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ベトナム:繊維アパレル産業のデジタル化における明るい展望

ベトナムでは、生産改善またEU・ベトナム自由貿易協定の恩恵を十分に受けるため、韓国との繊維・アパレル産業におけるデジタル化の協力を強化している。

 

Bao Minh Textile JSCは、長年に渡ってナムディン省で最大かつ最も近代的な縫製企業のひとつとして、高度なテクノロジーを駆使し、多数の中・高級織物を設計・製造してきた。

「テクノロジーには、直接作業者の削減や生産設備間のデータ連携など、技術面での貢献もあります」と、Bao Minh Textile JSCのマーケティング部長Vu Thanh Cong氏は「投資(VIR)」紙に語る。「自動化により工場全体の操業管理が容易になり、トラブルの早期発見・早期対応が可能となりました」

先週ハノイで開催された、より良いデジタル生産をテーマにした第5KITECH–VITAS Textile and Garment Seminarに参加したCong氏は、韓国のClo Virtualによって紹介された3D技術によるデザインとサンプル作成に最も関心を持った。

3D技術は新しいものではありませんが、仮想のサンプル生地の設計・作成に3D技術を適用するのは、まだ新しいことです。簡単に調整できるため、仮想サンプルをさまざまなサイズの生地に適用できます」とCong氏は説明した。

一方、Clo Virtualの代表であるKim Kwang Il氏によると、デザイナーは3D技術を利用し、色の測定・選択といった設計作業を置き換えることができるという。

3D技術により、設計にかかる時間が大幅に短縮され、サイズ・色・スタイルといった要件をすべて満たすことができます」と彼は言う。「私たちはここベトナムでパートナーを見つけたいと思っており、最も積極的な支援先を見つけ、技術移転したいと思っています。」

韓国のKicoxで総務部長を務めるJa Myung Ku氏は、3D技術を衣服のパターンに5年間応用しており、この技術の有効性を説明した。

「どんなモデル・材料にも、同じ品質かつ最短の時間で柔軟に適用できます」と彼女は言う。現在、Ku氏の会社は中国に工場を保有しており、ベトナムに新たな工場を建設する機会を見つけたいと考えている。「ベトナムは若年層が韓国のファッションにとてもオープンであり、良い市場です。さらにベトナムは、繊維・衣料品が多く利益を得られる重要な自由貿易協定を締結あるいは署名したばかりです」とKu氏は「投資(VIR)」紙に語った。

「私たちはまだ輸出していませんし、今のところほとんど中国からの輸入原料を使っていますが、署名されたEVFTAに興味は持っており、協定について情報収集しているところです」とBluetexLe Thanh Binh取締役はEU・ベトナム自由貿易協定(EVFTA)について述べた。

ベトナム繊維協会(VITAS)副会長のTruong Van Cam氏によると、3D印刷技術は各ユーザーに適した製品を作ることを可能にし、メーカーに無駄を作らずにユーザーの要求を満たすという。

「基本的にこの技術を支援することが、高い生産性を生み出し、従業員の所得を向上させ、繊維産業における低所得・労働集約といった悪循環から抜け出すことを助けています」とCam氏。

セミナーで講演した在ベトナム韓国大使館のEu Joong Kim商務参事官は、ベトナムの繊維・アパレル産業は多くの利点がある良い基盤であるが、現在の技術開発の状況では単に安い労働コストに頼るだけでは十分ではなく、企業の競争力を支える新しい技術が必要であると述べた。

「繊維企業がインダストリー 4.0に関心がなく、生産・ビジネスにデジタル技術や自動化を適用する計画を練っていなければ、市場からたたき落とされる可能性を増やしていることになります」と強調した。Kim氏によると、今回のEVFTAはベトナムの繊維・アパレル産業に大きなチャンスをもたらすという。

「ベトナムはEVFTAにおける原産地規則の利点を有しており、韓国からの輸入原料から製造された製品もEUへの輸出時にベトナム産とみなされることから、ベトナムの繊維・アパレル産業に利点をもたらすだけでなく、韓国の繊維企業にも協力機会をもたらします」とKim氏は主張した。

ベトナムと韓国の貿易関係はここ数年で急速に拡大した。2018年、ベトナムは韓国に対して290億米ドル以上の貿易黒字を出した。繊維・アパレル産業において、韓国はベトナムの最大の投資国であり、投資額は47億米ドルを有し、産業における海外投資の割合の25%を占めている。


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最終更新:2019年07月24日

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