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ベトナム:外国小売業者による支配のため、国内製品は売場確保に一苦労(前)

ベトナムBig Cからのベトナム製衣料品の発注中止はすぐに打ち切られ、ビジネスは通常通りになったが、世論はまだ沈静化しておらず、今後のベトナム製品の行方が心配されている。

Big Cのオーナーであるタイのセントラル・グループは先週初め、事業再構築のために今月「追って通知があるまで」衣料品の発注を中止する計画だとベトナムのサプライヤーに通知した。サプライヤー側は、Big Cの動きは突然で理解できないとし、 数年前にフランスのカジノグループからベトナムBig Cを買収した際の、サプライヤーに引き続き協力していくという発言を持ち出し、強く反発した。

ベトナム商工省、ベトナム・セントラル・グループ、ベトナム駐在タイ大使の間での会合の結果、Big Cは、取引のあった繊維・衣料品メーカー200社のうち、50社からの買い付けを再開した。ハッピーエンドに見えるかもしれないが、国内市場におけるベトナム製品の将来は夜明けを迎えていないようだ。

多くのアナリストは、数年前、多数の国内大手小売チェーンが外国小売業者に買収された際、専門家がこの可能性について警告していたことを想起している。ベトナムには、2000年初頭から世界各国・地域から有力な外資系企業が参入し始め、2015年にはその動きが加速した。2008年に参入した韓国ロッテグループは、2020年までに60のスーパーマーケットを展開するものと予想される。日本のイオンモールは、2009年にホーチミン市のTân Phú地区に最初のスーパーマーケットを構えるとともに参入し、来年までには20店舗まで拡大したいと考えている。米系・日系企業であるセブンイレブンも、来年までにコンビニの数を1000店に増やしたいと考えている。

ベトナムは、世界貿易機関(WTO)に加盟してから2年後の2009年以降、一定の条件の下で全額出資による外国小売事業を認めている。2016年には、WTOの認可の下、500平方メートル未満の店舗を開設する際の制限が引き下げられ、それ以来、外国のコンビニエンスストアチェーンが繁栄している。

ベトコムバンク証券が最近発表したレポートによると、今年はミニスーパーとコンビニ市場が最も急速に成長するモデルになるという。小売市場売上高に占める割合はまだ小さいが、ファミリーマート、サークルKShop & Go、エムズマート、GS25などの国際ブランドを中心に急成長している。

アナリストによると、ベトナムは国内小売業者を保護するために技術的な障壁を設けており、WTOで認可されたENT(経済的ニーズ考査)は、外国小売業者がベトナムに二次的な販路を開設する前に適用されるが、これらの制限は、外国の投資家が現地企業を買収したり、現地企業と合弁会社を設立した場合は効果がないという。

理論的には、ENTはベトナムが海外の小売ネットワークの拡大を管理し、ベトナムの小売業者を保護するための手段である。これは、ENTが特定地域でこれ以上の店舗を必要としないことを示せば、外国小売業者が副次的な店舗を開設する許可を拒否する権利を当局に与えるものである。

例えば、M&ABig CMetro Cash & Carryと合併した後のセントラル・グループは、セントラル・グループ自身の32店舗を含む51店舗を保有する。しかし、昨年署名された環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(CPTPP)の下では、両企業は政府のさらなる審査なしに事業を拡大することができる。

国内アパレル業界では、CPTPP参加国間の衣料品に対する関税障壁が完全に撤廃された7年後には、年間45億米ドルと評価され、年間成長率が20%に達するベトナムの小売市場を独占するといった、外資系アパレル企業の野心が生まれると専門家は述べている。



(後編につづく)



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最終更新:2019年07月19日

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