮捕

プノンペンのTuol Kork地区で5月27日、5ヶ月間にわたって逃亡していた中国人の縫製工場オーナーが逮捕された。

内務省の刑事警察のSok Vuthy担当官によると、Zhou We氏は1月に小切手の不渡りで有罪

宣告されていたものの、27日に逮捕されるまで逃亡を続けていた。

「彼女は不在のままプノンペン市法廷で2017年1月に懲役1年の判決を受けていたが、それからずっと逃亡を続けていた。彼女は逮捕令状に従い拘留された」とVuthy氏は述べた。

警察の報告によると、Zhou氏は昨年7月に縫製工場拡張のためのローンの支払いとしてある男性宛てに6万ドルの小切手を発行した。

しかし、男性が銀行で小切手を換金しようとしたところ、彼女の口座には残高が全くない状況であった。

男性がZhou氏に連絡し返済を求めたところ、彼女は姿を消した。その後、昨年末に男性は警察に被害届を提出した。

プノンペン市の法廷は1月25日、Zhou氏を1年の懲役とし、男性への6万ドルの返済を求める判決を下していた。

» 続きを読む

カンボジア ジャンル:
最終更新:2017年06月02日12:03

ベトナム:給与水準の低い労働者が残業を行う傾向

労働者2500名を対象にベトナム労働総連合(VGCL)が3月・4月に行った調査では、労働者達が残業を行うのは追加収入を目的としていることが判明している。

基本給だけでは生活費を賄いきれないことが追加収入を求める理由とされている。

鉱業と電子産業の労働者の残業代の比較により明らかになったとVGCLの労働者・労働組合研究所(Institute for Workers and Trade Unions)のVu Minh Tien副所長は述べた。

平均基本給が520万ベトナム・ドン(230米ドル)である鉱山労働者の残業代は平均25万7000ベトナム・ドン(11米ドル)のみである。

一方、電子産業界の労働者の平均基本給は420万ベトナム・ドン(186米ドル)のみだが、残業代は平均100万3000ベトナム・ドン(57米ドル)に達している。

「鉱山グループが約540万ベトナム・ドン、電子産業グループが550万ベトナム・ドンと、2グループの最終的な合計収入額はほぼ同じであることは明らかです。しかしながら、基本給が低い電子産業の労働者はより長い時間働かなければならないのです。」とTien氏は述べた。

また調査によると、電子産業の労働者の48%以上が残業を希望しているのに対し、鉱業労働者は9%のみであるという。

VGCLが今年初めに行なった給与調査によると、ほとんどの労働者が残業を希望していないことが判明しているという。

「しかしながら調査対象の35%は、残業食事手当がもらえることを理由に残業を希望すると回答しています。」とTien氏は説明した。

バクニン省出身のNguyen Thi Oanhさん(25)は過去5年間繊維工場で働いており、月間の給与は450万ベトナム・ドン(200米ドル)である。

「やりくりのために残業を余儀なくされています。1日の労働時間は12時間で、1日の終わりにはいつも疲れ切っており、ただ家に帰って眠りたいだけになっています。」とOanhさんは語った。

VGCLのMai Duc Chinh副会長によると、長時間労働が労働者の健康や生産性に深刻な影響を与えると多くの研究結果が示唆しているという。

「疲労により集中力を失い、生産性や労働の質の低下につながります。さらに深刻なことには、長時間労働により、心臓疾患、頭痛、骨疾患などになりやすくなります」とChinh氏は説明した。

同氏は、全シフト中立ちっぱなしの養殖加工業の女性労働者を一例として出した。

「彼女達の静脈は勤務開始時には箸ほどの大きさです。ところがシフト後には、指くらいの大きさになっています。脱ぐためにブーツを切らなくてはならない女性も多くいます。」と同氏は述べた。

多くの企業が利益を優先し、残業を増やしており、低水準の労働環境が労働者の健康に悪影響を与えている。

「多くの企業が生産性向上のための最新テクノロジーへの投資を行わず、期日を守るために労働者を残業させています。」とChinh氏は述べた。

2012年労働法の修正案において、労働傷兵社会省はベトナム人労働者の残業時間を年間最大400時間に制限した。

しかしながら、生産効率や労働者の所得向上、さらにはベトナム労働市場の競争力の引き上げのためにはより多くの残業時間が必要だと数年間に渡り主張する多数の企業の要請を得て、現在提案が行われている。

現時点では、一労働者に付き年間200時間の制限が課せられている。繊維・縫製や皮革加工、養殖加工、通信、水・電力供給など、いくつかの分野では残業時間が年間最大300時間となっている。

» 続きを読む

ベトナム ジャンル:
最終更新:2017年06月02日06:01

カンボジア:職業訓練センター創設で縫製労働者のスキルアップを支援

カンボジア縫製業協会(GMAC)は来月新しい職業訓練センターを立ち上げ、現状主に外国人が占めている中間管理職をカンボジア人労働者に置き換えることを目的に、スキル向上のためのコースを提供する。

カンボジアアパレル研究所(CGTI)は、フランスの開発機関であるAgence Française de Développement(AFD)から300万米ドルの融資を受けて設立され、昨年9月にプノンペン経済特区内でその建設が着手された。

GMACの運営マネージャーであるLy Tek Heng氏によると、国内アパレル部門の70万人分の職のうち約8000を外国人が占めているという。彼はカンボジアの労働者をこの新しい職業訓練センターにおいて、商品担当者、ファッションデザイナー、パターンメーカーなどファッション業界におけるハイレベルな専門家としてトレーニングすることによって、外国人の構成割合を減らすのに寄与したいと述べた。このことはまた、品質管理スキルの向上にもつながるという。

Tek Heng氏は、「現時点ではカンボジア人労働者ではその責務を担えないため、管理職として外国人を雇用しなければなりません。」とし、一方でアパレル業界の経営者は低コストの地元労働者を使い、経費削減することを望んでいると述べた。

「このトレーニング機関ではカンボジアの労働者がより高い賃金を獲得することを支援し、工場経営者には海外の人材を雇用するためのコスト削減に寄与するでしょう。」と彼は説明した。

GMACの加盟企業ではトレーニングセンターの業務運営のために300万米ドルのAFDからの融資に加え、3年間で約70万米ドルの運営費を見込んでいる。 CGTIでは受講生1人あたり4ヶ月の受講期間で140米ドルのコース料金とし、3種類のコースを提供する。

開講当初はGMACの加盟工場で働く労働者のみを受講対象とするが、最終的には一般で公募する予定としている。

Tek Heng氏は、カンボジア人が中間管理職を担えるほどのスキルを身につければ、労使関係が円滑になり、外資工場における文化的違いによる紛争を減らす助けになるだろう、と楽観的見通しを示した。

シンガポール資本でジャケット、ショーツ、パンツ、水着などを生産するAkeentex Pte Ltdの管理責任者であるLim Sovannaren氏は、同社で約1200人の従業員が働いているが、CGTIのコースに誰も参加していないと明らかにした。しかし彼女は、経営者が彼女のスキルを高めるためにコース受講をサポートしてくれることを希望した。

「現在働いている業種に特化したトレーニングコースを提供してくれるのは良いことだと思います。」と彼女は述べた。

商務省の報道官であるSoeng Sophary氏は、アパレル業界で働くカンボジア人の潜在的能力は大きいものの、長期的な経済成長を可能とする生産性とスキルの向上には職業訓練が不可欠だと述べた。

「カンボジア労働者のスキルがレベルアップすれば、より高い賃金を得られるようになります。」と彼女は述べた。「このことは同時に、カンボジアにアパレル産業の成長や投資を支えるのに十分な人材を抱えられることを示しています。」

» 続きを読む

カンボジア ジャンル:
最終更新:2017年06月01日12:07

ミャンマー:縫製産業への投資の中心は中国

ミャンマー投資企業管理局(DICA)によると、本会計年度のCMT委託加工縫製産業への外国投資は6700万米ドル以上に達した。

ミャンマー縫製業協会(MGMA)によると、外国投資のおよそ65%が中国企業によるもの。

同協会によると、ミャンマー国内では400以上の縫製工場で40万人が働いている。縫製工場のうち171工場が外国企業、196工場が国内企業、22工場が合弁企業により保有されている。

日本とEUからの需要が高く、特にEUが一般特恵制度を適用して以降、ヨーロッパ市場は拡大している。

縫製業協会によると、ミャンマーから日本への縫製製品輸出は2010年に1億8300万米ドル、2011年に3億5000万米ドル、2012年に4億米ドル、2013年に5億米ドル、2014年に5億6000万米ドルであった。

商務省によると、2016年度の縫製製品総輸出額は20億米ドルであった。

縫製製品輸出のうち日本が33%、EU(特にドイツ)と韓国がそれぞれ25%、米国と中国がそれぞれ2.4%を占める。

 

» 続きを読む

ミャンマー ジャンル:
最終更新:2017年06月01日09:07

カンボジア:縫製業で下請け問題に直面とILOが警鐘

5月29日に発表された報告書によると、カンボジアの繊維工場では下請けの利用が増加しているが、取り締まりの対象になりにくく、乱用の恐れがあると労働権利団体が警鐘を鳴らしていると言う。

労働者数と登録輸出工場数が減少しているにもかかわらず、カンボジア繊維業界の輸出は昨年も前年比7.2%増と強い成長を見せ、73億米ドルに到達している。国際労働機関(ILO)が発表した最新の報告書では、この要因に関して調査している。

繊維労働者は数年間一定の成長を見せていたが、昨年は3%近く減少し60万5000人となった。工場数も2015年の699から626に減少している。

改善しつつはあるがいまだ不完全な部分が残る商務省の統計と、生産性の向上がこうしたトレンドの理由となるとILOは説明しているが、ILOは同時に、輸出工場が下請への依存を高めており、今後問題に発展する可能性もあると警告している。

「労働法や最低賃金など、もし規制を回避する手段として下請けが利用されているのであれば、下請け工場の雇用数と生産数の増加は懸念材料となります。」とILOの地域主任のMaurizio Bussi氏は声明の中で述べた。

「関係者やカンボジアの関連政府機関は状況を注意深く観察する必要があります。」

国連の専門機関であるILOは、商務省所有の登録輸出工場数と、労働者数8名以上の全繊維工場を輸出の有無に関わらず記録している全国社会保障基金を比較して推定下請け企業数を算出した。基金に登録されている工場のいくつかは現地市場向けのみに生産している可能性もあるが、全体数の中では「ごく少数」と考えられるとILOは注記している。

個別の数値を比較すると、基金に登録された工場数は商工省の数字よりも2014年には82、2015年には106、昨年には244多くなっている。

下請け企業は公正に操業している場合もあるが、政府の規制の対象となりにくいことから法の網を逃れるために利用されている可能性もあるとILOは説明している。ILOのBetter Factories Cambodiaプログラムでさえも下請け企業を完全に見逃していることが報告書では非難されている。

「下請け工場は一般住宅や倉庫、工業建築物で運営されている。施設には事業名が表示されておらず、場所も転々としている。時にはそれが労働者に対する責任を免れるために行われる場合もある。」と報告書には記されている。

繊維工場を監督している労働省はインタビューには応じなかった。

しかしながら、カンボジア縫製業協会のKen Loo書記長は、ILOの数値解釈に大いに疑問を感じていると言う。

基金の数字は繊維工場のみを厳格に表していると報告書には説明があるが、そのほかの事業も多く含まれているはずだとLoo氏は考えている。

基金の数字は前年の医療保険導入数を表しているものであり、そこから確認できる前年比増加は実際には新工場数を表したものではないかと同氏はいう。

「これはすべての工場にあてはまるものであり、実際より多くの工場が数字に出てくるはずです。」と同氏は述べた。

すでにフル稼働に達している工場では突如大口の注文を受けた場合に外部委託するところもあるが、まだ余裕がある場合には「自工場の労働者に残業代を支払う方が下請けに出すより経済的に理にかなっています。単にビジネスの常識です。」

Loo氏は結論を出す前に基金の数字を今一度詳しく見る予定であるという。

» 続きを読む

カンボジア ジャンル:
最終更新:2017年05月31日09:30

ベトナム:流通業者とのグローバルな結びつきを展開

ベトナム商工省は国外の大手流通業者と引き続き提携を結び、ベトナム製品の輸出を促進していく予定である。

同省の欧州市場部は、諸外国の消費者にベトナム企業の商品をダイレクトに届ける新しい輸出チャンネルの開発を行うべく、「ベトナム企業の外国流通システムへの直接参加を2020年までに展開」するプログラムの導入に関する会合を5月26日に開催した。

Dang Hoang Hai部長によると、同省はCasino(フランス)、Metro Cash & Carry(ドイツ)、Makro(チェコ)、Coopイタリア、Conad(イタリア)と協調し、質の高いベトナム製品を欧州のスーパーマーケットに売り込み、ベトナム企業と流通チェーンを結びつける「ベトナム製品ウィーク」を開催したと言う。

2011年以降、およそ10の「ベトナム製品ウィーク」イベントがヨーロッパやアジアで開催され、ベトナム企業の外国流通チェーンを通じた輸出をサポートし、仲介料をカットし、高い価値をもたらしていると同氏は述べた。

セントラルグループ・ベトナムのTran Thanh Hai副社長によると、スーパーマーケットチェーンのBig Cは近年、数千万米ドル(数十億円)に及ぶベトナム製品をヨーロッパ市場向に積極的に採用したと言う。

セントラルグループがBig Cを買収した後、セントラルグループ・ベトナムとBig Cは、ベトナム製品を国外市場に販促し、採用される様、様々なプログラムを実施した。

両社は省庁と協力し、手工芸品や繊維・縫製品、さらにはライチ、ドラゴンフルーツ、スウィートポテトなどの農産物と言った、より多くのベトナム製品がタイヤその他ASEANに諸国輸出される様、7月末にはタイにて第二回ベトナム製品ウィークを開催した。

イオンベトナムの西峠泰男社長は、ベトナムのサプライヤーは常に商品の品質を改善しており、同社には1675品目が納品されていると言う。

イオンは、日本を含めた1万4000店舗で積極的にベトナム製品を輸出している。

最も人気があるのはチャー(魚)、繊維・縫製製品、履物製品である。

昨年イオンはベトナムから2億米ドル規模の商品を輸出しており、そのうちチャーが占める割合は9000万ドルであった。

しかしながら、近代的流通チャンネルでの販売には安定した品質を確保する必要があるため、ベトナム企業が外国の流通システムにアクセスするにはまだ困難が続くとセミナーの代表者は述べた。

Auchanのベトナム店舗の食料品市場マネージャーであるAlbin Bertand氏によると、消費者は商品価格と品質を優先すると言う。

ベトナムの生産者は品質保証へのフォーカスに加え、潜在市場のトレンドを調査し、各市場にあった戦略を練る必要があると同氏は述べた。

ベトナム製品品質事業組合のVu Kim Hanh会長によると、ベトナム製品が近代的流通チャンネルに入り込むのに重要な点は、品質と原産地証明であると言う。

ベトナム政府は2015年、ベトナム企業の外国流通ネットワークへの直接参加を補助する計画を承認した。

この計画では、ベトナムと自由貿易協定を締結しているヨーロッパ、北米、東南アジア、北東アジアなどの国々の主要流通システムにおける、ベトナム製品の直接販売の保証を目的としている。

 

» 続きを読む

ベトナム ジャンル:
最終更新:2017年05月30日11:55

カンボジア:経済地位格上げや競争が繊維産業のリスクに

5月25日の企業代表者による説明によると、「低所得国」から「低中所得国」への格上げや、EU・ベトナム自由貿易協定に伴い迫り来る競争が、カンボジアの繊維・履物輸出産業に大きなリスクをもたらしているという。

現在、カンボジアは後発開発途上国という立場から、EU市場に関税ゼロで参入することができ、武器以外の全品目を輸入課税や輸入割当なしでEUに輸出可能であると織物貿易見本市を主催するフランスのMesse Frankfurt社のMichael Scherpe社長は述べた。

「カンボジアはGDPの増加により、世界銀行が行なっている所得別国別分類の2016年版で、後発開発途上国の位置付けから脱却しています。」カンボジアの「低所得国」から「低中所得国」への格上げは、国連でもすぐに採用され公開される見込みであるとScherpe氏は述べた。

今年末に発効予定のベトナム・EU間の新しい自由貿易協定に伴い、ベトナムの12%の輸入税が排除され、ベトナムの競争力はさらに弱まる見込みであるという。

カンボジア企業がヨーロッパの繊維・衣料市場における可能性を探ることを目的として5月25日に開催された、カンボジア縫製業協会(GMAC)との了解覚書調印セレモニーにてScherpe氏は語った。

2年間プログラムでは、最大45万米ドルの助成金がドイツ政府とMesse Frankfurt France社からそれぞれ半分ずつ支給され、カンボジア企業のヨーロッパの生産開発水準への準拠を補助する。

カンボジアの経済地位格上げを国連が近々批准することはなく、今後カンボジアは、ベトナムと同様の相互貿易協定の交渉をEUとできるはずだとGMACのVan Sou Ieng会長は述べた。

「ヨーロッパ製品を買う余裕が出る8年から10年間後くらいまでは、我々の製品を無関税でヨーロッパに送るという交渉をヨーロッパと行えるはずです。」

カンボジア繊維産業の喫緊の課題としては、高い生産コストや労働者の賃金、原材料の輸入依存(高い電気料金により現在長の国内生産が実現不可能であるため)をより懸念しているとSou Ieng氏は言う。

「生地生産のための原材料製造にはたくさんの電気を使用します。現在、繊維工場は生産コストの1〜2%をほどを電気代に当てていますが、原材料生産のために機械を使えば約30%コストが上昇することになります。」と同氏は述べた。

Emerging Market Consulting社のシニア・コンサルタントであるChou Ngeth氏によると、カンボジアの経済状況は依然として比較的不安定であるため、国連がカンボジアの経済地位の格上げにゴーサインを出す可能性は低いと言う。

「成長の原動力である農業の経済問題には依然として懸念があり、(生産量は)低いままで、主に繊維輸出に依存している我々の経済は安定していません。」と同氏は述べた。

Economist Intelligence Unitの地域主席アナリストであるMiguel Chanco氏もまた、カンボジアの経済地位格上げが近い段階で影響することはないと言う見解に同意している。同氏はEU・ベトナム貿易協定をより懸念しているが、カンボジアに対する影響力が実感できるまでには数年間かかるだろうと述べた。

「政府にとって重要なのは、国の生産分野の多様化に焦点を当てることです。こうした分野に投資を呼び込むイニシアチブをより多く取ることが、カンボジアの長期的な経済的安定にとっては必要不可欠なのです。」

 

» 続きを読む

カンボジア ジャンル:
最終更新:2017年05月29日07:57

ベトナム:国内ブランドが手ごろな価格で高級子供服を提供

ホーチミン市にあるベトナムのブランドと衣料品店はこの夏、子供向けにスタイルにこだわった新しいコレクションを提供している。

デザイナーのPhúc Trần氏が所有するブランドDesigners for Kimは3区にある店舗で販売されているが、シンプルで実用性を兼ね備えたものとなっている。

そこでは10歳~14歳の子供向けに、綿、リネン、デニム素材を使用したパステル、ネオン、モノトーン調のMy Summerという新しいコレクションを提供している。

今シーズン40以上のデザインをリリースし、20万ベトナム・ドン(9米ドル)~50万ベトナム・ドン(22米ドル)の価格帯で販売を開始した。

また女性デザイナーのBùi Minh Trang氏が所有するKelly Bùi Kidsでは、12歳未満の子供向け商品を提供している。

商品はハノイとホーチミン市にある店舗で販売され、ハリウッドのアニメ映画キャラクターのテイストが加えられている。

レース、シルク、タフタといった質の高い素材を使い、忍者タートルズがプリントされている商品が人気だ。

こういったデザインは、ベルト、サングラス、グローブ、フィッシュネットソックスなどのアクセサリーにも展開されている。

「Kelly Bùiが提供する衣服は高級で、1アイテムあたり100万ベトナム・ドン(45米ドル)からと高価ですが、金銭的に余裕のある顧客らに好評です。」とこの店の常連で、1人の息子と2人の娘の母親であるTrần Ánh Tuyếtさんは言った。

「私はKelly BùiやPhúc Trầnといったベトナム人のファッションデザイナーが提供する衣服が好きです。子供たちの年齢に応じた流行のファッションを提案してくれるからです。」と彼女は続けた。

その他のアパレルショップでも子供向け商品を厚くしている。 Phương Nguyen SilkとRabityでも、子供向けに既製服のコレクションを提供している。

Phuong Nguyen Silkの人気商品は20万ベトナム・ドン(9米ドル)から購入可能であるが、Rabityの顧客は1アイテムにつき30万~120万ベトナム・ドン(13~53米ドル)も支払う必要がある。

Summer GardenというコレクションにおいてRabityは、シルクとサテンを使い、白色とクリーム色の配色で美しく見える子供の無邪気さを強調するのに成功している。

Phuong Nguyen Silkはコットンとカーキにパールブルーやレモングリーンなどの暖かい色の刺繍を施し、シンプルで高級なスタイルのラインを立ち上げた。

また地元の職人によって制作されたハンドバッグ、スカーフ、水着、ジュエリーなど、幅広いアクセサリーも用意している。

Kelly Bùiの代表者によると、夏場の市場ニーズを満たすために、国内ブランド各社では子供とその両親の関心を引こうと多額の費用を投じているという。

彼らはまた、自社のサービスとプロモーションを顧客にとってベストなものにしようと努力している。

「我々は近日中にオンラインサービスを開始する予定です。」と彼女は明らかにした。

ベトナムの第2回Vietnam Junior Fashion Week 2017 (VJFW)の組織委員会メンバーであるXuân Lan氏は次のように述べた。「ベトナムのファッションハウス、企業、デザイナーらは、近年子供服ビジネスを積極展開してきました。」

「3月にホーチミン市で2日間の日程で開催されたVJFW 2017では、外資、国内ブランドから提供された100以上のデザインを身に付けた4歳から13歳までの90人のアマチュア・ファッションモデルが登場しました。」

数千人の両親と子供たちが、イベントのウェブサイトやオンラインフォーラムでそのコメントを共有した。

「我々は毎年VJFWを開催するために、数多くの国内外ファッション企業と協力しています。」とLan氏は言った。

Lan氏はモデル・演技指導を行うCA3のオーナーで、そこではファッションモデルや、キャットウォーク、写真撮影のためのトレーニングコースを提供している。

「我々はVJFWを通じてモデルの新しい才能を発掘し、彼らが将来プロとして仕事をしていくことを支援します。」と彼女は述べた。

» 続きを読む

ベトナム ジャンル:
最終更新:2017年05月27日05:50

ベトナム:繊維・アパレル企業は第4次産業革命の施行に対し消極的

繊維・アパレル産業は、第4次産業革命がもたらす技術から大きな恩恵を受けることを見込んでいるが、時勢の変化に関しては無関心なままである。

ベトナム繊維協会(VITAS)のVu Duc Giang会長によると、紡錘数3万の工場で紡績糸を製造する場合はかつて、最大450人の労働力を必要としたという。

第4次産業革命の結果、同規模の工場で必要とする労働者数は最大でも30人となる。

以前は一人当たりが同時操作できるのは2機が限度であったが、今では8−9機、時には最大12機を同時に操作する事が可能である。このように、第4次産業革命の波が押し寄せれば、大量の労働者達が余剰となる。

専門家や業界観測筋では、第4次産業革命が影響するのはバリューシステムの一部のみであり、設計フェーズなどのバリューチェーンの川上段階に対する影響はほとんどないと見込んでいる。

ホーチミン市縫製・繊維・刺繍・編物協会(AGTEK)のPham Xuan Hong会長は、協会の会員企業の一部が最新設備に投資はしたものの、投資量は低いままにとどまっていると「投資」誌に対し明かした。

例えば、Viet Tien縫製株式会社はシャツ生産過程の一部の過程に自動装置を導入し、Hoa Tho繊維株式会社はスーツ生産設備の現代化に多額の投資を行った。

繊維製品の生産には50−100段階の工程があり、そのため企業は徐々に個々の生産過程を自動化していく見込みだとHong氏は説明した。

「繊維・アパレル企業の現時点の一番の懸念事項は、安定した生産や労働者の収入を保証することです。」

フランスの下着メーカーScaviは同氏の意見に共鳴し、ファッションの変わり続けるトレンドや顧客の好みを満たすデザイン過程を自動化することはほぼ不可能だと語った。

同社は過去に新設備や技術に多額の投資を行なっているが、対象となったのは主に一部の過程のみだ。

国際労働機関が最近発表した報告書によると、繊維・アパレル、履物産業に従事する労働者は、インドネシアでは65%、ベトナムでは86%、カンボジアでは88%、第4次産業革命により余剰になるという。

VITASのTruong Van Cam副会長は、実際はこれほど深刻にはならず、また自動化率に関しても生産過程によって異なるだろうと述べた。

しかしながら専門家は、繊維・アパレル企業は自身に見合った成長路線を見つけなければならないと勧告した。

AGTEKのHong氏は現在の生産能力を最大限に活用し、積み立てを増加させることで技術革新の財源として備蓄することを勧めている。

「ビジネスで最も大切なのは投資資金と労働者の技術です。」とHong氏は述べ、多くの繊維・アパレル企業が経営方法を変革することに焦点を置いていると加えた。また同時に、こうした企業は国内市場の販売高増加により一層の注意を払っているともいう。

» 続きを読む

ベトナム ジャンル:
最終更新:2017年05月26日06:01

このページのトップへ戻る