インドシナニュース

ベトナム:1つの市場に依存しない製品を目指して(後)

繊維・アパレル産業の大きな市場 SSI証券会社によると、EVFTAはベトナム製品の2番目に大きい市場であるEUへの繊維・アパレル製品の輸出を拡大すると予想されている。昨年、EUは44億米ドル相当のベトナムの繊維製品を輸入し、前年比2.2%増加した。ベトナムからのEUの総輸入量の約10%をアパレル製品が占めている。 ベトナムは、脆弱な開発途上国からEUに輸入される製品が該当されるEUの一般特恵関税制度(GSP)の恩恵を受けている。EVFTA施行後、最恵国(MFN)の関税はGSPの下、自動的に置き換わる。これは、最初の2年間、ほとんどの国産のアパレル製品がEVFTAから利益を受けないことを意味する。なぜなら、これらの製品のMFN関税はGSP関税9%よりも高いためである。 特に、EUに輸出されるほとんどのベトナム製品は、EVFTAが発効後3〜7年で、輸出関税がMFN関税から徐々に12%から0%に撤廃される。即時減税を受ける製品は、糸のようなベトナムのEUへの主要な輸出製品ではないものである。 EVFTAの原産地規則によると、衣服の製造に使用される生地材料はベトナムまたはEU産でなければならず、すべてのプロセスはベトナムで行われなければならない。韓国産の生地素材を使用してベトナムで作ったアパレル製品も関税免除を受ける対象となる。しかし、ベトナムに輸入される織物の60%以上は中国と台湾からのものであり、その価格は韓国から輸入されるものよりはるかに低い。これにより、ベトナム企業は特恵関税を利用する上で多くの障害に直面している。 SSIによれば、実際のところ、原産地規則により、ごく少数のベトナム企業に限ってEVFTAの恩恵を十分に享受することができるという。国内に上場している糸製造企業の中では、EUに輸出市場のシェアを持っているものはない。短期的には、繊維・アパレル産業は新型コロナウイルスの蔓延により中国から輸入された原材料の不足に直面し続けている。中国の多くの工場は旧正月から閉業期間を延長しており、生地生産の遅れを引き起こし、ベトナムの生地輸出に影響を与えている。 その結果、ベトナム企業が受注したうちの多くは納期通りに納品できず、ほとんどのアパレル企業の業績に影響を及ぼした。 ベトナム商工会議所のVu Tien Loc氏は、大きな機会が開かれたが、競争も非常に激しいと述べた。理論的には、ベトナム企業と欧州企業の間で直接的な競争がある分野では、EVFTAの下での競争はより複雑になる。 しかし、一般的にはベトナムとヨーロッパ諸国の経済構造は相互に補完的かつ協力的であるため、直接的な競争はあまり起っていない。激しい競争では、ベトナム企業は依然として弱く、ロジスティクスや畜産を含むヨーロッパの企業は強いという状況が発生する。しかし、これらの産業に関してもベトナム企業は国内企業の台頭に対応するために十分な計画があり、協定における市場開放のコミットメントは中程度であるため、心配するべきでは無い。 ベトナムの競争の激しい産業は現在、非助成産業であり、競争、開放性、統合に取り組んでいる。 WTOおよび国際貿易センターの所長であるNguyen Thi Thu Trang博士によると、自由貿易協定からの機会を実現することは、ベトナムにとって常に難しい問題であるという。企業にとっては、機会を活用し、企業の競争力強化能力を向上させるために適切な行動を取るというコミットメントを理解することが不可欠である。これら2つのことを行うには、企業の活動性が前提条件である。

ベトナム ジャンル:
最終更新:2020年02月25日

このページのトップへ戻る