インドシナニュース

タイ:糸に込められた伝統(後)

(前編より)

 

Nature to Wearコレクションの共同デザイナーであるJirat氏とTheera氏は、ファッション愛好家にタイ織物の美しさと心地よさを組み合わせた日用製品を提供することを目指している。Theera氏は織物と天然繊維の色の美しさを徹底的に研究した後、ファッション業界での彼の10年にわたる経験をうまく活用しており、またJirat氏は、自然の素朴さを彼のインスピレーションから描き出し、シンプルで着やすく、カジュアルでありながら、現代の感覚も取り入れたコレクションを生み出している。

「DoiTungの衣服は、綿、リネン、麻のような天然素材から手織りされているだけでなく、タマネギの皮、マカダミア、炭、コーヒー殻、カメリアシネンシス(ツバキ)、樹木、漆、スオウやインディゴなどを使って染色されています。こうして商品に活用することにより、森の周辺に住む村人に現金収入をもたらし、地元の植物や民族伝来の知恵を保全するだけでなく、「ゼロ廃棄」原則を通して環境保護にもつながっています。 DoiTung Nature to Wearコレクションの衣服・アクセサリーのパターンやデザインは、Doi Tung地域の民族の物語そのものなのです。」とJirat氏は言った。

最近になってこの財団の仕事に戻ったTheera氏は、16年前の当時と多くの変化が見られると述べた。「当時私は若かったですし、タイ織物に関する経験はさほどなく、たくさんのアイデアは持っていたものの、この市場についてほとんど知りませんでした。今私はファッションデザインの講師をやりながら、多くの地元の織物職人たちと共に仕事をしています。今がDoiTungに戻るのに一番良い時期でした。私は主にスカーフを担当していますが、その91%が飛ぶように売れていると聞いてうれしく思います。これは私たちが流行発信し、財団が専門的に実施しているマーケティング活動によって、デザイナーがターゲットとしているグループをよく理解できるおかげです。正直なところ我々世代のデザイナーが何もしなければ、どんなタイ織物もこうして活用するのは困難だったでしょう。若い世代のデザイナーにはそういった取り組みを期待できません。DoiTungは軽くて快適で、非常に柔らかい手織綿とその美しい模様で本当に有名となりました。」とTheera 氏は言った。

Mae Fah Luang財団の製品デザイナーであるJackrayu Kongurai氏は、夜明けの太陽の美しさに触発され、新しい始まり、フレッシュと希望をシンボルとするFirst Lightという彼の新しいホームウェアコレクションを誇りに思っている。彼はタイ北部の民族文化に見られる模様や形を組み合わせ、DoiTung Lifestyleの2018年春夏コレクションにおけるインテリア商品や陶器のデザインに落とし込んだ。「First Lightコレクションは、革新的な製織工程から陶器の着色や焼成など、生産のあらゆる段階における職人の喜びが注ぎ込まれています。それは波打つ水面や窓、身の周りに映る朝の光を見た時にわき上げるあなたの気持ちを表しています。より重要なのは、我々が人類や地球の未来を守るためのサステイナブル・デザインという考え方に基づいており、製造プロセスや使用する原材料が人類や地球の未来にマイナスの影響を与えないという点です。」とJackrayu氏は説明した。これらの製品は、DoiTungのプロデザイナーの創造性とともに、天然素材と民族の知恵を何世代にもわたって伝承することになる。その結果として、目を引くと同時に環境にも優しいユニークな特徴を持つ高品質の製品コレクションが生まれた。

Mae Fah Luang財団の代表である ML Dispanadda Diskul氏は、DoiTung Lifestyleのゴールは会社の新人のように若い世代を引き付けることだと強調した。「我々は若者がタイの服を着用するようにしたいと思います。彼らはデザインに関心がある上、DoiTung Lifestyleを作った財団の真の目的を理解くれれば、強固にブランドをサポートし、ソーシャルメディアを通して意識向上を働きかけてくれるでしょう。それは本当に強力なメッセージとなります。」と彼は言った。

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最終更新:2018年06月22日

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