インドシナニュース

ベトナム:撤退する外資系小売業者に疑問符

ベトナムにおける外国資本小売業者の撤退は、企業が損失を継続したのか、あるいは現地のビジネス環境に十分なインセンティブがなかったのか、多くの疑問を抱かせることになった。

小売業の専門家であるVu Vinh Phu氏は、ベトナム市場からの外国小売業者の撤退には多くの要因があると主張する。

多くの企業は適切な消費者層を探すことができず、高コストと貧弱な管理によって損失を被っている。ハノイ・スーパーマーケット協会の元会長でもあるPhu氏は、Auchanは世界17の国と地域に4000の拠点を持つ多国籍企業です、と言う。フランスの小売業者であるAuchanは、2015年の創業以来、主にハノイやホーチミン市、南部のタイニン省など18カ所で事業を拡大している。

地元メディアによると、スーパーマーケットグループAuchan Retailの最高経営責任者であるEdgar Bonte氏は、ベトナムで18の赤字店舗を売却することを決定した。これらの店舗は2018年に5040万米ドルの収益を上げたが、依然として赤字が続いている。Auchanが操業中に損失を被り、最終的に閉鎖を選択したことは驚くにあたらない。

しかしPhu氏は、会計検査院などの国家管理機関や税務・関税当局が、小売業者に関する関連情報を公表するよう求めた。実は、ベトナムは外国の直接投資小売企業に一連のインセンティブを提供している、と彼は言う。それら企業は、事業開始後2年間は現行の法人所得税率の50%を納めればよく、事業の立地選定などに資本を活用できる。加えて、ベトナム国内で営業する外国小売業者は、現地の供給業者との交渉において、ブランドと規模の点で決定的な優位性を持っている。Phu氏は、多くの地元の供給業者や生産者が、外国小売業者に、外国投資の流通チェーンで陳列したい製品それぞれに対し、30%から40%の値引きを行わなければならない事実を挙げた。これは国内企業をかなり不利な立場に置くことになる、と彼は主張した。

それにもかかわらず、METRO Cash&CarryBigCなどの外国小売業者は依然として損失を報告しており、METRO Cash&CarryBigCでさえもタイの大手小売業者に買収されている。Phu氏は、ドイツ企業のMETRO Cash&Carryが地元管轄機関から500億ベトナムドン(215億米ドル)の滞納税の支払いを求められていることを指摘し、外国小売業者がインセンティブや割引機会を提供されていることを鑑みれば、これは異例の展開であると強調した。今回の事件は、小売業や金融業を管轄する省政府機関にとって、良い教訓になるとPhu氏は指摘する。

省政府機関は、より公平で透明性のある管理を目指し、小売業者にとってより好ましいビジネス環境の整備に努めなければならない。

METRO Cash&Carryは、数年連続で損失を被った後、2014年にタイのTCCグループに買収された。

地元メディアの報道によると、ベトナムで12年間営業してきたMETRO Cash&Carry社は、2010年には1160億ベトナムドン(498万米ドル)の利益しか上げておらず、残りの数年間で890億ベトナムドン(382万米ドル)から1600億ベトナムドン(688万米ドル)の損失を計上している。

また、ベトナムでは、Parkson Holdings Berhadの子会社であるパークソンの小売チェーンが、競争が激化するベトナム小売市場において、同業他社と比較して業績が低迷していると伝えられている。2018年初め、パークソンはベトナムで最後となるショッピングモールを閉鎖し、13年間営業したベトナム市場での事業を終了した。同社は全国の主要都市に新たなショッピングセンターを開設する計画だったが、2014年に計画を中止した。



ベトナム ジャンル:
最終更新:2019年06月05日

このページのトップへ戻る