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ベトナム:投資を惜しまない外国小売業者(前)

新規および既存の外国小売業者からベトナムへの投資資金流入が続く

生活・家庭用品を扱う小売業者Minisoのベトナム子会社が先月、ホーチミン市のCBDエリアにあるブイビエン通りに新店舗をオープンした。Minisoブイビエン店のグランド・オープンは、ベトナムにおけるこのブランドの成長の証であり、Minisoは同国の消費者に完璧なショッピング体験とともに良品質で低価格な商品を提供し続けている。Miniso2年前にベトナムに進出以降、急速に発展を遂げ、現在はハノイやホーチミン市を中心に30店舗以上を展開している。Minisoベトナムの最高責任者であるTed Lan氏は、「ベトナムの消費者が我々を信頼していることを嬉しく思いますし、便利で素晴らしいショッピング体験を提供していることを誇りに思います」とベトナムエコノミックタイムズ誌(VET)に述べ、「私たちは、将来に向けての戦略的発展計画に自信を持っています」とも語った。

 

好景気の市場

ここ数年間、ベトナムの小売市場では手頃な価格の製品を売る生活・家庭用品の小売ブランドが急増している。VF Franchising Consulting社のSean T. Ngo 社長によると、彼らの戦略はうまく機能しているが、今後は店舗のための適切な場所確保とのバランス取りが必要になるという。ベトナムにおける賃貸料はシンガポールの次に高いと有名である。Minisoやダイソー、MumusoUncle Billsなどの海外の人気小売業者やアジアやヨーロッパからの他の多くの業者がベトナムで発展している。

V.I.C Retail 社が出資しているIlahuiは、2016年にベトナムに最初の店舗をオープンした際、同国の小売市場に非常に大きな可能性を見いだした。彼らの顧客ターゲットは、ファッションセンスが良く収入が高い20代から40代である。「ベトナムにおける多くの小売ブランドにとって、このグループは重要な戦略的顧客である」とIlahuiの広報はVETに述べた。Ilahui店舗における価格は手頃で、22,000 -400,000ベトナムドン(0.9-17.5米ドル)である。

Minisoは常に生活の質についての哲学を提唱し、顧客のニーズを尊重。良質かつ創造的で価格競争力のある製品を顧客へ提供することに専念している。製品のほとんどの価格が43,000-500,000ベトナムドン(1.9-121.8米ドル)で、15歳から35歳の年代の顧客に人気がある。「ここがベトナムにおける私たちのターゲット顧客層です」とLan氏は言う。

2006年に日本のダイソーがベトナムに進出して以降、生活・家庭用品を扱っているが、そのアプローチ方法は異なり、全ての品を均一価格の40,000ベトナム(1.7米ドル)で販売している。12年経った今、ベトナムには6店舗あるのみで、昨年の5月にハノイ市に新規オープンしたのが最後である。

一方、セントラルグループが支援し5年前にベトナムへ進出した均一価格ブランドKomonoyaは、現在8店舗あり、そのほとんどがハノイやホーチミン市にある。

昨年JLLベトナムが発表した「ベトナムにおける小売分野の魅力」レポートによると、より高い可処分所得や都市化の加速、生活水準の向上がベトナムを東南アジアにおいて最もダイナミックな新興経済国の1つにした。米国の戦略的コンサルティング会社Boston Consulting Group (BCG)は、月収が1500万ベトナムドン(715米ドル)以上の消費者が、MinisoIlahuiのような小売業に実際に発展できる可能性をもたらす顧客であると報告した。

戦略の違いをよそに、場所が全ての小売店にとって成功のための大きな要因となる。店舗数が多ければ多いほど、消費者間での認知は高まる。「ベトナムのMinisoにとって、場所はいつでも主要課題の1つです」とLan氏は認める。市場における他の小売業者はライバルになる。A.T. Kearney社が発表した小売開発指数(RDI)では、ベトナム小売市場はシンガポールや香港、インドネシアのような発達した市場よりも高い6位に上昇し、市場が持つ可能性を示すさらなる証拠となった。

ベトナムは、その市場浸透の低さと成長増進能力により高い評価を受けている。ハノイとホーチミン市における飽和度は、近隣地域のジャカルタやクアラルンプール、バンコクなどの他の場所より低い。これにより、外国小売業者は即座にベトナムに進出してくるので、良い場所をめぐる「戦争」は避けようがない。その一方で、ベトナムにおける賃料は、特に大都市においては、最高値を記録し続けている。それゆえ、Minisoは既存店における業務の最適化と発展、業績の改善と向上、ブランドの競争力を育てることに重点を置いている。

Ilahuiの広報は、場所も1つの問題であることを認める一方で、大事な要素は依然として製品にあり、革新的かつニーズに応えることが必要で、適正な製品無しで生き残れるブランドは無い、と述べた。

「ベトナムにおける市場全体の環境は、チャンスに満ち溢れています」とLan氏は付け加えた。

「顧客は買い物に熱心で、新製品やブランド品を意欲的に試します。どれだけの収益を創出できるかについては、そのブランドがこの環境に適応しているかどうか、消費者の心をとらえているかによります。Minisoは我々がいる環境がどのようなものか明確に認識していますし、顧客の様々な要求に応えるための努力を惜しみません。我々はまた、2年間掛けて次のブランド設計の明確な計画を作り上げました」

 

(後編につづく)



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最終更新:2018年08月06日

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