インドシナニュース

ラオス:伝統織物、ルアンパバーン工芸品センターで生き続け、女性たちに活力を(後)

(前編より)

 

翌日、Zuzongさんは沸騰したお湯にシルクを落とし、朝市場で買った未熟なパパイヤから彫られたスプーンでワックスを取り除く。蜜蠟は高価なので、Zuzongさんはそれを再利用する。ここでは何も浪費することはなく、その技術はほとんど何年も変わっていない。

しかし700年の歴史を持つルアンパバーンは変わりつつある。

ラオスの繊維デザインの中心地として有名なこの村は、同国の観光名所の宝でもある。

しかし、内陸地への観光客の流入によって、ルアンパバーンの人気ナイトマーケットSisavangvong通りで販売されているような、国中に氾濫している安価で劣悪な繊維市場を潤し、その本来の性質を蝕んでしまう恐れがある。

筆者は前夜市場で買った袋をZuzongさんに見せた。

「それはラオスのモン族のデザインではなく、ベトナム製の劣悪商品です」と彼女は述べた。

観光はラオスの急成長産業であるが、昨年の訪問者数は2016年の386万人から約9パーセント減少した。

24歳のOunさんはOck Pop Tokで通訳をしている。彼はカトゥーの民族集団出身で竹織および彼と彼の兄弟6人が子ども時代に学んだクラフトのワークショップを開催している。彼は、ラオス北部にある彼の出身村の山々のガイド付きツアーを開催することを夢見ている。

「ラオスの人々は海外旅行をする余裕がないので、国内旅行するべきです」Ounさんはダイヤモンド模様を巧みに竹のカラフルな帯で織りながら語った。

Salary Explorerのウェブサイトによると、ラオスの平均月収はわずか62米ドルで世界で最も低い。

ラオスの国際観光は難しい綱渡りに挑戦している。一方では、政府は観光キャンペーンを通して国際的な訪問者数を増やそうとしているが、またその一方で、国家やその国民およびその文化が悪用されないようにしたいと考えている。

その懸念点は、首都ビエンチャンを中国につなぐ421kmの中国-ラオス鉄道である。2021年に完成予定で、中国人観光客への流入を含むチャレンジとチャンスの両方をもたらすだろう。

2012年には20万人の中国人観光客がラオスを訪問したが、2017年ラオス観光統計レポートによると、昨年までにその数は639185人に増加した。

多くの中国人は、国境を越えてラオスに入り、中国南西部の雲南省からルアンパバーンとヴァンヴィエンに向かう。

Ock Pop Tokに訪れる人々は国際的で多彩なグループである。シンガポール出身のDeeさんは敷地内のヴィラに滞在し、半日の製織コースに参加する。オーストラリア西部の鉱山トラック運転手Emileseさんは彼女の妹と一緒に参加している。どちらも3日間の自然染色と製織コースを受講している。Anneさんは最近、カリフォルニア大学から定年退職した。彼女は3日間の製織コースに参加し、ベトナム北西に向かう途中でモン族を訪れ、山を巡る。Emileseさんはオーストラリア西部のパース出身で製織ワークショップに参加した。

また、オーストラリアのクイーンズランド州出身のGemmaさんも製織コースに参加する。彼女はホーチミン市を拠点とし、言語療法士として働いており、ベトナムのモン族女性とのトレッキングを終えたところであった。

これらのゲストは共通の糸で織りなされている。そして、参加者全てにとってOck Pop Tokは、織物の「巡礼」において重要な場所である。



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最終更新:2018年10月27日12:01

ラオス:伝統織物、ルアンパバーン工芸品センターで生き続け、女性たちに活力を(前)

Ock Pop Tok工芸品センターは5人の製織者から始まり、現在全国の500人の職人をサポート

 

Mae Thao Zuzonさんは、熱い炭の燃えさしの上に銅のインクペンを持っている。彼女は鍋の側面をペンで軽く叩き、蜜蠟の塊を追加する前に生シルクの一片を滑り落とす。小柄な68歳のろうけつ染め芸術家はそれを日課として数えきれない程繰り返している。

多くのラオス人女性のように、Zuzonさんは母親からろうけつ染め(蝋を使った繊維染色技術)を教えられた。彼女はろうけつ染めを始めた当初12歳だった。それは彼女が結婚した年齢でもある。

ラオスは世界で最も結婚年齢の早い国の一つでもある。親の同意があれば、女の子は15歳で結婚出来、それは珍しいことではない。慈善団体のSave the Childrenが今月発表した調査によると、現在の傾向に基づくと、2030年には約1000万人の女の子が結婚し、その内200万人以上が15歳未満になるという。

Zuzongさんの人生は伝統的なスタートを切ったが、近代的な迂回路を取った。彼女は夫から離れ、現在は孫娘(彼女は5人の子どもがいる)と同居している。彼女はまたフルタイムの仕事をしている。

Zuzongさんは、ラオス北部の元首都ルアンパバーンに残った唯一のモン族ろうけつ染め芸術家である。

モン族は、主に中国や東南アジアで見られる民族であり、繊維織りの強い伝統を誇っている。Zuzongさんは、2000年にBriton Jo Smithさんおよびラオス人のVeomanee Douangdalaさんによって設立されたOck Pop Tok工芸品センターで、彼女のスキルを訪問者と共有することによって、その伝統の一部を生かしている。

泥の多いメコン川のほとりにある緑豊かな庭園に建つOck Pop Tok(ラオス語で「東と西が出会う場所」を意味する)は、フェアトレードと持続可能なビジネスの実践の原則に基づいて設立された。それは小さな店でいくつかのデザインを売る5人の製織者から始まった。今日では、東南アジアで最も重要な繊維および職人の機関の1つで、従業員約80人のチームが全国の職人500人を支援している。

Ock Pop Tokは、農村部で収入を生み出す選択肢が限られているため、Zuzongさんのような女性にとって必要な財政的機会を提供している。

彼女の「仕事場」は、木々や鳥に囲まれた開放的で風通しの良い空間である。それは彼女の基本的な仕事のツールを展示している。伝統的なモン・スカートが壁に誇らしげに掲げられている。 「これが完成するまでに6ヶ月費やしました。これは結婚式などの特別な行事のためのものなのですよ」 と彼女は通訳を通じて語る。

ろうけつ染めだけでなく、モン族の繊維芸術、すなわち「フラワーアート」は、明るくコントラストのある色で大胆な幾何学模様の刺繍が施されている。目で見るよりもモン族の模様は多い。さまざまなデザインやテクニックによって、その人がモン族コミュニティ内のどこに位置しているのかをストーリーで伝えることができる。その人の地元の村、婚姻状況および資産などはその布を「読む」ことによって見定めることが出来る。

また、Ock Pop Tokでの仕事は険しい道のりでもある。彼女は製織者であり、過去10年間、彼女のスキルを工芸品センターで共有してきた。大きな木製の織機に腰を当て、シャトルを左右に巧みに回し、複雑なジグザグのナガ模様(ナガ:魔法の力を持つ神話の水龍)を作り出す。ラオスの伝説によると、ナガ王子は美しい製織者と恋に落ちたという。

ラオ織物のモチーフは深く象徴的である。神話的な鳥であるホンおよび象は富と敬意を表す。誰かが妊娠を希望していたり、作物が水を必要とするならば、カエルがモチーフに選択される。カエルが雨と繁殖を表すからである。

ろうけつ染めのデザインが完成したので、Zuzongさんは地面に栽培された多くの植物のひとつであるインディゴで色付けされた水のバケツに一晩浸す。その他に、レモングラス、ウコン、ジャックフルーツ、チーク、タマリンド、サパンなども含まれる。工芸品センターには、カフェ、工芸品店、遺産博物館、織り込まれた布で装飾された4つのヴィラがある(注:メコン川を見下ろす2部屋のいずれかを予約すると良い)

 

(後編につづく)



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最終更新:2018年10月27日06:01

ラオス:政府がタイへの出稼ぎ労働者登録センターを開設

ラオス、タイの両政府は、パスポートを保持しているものの、臨時労働許可証が失効しているタイ国内のラオス人労働者の支援についてより緊密に協力していくことで合意した。

現在、タイ国内には臨時労働許可証やパスポートが失効し、臨時身分証を持つラオス人労働者がおよそ9万4000人存在する。労働許可証を保持するラオス人はおよそ7万1000人である。ラオス労働・社会福祉省労働技能開発・雇用部のAnousone Khamsingsavath部長代行は、9月9日・10日にバンコクで行われたタイ国内でのラオス人労働者支援に関する合意書の調印後、現在の状況について説明した。この合意に基づき、ラオスはヴィエンチャン及びタイ国境周辺地域に7か所の支援センターを開設する。これらセンターは来月から年末まで支援を行う。センターはChampassak、Saravan、Savannakhet、 KhammuanとXayabouryに開設される。

タイから帰国したラオス人労働者はこれらセンターで登録し、新たなパスポートを取得することができるため、タイ国内での合法的な再雇用が可能となる。この合意は7月に調印されたルアンプラバンでの合意を継続するものとなる。ルアンプラバンでの合意では労働許可証を保持するラオス人労働者の地位向上を支援するためタイ国内でのセンターの設置が決定された。タイ国内のセンターではラオス人労働者の労働許可証とパスポートの有効期限を延長し、ラオス国内で手続きを行うために帰国できない労働者への支援を行う。

タイ労働省雇用部のWaranan Pitiwan部長は、タイ政府はバンコク市内にセンターを設置し、パスポートを保持しているが労働許可証が失効しているラオス人労働者への支援を行うと述べた。タイ政府は労働許可証の期限を延長し、出身国政府へ国籍を照会したのち、労働者らが労働許可証など必要書類の申請を行うための支援を行う。外国人労働者は縫製産業など特定産業での職を得ることができるが、タイ伝統衣装などの手工芸部門は法律により文化保護を目的にタイ人のみに限定されているため外国人は就業できない。

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最終更新:2017年09月29日12:03

ラオス:政府が帰国出稼ぎ労働者のためのセンターを開設

ラオス政府は今月中に全国各県の労働・社会保障事務所にタイから帰国した労働者の統計収集と支援を目的としたセンターを開設すると発表した。

これらセンターは政府の支援を必要とするタイ国内の帰国労働者の正確な人数を把握することを目的としている。ルアンプラバン県で7月10日から12日に開催された会合で、ラオスとタイ両国は、現在ピンクカードを所有するラオス人労働者数を新たに把握するためタイに来月センターを開設することで合意した。ラオス労動・社会保障省労働能力開発部のAnousone Khamsingsavath部長代理は、不法滞在労働者問題についてのタイ側の労動管理担当者との会議ののち、ビエンチャンタイムズの電話取材に答えた。

現在、およそ7万1000人のラオス人労働者が暫定的な身分証明書類であるピンクカードを所有しタイに滞在している。「タイに滞在するラオス、カンボジア、ミャンマー人150万人のうちラオス人はおよそ10%を占める」とAnousone部長代理は話すが、ラオス人労働者で正式にタイ国内での就労を登録しているのはその半数しかいないという。ルアンプラバンでの3日間の会議を経てまとめられた合意書では、タイ政府は身分証明書を提出できるラオス人労働者の法的地位を確認するためのセンターを開設し、一方ラオス政府も、違法な状態にある労働者がタイでの正式な就労を目的としたパスポート取得のための帰国を希望する場合は支援することを約束した。

タイ労働省雇用部のWaranan Pitiwan部長は、ラオス政府は労働者がタイで職を得るべくパスポート取得のために5日間帰国することができるよう、一時的な再入国許可を出すだろうと述べた。両国の動きは、タイ国内での違法労働者問題を是正する事を目的としている。Pitiwan部長は、タイ政府は外国人労働者が出身国で国籍を確認しパスポートを得、就業許可証やビザなど必要な書類を申請するまでの一時的な手段として、身分証のない外国人労働者のためのピンクカードを導入したと述べた。「外国人労働者は縫製工場などで働くことができるが、伝統的なタイ刺繍などの手工芸などには従事できない。法により文化遺産と規定されるタイ伝統衣装はタイ人のみに許される」と彼は述べた。

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最終更新:2017年07月21日13:29

ラオス:縫製輸出額が5%減少

ラオス縫製産業協会(ALGI)の発表によると、2016年のラオスの縫製製品輸出額は1億6500万米ドルで、2015年から5%の減少となった。

労働者不足がラオス縫製産業の慢性的な問題であり、それが輸出額減少につながったと縫製産業協会のXaybandith Rasphone会長は最近開催された総会で述べた。

2016年時点で、ラオス国内、主にビエンチャン市内及び近郊に85の縫製工場が存在した。そのうち12工場がラオス資本である。縫製分野では日本企業が多額の投資を行っており、次いで多いのはタイ企業である。

およそ57工場が輸出向け衣料を製造している。28工場は輸出向け、国内向け双方を扱っている。31工場が衣類パーツを製造している。

こうした縫製工場では総計2万7000人が雇用されており、そのうち9割を女性が占める。

2016年のラオスからEUへの輸出は3300万点、1億4000万米ドル相当で前年比10%減、日本は140万点、960万米ドルで5%減、米国は130万点、450万米ドルで21%減、カナダは16万6515点、41万140米ドルで56%もの大幅な減少であった。

その他諸国への輸出は43万6174点、990万米ドルで64%増加している。

しかし、外国企業からの受注状況は安定しており、ラオス縫製製品の主要輸出市場は相変わらずEUである。日本企業は中国からラオスへの縫製工場の移転に関心を示している。

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最終更新:2017年03月30日12:01

ラオス:伝統織物とその職人がアメリカ人夫婦にインスピレーション

店ではラオスの織物の歴史や文化に焦点

Above the FrayオーナーであるMaren Beck氏とJosh Hirschstein氏にとって、複雑な織物スカーフや彼らの売店に展示しているショールは、ただ美しいだけでなく、異国情緒を感じさせる作品と捉えている。ラオスやベトナムからの旅行者やバイヤーに対し、こうした作品はその背後にいる人々や文化的な意味を想起させている。

彼らはオレゴン州Eugeneにある売店で束の間、顧客と商品や背後の物語を分かち合う。

「(お客さんは)ここで、作品の意図やそれらを制作している人々のことまで真に理解することができます。」とBeck氏は述べた。

非常に旅行好きなEugeneのこの夫婦は、当初ラオスを含む東南アジアの旅に9歳と12歳の子供を連れて出かけた。そこで彼らはこの国に魅了されたが、一旦帰国しなければならなかったため、次回のアジア旅行はラオス一国に集中することとした。

「人々が物を制作しているところへ旅行するなんて(信じられないほど素晴らしいことでした。)」と彼女は言った。「大量生産されている工芸品なんて、ここではほとんど価値がありません。」

通訳の助けを借りてBeck氏とHirschstein氏は地域社会、特に複雑で美しい織物を織る女性らに惚れ込んでいった。彼らはそれらを制作する女性らの素晴らしさや制作プロセスに関する知識を得て、友人らに販売するためにいくつかの作品を購入して帰るようになった。

その後、この夫婦は航空券代を捻出するためにさらに販売を強化するようになった。2007年に彼らはAbove the Frayを設立し、オンラインや現地のポップアップ・ショップを通じてハンドメイド作品を販売するビジネスを立ち上げた。現在この夫婦はラオスとベトナム山岳部の村を定期的に訪問し、手織りで天然素材によって染色した絹やその他の織物、宝飾品、骨董のマスク、中古工具などを仕入れている。

この家族は旅をして、仕入れた商品をビジネスとして販売する一方で、Hirschstein氏は1990年に設立されたLane Tutoring Serviceという会社も運営している、と彼は言った。長年に亘って彼らは作品を購入しているラオスの職人らと親密な関係を築いてきた。

「彼らは家族みたいなものです。」とBeck氏は言った。この夫婦はハンドメイド作品を販売するだけでなく、よく知っているラオスのコミュニティに関する本も執筆する予定である。

「ラオスにおいて機織りは文化、伝承芸術、そして衣服を通して伝えられる歴史です。」とBeck氏は言った。「機織りは、(古代から)世代を超えて受け継がれてきた芸術なのです。」

農村部のラオス人の約80%は依然として自給自足農業に頼っているとされているが、これはただ家族が生活するために農業を行っているのであり、豊かになることが目的でないことを意味している。

「彼らは肉のために動物を育て、アメリカの開拓民のように自分の家を建てます。自分のためだけにものを作っているのです。」とBeck氏は言った。

家族に誰か機織りのできる人がいれば、現金を得られる作品を生み出すことができるため家族にとって利益である、とこの夫婦は言った。複雑なパターンを織ったり染料したりと、書籍やデザインに頼らず作品を制作することは知性の証である。

「機織りは誇りの持てる重要な仕事です。」とHirschstein氏は言った。機織りはまた、男性が農業に勤しみ子供の世話する間、女性がシルク経済を受け持ち仕事をすることで女性に力を与えてきた。

売店には、ほとんどの作品に制作者の写真とその作品の情報が添付される。織物作品について制作過程のスライドショーや機織りプロセスに関するビデオに加え、この家族の旅の歴史や制作者との関係構築に関する情報が掲示されている。

「私たちの活動の半分は一種の教育です。」とBeck氏は言った。「あなたは手に取ったものについてどのような成り立ちなのか知らなければ、その作品を本当に理解したとは言えないのです。」

繊維製品は現地の文化や儀礼と密接につながっている、と彼女は生地のパターン内の複雑なデザインに表現されている様々な精神や動物の抽象模様を指し示して言った。様々な布地にはヒーリング効果もあると信じられている。

Hirschstein氏は彼らの利益の15%を、ベトナム戦争によってラオスとベトナムに残された未処理の爆弾を除去するのを支援する組織であるMines Advisory Groupに寄付していると明らかにした。

Beck氏は、ラオスでは何世紀にもわたって手織物などの工芸品を生み出してきたが、「我々は衣類、道具、バスケットなど、実際どのように制作されているのかについての理解をしてきませんでした。」と述べた。

「彼らは人であり物ではありません。」と彼女は続けた。「富によってあなたが実行できることは多くあるのです。」

しかし西洋世界では、ラオスの村人は遠隔地にいるためほとんど知られていない、と彼らは言った。そしてラオスの機織り職人が、もしこの大量生産の世界で彼らの伝統作品を販売する市場を見出せない場合、果たして作品を制作し続けることができるのか、それとも消え去ってしまうのか?という疑問について、「市場がないのであれば、それは消え去ってしまうでしょう。それは一つの芸術様式が消えていくということです。」とHirschstein氏は言った。

このことこそがBeck氏とHirschstein氏が、自分の仕事を売りこみ、彼らの第二の故郷である遥か遠くのコミュニティを支援する理由である。

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最終更新:2017年01月02日13:03

ラオス:アパレル産業が取り残されるリスク

ラオスのアパレル産業は近年衰退の一途を辿っている。

総輸出売上高は、1995年の8700万米ドルから2011年にピークとなる2億1900万米ドルまで増加したものの、その後2015年の1億7400万ドルまで徐々に減少している。輸出に占める衣料品のシェアもまた、2001~2005年に約36%あったのが、2011~2015年にはわずか8%となった。

アパレル産業に対する外国直接投資も、1991~2000年に6500万米ドルあったが、2001~2010年には2900万米ドル、2011~2015年にはついに1000万米ドル未満まで急減した。この減少はどのように説明できるのであろうか?

ラオスのアパレル産業は競争力を失ってきた。ラオスのアパレル産業の比較優位(RCA)指数は、鉱業、電力や電子部品等のその他主要輸出品の出現により、2001~2005年に平均13であったのが、2011~2013年にはわずか4まで低下した。

アパレル産業のRCAはまだ1をかろうじて上回っている(すなわちラオスがまだ、この産業で比較優位性を保っていることを意味する)が、この産業がじわじわと競争力を失っているという衰退のシグナルでもある。

世界市場での需要減少は、この衰退の大きな理由の一つである。ラオスのアパレル産業の大部分は、裁断・縫製・仕上げ(CMT)サービスであり、多くは近隣諸国にある大企業の下請業務である。ラオス産業の規模は、近隣の競合他社よりもはるかに小さい。

縫製工場のほとんどは、内需が弱いため、その生産量を輸出需要に依っている。そのため欧州経済やその他市場の需要低迷は、ラオスのアパレル生産の受注減少に直結する。またラオス縫製産業協会は、最近欧州市場では発注を減らすだけでなく、その需要も安価な製品へとシフトしているようだ、と示唆した。

労働力不足は、この業界における大きなボトルネックとなっている。2012年のタイにおける最低賃金の大幅な増加により、タイの労働市場はラオスを含めた近隣諸国の労働者にとって非常に魅力的なものとなった。

また国内労働市場においても、活況を呈しているサービス部門や製造部門など、他の産業との労働者獲得競争が起きており、特に経済特区で熾烈となっている。そのため特に主要な製造拠点において、アパレル産業が労働力を確保し、それを繋ぎ止めることがますます困難になっている。

アパレル産業における低い労働生産性は、製品当り生産コストの上昇につながる。ラオスの名目最低賃金は地域内でも非常に競争力がある一方で、その労働生産性は近隣諸国と比べて著しく低い。

そのため、労働生産性を加味した実質賃金はかなり高く、結果として利益幅は非常に薄くなっている。この傾向は特にCMTベースの工場で顕著で、賃金が彼らの生産コストの半分以上を占めている。

また、ラオスのアパレル産業においてサポート産業が不足している。必要な資材の大半は、たいてい親企業、契約業者やバイヤーを通じて海外から調達している。ダンボール資材が国内で調達できる唯一の資材という状況である。

国内資材の欠如は、川下業務を取り込む可能性を制限する。小規模なラオスのアパレル産業は、民間部門での経験や処理能力が少ないため、地域やグローバルのサプライチェーンに組み込まれた小さな工程において、シンプルなCMTサービスに特化せざるを得ない。サポート産業の不足もラオスのアパレル産業の発展を妨げてきた。

ラオスのアパレル産業を支援するために一体何を行うことができるであろうか?すぐに着手可能な手段としては、農業から製造業への労働力の移動を促すことによって、より多くの労働力をこの産業に動員することである。

このような動きを促進するために、農業と製造業間の賃金格差を十分に高くする必要がある。各社で独自に賃金を増加させることは業界に高い負担をかける。そのため政府は、労働生産性を向上させ、労働者に対して労働基準や行動規範に関する教育を実施するために、さらなるサポートを提供する必要がある。

ラオスのアパレル産業はアセアン諸国とともに成長することができるよう、特にベトナム、タイ、カンボジアの大企業など、アセアン域内のアパレル製造各社との連携を強めていく必要がある。このアセアン域市場は、各国の強みや限界に基づいた労働部門を持つ一つの統合された生産ブロックとして、グローバルサプライチェーンにおいてより良い扱いを受けることが可能になるだろう。

 

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最終更新:2016年06月13日06:03

ラオス:労働力不足で縫製産業は縮小

ラオス縫製産業協会は労働力不足により縫製産業が縮小していると発表した。

ビエンチャンで3月25日に開催された縫製産業協会の年次会で、2003年から2011年にかけて縫製産業は拡大を続けてきたが、2012年以降は規模を縮小しつつあると同協会のXaybandith Rasphone会長は述べた。

「労働力不足の問題は新規投資家がラオスへの関心を失い、代わりにカンボジア、ベトナム、ミャンマーといった近隣国に資本を移動させることに繋がっています」とXaybandith会長は述べた。

「縫製分野ではほとんどの労働者に経験がなく、現場で仕事を学ばなければならない、そして従業員の多くが責任を負いたがらないという労働力の未熟練の問題も抱えています」と同会長は付け加えた。

多数の労働者がまだ安易な気持ちで仕事をしており、現代の産業、技術に則した考え方を身につけられていない。

また、労働力不足のもうひとつの原因は、今日、サービス産業など他の職業の選択の余地があることだとXaybandith会長は指摘する。

現在、ラオス国内には92の縫製工場が存在するが、2014年と比較すると6工場減少している。92工場のうち60工場が輸出用製品を生産している。

60の輸出志向工場のうち、ラオス人のみが所有しているのは12工場に過ぎない。10工場は合弁、38 工場は外国人が所有しているとXaybandith会長は話す。

2015年の縫製製品輸出額は1億7420万米ドルで、2014年と比較すると7.25%の減少であった。

製品のほとんどがEU諸国、米国、カナダ、日本、他のアセアン諸国に輸出されている。

縫製産業協会は、縫製分野の発展のため、労働者誘致政策を作成するよう、会員と政府機関の協力を呼びかけた。

縫製産業協会は会員企業と熱心に取り組み、政府からの支援も受けていたが、縫製産業の持続可能性を向上させるには様々な局面からの改善が必要であるとXaybandith会長は述べた。

現在のラオスの経済成長、貿易相手国の経済の好転、地域経済統合は縫製産業によい影響を与えるとXaybandith会長は考えている。

「製造、縫製企業に縫製産業協会への入会を呼びかけ、縫製分野への新たな投資家の誘致に努めたい」と会長は述べた。

縫製産業協会は縫製製品の国内市場への供給も促進し、輸入を減少させ、そして競争が激化する中で企業を支援する政策とメカニズムの構築にも努めたいとしている。

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最終更新:2016年04月01日06:02

ラオス:繊維製品と手工芸品の輸出が連年低下

世界市場のニーズの減少により、ラオスの繊維製品と手工芸品の輸出が連年低下してきた。ラオス手工芸品協会(LHA) の6月26日の発表によれば、2014年度本協会の繊維製品の輸出額は14億キップ強(17.89万米ドル)で、2013年度輸出額の30億キップ(36.78万米ドル)の半分にも達しておらず、2012年度輸出額の20億キップ(24.94万米ドル)よりも低い。ラオス工業貿易庁の以前の発表によれば、2012~2013年度ラオスの手工芸品の輸出額は約75億キップ(93.78万米ドル)であり、2013~2014年度の手工芸品の輸出額は424.4億キップ(530万米ドル)と大幅に増加したが、2014~2015年度の手工芸品の輸出額は約188億キップ(230万米ドル)に減少した。

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最終更新:2015年07月17日13:59

ラオス:労働力不足がアパレル産業への投資に影響

若い労働者の不足はラオスのアパレル産業への投資にマイナスの影響を与える可能性がある。

ラオスのアパレル産業の工場では毎年10,000名以上の縫い子が必要とされる。ラオスのアパレル産業協会の報告によると、現在30,000人の労働者は主にビエンチャンとサワンナケート省の縫製工場に集中している。投資者はより多くの縫製工場を開設したいが、彼らが心配しているのは地元の労働者不足である。

この省内の若い労働者たちは工場の募集情報を知らずに、タイへより良い仕事を探しに出て行ってしまう。当局は工場と協力して、農村に住んでいる若者たちに就職情報の提供をすべきである。可能であれば、省内での就職説明会を行うべきであろう。

 

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最終更新:2015年06月17日14:01

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