インドシナニュース

2014年09月 のニュース一覧

ベトナムから米国へのジャケットの輸出、順調な伸び

統計データによると、2014年年初8ヶ月間におけるジャケットの輸出数量は約1億7170万点で、輸出金額は29億3000万USDに達し、対2013年同期比で、輸出数量は23.2%増、輸出金額は31%増となった。2014年年初から今までの繊維製品の輸出は非常に活況で、大きく成長している。現在、多くの企業は第3四半期末と2014年末まで注文を安定的に持っている。予測では2014年第4四半期ジャケットの輸出は、金額が21億5000万USDに達し、対2013年同期比で、31%増となると見られている。

2014年年初7ヶ月間における主な市場へのこの製品の輸出額は対2013年同期比でかなり成長している。具体的には、2014年年初7ヶ月間における米国へのジャケット輸出は、輸出数量が5270万点で、輸出金額は7億2330万USDに達し、対2013年同期比では、輸出数量は22.9%増、輸出金額は28%増となり、ジャケットの総輸出金額の32.3%を占めた。2014年下半期における米国の経済は消費者信用と安定な注文数量が増えているので、着実に伸びている。米国では2014年7月における消費者信用はこの7年間で最高レベルまで上昇した。米国では消費者支出が経済活動の70%に影響するので、消費者が消費に前向きということは2014年下半期における経済成長を支える要素となる。それに、2014年7月における、この国の各企業から製品製造の注文数は23%増で、1992年にデータが公表されて以降で、最大となった。この発注の増加で企業は生産数を上げたことも、2014年下半期における経済成長を支える要素である。7月における米国の工業数量は6ヶ月連続で1%増となった。米国経済の回復を示す他の兆候は不動産市場で、住宅価格が下がりつづけているので、住宅を購入したい人に対する価格圧力も下がっている。こうした積極的な兆しを受け、今後、米国へのこの製品の輸出はさらに成長とすると見られている。

2014年年初7ヶ月間におけるベトナムからEU市場へのジャケット輸出は順調で、輸出数量は3420万点、輸出金額は6億 2450万USDで、対2013年同期比で、輸出数量は23%増、輸出金額は31.7%増となった。そのうち、EU加盟国の中で一部の国への輸出は、ドイツ23.7%増、スペイン35.5%増、オランダ84.1%増、イタリア17.6%増、イタリア65.6%増などと大きく増加している。

特に、韓国などの潜在市場へのジャケット輸出額は大幅に増加し、輸出数量1740万点で、輸出金額は3億8920万USDに達し、対2013年同期比で、輸出数量は45.4%増、輸出金額は51.9%増となった。

さらに、各企業は日本、ブラジル、カナダ、チリ、オーストラリア、アラブ首長国連邦など、他の市場へのこの製品の輸出を強化している。

 

2014年年初8ヶ月間におけるベトナムからのジャケットの輸出価格は、対2013年同期比で6.4%上昇し、FOB単価は17.1USDだった。

2014年年初7ヶ月間におけるベトナムから米国へのジャケットの輸出価格は、対2013年同期比で4.2%上昇し、FOB単価は13.71USD だった。2014年7月単月では、輸出価格は対先月比で7.8%下降したが、対2013年同期比で6.5%上昇し、FOB単価は13.81 USDだった。

2014年年初7ヶ月間におけるベトナムからEUへのジャケットの輸出価格は、対2013年同期比で7.1%上昇し、FOB単価は18.25 USDだった。そのうち、ドイツ7.1%増、スペイン5.3%増、イギリス7.0%増、オランダ8.8%増となった。

2014年年初7ヶ月間における日本へのジャケットの輸出価格は、対2013年同期比で23%上昇し、FOB単価は15.93USDだった。 2014年7月単月のジャケットの輸出価格は、対先月比で15.4%上昇し、対2013年同期比で7.4%上昇し、FOB単価は16.81USDだった。

2014年年初7ヶ月間におけるベトナムから韓国へのジャケットの輸出価格は、対2013年同期比で4.5%上昇し、FOB単価は22.35USDだった。そのうち、2014年7月における、韓国向けのジャケットの輸出価格は、対前月比で32.3%上昇し、対2013年同期比で24.9%下降し、FOB単価は33.26 USDだった。

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最終更新:2014年09月12日11:47

<分析>TPP締結で中国製アパレル市場縮小か(後)

(前編より)

 

生産拠点としての強み

アメリカ地域には今なお「消費者に近い」という利点や、安価で高品質な米国産原綿を手に入れることができるという強みがある。この消費者に近いという利点は、特に「Zara」や「H&M」「Forever 21」といったファストファッション・ブランドにとってますます重要性が高まっている。こうした好条件は、米国綿産業に投資を続けるだけの十分な利点と言えるだろう。

カナダのGildan Activewear社は、ホンジュラス、ニカラグア、ドミニカ共和国で米原糸を基に綿製品を製造しているが、米国で紡績にかかるコストは3億4000万ドルだという。一方中国の繊維メーカーKeer Groupでは、サウスカロライナ州に2億1800万ドル規模の紡績工場を建設する計画を立てている。「労働コスト以外の製造原価に関しては、中国よりも米国の方が安い」とKeer America社のWally Wang副社長は話す。

米国政府は11月までに大筋合意に達することを望んでいるが、産業関係者や産業専門家の多くは、TPPが世界の繊維・アパレル貿易に今後変化をもたらす可能性があるのか疑問を投げかけている。

米国アパレル市場における中国のシェアについては、2010年には39%超だったものが2014年半ばには37%以下にまで減少。一方ベトナムは10%超にまで成長した。

米国ファッション産業協会会長のジュリア・ヒューズ氏は「ベトナムのアパレル製品は既に中国よりも安価だが、これに12~32%の非関税措置が適用されればその差はさらに大きくなる」と話す。

一連の流れについて、中国商務部は質問の回答を行わず、一方中国商工会議所・繊維アパレル輸出入局はコメントを差し控えた。

ベトナムに繊維・アパレル工場を建設予定の、ニット衣料メーカーShenzhou International Groupでは、主要輸入国に対する不利な貿易政策や製造コストの高騰は市場シェアの獲得に悪影響を及ぼすとの見方を示している。繊維メーカーのTexhong Textile GroupやPacific Textiles Holdings社など、ベトナムを生産拠点に考える中国企業は他にもいる。

原産地規則が適用されれば、ベトナムは必然的に主要な海外拠点として中国に取って代わることになる。それとは別にベトナムは自国産業の発展にも努めており、将来的にはマレーシアや米国などに可能性を見いだすかもしれない。

専門家の多くは依然として、TPPの締結後、米州市場のシェアは縮小する可能性があると指摘する。ノースカロライナ大学チャペルヒル校経済学部部長Patrick Conway氏は、「TPPが影響を及ぼす可能性は否めない。そしてその影響は多大なものになる可能性がある」と述べた。

 

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最終更新:2014年09月10日14:00

<分析>TPP締結で中国製アパレル市場縮小か(前)

現在12カ国で交渉中の環太平洋経済連携協定(TPP)だが、同協定に米国の戦略が反映されれば、米国の衣料品店で「メイド・イン・チャイナ(中国製)」を目にする機会は減ることになるだろう。

TPPで米国政府が目指すものは、ベトナムが加盟国のなかで最も恩恵を受ける国の1つになり、メキシコや中米ではなく、中国やその他非加盟国からアパレル市場シェアを獲得することだ。

自由貿易協定の下、米国産原糸および繊維輸出の約半数は今日、中米向けとなっている。これらの国では労働力が安価なため、輸出後はこうした労働力を利用して衣料品を製造し、その後製品の大半は非課税で米国に逆輸入される。

570億ドル規模の米原糸・繊維産業ではその多くが、世界最大の貿易協定と言われるTPPの締結に懸念を示している。と言うのも、TPPの締結により、同市場のビジネス・モデルが崩壊する可能性があるからだ。このビジネス・モデルを採用したことで同産業では10年にわたる産業不振を脱却することができ、かつ150万以上もの地域労働需要を維持することができたのだ。

米国当局者の1人は匿名を条件に、特恵関税の適用に必要な原産地規則や、関税率の引き下げ期間に時間差を設けることなどについて話し、これらの実施が中米諸国の地域益の保護につながるとの見解を示した。同時にベトナムの特権享受にもつながるとしている。また交渉に携わる米国当局者らは、ベトナムが、中国やその他非加盟国からかなりの市場シェアを奪うものとみている。

米国の合成繊維メーカーUnifi社最高経営責任者Bill Jasper氏は、「TPPの締結で中米諸国が打撃を受ければ、われわれの業界にも壊滅的な影響が及ぶだろう」と話す。また「適切な枠組みを設け賢明な交渉が行われれば、最も影響を受けるのは中米諸国ではなく中国になるだろう」と続けた。

今週TPP交渉官会合の開催地となったベトナムにとって、衣料分野は最優先課題だ。だがその他の国にとっては、数ある課題の1つでしかない。ベトナムが同分野で米国政府の主張を受け入れるのであれば、他の分野ではその他交渉参加国(オーストラリア、ブルネイ、カナダ、チリ、日本、マレーシア、メキシコ、ニュージーランド、ペルー、シンガポール)から妥協を求められる可能性がある。

米国政府では、米国経済への影響度に応じて、分野ごとに異なる待遇を設ける方針としている。例えば肌着や紳士もののニットシャツなど、中米諸国が大きなシェアを持つ綿製品に対しては関税率の引き下げ期間を長期化させ、一方ダウン・ジャケットや合成繊維衣料など中国製が主流の製品については引き下げ期間を短くする。この結果ベトナムに有利な条件が与えられることになる。

非加盟国産の原糸で作られた衣料品はすべて原産地規則を適用されるが、米国当局者によれば、TPP加盟国で作られた大量生産の布地ではなく絹や綾織りのツイードに関しては、同規則の適用対象外にすることができるという。だがベトナムや米国の小売業者の多くは、さらに多くの適用除外品目を望んでいる。

ベトナムでは、製品に対して約30%の関税が付加されるにもかかわらず、2010年以降、対米輸出を38%増にまで成長させた。米ピーターソン国際経済研究所のモデル予測によれば、ベトナムでは2025年までに輸出全体の伸び率を46%にまで上昇させるものとみている。一方メキシコ、中国、インドの輸出は低下すると予測している。

米国や中米諸国の繊維産業は、労働コスト面だけを見ればベトナムの安価な労働力にかなわないが、ベトナムがTPPで求められる厳しい労働基準や環境基準を順守することになれば、こうした労働コストも必然的に上昇するものと思われる。

米国の大手紡績会社Parkdale Mills 社のDan Nation社長は、アメリカではベトナムと異なり、生活賃金や各種手当、環境面への配慮が企業のコスト構造にすでに組み込まれていると言う。また「ベトナムでは不要とみなされる作業でもこの国では必要な作業。かつわれわれは時給72セントという低賃金をはるかに上回る給与を支給している」と続けた。さらに米国労働省は、ベトナムには児童就労と強制労働の問題があると公表した。

 

(後編につづく)

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最終更新:2014年09月10日06:00

投資環境についてジェトロ・カンボジア所長にインタビュー(前)

日本貿易振興機構(ジェトロ)は日本政府と連携して、海外諸国と日本の相互貿易および投資の促進を目指している。

 

ジェトロは1958年、日本の貿易振興を促進するために設立。その後運営の中核を日本からの海外直接投資にシフトし、以降、国際貿易の支援とグローバル・パートナーシップの構築に努めている。

 

さらに2010年には、カンボジアの首都プノンペンにも事務所を開設。今回プノンペンポスト・ビジネス担当記者のChan Muyhong氏が、同所所長の道法清隆氏に、カンボジアの投資環境についてインタビューした。

 

Chan氏:カンボジアに事務所を開設した理由は?

道法氏:ご存じのように2010年以前、カンボジアに投資する日本企業はごくわずかでした。日本企業にとっては、中国、タイ、ベトナムなどの方が投資先として魅力的だったのです。2010年ごろまでは、数多くの日本のメーカーがタイと中国を生産拠点にしていました。しかしその後労働コストが急激に上昇し、人材不足の問題も深刻になりました。こうした理由から、日本企業、特に製造業は、新たな投資先を探さなければならなくなったのです。候補に挙がった国はカンボジアやラオス、ミャンマー、バングラデシュなど。2008年~09年ごろ、カンボジアの投資環境について調査を行う企業が数社いたのを覚えています。ジェトロにも問い合わせがありました。このような経緯で2010年、ジェトロはカンボジアに事務所を開設しようと決めたわけです。

 

開設にあたりジェトロはフンセン首相と会談。また同首相は日本の首相とも会談し、カンボジアへの投資を促す目的で事務所の開設に同意したという。

 

Chan氏:カンボジアでジェトロが果たすべき役割は?

道法氏:現地の情報を収集し、カンボジアへの投資を検討している日本企業に提供することです。弊所が作成する資料は、カンボジアの経済見通し、投資環境の評価、経済特別区(SEZ)の調査、労働供給量に関する調査など。またホームページも立ち上げ、カンボジアでの投資機会について最新の情報を掲載しています。

 

道法氏によれば、日本企業は、投資先国を決定する際の判断材料となる情報を必要としているという。そうした情報には例えば、労働賃金額、労働供給量、インフラ事情、電力、水道、政情、外国企業に対する税制上の優遇措置などが挙げられる。企業はこうした情報を基に各国を比較する。進出を決めた企業にはミネベアや住友、味の素などがいる。

 

Chan氏:日本企業による現在の投資状況は?

道法氏:カンボジアで企業登録をしている日本企業は、2010年の時点でわずか19社でした。それが2011年には86社にまで増え、2012年には179社、そして2013年には195社にまで増加しています。これらの企業は、個人事業主、有限会社、支社や支店、あるいは駐在員事務所として登記しています。日本の投資率は急激な上昇を見せていると言えるでしょう。

 

Chan氏:ジェトロ事務所の開設以降、日本企業による投資状況に変化は?

道法氏:カンボジアの主要産業には、アパレル産業と靴・履物産業が挙げられます。一方日本のメーカーは、カンボジアにはなかった新しい産業をこの国で展開しています。例えば小型モーターの製造、段ボール箱の製造、配線器具の製造、自動車部品の製造などです。SEZには日本企業もいて、例えばプノンペンSEZではミネベア、スミ(カンボジア)、味の素が生産活動を行っています。一方シアヌークビル港SEZには王子製紙、コッコンSEZには自動車部品メーカーの矢崎化工がいます。

 

道法氏によれば、日本企業は、これまでカンボジアに存在しなかった新たな事業をこの国で展開しているという。またこれらの産業は、カンボジアの主要産業であるアパレル産業や靴・履物産業と比較して付加価値が高い。こうした理由からも、カンボジアは日本企業にとって魅力ある投資先と言えるのだろう。

 

(後編につづく)

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最終更新:2014年09月06日12:09

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