インドシナニュース

タイ:ニットメーカー、新規Bruckner機材を導入

 

タイのニットメーカーNan Yangは、ドイツの縫製機材専門メーカーBrucknerのパワーフレームステンターの導入で同社の垂直的統合型の生産部問はさらに飛躍すると述べた。
アジアでも最大規模の垂直的統合型アパレル企業を自任するNan Yangはニット衣類、ニット織地、綿糸の製造、マーケティングを行っている。
同社は綿、エラステン混合、ビスコース混合等さまざまな布地のTシャツ、ポロシャツ、下着、パジャマ、レギンス、ショーツ、スポーツウェア、ツーピース等の製品を取り扱っている。ストライプ地、プリントなども可能で、同社はナイキ、ユニクロ、ロータス、アンダーアーマー、アディダス等主要ブランドに製品を供給している。
Nan Yangは年間200億トンの糸を生産し、425台の丸編みニット機で200億トンの布地を生産している。
タイとラオスの縫製工場では年間3100万着のニット製品を生産している。同社は最近ベトナムに新工場を設立しており、今年中の操業開始後には年間1800万着の製造能力が見込まれている。
Nan Yangの機材の多くがドイツ、日本、米国、イタリア、台湾やスイスの高級機材メーカーのもので、そうした機材で迅速かつ効率的な生産ライン、コスト削減、機材利用の最適化と労働力削減を可能にしていると同社は説明している。
最近同社の機材に加わったのは加熱乾燥処理に使われるBruckner社のステンターである。サーモゾーンの交互配置、上部と下部の空調を個別に設定できるスプリットフローデザインなど、高度な技術で効率的な乾燥、均質な空気の流れと温度配分が実現されている。
Nan Yangは再現性の高い最終品質と、機材の長期使用を叶える堅牢なデザインにも魅力を感じているとBruckner社は説明している。

 

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最終更新:2017年02月03日13:03

米Remake社、デザイナー紹介を通じてファッション業界に変革

数ヶ月前までAnh Leさんは美しい服を制作したり、New York Fashion Weekでコレクションを発表したり、自分のために自由に働くことを夢見てきた。

この22歳のParsons School of Designの学生は、ベトナムの仕立屋一家に生まれた。そのため、学校で若いデザイナー向けにカンボジアの縫製工場訪問の募集があった際、彼女は喜んで応募した。彼女はその家庭環境から東南アジアの縫製労働者についてさらに詳しく知りたいという興味を抱いており、学校の外でもデザインについて学んでみたいと切望していた。

「工場で働いている女性らと会って一対一で話をしたことは、私にとって人生の転機でした。」とLeさんはNBC Newsに語った。「出かける前からその職場環境が劣悪であることは知っていましたが、実際に人と会って話をしてみるとその実感が湧きました。」

この旅行は消費者意識の向上を社会に啓蒙することを目的として設立された、サンフランシスコを拠点とする非営利団体のRemake社が企画した。メーカーへの視察旅行を企画して双方の会話を促すことで、この団体では縫製労働者と消費者を結びつけ、人や環境を意識した新世代のデザイナーを育成することを目指す。

Remake社はまた、Leさんとその友人の旅を記録した短編フィルムも制作した。

「私はRemake社について、ファッション業界にとって一種の「平和部隊」と考えています。」と創設者のAyesha Barenblat氏はNBC Newsに語った。「私の目標は、この世界について高い意識を持ち、手間を惜しまず美しいファッションを手掛けるデザイナーの未来のために種をまくことです。」

Parsons、Levi Strauss基金とパートナーシップを結び、Remake社は3人のデザイン学生をカンボジア旅行に送り込み、衣料品製造プロセスを最初から最後まで直接目で見せることでアパレル産業の惨めな実情を示した。

カンボジアは世界最大の衣料品輸出国の一つであるが、人権団体は労働権違反や搾取のためこの国の監視を続けてきた。国際労働機関(ILO)によると、カンボジアの縫製労働者の90%が女性であるという。

「デザイン学校を卒業する女性は21歳前後です。」とBarenblat氏は述べた。「世界の縫製労働者の半数は18~24歳の女性です。この実情を知る旅は、サプライチェーンのそれぞれ反対側からキャリアをスタートさせる新世代の女性らを一体化させるものです。」

11月に3日間、Remake社チームはLeさんと2人の同級生に大小の工場で働く縫製労働者のコミュニティを訪問させた。Remake社によるとこの工場見学中に生徒達は、どのように衣料品生産プロセスが動いているのか、1着の衣料品を作るためにどのくらいの人手が必要なのか‐実際ジーンズ1本を生産するのに90〜100の工程が必要なことを、つぶさに観察することができたという。

「私はジーンズを購入している消費者として、労働者が保護具なしにデニムを染色しているなど、実際の工場の様子を観察する機会を得ました。そして消費者としての自分の選択が、彼女らの生活にどのような影響を与えるのかを実感しました。」とLeさんは述べた。

このデザイン学生の旅程には、縫製労働者と個人的に会話をする時間も含まれていた。彼女らはまた、労働組合の組織する会議に出席したり、彼女らの家を訪問したりもした。Leさんとクラスメートは、ファッションデザイン、消費主義、そして衣料品を供給する惨めな男性や女性らとの間に強い共存関係を感じた、と彼女は述べた。

旅を終えた後Leさんは、それでもファッションデザイナーになりたいのか分からなくなったが、こうした状況に変化をもたらしたいと今は確信しているという。

「購買部門で働くベトナム人女性の責任者と話をして、私は本当に心を動かされました。私は将来就きたいと考えていた仕事がどのようなものであるかを知らなかったのです。」とLeさんは言った。「私はファッション業界で働くということは洋服を作ったり売ったりすることだと思っていましたが、今はその根底にある仕事がとても重要であることが分かりました。そして、そこにある問題に取り組む仕事があることを知ることができて良かったです。今私は、こうした問題を解決する方法を見つけたいと考えています。」

 

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最終更新:2017年01月07日06:01

ベトナム:アパレル産業におけるサプライチェーン確立の必要性

ホーチミン市で先週開催されたパネルディスカッションでは、自由貿易協定によってもたらされるチャンスを生かすために、ベトナムの繊維・衣料企業は自国のサプライチェーンにもっと焦点を当てるべきだと発言された。
ホーチミン市・織物・刺繍・繊維協会のPham Xuan Hong会長によると、EU-ベトナム間のFTAなど、特に自由貿易協定に署名して以降、多くの外国人投資家がベトナムに注目しているという。
FTAがベトナム企業にチャンスをもたらすとともに、リスクや課題ももたらす、という意見に参加者達は同意した。
Duane Morris Vietnam LLC の社長であり、在ベトナム欧州 商工会議所の法務委員会の委員長であるOliver Massmann氏は、EU-ベトナムFTAで定められた、いわゆるファブリック・フォーワードの原産地原則がベトナム繊維・アパレル企業にとっての課題となるだろうと語った。
ベトナムは中国、韓国、台湾などからの原材料輸入に依存しており、国内では輸出向けに布地を衣料に変換する裁断-製造-端処理のような付加価値の低い作業を行うに過ぎず、サプライチェーンの中であまり付加価値を生み出していないという。
「国内のサプライチェーンを確立しなければなりません。」
環境保全に取り組みつつも、糸製造と染織を同時に行う必要がある、とMassmann氏は語った。
FTAの結果、ベトナムのバリューチェーンにおける未開拓部分に多くの外国投資が集まる可能性もあり、地元企業が外国のノウハウの恩恵にあずかる可能性もあるとういう。
「これまで繊維・アパレル産業はアウトソーシングを行っていたにすぎません。我々は低い人件費により競争していましたが、それももうアドバンテージにはなりません。競争力を高める新たな推進力を作り出さなければならないのです。」とHong氏は語った。
信頼性の高い原材料の調達先を国内に持ち、技術への投資を行えば、産業に付加価値をつけることになるという。
「TPPの有無にかかわらず、これまで長年にかけて発展したのと同様に繊維・アパレル産業は発展していくのです。」
ベトナム繊維・アパレル産業にとって2番目に大きな輸出市場であるEUは、ベトナム企業の輸出の伸びにつながる大きな機会となる。
繊維・アパレル産業の企業は次年以降の成長を促す施策を綿密に立てているとHong氏は語った。
TUV SUD ASEANプロダクトサービスのGoh Wee Hong上席副社長は、ベトナムの飲食・衣料産業が長い間存分に低賃金労働と低いコストに頼ってきたことに言及し、「イノベーション、品質、そして食品安全に投資する必要性があります。」と発言した。
またTUV SUD VietnamのSathish Kumar Samurai会長は、「ベトナムはFTAを通じて、特にEU、アメリカ、日本、韓国、ASEANなどの主要世界市場とのビジネスチャンスを増やしてきました。これらの協定はベトナム企業に世界市場へのアクセスをもたらすというだけではなく、ベトナムのメーカーがより厳しい品質・安全規制に従うよう求められていることを意味します。」と述べた。
TUV SUDとAGTEKは、厳格な世界品質と安全基準に関する、最新でより深い理解を提供するトレーニングやその他の活動を展開し、地元メーカーが世界市場にアクセスする手助けを協力して行っている。
「自由貿易協定がベトナムにおける商品事業の大勢に与える影響とは?」と題されたこのパネルディスカッションは、TUV SUDの150周年記念イベントの一環であった。
TUV SUDは試験、検査、監査、認証などのサービス提供を世界中で展開している。
将来的にTUV SUDは、FTAによってもたらされるチャンスを最大限に生かすべく、繊維・アパレル産業や食品関連産業を中心に地元企業と提携し、製品品質の信頼性を向上させるサポートをしていくだろう、とSomuraj氏は述べた。
またHong氏は、ベトナムの繊維・アパレル産業の今年の輸出額が5.5%のみの伸びである285億米ドルとなる見込みであると説明した。

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最終更新:2016年12月13日08:03

東南アジアの安い労働力は終りを告げるのか

国際労働機関(ILO)の第16回アジア太平洋地域会議で、ILOタイ・カンボジア・ラオス事務所のMaurizio Bussi主任担当官がSoutheast Asia Globe誌に対し、地域の経済的成長を社会的進歩に変えていく事への課題を語った。

「GDPの成長率やその他のパラメーターから見れば多くの国が急速な成長を見せているのは事実である。しかしながら、社会的進歩とは本質的に仕事の質や保証を意味するもので、ほとんどの国ではこの成長が社会的進歩にはつながっていないという感覚が根強くある。

お決まりの言葉で言うのならば、「高齢化と成長」であろうか。高齢化と、急速に成長を遂げるもののあまりバランスが取れていない、ある種の若い社会における成長である。高齢化が進んでいるのは国であり、数年前に経済システムの構築や経済の多様化のために投資が行われた経済である。今となっては年金や失業手当を支払う時期になっている。

タイの事例を見てみよう。タイは約25年前、年金や住宅保険を提供する体制の構築に多量の投資を行った。現在、国民は引退時期に差し掛かっており、政府は年金の支払いを始めなければならない。

二つ目の動向としては、安い労働力を段階的に打ち切っていく政策を国がどのようにして理解し、実行するかと言うことである。これらの国では過去20〜30年にかけて、安い労働力をベースにシステムを構築し、経済成長を遂げてきた。便利で、労働力となる人々も豊富で、インフラも比較的整った、世界の工場であったのだ。人々は長時間働くことに対し意欲的で、最低と言っても過言ではない価格でたくさんのものを生産したのである。

この傾向は徐々に変わってきており、この種の仕事を受けることに積極的ではなくなってきている。別の発展方法が登場したためなのか、代わりに作業を行う機械の導入のためなのか、又は特定の事を特定の方法で行うことがあまり有益ではなくなったためなのか。このため、安い労働力の打ち切りという道筋を果たして国は本当に理解できるのであろうか。

私の考える3つ目の動向は、経済的統合である。労働力といった側面での経済統合には、統制的な人の移動やスキル証明、社会保障の法律など、いくつもの観点がある。専門職で定評のある人間がA国からB国に移動する場合、同じ職場環境や雇用条件があるのか、住宅保険、基本給付額、年金は同じ条件なのか。帰国すると決断した場合、保障内容を国に持ち帰ることはできるのか。国内の労働者と外国人労働者の間で差別が発生しないことを保証する、スキル認定のメカニズムはあるのか。人々が国から国へと移動することができる、より統合された労働市場。これが、ASEANが取り組んでいることなのである。

そして4つ目は少し横断的なテーマで、労働市場のエネルギーという側面でこれら三つの分野に役立つ持続可能な発展目標の国際的な枠組みを、我々がどのように利用するかということである。政府が、これら三つの分野に価値、原則、規範をしっかり植え付けるために持続可能な開発目標(SDG)の枠組みや、全ての国が取り組みに合意した統計能力の強化や政策の実施をどのように利用するのか、ということである。」

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最終更新:2016年12月09日11:23

アジア繊維輸出業界における最低賃金遵守率の低さ

最新の報告によると、アジアの繊維輸出主要7カ国における最低賃金の非遵守率はフィリピンとインドにおいて最も高く、半数以上の労働者が十分な賃金を与えられていないと言う。

それに対し、国際労働機関(ILO)の調査によると非遵守率が最も低いのはベトナムで、最低賃金以下の額を受け取っているのは労働者の6.6%のみであった。

報告書『アジア繊維輸出業界における最低賃金遵守率の低さ』では、各国で繊維労働者が実際に受け取った賃金を計測するために最新の労働人口調査を行い、その時点で施行されている最低賃金と比較している。

非遵守率が最も高いのはフィリピンで、53.3%の従業員が最低賃金以下の額を受け取っており、それに続くのがインドの50.7%であった。

インドネシア(39.1%)、タイ(37.5%)、パキスタン(37.4%)では繊維業界労働者の3分の1以上が、カンボジア(25.6%)ではおよそ4人に1人が最低賃金を下回る額を受け取っていた。

またアジアの繊維業における最低賃金の遵守率が全般的に低い一方、その不履行の深度は国によって異なっている。

この点においてもベトナムは際立っており、国の定めた最低賃金額の5分の4以下が労働者に支払われる、きわめて著しい不履行率は3.8%であり、比較的穏やかな不履行(最低賃金の80%-100%以下の賃金を労働者が受け取る)率は2.8%であった。

一方でフィリピン、インド、タイ、パキスタン、インドネシアでは最低賃金を大きく下回る額を受け取っている繊維業労働者がそれぞれ大きな割合でおり、フィリピンとインドにおけるきわめて著しい不履行率はそれぞれ38.8%と34.9%で、またインドネシアの繊維業労働者も4分の1が最低賃金を大きく下回る額を受け取っていた。

「最低賃金の99%の支払いを受けている労働者と半額しか受け取っていない労働者では状況が全く異なるため、不履行の深度は重要な側面であります。」ILOの最高技術アドバイザーであり、報告書の第一著者であるMatthew Cowgill氏は述べた。

また調査によると、各国では女性の方が教育レベルが低く、男性よりも最低賃金を下回る支払いを受ける傾向が高いと言う。

男女間の遵守率の差が最も大きいのがパキスタンで、繊維部門で働く女性の86.9%が最低賃金を下回る支払いを受けている。一方男性の数字は26.5%で、非遵守の差は60.4%となる。インド、フィリピン、タイにおいても遵守率には10%以上の性差があるが、パキスタンにおける不均衡は大幅に少なかった。

反面、カンボジア、インドネシア、ベトナムにおける男女間の非遵守率の差は比較的小さい。カンボジアにおける女性の非遵守率は男性よりも4%高く、インドネシとベトナムの男女間の遵守率差はそれぞれ5%と6%のみであった。

報告書によると、最低賃金率と賃金構造の複雑性を含む最低賃金システムの設計は、コンプライアンスを改善する上で重要な検討要素であるという。

労働者及び雇用者代表の賃金修正過程における役割、そして労働市場の管理や労働監査の強固性もまたコンプライアンスに影響を与える。

「ベトナムは近隣諸国と比較した場合優れてはいますが、最低賃金はいかなるレベルの不履行も憂慮すべきものであり、本件は密に監視し続けるべきものであります。」とCowgill氏は加えた。

「もちろん最低賃金の遵守だけが関心の対象ではなく、最低賃金の水準も重要です。近隣諸国と比べ、ベトナムの最低賃金は繊維部門の平均的な賃金の割合としては比較的低いのです。」

ベトナムには、月額240-350万ベトナム・ドン(108-157米ドル)の幅がある、4つの地域別最低賃金が設けられている。 最低賃金の水準は年に一度、政府・雇用者・労働者の組織代表者を含む、全国賃金協議会によって決定される。2014年から2016年の間に、ベトナムの地域別最低賃金は年間約12-15%上昇しており、来年は7.3%上昇する予定である。

ILO/IFCベターワーク計画によって査察された工場では、最低賃金の遵守率が一般的に著しく高いことにILOは注目する。

例えば、Better Factories Cambodia(カンボジア工場改善プログラム)の最新の統合報告書によると、常勤労働者の通常の労働時間に対して1.1%の工場だけが最低賃金を支払わないことが判明した。

ベターワーク計画の独自の査定では、先月、アパレル産業における改善された労働環境と工場の競合性工場の関連性を確立している。

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最終更新:2016年10月12日05:55

韓進海運の崩壊が米国西海岸の港湾ストによる混乱再現の引き金に

世界第7位のコンテナ海運会社である韓国韓進海運が8月下旬に破産申請したことにより、数十億米ドル相当もの商品が宙に浮いており、それがアパレル・履物輸出入業者に与える影響も不明のままとなっている。

商品にはアジアで荷積みを待っている状態のものもあれば、海上にあるものの入港の目処が立たないもの、既に混雑した米国の港にあるが荷揚げが保留されているものもある。現在多くのアパレル・履物企業が恐れているのは、ホリデーシーズンへ向けたデリバリーの期限に間に合わず、小売業者が商品不足による売り逃しの機会費用を請求してくることである。今回の倒産により昨年の米国西海岸(港湾ストによる)デリバリー遅延の大混乱が再燃するのではという心配があるほか、船舶供給能力不足の恐れの増大から、米国の輸入業者に運賃の上昇など更なる負担がかかることが懸念される。

ANZ銀行は最近、成長著しい衣料品輸出に支えられて2016年のカンボジアのGDP成長率は7.2%の増加となるとし、同国の衣料品部門の好調な見通しを示した。しかしよく見ると、カンボジアのアパレル産業を取り巻く状況はそれほど楽観的なものではない。カンボジア縫製業協会(GMAC)によると、アパレル産業の競争力の欠如が大きな問題となっており、カナダ、日本、EUなど、特恵待遇を有している市場に対する輸出のみが伸びている。

Juki社でカンボジア市場の縫製設備営業のマーケットリーダーを務めるGary Yapリージョナル・シニアセールス・エグゼクティブは、低労働コストを競うカンボジア、ベトナム、ミャンマーなどの東南アジア地域の中で、カンボジアは近年の賃金の急激な上昇のためメーカーの利幅があまりにも薄くなり、新設備に投資できないようだと述べた。

バングラデシュでは、包装施設のボイラーが爆発して少なくとも31人が死亡した事故の後、労働者の権利グループがボイラーを含む縫製工場の安全への取り組みを求めている。この爆発は9月10日にダッカから約30 kmにあるガジブル県のTampacoアルミホイル工場で発生し、爆風が巨大な火災を引き起こして3階建ての建物の一部が崩壊した。

工場の安全性はバングラデシュにおける大きな関心事であり、この記憶に新しい悲劇は、「バングラデシュの産業労働者が危険に晒されており、グローバル企業はサプライチェーンにおいて労働者の身の安全を確保するために必要な措置を講じていないことを実証しました。」と労働者団体であるWorker Rights Consortium、International Labor Rights Forum、Clean Clothes Campaign、Maquila Solidarity Networkらは述べている。

これを受け、バングラデシュにおける火災 予防および建設物の安全に関する協定は、是正行動計画(CAP)を提出することができなかった1社を含む4社の衣料品サプライヤーについて、職場における安全対策を怠ったとして除名した。

また最近の研究で、既製服の低コスト生産国としてのバングラデシュの強みが、技術革新の遅れやグローバルファッション業界のバリューチェーンに食い込む能力の欠如から失われつつあると指摘された。コスト優位性が失われた場合、バングラデシュでは他の補完的な輸出産業の育成も危機に瀕することを意味する。

合成繊維は世界的な原油価格の下落により人気が増しているが、この成長は続くと見られており、今後10年で衣料品のブランドがこれらの材料を自社製品に組み込んでいくことになることが予想される。

「なぜ合成繊維が将来に向けた確実な方策となりうるか」というテーマは、just-styleにより発行された4つマネジメントブリーフィングの1つに取り上げられており、残るテーマとして「世界ウール供給の将来見込み」、「低価格のレザーによりもたらされるアパレルブランドのビジネスチャンス」、「コットンの需給チャレンジ」である。

米国は、25年以上停止しているミャンマーに対する貿易上の特恵待遇を復活させようとしている。ミャンマーはかつてのビルマであるが、11月13日から米国の一般特恵関税制度(GSP)に追加される予定である。 GSP制度は米国に対する繊維・アパレル製品の輸出についてはほとんど対象外としているが、GSP国として指定されることは、労働者と知的財産権保護改善の取り組みについての強力なメッセージとなる。

そして米国の選挙に向けて次々と繰り出されるアンチTPPの弁論について、新レポートでは環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)が繊維の世界取引パターンを変え、米国の繊維輸出に対する需要を減少させる可能性を示唆している。

「米国アパレル生産と環太平洋戦略的経済連携協定」という分析資料が議会の調査局によって発行されたが、TPPが議会や外国政府により承認されれば環太平洋地域に自由貿易ゾーンが確立されることとなるが、繊維産業が最も影響を受ける分野となるだろうと指摘している。

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最終更新:2016年09月24日06:01

韓進海運破綻の余波(後)

(前編より)

 

航空便の利用

船舶に積まれたままとなっている貨物により、Esquel社のTeh氏は約1週間の生産遅延と輸送費の倍増が発生すると予想している。製品を香港から輸送するためにトラックだけでなく、高速船を利用する必要が生じるだろう、と彼は述べた。Teh氏はまた、納期に間に合わせるために工場から製品を航空便で出荷することも計画している。

一部のメーカーでは他の運送会社へ切り替える動きを見せている、とベトナム繊維協会のHoang Ngoc Anh副事務局長は述べた。

中国全土へ向け、履物、事務用品や楽器を出荷するShanghai Lansheng社は、海上で立ち往生している在庫があるかどうか、各事業部門で確認を進めていることを明らかにした。

小売業者はこの騒動の影響度を把握しようとしている中、ハンドバッグメーカーのMichael Kors Holdings社は韓進海運の経営については少し前から懸念を持っていたことを明らかにした。

「当社では韓進海運の船舶で滞留となっているコンテナはあまりありません。ただ現時点で、いくらか(運賃に対する)価格圧力が起こっているようです。」とJohn Idol CEOは水曜日ニューヨークでの会議上で述べたが、この騒動により「極めて長期間の影響がでる」ことは想定していないと続けた。

 

「価格圧力」

同イベントにおいて、Calvin KleinやTommy Hilfigerといったブランドを擁するPVH Corp社のEmanuel Chirico CEOは、韓進海運は同社の事業においてほんの一部しか関係しておらず、「当社には全く影響がない。」ことを明らかにした。

Nike社と Ralph Lauren社はコメントを差し控えた一方で、Hugo Boss社は電子メールでコメントの求めに応じた。

「店の棚に陳列されているべき数百万米ドルもの商品が(洋上に)あり、この影響はどの程度となるかについて小売業者らは強い関心を持っています。」と先週に全米小売業協会(NRF)のサプライチェーンおよび関税政策を統括するJonathan Gold部長は述べた。

また別の業界団体である小売事業者経営者協会(RILA)は、Penny Pritzker米商務長官と連邦海事委員会のMario Cordero委員長に介入を要請している。

韓国で2番手の海運会社であるHyundai Merchant Marine社は木曜日に、東南アジアでサービスを提供するために他の3社と提携し、15隻を配置してこの混乱を収束させようとしていることを明らかにした。

この海運会社を倒産から救うための瀬戸際の努力として、韓進海運グループはCho Yang Ho 会長が拠出する400億ウォンを含む1000億ウォン(9200万米ドル)を提供して、サプライチェーンの混乱を収束させようと努めていることを火曜日に明らかにした。またこれとは別に、韓国の与党Saenuri党は韓進海運グループが担保を提供した場合、約1000億ウォンの低金利ローンを提供するよう政府に要請した。先々週国営の韓国産業銀行が率いる債権者らとのリストラ策の合意に失敗した後、韓進海運は破産保護申請を行った。

「この混乱が韓国全体のイメージを毀損させています。」とソウルのEugene Investment & Securities社のエコノミストであるLee Sang Jae氏は述べた。「この問題が長引いた場合、他のビジネスに対する懸念材料ともなり得ます。」

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最終更新:2016年09月14日12:01

韓進海運破綻の余波(前)

Nike Inc.やHugo Boss AGなどの企業に対するサプライヤーは、韓進海運の倒産により約140億米ドル相当もの商品が外洋で立ち往生しているため、年末商戦に向けたTシャツやスニーカーの納品が間に合うか、その確認作業に追われている。

Nike、Hugo BossやRalph Laurenなどのファッションブランドに商品を供給する香港資本のEsquelグループは、可能な限り早く滞留を余儀なくされている中国の港からホーチミン市近くの工場に、原材料の入った4本のコンテナを移動するようトラックの手配に奔走している。織物輸入やMarks & Spencer Groupに対する商品供給を手がける中国のLiaoning Shidai Wanheng社は、貨物を韓進海運の船舶により輸送することを予定していたが、その代替手段の手配を行った。

「当社の生産ラインは(原材料コンテナの到着を)待っています。(生産が遅れているため、)アメリカとイギリスのクライアントにアパレル品を納入するのに、航空便を利用しなければならない可能性さえあります。」とEsquel社ベトナム事業代表のKent Teh氏は述べた。

先々週この韓国最大の海運会社が倒産を申請したことにより、アパレル、ハンドバッグ、テレビや電子レンジなどが海洋で立ち往生し、グローバルサプライチェーンを大混乱に陥れる一連の騒動が始まった。火曜日に米国の裁判所は一時的な猶予措置として、韓進海運の船舶が貨物を押収されることなく、ロサンゼルスなどの港に船舶を停泊させることを認めた。米国で昨年、総額6260億米ドルもの売上となった感謝祭やクリスマスなどの2ヶ月間の大型商戦を前に、このボトルネックにより各社は大きな痛手をこうむる可能性がある。

韓進海運による米国連邦倒産法第15条の申請手続きが明らかになった後、Samsung Electronics社は、約3800万米ドル相当の貨物がカリフォルニアのロングビーチ沖に滞留する韓進海運所有の2隻の貨物船上にあることを公表した。貨物にはSamsung Electronics社のビジュアルディスプレイ部門のメキシコの工場向け部品、製品を積んだ304のコンテナや、ホームアプライアンス部門の冷蔵庫、洗濯機、食洗機、電子レンジを積んだ312のコンテナが含まれている。

貨物がすぐに荷降ろしされない場合、契約上の義務を果たすために「大金を負担して」航空便で代替商品を輸送することを余儀なくされるであろう、とSamsung Electronics社は述べた。例えば1469トンの商品を輸送するのに少なくとも16機の輸送機をチャーターする必要があり、これには約880万米ドルの費用がかかる見込みである。

「こうしたコストや納期の遅延はすべて、Samsungだけでなく米国の主要小売店や、最終的には米国の消費者の損失となるでしょう。」とSamsung社は述べた。

親会社の韓進海運グループと韓国政府はこの運送会社を救済する手段の検討を開始すると同時に、米国小売業者も多額の損失を支援する措置を求めている。韓進海運が停泊料や荷役費を支払う資金を持たないのではという懸念が判明した後、26カ国50の港で約86の船舶が港を離れて立ち往生している。先週米国の破産裁判所による判決が示され、米国にある韓進海運の資産は債権者から保護されることとなった一方で、韓国では出荷ラインの再編が進められている。

もし韓進海運が支援されない場合、韓国の釜山では約1万1000の雇用が失われる恐れがある、と釜山港振興協会は明らかにした。韓進海運はこの港における総処理量の約50%を占めている。韓進海運の株式は、ベンチマークとなるKospi指数が4.9%の増加を示す一方で、今年62%も下落している。

 

(後編へつづく)

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最終更新:2016年09月14日06:01

リーバイ・ストラウス社が4ヶ国でクリーンな繊維協定を実施

米大手ジーンズメーカーリーバイ・ストラウス社(LS&Co)が、主要調達先4か国の6つの縫製工場における、水、エネルギー、化学物質の使用量削減計画を発表した。同社は、世界銀行グループの一機関である国際金融公社(IFC)が主導する環境維持のイニシアチブ、Partnership for Cleaner Textile (PaCT) と提携を組む。

PaCTはバングラデシュにて2013年に開始し、H&M、Gap Inc、Kappahi、Tesco、Primark、Gstar等の大手ブランド11社参加のもと、1年間の延長を経た2017年6月30日までの期間で実施されている。IFCはバングラデシュにおいて、重要なインフラ整備への投資、金融包摂の拡大、縫製技術の競争力向上、民間セクターの事業参入のための改革支援を行うことで、持続可能な成長と民間セクターの発展を推進してきた。2016年6月期決算までに13のプロジェクトで6億3500万米ドルを貢献しており、現在までの47のプロジェクトの総額はおよそ10億米ドルとなる。

バングラデシュの165以上の縫製工場においてクリーンな製造工程導入に対するアドバイス提供をしているPaCTであるが、バングラデシュ以外の国ではLS&Coのプロジェクトが初の試みとなる。最初はバングラデシュ、インド、スリランカ、ベトナムの6つの工場で試験が予定されている。

「追加国においてPaCTプログラムを試験する最初のIFCパートナーとなることを嬉しく思います。私たちの目標はこの施策を世界的に展開し、サプライチェーン全体で水、エネルギー、化学物質の使用量を大幅に削減することです。」とLS&Coのサステナビリティ担当Michael Kobori副会長は述べる。

地球環境に多大な負担を与える水、エネルギー、化学物質の使用により、世界の縫製関連業は深刻な環境問題に直面しているが、クリーンな製造法の導入により天然資源の使用量を減らし、人や環境に対する脅威を軽減し、また製造工程を改善することで全体的な生産性を向上することができる。シンプルでコストの低い手法を取り入れることで工場での水使用量を最大20%削減し、設備や機械費用の将来的な出費を抑えることにつながる。

またPaCTは、クリーンな製造査定とオンラインの診断プロセスであるPaCT Advantageを通して、サプライヤーによる継続的な改善のロードマップを構築するというLS&Coの目標の達成をサポートする。以後、PaCT Advantageの診断結果を各拠点や国々での基準とすることができるのである。

「世界の縫製産業は様々な国の経済に大きく貢献し、特に女性に対する雇用を生み出し、また環境に優しく持続可能な施策を導入するパイオニアとなってきました。」「IFCはバングラデシュにおいて投資とアドバイスサポートの両方を行い、他の出資者と協働することで、世界に通用する繊維技術の発展と従業員の安全に寄与してきました。」とIFCのPaCTプログラムマネージャーMohan Seneviratne氏は述べた。

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最終更新:2016年09月09日06:01

ベトナム:サイト閉鎖もEC市場は盛況

ベトナム商工省と電子商取引 IT庁の説明によると、eコマースサイトの失敗はeコマース市場の実態を反映するものではないという。

ベトナム電子商取引 IT庁(VECITA)によって発表された2015年電子取引報告書によると、2015年のeコマースの売上額は前年比37%増の40億7000万米ドルとなった。今後5年間で100億米ドルに達すると見込まれており、まだ歴史は浅いものの、eコマースはベトナムで最も高成長率が見込まれている部門である。

しかしながら、一連のeコマースサイトは大幅な損失から閉鎖を余儀なくされており、Beyu、Deca、Lingoなどのオンライン小売は長期間に渡り苦戦を強いられた後に市場から撤退している。

ベトナム電子商取引協会(Vecom)のNguyen Thanh Hung会長によると、eコマース市場で見込まれる高い成長率とeコマースサイトの閉鎖には何ら矛盾を感じないものであると言う。

eコマースというビジネスモデルが形成された初期段階である1997年〜2010年、第二段階である「過渡期」の2010年〜2015年、そして高度発展期となる2016年以降と、eコマース市場が拡大していく中、ベトナム商工省はある程度の発展段階を予測していた。

インターネットユーザー数が急速に増え、スマートフォンからインターネットにアクセスする人々が急増し、市場がますます拡大するなど、eコマースが高度発展期に入る兆候は2015年から予見されていた。

その間、企業対消費者(B2C)、企業対企業(B2B)、政府対企業(G2B)の取引も急速に発展を遂げている。5年前はベトナム企業の30%のみがウェブサイトや携帯アプリを持っているに留まったが、2015年には50万社中45%がウェブサイトを構えている。また、50万社ある企業の多くがそれぞれ数十から数百のドメイン名を獲得するなど、ベトナムのドメイン名は2014年には27万であったが、2015年10月までにその数は34万まで増えており、2016年には40万台を突破すると見込まれている。

さらに、2015年から2016年にかけたeチケット販売額の急速な伸びやホテルやゲストハウスのオンライン予約システムの導入など、eコマース市場の急速な成長は航空や旅行業界のオンライン広告の伸びからも説明することができる。

「年々2桁台の成長率を見せており、eコマース市場は過去数年で大幅な成長を続けているが、eコマース市場には特にB2BやG2Cモデルを中心に、ますます多くのビジネスが参入しつつある。オンライン小売はeコマースのごく一部であり、電子取引市場全体の状況を反映するものではない。」とNguyen氏は説明した。

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最終更新:2016年09月06日05:55

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