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ベトナム:繊維・アパレル業界、徐々に貿易特恵を失う

400億米ドルという今年の繊維・アパレル産業の輸出目標は、受注不足や原料輸入への依存度の高さなど、複数の難点により達成が難しい状況である。

 

ベトナム繊維協会(Vitas)によると、繊維・アパレル産業は複数の困難と課題に直面しているという。現在、国内外の直接投資企業間の注文の競争はますます激化している。多くの企業は受注不足に対処してきたが、一部の企業は閉鎖・破産の危機にさらされることさえあった。

この状況が起った理由は、ほとんどの注文が少量注文になったためである。顧客は長期間の注文を避け、特に値下げ交渉をしてくる顧客は企業に低利益をもたらした。注文は、以前のようにベトナムには巡らず、バングラデシュやカンボジアなどの優遇税制のある国に移転する傾向がある。

さらに、他の多くの国の人件費がベトナムの繊維・アパレル産業の半分である場合、安価な労働力としての利点はもはやベトナムには存在しない。

受注増を目指すために、これらの国々は関税の削減、ベトナム企業の注文をますます失うリスクを高めるなど、繊維・アパレル企業をサポートするさまざまな政策を適用している。さらに、競争力を高めるために輸出注文の価格引き下げへの圧力も大きい一方で、繊維・アパレル産業は中国から生地を購入するため、よりコストを費やさなければならないという圧力も受けている。

ベトナムの繊維・アパレル産業は、一部の国々と比較して人件費の優位性を徐々に失いつつある。さらに、ホーチミン市産業大学の経済専門家のTran Minh Ngoc氏は、繊維・アパレル産業における科学技術への投資と応用はまだ限られており、競争力を弱めていると述べた。

一方、繊維・アパレル製品は、環太平洋パートナーシップ協定(CPTPP)の機会を活用していない。施行後10か月経ってもいまだにベトナムの原産地証明の発行は関係当局に依存しており、CPTPPの加盟国は企業による自らの認証を用いて認可している。

また、原産地規則のヤーンフォワードルール、つまり、原糸の段階以降のすべての製品は、締約国のいずれかで製造されなければならないことを意味し、ベトナムの繊維・アパレル企業はCPCPP以外の国から60%以上の原材料を輸入しているため、大きな課題である。

ベトナムが原産地規則を遵守できない場合、ベトナム製品は輸出時に優先関税を受けられないため、繊維・アパレル産業はCPTPPの機会をほとんど活用出来ず、むしろCPTPPで困難に直面している。

多くの繊維・アパレル企業は、CPTPPおよびEU-ベトナム自由貿易協定を、輸出を促進し、市場を拡大し、特恵関税を受け取る機会と考えた。しかし、これらの機会を活用するために、政府はこれらの困難を解決し、繊維・アパレル産業の発展に有利な条件を作り出し、通関手続き、輸出入手続き、税還付手続きの難しさを解決する必要がある。

さらに、政府は企業が生産コストの削減を支援する方針と、製織および染色段階への投資を許可する方針が必要である。近年、ベトナムの繊維・アパレル産業のライバルは、受注を増やすために法人税や原材料の輸入関税の削減など、国内の繊維・アパレル企業をサポートするためのあらゆる政策を適用している。

VitasTruong Van Cam副会長兼書記長は、激しい競争の中で約9%の成長を達成していることは、繊維・アパレル産業の多大な努力であると述べた。今年400億米ドルの輸出目標を達成するために、今から今年の終わりまで、企業はパートナーを選出し、輸出市場を拡大し、トレンドに沿った生産とビジネス手法に変え、増加する消費者の需要を満たす必要がある。

同時に、高度な技術を必要とする注文にも焦点を当て、ベトナムの熟練した労働力を最大限に活用し、迅速で正確に納期を満たし、クライアントが要求する品質を確保する必要がある。繊維・アパレル企業は、自由貿易協定のコミットメントに従って原産地規則を満たすために、協会の提携および支援プログラムを通じて互いに協力すべきである。中小企業は、量、品質、納期の面で大量注文に対応する生産チェーンを確立することで、パートナーとの長期的な関係を築くことができる。

協会は、法的手続きを実施する際には、難点を報告し、企業に解決策を提案し、企業と伴走するという。同時に、いくつかの貿易促進プログラム、会議、原産地証明書、研修、同産業の持続可能な開発プログラムを実施するという。Vitas代表者は、政府は繊維・アパレル製品の製造と輸出のプロセスを最も効果的に支援するために、マクロからミクロのソリューションを実行する必要があると述べた。

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最終更新:2019年11月29日

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