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2013年05月 のニュース一覧

なぜファスト・ファッションの大企業は揃ってベトナムを目指すのか?

工場の火災から強制労働まで、東南アジアでの大規模生産の成長は問題なしでは進まないが、この地域は「労働搾取工場」の評判を振り払うのに、バングラデシュの教訓を活かすことはできる。

先週、ダッカ郊外での550名の死者・生存不明者を出した建物の倒壊に、世界的トップブランドは皆、廉価で華やかなファスト・ファッション衣料品を生産する工場の現状を目の当たりにして、狼狽するばかりだった。

不買運動の話の最中、ファッション界に夢中な人が「血まみれのドレスを着るべきであるかどうか」と考える前に、バングラデシュは産業を改革する必要があるとバングラデシュ労働団結センターのKalpona Akter氏はAFPに述べた。

共産主義国家ベトナムは、使い捨てのファッション産業の巨人ザラ、マンゴ、H&Mらのための衣料品を生産しているが、「非常に強い」労働法、適正賃金、健康的な衣料産業を維持するのが可能であることを示していると専門家は言う。

「それは底辺に向かってのレースではありません。」とベトナム国際労働機関Better Workプロジェクトのプログラム・マネージャTara Rangarajan女史はAFPに語った。

「労働搾取工場は短期間、即座の報酬支払、低コスト戦略の一部です。(ベトナムは)まさしく安い労働力以外の何かで長期に競争力を持っていたい。」そのため、法を実施して、改良しようとしていると彼女は言い足した。

「自分達が評判を維持したい」なら、バイヤーは賃金がバングラデシュより約3倍高いベトナムに釘付けになると彼女は言い足した。

2013年第1四半期のアパレル製品輸出は31億米ドルで、対昨年比で18.3%増加した。ベトナムの法律専門家Nguyen Dinh Huan氏は、政府の「No.1優先権」が技術革新であるとAFPに言った。

対照的に、バングラデシュは、「低価格生産を専門にし」て、技術に投資して、革新するよりむしろ労働搾取工場モデルにしがみついているとCollectif Ethique sur l'etiquetteのコーディネイタNayla Ajaltouni氏は述べた。

「繊維産業は非常に急速に成長したが、それで私たちは慢性化する健康と安全性の問題を集中的に目にすることになるのです。」と彼女はAFPに言った。

最近の建物の倒壊に対する批判が転機となるだろうと彼女は言う。「人道的理由ではなく、抗議がサプライ・チェーンを擾乱しはじめたために」、2011年にバングラデシュは最低賃金を引き上げた。

「ちょっと皮肉なものですが、この事故はメディアや市民がブランドを動かせるかという重大なポイントでもあります。」と彼女は言い足した。

タイでは、1993年におもちゃの工場の火災で188人が亡くなった後、工場の規格がかなり向上した。それでも、活動家は、特に小規模の工場の状態がまだ問題が多い場合があると言う。

カンボジアでは、衣料産業が1990年代に発展し、「労働搾取工場」ラベルを避けようと、意識的な戦略をとり、国はILO のBetter Factoriesプログラムを受け入れたが、労働組合のリーダーによれば、最低限の効果があるだけだと言う。

数千名の縫製労働者が、メーデーを機に賃金引上げと労働条件改善を要求して首都プノンペンをデモ行進した。

しかし、バングラデシュ輸出協会会長Abdus Salam Murshedy氏は、バングラデシュには「既に、国際的な工場があるが、…利益を最大化するために、バイヤーは注文を置かない。」と言う。

アン・エリザベス・ムーア(元『パンクプラネット』誌副編集長、『アンマーケタブル』著者)は、問題が「マーケティングやブランディングのため、安い衣服や労働乱用や安全衛生規格との本当の関係は消費者に決してあからさまに提示されないということです。」と言う。

「この枠組みで、長期的な利益の視点に立たないなら、バイヤーは労働問題に関心を寄せることはないだろう。」と世界的に広く衣料産業について書き続けたムーア女史は、AFPに語った。

しかし、バングラデシュの最近の事故への関心から「そのビルにあったか否かに関係なく、すべての会社が圧力をかけられてサプライ・チェーン管理の見直しを迫られています。」と香港を拠点とする世界的ファッション・ブランドを持つ企業のマネージャが、会社の規定でメディアと話すことができないので、匿名を条件として語ってくれた。

「しかし、究極的にはバイヤーは、バングラデシュのシステムを変えることはできません。 (政府は) 責任を取る必要があります。」とマネージャは付け加え、バングラデシュは、ベトナムと異なり、最低賃金引き上げの基準も課してないし、縫製労働者が組合を作ることも許容しないと指摘する。

また、労働基準が向上しないなら、約80%の輸出収入を占める大黒柱の収入源産業が危険であるとバングラ政府はわかる必要があると彼女は言う。

「多くのバイヤーがミャンマーやケニアやエチオピアを調べています。バイヤーらは、もはやバングラデシュを長期ハブであると見做しません。… あまりにも問題が多すぎます。」

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最終更新:2013年05月10日09:28

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