インドシナニュース

ベトナム:小売業者、M&Aによる主導権争い過熱(前)

小売および消費者市場におけるM&A(合併買収)は、2018年、成立案件が増加し、ペースを維持している。外資系小売大手がベトナムに参入するためにM&Aを利用しただけでなく、地元企業もまた再生に向けて積極的に動いている。

 

ベトナムは世界で最も魅力的な小売投資市場の1つで、アメリカのグローバル経営コンサルティング会社、A.T.Kearneyの世界小売業開発指数(GRDI)の6位にランクされており、これにより国内外の企業からのM&A取引を惹きつけている。

2018年を振り返ると、企業の市場シェアには大きな小売取引および大きな変動があった。地元の小売市場は激しい競争に見舞われ、国内企業は市場シェアを取り戻し、資本、技術、経験、そして人事において優位な国際的な競合企業と競争するために彼らの評価向上になる新しい戦略を採用しなければならなかった。

ベトナム最大の小売店チェーンVinMartのオーナー企業であるVinCommerceは、競合スーパーマーケットチェーンFivimartを買収した。この動きは、2020年までにVingroupの店舗数をVinMartスーパーマーケットを200店舗、VinMart +コンビニエンスストアを4000店舗に拡大する計画の一部である。買収後、すべてのFivimartスーパーマーケットはVinMartに改名される。

VinMart +は、ベトナム全土で毎月50店舗以上の新規店舗をオープンすると発表しているため出店を急いでおり、Vingroupは現在、全国で1000以上の店舗を展開している。

これらの取引は、2018年のベトナムの小売および消費財スペースを特徴づける熱心なM&A活動の完璧な例となる。

市場調査会社Kantar Worldpanel VietnamNguyen Huy Hoang商事部長によると、M&Aは企業の市場での存在感を高めるための最前線の戦略であり、 そしてそれはバイヤーとしても費用を節約出来る、と語った。

「特に、国内事業とのM&Aにより、外国大手企業はターゲットとする地元の消費者に近づくために、迅速かつ効果的に市場に浸透することができます。特にタイ、シンガポール、韓国、日本などのアジア諸国からの投資家の間では、このような同盟は増加しており、減速する兆候は見られません」と同氏は述べた。

近年、ベトナムの小売市場は外国人投資家や未公開株式投資ファンドに注目されている。Warburg Pincus社業務執行取締役Fan Li氏は、これらのファンドはベトナムのM&A市場において能動的であり、対象企業を評価するのに十分な情報を提供している、と語った。ベトナムは近年増加している中所得層と共に、特に小売業の分野において目覚ましい機会を得ている。それ故に、Warburg Pincus社はVincom Retail社と提携しベトナム最大の小売業者に発展し、過去3年間で記録的な成長を遂げた。

同時に、BRGグループは住友商事と提携し、昨年12月にハノイでフジマートベトナム小売チェーンを立ち上げた。スーパーマーケットチェーンは、依然として既存市場に支配されている中間層の消費者を惹きつけるため、近代的な日本スタイルの小売業の専門性を活かしていく。2019年にはさらに2つの店舗が開店予定。

VinCommerceFivimart買収とBRG Groupの住友との提携は、海外の小売業者の積極的な拡大の中で、国内の小売業者の競争力が高まっていることを反映している。

商工省は、地元企業が市場シェアを取り戻すためにより積極的にM&Aに取り組んでいるため、(国内)小売市場が完全に外国企業の手に渡るわけではないと述べた。

同様に、韓国のLocus Capitalの創設パートナーであるJacob Won氏は、小売業および消費業の大部分の韓国企業がベトナムに強い関心を示し続けている、と「投資(VIR)」紙に語った。強い関心の理由は、国全体的な経済成長の可能性と韓国への地理的な近さを含み、ベトナムの消費者はこの国とその製品のごく一部である。

強い関心にもかかわらず、同氏はまた、この分野にあてはまる企業のほとんどは韓国企業が検討するには小規模過ぎるため、適切な買収目標を見つけることは困難であると指摘した。さらに、これらの企業は一般的に初日から企業支配権の買収を求めているが、ベトナムの企業所有者は経営管理を放棄することには消極的で成長資本のみを求めている。

8月に開催されたVietnam M&A Forum 2018で、Dragon Capital Group会長のDominic Scriven氏は、ベトナムはM&Aの市場であるが、最も重要なことの一つは、取引に値札を付けることである、と述べた。多くの場合、売り手は非常に高額で提示するが、買い手は常に低い額を求める。それは交渉を困難にし、それ故に双方は徹底的な企業研究をし、相互理解を深める必要がある。さもなければ彼らはいかなる問題についても合意することができない。

「同産業での成功取引数が少なくなっているにもかかわらず、ベトナムでのM&A取引の多くは動きの速い消費財業界で行われている。一般的に、私たちは外国の直接投資と外国の間接投資から今後の戦略的投資へと移行すると見ています」と同氏は付け加えた。

 

(後編につづく)



ベトナム ジャンル:
最終更新:2019年01月16日

このページのトップへ戻る