インドシナニュース

ラオス:伝統織物、ルアンパバーン工芸品センターで生き続け、女性たちに活力を(後)

(前編より)

 

翌日、Zuzongさんは沸騰したお湯にシルクを落とし、朝市場で買った未熟なパパイヤから彫られたスプーンでワックスを取り除く。蜜蠟は高価なので、Zuzongさんはそれを再利用する。ここでは何も浪費することはなく、その技術はほとんど何年も変わっていない。

しかし700年の歴史を持つルアンパバーンは変わりつつある。

ラオスの繊維デザインの中心地として有名なこの村は、同国の観光名所の宝でもある。

しかし、内陸地への観光客の流入によって、ルアンパバーンの人気ナイトマーケットSisavangvong通りで販売されているような、国中に氾濫している安価で劣悪な繊維市場を潤し、その本来の性質を蝕んでしまう恐れがある。

筆者は前夜市場で買った袋をZuzongさんに見せた。

「それはラオスのモン族のデザインではなく、ベトナム製の劣悪商品です」と彼女は述べた。

観光はラオスの急成長産業であるが、昨年の訪問者数は2016年の386万人から約9パーセント減少した。

24歳のOunさんはOck Pop Tokで通訳をしている。彼はカトゥーの民族集団出身で竹織および彼と彼の兄弟6人が子ども時代に学んだクラフトのワークショップを開催している。彼は、ラオス北部にある彼の出身村の山々のガイド付きツアーを開催することを夢見ている。

「ラオスの人々は海外旅行をする余裕がないので、国内旅行するべきです」Ounさんはダイヤモンド模様を巧みに竹のカラフルな帯で織りながら語った。

Salary Explorerのウェブサイトによると、ラオスの平均月収はわずか62米ドルで世界で最も低い。

ラオスの国際観光は難しい綱渡りに挑戦している。一方では、政府は観光キャンペーンを通して国際的な訪問者数を増やそうとしているが、またその一方で、国家やその国民およびその文化が悪用されないようにしたいと考えている。

その懸念点は、首都ビエンチャンを中国につなぐ421kmの中国-ラオス鉄道である。2021年に完成予定で、中国人観光客への流入を含むチャレンジとチャンスの両方をもたらすだろう。

2012年には20万人の中国人観光客がラオスを訪問したが、2017年ラオス観光統計レポートによると、昨年までにその数は639185人に増加した。

多くの中国人は、国境を越えてラオスに入り、中国南西部の雲南省からルアンパバーンとヴァンヴィエンに向かう。

Ock Pop Tokに訪れる人々は国際的で多彩なグループである。シンガポール出身のDeeさんは敷地内のヴィラに滞在し、半日の製織コースに参加する。オーストラリア西部の鉱山トラック運転手Emileseさんは彼女の妹と一緒に参加している。どちらも3日間の自然染色と製織コースを受講している。Anneさんは最近、カリフォルニア大学から定年退職した。彼女は3日間の製織コースに参加し、ベトナム北西に向かう途中でモン族を訪れ、山を巡る。Emileseさんはオーストラリア西部のパース出身で製織ワークショップに参加した。

また、オーストラリアのクイーンズランド州出身のGemmaさんも製織コースに参加する。彼女はホーチミン市を拠点とし、言語療法士として働いており、ベトナムのモン族女性とのトレッキングを終えたところであった。

これらのゲストは共通の糸で織りなされている。そして、参加者全てにとってOck Pop Tokは、織物の「巡礼」において重要な場所である。



ラオス ジャンル:
最終更新:2018年10月27日12:01

ラオス:伝統織物、ルアンパバーン工芸品センターで生き続け、女性たちに活力を(前)

Ock Pop Tok工芸品センターは5人の製織者から始まり、現在全国の500人の職人をサポート

 

Mae Thao Zuzonさんは、熱い炭の燃えさしの上に銅のインクペンを持っている。彼女は鍋の側面をペンで軽く叩き、蜜蠟の塊を追加する前に生シルクの一片を滑り落とす。小柄な68歳のろうけつ染め芸術家はそれを日課として数えきれない程繰り返している。

多くのラオス人女性のように、Zuzonさんは母親からろうけつ染め(蝋を使った繊維染色技術)を教えられた。彼女はろうけつ染めを始めた当初12歳だった。それは彼女が結婚した年齢でもある。

ラオスは世界で最も結婚年齢の早い国の一つでもある。親の同意があれば、女の子は15歳で結婚出来、それは珍しいことではない。慈善団体のSave the Childrenが今月発表した調査によると、現在の傾向に基づくと、2030年には約1000万人の女の子が結婚し、その内200万人以上が15歳未満になるという。

Zuzongさんの人生は伝統的なスタートを切ったが、近代的な迂回路を取った。彼女は夫から離れ、現在は孫娘(彼女は5人の子どもがいる)と同居している。彼女はまたフルタイムの仕事をしている。

Zuzongさんは、ラオス北部の元首都ルアンパバーンに残った唯一のモン族ろうけつ染め芸術家である。

モン族は、主に中国や東南アジアで見られる民族であり、繊維織りの強い伝統を誇っている。Zuzongさんは、2000年にBriton Jo Smithさんおよびラオス人のVeomanee Douangdalaさんによって設立されたOck Pop Tok工芸品センターで、彼女のスキルを訪問者と共有することによって、その伝統の一部を生かしている。

泥の多いメコン川のほとりにある緑豊かな庭園に建つOck Pop Tok(ラオス語で「東と西が出会う場所」を意味する)は、フェアトレードと持続可能なビジネスの実践の原則に基づいて設立された。それは小さな店でいくつかのデザインを売る5人の製織者から始まった。今日では、東南アジアで最も重要な繊維および職人の機関の1つで、従業員約80人のチームが全国の職人500人を支援している。

Ock Pop Tokは、農村部で収入を生み出す選択肢が限られているため、Zuzongさんのような女性にとって必要な財政的機会を提供している。

彼女の「仕事場」は、木々や鳥に囲まれた開放的で風通しの良い空間である。それは彼女の基本的な仕事のツールを展示している。伝統的なモン・スカートが壁に誇らしげに掲げられている。 「これが完成するまでに6ヶ月費やしました。これは結婚式などの特別な行事のためのものなのですよ」 と彼女は通訳を通じて語る。

ろうけつ染めだけでなく、モン族の繊維芸術、すなわち「フラワーアート」は、明るくコントラストのある色で大胆な幾何学模様の刺繍が施されている。目で見るよりもモン族の模様は多い。さまざまなデザインやテクニックによって、その人がモン族コミュニティ内のどこに位置しているのかをストーリーで伝えることができる。その人の地元の村、婚姻状況および資産などはその布を「読む」ことによって見定めることが出来る。

また、Ock Pop Tokでの仕事は険しい道のりでもある。彼女は製織者であり、過去10年間、彼女のスキルを工芸品センターで共有してきた。大きな木製の織機に腰を当て、シャトルを左右に巧みに回し、複雑なジグザグのナガ模様(ナガ:魔法の力を持つ神話の水龍)を作り出す。ラオスの伝説によると、ナガ王子は美しい製織者と恋に落ちたという。

ラオ織物のモチーフは深く象徴的である。神話的な鳥であるホンおよび象は富と敬意を表す。誰かが妊娠を希望していたり、作物が水を必要とするならば、カエルがモチーフに選択される。カエルが雨と繁殖を表すからである。

ろうけつ染めのデザインが完成したので、Zuzongさんは地面に栽培された多くの植物のひとつであるインディゴで色付けされた水のバケツに一晩浸す。その他に、レモングラス、ウコン、ジャックフルーツ、チーク、タマリンド、サパンなども含まれる。工芸品センターには、カフェ、工芸品店、遺産博物館、織り込まれた布で装飾された4つのヴィラがある(注:メコン川を見下ろす2部屋のいずれかを予約すると良い)

 

(後編につづく)



ラオス ジャンル:
最終更新:2018年10月27日06:01

フィリピン:伝統織物、注目を集める

1012日から14日の3日間、マカティ市のGlorietta Activity CenterHABIフェアが開催され、フィリピン製の繊維製品、伝統的な織物、綿が展示された。

見本市には、ここ数年のHABIフェアで最も多い80以上の出展者が参加した。また、初めてブルネイ、ラオス、インドネシア、ミャンマー、マレーシア、ベトナムのASEAN地域から繊維出展者が参加した。

Maribel Ongpin氏とHABIフィリピン繊維協会が共同開催したこのフェアは、カリンガ州イフガオ州ミンドロ島イロコス地方、サマル島、バシラン州ヤカン族の先住民の織物の技を紹介することを目的としている。

メトロマニラの消費者市場は、長年合成繊維の使用を検討し、国内の織布を変える多くのアイデアや可能性を引き出した。

この見本市は、展示品の販売だけでなく、地球にやさしい資源の利用とその持続可能性、

何代にもわたり継承される伝統を守る重要性について社会の認識に印象付けるものでもある。

天然素材で作られた衣類のファッションショーでは、そのスタイルとエレガンスが無限に表現できることを示した。

このフェアの見所は、ワークショップと持続可能性に関する講演を除き、piña織物の初めてのLourdes Montinola賞だった。

Montinola氏は、パイナップルの生地の国宝化に関する書籍「Piña」を執筆した。

このコンテストには、革新的な方法での布の織り、染色、刺繍、装飾をする職人が参加した。

受賞者は、Heritage Arts and CraftsArlene Tumbokon氏、the De La Cruz House of Piña Ursulita de la Cruz氏、La Hermania AtelierAna Legaspi氏であった。受賞作品はフィリピン人の誇りとなるだろう。



その他 ジャンル:
最終更新:2018年10月26日12:33

ベトナム:競争力を身に着けようと努力する国内小売業者

国内小売業者は、特に国内市場が今までにも増して海外投資家の関心を引き付けているため、外国ライバル企業に勝る競争力を得るために合理的ビジネス戦略を構築する必要がある。

統計局の調べによると、ベトナムの小売市場はその安定した成長により、海外投資家にとって非常に重要になっていると言われている。国内小売市場価値は2010年には880億米ドルだったが、7年後には1300億米ドルに跳ね上がり、2020年までに1790億米ドルに達すると期待されている。

米国のコンサルティング企業A.T. Kearney社によると、ベトナムには今、スーパーマーケットが800店、ショッピングモールが150カ所、昔ながらの市場が9000カ所、小規模経営店が220万店あるという。昨年は同国内に100店以上のコンビニエンスストアがオープンし、その経営のほとんどが外国企業や組織である。

日本の大手ファミリーマートは現在までに、ベトナム国内で130店を運営し、2020年までにさらに700店舗オープンする目標を掲げている。もう1つの日本の小売店であるセブンイレブンもまた、今後3年間で100店舗、10年間で1000店舗展開という意欲的な計画を立て、2017年からベトナムの小売市場で足固めをしている。

一方、韓国のロッテマートはすでにベトナム国内にチェーン店60店舗を展開していることを発表している。

アメリカのAmazonや中国のAlibabaのような多くの大手eコマース・サイトは、すでにベトナム小売市場に参入している。

市場ではすでに、ここ数年間でいくつかの大型合併買収(M&A)が行われている。タイの投資家たちはベトナムにおいて、Big CMM Mega MarketRobinsNguyen KimLan Chi Martのような有名なブランドと共に、ショッピングモールからコンビニエンスストアまで様々な現代的小売業種を展開している。

ベトナム小売業協会のDinh Thi My Loan会長によると、小売販売競争においてベトナム企業は長期戦略を構築し、専門スタッフを育て、顧客の習慣や心理の把握といった彼らの強みを十分に生かす必要があるという。

IT分野におけるThe Gioi Di Dong JSCFPT Digital Retail JSC、育児分野におけるBibomartKids PlazaTuticareShop tre thoなどの事業成功がこの良い例だ。

特に、小売業に参入したベトナムのKowon社は、国内に機械設備販売店を5店展開し、とりわけ名の知れたBoschMakitaStanleyWeldcomの有名製品を販売している。同社は2019年までに15店のKowon店と20店のフランチャイズ店のオープンを目指している。

最近、Vingroup1つであるVincommercega社がNhat Nam社からFivimartスーパーマーケット23店全店買収を完了させた。これを背景に、国内小売販売網におけるベトナム製品の存在感が高まるだろうと期待されている。VinGroupは現在、国内でVinmart65店とVinmartコンビニストアを1000店展開している。

さらに、Sai Gon Co.op社がシンガポールのNTUC Fair Price社との合弁事業として、国内で約100店のスーパーマーケット、約150店のCo.op食料品店、約150店のCo.op Smile stores、約50店のCheersコンビニエンスストアを首尾よく展開している。

Sai Gon Co.op社のDo Quoc Huyマーケティング部長は、同社は店舗におけるベトナム製品の割合90%を維持し、国内消費者が地元製品をより利用しやすくすることで、市場での基盤を築いていると述べた。

小売販売専門家のVu Vinh Phu氏は国内企業に対し、自身のブランド発展とネット・実店舗両方における売上増加に重点的に取り組むよう提言した。



ベトナム ジャンル:
最終更新:2018年10月26日11:50

ミャンマー:女性アパレル労働者、ストライキ中に襲撃される

1015日、ミャンマー最大の都市ヤンゴンの女性アパレル労働者数十人が、襲撃者に襲われた。襲撃者らは、鉄棒を振り回していた。ドイツのディスカウント店Lidlの既製服と今年の4月まで英国ファッションブランドJoulesを製造したFu Yuen Garment Co. Ltdの何百人ものアパレル労働者が、8月以降ストライキを続けているとAFP通信が報じた。

1200人の女性と約100人のみの男性を雇用しているアパレル工場でのストライキは、工場の床の温度が高すぎる、トイレ休憩が短すぎる、上司による嫌がらせが常態化しているなど、職場環境の改善に関することである。

ストライキ以降、労働者の要求の大部分は満たされたが、工場経営陣はストライキを主導した女性30人の復職を拒否した。そのため、労働者らは工場の門前でストライキを続けた。

AFPによると、15日までに、約40人の 「ギャング」が女性を攻撃し鉄棒で殴ったとストライキ参加者の1人、Soan Than Soeさんが話した。女性27人が負傷し、病院に運ばれた。経過観察のため、6人が病院に残った。警察が介入したのは、住民が女性を援助するため、石や棒を工場に投げ入れた時のみであった。

警察は労働者の暴力を非難し、声明で、ストライキ中の女性の小グループが抗議に参加するよう従業員に促した後、この騒動が起きたと述べた。それ以降、警備員が配備されたが、逮捕者はでていない。

Fu Yuenの経営陣はまだコメントを出していないが、Lidlの広報担当者はロイターに、同社はこの件について調査するためサプライヤーと連絡を取っていると話した。「事実確認後、状況を判断し、必要に応じて対応します」と広報担当者は電子メールで述べた。

Joulesの広報担当者は、同社は20184月以降、Fu Yuen工場との取引はないと話した。

ミャンマーのアパレル産業は急速に成長し、45万人以上の労働者が雇用され、そのほとんどは女性。

石油・ガス産業に次ぎ、アパレル産業はミャンマーのトップ輸出産業であり最も重要な産業の1つで、昨年は20億米ドルに達した。



ミャンマー ジャンル:
最終更新:2018年10月25日16:46

ベトナム:ハノイ、Eコマースに重点を置く

ハノイは、オンラインで取引される商品の品質に問題はあるものの、最近急速に成長したEコマース活動の持続可能な発展を促進するソリューションを実装している。

ベトナムEコマース協会が実施したハノイの1000社の調査によると、その内の61%は簡単で効果的なビジネストレンドであり低コストで顧客からの迅速なフィードバックを得られるため、SNS上で事業活動を行っている。

企業の約37%は、Eコマース収益が企業の総収益の約30%を占め、そのうち16%はEコマース活動の総収益の50%を占めているという。

今年の上半期、組織や個人の約7726WebサイトやEコマースアプリがハノイで登録された。

商工省のNguyn Thanh Hi副省長は、今年Eコマースの発展を促進させると述べ、同省はハノイでショッピングサイト(http://bandomuasam.hanoi.gov)にウェブサイトを運営を開設し、 これにより、ショッピング、消費財や食品の販売、首都での自動販売機の設置場所などを簡単に検索することができる。

現在では、同省は様々な分野でのEコマース、オンライン公共サービス、電子税申告、電子決済を開発し、透明性があり公正なビジネス環境を作り出している。

ハノイはまた、製品や商品の原産地を追跡可能にし、商業的詐欺を防止するため、企業に農産物や食品向けEコマースウェブサイトやアプリケーションの開設を促し、 偽造防止スタンプ、本物証明のスタンプ、クイックレスポンス(QR)コードの適用を促進した。

ベトナム企業標準および消費者保護協会のNguyn Mn Hùng副代表は、オンラインショッピングでは、消費者からすると認可された販売サイトと無認可の販売サイト、または偽造品と本物の区別が難しいと指摘している。

偽造品の取引に請求書がないため、オンラインショッピングによる商取引詐欺の検出、管理および処理は非常に困難である。一方で、SNS上の多くのウェブサイトとその取引口座には仮想アドレスしかないため、低品質商品などの商取引詐欺を管理し処理することは困難である。多くの消費者は、オンラインショッピングを利用する際にこれらの問題を懸念している。消費者の利益を守るために、当局は関連する省事務所にEコマース事業の監督と検査を指示している。それゆえに、Eコマース活動の違反に対して、34億ベトナムドン相当の行政処罰を課している。

商工省は、オンラインビジネスの方法を管理するために、モバイルデバイス用のEコマースウェブサイトとオンライン取引活動の管理を規定している。

違反した場合、通商産業省は、規制に違反したEコマースウェブサイトやモバイルアプリの名前、それらのウェブサイトやアプリを所有するトレーダーや組織名および情報を公表する。

ベトナムEコマース協会によるベトナムEコマースインデックスのレポートによると、ハノイは過去5年間、同国における主要Eコマースインデックスを持つ2都市のうちの1つであった。

2017年にはハノイのEコマース活動による取引金額は36兆ベトナムドン(154000万米ドル)と推定された。



ベトナム ジャンル:
最終更新:2018年10月25日13:30

ベトナム:アパレル資材の輸入、大きく伸びる

ベトナム商工省の統計によると、2018年の最初の9カ月間に繊維・アパレル産業の輸入が大幅に伸びた。

最も高い伸びを見せたのは繊維の輸入で、対前年同期比34.6%増の178000万米ドルを記録した。これに綿花が続き、対前年比30.3%増で、輸入額は24.1億米ドルだった。

3位は防水生地で13.5%伸びて93.3億米ドルという著しい輸入売上です。

同省によると、綿花、繊維、服地の輸入額は、最初の3四半期で136億米ドルとなった。



ベトナム ジャンル:
最終更新:2018年10月24日16:03

カンボジア:アパレル労働者がEUの貿易脅威を恐れる中、生産者は楽観的

カンボジアに対する貿易圧力を強める欧州連合(EU)の決定は約70万人を雇用している経済の柱であるアパレル産業組合に警鐘を鳴らしたが、主要メーカーグループは、リスクが現実化するには何ヶ月もかかるだろうと語った。

カンボジア最大の輸出市場であるEUは、今月、東南アジア諸国が民主主義から離れる動きに対して懲罰的に対応して、世界最大の貿易圏への特別なアクセスを失うと警告した。

一部の西側諸国は、7月のフン・セン首相の選挙での勝利を批判し、同氏の当選は周辺の者による脅迫運動および最高裁判所によって解散された信頼できる野党の欠如のため、欠陥があると批判した。

カンボジアの国内総生産(GDP)の約40%を占めるアパレル製品品輸出や、砂糖などの産業を荒廃させる可能性がある。

「欧州市場は重要な市場です。しかし工場が閉鎖すれば難しいでしょう」と、カンボジアアパレル労働者民主組合のAt Thon会長は語った。

カンボジアの工場はGap IncGPS.N)、スウェーデンのファッションブランドH&M HennesMauritz ABHMb.ST)、およびスポーツブランドNikeNKE.N)、PumaAdidasADSGn.DE)などのグローバルブランドを供給している。

EUのデータは、昨年、「武器以外すべて」(EBA)計画の下、カンボジアのEUへの輸出額は58億米ドルとなったと示している。

フン・セン首相は、EUの発表に伴い、カンボジアの主権を守ることを誓ったが、一部の組合指導者は、既に個人債務に取り組んでいる労働者が更に難しい経済状態になることを恐れている。

「労働者たちは両親のための家を建てたり、他の事業を行うためにお金を借りています」とカンボジア女性労働組合のSia Kunthea会長は述べた。

カンボジアの欧州商工会議所は今週、欧州委員会に貿易志向の可能性について真剣に懸念していると語った。

「我々は、中断や制裁を実施するのではなく、協力活動を通じて、EUの中核価値を育成するための別の行動措置を提案します。」と民間部門を代表する団体は書簡で述べた。

 

楽観的な生産者たち

カンボジアの70億米ドルのアパレル産業は、1500万人のカンボジア人口の中で最大の正式な雇用主である。

EBAが中断されたら難しくなるでしょう。」と履物工場の労働者で3児の父のHoeun Tharith(42)は、毎月約210米ドルの収入を失った結果、萎縮してしまったと話した。

しかし、600の工場を代表するカンボジアのアパレル製品製造業協会(GMAC)は楽観的だ。

同グループの副議長のKaing Monika氏は、関税措置の脅威は数カ月先であり、6ヶ月間のEU審査の対象となる、と述べた。

「現時点では、誰も結果がどうなるか、それが大きな損失をもたらすかどうかを保証することはできません。我々が懸念しているのは、メディアの憶測がバイヤーや投資家からの信頼の低下に繋がることです。実際の状況はそれほど恐ろしいものではないかもしれません。」とKaing Monika氏はロイターに語った。

バイヤーがカンボジアを去り、より低コストのアジアのライバルに向いてしまうかどうかを知るのは時期尚早だという人もいる。

カンボジアの62の工場から調達しているスウェーデンのH&Mは、権利状況を調べる必要性を理解していると述べたが、欧州連合にも労働者への影響を評価するよう促した。

「アパレル業界の人々の雇用への悪影響の可能性を考慮する必要があります。」とカンボジアからの撤退に関しては言及せずロイター通信に文書で述べた。

最低賃金が118米ドルから170ドルにおよぶ隣国のベトナムは、アパレル生産のもう一つの基地でもあり、コストが更に低い。

この利点は、1月にカンボジアの織物および履物産業で7%の上昇後にのみ改善され、対応する数値は182米ドルに押し上げられる。

「もちろん、企業がベトナムを動かせば少々の利益が得られるかもしれません」とベトナム繊維協会の前職員であるDang Phuong Dung氏は述べた。



カンボジア ジャンル:
最終更新:2018年10月24日10:42

ベトナム:国内繊維・アパレル・履物産業が期待する新たな海外直接投資の波

ベトナム・EU間で自由貿易協定(FTA)と包括的および先進的な環太平洋パートナーシップ協定(CPTPP)を締結後、国内繊維・アパレル・履物産業への海外直接投資(FDI)が急増。米中貿易戦争という状況下で、海外直接投資は増え続けると期待されている。

ベトナムの今年18月におけるアパレル輸出売上高が197億米ドルに達し、記録を更新。昨年の同時期と比べ16.9%増加した。

一方、同国の履物産業は中国に次ぐ世界2位である。ホーチミン市履物協会のNguyen Van Khanh副会長によれば、ベトナムには現在、700の製造業者があり、150万人の労働者が従事しているという。

レポートによると、ベトナムが環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)参加を交渉し始めたころから国内アパレル産業への海外直接投資による資本が増え始め、外国人投資家らが誓約した投資資本は、2014年は175000万米ドル、2015年は26億米ドルだった。

2017年に米国がTPPから離脱したとき、同産業への海外直接投資は65140万米ドルにまで落ち込んだが、CPTPPとベトナム・EU自由貿易協定(EVFTA)によってすぐに回復した。

同国のアパレル産業にとって米国は最大の輸出市場であり、次にEU、日本、韓国が続く。ベトナム繊維協会(Vitas)によるレポートでは、昨年のアパレル輸出売上高は310億米ドルに達し、内128億米ドルが米国向けだった。

ベトナム綿紡績協会(Vcosa)のNguyen Binh An事務総長は、国際状況がアパレル産業発展に好都合であるとして、同産業の未来を楽観視している。

米中間の貿易緊張もまた、広大な市場における中国製品に代わるベトナム製品の米国への輸出増加を後押しするだろうと期待されている。

貿易戦争はまた、世界中における海外直接投資の流れをベトナムへ向けるだろう。日本や韓国、中国の企業が彼らの投資計画を多角化するために、ベトナムでの機会を探っているという指摘もある。

また、貿易戦争により、投資の流れをベトナムを含むアセアン諸国へ向かわせる意欲が増えるだろうとも言われている。中国は現在、世界のアパレル輸出売上高の40%を占めている一方、ベトナムは3%のみである。

中国企業は今、多くの製造拠点をアフリカや東アジアへ移している。アセアン諸国の中でも中国と文化が類似しているベトナムは、彼らにとって正しい選択となる。

履物産業について言えば、ホーチミン市履物協会は最近、多くの海外投資家から投資先についての助言を求められている。

「履物産業の原材料を作るプロジェクトへ投資するよう薦めています。現在、必要な原材料の7585%は輸入品です」と協会は述べた。



ベトナム ジャンル:
最終更新:2018年10月23日11:59

ミャンマー:アパレル工場労働者のストライキの弾圧で数十人が負傷

1015日、ヤンゴンにある中国人経営のアパレル工場の外で鉄棒を振り回す襲撃者と衝突があり、労働者数十名が負傷した。

Fu Yuenアパレル工場の従業員数百人が解雇された同僚30人の再雇用を要求し、数週間以上もストライキを行っている。国際貿易データ・ウェブサイトのPanjivaによれば、同工場はドイツのスーパーマーケット・チェーンのLidlやイギリスのファッションブランドのJoulesに受け渡す衣類を製造している。

ミャンマーの繊維産業は45万人以上の労働者を雇い、昨年の輸出規模は20億米ドルを超え、同国内で石油・ガス産業の次に高い輸出収入をあげている。

しかし、EUがロヒンギャ危機に対し、ミャンマーからEU貿易圏への無関税参入措置を停止する経済制裁の発動を検討中のため、繊維分野における数十万の雇用がまもなく危険にさらされる可能性がある。

Lidlの広報はロイター通信に、要求を調査するために卸売業者と連絡を取っていると述べた。「事実を全て確認してから、状況を判断し、必要に応じて措置を講じます」と電子メールで語った。

Joulesの広報によると、同ブランドは20184月以降、Fu Yuenアパレル工場との提携を停止していると述べた。

ヤンゴンの商業中心地郊外に位置するDagon Seikkan工業団地にある同工場では、労働者のための環境改善を求めて活動していた組合メンバー30名が8月に解雇され、それ以降、抗議活動が行われている。

「彼らは組合を壊滅させたいのです」と、解雇された組合リーダーの1人であるHla Ohn Marさん(21歳)が15日の午後、若い労働者で混雑するThingangyun 病院の救急診療室で述べた。

24人が治療のために病院へ運び込まれたと、同病院のDr Aung San Min院長がロイター通信に述べた。「6人が入院治療を受けています」と院長は語った。

労働者らによると、15日未明、工場の門の外に集まっていた若い女性ばかりの人だかりを民間服を着た約2030人の男性らが突然襲撃したという。

「彼らは悪党です」と語る負傷した労働者の1人であるThae Nu Khaingさん(21歳)は、額から流血し、片脚はギブスで固定されていた。

「彼らは私を押し倒し、私の脚を金属棒で殴打しました。私は恐れませんでした。ただ怒って泣いていました」と彼女は述べた。

警察は暴力行為に関し労働者たちを非難し、声明では、数人のグループが現在も工場で働いている労働者たちに抗議活動に参加するよう促した後で争いが勃発したと述べた。

「両者が言い争いをし、暴動が起きました」と声明で述べた。

Dagon Seikkan工業団地署のWin Myint巡査は、警官たちはこの地域の警備を行ったが、逮捕者は出ていないと述べた。

ロイター通信から連絡を受けた工業団地管理者がFu Yuen社に問い合わせを行ったが、回答は得られていない。



ミャンマー ジャンル:
最終更新:2018年10月22日10:22

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