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ベトナム:オーストラリア・ブランド向けの縫製工場での低賃金に苦しむ労働者たち(前)

オックスファム曰く、オーストラリアのブランドのために衣料品を作るベトナムの労働者は、生活必需品を買うことができず、標準以下の労働条件に苦しんでいる。

2回の10分間の休憩。午前中に1つ、午後にもう1つ。

Nhanによると、彼女自身と同僚のほとんどは、工場で許可されているこの2つの休憩を「無意味だから」という理由で取らないことを選ぶ。代わりに、収益は単価に依存するため、彼女らはより多くの賃金を稼ごうとする。

「すべての労働者は休憩を取らないことを望んでいます、なぜなら10分の休憩よりは多くのお金を得ることができるからです。休憩は無意味だと思います」と彼女は言う。

Nhanは、Big WKmartのなどのオーストラリアにおける大手ブランドの衣料品を製造している工場労働者だ。

オックスファム・オーストラリアの報告書によると、Nhanが勤務しているようなベトナムの工場における長時間労働は、労働者の健康、特に体の痛みと授乳時間の不足を訴える若い母親たちに苦痛を強いている。あるベトナム人の母親は、昼休みに赤子に食事を与えるため家に帰り、それから夜間に賃金を補うため残業しなければならないという。

また別の報告によると、彼女は子供を養うため家に帰る必要があるにもかかわらず、残業を強いられているため、時間外労働が身体的にも精神的にも負担となっているという。

「私は疲れを感じますが、職場に残らなくてはならず、家には遅く帰ります。誰も私たちの言うことに耳を傾けません。私は赤ちゃんを養わなければなりません」

27歳の縫製工場労働者Hauは、彼女自身より子供により食糧を与えている。彼女は家族の借金を返済するため、自分の食料にはほとんど金銭を費やしていない。にもかかわらず、彼女が日中に自分自身の空腹を満たすため食品を工場に持ち込むと、彼女の手当は減ってしまう。さもなければ飢えてしまうため、彼女はとにかくそうしている。

 

侮辱

これらの悲痛な体験談は、TargetCotton Onのようなオーストラリアの大手ブランドが毎年何百万ドルもの利益を上げているにもかかわらず、労働者の窮状にほとんど注意を払っていないという唾棄すべき状況を訴えるオックスファム・オーストラリアの報告書に基づく。

この報告書は「職場における行動規範に関する重要な基本的権利に関する公約」にもかかわらず、オーストラリアの企業が賃金を引き下げ、厳しい労働条件を課していることを明らかにしている。

両社は、熾烈な価格交渉、長期的な関係なしのスポット契約、注文のリードタイムの短縮など、さまざまな方法で工場に圧力をかけている。両社は「工場と直接交渉する購買チームと、倫理・基準管理スタッフを分離」して操縦している、と報告書は述べている。

また報告書は「ある工場所有者は、火災時に製品を安全に保つため会社は広範に対策を講じたが、労働者が衣服を縫う作業場における火災安全対策については関心が欠如している、と報告した」ことも記している。

 

貧困の中で

Made in Poverty」と題されたこの報告書は、昨年47月、バングラデシュとベトナムの474人の労働者を対象に行われたインタビューに基づく。オーストラリアの主要ブランドに衣類を供給する工場で働く労働者とその家族の、生活水準に対する低賃金の影響を調査したものだ。

両国は、2017年にDown Underによって輸入された衣料品のほぼ10%を占める、オーストラリアの衣料品ブランドの主要な調達国である、そのため両国が選ばれ、また市場シェアは近年も拡大を続けている。

インタビューを受けた労働者のうち88人がベトナム人、そのうち13人が男性、75人が女性であった。労働者は、オーストラリアの衣料品ブランドのサプライヤーとして認可されている、総労働人口5882人からなる6つのベトナムの工場で働いている。すべての労働者は工場から離れた場所でインタビューを受け、彼らの雇用と生活を守るため本名を明かされた者は一人もいない。

ベトナムの全国平均最低賃金は月約197ドルで、これはGLWCの最低賃金とアジアの最低賃金と比較して、それぞれ64%37%の水準だ。報告書によると、ベトナムの縫製労働者の74%99%がそれぞれ、GLWCの最低賃金とアジアの最低賃金を下回って働いている。

そのような低賃金で、70%の労働者は収入が生活を満たすのに十分ではないと答え、28%1ヵ月家族を支えるのに十分ではないと答え、37%が収入・支出のギャップを埋めるため友人親戚や隣人から借りなければならないと答えた、と報告書にある。

さらに、27%が賃金水準に何の変化もないと答え、5%が過去1年間に賃金が引き下げられたと答えている。結果、多くの縫製労働者は、十分な食料、適切な住居、清潔な水、手頃な価格の医療など、日常生活における最も基本となるいくつかの生活必需品を賄うことができなかった。23%が半永久的なまたは仮設の住居で生活をしており、20%が自身やその家族のための十分な食料を入手できず、44%が安全性が疑われる井戸や雨水を不安になりながらも利用し、53%が病気やけがをしたときに治療を受けられていない、と報告書は述べている。

モラルの低い職場環境もまた悲惨さを増しており、23%が怒鳴り声、叫び声、卑劣また失礼な言葉が、作業のスピードを上げ、期限を守るための抑圧的な手段として使用されていることを報告している。「会社では怒鳴られるのが日常です。管理者はテーブルや椅子を叩き、卑しい言葉を使います。それは毎時間、毎日、毎分起こっています」と、あるベトナム人労働者は報告書で述べている。

 

(後編につづく)



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最終更新:2019年03月29日

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